第14節 家  庭

第1 目 標

 衣食住保育など家庭生活に関する基礎的な知識と技術を習得させ,家庭生活を合理的にし,明るく快適にする能力と態度を養う。  

第2 各分野の目標および内容

  A 被 服

 1 目 標

 被服製作や手芸に関する基礎的な技術を習得させるとともに,衣生活について理解させ,その改善充実を図る能力と態度を養う。  2 内 容 (1) 洋服製作 ア 着用目的に適するデザイン

イ 布の性能と取り扱い

ウ 製作用具の取り扱い

エ 洋服構成の基本

オ 採寸および型紙の選択と補正

カ 用布の積もり方,しるしつけのしかたおよび裁ち方

キ 仮縫いと捕正

ク 本縫い

ケ 仕上げ

コ 洋服の着装

(2) 和服製作 ア 着用目的に適する材料の選択

イ 布の性能と取り扱い

ウ 製作用具の取り扱い

エ 和服構成の基本

オ 寸法の決め方

カ 用布の積もり方,裁ち方およびしるしつけのしかた

キ 縫い方

ク 仕上げ

ケ 和服の着装

(3) 手芸 ア ししゅう

イ 編み物

ウ 染色

エ 手芸材料と用具

オ 手芸の活用

(4) 衣生活 ア 既製服の選択と利用

イ 衣生活の計画

ウ 家庭経済と被服費

エ 被服の社会性

オ 衣生活の改善

 3 内容の取り扱い (1) 内容の(4)については,(1),(2)および(3)と関連させて取り扱うものとする。

 

  B 食 物

 1 目 標

 献立と調理に関する基礎的な技術を習得させるとともに,食生活について理解させ,その改善充実を図る能力と態度を養う。  2 内 容 (1) 献立と調理 ア 家族の日常食の献立作成

イ 行事食の献立作成

ウ 食品の鑑別

エ 食品と食物の衛生的な取り扱い

オ 調理用具と食器の取り扱い

カ 日常食,携帯食,行事食,郷土料埋などの調理

(2) 食生活 ア 家事労働の能率化と調理法および台所の施設設備

イ 家庭経済と食物費

ウ 食事作法

エ 食事の社会性

オ 食生活の改善

 3 内容の取り扱い (1) 内容の(2)については,(1)と関連させて取り扱うものとする。

(2) 内容の(2)のイについては,まかない帳や家計簿の記帳と関連させて取り扱うものとする。

 

  C 住 居

 1 目 標

 住居の機能および住生活について理解させ,合的な住まい方をくふうする能力と態度を養う。  2 内 容 (1) 家族の生活の場としての住居 ア 家族生活を中心とする住居

イ 家事労働と休養の場としての住居

ウ 各室の機能と配置

(2) 健康的な住まい方 ア 清掃

イ 給水と排水

ウ 通風と換気

エ 暖房と冷房

(3) 住居の施設設備 ア 安全のための施設設備

イ 能率的な配置

ウ 室内の美化

(4) 住生活 ア 家庭経済と住居費

イ 環境と住まい方

ウ 住生活の改善

 3 内容の取り扱い (1) 内容の(4)については,(1),(2)および(3)と関連させて取り扱うものとする。

 

  D 保 育

 1 目 標

 乳幼児の保育に関する基礎的な技術を習得させるとともに,その心身の発達に応じた扱いを理解させ,乳幼児を愛育する態度を養う。  2 内 容 (1) 乳幼児の心身の発達 ア 乳幼児の身体の発育と生理

イ 乳幼児の精神の発達

(2) 乳幼児の世話と遊ばせ方 ア 乳幼児の世話と生活習慣

イ 乳幼児の遊ばせ方

ウ おもちゃの選択と製作

(3) 乳幼児の被服 ア 乳幼児の被服と寝具の種類と材料

イ 乳幼児の被服計画

ウ 乳幼児服のデザインと製作

(4) 乳幼児の食物 ア 乳児の栄養,調乳および授乳

イ 離乳食と幼児食の献立と調理

ウ 食品の衛生的な取り扱い

(5) 乳幼児の看護 ア 病気の早期発見および医師の診断を受けるまでの処置

イ 病状の観察と記録

ウ 病児の衣食住に関する世話

エ 乳幼児に多い病気と予防

オ 家庭常備薬と家庭看護用品の整備

(6) 保育と環境 ア 保育と家庭環境

イ 保育の社会性

ウ 乳幼児に関する社会施設

 3 内容の取り扱い (1) 内容の(1)については,(2),(3),(4)および(5)と関連させて取り扱うものとする。

 

第3 指導計画の作成 1 第2のA,B,CおよびDの各分野から,学校の実態および生徒の必要によって,適当な分野を選択して履修させるものとするが,場合によっては1の分野の内容の一部または2以上の分野の内容の一部ずつを選択して履修させることができる。また,特に必要がある場合には,教科の目標の達成に支障のない範囲内において,第2に示していない内容を履修させることができる。

2 第2の各分野に充てる授業時数は35単位時間を標準とする。ただし,地域や学校の実態および生徒の必要によっては,1の分野について35単位時間を越える授業時数を充てることができる。

また,1の分野の内容の一部を選択した場合または2以上の分野の内容の一部ずつを選択した場合においても,これに35単位時間以上の授業時数を充てることができる。

3 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

(1) 技術・家庭科との密接な関連を図ること。

(2) 各分野の指導において,家庭生活についての理解をじゅうぶん得させるように計画を立てること。

(3) 家庭実習を行なう場合は,指導の効果があがるように綿密な計画を立てること。

4 実習に当たっては,衛生および安全についての指導をじゅうぶん配慮するものとする。