第3節 学校行事等

第1 目  標

 学校行事等は,各教科,道徳および特別教育活動のほかに,これらとあいまって小学部教育の目標を達成するために学校が計画し実施する教育活動とし,児童の心身の健全な発達を図り,あわせて学校生活の充実,発展と児童の生活経験の拡充に資する。

第2 内  容

 学校行事等においては,儀式,学芸的行事,保健体育的行事,遠足,学校給食その他上記の目標を達成する教育活動を適宜行なうものとする。

第3 指導計画作成および指導上の留意事項

1 学校行事等の指導計画作成およびその実施にあたっては,各教科,道徳および特別教育活動との関連を考慮するとともに,教育的見地から取り上げるべき種類ならびに実施の時期・時間・回数・方法などを決めなければならない。この際児童の発達段階に即応するよう留意するとともに,中学部・高等部または寄宿舎等の諸行事等との関連を配慮する必要がある。

2 地域社会の要請と関連して,学校行事等の計画を作成し,実施する場合には,その教育的価値をじゅうぶん検討し,学校全体の教育計画を乱すことのないよう,特に留意する必要がある。なお,盲学校の特殊性から,ともすれば地域社会との関連がなおざりになりやすいので,このようなことのないよう積極的,意図的に対処しなければならない。

3 学校行事等の計画や実施にあたっては,児童が常に積極的な意欲をもって障害を克服するよう配慮するとともに,学校生活に変化を与え,児童の生活をより楽しく豊かなものにするように努めなければならない。また,集団行動における規律的習慣と,障害の程度を異にするものが互いに融和協力する態度を育てることなどにじゅうぶん配慮する必要がある。

4 学校行事等の計画や実施にあたっては,児童の負担過重に陥ることのないように考慮し,その健康や安全に留意しなければならない。また,社会的適応性を高め,自由に行動ができるようにするため,周到な計画と適切な指導のもとに歩行および生活上の訓練を行ない,自主独立の精神が養われるよう配慮する必要がある。

5 国民の祝日などにおいて儀式などを行なう場合には,児童に対してこれらの祝日などの意義を理解させるとともに,国旗を掲揚し,君が代をせい唱させることが望ましい。

6 学校給食を実施する学校においては,給食時において,関係の教科,道徳および特別教育活動との関連を考慮して,適切な指導を行なうようにしなければならない。特に偏食のきょう正や食事作法の指導にはじゅうぶん配慮することが必要である。