第10節 工 業
第1款 目標
1 工業の各分野における中堅の技術者に必要な知識と技術を習得させる。
2 工業技術の科学的根拠を理解させ,その改善進歩を図ろうとする能力を養う。
3 工業技術の性格や工業の経済的構造およびその社会的意義を理解させ,共同して責任ある行動をする態度と勤労に対する正しい信念をつちかい,工業人としての自覚を養う。
第2款 各 科 目
第1 機 械 実 習
1 目 標
実際の作業を通して,各科目と有機的関連を保ちながら,総合的に機械に関する必要な技術を科学的に体得させるとともに,応用と創造の能力,望ましい態度と習慣を養う。
2 内 容
(3) 熱処理 (4) 板金・プレス
(5) 溶 接 (6) 工作機械
(7) 仕上・組立 (8) 検 査
(9) 材料試験 (10) 工業計測
(11) 工場管理 (12) 熱機関
(13) 流体機械 (14) 電 気
(15) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 指導段階の過程においては,個々の作業等の指導に重点をおく場合もありうる。しかし,この場合ただその熟達を図ることだけに終わらず,技術者として備えなければならない総合された技術的教養の一分野であるという認識のもとに指導するとともに,他の科目での学習事項を活用し,密接な関連を保って事象を科学的に考察させ,作業を合理的に処理するように指導する。
(3) 作業にあたっては,所要時間,経費等にも関心をもたせて原価計算にも及び,さらに経済上合理的な生産方法を企画実践しうる能力と,そのような態度を養うように留意する。
(4) 設備・装置等には完全な安全装置を施し,実際の作業に即して危害予防法を理解させ,その実行の徹底を図るとともに,将来安全管理の指導的地位に立ちうるように指導する。
第2 機 械 製 図
1 目 標
製図通則や機械製図に関する規格を理解させ,機械の図面を読むことや設計どおりに生産に直結した製作図およびその他の図面をかくことができ,また図面の管理ができる能力を養う。
2 内 容
(3) 機械要素 (4) 工具
(5) 機械のスケッチ (6) 機械の製図
(7) すえ付け図・配置図 (8) 図面の管理
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 製図の基礎では,中学校の技術・家庭科における設計・製図の学習を考慮のうえ,内容を選んで指導し,機械製図の基本を習得させる。
(3) その他の内容としては,工業デザインおよび電気に関する製図などを取り上げることもよい。
(4) 自動車科においては,自動車に関する製図を一部に取り入れて指導する。
第3 機 械 工 作
1 目 標
各種の機械工作および生産に関する技術をその科学的根拠に基づいて理解させ,合理的な工作・生産方法を企画実践し,さらにそれらをくふう改善する能力と態度を養う。
2 内 容
(3) 塑性加工 (4) 熱処理
(5) 切削加工 (6) 特殊加工法ショットピーニング・電解研磨・放電加工等
(7) 測定・試験・検査 (8) 工作および生産の自動化
(9) 生産方式 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 単に個々の工作法・機械・装置等の理解にとどまらず,同類または関連のある事項についてそれらの間の優劣を比較検討させ,各種の条件に応じて適切な工作・生産方法を選択し企画しうる能力を養うように留意する。
(3) 機械工作および生産技術に関して現在問題とされている事項,研究されつつある内容等についても知らせ,技術の動向を推察させ,くふう改善への示唆を与えるように努めることが望ましい。
第4 機 械 材 料
1 目 標
機械工業に使用されるおもな材料の製造法・組成・性質などを理解させ,使用目的に応じて適切に材料を選定し,計画的,経済的に材料を活用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 鉄合金 (4) 非鉄合金
(5) 粉末合金 (6) 非金属材料
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 技術の進歩に応じて,新しい材料を取り上げるように考慮して指導する。
第5 機 械 設 計
1 目 標
機械・器具・装置などを構成する各種の機械要素の構造・機能および用途を理解させて,それらを合理的,経済的に設計できる基礎的技術を習得させる。
2 内 容
(3) 締結用機械要素 (4) 管用機械要素
