１　水産業の各分野における生産や経営に関する知識と技術を習得させる。

２　水産に関する技術の科学的根拠を理解させ，その改善進歩を図り，水産業を合理化する能力と態度を養う。

３　水産資源に対する科学的な理解を深め，これを開発し合理的に活用する能力を養う。

４　水産業の社会的・経済的意義を理解させ，漁村社会の向上発展を図る態度を養う。

第１　水　産　一　般

１　目　　標

(１)　水産業の現状および将来について理解を深め，水産業に対する関心を高めさせる。

(２)　漁業生産，水産食品製造および海事に関する一般的な知識と基礎的な技術を習得させる。

(１)　水産業の展望
ア　水産業と国民生活　　　　　　　　　　　イ　漁業生産の動向

ウ　漁業経営の動向　　　　　　　　　　　　エ　漁業と国際協調

オ　漁業政策と漁村問題　　　　　　　　　　カ　水産業と流通

(２)　漁業一般
ア　漁業と栽培漁業　　　　　　　　　　　　イ　海洋と漁場

ウ　漁業生物と資源　　　　　　　　　　　　エ　漁具と漁法

オ　種苗の生産と増養殖　　　　　　　　　　カ　漁獲物の処理と鮮度

キ　漁業と法規

(３)　製造一般
ア　水産食品の主要成分　　　　　　　　　　イ　食品の保蔵原理とおもな水産食品

ウ　水産食品衛生

(４)　海事一般
ア　漁船の構造と設備　　　　　　　　　　　イ　船員とその職務

ウ　操　　船　　　　　　　　　　　　　　　エ　漁船機関

オ　船用電機　　　　　　　　　　　　　　　カ　無線通信

キ　海上気象　　　　　　　　　　　　　　　ク　海事法規

(１)　内容の(１)については，水産に関する各学科において共通に履修させるものとする。

(２)　内容の(２)，(３)および(４)については，この科目のほかに水産に関する他の科目を履修させる場合には，無用の重複を生じないように留意する。

(３)　普通科においてこの科目を履修させる場合には，内容の(１)のほか，生徒の必要および学校の実態を考慮して，(２)，(３)および(４)のうちから１以上を選択して履修させるものとする。

第２　漁　　業

１　目　　標

(１)　漁業生産に関する知識と技術を習得させる。

(２)　地域の漁業の現状をふまえ，これを合理的に改善していく能力と態度を養う。

(１)　漁業とその現状

(２)　漁業生物

ア　種類と生態　　　　　　　　　イ　漁業と資源
(３)　漁　　場
ア　成立条件と分類　　　　　　　イ　選定と漁況

ウ　障　　害

(４)　漁　　具
ア　漁具材料　　　　　　　　　　イ　漁具の分類

ウ　網漁具の構成　　　　　　　　エ　つり具の構成

(５)　漁業の機械化
ア　漁業機械　　　　　　　　　　イ　漁業計器

ウ　漁獲物の処理　　　　　　　　エ　漁業の省力化

(６)　漁　　法
ア　魚群の探索　　　　　　　　　イ　魚族の生態的特性と漁法
(７)　漁　　港
ア　漁港と施設　　　　　　　　　イ　市　　場

ウ　輸　　送

(８)　漁業の経営

(９)　主要漁業各論

(１)　この科目は，主として漁業科および漁業経営科において履修させるものである。

(２)　内容の(８)については，内容の(９)と関連させ，その中で取り扱うことができる。

(３)　内容の(９)については，生徒の必要および地域や学校の実態を考慮して，適切な漁業を選択し，重点的に取り扱うものとする。

(４)　この科目のほかに「資源・漁場」を履修させる場合には，内容の(２)および(３)を省略するものとする。

第３　海洋・気象

１　目　　標

(１)　海洋と生物との関係および海上気象について理解を深め，海洋調査および気象観測に関する技術を習得させる。

(２)　漁業生産に必要な基礎的な能力を養う。

(１)　調査と観測
ア　海洋調査　　　　　　　　　　　イ　気象観測
(２)　海洋と生物
ア　水塊分布と潮境　　　　　　　　イ　海洋の生態区分と生物群集

ウ　海洋における生物の相互関係　　エ　海洋・気象と水産生物との関係

(３)　海上気象
ア　天　気　図　　　　　　　　　　イ　天気解析

ウ　天気予報　　　　　　　　　　　エ　気象と船の安全

(１)　この科目は，主として漁業科および水産増殖科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)については，深海調査や高層気象観測に関する内容を含めて取り扱うものとする。

(３)　内容(２)ついては，海洋開発の現状の概要を含めて取り扱うことが望ましい。

第４　漁船・運用

１　目　　標

(１)　漁船の構造，設備および機能について理解させ，操船に関する技術を習得させる。

(２)　漁船を安全に運用し管理する能力を養う。

(１)　漁船の概要
ア　船舶の分類　　　　　　　　　　　イ　船体各部の名称と構造

ウ　主要寸法とトン数　　　　　　　　エ　一般ぎ装

オ　各種漁船の構造と設備の特徴

(２)　乗組員の編成と勤務
ア　編　　成　　　　　　　　　　　　イ　職務分掌

ウ　勤　　務

(３)　信　　号
ア　信号の種類　　　　　　　　　　　イ　信号法
(４)　繰船の基礎
ア　いかり作業　　　　　　　　　　　イ　かじとかじ取装置

ウ　船舶の運動力　　　　　　　　　　エ　復原性と積荷

(５)　操　　船
ア　一般操船　　　　　　　　　　　　イ　出入港

ウ　荒天時の操船　　　　　　　　　　エ　特殊水域の操船

(６)　船体の整備
ア　船　用　品　　　　　　　　　　　イ　船体の手入れと塗装

ウ　入出渠(きょ)と検査

(７)　保安と応急
ア　海難の原因と予防　　　　　　　　イ　海難に対する処置
(８)　船内の安全衛生

(１)　この科目は，主として漁業科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)のエについては，船体ぎ装(救命・保安設備を含む。)，機関ぎ装，電気ぎ装および航海・無線通信設備について取り扱うものとする。

