第14節 理  数

 

第1款 目  標

 事象を探究する過程を通して,自然科学及び数学における基本的な概念,原理・法則などについての系統的な理解を深め,科学的,数学的に考察し,処理する能力と態度を育てる.

 

第2款 各 科 目

 

第1 理数数学

 

 1 目  標

 数学における基本的な概念や原理・法則についての理解を深め,基礎的な知識の習得と基礎的な技能の習熟を図るとともに,事象の考察に当たってそれらを的確に活用する能力を伸ばす.

 

 2 内  容 (1) 数と式  (2) 方程式と不等式

(3) 関数   (4) 図形

(5) 常用対数 (6) 電子計算機

 

 3 内容の取扱い (1) 内容の(1)から(4)までについては,第3節第1の「数学Ⅰ」の「2 内容」及び「3 内容の取扱い」を参照して取り扱うとともに,必要に応じて「数学Ⅰ」の内容を発展拡充させて扱うものとする.

(2) 内容の(5)については,常用対数の意味と利用について理解させるとともに,それに必要な指数の拡張を取り扱うものとする.

(3) 内容の(6)については,使用する計算機の機能に応じてログラムを作成し,実際に計算機にかけて結果が求められるようにする.

 

第2 総合数学

 

 1 目  標

 代数・幾何,解析及び確率・統計の各領域における概念や原理・法則についての系統的な理解を深め,数学的に裏現したり論理的に思考したりする能力を高めるとともに,事象の考察における探究的な態度と創造的な能力を養う.

 

 2 内  容 A 代数・幾何 (1) 二次曲線 (2) 平面上のベクトル

(3) 行列   (4) 空間図形

B 解析 (1) 関数       (2) 数列

(3) 微分法とその応用 (4) 積分法とその応用

C 確率・統計 (1) 資料の整理 (2) 場合の数

(3) 確率    (4) 確率分布

(5) 母集団と標本

D 課題研究

 

 3 内容の取扱い (1) 内容の各事項を,第2学年及び第3学年に適切に分配して取り扱うようにする.

(2) 内容のA,B及びCについては,第3節第3の「代数・幾何」,第4の「基礎解析」,第5の「微分・積分」及び第6の「確率・統計」の「2 内容」及び「3 内容の取扱い」を参照して取り扱うとともに,必要に応じてこれらの科目の内容を発展拡充させて扱うものとする.

(3) 内容のDについては,内容のA,B及びCの各事項を更に発展拡充させた課題を適宜設定し,指導に当たっては,講義,講読研究又は演習など適切な方法を用いるように配慮するものとする.

 

第3 理数理科

 

 1 目  標

 自然の事物・現象や自然科学について課題を設け,それを深く探究させて研究の方法を習得させ,原理・法則を理解させるとともに,問題解決の能力を養う.

 

 2 内  容 (1) 力とエネルギー (2) 物質の構成と変化

(3) 進化      (4) 自然界の平衡

(5) 人間と自然   (6) 課題研究

 

 3 内容の取扱い (1) 内容の(1)から(5)までについては,第4節第1の「理科Ⅰ」の「2 内容」及び「3 内容の取扱い」を参照して取り扱うとともに,必要に応じて「理科Ⅰ」の内容を発展拡充させて扱うものとする.

(2) 内容の(6)については,適当な「課題研究」を一つ以上取り上げ,基礎的な科学の方法の習得ができるように配慮し,「課題研究」に関する論文の作成についても扱うものとする.

 

第4 理数物理

 

 1 目  標

 自然の事物・現象のうち,力と運動,波動,電気と磁気及び原子について観察,実験などを行い,原理・法則を系統的に理解させ,物理学的に考察する能力と態度を育てる.

 

 2 内  容 (1) 力と運動  (2) 波動

(3) 電気と磁気 (4) 原子

(5) 課題研究

 

 3 内容の取扱い (1) 内容の構成に当たっては,物理の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする.

(2) 内容の(1)から(4)までについては,第4節第3の「物理」の「2 内容」及び「3 内容の取扱い」を参照して扱うものとする.内容の(3)では,電子工学的な実験も扱う.内容の(5)については、必要に応じて取り上げるものとする.

 

第5 理数化学

 

 1 目  標

 自然の事物・現象のうち,物質の化学的性質,物質の状態及び化学反応について観察,実験などを行い,原理・法則を系統的に理解させ,化学的に考察する能力と態度を育てる.

 

 2 内  容 (1) 物質の化学的性質 (2) 物質の状態

(3) 化学反応     (4) 物質の構造

(5) 課題研究

 

 3 内容の取扱い (1) 内容の構成に当たっては,化学の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする.

(2) 内容の(1)から(4)までについては,第4節第4の「化学」の「2 内容」及び「3 内容の取扱い」を参照して扱うものとする.内容の(3)では,有機化合物の合成も扱う.内容の(5)については,必要に応じて取り上げるものとする.

 

第6 理数生物

 

 1 目  標

 自然の事物・現象のうち,生物体の形成,生体とエネルギー,恒常性と調節及び生物の集団について観察,実験などを行い,原理・法則を系統的に理解させ,生物学的に考察する能力と態度を育てる.

 

 2 内  容 (1) 生物体の形成 (2) 生体とエネルギー

(3) 恒常性と調節 (4) 生物の集団

(5) 課題研究

 

 3 内容の取扱い (1) 内容の構成に当たっては,生物の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする.

(2) 内容の(1)から(4)までについては,第4節第5の「生物」の「2 内容」及び「3 内容の取扱い」を参照して扱うものとする.内容の(3)では,生体物質の特異性も扱う.内容の(5)については,必要に応じて取り上げるものとする.

 

第7 理数地学

 

 1 目  標

 自然の事物・現象のうち,地球の構成,地球の歴史及び宇宙の構成について観察,実験などを行い,原理・法則を系統的に理解させ,地学的に考察する能力と態度を育てる.

 

 2 内  容 (1) 地球の構成 (2) 地球の歴史

(3) 宇宙の構成 (4) 課題研究

 

 3 内容の取扱い (1) 内容の構成に当たって,地学の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする.

(2) 内容の(1)から(3)までについては,第4節第6の「地学」の「2 内容」及び「3 内容の取り扱いを参照して扱うものとする.内容の(2)では,気候の変動も扱う.内容の(4)については,必要に応じて取り上げるものとする.

 

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

1 理数に関する学科における指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする.

2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする.