低 学 年
【内 容】
1 基本的生活習慣
(2) 食前食後のあいさつをする。
(3) はし,さじなどが使え,こぼさないように食べる。
(4) 好き,きらいをしないで食べる。
(5) 男女の便所の区別がわかる。
(6) ひとりで用便をたす。
(7) 用便後,手を洗う。
(8) 寝まきに着替えて,ひとりで寝る。
(9) 寝る前に用便に行く。
(10) 朝のあいさつや寝る時のあいさつをする。
(11) 朝晩歯をみがき,洗面をする。
(12) 手足がよごれたら洗い,ぬれたらふく。
(13) 鼻しるが出たらかむ。
(14) 簡単な衣服の着脱をする。
(15) いつもハンカチ,はな紙などを持つている。
(16) 運動ぐつなどをひとりではく。
(17) 自分の帽子,洋服,くつ,かばんなどがわかる。
(2) 鉛筆のキャップや硬貨などを口や耳に入れない。
(3) ガスのせん,マッチ,刃物などの危険な物にむやみに触れない。
(4) 注意に従って,家や学校の内外の危険な場所で遊ばない。
(5) 知らない人についていかない。
(6) 道路を歩くときは,自動車に気をつける。
(2) 順番とか交替とかの意味がわかり,わがままをいわないで遊ぶ。
(3) すもう,かけっこなどの勝ち負けがわかる。
(4) おもちゃなど身近にある物で遊ぶ。
(2) 名まえを呼ばれたら,はっきり返事をする。
(3) 身近な人に「おはよう」,「さようなら」などのあいさつをする。
(4) 聞かれれば,見たこと,聞いたこと,遊んだことなどを話す。
(2) 牛乳や新聞を持ってくるなどの手伝いをする。
(3) 学習用具や遊び道具などのあとかたづけをする。
(4) 誕生会,遠足,運動会などに参加する。
(5) あいさつの号令かけや黒板ふきなどの係り活動をする。
(2) 始業,終業,給食などの合い図にしたがう。
(3) 上ばき,下ばきを区別する。
(4) ごみはごみ箱に捨てる。
(5) むやみに他の家や教室にはいらない。
(6) 他人の物や学校の物を無断で持っていかない。
(2) 毎月の諸会費をまちがいなく担任にわたす。
(3) もらったお年玉やこづかいをたいせつにする。
(2) あり,ちょう,かたつむりなどをさがしたり,見たりして遊ぶ。
(3) 動物園,牧場などで遊ぶ。
(4) 公園,野山,川,海などで遊ぶ。
(5) 「お日さま」,「お月さま」,「お星さま」などがわかる。
(6) 晴,雨などの天気がわかる。
(7) シャボン玉,風車などの遊びをする。
(2) 電車やバスに乗る時には,切符や定期券の必要なことがわかる。
(3) 通学のバスや電車に乗せてもらえば,目的地で降りる。
(4) 「おまわりさん」や「郵便やさん」がわかる。
(5) 救急車や消防車などがわかる。
この段階では,まだ簡単な身辺のことがらの処理にも多くの時間を要し,結果も不完全であることが多いが,あせらず,賞賛や激励を与えながら,なるべく自力で最後までやらせるようにする。
(2) この段階では,多くの場合,親や教師などの指示や注意によって,健康・安全が保たれる。内容の2の事項の指導に当たっては,実際的な生活の場で,おりにふれて繰り返し指示や注意を与え,それを守らせることによって,安全に必要な態度や習慣を養うようにする。
(3) 内容の3の事項については,「体育」の内容との関連を考慮して取り扱う。中学年,高学年の内容の3つの事項の取り扱いに関しても同様である。
特にこの段階では,遊びを学習活動として多く取り上げることが必要である。まだ,友だちとつながりをもって遊ぶことが困難なことが多いので,教師や遊具を仲立ちとするなどして,つながりをもたせるようにする。
(4) 内容の4の事項については,「国語」の内容との関連を考慮して取り扱う。中学年,高学年の内容の4の事項の取り扱いに関しても同様である。この段階では,日常の生活で身近な人と触れ合う経験を通して,身近な人への親しみをもたせることに重点をおく。
(5) 内容の5の事項については,地域,学校,学級,家庭の実情に応じた取り扱いが必要である。中学年,高学年の内容の5,6の事項の取り扱いに関しても同様である。
この段階では,同じことがらを,毎日継続して行なうような手伝いや係り活動をさせることが望ましい。係り活動の遂行や行事への参加は,つねに教師の援助や指示を必要とする。
(6) 内容の6の事項については「道徳」の内容との関連を考慮して取り扱う。また取り扱いに当たっては,日常の生活で,毎日繰り返しあるいは,おりにふれて行なう指導に重点をおき,ことばによる指導だけにならないようにする。中学年,高学年の内容の7の事項の取り扱いに関しても同様である。
この段階では,きまりによって児童の行動を規制するというよりは,きまりによって児童の生活を軌道にのせるように留意する。
(7) 内容の7の事項については,ひとりで買物をすることが困難な者が多いが教師や親といっしょに買物をする経験を通して,金銭の意味を理解させるようにし,「買い物ごっこ」による指導だけにならないようにする。
(8) 内容の8の事項については,地域の実情に応じた取り扱いが必要である。中学年,高学年の内容の9の事項の取り扱いに関しても同様である。
この段階では,遊びを通して,自然の事物や現象に興味や関心を向け,親しみをもたせることに重点をおく。
(9) 内容の9の事項については,地域の実情に応じた取り扱い方が必要である。中学年の内容の10,高学年の内容の10,11の事項の取り扱いに関しても同様である。
中 学 年
【内 容】
1 基本的生活習慣
(2) 主食と副食とを取り合わせて食べる。
(3) 行儀よく食べる。
(4) 便所の標識がわかる。
(5) 便所へはいるときはノックをし,戸をしめて用をたす。
(6) 用便後,服装を整える。
(7) きまった時刻に寝起きする。
(8) ひとりで寝まきに着替える。
(9) 浴槽(よくそう)にはいる前に,股間(こかん)や手足などを洗う。
(10) ひとりで入浴し,自分でからだを洗う。
(11) 脱いだ衣服をたたむ。
(12) 運動や作業などのときは,きめられた服装をする。
(13) くつの左右を区別してはく。
(14) はきものをそろえて上がる。
(15) 帽子,洋服,かばん,くつなどをきまった所に置く。
(16) ひとりで髪をとかす。
(2) 外から帰った時やかぜをひいた時は,うがいをする。
(3) 物を投げたり,高いところへ登るなど,危険な遊びをしない。
(4) 階段やストーブのそばで悪ふざけをしない。
(5) 道路は右側を歩き,歩道のある場合は歩道を歩く。
(6) 道路を何人かで歩く時は,横に長く並んだり,ふざけたりしない。
(7) 道路を横断する時は,右左をたしかめ,手をあげてわたる。
(8) 道路を横断する時は,横断歩道や歩道橋をわたる。
(9) 交通信号の見方がわかり,信号に従う。
(10) 踏切をわたる時は,右左をたしかめ,警報器のある時は,それに従う。
(11) 道路へ急に飛び出さない。
(12) 停車中の自動車にはいりこむなどのいたずらをしない。
(2) ごっこ遊びや簡単なルールのある遊びをする。
(3) じゃんけんをする。
(4) 玉入れやカルタとりなどで勝ち負けがわかる。
(2) 自分の学校の先生,親せきの人,近隣の人などがわかる。
(3) 身近な人に簡単な日常のあいさつをする。
(4) 見たこと,聞いたこと,遊んだことを家の人,先生,友だちなどに話す。
(5) 人の来訪を先生や家の人に告げる。
(2) 教材配りや給食運びなどの係り活動をする。
(3) 誕生会や学級会などで,簡単な役割を果たす。
(4) 簡単な作業を,みんなでいっしょにする。
(2) はきものの整とんや,窓の開閉などの手伝いをする。
(3) 簡単なそうじをする。
(4) 草花や飼っている動物の世話の手伝いをする。
(5) 仕事に使う簡単な道具や器具の扱いになれる。
(6) 仕事のあとかたづけをする。
(2) 登下校の時は,道くさや寄り道をしない。
(3) 家庭や学校の日課にそった生活をする。
(4) 学校の図書やスポーツ用具など,使ったらかならず返す。
(5) 順序を守って乗り物の乗り降りをする。
(6) 遠足などの時は,ごみの始末をする。
(7) 落し物を拾った時は,親や先生に届ける。
(2) 「10円」,「50円」,「100円」などの貨幣の種類がわかる。
(3) 小額で,きまった額の買い物なら,ひとりでする。
(4) おかねをたいせつに扱う。
(2) 草花の球根などを植えて育てる。
(3) 身近にいる小動物をかわいがる。
