第16節 美 術
第1款 目 標
1 美術の学習経験を通して,美的体験を豊かにし,基本的な感覚を洗練し,創造的な表現と鑑賞の能力を高める。
2 造形的な立場から,社会環境の改善向上に寄与する態度と能力を養う。
3 美術文化の伝統や動向を理解し,美術文化の発展に寄与する態度や能力を養う。
第2款 各 科 目
第1 美 術 理 論
1 目 標
造形における基本となる原理を理解させるとともに,これを表現に役だたせ,創造的な表現の基礎的能力を高める。
2 内 容
イ 芸術と美術
ウ 美 学
(2) 形 体
イ 人 体
ウ 植 物
エ 動 物
オ 鉱 物
(3) 色 彩
イ 色の機能
ウ 色の調和
エ 色彩計画
(4) 材 料
イ 技法と材料の科学性
(5) 構 成
イ 構造と機能
3 内容の取り扱い
内容の指導に当たっては,できるだけ具体的な作品や資料を利用し,その効果をあげるようにする。
第2 美 術 史
1 目 標
美術の変遷の理解を通して,美術の鑑賞力を高め,創造的な表現力の向上に役だたせるとともに,美術の意義や価値を理解し,美術文化の発展に寄与する態度を養う。
2 内 容
(2) 東洋美術
(3) 西洋美術
3 内容の取り扱い
(2) 内容の指導に当たっては,できるだけ具体的な作品や資料を利用し,その効果をあげるようにする。
第3 素 描
1 目 標
造形の基本となる形体や空間を把握し,対象の的確な観察力や構成力を養うとともに,創造的な表現能力を高める。
2 内 容
(2) 構想による表現
(3) 生徒作品,名作などの鑑賞
3 内容の取り扱い
(2) 内容の(2)については,心象を明確にし,表現の効果を高めるための技法についても,関心を深めるようにする。
第4 基 本 造 形
1 目 標
造形の基本となる諸要素について感覚を養い,創造的な構想力,構成力を高める。
2 内 容
イ 構成による感情効果
ウ 構成による空間感
(2) 立体構成
イ 構造と機能
ウ 立体と空間
3 内容の取り扱い
(2) 内容の(2)については,立体や空間の感覚および材料,構造,技術の体験や理解に重点をおいて扱うものとする。
(3) 内容の指導に当たっては,特に「彩画A」,「彩画B」,「彫刻」,「デザインA」,「デザインB」との関連を図ることが必要である。
(4) 内容の指導に当たっては,絶えず新しい科学技術や芸術の動向に留意する必要がある。
第5 彩 画 A
1 目 標
主として日本画の形式による表現技術を通して,創造的な表現や鑑賞の能力を高める。
2 内 容
(2) 構想による表現
(3) 生徒作品,名作などの鑑賞
3 内容の取り扱い
(2) 内容の(2)については,心象を明確にし,表現の効果を高めるための技法についても,関心を深めるようにする。
(3) 内容の指導に当たっては,特に「素描」との密接な関連を図る必要がある。
第6 彩 画 B
1 目 標
主として西洋画の形式による表現技術を通して,創造的な表現や鑑賞の能力を高める。
2 内 容
(2) 構想による表現
(3) 生徒作品,名作などの鑑賞
3 内容の取り扱い
(2) 内容の(2)については,心象を明確にし,表現の効果を高めるための技法についても,関心を深めるようにする。
(3) 内容の指導に当たっては,特に「素描」との密接な関連を図る必要がある。
第7 版 画
1 目 標
各種の版画形式,技法を理解し,版形式による表現の美しさを表現する能力や,それを鑑賞する能力を高める。
2 内 容
(2) 銅版画による表現
(3) ドライポイントによる表現
(4) 石版画による表現
(5) その他による表現
(6) 生徒作品,名作などの鑑賞
3 内容の取り扱い
(2) 内容の指導に当たっては,版画の指導と関連して,印刷技術やその効果に対する常識を得させるようにする。
第8 彫 刻
1 目 標
立体について理解を得させ,立体による表現の基礎能力を養うとともに,創造的な表現能力を高める。
2 内 容
(2) 構想による表現
(3) 生徒作品,名作などの鑑賞
3 内容の取り扱い
(2) 内容の(2)については,心象を明確にし,表現の効果を高めるための技法についても,関心を深めるようにする。
(3) 内容の指導に当たっては,特に「素描」との密接な関連を図る必要がある。
第9 デザイン A
1 目 標
視覚的な効果を主とするデザインの学習を通して,デザインについて理解を深めるとともに,デザインにおける計画と表示の能力を高める。
2 内 容
(2) ビジュアルデザイン
3 内容の取り扱い
(2) 内容の指導に当たっては,特に「美術理論」,「美術史」,「素描」「基本造形」,「デザインB」との関連を図る必要がある。
第10 デザイン B
1 目 標
技術性や生産性を主としたデザインの学習を通して,デザインについて理解を深めるとともに,デザインにおける計画と表示の能力を高める。
2 内 容
(2) クラフトデザイン
(3) プロダクトデザイン
3 内容の取り扱い
(2) 内容の指導に当たっては,特に「美術理論」,「美術史」,「素描」,「基本造形」,「デザインA」との関連を図る必要がある。
第11 製 図
1 目 標
製図に必要な基礎的な図法を理解させ,立体と空間と図面との関係を明確にし,製図の能力と読図の能力とを高めるとともに,空間の認識,把握に役だつ能力を養う。
2 内 容
イ 立体図法
投影図法
透視図法
(2) 製 図
イ 製図に関する日本工業規格
ウ 製図実習
3 内容の取り扱い
内容の指導に当たっては,特に「デザインA」,「デザインB」との関連を図る必要がある。
第12 写 真
1 目 標
写真技術の学習を通して,写真による表現能力を養い,写真による伝達の効果や,その芸術的な意義を理解させる。
2 内 容
(2) 撮影技術
(3) 暗室技術
(4) 写真作画と編集,構成
3 内容の取り扱い
(2) 内容の指導に当たっては,写真とデザインなどとの関係についても,必要に応じて扱うようにする。
(3) 内容の指導に当たっては,特に「美術理論」,「美術史」,「素描」,「基本造形」との関連を図るようにする。
第13 総 合 実 習
1 目 標
協同の造形活動を通して,造形的な各種の能力を確かなものにし,責任感と実践的な態度を養う。
2 内 容
(2) 環境の美化
3 内容の取り扱い
内容の指導に当たっては,美術と生活との関連の立場から具体的な計画をたて,断片的な扱いにならないようにする。
第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取り扱い
1 美術に関する学科における指導計画の作成に当たっては,「美術理論」,「美術史」,「素描」,「基本造形」が含まれるようにする。
2 美術に関する各科目の指導に当たっては,相互の有機的な関連を図る必要がある。