高等学校

 

学習指導要領

 

商業科編

 

昭和31年度改訂版

 

文部省

 

 

ま え が き

 この高等学校学習指導要領商業科編は,高等学校の教育課程の改計に伴って,昭和25年度版「高等学校学習指導要領商業科編」を改訂したものである。これは,高等学校の商業科の指導を計画し実施する際の基準を示すものであって,昭和31年度の第1学年から,学年を追って実施されるものである。

 このたびの改訂は,従来の商業科の基本的方向を受けて,それをいっそう明確にするために必要な修正をほどこしたものであって,改訂された商業科の各科目およびその単位数については,このたびの「高等学校学習指導要領一般編」に示されているとおりである。

 この学習指導要領においてはその各科目の目標・内容および指導上の留意点を中心として,高等学校における商業教育の目標,科目編成および商業に関する課程の教育課程の構成について述べてある。

改訂の要点は次のとおりである。すなわち,「商業に関するその他の科目」を加えて,従来の商業科目は15科目であったが,このたびは21科目となった。その中でおもな変更は

1.商業経済関係の各科目について重複を省き,不備を補い,それぞれの科目の性格を明らかにしたこと。

2.簿記会計関係科目を実情に即して分割したこと。

3.タイプライティング科を和文と英文とに分けたこと。

4.商業外国語科を商業英語科とし,それ以外の外国語は外国語科にゆだねたこと。

5.商業美術科を新たに設けたこと。

である。このほかの商業科目においても,科目の名称や単位数に修正を加えたものがあるが,実質的には従来と大きな変化はない。

 なお改訂にあたっては,文部省に設けられた教材等調査研究会高等学校商業科小委員会の審議において,委員諸氏の多大の協力を得たことを感謝する。

 

 

目  次

まえがき

第1章 商業科の目標

1.高等学佼における商業教育の性格

2.高等学校における商業教育の目標

第2章 商業科の組織

1.商業科の科目および単位数

2.商業諸科目の性格と指導上の一般留意事項

第3章 商業科各科目の目標・内容・留意点

1.商業一般

2.商  事

3.経  営

4.経  済

5.商業法規

6.商  品

7.商業簿記

8.銀行簿記

9.工業簿記

10.会  計

11.計算実務

12.文書実務

13.和文タイプライティング

14.英文タイプライティング

15.速  記

16.商業英語

17.統計調査

18.商業美術

19.商業実践

20.貿易実務

21.商業に関するその他の科目

第4章 商業に関する課程の教育課程

1.教育課程編成の一般方針

2.教育課程編成の要領