(３)　内容の(３)のイについては，「海洋実習」において「信号」を履修させる場合には，省略するものとする。

(４)　内容の(４)のエについては，漁獲物，漁具，燃料油，飲料水などの積載物と復原性との関係を重点的に取り扱うものとする。

(５)　内容の(８)については，「海事法規」と密接に関連させて取り扱う必要がある。

第５　航海・計器

１　目　　標

　船舶の位置決定法および航海計器に関する知識と技術を習得させ，これを漁業生産に活用する能力を養う。

２　内　　容

(１)　地文航法
ア　航路標識　　　　　　　　　　　　　　　イ　水路図誌

ウ　海流と潮せき　　　　　　　　　　　　　エ　方位・針路と磁気コンパス

オ　速力・航程と測程器　　　　　　　　　　カ　測　深　機

キ　沿岸航法　　　　　　　　　　　　　　　ク　推測航法

ケ　航海計画

(２)　天文航法
ア　天文概説　　　　　　　　　　　　　　　イ　時とクロノメータ

ウ　天体位置　　　　　　　　　　　　　　　エ　天体高度と六分儀

オ　太陽および北極星による緯度の求め方　　カ　太陽による船位決定法

キ　日出没時と薄明　　　　　　　　　　　　ク　太陽による自差測定法

(３)　電波航法
ア　電波と電波航法　　　　　　　　　　　　イ　無線方位による船位の測定

ウ　レーダ航法　　　　　　　　　　　　　　エ　双曲線航法

(４)　その他の航海計器
ア　ジャイロコンパス　　　　　　　　　　　イ　オートパイロット

(１)　この科目は，主として漁業科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)のウについては，潮せき算法を，エについては，方位測定具および地物による自差測定法を，カについては，音響測深機を，それぞれ含めて取り扱うものとする。

(３)　内容の(１)のクにおいて取り扱う流潮航法については，海図演習に重点をおいて取り扱うものとする。

(４)　内容の(４)については，生徒の必要および学校の実態を考慮して，省略することができる。

第６　海　事　法　規

１　目　　標

　海上における人命および船舶の安全に関する法規について理解させ，これを正しく解釈し適用する能力を養う。

２　内　　容

(１)　海事法規の概要
ア　法に関する一般的知識　　　　　　　　イ　海事法規の特色

ウ　海事法規の種類と行政

(２)　国　際　法

(３)　船舶とその安全に関する法規

ア　船舶の国籍と漁船の登録　　　　　　　イ　船舶の検査
(４)　乗組員に関する法規
ア　船員の職務と労働条件　　　　　　　　イ　船舶職員の資格
(５)　航法に関する法規
ア　衝突の予防　　　　　　　　　　　　　イ　港湾・特定水域における安全
(６)　その他の法規
ア　海難の防止　　　　　　　　　　　　　イ　公害の防止

ウ　検疫と税関

(１)　この科目は，主として漁業科および機関科において履修させるものである。

(２)　内容の(２)については，海上における人命の安全および公海・領海に関する諸条約の概要を取り扱うものとする。

(３)　内容の(３)のイについては，学科の必要を考慮して，船体，機関および諸設備に関する法規のうちから適切なものを選択し，重点的に取り扱うものとする。

(４)　内容の(４)のアについては，船員の労働・安全・衛生に関する内容を含めて取り扱うものとする。

(５)　機関科においては，内容の(５)を省略するものとする。

(６)　内容の(６)のイについては，船舶の油による海水の汚濁防止に関する内容を取り扱うものとする。

(７)　この科目のほかに「水産法規」を履修させる場合には，内容の(１)のアを省略するものとする。

第７　水　産　法　規

１　目　　標

　漁業および水産養殖業に関する法規について理解させ，これを正しく解釈し適用する能力を養う。

２　内　　容

(１)　水産法規の概要
ア　法に関する一般的知識　　　　　　　　イ　水産法規の特色

ウ　水産法規の種類と行政

(２)　生産に関する法規
ア　漁　　業　　　　　　　　　　　　　　イ　養　殖　業

ウ　資源保護　　　　　　　　　　　　　　エ　公害予防

オ　漁船・漁港

(３)　漁業に関する国際条約

(４)　水産業の団体に関する法規

(５)　水産業の振興に関する法規

(６)　その他の法規

ア　災害・保険　　　　　　　　　　　イ　金　　融

(１)　この科目は，主として漁業科および水産増殖科において履修させるものである。

(２)　内容の(２)については，学科の必要を考慮して，アからオまでのうちから適切なものを選択し，重点的に取り扱うものとする。

(３)　内容の(３)については，大陸棚(だな)や公海における生物資源の保存に関する諸条約の概要を取り扱うものとする。

第８　栽　培　漁　業

１　目　　標

(１)　浅海における漁業生物の栽培に関する知識と技術を習得させる。

(２)　地域の栽培漁業の現状をふまえ，これを合理的に改善していく能力と態度を養う。

(１)　栽培漁業の特性

(２)　環境干渉要因

(３)　栽培漁業生物の生理と生態

ア　魚　　類　　　　　　　　　　　イ　その他の動物

ウ　藻(そう)　類

(４)　種苗の生産と育成
ア　人工採苗　　　　　　　　　　　イ　天然採苗

ウ　種苗の育成

(５)　栽培の環境
ア　天然環境　　　　　　　　　　　イ　人工環境
(６)　栽培技術
ア　水の管理　　　　　　　　　　　イ　施設の管理

ウ　栽培密度　　　　　　　　　　　エ　えさの種類と給餌(きゅうじ)

