第1 目 標
表現及び鑑償の能力を伸ばし、音楽性を高めるとともに,音楽を愛好する心情を育て,豊かな情操を養う。
第2 各学年の目標及び内容
(2) 音楽のもつ表現の豊かさや美しさを感じ取らせることに重点を置いて,鑑賞の能力を養うとともに,音楽を進んで味わおうとする態度を育てる。
A 表 現
イ 言葉の抑揚及びアクセントとリズムを感じ取り,明確な発音で歌うこと。
ウ 歌詞の内容や曲の気持ちを味わい,表現を工夫すること。
エ フレーズの味わいを感じ取って表現すること。
オ 各自の声や楽器の音を全体の響きに溶け合わせて合唱や合奏をすること。
カ 高音の旋律楽器に中音や低音の楽器を加え,豊かな響きを聴きながら合奏すること。
キ 短い旋律又は歌詞にふさわしい旋律を作り,声や楽器で表現すること。
イ 旋律と和音とのかかわり
イ 歌唱教材は,独唱曲,輪唱曲,二部合唱曲及び三部合唱曲とすること。
ウ 器楽教材は,重奏曲や合奏曲とし,歌唱曲の助奏や伴奏も含めること。
エ 歌唱教材として,次の共通教材3曲を含めること。
中山晋平(しんぺい) 作曲
「赤とんぼ」 三木露風 作詞
山田耕筰(こうさく) 作曲
「荒城の月」 土井晩翠(ばんすい) 作詞
滝廉太郎 作曲
イ 楽曲を特徴づけている諸要素のはたらきを感じ取ること。
ウ 音楽を想像豊かに聴き,表現の多様さを感じ取ること。
イ 鑑賞教材として,次の共通教材5曲を含めること。
「魔王」 シューベルト 作曲
「山道を行く」(組曲「大峡谷」から) グロフェ 作曲
「管弦楽のための木挽歌(こびきうた)」 小山清茂 作曲
箏曲「六段」 八橋検校(けんぎょう) 作曲
1 目 標
(2) 楽曲構成の美しさを感じ取らせることに重点を置いて,鑑賞の能力を養うとともに,音楽を進んで味わおうとする態度を育てる。
A 表 現
イ 言葉の抑揚及びアクセントとリズムを考えながら,明確な発音で歌うこと。
ウ 歌詞の内容や曲の構成を考え,表現を工夫すること。
エ フレージングと全体のまとまりを考えて表現すること。
オ 声部の役割を考えながら,全体の響きに調和させて合唱や合奏をすること。
カ 高音・中音・低音のバランス及び音色の調和のとれた楽器編成を工夫し,充実した響きにより合奏すること。
キ まとまりのある旋律又は歌詞にふさわしい旋律を作り,声や楽器で表現すること。
イ 旋律と和音とのかかわり及び主旋律と他の旋律とのかかわり
イ 歌唱教材は,独唱曲,輪唱曲,二部合唱曲及び三部合唱曲とすること。
ウ 器楽教材は,重奏曲や合奏曲とし,歌唱曲の助奏や伴奏も含めること。
エ 歌唱教材として,次の共通教材3曲を含めること。
成田為三(ためぞう)作曲
「夏の思い出」 江間章子(しょうこ)作詞
中田喜直(よしなお)作曲
「早春賦」 吉丸一昌(かずまさ)作詞
中田 章(あきら) 作曲
イ 音楽の流れの中における反復,変化,対照などによるまとまりを感じ取ること。
ウ 多声音楽と和声音楽の特徴を感じ取ること。
イ 鑑賞教材として,次の共通教材5曲を含めること。
交響曲第5番 ハ短調 作品67 ベートーベン作曲
「月の光」(「ベルガマスク組曲」から) ドビュッシー作曲
雅楽「越天楽」(えてんらく) 日本古曲
長唄「勧進帳」(かんじんちょう) 四世 杵屋(きねや)六三郎 作曲
(「旅の衣は……海津(かいづ)の浦に着きにけり。」の部分)
1 目 標
(2) 楽曲の特質を感じ取らせることに重点を置いて,一層深く鑑賞できる能力を養うとともに,音楽を進んで味わおうとする態度を育てる。
A 表 現
イ 歌詞の内容や曲の特徴をとらえ,表現を工夫すること。
ウ フレージングと全体のまとまりを考え,曲にふさわしい表現をすること。
エ 声部を生かしながら,全体の響きに調和させて合唱や合奏をすること。
オ 音楽的にまとまりのある楽器編成を工夫して合奏すること。
カ 歌詞にふさわしい旋律又は楽器のための旋律を作り,声や楽器で表現すること。
イ 旋律と和音とのかかわり及び主旋律と他の旋律とのかかわり
イ 歌唱教材は,独唱曲,輪唱曲,二部合唱曲,三部合唱曲及び混声四部合唱曲とすること。
ウ 器楽教材は,重奏曲や合奏曲とすること。
エ 歌唱教材として,次の共通教材2曲を含めること。
大中寅二(とらじ) 作曲
「花」 武島羽衣 作詞
滝廉太郎 作曲
イ 楽曲について,およその時代的,地域的特徴を感じ取ること。
イ 鑑賞教材として,次の共通教材3曲を含めること。
ピアノ協奏曲 イ短調 作品16 グリーグ 作曲
尺八曲「鹿の遠音(とおね)」 作曲者 不詳
1 指導計画の作成に当たっては,表現と鑑賞の活動が調和をもって行われるように配慮するものとする。
2 内容の指導に当たっては,次の事項に配慮する。
(2) 歌唱の指導においては,移動ド唱法を原則とすること。
(3) 視唱に当たっては,小学校の経験の上に立ち,3年聞を通じて,2♯,2♭程度までの楽譜の視唱に慣れさせるようにすること。
(4) 器楽の指導においては,小学校において経験した高音の旋律楽器をもとに,中音や低音の楽器を加えて行うこと。なお,必要に応じて,弦楽器,管楽器,打楽器,鍵盤(けんばん)楽器,電子楽器及び和楽器を適宜用いること。
(5) 第1学年及び第2学年の内容のAの(1)のキ並びに第3学年の内容のAの(1)のカの指導に当たっては,創造的な活動を重視することとし,理論のみを取り扱ったり,楽譜に書かせることのみを求めたりすることのないように留意すること。
(6) 表現の指導に当たっては,リズム伴奏,リズムカノンなどの身体的表現の活動を工夫して取り扱うようにすること。