(5) 圧力容器 (6) 構造物
(7) 軸に関する機械要素 (8) 伝動装置
(9) ブレーキ・ばね (10) 工具の設計
(11) 機械の設計 (12) 機械のすえ付け
(13) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 「機械製図」および「機械応用力学」と密接な関連をもって指導する。
(3) その他の内容として,工業デザインおよび電気系統に関する設計などを指導することもよい。
第6 機械応用力学
1 目 標
工業力学・材料力学・機械力学に関する基礎的知識を習得させ,機械各部に働く力および運動について理解させ,科学的考察力と応用能力とを養う。
2 内 容
(3) 仕事と動力 (4) 材料の強さと安全率
(5) 曲げ・ねじり・座屈 (6) 機械の運動(振動・つりあいなど)
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 「機械設計」と密接な関連をもって指導するように努める。
第7 原 動 機
1 目 標
原動機の構造や機能をその基礎となる理論との関連のもとに習得させ,原動機の適切な選択や有効な利用ができるとともに,さらにくふう改善する能力を養う。
2 内 容
(3) 水力機械 (4) 熱力学
(5) ボイラ (6) 蒸気原動機
(7) 内燃機関 (8) 空気機械
(9) 冷凍機 (10) 原子炉
(11) 原動機の応用 (12) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 基礎となる理論的な内容については,じゅうぶんに体系的に理解させるように努め,基本的な問題解決の能力や応用の能力を身につけさせる。
(3) 技術の進展に対応して,研究・開発されつつあることがらについても知らせ,技術革新の動向を推察し,くふう改善への示唆を与えるように努めることが望ましい。
(4) 流体力学では主として水力学を扱う。
第8 工 業 計 測
1 目 標
計測の基礎的事項を習得させるとともに,各種測定法および測定機器を比較検討して計装・自動化の計画が立てられるような能力を養う。
2 内 容
(3) 物理量の測定 (4) 化学量の測定
(5) 自動制御 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 科学技術の進歩に対応して学習内容の改善を図る。
第9 自動車実習
1 目 標
自動車の生産や整備などに必要な技術を各科目との有機的な関連のもとに,実際の作業を通して融合的に体得させ,科学的な考察力や応用と創造の基礎能力,望ましい態度・習慣を養う。
2 内 容
(3) 手仕上 (4) 工作機械
(5) 機関整備 (6) シャシ整備
(7) 電装品整備 (8) 車体整備
(9) 精密測定 (10) 材料試験
(11) 機関試験 (12) 車両試験
(13) 電装品試験 (14) 自動車運転
(15) 工場管理 (16) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 将来自動車整備工場などで検査主任者・整備管理者として立ちうる技術的素養を体得できるように配慮する。
(3) 板金・プレス・溶接の作業は車体整備で指導する。
(4) 自動車の運転は,運転の資格を有し,運転技術に習熟し,交通法規に通じた教師が指導にあたり,校庭を利用して指導する場合には,実習中に他のものが立ち入らないように区画を限定するなど,じゅうぶんに危険防止の措置をする。
第10 自動車構造
1 目 標
自動車の生産およびその関連工業の概要,自動車機関・シャシ・車体などの構造・機能を基礎理論との関連のもとに習得させ,自動車の適切な運用さらにはその性能向上についてくふう改善する基礎能力を養う。
2 内 容
(3) ガソリン機関 (4) ディーセル機関
(5) 走行理論 (6) 動力伝達装置
(7) かじ取り装置 (8) ブレーキ装置
(9) フレーム (10) ばね装置
(11) 車体 (12) 付属装置
(13) 小形自動車・軽自動車 (14) 特殊自動車
(15) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 技術の進展に対応して研究され,開発されつつあることがらについても知らせ,技術の動向を推察させ,くふう改善への示唆を与えるように努めることが望ましい。
第11 自動車整備
1 目 標