オ　選　　別　　　　　　　　　　　カ　障害と病気

(７)　集　　獲

(８)　栽培漁業の経営

(１)　この科目は，主として漁業経営科において履修させるものである。

(２)　地域や学校の実態を考慮して，栽培漁業の対象となる生物のうちから適切なものを選択し，これについて，内容の(３)から(８)までを一貫して取り扱うことを原則とする。

(３)　この科目の指導に当たっては，ホームプロジェクトを活用することができるものとし，授業時数の10分の２以内をこれに充てることができる。

第９　資源・漁場

１　目　　標

(１)　漁業生産の対象となる生物群集の生態ならびに資源および環境の特性について理解させ，資源・漁場の調査および漁場造成に関する技術を習得させる。

(２)　水産資源を合理的に活用する能力を養う。

(１)　漁業生物
ア　水産生物の分類　　　　　　　　　イ　漁業生物の群集生態と適応
(２)　漁　　場
ア　沿岸漁場の特性　　　　　　　　　イ　沖合漁場の特性

ウ　プランクトンと漁業

(３)　繁殖生態
ア　水産動物の生活史　　　　　　　　イ　水産植物の生活史
(４)　系群と資源
ア　系群の意義　　　　　　　　　　　イ　系群の査定

ウ　系群と資源

(５)　資源の変動と調査
ア　資源の変動要因　　　　　　　　　イ　資源の調査

ウ　漁業管理

(６)　漁況と漁場調査
ア　海況と漁況　　　　　　　　　　　イ　漁場調査

ウ　海況図と漁況予報

(７)　漁場の開発と造成
ア　漁場の開発　　　　　　　　　　　イ　漁場の造成
(８)　漁場の障害と防上
ア　障害とその発見　　　　　　　　　イ　障害の予防

ウ　障害の除去

(１)　この科目は，主として漁業経営科において履修させるものである。

第１0　漁　業　経　営

１　目　　標

(１)　漁業を合理的に経営するために必要な経営に関する知識と技術を習得させる。

(２)　漁業経営を改善し，漁村生活の向上発展に資する能力と態度を養う。

(１)　漁業と漁業経営
ア　漁業生産の特色と発達　　　　イ　漁業経営の条件

ウ　漁業経営の分化　　　　　　　エ　漁業経営の現況

オ　漁家経済のしくみ　　　　　　カ　経営改善の目標

(２)　漁業経営の組織と管理運営
ア　漁業経営と環境条件　　　　　イ　経営組織

ウ　生産手段と漁業労働　　　　　エ　漁業の省力化

オ　生産管理　　　　　　　　　　カ　労務管理

(３)　漁業所得と経営規模
ア　漁業所得と所得要因　　　　　イ　漁業資産の種類と評価

ウ　労働所得と漁業資本収益

エ　部門別漁業所得・労働所得と生産費

オ　経営の集約化と経営規模　　　カ　所得と税

(４)　漁業経営と流通経済
ア　水産物の販売と流通機構　　　イ　水産物の価格と変動

ウ　漁業資材の購入　　　　　　　エ　漁業経営の発展と資本・漁業金融

オ　漁業共済と保険　　　　　　　カ　商取引と法規

(５)　経営実態のとらえ方
ア　簿記の基礎　　　　　　　　　イ　漁家経済の簿記

ウ　漁業経営における複式簿記　　エ　簿記の補助簿

オ　生産費の計算　　　　　　　　カ　経営実態の調査

(６)　経営改善と経営設計
ア　経営改善の要点と手順　　　　イ　経営分祈の指標と経営比較

ウ　経営設計の事例　　　　　　　エ　共同組織・共同経営とその設計

(７)　漁場の利用と管理
ア　漁場管理制度　　　　　　　　イ　漁業許可制度

ウ　漁業秩序　　　　　　　　　　エ　資源の保護

(８)　漁業経営と漁業協同組合
ア　漁業協同組合の性格　　　　　イ　漁業協同組合の運営と事業

ウ　漁業経営と漁業協同組合

(９)　漁村社会と漁業政策
ア　漁村生活の改善　　　　　　　イ　漁村振興計画と集団活動

ウ　国民経済と漁業　　　　　　　エ　漁業経営の近代化と漁業政策

(１)　この科目は，主として漁業経営科において履修させるものである。

(２)　この科目のほかに「簿記会計Ⅰ」を履修させる場合には，無用の重複を生じないように留意する。

第11　操　　船

１　目　　標

(１)　小型漁船の運航および管理に関する知識と技術を習得させる。

(２)　安全な操業を行なう能力を養う。

(１)　漁　　船
ア　船体各部の名称と構造　　　　　　イ　主要寸法とトン数

ウ　漁船のぎ装　　　　　　　　　　　エ　登録と検査