(4) 身近にいる昆虫(こんちゅう),魚貝などを,見たり取ったりする。
(5) 冬は寒く,夏は暑いなどの季節の特徴がわかる。
(6) 太陽,月,星などと昼夜の簡単な関係がわかる。
(7) 紙飛行機,舟,こまなどを作って遊ぶ。
(8) 磁石,乾電池などを使って遊ぶ。
(9) 電灯のスイッチ,懐中電灯などの扱いになれる。
(2) 身近な社会の行事に関心をもつ。
(3) 家の人の職業がわかる。
(4) 日常利用しているバスや電車の切符を,ひとりで買う。
(5) 通学のバスや電車をひとりで利用する。
(6) 自動車や電車には,人を乗せるもの,荷物を運ぶものなどいろいろな種類のあることがわかる。
(7) 学校や家の近くの交番がわかる。
(8) はがきや切手の意味がわかり,ひとりで投函(とうかん)する。
(9) 救急車や消防車のはたらきがわかる。
また,この段階では,規則正しい日常生活を通して,生活の流れを体得させ,日課に見通しをもたせることにも重点をおく。このことは,自発的に身辺のことがらを処理する態度を養う基礎となる。
(2) 内容の2の事項については,以下の事項を考慮して取り扱う。
この段階では,児童の行動が目だって活発になり,行動範囲も広がり,教師や親の目の届かない所での行動も多くなる。それだけに,健康・安全に必要な態度や習慣を養う必要性が高くなる。特に交通安全に関する内容については,この段階で指導を徹底する。
(3) この段階では,教師や親のさしずがなくとも,友だちどうしで遊べるようになる。したがって,内容の3の事項を指導するに当たっては,友だちどうしのかかわり合いを通して,競争意識や協調意識を育てるようにする。
(4) 内容の4の事項の指導に当たっては日常の生活で,身近な人とかかわり合う経験を通して身近な人と自分との関係について,理解させるようにする。この点については,家庭でもじゅうぶんな配慮がなされるように協力を求める。
(5) 内容の5の事項については,「特別活動」の内容との関連を考慮して取り扱う。高学年の内容の5の事項についても同様である。この段階では児童の能力や適性に応じ,なるべく全員に,なんらかの役割を分担させるようにする。役割の遂行には,教師の援助を必要とすることが多いが,できるだけ自力で役割を果たそうとする意欲や青任感を育てるようにする。
(6) 内容の6の事項については,以下の事項を考慮して取り扱う。手伝いや仕事を喜んでするようにするには,強制することを少なくしたり,評価の基準をわかりやすく,かつ,高すぎないようにするなどの配慮が必要である。しかし,仕事の始めと終わりのけじめをつけさせたり,道具や器具を安全に扱うなどの指導は,この段階から始める。
(7) この段階は,行動範囲の拡大や行動の活発化にともない,きまりに反する行動が多くなる時でもある。したがって,内容の7の事項の取り扱いに当たっては,守るべききまりは守らせる指導を徹底する必要がある。
(8) 内容の8の事項の指導に当たっては,実際に金銭を持たせて買い物をさせるような学習活動を多く取り上げ,簡単な買い物ならば,ひとりでできるようにすることに努める。家庭においても,簡単な買い物の手伝いをするなどの機会が与えられるように,協力を求める。
(9) 内容の9の事項の指導に当たっては,実際に事物を操作したり,現象にふれる活動や経験を通して,自然への関心を高め,しだいに,自然について初歩的理解をもたせるようにする。性質やしくみについて理解させることに性急になり,児童の興味や関心をそぐことのないように注意する。
(10) 内容の10の事項の指導で,児童の社会事象への関心を高めるには,日常の生活と関連づけた扱いが必要である。特に,偶発的なできごとを効果的に取り扱うようにする。
公共の施設・機関の利用に関する事項については,できるだけ日常の生活や校外学習で,実際に見たり,利用したりする活動や経験を通して,指導するようにする。
高 学 年
【内 容】
1 基本的生活習慣
(2) 食べ物や調味料の種類がわかる。
(3) 好ききらいをせずに食べると,からだによいわけがわかる。
(4) 自分の家や学校以外の便所もひとりで使う。
(5) 自分のふとんの上げおろしをする。
(6) 歯みがきの必要なわけがわかる。
(7) 湯かげんをみてから,浴槽(そう)にはいる。
(8) ひとりで髪を洗う。
(9) 入浴後,用具のあとかたづけなどをする。
(10) 公衆道徳を守って公衆浴場を利用する。
(11) 石けんを使うわけがわかる。
(12) そで,えりなど,衣服の各部の名称がわかる。
(13) 自分の衣服の始末をする。
(14) 衣服のよごれやほころびに気づいて,着替える。
(15) 寒暖,天候に合わせて衣服を調節する。
(16) 自分の持ち物を整とんする。
(17) ひとりで散髪に行く。
(2) 保健室を利用する。
(3) 健康診断や予防接種の必要なわけがわかる。
(4) へやの換気や採光に注意する。
(5) 生理の時は親や教師に告げ,処置する。
(6) ガラスの破片などの危険物を取り除く。
(7) 電気器具,ガス栓(せん),マッチ,刃物などを安全に取り扱うことになれる。
(8) 交通のひんぱんな道路,工事場,用水池などの危険な場所では遊ばない。
(9) 避難の時は,進んで親や先生の指示に従う。
(10) 「通行止」「横断禁止」「危険」などの標識がわかり,指示を守る。
(2) 自分で遊びを選ぶ。
(3) 仲間にはいれない友だちともいっしょに遊んでやる。
(4) グループを作り,ルールを守って遊ぶ。
(5) 共同の遊具をたいせつにし,ゆずりあって使う。
(6) 自分で簡単な遊具を作って遊ぶ。
(2) 電話や来客があった時は,取り次ぎや簡単な応対をする。
(3) 友だちのあやまちをむやみにとがめない。
(4) 「ありがとう」,「ごめんなさい」などを適切に言う。
(5) 年賀状,礼状などの手紙を出す。
(6) 友だちとの約束を守る。
(2) 地域の子ども会や祭りなどの行事に参加する。
(3) 日直,給食当番,そうじ当番などの係り活動をする。
(4) 先生の助けを借りて,誕生会や学級会などで司会などの役割を果たす。
(5) 簡単な作業を分担する。
(2) はがきを買いに行くなどのお使いをする。
(3) きめられた場所のそうじをする。
(4) そうじ用具,運動用具,図書などの整理整とんをする。
(5) 草花や飼っている動物の世話をする。
(6) ハンカチやくつ下などの洗たくや簡単なボタンつけをする。
(7) 修理の手伝いをする。
(8) 短時間ならば,ひとりで留守番をする。
(9) 手伝いや仕事に使う道具や器具になれる。
(10) 道具や器具をたいせつに扱う。
(2) 登下校の時刻を守る。
(3) 集会や校外学習などの時は,集団行動に必要なきまりを守る。
(4) 公園や遊園地などのきまりを守る。
(5) 火災報知器や非常電話などをいたずらしない。
(6) 貴重品や書類に触れたり,持ち出したりしない。
(2) 1,000円以下の貨幣や紙幣の種類がわかる。
(3) 簡単なおつりのある買い物をする。
(4) 学用品などのおよその値段がわかる。
(5) こづかいを自分で考えて使う。
(6) 簡単な自動販売機を利用する。
(2) 身近にいる昆虫(こんちゅう),魚,小鳥などを飼育し,観察する。
(3) 蚊やはえなどの害虫を駆除する。
(4) かびのはえたものや腐ったものがわかる。
(5) テレビ,ラジオの天気予報を利用する。
(6) 地震や台風などに関心をもつ。
(7) 四季の変化がわかる。
(8) 太陽の出没の方角や月の満ち欠けなどがわかる。
(9) 水鉄砲,糸電話,たこなどを作って遊ぶ。
(10) 虫めがね,乾電池などを使って遊ぶ。
(11) 簡単な電機器具などの扱いになれる。
(2) 都道府県のあることがわかる。
(3) 警察,消防署,郵便局,病院,市役所(町,村役場)などのある場所がわかり,そのおよそのはたらきがわかる。
(4) 社会の行事や祝祭日などのおよその意味がわかる。
(5) テレビ,ラジオを通して社会の大きなできごとをを知る。
(6) 家族の人の職業などを通して,世の中にはいろいろな職業があることがわかる。
(7) いろいろな商店で売っているおよその品物がわかる。
(8) 生活に必要ないろいろな品物が,工場や農家などで作られていることがわかる。
(2) 道がわからなくなった時は,交番でたずねる。
(3) 公園や遊園地を利用する。
(4) はがきや切手の種類がわかって,利用する。
(5) 家の人や先生の助けを借りて,郵便局や銀行で貯金をする。
