高 等 学 校

 

学 習 指 導 要 領

 

水 産 科 編

 

昭和31年度改訂版

 

文 部 省

 

ま え が き

 この高等学校の学習指導要領水産科編は,高等学校の教育課程の改訂に伴て,「高等学校学習指導要領水産科編(昭和28年版)」を改訂したものである。

 これは,高等学校の水産科の指導を計画し,実施する際の基準を示すものであって,昭和31年度の第1学年から学年を追って実施されるものである。

 このたびの改訂は,従来の水産科の基本的方向を受けているが,特に各課程の目標を定め,新たに加えた科目について,その学習指導の目標を明らかにしてある。なお,改訂の要点は次のとおりである。

1) 高等学校における水産教育の本質と,水産業の発達および地域社会の要望を考慮し,新たに機関,無線通信に関する科目を7科目設けた。また,従来の課程の科目を実情に即して分離し,航海,運用,海事法規,冷蔵・冷凍,水産機械,水産資源,実習,乗船実習の8科目を加えている。したがって,従来の水産科の科目は14科目であったのが,このたびは29科目になっている。

2) 水産教育の特性を考慮し,それぞれの課程が作業として有機的に行う総合的学習は,これを実習の科目で取り扱うことにしてある。

 ただし,第1学年における実習は,水産に関する基礎的実習で,各課程とも共通である。

3) 漁業課程および機関課程における実習は機関をもって示した。これは船舶職員法に基く乗船履歴を考慮したためである。

 各学校においては,各課程の特色を生かし,かつ地域社会の特性および生徒の必要ならびに学校の施設・設備・教員組織等をじゅうぶんに考慮して,適切な教育課程を編成されたい。

 この改訂にあたっては,文部省に設けられた教材等調査研究会高等学校水産科小委員会の審議を経た。この間の委員の協力に対し謝意を表する。

 

目  次

ま え が き

第1章 水産科の目標

1.高等学校における水産教育の目標

2.水産に関する各課程の目標

(1) 漁業課程

(2) 水産製造課程

(3) 水産増殖課程

(4) 水産経営課程

(5) 水産課程

(6) 機関課程

(7) 無線通信課程

第2章 水産科の科目の組織 1.水産科の科目および単位数

2.水産科の運営と履修上の注意

第3章 水産科の各科目の目標 1.水産一般

2.水産生物

3.海洋・気象

4.漁業

5.漁船

6.航海

7.運用

8.航海・運用

9.海事法規

10.水産法規

11.水産製造

12.水産化学

13.水産微生物

14.水産機械

15.冷蔵・冷凍

16.水産増殖

17.水族病理

18.水産資源

19.水産経営

20.水産簿記

21.漁船機関

22.機関設計工作

23.舶用電機

24.無線通信

25.無線通信機器

26.電磁事象

27.通信法規

28.実習

(1) 実習(共通)

(2) 水産製造実習

(3) 水産増殖実習

(4) 水産経営実習

(5) 無線通信実習

29.乗船実習 (1) 漁業乗船実習

(2) 機関乗船実習

第4章 「水産に関する課程」における教育課程の編成 1.教育課程編成の一般方針

2.教育課程編成の要領