オ　船員と職務

(２)　沿岸航法
ア　航路標識と水路図誌　　　　　　　イ　方位・針路と磁気コンパス

ウ　海流と潮せき　　　　　　　　　　エ　速力の測定と測深

オ　地物による船位の測定法

(３)　操　　船
ア　操船の基礎　　　　　　　　　　　イ　一般操船

ウ　特殊操船　　　　　　　　　　　　エ　衝突予防

オ　保安と応急

(４)　漁船機関
ア　ディーセル機関の構成と作動　　　イ　軸系とプロペラ

ウ　燃料と潤滑剤　　　　　　　　　　エ　遠隔操縦

オ　補　　機

(５)　電気機器と無線通信
ア　直　流　機　　　　　　　　　　　イ　電動発電機

ウ　電　　池　　　　　　　　　　　　エ　無線送受信機とその取り扱い

オ　空中線と電波

(６)　海上気象
ア　気象通報と天気図　　　　　　　　イ　天気解析と予報

ウ　気象と海難

(７)　船体の整備と保存
ア　船　用　品　　　　　　　　　　　イ　船体の保存と手入れ

(１)　この科目は，主として漁業経営科において履修させるものである。

(２)　内容の(２)のオについては，ラジオビーコンによる船位の測定を含めて取り扱うものとする。

(３)　内容の(５)については，生徒の必要および学校の実態を考慮して，省略することができる。

第12　漁獲物処理

１　目　　標

(１)　漁獲物の鮮度保持および一次加工に関する知識と技術を習得させる。

(２)　漁獲物を適切に処理する能力を養う。

(１)　魚介類の死後変化と鮮度の判定

(２)　生鮮魚の鮮度保持法

ア　漁獲時の処理　　　　　　　　　　イ　氷　　蔵

ウ　冷　　凍

(３)　一次加工法
ア　塩　　蔵　　　　　　　　　　　　イ　乾　　燥

ウ　く　ん　製　　　　　　　　　　　エ　調味加工

(４)　水産物と衛生

(１)　この科目は，主として漁業経営科において履修させるものである。

(２)　生鮮魚の輸送に関する事項は，内容の(２)に含めて取り扱うものとする。

第13　水　産　増　殖

１　目　　標

(１)　水産生物の増養殖に関する知識と技術を習得させる。

(２)　地域の水産養殖業の現状をふまえ，これを合理的に改善していく能力と態度を養う。

(１)　増養殖の意義
ア　目　　的　　　　　　　　　　　　イ　技術による段階

ウ　現状と将来

(２)　増養殖の環境
ア　人工環境　　　　　　　　　　　　イ　天然環境
(３)　種　　苗
ア　人工採苗　　　　　　　　　　　　イ　天然採苗

ウ　種苗の育成

(４)　飼　　料
ア　えさの種類　　　　　　　　　　　イ　人工飼料

ウ　天然飼料

(５)　藻類と栄養

(６)　水　　質

ア　水質汚濁　　　　　　　　　　　　イ　水質の検定
(７)　淡水養殖

(８)　かん水養殖

(１)　この科目は，主として水産増殖科において履修させるものである。

(２)　内容の(７)および(８)については，生徒の必要および地域や学校の実態を考慮して，適切な養殖業を選択し，その経営に関する内容を含めて重点的に取り扱うものとする。

第14　水　産　生　物

１　目　　標

(１)　水産生物に関する知識と実験・観察法を習得させる。

(２)　水産生物の増養殖に必要な基礎的な能力を養う。

(１)　水産生物の分類
ア　水産動物　　　　　　　　　　　　イ　水産植物
(２)　水産生物の環境と生態
ア　水産動物の環境と適応　　　　　　イ　水産植物の環境と適応
(３)　主要水産生物
ア　魚　　類　　　　　　　　　　　　イ　軟体動物

ウ　甲かく類　　　　　　　　　　　　エ　その他の水産動物

オ　紅　藻　類　　　　　　　　　　　カ　かっ藻類

キ　緑　藻　類

(４)　プランクトン
ア　プランクトンとして出現する生物　イ　動物性プランクトン

ウ　植物性プランクトン　　　　　　　エ　プランクトンと漁業との関係

(５)　漁業と資源
ア　漁業資源の特性　　　　　　　　　イ　増減を支配する要因

ウ　調査の方法

(１)　この科目は，主として水産増殖科において履修させるものである。

(２)　内容の(３)については，漁業および水産養殖業の対象となっているものを，内容の(４)については，天然のえさ，害敵および海況の指標となるものを，それぞれ重点的に取り扱い，実験・観察にじゅうぶんな授業時数を充てるものとする。