(6) 公衆電話の扱いになれる。
(2) 内容の2の事項の取り扱いに当たっても,上記(1)で述べられた取り扱いの留意点を考慮する。さらに,この段階では,他人の健康,安全についても気を配るような態度を養うようにする。
(3) この段階では,ある程度自発的に遊びを計画し,くふうし,集団で遊べるようになる。したがって,内容の3の事項の指導に当たっては,自発的な計画や創意くふうができるような場を設定したり,集団を育てることに留意する。
(4) 内容の4の事項の取り扱いに当たっては,交際に必要な基礎的技能と,相手の立場やつごうを考える態度を養うことの指導を合わせて行なうようにする。
(5) 内容の5の事項の指導に当たっては,学校だけでなく小学部や学校全体にかかる役割をも分担させ,高学年としての自覚をもたせるようにする。
(6) 内容の6の事項の取り扱いに当たっては,中学部の「職業・家庭」の中心的内容に発展することを考慮して,取り上げる仕事の範囲を,しだいに広げるようにする。この段階では,遊びと仕事を区別し,自発的に仕事に取り組む態度を養うことに重点をおく。
(7) この段階では,きまりのあることを知りながら守らないことが起こりがちである。したがって,内容の7の事項の指導に当たっては,日常の生活の中で適切な機会をとらえ,理解と態度の一致を図る。
(8) この段階では,計画的に貯金をしたり,買い物をすることが,ある程度できるようになる。したがって,内容の8の事項の取り扱いに当たっては,児童が買い物などを計画し,実施するような学習活動を多く取り上げるようにする。家庭においても,こづかいの取り扱いを児童にまかせるように協力を求める。
(9) 内容の9の事項の取り扱いに当たっては,自然の性質やしくみについての初歩的理解が生活に役だつ知識となるように,実際的な生活の場で,適切な機会をとらえて行なう指導に重点をおく。
(10) 内容の10の事項の取り扱いに当たっては,児童の生活経験や実際的活動から離れて,単に断片的知識を与えるような指導にならないようにする。
(11) 内容の11の事項の取り扱いに当たっては,実際の利用を通しての指導に重点をおき,児童の利用できる公共の施設・機関の範囲を広げるようにする。
低 学 年
【内 容】
1 聞くこと,話すこと
(2) 絵本,紙しばい,劇,幻灯,テレビ,映画などを見て,おもしろかったことを自由に話す。
(3) ごっこ遊びや劇遊びのなかで,自由に話したり聞いたりする。
(4) 担任や友だちなどの話や,さしず,説明をまちがいなく聞きとる。
(5) 担任などに簡単な依頼や訴えなどをする。
(2) 文字と絵のちがいがわかる。
(3) 自分の名まえの文字がわかる。
(4) 絵本,テレビなどに出てくる文字に興味をもつ。
(5) しばしば触れる看板,広告その他の標識などに注意する。
(6) いろいろな線や形などをなぞったり,書いたりする。
(2) この段階の児童は,言語の発達がふじゅうぶんなため,話の内容や筋道なども判然としないものが多い。また,幼児語や幼児音などを用いるものも少なくないのが普通である。したがって,これらの点については,じゅうぶん配慮した指導を行なうことが必要である。
なお,口をきかない児童や言語障害をもつ児童が多いことにも注意して,できるかぎりその原因の発見に努め,養護・訓練の時間の指導と関連させながら指導するようにする。
(3) ひらがなの文字や標識などについては,遊びなどの身近な生活のなかで,しばしば触れるものに限り,それらへの関心が高まる程度に取り扱い,自分の名まえの文字がどうにか読める程度の指導にとどめる。
なお,書くことに関連する指導については,図画工作と密接な関連をもたせ,鉛筆やクレヨンなどで,いろいろな線や形などを,なぞったり,かいたりさせることが望ましい。
中 学 年
【内 容】
1 聞くこと,話すこと
(2) 担任などのさしずや説明を正しく聞いて行動する。
(3) 話し手のほうを見て注意して聞く。
(4) 簡単な伝言をする。
(5) 話し合いの時など,相手の話を終わりまで静かに聞く。
(6) 友だちといっしょに,簡単なせりふのある劇をする。
(7) 幼児語と正しいことばのちがいに気づく。
(8) まちがった発音と正しい発音のちがいに気づく。
(2) しばしば触れる看板,広告その他の標識などについての関心を高める。
(3) 身近な生活のなかの事物などを表わした,ひらがなで書かれた簡単な語句を読む。
(4) 絵本や簡単な紙しばいや幻灯などを見たり聞いたりして,その内容のあらましがわかり,絵本などに興味をもつ。
(5) 文字を書くことに興味をもつ。
(6) ひらがなの簡単な語句を見て書き写す。
(7) なるべく正しい姿勢で書く。
(8) 鉛筆の持ち方に注意して書く。
(2) 児童が使用する幼児語,方言,なまり,幼児音については,正しいことばや話し方,発音と対比させて,そのちがいに気づかせる程度にとどめる。
なお,言語障害をもつ児童については,養護・訓練の指導との関連のもとに,適切な指導をする。
(3) 文字指導は,児童が日常生活においてしばしば目に触れる文字,また,使用することばを表わした文字に関心を高めることに重点をおき,無理に読ませたり,書かせたりしないようにする。
また書くときの姿勢,鉛筆の持ち方などについては,日常生活のいろいろな機会に,継統的に指導するようにする。
高 学 年
【内 容】
1 聞くこと,話すこと
(2) 話を終わりまで注意して聞いたり,わからないときには聞き返したりする。
(3) 先生や家の人などに,要件を落とさずに,簡単に伝言をする。
(4) 話し合いや学級会などで,聞き手のほうを向いて,はっきりと話す。
(5) 友だちといっしょに,簡単な劇などをする。
(6) なるべく正しい発音で話す。
(7) 必要なときには,ていねいなことばで話す。
(2) ひらがなや,よく使われる簡単な漢字やかたかなで書かれた語句や短い文を読む。
(3) 絵本や,やさしい読み物を読むことに興味をもつ。
(4) 進んで文字を書こうとする。
(5) ひらがなで語句や短い文を書く。
(6) 自分の名まえなどを漢字で書く。
また,文字を書くことについては,文字の大きさ筆順などにも注意を向けさせるように心がける。
(2) 自他の生命や資財の保全などに関する標識,立て札,掲示などは,記号としてでも理解させ,身につくように指導する。
低 学 年
【内 容】
(2) 数量の大小などを比べ多い少ない,大きい,小さいなどに気づく。
(3) 物を配ったり組み合わせたりなどして,1対1の対応をする。
(4) 物の形について興味や関心をもち,丸,四角などの特徴に気づく。
(5) 上や下,前や後ろなどがわかる。
(6) 遊びや生活表などで使う○,×の記号の意味がわかる。
(2) 並べたり,比べたり,分類したりする操作活動をたいせつにしながら類別・同等などの概念の素地を育てることに重点をおく。
中 学 年
【内 容】
(2) 身近にあるいろいろなものを数えたり,数字を読んだり書いたりする。
(3) 具体的なことがらを通して,必要に応じてものを加えたり,減らしたりする。
(4) 長い,短い,広い,狭い,重い,軽いなどがわかる。
(5) 丸,三角,四角などの形がわかって,名称がいえる。
(6) 自分のからだについて,右,左がわかる。
(7) 身近な生活のなかで使われている○,×などの表がわかる。
(2) 集合数と順序数とを混同しやすいので,具体的な経験を通して,繰り返し指導することが必要である。
(3) この段階の児童の数概念の形成には,相当に幅のひろい個人差がみられるので,内容の(1),(2),(3)については,取り扱うべき数の範囲を示していない。したがってこれらを取り扱う場合においては,児童のひとりひとりの能力や発達の程度をよく見きわめ,かつ,それに応じたものを取り上げて指導していくことが望ましい。
高 学 年
【内 容】
(2) 簡単な加法や減法を用いる場合がわかり,初歩的な計算をする。
(3) まとめて数えたり等分したりする。
(4) 長さや重さを表わす単位やそれをはかる道具のあることがわかる。
(5) 時計(とけい) でだいたいの時刻がわかる。
(6) カレンダーを見て,日付けや曜日がわかる。
(7) 丸,三角,四角,長四角などがわかり,それらが書ける。
(8) 簡単な生活の処理を,○,×などの表で表わす。
(2) この段階の数量指導においても,そのねらいは,単に抽象的な数の処理にあるのではなく,身近な生活における具体的な事物などの数量的処理にあることに留意する必要がある。
