盲学校、聾学校及び養護学校

小学部・中学部・高等部

学習指導要領
 

付 学校教育法施行規則(抄)


昭和54年7月

文部省
 
 

盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校

高 等 部 学 習 指 導 要 領

 

付 学校教育法施行規則(抄)

 

 

学校教育法施行規則(抄)

 

第6章 特 殊 教 育

 

第73条の9 盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校の高等部の教育課程は,それぞれ,別表第4,別表第5及び別表第6に定める各教科に属する科目(養護学校の高等部にあっては,精神薄弱者を教育する場合は国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育,職業及び家庭の各教科並びにその他特に必要な教科とする。),特別活動(養護学校の高等部にあっては,精神薄弱者を教育する場合は,道徳及び特別活動とする。)並びに養護・訓練によって編成するものとする。

第73条の10 盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校の教育課程については,この章に定めるもののほか,それぞれ,教育課程の基準として文部大臣が別に公示する盲学校学習指導要領,聾(ろう)学校学習指導要領及び養護学校学習指導要領によるものとする。

第73条の11 盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校の小学部,中学部又は高等部においては,特に必要がある場合は,第73条の7から第73条の9までに規定する各教科(次項において「各教科」という。)又は別表第4から別表第6までに定める各教科に属する科目の全部又は一部について,合わせて授業を行なうことができる。

② 養護学校の小学部,中学部又は高等部においては,精神薄弱者を教育する場合において特に必要があるときは,各教科,道徳,特別活動及び養護・訓練の全部又は一部について,合わせて授業を行なうことができる。盲学校,聾(ろう)学校又は養護学校の小学部,中学部又は高等部において,当該学校に就学することとなった心身の故障以外に他の心身の故障をあわせ有する児童又は生徒を教育する場合についても,同様とする。

第73条の12 盲学校,聾(ろう)学校又は養護学校の小学部,中学部又は高等部において,当該学校に就学することとなった心身の故障以外に他の心身の故障を併せ有する児童若しくは生徒を教育する場合又は教員を派遣して教育を行う場合において,特に必要があるときは,第73条の7から第73条の10までの規定にかかわらず,特別の教育課程によることができる。

② 前項の規定により特別の教育課程による場合において,文部大臣の検定を経た教科用図書又は文部大臣において著作権を有する教科用図書を使用することが適当でないときは,当該学校の設置者の定めるところにより,他の適切な教科用図書を使用することができる。

③ 第1項の規定により特別の教育課程による場合においては,当該学校の設置者は,当該特別の教育課程を,市町村立の盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校にあっては都道府県の教育委員会に,私立の盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校にあっては都道府県知事に,あらかじめ届け出なければならない。

第73条の13 盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校の小学部,中学部又は高等部の教育課程に関し,その改善に資する研究を行なうため特に必要があり,かつ,児童又は生徒の教育上適切な配慮がなされていると文部大臣が認める場合においては,文部大臣が別に定めるところにより,第73条の7から第73条の10までの規定によらないことができる。

第73条の14 校長は,生徒の盲学校,聾(ろう)学校又は養護学校の高等部の全課程の修了を認めるに当たっては,それぞれ,当該高等部に係る第73条の10の学習指導要領に定めるところにより,これを行うものとする。ただし,前条の規定により,盲学校、聾(ろう)学校又は養護学校の高等部の教育課程に関し第73条の9及び第73条の10の規定によらない場合においては,文部大臣が別に定めるところにより,これを行うものとする。

 

別表第4
 
各教科
各 教 科 に 属 す る 科 目
国  語
国語Ⅰ,国語Ⅱ,国語表現,現代文,古典
社  会
現代社会,日本史,世界史,地埋,倫理,政治・経済
数  学
数学Ⅰ,数学Ⅱ,代数・幾何,基礎解析,微分・積分,確率・統計
理  科
理科Ⅰ,理科Ⅱ,物理,化学,生物,地学
保健体育
体育,保健
芸  術
音楽Ⅰ,音楽Ⅱ,音楽Ⅲ,美術Ⅰ,美術Ⅱ,美術Ⅲ,工芸Ⅰ,工芸Ⅱ,工芸Ⅲ,書道Ⅰ,書道Ⅱ,書道Ⅲ
外国語
英語Ⅰ,英語Ⅱ,英語ⅡA,英語ⅡB,英語ⅡC,外国語に関するその他の科目
家  庭

  

