第5節 保 健 体 育

第1款 目  標

 運動の合理的実践を通して,心身の調和的な発達を促すとともに,個人および集団の生活における健康や運動についての理解を深め,これらに関する問題を自主的に解決する能力や態度を養い,国民生活を健全にし,豊かにしようとする意欲を高める。

 この目標は,「保健体育」の「体育」と「保健」の両科目のもととなるものである。指導にあたっては,両科目の目標とともに教科の目標の達成に努めななければならない。

 

第2款 各 科 目

第1 体  育

1 目  標

 

2 内  容

 以下に示す「体育」の内容は,男子にあっては9単位,女子にあっては7単位を標準として,毎学年継続して履修させることを前提として作成したものである。

A 徒手体操

 1 身体各部の運動を確実に行ない,身体の柔軟性を高めるとともに,他の運動の準備,整理,補強などに活用できるようにする。

 2 運動のねらいや効果を理解し,互いに批判し合って行なう能力や態度を養う。

〔取り扱い上の留意点〕

B 器械運動

 1 次の運動によって,基礎的な運動能力を高めるとともに,それぞれの運動が正しく美しくできるようにする。

男子——次の懸垂運動,跳躍運動,転回運動のうちから,それぞれ2種目以上を選択する。

女子——次の懸垂運動,跳躍運動,転回運動および平均運動のうちから,それぞれ1種目以上を選択する。

 2 練習計画を立て,互いに協力して安全に運動を行なう能力や態度を養う。

〔取り扱い上の留意点〕

C 陸上競技

 1 次の運動によって走,跳,投の技能や基礎的運動能力を高め,正規の規則に準じて,競技や審判ができるようにする。

 次の走と跳の運動のらちから,男子はそれぞれ2種目以上,女子はそれぞれ1種目以上,投の運動のうちから1種目以上を選択する。

 2 目標を決め,練習の計画を立てて自主的に練習する能力や態度を養う。

〔取り扱い上の留意点〕

D 格 技(男子のみ)

 すもう,柔道,剣道のうちから1種目以上を選択する。

 1 次の運動の技能や規則を習得し,正規の規則に準じた試合や審判ができるようにする。

(すもう)

(柔 道)

(剣 道)

 2 相手を尊重し,互いに協力して練習や試合をする能力や態度を養う。

〔取り扱い上の留意点〕

E 球 技

 課程別および男女別の運動種目とその選択は次のとおりとする。

 全日制の課程

 男 子

 女 子

定時制の課程

 男 子

 女 子

 1 次の運動の技能や規則を習得して,正規の規則に準じたゲームとその審判ができるようにする。

(バスケットボール)

(ハンドボール)

(バレーボール)

(テニス)

(卓 球)

(バドミントン)

(ソフトボール)

(サッカー)

(ラグビー)

 2 計画を立て,互いに協力して,練習やゲームを公正に行なう能力や態度を養う。

〔取り扱い上の留意点〕

F 水 泳

 1 次の運動によって,泳ぎや飛込の能力を高め,救助法を理解し,水中で安全に対処できるようにする。

人工呼吸法

 2 互いに協力して,能力に応じた計画をもって自主的に練習する。

〔取り扱い上の留意点〕

G ダ ン ス

 男子にあっては,フォークダンスのみとする。

 1 次のダンスの技能を習得し,フォークダンスを楽しく踊れたり,美しい作品がつくれるようにする。

(フォークダンス)

〔舞踊創作〕

 2 グループごとに計画を立て,互いに協力して,練習や発表をする能力や態度を養う。

〔取り扱い上の留意点〕

H 体育理論

 1 発達と運動

 2 運動の練習

 3 社会生活と体育

3 指導計画作成および指導上の留意事項

 

第2 保  健

1 目  標

 

2 内  容

 以下に示す「保健」の内容は,2単位を標準とし,全日制の課程にあっては第2学年および第3学年,定時制の課程にあってはそれに相応する学年において履修させることを前提として作成したものである。

3 指導計画および指導上の留意事項