(3) 高学年においては,次の程度の用語および記号を用いられるようにすることが必要である。
② +,−,=
低 学 年
【内 容】
(2) 知っている歌のレコードを楽しんで聞く。
(3) 先生の歌や演奏を聞く。
(4) 太鼓,カスタネット,鈴,コップなどで,音あて遊びをする。
(5) 音楽に合わせて,手をたたいたり,歩いたり,走ったり,止まったりする。
(6) 歌や曲に合わせて,花,ちょう,魚,うさぎ,象,ジェット機,消防車などの模倣表現をする。
(7) 「かごめかごめ」のような簡単な集団遊びをする。
(8) タンブリンやカスタネットなどで拍打ちをしながら歩く。
(9) 行進曲や描写音楽などのレコード演奏に合わせて,太鼓,タンブリン,力スタネット,水笛などの自由演奏をする。
(10) 先生が演奏するオルガンやアコーデオンなどに合わせて,自由にハーモニカを吹く。
(11) 大きな声で,のびのびと楽しく歌う。
(2) 音楽活動は,そぼくで楽しい集団参加の機会でもあることに着目し,特にこの段階では,音楽表現技能を伸ばすことよりも,楽しく参加するということに留意する。
(3) この段階では,特に「体育」との関連を考慮して指導する。
(4) 内容の(5),(9),(10)で使われる音楽は,拍のつかみやすいリズムのはっきりした曲を選ぶようにし,しかも,児童の能力に合った速さを選ぶようにする。
(5) 打楽器については,内容に示されているもののほか,木魚やウッドブロック,マラカスなどのような,児童の興味を強くひく楽器を加えていくとよい。
(6) 内容の(11)では,発音,音程,リズムなどについて,細かく注意するようなことは避け,それよりも,楽しいふんい気のなかで,みんなといっしょに,のびのびと楽しく歌わせることに重点をおく。
中 学 年
【内 容】
(2) 自分で,レコードをかけて楽しむ。
(3) 音の速度,強弱,高低に合わせていろいろな歩き方,走り方をする。
(4) ハーモニカ,木琴,鉄琴,トライアングル,シンバルなどの音あて遊びをする。
(5) 簡単な音楽の拍や拍子に合わせて,手や足や全身を動かす。
(6) 「せっせっせ」「はないちもんめ」などのような,リズミカルで簡単な集団遊びをする。
(7) 簡単な音楽劇をして楽しむ。
(8) 音楽に合わせて,動物や乗り物などの模倣表現をする。
(9) 打楽器を使って,簡単なリズム合奏をする。
(10) 知っている歌のレコードに合わせて歌う。
(11) みんなといっしょに歌ったり,ひとりで歌ったりする。
(12) やさしい歌詞なら,まちがえないで歌う。
(13) 先生の歌う簡単な歌を,まねて歌う。
(2) この段階では,軽快で明るい曲が特に喜ばれるが,静かで旋律の美しい曲を聞かせて,動と静の対照的な美しさを感じとらせることもたいせつである。
(3) 内容の(1)については,たとえば,登校どきはA曲,休憩どきはB曲,給食どきはC曲,下校どきはD曲というように,場面や季節に適した曲をきめておくとよい。
(4) 内容の(3),(5),(7),(8)の身体表現では,模倣の段階から,自由で創造的な表現の段階へと移行していくことがたいせつである。
(5) 内容の(9)の指導に当たっては,楽器の与え方についての配慮や取り扱い方についての指導などにも,じゅうぶん留意する。
(6) 内容の(7),(10),(11),(12),(13)では,必然的にことばの指導がともなってくるので,特に「国語」の内容との関連を密にしていくことがたいせつである。
(7) 音楽活動が,音楽の時間だけに限定されることがないようにし,「国語」「体育」などの内容や,領域の活動とも関連させて,音楽的活動の場や機会を,できるだけひろげていくよう留意する。
高 学 年
【内 容】
(2) レコード音楽などに合わせ,模擬楽器を使って楽しむ。
(3) 描写音楽,行進曲,舞曲,序曲など,いろいろな音楽を聞く。
(4) 先生や友だちの歌や演奏を,静かに聞いて楽しむ。
(5) 曲想にふさわしい自由な身体表現をする。
(6) 先生の拍子打ちやリズム打ちを模倣する。
(7) ハーモニカ,一音笛,木琴,鉄琴,オルガン,けん盤ハーモニカ,アコーデオンなどの楽器に親しみ,初歩的な奏法を知るとともに,簡単な旋律のさぐりぶきやさぐりびきをする。
(8) いろいろな打楽器や旋律楽器を使って,簡単な曲の合奏をする。
(9) ピアノやレコードなどによる演奏に合わせて,合奏や部分奏をする。
(10) 簡単なリズム絵譜を見て,合奏をする。
(11) どなったり小声すぎたりしないよう,できるだけ正しく歌う。
(12) 簡単な歌の内容を理解して歌う。
(2) 内容の(11),(12)の指導に当たっては,ひとりひとりの児童の能力に応じて,発音,音程,リズムなどについても留意する。
(3) 中学年の「内容の取り扱いの(7)」は,この段階においてもそのまま適用する。
低 学 年
【内 容】
(2) 身近なものをつかい,その形を生かして,押したり,こすり出したりして版画にする。
(3) 粘土をちぎったり,こねたり,たたいたり,のばしたり,丸めたり,平らにしたりして,ごく簡単な形を作る。
(4) 粘土遊びでは穴をあける,筋をつけるなど必要に応じて身近なものを用具として使って作る。
(5) 草花,木の葉,小石,木片など身近なものに関心をもち,それらにさわったり,並べたりなどする。
(6) いろいろな色や形をつかって,自由な組み合わせや組み立てをする。
(7) 基本的な2,2の色名をおぼえる。
(8) おもちゃや積み木などでいろいろな形を作る。
(9) 工作しやすい紙類や草の葉などを,ちぎったり,折ったり,切ったりつないだりなどして,作ったもので遊ぶ。
(10) 自分の作品について話をする。
(2) 健全な遊具や造形活動に必要な素材を豊かに与え,さわったり,もてあそんだりさせて,表現への興味をじゅうぶん満たしてやるようにする。
(3) 児童の表現意欲を育てるために,絵をかいたり,物を作ったりする過程をたいせつにし,内から表出されるものを受け入れてやり,自分で完成したという満足感や自信をもたせるようにする。
(4) じゅうぶんに表現活動をさせるためには,親しみやすい材料を用意し,使いやすいように平素から分類,整理しておき,自由に選ばせるようにする。
(5) 準備,あと始末,整理,整とんなどには,じゅうぶん時間をとり,造形活動の一環として指導する。
(6) 児童の造形表現の能力に大きなひらきがあり,また性格や興味,関心の傾向にもかたよりを示すものがあるので,じゅうぶん留意して扱うようにする。
(7) 造形に関する教師の指示や助言は児童に強い影響を及ぼすので,じゅうぶん注意する。
(8) 内容の(1)については,この段階の児童は,かきながら自然に声を発したり,動作をともなうことがあるが,それらをとがめたりしない。
(9) 内容(3)および(4)の場合は,児童ひとりに与える粘土の量は多め(約4キログラム程度)が望ましい。
中 学 年
【内 容】
(2) 紙その他,扱いやすい材料で版を作り,版画にする。
(3) 粘土を使って,自分であらわしたいものを作る。
(4) 行事などのさいに,身のまわりや教室などの飾りを作る。
(5) 包装紙や箱などの身近な材料を使って,自由な表現をする。
(6) 基本的な色や形,身近な用具や材料の名をおぼえる。
(7) いろいろな材料を使って,切ったり,曲げたり,つなぎ合わせたりなどして,簡単な家や動物などを作る。
(8) 水の流れや風などで動いたり,走ったりする簡単なおもちゃを作る。
(9) はさみやのりなどの基本的な用具の使い方になれる。
(10) 友だちの作品を見て話し合う。
(2) 作品や資料は教室や廊下などにできるだけ多く掲示して,そのよさをじゅうぶん味わわせるように配慮する。
(3) 用具の名称や造形活動で使われる用語などについては,正確に指導するようにつとめる。
(4) 共同で使用するものをたいせつにし,他人に迷惑をかけないように気をつけさせる。
高 学 年
【内 容】
(2) かきたいものをよく見てかく。
(3) 彫刻刀を使って,ゴム板やリノリウム板などで,版を作り,簡単な版画を作る。
(4) 粘土などを使って,作る物の感じができるように作る。
(5) ポスターなどで,知らせたいことをよくわかるように,色や形を使ってあらわす。
(6) 色合いの違い,色の寒暖などがわかり,色の組み合わせを考えて表現する。
(7) 対称や繰り返しなどの感じがだいたいわかり,それを生かして表現する。
