高 等 学 校
学 習 指 導 要 領
保 健 体 育 科 編
昭和31年度改訂版
文 部 省
ま え が き
この高等学校学習指導要領保健体育科編は,高等学校の教育課程の改訂に伴って,「中学校・高等学校学習指導要領保健体育科体育編(昭和26年版)」のうち高等学校に関する部分を改訂し,さらに「保健」を加え,保健体育科としてまとめたものである。
これは,高等学校の保健体育科の指導を計画し,実施する際の基準を示すものであって,昭和31年度の第1学年から,学年を追って実施されるものである。
このたびの改訂は,従来の保健体育科の基本的方向を受けているが,およそ次の諸点に意を用いた。
1.従来は,保健体育科のうち「体育」については「中学校・高等学校学習指導要領保健体育科体育編(昭和26年版)」で示してきたが,「保健」については学習指導要領が作成されていなかったため「中等学校保健計画実施要領(昭和24年版)」によって指導してきた。
このたびの高等学校学習指導要領保健体育科編においては「体育」および「保健」の両者を合せて示し,保健体育科の性格およびその組織を明らかにしたこと。
2.「体育」では,内容を整備し,目標との関連を明らかにした。特に体育理論の内容を一応系統的にまとめ,体育についての正しい考え方が学習されやすいようにしたこと。
3.「保健」では,これまで中学校,高等学校の特質が明らかになっていなかったのを,高等学校としての組織を明らかにした。またこれまで「保健」の内容が多岐にわたっていたのを,「保健」の目標や時間数,他教科との関連を考慮してその内容を整備したこと。
なお,この改訂にあたっては,文部省に設けられた教材等調査研究会中学校・高等学校保健体育小委員会の審議を経た。この間の委員の協力に対し,謝意を表する。
目 次
ま え が き
第1章 保健体育科の目標 第2章 保健体育科の組織