高 等 学 校
学 習 指 導 要 領
数 学 科 編
昭和31年度改訂版
(昭和33年3月再訂版)
文 部 省
ま え が き
この高等学校学習指導要領数学科編は,高等学校の教育課程の改正に伴って,「中学校・高等学校学習指導要領数学科編(昭和26年版」のうち高等学校に関する部分を改訂したものである。
これは,高等学校の数学科の指導を計画し,実施する際の基準を示すものであって,昭和31年度の第1学年から学年を追って実施されるものである。
このたびの改訂に当って,特に意を用いた点を参考までにあげてみれば,次のようである。
1 生徒の個性と進路に応じ,かつ各課程の特色を生かした教育課程を組織しやすいように科目を編成した。
2 数学を特に必要とする方面に進もうとする生徒には,従来のものよりやや深い程度において数学を学習できるようにした。同時に,それ以外の生徒は,それぞれの個性と進路に応じた適当な単位数で,まとまりのある数学的教養が得られるようにした。
3 数学についての教養が,つねにつりあいのとれた形でしだいに深いものに発展していけるよう,各科目の内容を構成した。特に数学のもつ体系的な性格やその基本的な考え方が学習されやすいように考えた。
なお,この学習指導要領の作成に当っては,文部省に設けられた教材等調査研究会中学校・高等学校数学科小委員会の各委員にひとかたならぬ御協力をいただいた。ここに深く謝意を表する。
昭和33年3月再訂版について
昭和33年3月10日付をもって,一部改訂を行い,これを昭和33年3月再訂版とし,同年4月1日から施行することとした。
目 次
ま え が き
第2章 数学科の組織
1 数学科の科目 2 数学科運営上の留意事項