(8) 粘土で器物など成形し,必要に応じて焼成する。
(9) 風や水の力,ゴムの弾力性などを生かして,動く簡単なおもちゃを作る。
(10) 糸,ひも,布などで簡単なものを縫ったり編んだりする。
(11) 紙類をおもな材料とし,定規,切り出し小刀などを使って,簡単な家や橋などを作る。
(12) げんのう,のこぎり,きり,糸のこぎりやべンチなどの使い方がわかり,木や針金などでいろいろなものを作る。
(13) 美しい自然の風景や造形品に関心をもつ。
(2) からだや手先の機能が発達してくるので,造形的な表現の基礎となる技術の指導について考慮する必要がある。
(3) 材料,用具の整理,整とんや管理,手入れなどを進んでするように指導する。
(4) 共同製作などを通して,他人と協力する態度や責任感などを育てるようにする。
低 学 年
【内 容】
1 体 操
(2) 1列に並ぶ。
(3) しゃがんだり,立ったり,その場とびをする。
(4) 脚(あし)を前後左右に開いたり,腕を振ったり,回したりする。
(5) 両手,両足を地床につけた姿勢で,はったり,歩いたりする。
(6) 身近にある用具や遊具を使って,いろいろな遊びをする。
(7) 固定施設や三輪車などを使って,いろいろな遊びをする。
(2) 低いとび箱にのったり,おりたり,またがったりする。
(3) マットの上で横や前にころがる。
(2) いろいろな鬼遊びをする。
(3) 片足や両足で踏み切ってとぶ。
(2) ひざくらいの水の中で,いろいろな遊びをする。
(2) 止まっているボールをけったり,ころがってくるボールを止めたりする。
(3) ボール送りをする。
「むすんでひらいて」「おうま」「まつぼっくり」など
(2) 動植物や乗り物などの模倣をする。
(2) 体育における保健の指導に当たっては「生活」との関連のあることをじゅうぶん考慮して指導する。
(3) 精神薄弱児は,各種の障害を合わせ持っているものが少なくないので医師と密接な連絡を保ちながら,その治療や機能の養護・訓練に努めるようにする。
(4) 精神薄弱児は,一般的に身体の柔軟性に乏しく,動作が緩慢で運動機能にも劣るものが少なくないので,その指導に当たっては,あらかじめ個々の児童の身体的特徴をじゅうぶん把握(はあく)しておくようにする。
(5) 各内容は,積雪地,寒冷地などの地域の実情や学校の施設,設備の実態に応じて具体的に展開するよう配慮する。
(6) 「陸上運動」の(1)の走る距離はおよそ20mぐらい。
(7) 「水泳」の指導に当たっては,からだをよく洗う,用便をすませる,洗眼をするなど,事前事後の保健に関する留意点についてじゅうぶん配慮をする。
(8) 「ダンス」の(1)については,基礎リズムに重点をおくようにする。
中 学 年
【内 容】
1 体 操
(2) 距離をとって1列に並ぶ。
(3) 1列に並んで歩く。
(4) 手,足,上体,下肢を曲げたり,伸ばしたりする。
(5) 押したり,引いたり,ささえたりする。
(6) 片足とび,両足とびをする。
(7) おぶって短い距離を歩く。
(8) 身近にある用具や遊具を使って,遊んだり,運動したりする。
(9) 固定施設や自転車などを使って,みんなでいろいろな遊びをする。
(2) 低鉄棒を使って,とび上がったり,足をかけたりする。
(3) とび箱を使って,よじのぼったり,とびおりたりする。
(4) とび箱を使って,踏み越しおりや,またぎ越しおりをする。
(5) マットで,ゆりかごをする。
(6) マットで横まわりや前まわりをする。
(7) 平均台の上を歩く。
(2) 全力で短い距離を走る。
(3) 回旋リレーや置き換えリレーなどをする。
(4) 綱,竹,棒などを使って,とんだり走ったりする。
(2) 腰くらいの深さで,肩まで水の中にはいる。
(3) 顔や頭を水の用にいれて,いろいろな遊びをする。
(2) ころがってくるボールや,相手が投げたボールを避ける。
(3) 近い距離でボールを投げたり,受け止めたりする。
ぞう,うま,たぬき,あり,ブランコ,ヘリコプター,ボート,風など
(2) 歌をともなった遊びなどを模倣したり,自由表現にしたりする。
「チューリップ」「ぞうさんとくものす」「こなやのおじさん」「とけいのうた」など
(3) 簡単なフォークダンスをする。
「キンダーポルカ」「ダンケルクの鐘」など
(2) この段階では,集団化をめざして,内容の各領域を合わせたり,ゲーム化したりする。また,用具,器具の取り扱いの基礎的能力をつけるようにする。
(3) 「体操」の(7)については,体重のバランスを考慮し,児童に過度の負担がかからないようにする。
(4) 「陸上運動」の(1)については,およそ1分間ぐらい。
(5) 「陸上運動」の(2)については,およそ30mぐらい。
高 学 年
【内 容】
1 体 操
(2) 1〜2列で正しく歩く。
(3) リズムに合わせて行進する。
(4) 上体をそらせたり,体の前後屈,側屈,回旋をする。
(5) その場とびで,大きくとび上がったり,しゃがんだりする。
(6) 前後左右にとんで移動する。
(7) 交互に馬とびをする。
(8) 固定施設などを使ったいろいろな運動をする。
(9) 長なわとびをする。
(10) ラジオ体操第1を,示範に従って行なう。
(2) 低鉄棒で腕立てとび上がりをして,前まわりをする。
(3) 足ぬきまわりをする。
(4) とび箱で,とび上がりをする。
(5) マットで,連続して横まわりや前まわりをする。
(6) 平均台の上を歩いたり,向きを変えたりする。
(2) コースに沿って走る。
(3) 幅広い障害物をとび越える。
(4) 物をもったり,かついだりして走る。
(5) リレーで,バトンタッチをする。
(6) 持久走をする。
(7) 走り幅とびをする。
(8) 高とびをする。
(2) 水の中で目をあける。
(3) 沈み方,浮き方になれる。
(4) 浮いた姿勢から立つ動作をする。
(5) ばた足をする。
(6) 立ち飛び込みをする。
(2) ボールを使ってリレーをする。
(3) ボールをけりながら走る。
(4) 相手に向って投げたり,けったりする。
(5) 円形ドッジボール,ラインサッカー,エンドボールをする。
「せんろはつづくよどこまでも」「アマリリス」「ずいずいずつころばし」など
(2) 簡単なフォークダンスをする。
「ダスタフスコール」「エースオブダイヤモンド」など
(2) この段階では,体力の差が著しいことに留意し,内容の指導過程をくふうするようにする。
(3) 「陸上運動」の(1)については,およそ50mぐらい。
(4) 「陸上運動」の(6)については,およそ200mぐらい。
【内 容】
1 聞くこと,話すこと
(2) 簡単な放送や録音などの内容の要点がわかる。
(3) 実習などで,作業に必要なことばの聞きとりや,使用になれるとともに,指示や説明などを聞きとって行動する。
(4) 経験したことを,相手にわかるように,できるだけ要点を落とさずに話す。
(5) 人に尋ねられたとき,はっきり応答する。
(6) 要件を落とさずに伝言する。
(7) 学級会,生徒会などで,自分の意見をみんなにわかるように話す。
(8) 電話で適切な応答をする。
(9) 必要なときには,ていねいなことばを使ったり,共通語で話す。
(2) 日常生活に必要な看板,広告,その他の標識,立て札,掲示などをできるだけ正しく読む。
(3) 日常生活に必要な伝票,領収書,説明書などの文字や語句がわかる。
(4) ローマ字の標示に関心をもつ。
(5) 新聞や維誌などを見たり,読んだりすることに関心をもつ。
(6) 自分の履歴書など,手本を見て正しく書き写す。
(7) 経験したことを日記や作文などに書く。
(8) 簡単な手紙を書く。
(9) 簡単なメモをつける。
(10) 句点(。),読点(とうてん)(、)などに注意して書く。
(11) よく使われる簡単な漢字の書き方や使い方がわかる。
(2) 実習その他の実際的場面において,相手の意図をできるだけまちがいなく聞きとったり,必要なことを読みとったりし,また自分の伝えたいことをできるだけ相手にわかるように話したり,書いたりするよう指導することが望ましい。
【内 容】
(2) 必要に応じて人をたずね,用件を果たす。
(3) 電話のいろいろなかけ方を知り,利用する。
(4) 年賀状,礼状などのはがきや手紙のやりとりをする。
(5) 自分たちの問題を学級会や生徒会などで話し合って解決する。
(6) 運動会や学芸会などで,役割を分担して仕事をする。
