第5章 養護・訓練

 

第1款 目  標

 

 生徒の心身の障害の状態を改善し,又は克服するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤を培う。

 

第2款 内  容

 

A 心身の適応

B 感覚機能の向上

C 運動機能の向上

D 意思の伝達

 

第3款 指導計画の作成と内容の取扱い

 

1 指導計画の作成に当たっては,個々の生徒の心身の障害の状態,発達段階及び経験の程度に応じて,それぞれに必要とする第2款の内容を相互に関連づけて具体的な事項を選定し,個別にその指導の方法を適切に定めるものとする。

2 指導計画の作成に当たっては,各教科・科目及び特別活動(精神薄弱者を教育する養護学校においては各教科,道徳及び特別活動)における指導と密接な関連を保つようにし,組織的,計画的に指導が行われるようにするものとする。

3 内容の指導に当たっては,個々の生徒の心身の障害の状態及び能力・適性等に応じた具体的な目標を明確にし,生徒の意欲的な活動を促すようにするものとする。

4 養護・訓練の時間の指導は,専門的な知識や技能を有する教師が中心となって担当し,全教師の協力のもとに,効果的な指導を行うようにするものとする。

5 生徒の心身の障害の状態により,必要に応じて,専門の医師及びその他の専門家の指導・助言を求め,適切な指導ができるようにするものとする。

 

 附  則

1 この告示は,昭和57年4月1日から施行する。ただし,改正後の盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校高等部学習指導要領は,同日以降盲学校,聾(ろう)学校又は養護学校の高等部の第1学年に入学した生徒に係る教育課程及び全課程の修了の認定から適用する。

2 第1章第2節第2款第2の1のすべての生徒に履修させる各教科・科目のうち,「現代社会」の履修については,当分の間,特別の事情がある場合には,「倫理」及び「政治・経済」の2科目の履修をもって替えることができる。なお,この場合にあっては,「現代社会」の目標及び内容を考慮して指導するものとする。

 

別 表 (第1章第2節第4款の3の(1)関係)

区  分

学   科   名

盲 学 校

保健理療科,家政科,音楽科,調律科

       聾(ろう)学校

農業料,園芸科,機械科,窯業科,産業工芸科,デザイン科,印刷科,金属工業科,家政科,被服科,理容科,美容科,クリーニング科,美術科

 

 

○文部省告示第154号

 学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第73条の10及び第73条の14の規定に基づき,盲学佼,聾(ろう)学校及び養護学校高等部学習指導要領(昭和54年文部省告示第132号)が適用されるまでの間における盲学校高等部学習指導要領(昭和47年文部省告示第150号),聾(ろう)学校高等部学習指導要領(昭和47年文部省告示第151号)及び養護学校(精神薄弱教育)高等部学習指導要領,養護学校(肢(し)体不自由教育)高等部学習指導要領及び養護学校(病弱教育)高等部学習指導要領(昭和47年文部省告示第152号)の特例を次のように定め,昭和55年4月1日から施行する。

昭和54年10月1日           文部大臣 内藤 誉三郎

第1 盲学校,聾(ろう)学校及び肢(し)体不自由者又は病弱者を教育する養護学校に係る学習指導要領の特例

第2 精神薄弱者を教育する養護学校に係る学習指導要領の特例

総則の特例

(授業時数の特例)

(1) 各教科,養護・訓練,道徳及び特別活動(学級会活動,クラブ活動及び学級指導(学校給食に係るものを除く。)に限る。)の総授業時数については,各学年とも1,120単位時間(1単位時間は,50分を標準とする。)を標準とする。この場合,特別活動のうち生徒会活動及び学校行事については,学校や生徒の実態に即して,それぞれ適切な授業時数を充てるものとする。

(2) 学校においては,卒業までに履修させる各教科,養護・訓練,道徳及び特別活動のそれぞれの授業時数を定めるものとする。

 

 

盲学校、聾学校及び養護学校学習指導要領

(54年7月)

 

昭和54年7月31日 初版発行   定価250円

昭和54年10月15日 2刷発行

 

編集発行     大 蔵 省 印 刷 局

 

東京都港区虎ノ門2-2-4

郵便番号 107

電  話 (582)4411

 

落丁、乱丁はおとりかえします。