自動車の製造・整備・運送・販売などの事業場において,その保守・点検・調整・修理・再生などをするのに必要な技術を科学的根拠に基づいて習得させ,将来検査主任者・整備管理者となりうる素質を養う。
2 内 容
(3) 機関整備 (4) シャシ整備
(5) 電装品整備 (6) 車体整備
(7) 整備用機械器具 (8) 関係法規
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 現場技術と特に密接な科目であるから,理論と実際とが融合的に習得しうるように指導する。
第12 自動車試験
1 目 標
自動車の製造・整備・研究・試作などに伴って必要となる各種の試験・検査の方法を理解させ,適正な計測のできる基礎能力を身につけさせ,さらにその方法や装置についてくふう改善のできる素質を養う。
2 内 容
(3) 部品検査 (4) 機関試験
(5) 車両試験 (6) 関係法規
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 材料試験では主として燃料および油脂を扱う。
(3) 部品検査では,電装品を主として扱う。
第13 自動車法規
1 目 標
自動車の製造・整備・運行にあたって必要な法規の意義を理解させ,その正しい解釈と適用のできる能力を養う。
2 内 容
(3) 道路運送車両の保安基準 (4) 自動車整備基準
(5) 道路運送法 (6) 道路交通法
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容に応じて,関連の深い科目で指導してもよい。
第14 造 船 実 習
1 目 標
船舶の設計・建造,修理などにおいて企画・工作・実験・検査・管理などに必要な基礎技術および態度を各科目の有機的,総合的な関連のもとに体得させる。
2 内 容
(3) 現 図 (4) 溶接・板金
(5) 材料試験 (6) 計測
(7) 電気 (8) 船体性能試験
(9) 舶用機関 (10) 舟艇建造
(11) 現場実習 (12) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 計測では物理的な諸量,船舶に関する各種試験および自動制御などについて指導する。
(3) 設備・装置には安全装置を施し,危害予防を理解させ,安全管理の指導的地位に立ちうるようにする。
(4) 現場実習は長期間にわたり造船会社で実施することが望ましいが,地域の実情によって計画を立てる。
第15 船 舶 製 図
1 目 標
船舶の設計・建造・修理あるいは,その関係業務に必要な図面の知識・技能を習得させ,製図通則などによって正しく描き,かつ読む能力を養うとともに,図面の利用と管理ができる能力を養う。
2 内 容
(3) 船首材・船尾骨材およびかじ図 (4) 中央横断図
(5) 一般配置図 (6) 船体線図および排水量等測線図
(7) 鋼材配置図 (8) 二重底構造図
(9) 外板展開図 (10) 隔壁図
(11) 諸管装置図 (12) 工作図その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 機械製図は,中学校の技術・家庭科における設計・製図の学習を考慮して内容を選んで指導する。
(3) 船体線図および排水量等測線図では,船体諸係数から設計することを加えて指導してよい。
第16 船 舶 構 造
1 目 標
舶舶の構造法を理解させ,構造を科学的,合理的,経済的に設計できるための基礎的な技術を養う。
2 内 容
(3) 鋼船構造 (4) タンカー
(5) その他の特殊船
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容の濃淡は地域の実情によって考慮する。
(3) 内容のうち船舶については,種類・資格・船級協会・船舶用語などについて指導する。
第17 船 舶 ぎ 装
1 目 標
船舶の機能を完全に発揮するための各種装置・設備とその性能を理解させ,船舶の安全と取り締まり法規に基づいて,最適の設備をなしうる能力を養う。
2 内 容
(3) 荷役装置 (4) 船内設備
(5) 通風・採光・冷凍・防熱・防音装置
(6) 諸管・ポンプ装置 (7) 防火・消火装置
(8) 救命装置 (9) 通信装置
(10) 船外ぎ装 (11) 属具
(12) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 船舶設備規程などを参照し,スライド・写真・見学・調査などによって総合的に指導する。
第18 船 舶 工 作
1 目 標
