第1 生 活
日常の生活習慣を確立し,集団生活への参加に必要な態度や技能を身につけ,社会や自然のしくみやはたらきなどについて理解をもたせ,社会自立のための基礎的能力と態度を養う。
2 内 容
(2) 健康で安全な生活をするよう心がける。
(3) 友だちとつながりをもって仲よく遊ぶ。
(4) 身近な人と自分との関係を知り,簡単な応対などをする。
(5) 家庭や学校における集団生活に参加し,簡単な役割を果たす。
(6) 日常生活で簡単な手伝いや仕事をする。
(7) 日常生活に関係の深い家庭,学校,社会の簡単なきまりを守る。
(8) 金銭をたいせつにし,簡単な買い物や貯金をする。
(9) 身近な自然の事物や現象に興味や関心をもち,その性質やしくみについて初歩的知識をもつ。
(10) 身近な社会の事象に興味や関心をもち,そのしくみやはたらきについて初歩的知識をもつ。
(11) 日常生活と関係の深い公共の施設・機関を利用する。
日常生活に必要な国語を理解させ,それらを使用する能力を養う。
2 内 容
(2) 読むことに興味をもち,簡単な語句や文を読んだり,書いたりする。
具体的なことがらを通して,数量や図形に関心をもたせ,その初歩的なことを理解させ,それらを扱う能力や態度を養う。
2 内 容
(2) 長さや重さなどに関する初歩的なことがらがわかる。
(3) 図形や位置の違いに関心をもち,簡単な図形や図表がわかり,それらをかいたりする。
音楽経験を通して,音楽的感覚の発達を図るとともに,音楽表現に必要な技能をできるだけ伸ばして,いろいろな音楽的活動に楽しく参加できる能力と態度を養う。
2 内 容
(2) 音楽に合わせて,簡単な動作や自由な身体表現をする。
(3) 打楽器や簡単な旋律楽器の初歩的な奏法に慣れ,それらを使って簡単な合奏をする。
(4) みんなといっしょに歌ったり,ひとりで歌ったりする。
造形活動を通して,情緒の安定を図るとともに,表現する楽しさや喜びをじゅうぶん味わわせる。
2 内 容
(2) いろいろな材料,用具に親しみ,目的に合わせて使う。
(3) 自分や友だちの作品を見て話し合ったり,自然の風景や造形品などに関心をもったりする。
適切な運動の経験を通して,健康の増進と体力の向上を図る。
2 内 容
(2) 器械・器具やボールを使った遊び,リズム遊びなどの運動をする。
(3) きまりを守り,みんなで仲よく,安全に運動をする。
第1 国 語
日常生活に必要な国語についての理解を深め,それらを使用する能力を高める。
2 内 容
(2) 生活に必要な,簡単な語句,文,文章を読んだり,書いたりする。
社会のしくみやはたらきについての関心と理解を深め,社会生活に必要な基礎的な知識,技能,態度を養う。
2 内 容
(2) 社会や国には,いろいろなきまりや法律があることを知る。
(3) 公共の施設,機関などのはたらきを知り,それらを利用する。
(4) 生産,流通,消費などに関する初歩的なことがらを知る。
(5) 自分の住む地域のおよその様子を知る。
生活を合理的にしていくために必要な数量や図形に関する理解を深め,それらを扱う能力と態度を養う。
2 内 容
(2) 簡単な図形や図表を理解し,生活に利用する。
日常生活に関係の深い事物や自然のしくみとはたらきについての初歩的な科学的知識を習得し,生活に役だたせる。
2 内 容
(2) 衣,食,住に関する事物や身近にある機械・器具の扱いについての知識をもつ。
(3) 自然の事物,現象についての興味を広げ,人間生活との関係を理解する。
歌唱,器楽などの音楽表現に必要な技能の習熟を図るとともに,楽しく豊かな音楽経験を通して,明るくうるおいのある生活ができるようにする。
2 内 容
(2) 音楽を聞いて感じたことを,創造的にからだの動きで表現する。
(3) 打楽器や簡単な旋律楽器を使って,合奏や独奏をする。
(4) 独唱や斉唱,簡単な輪唱や合唱をする。
造形活動を通して,美的情操を養うとともに,造形能力を生活に生かす態度を養う。
2 内 容
(2) いろいろな材料や用具,工具,機械などの性質や扱い方を理解して,じょうずに使う。
(3) 自然の風景や絵画,彫刻,工芸,建築などの代表的な作品に関心をもつ。
適切な運動の経験や健康についての理解を通して,健康の増進と体力の向上を図るとともに,健康で安全な生活を営む態度を養う。
2 内 容
(2) 簡単なスポーツやダンスをする。
(3) きまりや役割を理解し,互いに協力して,安全に運動をする。
(4) 保健に関する初歩的なことがらを知り,よい健康習慣を身につける。
明るい豊かな職業生活や家庭生活が必要なことを理解させるとともに,職業生活および家庭生活に必要な基礎的知識,技能,態度を養う。
2 内 容
(2) 作業や実習を通して,自分の役割を考え,他の者と協力しあう。
(3) 作業や実習を通して,安全のたいせつなことを理解し,そのためのきまりを守る。
(4) 家族がそれぞれの役割を果たしていることを知り,楽しい家庭生活をするために協力しあう。
(5) 家庭生活に必要な初歩的な知識や基礎的な技能を習得する。
(6) 余暇を有効に過ごすための方法を知る。
その他特に必要な教科は,地域や学校の実態および生徒の進路,特性等により,特に必要がある場合に,この節の第1から第8までにおいて定める教科のほかに設けることができる。この場合においては,その学校の設置者が,名称,目標,内容等について適切に定めるものとする。
2 指導計画の作成に当たっては,児童および生徒の精神発育の遅滞の状態や経験等を考慮しながら,実際に指導する事項を選定し,配列して,効果的な指導を行なうことができるように配慮する必要がある。
3 この章の第1節および第2節の各教科に示されていない内容を加えたり,示されている内容を除いたりして指導するに当たっては,それらの内容を児童および生徒の精神発育の遅滞の状態や心身の発達段階に即応して適切に定めるよう配慮することが必要である。
4 各学校においては,小学部および中学部を通して一貫性のある指導計画を作成することが必要である。この場合,小学部および中学部を通じ,初期の段階にあっては,身辺生活の確立と処理の習慣を身につけるための指導を,中期の段階にあっては,その上に進んで集団生活に参加し,学級や学校,地域社会における社会的な活動を円滑に行なわせるための指導を,後期の段階にあっては,さらに,それらの上に,職業や家事等にたずさわっていく場合に必要な知識,技能等を身につけさせる指導に重点をおくことがたいせつである。