第15　水　産　土　木

１　目　　標

　水産生物の増養殖施設の建設に必要な水理および土木に関する基礎的な知識と技術を習得させる。

２　内　　容

(１)　水産増養殖と土木

(２)　水理の基礎

ア　水流の制御　　　　　　　　　　　　　イ　波浪と海潮流

ウ　漂　　砂

(３)　設計と製図
ア　増養殖施設　　　　　　　　　　　　　イ　工事設計

ウ　土木製図

(４)　測　　量
ア　測　量　法　　　　　　　　　　　　　イ　諸　計　算
(５)　工事と材料
ア　土　　工　　　　　　　　　　　　　　イ　石　　工

ウ　基　礎　工　　　　　　　　　　　　　エ　コンクリート工

オ　ブロック工

(１)　この科目は，主として水産増殖科および漁業経営科において履修させるものである。

(２)　内容の(３)のウについては，土木製図の基礎を重点的に取り扱うものとする。

(３)　内容の(４)については，基本的なものを重点的に取り扱うものとする。

第16　水　産　製　造

１　目　　標

(１)　主として水産食品の製造加工に関する知識と技術を習得させる。

(２)　食品工場における生産を合理的に管理する能力と態度を養う。

(１)　食品製造と水産食品

(２)　食品原料

ア　漁業と加工原料　　　　　　　　　イ　農畜産業と加工原料

ウ　原料の輸送と貯蔵

(３)　副　資　材
ア　調味料と香辛料　　　　　　　　　イ　食品添加物

ウ　容器と包装材料

(４)　食品の保蔵原理
ア　低温による保蔵　　　　　　　　　イ　脱水による保蔵

ウ　密封・殺菌による保蔵

(５)　食品の製造加工
ア　冷凍食品　　　　　　　　　　　　イ　乾　製　品

ウ　くん製品　　　　　　　　　　　　エ　塩　蔵　品

オ　調味加工品　　　　　　　　　　　カ　ねり製品

キ　かん詰類　　　　　　　　　　　　ク　発酵製品

(６)　生産管理
ア　工程・作業の管理　　　　　　　　イ　品質管理

ウ　組織と運営

(７)　食品工場の設計
ア　施設の要件　　　　　　　　　　　イ　機械・設備の配置
(８)　食品の流通
ア　流通の機構　　　　　　　　　　　イ　保管と輸送

(１)　この科目は，主として水産製造科において履修させるものである。

(２)　内容の(５)については，主として水産食品を取り扱うものとするが，生徒の必要および地域や学校の実態を考慮して，農畜産品を含めて取り扱うことができる。

第17　水産食品化学

１　目　　標

(１)　水産食品の化学的性質および栄養について理解を深め，食品分析に関する基礎的な技術を習得させる。

(２)　食品製造に必要な化学的な応用能力を養う。

(１)　食品の成分
ア　水産・畜産食品の成分　　　　　イ　農産園芸食品の成分

ウ　筋肉の死後変化　　　　　　　　エ　加工に伴う変化

(２)　食品の栄養
ア　栄養素と栄養価　　　　　　　　イ　消化と吸収

ウ　栄養の保存と強化

(３)　食品の香味と色沢

(４)　食品の分析

ア　化学分析の基礎　　　　　　　　イ　食品成分の分析

ウ　水質の分析

(１)　この科目は，主として水産製造科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)については，水産食品に重点をおいて取り扱うものとする。

(３)　内容の(４)については，基礎的な実験にじゅうぶんな授業時数を充てるものとする。

第18　水産食品衛生

１　目　　標

(１)　食品と微生物との関係について理解を深め，微生物検査に関する基礎的な技術を習得させる。

(２)　食品を衛生的に管理する能力を養う。

(１)　微　生　物
ア　種　　類　　　　　　　　　　　イ　発育・増殖と環境

ウ　発育に伴う現象

(２)　食　中　毒
ア　細菌性食中毒　　　　　　　　　イ　その他の食中毒
(３)　食品工場の衛生管理
ア　微生物の管理　　　　　　　　　イ　食品添加物の管理

ウ　食品の保存管理　　　　　　　　エ　公害の予防

(４)　微生物の検査
ア　細菌の培養と検鏡　　　　　　　イ　食品の細菌検査

(１)　この科目は，主として水産製造科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)のアについては，微生物の大まかな分類と特徴を，ウについては，腐敗および発酵を，それぞれ中心として取り扱うものとする。

(３)　内容の(３)については，主として環境，施設，設備，従業員および法規の観点から取り扱うものとする。

(４)　内容の(４)については，基礎的な実験観察にじゅうぶんな授業時数を充てるものとする。

第19　水産製造機器

１　目　　標

(１)　食品製造に必要な機器および装置の構成および作動について理解させ，その取り扱いに関する技術を習得させる。

(２)　食品工場において必要とされる工学に関する基礎的な能力を養う。

(１)　機械の概要
ア　機械と機構　　　　　　　　　　イ　機械に働く力

ウ　機械材料　　　　　　　　　　　エ　機械要素

オ　機械製図

(２)　電機の概要
ア　電気理論　　　　　　　　　　　イ　受電設備と配電

ウ　交流電動機

(３)　熱の概要
ア　熱と状態変化　　　　　　　　　イ　熱の伝わり方

ウ　熱　力　学

(４)　測定と制御
ア　機械的測定　　　　　　　　　　イ　電気的測定

ウ　自動制御の基礎

(５)　ボ　イ　ラ
ア　構　　造　　　　　　　　　　　イ　自動制御装置

ウ　燃料と燃焼　　　　　　　　　　エ　取り扱い

オ　法　　規

(６)　冷凍装置
ア　原　　理　　　　　　　　　　　イ　冷　　媒

ウ　冷　凍　機　　　　　　　　　　エ　凍結装置

オ　空気調和装置　　　　　　　　　カ　自動制御装置

キ　取り扱い　　　　　　　　　　　ク　法　　規

(７)　食品製造機器
ア　加工処理機器　　　　　　　　　イ　充てん・密封・包装機器

ウ　運搬用機器　　　　　　　　　　エ　その他の食品製造機器

(１)　この科目は，主として水産製造科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)のオについては，簡単な機械部品の製作図をかける程度とし，読図力をつけることに重点をおいて取り扱うものとする。