船舶建造に使用される材料の諸性質を理解させ,加工・組み立てに関する技術と現図作業の基礎を習得させ,かつ応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 造船所 (4) 現図
(5) 内業加工 (6) こうびょう・溶接
(7) 現場工事 (8) 進水工事
(9) ぎ装工事 (10) 舟艇工作
(11) 塗装 (12) 試験・検査
(13) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容は,他の科目と関連性が多いから,「機械一般」,「機械工作」,「溶接」などを課したときは,それらに関する内容を省略して指導する。
(3) 必要に応じ,現図の項から「造船幾何」,造船用材料から「造船材料」を分離指導してもよい。
(4) 試験・検査の項で船舶についての計測の技術を養うように留意する。
第19 船 舶 計 算
1 目 標
浮体の理論,船舶の運航・性能・安定性などを理解させ,その計算と実際に応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 積量測度 (4) 復原性・動揺
(5) 抵抗・推進 (6) 旋 回
(7) 性能試験 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容は各科目と密接な連けいをとり,配列を考慮し,効果のある学習となるよう留意する。
(3) 必要に応じて内容を統合し,「船舶計測」として分離指導してよい。
第20 船舶応用力学
1 目 標
工業力学・材料力学に関する基礎的知識を習得させ,船体構造各部,ぎ装品に生ずる応力と変形の理論およびその応用を理解させ,これらに関する計算・試験の能力を習得させる。
2 内 容
(3) 船体強度 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 安全率などの取り扱いについては強度のみでなく,経済性・耐久性などを注意させる。
第21 船 舶 設 計
1 目 標
船舶計画の基本的な諸要素を理解させ,船舶を科学的,合理的に計画し,設計するために必要な基礎的技術を習得させ,それを応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 船型 (4) 諸係数および近似式
(5) 排水量・載貨重量・船体重量 (6) 速力・馬力
(7) 主機関 (8) 船体主要寸法
(9) 舶体線図 (10) 一般配置
(11) 構造部材計算 (12) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容を総合し,初期設計の技能を養うように留意する。
第22 舶 用 機 関
1 目 標
造船技術者に必要な船舶推進機関および補助機関の原理・構造の概要を理解させる。
2 内 容
(3) ボイラ (4) 蒸気機関
(5) タービン (6) 復水器
(7) 内燃機関 (8) 原子力機関
(9) 減速および伝動装直 (10) 補機および甲板機械
(11) その他
3 指導計画作成および指導上の図意事項
各種舶用機関の特質をはあくし,適用の能力を習得させるように留意する。
第23 溶 接
1 目 標
金属材料をや(・)金的に考察し,溶接構造の特色を理解させ,材料・設計および工作法にわたる適正な措置をとるのに必要な基礎的技術を習得させる。
2 内 容
(3) 継手の種類・図示法 (4) 残留応力・変形
(5) 溶接設計 (6) 溶接工作およびガス切断
(7) 溶接費の見積もり (8) 検査・試験
(9) 安全および関係法規 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 基礎理論には各種接合法・溶接や(・)金を含めて指導する。
第24 船 舶 法 規
1 目 標
船舶建造に必要な法令の意義と内容を理解させ,特に船舶においては,人命と財産の安全保持の重要性を認識させる。
2 内 容
(3) 船舶安全法および関係法規 (4) 船用品取締規則
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 地域によって漁船に関するものを加えて指導する。
第25 電 気 実 習
1 目 標
電気に関する各科目との有機的な関連のもとに計測・工作などの基本的な電気技術を習得させ,作業を通して電気に関する機器・施設・設備などを実際に取り扱う能力と責任・規律・協調の態度を養う。
2 内 容
(3) 電気工事 (4) 計 測
(5) 電気機器 (6) 電子工学