家庭一般,被服,食物,保育,家庭経営・住居,被服製作,被服材料,被服管理,服飾デザイン,手芸,調理,栄養,食品,食品衛生,公衆衛生,保育原理・技術,小児保健,児童心理,児童福祉,家庭に関するその他の科目
音  楽
音楽理論,音楽史,ソルフェージュ,声楽,器楽,作曲,音楽に関するその他の科目
調  律
調律理論,楽器構造,調律実習,整調実習,楽器修理,調律に関するその他の科目
保健理療
保健理療概説,基礎医学Ⅰ,基礎医学Ⅱ,観察検査,保健理療臨床各論,保健理療理論,保健理療実習Ⅰ,保健理療実習Ⅱ,保健理療に関するその他の科目
理  療
理療概論,解剖学,生理学,病理学,衛生学,診察概論,理療臨床学,東洋医学概論,経穴概論,理療理論,理療実習Ⅰ,理療実習Ⅱ,理療に関するその他の科目
理学療法
解剖学,生理学,運動学,病理学,臨床心理学,一般臨床医学,整形外科学,臨床神経学,精神医学,運動療法,日常生活動作,義肢(し)装具,検査測定,物理療法,臨床実習,理学療法に関するその他の科目
その他特に必要な教  科
当該教科に関する科目

 

別表第5
 
各教科
各 教 科 に 属 す る 科 目
国  語
国語Ⅰ,国語Ⅱ,国語表現,現代文,古典
社  会
現代社会,日本史,世界史,地埋,倫理,政治・経済
数  学
数学Ⅰ,数学Ⅱ,代数・幾何,基礎解析,微分・積分,確率・統計
理  科
理科Ⅰ,理科Ⅱ,物理,化学,生物,地学
保健体育
体育,保健
芸  術
音楽Ⅰ,音楽Ⅱ,音楽Ⅲ,美術Ⅰ,美術Ⅱ,美術Ⅲ,工芸Ⅰ,工芸Ⅱ,工芸Ⅲ,書道Ⅰ,書道Ⅱ,書道Ⅲ
外国語
英語Ⅰ,英語Ⅱ,英語ⅡA,英語ⅡB,英語ⅡC,外国語に関するその他の科目
家  庭
家庭一般,被服,食物,保育,家庭経営・住居,被服製作,被服材料,被服管理,服飾デザイン,手芸,調理,栄養,食品,食品衛生,公衆衛生,保育原理・技術,小児保健,児童心理,児童福祉,家庭に関するその他の科目
農  業
農業基礎,総合実習,作物,野菜,畜産,食品製造,育林,造園計画,栽培環境,農業機械,農業経営,果樹,草花,家畜栄養・飼料,農家経営,林業経営,造園材料,造図施工・管理,総合農業,農業に関するその他の科目
工  業
工業基礎,実習,製図,工業数理,機械工作,機械設計,原動機,計測・制御,機械材料,自動車工学,自動車整備,電気基礎,電気技術Ⅰ,自動制御,情報技術Ⅰ,化学工業,金属製錬,金属材料,金属加工,窯業技術Ⅰ,窯業技術Ⅱ,窯業,繊維・繊維製品,繊維製品製造,繊維・染色デザイン,色染化学,インテリア装備,インテリア計画,家具生産,木材工芸,デザイン史,デザイン技術,デザイン材料,工業経営,工業英語,工業に関するその他の科目
商  業
商業経済Ⅰ,簿記会計Ⅰ,計算事務,情報処理Ⅰ,文書事務,商業デザイン,タイプライティング,商業に関するその他の科目
印  刷
印刷概論,写真製版,印刷機械,印刷材料,図案・製図,写真化学・光学,印刷実習,印刷に関するその他の科目
理容・美容
衛生法規,生理解剖,消毒法,伝染病,公衆衛生,皮膚科学,理美容物理・化学,理美容社会,理容理論・実習,美容理論・実習,理容・美容に関するその他の科目
クリーニング
クリーニング法規,公衆衛生,クリーニング理論,繊維,クリーニング機器・装置,クリーニング実習,クリーニングに関するその他の科目
美  術
美術概論,美術史,素描,基本造形,絵画,版画,彫塑,ビジュアルデザイン,クラフトデザイン,図法・製図,映像,総合造形,美術に関するその他の科目
歯科技工
歯科技工法規,歯科技工概論,歯牙(が)解剖,有床義歯技工学,歯冠修復技工学,矯(きょう)正技工学,小児歯科技工学,歯科鋳造学,歯科理工学,歯科技工実習,歯科技工に関するその他の科目
その他特に必要な教  科
当該教科に関する科目

 