(３)　内容の(５)および(６)については，生徒の必要および学校の実態を考慮して，省略することができる。

(４)　内容の(７)については，水産食品の製造に関連する機器に重点をおいて取り扱うものとする。

第20　漁　船　機　関

１　目　　標

(１)　漁船機関の構成および作動について理解させ，その取り扱いに関する技術を習得させる。

(２)　機関装置を安全かつ経済的に管理する能力と態度を養う。

(１)　漁船機関の概要と用語
ア　漁船機関の現状　　　　　　　　　　イ　各種機関とその比較

ウ　熱機関の理論と用語

(２)　内燃機関
ア　内燃機関の概要　　　　　　　　　　イ　ディーゼル機関

ウ　火花点火機関　　　　　　　　　　　エ　焼玉機関

オ　ガスタービン　　　　　　　　　　　カ　内燃機関の性能

キ　内燃機関の取り扱い

(３)　軸系とプロペラ
ア　軸　　系　　　　　　　　　　　　　イ　プロペラ
(４)　自動制御
ア　自動制御の基礎　　　　　　　　　　イ　自動制御用機器

ウ　漁船機関の自動化

(５)　燃料と潤滑剤
ア　燃　　料　　　　　　　　　　　　　イ　潤　滑　剤
(６)　補　　機
ア　ポ　ン　プ　　　　　　　　　　　　イ　管　　系

ウ　冷凍装置　　　　　　　　　　　　　エ　造水装置

オ　保安装置　　　　　　　　　　　　　カ　換気通風装置

キ　かじ取装置　　　　　　　　　　　　ク　甲板機械

ケ　漁業機械　　　　　　　　　　　　　コ　通信装置

サ　計　　器

(７)　船用ボイラ

(８)　蒸気機関

(１)　この科目は，主として機関科において履修させるものである。

(２)　内容の(２)については，ディーゼル機関に重点をおいて取り扱うものとする。

(３)　内容の(４)については，「船用電機」の内容の(９)と密接に関連させて取り扱う必要がある。

(４)　内容の(５)および(６)については，内容の(１)から(３)までの指導と並行して取り扱うことを原則とする。

(５)　内容の(７)および(８)については，生徒の必要および学校の実態を考慮して，省略することができる。

第21　機械設計工作

１　目　　標

(１)　機械設計および機械製図に関する基礎的な知識と技術を習得させる。

(２)　機械工作に関する基礎的な知識と技術を習得させる。

　Ａ　機械設計

(１)　機械設計の基礎
ア　機　　械　　　　　　　　　　　イ　機械に働く力

ウ　材料力学

(２)　機械要素
ア　締結用機械要素　　　　　　　　イ　軸に関する機械要素

ウ　伝導装置　　　　　　　　　　　エ　管，弁およびばね

(１)　製図の基礎

(２)　機械の製図

(１)　機械材料
ア　金属材料の一般的性質　　　　　イ　鉄　材　料

ウ　非鉄金属材料

(２)　機械工作
ア　鋳　　造　　　　　　　　　　　イ　塑性加工

ウ　溶　　接　　　　　　　　　　　エ　熱　処　理

オ　機械加工　　　　　　　　　　　カ　測　　定

(１)　この科目は，主として機関科において履修させるものである。

(２)　内容のＢについては，読図力をつけることに重点をおき，内容のＡおよびＣの指導と並行して取り扱うことを原則とする。

(３)　内容のＣの(２)については，「総合実習」との有機的な関連のもとに取り扱う必要がある。

第22　船　用　電　機

１　目　　標

　おもな船用電気機器の原理，構造および特性について理解させ，その取り扱いに関する技術を習得させる。

２　内　　容

(１)　電気と磁気

(２)　直　流　機

(３)　交流と交流回路

(４)　交流機器

ア　交流発電機　　　　　　　　　　イ　交流電動機

ウ　変圧器と整流器

(５)　電気計測
ア　電気計器　　　　　　　　　　　イ　計　　測

ウ　電気応用計測

(６)　船内配電

(７)　船用電池

(８)　船内の電気応用

ア　照明とその応用　　　　　　　　イ　電動力応用
(９)　電子とその応用
ア　電子の性質　　　　　　　　　　イ　電子管と半導体素子

ウ　電子応用

(１)　この科目は，主として機関科において履修させるものである。

(２)　内容の(９)については，自動制御を理解させるために必要な電子現象に関する基礎的な内容を重点的に取り扱い，「漁船機関」の内容の(４)と密接に関連させて取り扱う必要がある。

第23　電気通信理論

１　目　　標

(１)　電磁気，電気・電子回路および電波に関する基礎理論を習得させる。

(２)　電子工学に関する基礎的な能力を養う。

(１)　電磁現象
ア　静　電　気　　　　　　　　　　　イ　磁気と電流

ウ　電磁誘導　　　　　　　　　　　　エ　電波の性質

(２)　電気回路
ア　直流回路　　　　　　　　　　　　イ　交流の性質

ウ　交流回路　　　　　　　　　　　　エ　共振回路

オ　四端子網　　　　　　　　　　　　カ　過渡現象

(３)　半導体素子と電子管
ア　電子の性質　　　　　　　　　　　イ　半　導　体

ウ　トランジスタ　　　　　　　　　　エ　真　空　管

オ　その他の電子管

(４)　電子回路
ア　増幅の基礎　　　　　　　　　　　イ　増幅回路

ウ　発振回路　　　　　　　　　　　　エ　変調と検波回路

オ　整流回路　　　　　　　　　　　　カ　小型電子回路

(５)　パルス回路
ア　パルス発生回路　　　　　　　　　イ　波形変換回路

ウ　論理回路

(６)　マイクロ波回路
ア　分布定数回路　　　　　　　　　　イ　立体回路

ウ　マイクロ波用真空管

(７)　空中線と給電線
ア　空中線の理論　　　　　　　　　　イ　各種空中線

ウ　給　電　線

(８)　電波の伝わり方
ア　電磁波の理論　　　　　　　　　　イ　電波の伝わり方

ウ　電波伝搬に伴う諸現象

(１)　この科目は，主として無線通信科において履修させるものである。

(２)　内容の(３)のオについては，放電管，光電管およびブラウン管を取り扱うものとする。

(３)　基礎的な実験・実習を重視し，これにじゅうぶんな授業時数を充てるとともに，「総合実習」との有機的な関連を図る必要がある。

第24　無　線　測　定

１　目　　標

(１)　電気的な測定法および測定用機器に関する知識と技術を習得させる。

(２)　測定値を正しく処理する能力を養う。

(１)　基礎測定
ア　測定の基礎　　　　　　　　　　イ　電圧・電流・電力の測定

ウ　周波数の測定　　　　　　　　　エ　回路定数の測定

(２)　高周波測定
ア　測定用機器　　　　　　　　　　イ　半導体素子および電子管とその回路の測定

ウ　通信機器に関する測定　　　　　エ　空中線と電波に関する測定

(３)　マイクロ波測定

(１)　この科目は，主として無線通信科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)のイ，ウおよびエについては，高周波における測定も含めて取り扱うものとする。