(7) 男子と女子の役割にちがいのあることを知り,それぞれにふさわしい行動や態度をとる。
(8) 学級会や生徒会などの役員の選挙を通して選挙の意味がだいたいわかり,市町村や国の選挙に関心をもつ。
(9) 身近な具体的なことがらを通して,きまりや法律を知る。
(10) 警察官や消防署の人たちの具体的な仕事を調べ,自分たちの生活との関係を知る。
(11) 病院,保健所,学校の保健室などのはたらきを知り利用する。
(12) 切手やはがきを買ったり,郵便物を出したりして郵便局のはたらきを知り,それを利用する。
(13) 交通機関で働いている人たちの仕事を知り交通機関を正しく利用する。
(14) 身近な生活を通して,市(町,村)議会や市役所(町村役場)のはたらきを知る。
(15) 地域のデパート,劇場,公園などのおもな建物や施設を知り,利用する。
(16) 農業,林業,漁業などと自分たちの生活との関係を知る。
(17) 工場見学などを通して,物がつくられていく過程や様子を知る。
(18) 買い物や見学などを通して,生産者と消費者をつなぐ商店,市場などのはたらきを知る。
(19) 身近な生活を通して,おもな職業の種類と内容を知る。
(20) 収入によって計画的に生活をたてることと貯蓄の必要を知る。
(21) 勤労に対して報酬が得られることを知る。
(22) 地域の山,川などの地形や町,道路,建物,施設などを知る。
(23) 簡単な絵地図,交通の路線図などがわかる。
(24) 身近なことがらを通して,昔の生活と今の生活のちがいを知る。
(25) 遠足や旅行などの機会を通して,いろいろな土地の様子を知り,自分たちの住んでいる地域と比べる。
(26) 新聞,ラジオ,テレビ,映画,図書などを通して,日本や世界の大きなできごとを知り,それらに対する関心をもつ。
(2) 指導に当たっては,地域の実情や,そこでの生徒たちの生活の実態を把(は)握して,それらに応じた指導を通して,自分たちの生活に対する理解を深めるようにする。
(3) なお,中学部「社会」は,小学部「生活」の発展であることをじゅうぶん考慮しながら,他の教科や領域との密接な関連を図ることがたいせつである。
(4) 内容の(9)の法律は社会生活を営むに必要最小限の法律をさす。
(5) 内容の(16)は地域のおもな産業で生徒の生活と関係の深いものを中心に指導するようにする。
ただし,地域の農業,林業,漁業などの生産活動がない場合は,視聴覚教材を利用したり,校外学習などを通して指導するようにする。
(6) 内容の(20)は,自分たちの経済生活に目を向けさせ,収入や支出の関係について,生活を通して考えさせるようにする。また,小学部「生活」の発展として貯蓄の意味について指導する。
(7) 内容の(23)は,地図を自分たちの生活との関係で読みとらせ,利用することに指導の重点をおく。したがって地図をかかせることに深入りすることのないようにする。
(8) 内容の(24)は,生徒の生活や興味関心の程度に応じて,場と機会をとらえて指導する。そこで現在の生活の様子とのちがいという点で,昔についてわからせるようにする。
【内 容】
(2) 簡単な乗法,除法の意味と,それを用いる場合について理解する。
(3) 簡単な計算器を使って計算をする。
(4) 長さ,重さ,容積などの測定用具の目盛りを読む。
(5) 温度計や体温計の目盛りを読む。
(6) 具体的な生活を通して,時刻や時間がわかる。
(7) 乗り物などの簡単な時刻表を読む。
(8) 暦を使う。
年号 1か月=30日,31日。1年=12か月。1週=7日。
(9) 正方形,長方形,正三角形,直角三角形,三角形,四角形,円,辺,ちょう点,角,直角などのことばを正しく使う。
(10) 三角定木やコンパスなどを使って簡単な図形をかく。
(11) 簡単な棒グラフや折れ線グラフを読んだり書いたりする。
(12) 物のねだんがわかり,割引・損得などの意味がだいたいわかる。
(2) 取り扱う数の範囲や四則計算の程度は,ひとりひとりの生徒の能力に応じて,広げたり高めたりして指導していくようにする。
(3) この段階の数量指導においても,そのねらいは,単に抽象的な数の処理にあるのではなく,身近な生活における具体的な事物などの数量的処理にあることに留意する必要がある。
【内 容】
(2) おもな病気やけがなどの原因やおおよその症状を知る。
(3) 照度・温度・湿度などは健康を保つうえに必要であることを知る。
(4) 日常用いるおもな医療品などのおおよそのはたらきを知る。
(5) 日常食品と栄養の関係に関心をもつ。
(6) 病気に関係するかび・細菌などについて関心をもち,消毒のはたらきや予防の意味がわかる。
(7) 日常生活に多く使われる道具機械などのはたらきに関心をもつ。
(8) 日常多く使われる電気器具のおもなしくみやはたらきに関心をもつ。
(9) 衣・食・住に関する物品などの名称を知り,それらの性質やはたらきに関心をもつ。
(10) 乗物などのおおよそのしくみやはたらきに関心をもつ。
(11) 日常生活に多く使われる光学製品のおもなしくみやはたらきに関心をもつ。
(12) 文具,事務用品のおもなしくみやはたらきに関心をもつ。
(13) 日常生活に多く使われる化学製品のおもな性質とはたらきに関心をもつ。
(14) 石油,アルコール,その他の油のおもな性質やはたらきに関心をもつ。
(15) ガスのおもな性質を知り,ガス器具のしくみがわかる。
(16) 日常生活に多く使われる金属や鉱石などのおもな性質や用途に関心をもつ。
(17) 水,空気,土などのおもな性質に関心をもつ。
(18) 太陽,月,星,地球などに関心をもつ。
(19) 季節による気象現象の変化や特徴を知る。
(20) 地震,火山活動などに関心をもつ。
(21) 海,山,川などの自然のありさまやはたらきに関心をもつ。
(22) 日常生活に多く見られる植物の名称と特徴を知る。
(23) 日常生活に多く見られる飼育する動物の習性や特徴を知る。
(24) 有害食品や公害などに関心をもつ。
(2) 他の教科,特に「職業・家庭」の内容との関連を考慮し総合的に取り扱い,単なる断片的な知識を与えるような指導にならないようにする。
(3) 家庭,学校,地域などの実態をじゅうぶん考慮し,生徒の生活実態に応じて弾力的に内容を選択し,取り扱う必要がある。
(4) 内容の(7)の簡単な道具や機械などとは,次のようなものをさす。
② かぎ,ちょうつがいなど
③ ねじ,くぎ,かすがいなど
④ モーター,ポンプなど
⑤ 時計,ミシン,自動販売機など
② 扇風機,洗たく機,冷蔵庫,そうじ機など
③ 電球,その他の照明器など
④ アイロン,トースター,電気こたつなど
⑤ ラジオ,テレビなど
⑥ ブザー,インターホン,電話など
日常生活に使われている衣料,履物(はきもの),食品,保存食品,調味料,建材および日用雑貨品など
(7) 内容の(10)の乗物などとは,次のようなものをさす。
② 船,飛行様など
③ エレベーター,エスカレーターなど
④ 起重機,トレーラー,レッカー車など
② 望遠鏡,顕微鏡など
③ 写真機,幻灯機など
② 紙,インク,墨など
③ 鉛筆,クレヨン,ボールペン,万年筆など
④ のり,接着剤など
⑤ 印刷機,計算機など
② 塗料,防腐剤など
③ 合成皮革,プラスチック,ポリエチレンなど
④ 防虫剤,殺虫剤など
② 軟鋼板,亜鉛鉄板,はんだなど
③ 大谷石,大理石,花こう岩など
④ セメント,石膏(せっこう)など
⑤ ガラス,陶器など
【内 容】
(2) よい音楽映画を見たり,音楽会に行って聞いたりする。
(3) レコードを聞いて歌をおぼえたり,好きな旋律をおぼえたりする。
(4) 自分の歌や演奏を録音し,再生して聞く。
(5) 音楽を聞いて感じたことを,創造的にからだの動きで表現する。
(6) ハーモニカ,笛,木琴,鉄琴,オルガン,けん盤ハーモニカ,アコーデイオンなどを合奏や独奏をする。
(7) リズム絵譜を見て,分担奏や合奏をする。
(8) はっきりした発音で,音程もできるだけ整え,正しいリズムで歌う。
(9) 気持をこめて,きれいに歌う。
(10) 簡単な輪唱や合唱をする。
(11) 知っている歌,好きな歌,歌える歌の範囲をひろげる。
(2) この段階の生徒は,一般に青年前期の特性として,感受性が高まってくるので,生活年齢をじゅうぶん配慮して指導することがたいせつである。