(7) 電気応用 (8) 自動制御
(9) 電力施設 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容は電気技術の全般にわたってあげてあるが,地域社会の要求や学校の教育目標その他の事情によって適切な取捨選択を行なったり濃淡の度合いをつけて指導するようにする。
第26 電 気 製 図
1 目 標
製図の基礎知識を理解させて,製図の基本技術に習熟させ,これを応用して,電気機器・電気施設などについて設計の概念と正確に製図する技術ならびに図面を正しく読み取る能力を養う。
2 内 容
(3) 電気器具 (4) 屋内配線
(5) 電気機器 (6) 電気施設
(7) 電子機器 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 製図の基礎では,製図に必要な図法ならびに日本工業規格を理解させる。機械部品の製図では,機械部品の基本的なものの製図法を取り扱う。電気機器の製図では,変圧器の設計と製図,誘導電動機の製図程度のものを取り扱う電気施設の製図では,発電所の機器接統図,自家用変電所の設計図などを取り扱う電子機器製図では,電子機器部品の製図,電気通信機器の製図などを取り扱う。
第27 電 気 理 論
1 目 標
電気に関する他の科目の基礎として,電気や磁気に関する諸現象を解明し,電気の基礎理論を体系的に理解させ,これを実際に応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 静電気 (4) 交流回路
(5) 三相交流 (6) 交流回路の取り扱い
(7) 三相回路の取り扱い (8) 非正弦波交流
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 直流回路には,電流の熱作用と化学作用を含める。電流と磁気では,電流の磁気作用・磁気回路・電磁力・電磁誘導等を含む。静電気では,誘電体・コンデンサ・電界・放電等を取り扱う。交流回路では,交流回路の基本的な事項のみを取り扱い,記号法,ベクトル軌跡などは,交流回路の取り扱いで取り上げる。三相交流では,三相回路の基本的な事項だけを取り扱う。交流回路の取り扱いでは,記号法,ベクトル軌跡,回路網などを取り扱う。三相回路の取り扱いでは,負荷だけが不平衝な簡単な不平衝回路も取り扱う。非正弦波交流では非正弦波交流と簡単な過渡現象などを取り扱う。
(3) この科目を電子科で履修する場合には,単相回路の計算,回路網の基礎,分布定数回路の性質・過渡現象などに重点をおくようにする。
第28 電 気 計 測
1 目 標
電気計測に関する理論と,電気計器・測定器具などの原理・構造・特性などを理解させ,これを応用した計測技術を習得させる。
2 内 容
(3) 電気磁気計測 (4) 電気応用計測
(5) 電子計測 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 計測一般では,測定法の分類,測定値の取り扱い,標準器などを取り扱う。電気計器では,指示電気計器・積算計器・記録計器などを取り扱う。電気磁気計測では,電流・電圧・電力の測定,抵抗・インダクタンス・静電容量の測定・磁気測定などを取り扱う。電気応用計測では,遠隔測定・工業計測などを取り扱う。電子計測では,周波数の測定,高周波測定,電子回路の計測,放射線計測などを取り扱う。
第29 電 気 機 器
1 目 標
各種電気機器の原理・構造・特性などを理解させ,試験・運転・保守・簡単な修理のできる能力,設計・製作などに必要な基礎的能力を養う。
2 内 容
(3) 同期機 (4) 直流機
(5) 整流機器 (6) その他の電気機器
(7) 電気機器の応用 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 変圧器に関連して単相誘導電圧調整器を取り扱う。誘導機では,誘導電動機を主とし,これに関連して三相誘導電圧調整器を取り扱う。直流機では,電動機に重点をおく。整流機器では,新しい傾向の整流機器に重点をおき,回転変流機は全体を簡単に取り扱う。その他の電気機器では,整流子電動機も取り扱う。電気機器の応用では,電動機応用に関する内容を簡単に取り扱う。
第30 発 送 配 電
1 目 標
発電・変電・送電および配電等に関する施設・設備の構成や特性と,これに関する基礎理論を理解させ,各種電力施設・設備の運転・保守等に必要な能力を養う。
2 内 容
(3) 送電 (4) 配電