(３)　内容の(３)については，基本的な事項に限るものとする。

第25　無　線　機　器

１　目　　標

(１)　無線通信機器その他おもな電子機器の動作原理について理解させ，その取り扱いに関する技術を習得させる。

(２)　電子機器の進歩に適応する基礎的な能力を養う。

(１)　無線通信の概要

(２)　無線通信機器

ア　無線通信機の基礎　　　　　　　　イ　無線送信機

ウ　無線受信機　　　　　　　　　　　エ　ＳＳＢ送受信機

オ　マイクロ波送受信機

(３)　電子航法機器
ア　レ　ー　ダ　　　　　　　　　　　イ　双曲線航法機器

ウ　無線方位測定機　　　　　　　　　エ　ラジオビーコン

(４)　電子応用機器
ア　模写電送装置　　　　　　　　　　イ　テレビジョン

ウ　磁気記録装置　　　　　　　　　　エ　電子計算機

(５)　自動制御
ア　自動制御の理論　　　　　　　　　イ　通信機器の自動制御
(６)　電源設備

(１)　この科目は，主として無線通信科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)については，無線通信局の種類と構成，無線通信方式および無線通信網について取り扱うものとする。

(３)　内容の(４)については，生徒の必要および学校の実態を考慮して，省略することができる。

(４)　内容の(６)については，電池，変圧器，整流器，電動発電機など無線機器に必要な電源設備を取り扱うものとする。

第26　無　線　通　信

１　目　　標

　電気通信術を習得させ，通信実践を通して通信業務を円滑に遂行する能力と態度を養う。

２　内　　容

(１)　電気通信術
ア　電　信　術　　　　　　　　　　イ　電　話　術
(２)　通信実践
ア　海上移動業務の通信　　　　　　イ　気象通信

ウ　タイプライティング

(１)　この科目は，主として無線通信科において履修させるものである。

(２)　内容の(１)のアについては，和文70字および欧文(普通文)100字を，それぞれ１分間に正しく送受信する実技の習得を標準とする。

(３)　内容の(２)のイについては，天気図の作成に関する内容を含めて取り扱うものとする。

第27　通　信　法　規

１　目　　標

　無線従事者として必要な電波に関する法規について理解させ，これを正しく解釈し適用する能力を養う。

２　内　　容

(１)　通信法規の概要
ア　法に関する一般的知識　　　　　　イ　電波法規の特色

ウ　電波法規の種類と行政

(２)　国内電波法規
ア　電波に関する用語　　　　　　　　イ　無線局の免許

ウ　無線設備　　　　　　　　　　　　エ　無線従事者

オ　無線局の運用　　　　　　　　　　カ　無線局の監督

キ　国内公衆無線電報　　　　　　　　ク　電波に関する関連法規

(３)　国際電波法規
ア　電気通信に関する国際条約

イ　国際無線通信を行なう無線局とその運用

ウ　国際無線電報　　　　　　　　　　エ　電波に関する関連国際法規

(４)　通信地理
ア　日本の通信地理　　　　　　　　　イ　世界の通信地理

(１)　この科目は，主として無線通信科において履修させるものである。

(２)　電波法規については，内容の(２)に重点をおいて取り扱うものとする。

(３)　内容の(２)のクおよび(３)のエについては，主として船舶および航空機に関する法規および条約のうち，電波に関する内容を取り扱うものとする。

(４)　内容の(４)については，主として電気通信網および主要航路・航空路に関する内容を取り扱うものとする。

第28　海　洋　実　習

１　目　　標

(１)　水泳，操艇，乗船生活などの体験を通して海に親しませ，海に対する関心を高めさせる。

(２)　集団の一員として責任と規律を重んじ，相互に協力して事にあたる態度を養う。

(１)　水　　泳
ア　各種泳法　　　　　　　　　　　イ　遠　　泳

ウ　潜　　水　　　　　　　　　　　エ　救　助　法

(２)　操　　艇
ア　短艇のこぎ方　　　　　　　　　イ　短艇の帆走

ウ　和船のこぎ方　　　　　　　　　エ　小型汽艇の操縦

(３)　結　　索
ア　索具の取り扱い　　　　　　　　イ　各種結索法
(４)　信　　号
ア　旗りゅう信号　　　　　　　　　イ　発光信号

ウ　手旗信号

(５)　乗船生活の体験

(１)　この科目は，水産に関するすべての学科の第１学年において共通に履修させることを原則とするが，学校の事情により，海に親しませる目的で水泳を中心とする学校行事を計画し，これに適切な授業時数を充てる場合には，漁業科および機関科以外の学科においては，この科目を履修させないことができる。

(２)　内容の(１)から(５)までのうちから，生徒の必要および学校の実態を考慮して，(１)，(２)または(５)を含む１以上の適当な内容を選択して履修させるものとする。この場合，(１)から(５)までのそれぞれの内容の一部を選択して履修させることができる。