(3) 内容の(1),(2),(3),(4),(6),(8),(9),(11)などについては,集団に参加して音楽を楽しむだけでなく,ひとりで音楽を楽しむこともできるよう,ひとりひとりに応じた指導をすることがたいせつである。
(4) 校外学習,集会時,休憩時などを利用して,音楽を楽しむ場や機会を,できるだけひろげるようにする。
(5) 歌唱教材の選択や指導に当たっては,この段階の生徒が変声期にあることや,男女による声域の違いなどを,じゅうぶん考慮する。
【内 容】
(2) 木版を主とし,考えたこと,感じたことをもとに,計画を立て,版を作り,版画であらわす。
(3) 粘土などで作るものの特徴を感じとり,まる彫りや浮き彫りなどを作る。
(4) 自分で使うものや環境構成に役だつ飾りなどを,その目的に応じてデザインする。
(5) ポスターなどで知らせる意味や内容を考え,色や形の組み合わせをくふうして表現する。
(6) 色の性質の違いを生かして,配色する。
(7) リズム,つり合いなどの美しさを感じとって表現する。
(8) 工具や機械などの扱い方を理解し材料の種類や性質にあわせ,くふうして作る。
(9) 必要に応じて,簡単な見取り図や展開図の見方やかき方を理解して作る。
(10) うす板などを使って,家や橋などを作る。
(11) 塗装の初歩的技法を理解して活用する。
(12) 身近にある造形品を見たり使ったりして,そのよさを理解する。
(13) 絵画,彫刻,工芸,建築などの代表的な作品を見る。
(2) 体力や器用さがいっそう発達してくるので,長期にわたって大きな作品を完成する経験を取り入れることが望ましい。
(3) 内容の(6)および(7)については,感覚的,経験的に扱うように配慮する。
(4) 内容の(13)については,文化財などにもできるだけ親しませ,それを尊重する態度を養うようにする。
【内 容】
1 体 操
(2) 速度や方向を変えて歩いたり,走ったりする。
(3) うさぎとび,馬とび,脚(あし)の開閉とび,向きかえとびなどをする。
(4) 短なわとび,長なわとびをする。
(5) 腕立て伏臥,腕の屈伸をする。
(6) 腕の前・上下・左右突き,腕の側・斜上挙振・内外回旋をする。
(7) ひざの屈伸,脚(あし)の前振,脚(あし)を前後左右に大きく開く。
(8) 体の前後屈・側屈・側転をする。
(2) とび箱で,腕立てとび上がり,腕立てとび越しなどをする。
(3) マットで後転をする。
(4) マットで開脚前転,開脚後転,とび込み前転などをする。
(2) 障害を連続してとび越える。
(3) きめられたゾーンの中で,バトンタッチをする。
(4) 走り幅とびをする。
(5) 走り高とびをする。
(6) 持久走をする。
(2) 呼吸のしかたをおぼえる。
(3) クロール,平泳ぎ,潜水などをする。
(4) さか飛び込みをする。
(2) 円形ドッジボールや方形ドッジボールをする。
(3) サッカーやフットベースボールをする。
(4) バスケット,ソフトボール,バレーボール,卓球,バトミントンなどをする。
「お祭り」「線香花火」「鳥の生活」など
(2) グループでフォークダンスや民踊を踊る。
「マイムマイム」「オクラホマミクサー」「コロプチカ」「木曽節(きそぶし)」など
(2) 気温の状態で着衣を調節する。
(3) 測定や性徴を通して身体の発育に関心をもち,身体各部のはたらきを知る。
(4) 頭痛,腹痛,めまい,発熱など,身体の不調の時や生理の時は,無理な運動をさける。
(5) 運動やゲームのあとでは,汗をふいたり,手足を洗ったり,うがいをしたりする。
(6) 疲れたときには,適宜休養をとる。
(7) 体育の施設,用具の使い方や遊び方を知り,けがのないように気をつける。
(8) かたよらないように栄養をとり,食べすぎないようにする。
(9) 小さなけがや生理の処置を自分でする。
(10) 必要に応じて体温計や水まくらなどを使う。
(11) 薬の服用については,指示を受ける。
(12) うつる病気とうつらない病気のあることを知り,すすんで予防接種や健康診断を受ける。
(13) 危険な場所で泳いだり,ひとりだけで,泳いだりしない。
(14) スモッグなどの公害や公害食品などに関心をもち,予防に努める。
(2) この段階での体育の指導においては,具体的な生活の場面における運ぶ,押す,引く,かつぐなどの身体活動に利用できるように配慮する。
(3) 「陸上運動」の(1)についてはおよそ80mぐらい。
(4) 「陸上運動」の(6)についてはおよそ400mぐらい。
(5) 保健の指導においては個々の生徒の実態に応じて,適切な指導をする。
【内 容】
1 (職業・家庭共通)
(2) 物を作ったりすることの喜びを味わい,仕事への自信をもつ。
(3) 勤労と報酬との関係がわかる。
(4) 仕事をしながら,ふざけたり,むだ話をしたりしない。
(5) 仕事をするとき,わからないことはよく聞いてする。
(6) 時と場に応じて,服装,言語,動作などを適切にする。
(7) 紙やさまざまの材料に,必要な線や図形をかく。
(8) ねじまわし,げんのう,のこぎりなどの簡単な工具を正しく使う。
(9) 電気器具,ガス器具,石油器具などを安全に正しく扱う。
(10) 園芸や農耕のための用具を正しく扱う。
(11) 原材料などをむだのないように使う。
(12) 品物を破損しないように運搬する。
(13) 簡単なこん包をしたり,ほどいたりする。
(14) 品物の長さや重さなどをはかったり,しらべたりする。
(15) 簡単な事務用品や事務用機器を扱う。
(16) 電話を正しくかけたり,うけたりする。
(17) 日用品や雑貨を合理的に使用する。
(18) 使った用具,機械,材料のあと始末をきちんとする。
(19) 清掃用具を使って,きれいにそうじする。
(20) 安全に関係のあるいろいろな用語や標識の意味を理解する。
(2) 自分が分担した仕事を理解し,責任をもって終わりまでする。
(3) 仕事をかってにはじめたり,無断で作業場を離れたりしない。
(4) 作業の場面に応じ,仲間と協力する。
(5) 生産したものが,社会でどのように利用されるかを理解する。
(6) 作業の計画を立てたり,原材料や道具機械などの準備をする。
(7) 原材料や製品などを管理し,あと始末をきちんとする。
(8) 作業に用いる原材料,道具,機械などを,名称や関連する用語を知って正しく使う。
(9) 作業の流れを理解し,それに応じて仕事をする。
(10) 仕事の手順を知り,能率的な方法をくふうしながら作業をする。
(11) 製品の良否がわかり,不良品のできた原因を考える。
(12) 道具や機械などの簡単な手入れ,修理をする。
(13) 休み時間などの意味を知り,有効に使う。
(14) 自分や他人の安全に気をくばって作業をする。
(15) 危険な場所や物に注意して作業する。
(16) 作業に使う薬品類などの安全な扱い方を知り,合理的に使用する。
(17) 機械の故障や危険な状態を発見したらすぐに報告する。
(18) 作業する場所でのいろいろなきまりを守る。
(19) 家族や先輩の職業に関心をもち,自分の住んでいる地域にどんな職業の種類があるかを知る。
(20) 自分の能力や適性などがある程度わかり,進路について考える。
(21) 公共職業安定所のはたらきを理解し,就職する場合の手続きや方法などがわかる。
(22) 職業についてからも,たえず職業的能力を高めようとつとめることのたいせつなことがわかる。
(23) 労働時間,賃金,休暇などの基本的労働条件について知る。
(24) 健康保険,労災保険,失業保険その他の制度について知る。
(25) 卒業後の学校との連絡や,同窓会その他の組織への参加の意味がわかる。
(2) いつも清潔な衣服を着る。
(3) 洗たく用具,器具の使い方がわかり,いろいろな衣類の洗たくをする。
(4) 簡単なアイロン仕上げをする。
(5) 布,針,糸をつかって基礎縫いをしたり,簡単な修理をする。
(6) ミシンの使い方になれ,簡単なものを縫う。
(7) 寸法や型紙のとり方がわかり,袋類などを作る。
(8) 簡単な手芸をする。
(9) 調理用具の種類を知り,正しく扱う。
(10) 簡単な献立をたてて調理をする。
(11) 栄養を考えて,いろいろ組み合わせて食べるようにする。
(12) 食品の衛生に気をつける。
(13) 調理用具,食器,着衣などの衛生・安全に気をつける。
(14) 盛りつけや,配ぜんにくふうする。
(15) 食事の準備やあとかたづけに協力し,手順よくする。
(16) 作法を守って楽しく食事をする。
(17) すまいを清潔にし,家庭内の整理・整とんや清掃をする。