(5) 屋内配線 (6) 電力系統の保護保安と運営
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 水力発電では,水力学の大要を理解させ,ダム・水路の構成などは簡単に取り扱う。火力発電では,熱力学の大要を理解させ,内燃機発電・原子力発電も簡単に取り扱う。送電では,これに関連する変電所と開閉所も取り扱う。屋内配線では,自家用変電所も取り扱う。電力系統の保護保安では,発送配電全体にわたる保安を取り扱い,電力の需給方式などにもふれる。
第31 電 気 応 用
1 目 標
電気の応用されている各種の施設・設備・機器などについて,その原理・構成・電気的な性質等を理解させ,これらを取り扱う能力と,電気を適切に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 電気鉄道 (4) 電気化学
(5) 自動制御 (6) その他の応用
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 照明とその応用では,光源,照明方式,簡単な照明設計などを取り扱う。電気鉄道では,電気的な部分を取り扱う。電気化学では,理科の「化学A」,「化学B」の指導内容との関連に留意する。自動制御では,自動制御系の構成と自動制御の基本動作と応用例などを取り扱う。ただし自動制御を独立科目として履修させている場合には,この部分は省略する。その他の電気応用では,電気応用分野の概要と,新しい応用の傾向などを理解させる。
第32 電 子 工 学
1 目 標
電子現象や電子回路の基礎を理解させ,電気通信の概要と電子関係の機器・装置などの構成・性能などを習得させ,これらの取り扱いや応用のできる能力を養う。
2 内 容
(3) 半導体 (4) 電子回路
(5) 電気通信 (6) 電子応用
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 電子とその作用では,電子の性質,電波,電子工業の基礎となる事項や理論を取り扱う。電子管では,電子管の原理と各種電子管の構造・特性などを中心に取り扱う。半導体では,半導体の種類と性質・トランジスタ・各種半導体機器などを取り扱う。電気通信では,無線通信,無線通信機器,有線通信の電信・電話,搬送通信,マイクロ波の基礎などを取り扱う。電子応用では,電子装置の工業的応用,電波応用などを取り扱う。
第33 電 気 材 料
1 目 標
電気材料の種類・性質・用途・試験法などを理解させ,材料の適切な選択と取り扱いのできる能力を養う。
2 内 容
(3) 半導体材料 (4) 絶縁材料
(5) 磁気材料 (6) 電気材料試験法
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 電気材料概説の内容は,導電現象・磁気現象などとする。
(3) 電子科においてこの科目を履修する場合には,半導体に特に重点をおいて指導するように留意する。
第34 電 気 法 規
1 目 標
電気施設の現場に働く電気技術者に必要な電気関係法規の概要を理解させて,法規の適用方法を習得させる。
2 内 容
(3) 電気工作物規定 (4) その他の法規
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 電気事業では,法に規定されている電気事業の意義と特徴を理解させる。電気関係法規では,主要な電気関係法規の概要と法規相互の関連などを取り扱い,電気に関する標準規格にもふれる。電気工作物規程では,内容の理解と法の運用の理解に重点をおく。その他の法規では,電波・有線通信および放射線に関する法規などを取り扱う。特に電子科でこの科目を履修する場合には,電波・有線および放射線に関する法規に重点をおく。
第35 自 動 制 御
1 目 標
自動制御に関する基礎理論の概要と,自動制御系の構成とその動作特性,自動制御用機器の構造・特性等を理解させ,自動制御の応用と,実際の自動制御系を取り扱える能力を養う。
2 内 容
(3) 自動制御の応用 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 自動制御の基礎では,自動制御系の構成,制御方法と制御動作,自動制御系の動作特性などを取り扱う。自動制御用機器では,自動制御用機器の構造・特性とその取り扱い方などを取り扱う。自動制御の応用では,各方面の代表的な応用例について,応用方法を理解させる。
第36 電 子 実 習
1 目 標