第29　総　合　実　習

１　目　　標

(１)　各学科において履修させた科目の内容を総合した実習を行ない，総合的な知識と技術を習得させる。

(２)　安全を重んじ技術の改善進歩を図る能力と態度を養う。

　Ａ　漁業実習

(１)　沿岸漁業実習

(２)　漁具製作実習

ア　網　漁　具　　　　　　　　　イ　つり漁具

ウ　材料試験

(３)　海洋・生物実習
ア　海洋観測　　　　　　　　　　イ　水産生物実験

(１)　栽培漁業実習
ア　採苗と飼育　　　　　　　　　イ　漁場造成

ウ　養　　殖

(２)　漁業実習
ア　漁具製作　　　　　　　　　　イ　操　　船

ウ　沿岸漁業　　　　　　　　　　エ　漁獲物処理

(３)　漁業経営実習

(１)　養殖実習
ア　淡水養殖　　　　　　　　　　イ　かん水養殖

ウ　飼料と水質の分析

(２)　水産土木実習

(１)　水産食品製造実習
ア　各種食品の製造方法　　　　　イ　製品の検査と鑑別

ウ　生産管理

(２)　水産製造機器実習

(１)　機械工作実習
ア　鋳　　造　　　　　　　　　　イ　塑性加工

ウ　熱　処　理　　　　　　　　　エ　溶　　接

オ　機械加工　　　　　　　　　　カ　仕上・組立

キ　材料試験

(２)　漁船機関実習
ア　原　動　機　　　　　　　　　イ　補　　機

ウ　ボ　イ　ラ

(３)　電機実習
ア　直　流　機　　　　　　　　　イ　交流機器

ウ　電　　池

(１)　電子実習
ア　電子工作　　　　　　　　　　イ　基礎測定

ウ　半導体素子と電子管　　　　　エ　電子回路

オ　電子製図

(２)　無線機器実習
ア　各種受信機　　　　　　　　　イ　各種送信機

ウ　自動制御　　　　　　　　　　エ　電源設備

(３)　電子機器実習
ア　電子航法機器　　　　　　　　イ　各種電子応用機器

(１)　内容のＡは，漁業科において履修させ，「乗船実習」で行なうことのできない漁業の実習および「乗船実習」の基礎となる内容を中心として関係科目を総合した実習を行なうものとする。

　なお，内容の(１)については，地域や学校の実態を考慮して，適切な漁業を選択し，重点的に取り扱うものとする。

(２)　内容のＢは，漁業経営科において履修させ，「栽培漁業」または「漁業」を中心として，「漁業経営」その他の関係科目を総合した実習を行なうものとする。

　なお，内容の(３)については，漁業経営の実態調査および優良漁村の見学を中心として取り扱うものとする。

(３)　内容のＣは，水産増殖科において履修させ，「水産増殖」を中心として関係科目を総合した実習を行なうものとする。

　なお，内容の(１)については，地域や学校の実態を考慮して，淡水養殖またはかん水養殖のいずれか一方に重点をおいて取り扱うことができる。

(４)　内容のＤは，水産製造科において履修させ，「水産製造」を中心として関係科目を総合した実習を行なうものとする。

　なお，内容の(１)のアについては，地域や学校の実態を考慮して，農畜産品を含めて取り扱うことができる。また，食品の生産に当たっては，関係法令に違反しないように，じゅうぶんに留意する。

(５)　内容のＥは，機関科において履修させ，「乗船実習」で指導することが困難な事項および陸上で指導するほうが効果のあがる基礎的な内容を中心として関係科目を総合した実習を行なうものとする。

　なお，内容の(１)については，船内工作に必要な実技の習得に，(２)のアについては，ディーゼル機関の運転整備および性能試験に，イについては，ポンプおよび冷凍機の取り扱いに，それぞれ重点をおいて取り扱うものとする。

(６)　内容のＦは，無線通信科において履修させ，「電気通信理論」および「無線機器」を中心として関係科目を総合した実習を行なうものとする。

　なお，内容の(１)のアについては，材料と部品を含めて取り扱い，オについては，回路図に重点をおいて取り扱うものとする。

第30　乗　船　実　習

１　目　　標

(１)　漁船における実務経験を通して海洋および漁業の実態を把握させる。

(２)　漁法・操船または機関の運転に関する知識と技術を習得させる。

(３)　船舶職員として必要な能力と態度を養う。

(１)　一般実務
ア　船の構造とぎ装　　　　　　　　　イ　乗組員の職務と分掌

ウ　属具と船用品の取り扱い　　　　　エ　船体(機関)の整備

オ　保安応急訓練　　　　　　　　　　カ　安全衛生

(２)　操船実習
ア　当　　直　　　　　　　　　　　　イ　出　入　港

ウ　荒天時の操船　　　　　　　　　　エ　特殊水域の燥船

オ　積荷と復原性　　　　　　　　　　カ　船の運動

キ　航海計器とその取り扱い　　　　　ク　航法と船位の測定

(３)　機関実習
ア　当　　直　　　　　　　　　　　　イ　主機関の運転と管理

ウ　補助機関の運転と管理　　　　　　エ　補機の運転と管理

オ　電気設備の取り扱い

(４)　漁業実習
ア　海洋観測　　　　　　　　　　　　イ　生物調査

ウ　漁具製作と修理　　　　　　　　　エ　漁業機械の操作

オ　漁法と漁労　　　　　　　　　　　カ　漁獲物の処理と保蔵

キ　漁獲物の販売

(１)　この科目は，漁業科および機関科において，原則として，所属の実習船を利用して１か月から３か月までの乗船期間のうちにおいて履修させるものである。

(２)　漁業科においては内容の(３)を，機関科においては内容の(２)を，それそれ省略することを原則とする。

(３)　機関科における内容の(４)の取り扱いについては，海洋および漁業の実態の把握をねらいとして取り扱う必要がある。

１　学科の目標や類型のねらいを達成するため，実習に関する科目を中核として必要な科目を選択し，科目相互の関連を考慮して，指導計画を作成するものとする。

２　乗船実習その他の実験・実習を効果的に実施することができるように，時間の配当などに留意して指導計画を作成するものとする。

３　各科目の内容については，必要に応じて，その一部に重点をおき，また，その一部を省略して履修させることができる。

４　実験・実習を行なうに当たっては，危害防止の指導を徹底し，安全および衛生に留意して作業を進める態度を養うようにする。

　なお，船舶における実習においては，事故防止および生徒の健康管理について特別の配慮が必要である。