(18) すまいの簡単な手入れや,室内のかざりつけなどの手伝いをする。
(19) 自分の持ち物の整理・整とんのしかたをくふうする。
(20) 家庭内のいろいろな危険物を注意して取り扱い,危険な場合は適切な処理をする。
(21) ベンジン,シンナーなどの薬品類を安全に扱う。
(22) 戸じまり,防火などに注意し,事故の場合には必要な連絡をする。
(23) 地震,台風,大水などのときに適切な行動をとる。
(24) へやの換気,採光などに注意して調節する。
(25) 殺虫剤を正しく使う。
(26) 値段の高い・安いを知り,予算をたててじょうずな買い物をする。
(27) 簡単な金銭収支を記録し,むだ使いをしないで計画的に貯金する。
(28) 乳幼児の世話の手伝いをする。
(29) 家庭内のきまりをすすんで守る。
(30) 約束した時刻を守る。
(31) 家族がそれぞれどんな立場や役割をもっているかを理解する。
(32) 家庭内における仕事の種類や分担がわかり,すすんで手伝いをする。
(33) 家庭の収入状況,家計についてだいたい知り,家庭の経済計画に協力する。
(34) 家族の生活時間に合わせて,一日の生活のだいたいの予定を立てる。
(35) 家庭の団らんにすすんで参加する。
(36) 来客の応待をする。
(37) 性について正しく理解し,異性に対して節度ある態度をとる。
(38) 余暇の意味を知り,休日などを楽しく健康的に過ごす。
(39) ラジオ,テレビ,映画などはよいものを選んで視聴する。
(40) スポーツ,音楽,飼育,栽培などの健康的な趣味をもつ。
(2) 作業や実習の内容選択に当たっては,卒業後の就職のこと,地域や学校の実態,生徒ひとりひとりの特性や能力などをじゅうぶんに考慮し,また,それに即応したものを選ぶようにする。
(3) 1(主として,職業・家庭に共通的な態度,知識,技能に関するもの)については,それが単なる断片的な知識,技能の習得にとどまらないよう実際的活動に結びつけて指導するようにする。
(4) 2(主として,職業に関するもの)については,地域や学校の実情,生徒の実態に応じて,次に掲げる種目を参考にして,適当なものを選び,作業や実習を中心にして,関係のある1の内容とあわせて指導する。
② 紙工,木工,縫工,紡織,金工,石工,窯業,セメント加工,印刷製本,農水産加工など
③ 販売,清掃,洗たく,調理など
(6) 職業実習に当たっては,保護者,公共職業安定所,事業所その他の関係機関と密接な連絡をとり,その効果があるよう慎重な計画を立てて実施することがたいせつである。
(7) 作業や実習の場において,危害の発生予防に心がけ,すでに習得したよい習慣や態度,技能が確保され,また,その習熱に努めるよう指導することが重要である。
地域や学校の実態および生徒の進路,特性等により,特に必要がある場合には,「その他特に必要な教科」を設けることができる。この場合においては,その学校の設置者が,名称,目標,内容等について適切に定めること。
【指導計画の作成および指導上の留意事項】
1 指導計画は,学校の教育活動全体を通して行なう道徳教育の計画の一環として,各教科,特別活動および養護・訓練における道徳教育を補充し,深化し,統合しうるよう組織的発展的なものでなければならない。
2 指導計画は,固定的のものであったり,融通性がないものであってはならない。学習時はもちろん,登校,下校の時間,特別活動および養護・訓練の実施中などに起こった問題や,身近な生活て起こった時事的な問題等も適宜取り入れ,修正を加えるよう弾力性をもたせることがたいせつである。
3 児童および生徒の性格・行動の傾向やその道徳性形成に関連のある家庭環境,生育歴,地域の特性や交友関係などに関する資料は,指導計画作成のためにも,指導の効果をあけるためにも,できるだけ多く収集・整理しておき,これを活用することが必要である。
4 指導の効果をあげるためには,家庭や地域の人々との連絡を密接にするとともに,よい学校のふんい気を作るようにすることが望ましい。
なお,児童または生徒のなかには,いろいろな原因から,情緒不安に陥るものや自己統制,協調性などに欠けているものが少なくないので,特にこの点についてのじゅうぶんな配慮も必要である。
5 教師は,簡単なことがらについても,すべて先頭に立って示範し,また,手をとってわかりやすく指導する懇切さを必要とする。しかし,発達段階が高まるにつれて,徐々に児童および生徒みずからが考え合い,行動し,反省していくように方向づけることがたいせつである。そのためには,あせらず長い目で根気よく指導していくよう努力する必要がある。
6 指導は,広い角度からいろいろな場面,機会,教材等を適切に利用し有効に行なわれなければならない。そのためには,具体的で簡単なことがらや問題について話し合いをさせること,教師がわかりやすく,また,納得がいくように説明すること,やさしい読み物を読んで聞かせること,紙しばい,幻灯,放送その他の視聴覚教材を利用すること,劇化に訴えること,実践的な活動をさせることなどの諸方法を適切に組み合わせて用いることが必要である。
なお,児童および生徒の道徳性を高めるための指導においては,教師の一方的な教授や単なる徳目の解説に終わるようなことは避けなければならない。
【指導計画の作成およひ指導上の留意事項】
1 養護学校においては,各教科をあわせて授業を行なうことができるほか,必要に応じて各教科,道徳,特別活動,養護・訓練の内容を統合して,適切な教育課程を編成することになっているが,特に特別活動については,児童活動,生徒活動,学校行事,学級指導のいずれをとってみても,領域の統合に関連深い内容が多い。したがって,特別活動の指導に当たっては,特にこの点に留意して,適切な指導計画を作成すること。
2 特別活動の具体的な内容,方法,指導の時期などについては,精神薄弱の児童および生徒の特性や発達段階をじゅうぶん考慮することがたいせつであることはいうまでもないが,特に自主性に乏しいという特性をもつ精神薄弱の児童,および生徒には,自律的,自主的な生活態度を身につけさせるための特別な配慮が必要である。
3 学校の規模や学級編制上の理由などから,学級会活動を単独で行なうことが困難な場合は,他学級と合同で行なうなどのくふうをするとともに,小学部の児童会活動と中学部の生徒会活動との関連についてもじゅうぶんに考慮すること。
4 精神薄弱の児童および生徒が一般児童および生徒から孤立しないため,また一般児童および生徒に精神薄弱の児童および生徒を正しく理解させるためにも,特別活動において,地域の小学校および中学校との交流を図ることが望ましい。
【指導計画の作成と内容の取り扱い】
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(2) 各教科,道徳および特別活動における指導と密接な関連を保つようにし,教育活動全体を通じて組織的,計画的に行なわれるようにすること。
② 将来の職業生活あるいは社会生活での不適応が予想される児童または生徒に対しては,作業や実習等の具体的場面を通しての指導が必要である。
③ てんかん,病弱,虚弱など,その健康の保持,増進のために医学的配慮を必要とする児童または生徒に対しては,健康状態の理解や回復,改善の意欲の向上などを図るための指導が必要である。
特に,年少の児童や他の障害を合わせもつ児童または生徒については,感覚訓練を重視して,全般的向上を図る必要がある。
② 難聴,弱視などの障害を合わせもっている児童または生徒にあっては,必要があれば,補聴器その他の補助的手段が適切に利用できるよう特別の指導が必要である。
② 将来の職業生活の基礎となる作業の基本的動作について,著しく劣っているものに対しては,作業動作の習得および改善ならびに作業能力の向上を図るための指導が必要である。
② 難聴を合わせもっている児童または生徒に対しては,特にその障害の特性を考慮した適切な指導が必要である。
4 児童または生徒の障害の状態により,特に必要がある場合には,専門の医師その他の専門家と密接な連携をとり,適切な指導ができるようにすること。
昭和46年3月31日発行 定価300円 昭和47年3月10日7刷 送料110円 東京都港区三田2丁目19−30 発行所 慶 応 通 信 (振替口座番号東京155497番) 印刷製本 三 青 社
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