別表第6
 
各教科
各 教 科 に 属 す る 科 目
国  語
国語Ⅰ,国語Ⅱ,国語表現,現代文,古典
社  会
現代社会,日本史,世界史,地埋,倫埋,政治・経済
数  学
数学Ⅰ,数学Ⅱ,代数・幾何,基礎解析,微分・積分,確率・統計
理  科
理科Ⅰ,理科Ⅱ,物理,化学,生物,地学
保健体育
体育,保健
芸  術
音楽Ⅰ,音楽Ⅱ,音楽Ⅲ,美術Ⅰ,美術Ⅱ,美術Ⅲ,工芸Ⅰ,工芸Ⅱ,工芸Ⅲ,書道Ⅰ,書道Ⅱ,書道Ⅲ
外国語
英語Ⅰ,英語Ⅱ,英語ⅡA,英語ⅡB,英語ⅡC,外国語に関するその他の科目
家  庭
家庭一般,被服,食物,保育,家庭経営・住居,手芸,家庭に関するその他の科目
農  業
農業基礎,作物,野菜,畜産,草花,農業に関するその他の科目
工  業
工業基礎,製図,電気基礎,情報技術Ⅰ,窯業,木材工芸,工業に関するその他の科目
商  業
商業経済Ⅰ,簿記会計Ⅰ,計算事務,情報処理Ⅰ,文書事務,タイプライティング,商業に関するその他の科目
その他特に必要な教  科
当該教科に関する科目

  附 則(昭和54年10月1日文部省令第25号)

1 この省令は,昭和55年4月1日から施行する。ただし,第73条の8の改正規定は昭和56年4月1日から,第73条の9,別表第4,別表第5及び別表第6の改正規定は昭和57年4月1日から施行する。

2 改正後の学校教育法施行規則第73条の9,別表第4,別表第5及び別表第6の規定は,昭和57年4月1日以降盲学校,聾(ろう)学校又は養護学校の高等部の第1学年に入学した生徒に係る教育課程から適用する。

3 前項の規定により改正後の学校教育法施行規則第73条の9,別表第4,別表第5及び別表第6の規定が適用されるまでの盲学校,聾(ろう)学校又は養護学校の高等部の教育課程については,なお従前の例による。

 

盲学校及び聾(ろう)学校の高等部の学科を定める省令(抄)

 

第1条 盲学校及び聾(ろう)学校の高等部の学科は,それぞれ,普通教育を主とする学科及び専門教育を主とする学科とする。

第2条 盲学校及び聾(ろう)学校の高等部の普通教育を主とする学科は,それぞれ普通科とする。

2 盲学校の高等部の専門教育を主とする学科は,理療科,保健理療科,理学療法科,家政科,音楽科及び調律科の各学科並びにその他専門教育を施す学科として適正な規模及び内容があると認められる学科とする。

3 聾(ろう)学校の高等部の専門教育を主とする学科は,農業科,園芸科,機械科,窯業科,産業工芸科,デザイン科,印刷科,金属工業科,家政科,被服科,理容科,美容科,クリーニング科,歯科技工科及び美術科の各学科並びにその他専門教育を施す学科として適正な規模及び内容があると認められる学科とする。

  附 則(昭和47年10月27日文部省令第47号)

1 この省令は,昭和48年4月1日から施行する。

2 改正後の盲学校及び聾(ろう)学校の高等部の学科を定める省令第2条の規定は,昭和48年4月1日以降盲学校又は聾(ろう)学校の高等部第1学年に入学した生徒に係る学科から適用する。

 

○文部省告示第132号

 学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第73条の10及び第73条の14の規定に基づき,盲学校高等部学習指導要領(昭和47年文部省告示第150号),聾(ろう)学校高等部学習指導要領(昭和47年文部省告示第151号)及び養護学校(精神薄弱教育)高等部学習指導要領,養護学校(肢(し)体不自由教育)高等部学習指導要領及び養護学校(病弱教育)高等部学習指導要領(昭和47年文部省告示第152号)の全部を次のように改正する。

 昭和54年7月2日

                     文部大臣  内藤 誉三郎

 

盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校

高 等 部 学 習 指 導 要 領

 

目  次

 

第1章 総   則

 

第1節 教育目標

第2節 教育課程の編成

第2章 各 教 科  

第1節 盲学校,聾(ろう)学校及び肢(し)体不自由者又は病弱者を教育する養護学校

第2節 精神薄弱者を教育する養護学校

第3章 道 徳(精神薄弱者を教育する養護学校)

第4章 特 別 活 動

第5章 養護・訓練

附    則