電子工業および電気通信に関する各科目との有機的な関連のもとに,計測・工作などの基礎的な技術を習得させ,作業を通して正しい勤労の習慣と実務能力とを養うとともに,応用の能力と研究的態度を養う。
2 内 容
(3) 電子工作 (4) 電気計測
(5) 高周波計測 (6) 電子機器
(7) 電力設備 (8) 応用計測
(9) 自動制御 (10) 放射線計測
(11) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 「電気実習」と共通にできる部分は,つとめてそれに準ずるよう留意する。
第37 電 子 製 図
1 目 標
製図の基礎知識を理解させ,電子機器・通信設備の工作図・結線図を正しく描きかつ読むことのできる能力と,正確に迅速に製図する態度と習慣を養う。
2 内 容
(3) 電子機器部品工作図 (4) 電子機器設計製図
(5) 電子工業施設の配線図 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 製作品を青写真に焼かせるようにするのもよい。
第38 電 子 現 象
1 目 標
真空・固体・気体におけるおもな電子現象を理解させ,電子に関する基礎知識と,これを適切に応用できる能力とを養う。
2 内 容
(3) 真空中の電子運動 (4) 固体中の電子
(5) 放電現象 (6) 電磁波
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 生徒の能力と理解の深さとに常に注意し,学習の程度に適した定量的な取り扱い方を身につけさせるとともに,難解な事項については,特に物理的意味に重点をおいて適確な理解をさせるように留意する。
第39 電 子 回 路
1 目 標
電子管や半導体素子およびそれらを用いた回路の原理・動作・特性などを理解させ,さらに伝送に関する基本的な知識を習得させ,科学的,技術的進歩に応じてそれらを適切に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) トランジスタ回路 (4) 伝送回路
(5) 立体回路 (6) 空中線と電波
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は,「電子機器」,「電子応用」,「通信機器」などの基礎となるものであるから,これらの科目間の関連にじゅうぶん注意して適切な指導を行なうように留意する。
(3) 「電子現象」の科目をとらない場合には,電子管と半導体素子の項において,電子現象の大要を学習させる必要がある。
第40 電 子 機 器
1 目 標
通信機器その他おもな電子機器の一般的な構成・原理・機能・動作の概要について理解させるとともに,設計・製作・調整・試験・修理の基礎となる能力を育て,将来の進歩,発達に寄与する素地を養う。
2 内 容
(3) テレビジョン (4) レーダ
(5) 電子航法機器 (6) 電子計算機
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 電子機器は一般に進歩改良が著しいので,実習によって基本的理解を深めるとともに,調査・見学・視聴覚教材その他の方法によって新しい知識の学習にも常に留意することがたいせつである。
(3) 各種の電子機器を構成する原理・動作には相互に関係あるものが多く,使用される電気材料の知識もきわめて重要であるから,これらの関連にじゅうぶん注意する。
(4) 「通信機器」をとらない場合には,内容(1),(2)に重点をおき,その他については地域の特殊性や設備の状況に応じて重点を定め効果ある指導をする。
第41 電 子 計 測
1 目 標
電気計器および測定器の構造と基本的な測定法について理解させるとともに,周波数に応じ適切な測定法を選択し,測定値を正しく処理する能力と態度とを養成し,工業各方面に用いられている電子応用の計測の大要を理解させ,これらを応用できる基礎的な素地を養う。
2 内 容
(3) 応用計測 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 応用計測は大要にとどめ,単位数を多く履修させる場合には,部分的に詳しく取り扱うように留意する。また必要によっては,放射線計測についても履修させる。
第42 電 力 設 備
1 目 標
電気機械器具の構造・性能・運転について理解させ,発電・送電・配電などの電力系統ならびに工場・事業場の電力設備の大要を習得させ,簡単な電力設備の計画・試験・保守ができる能力を養う。
2 内 容
(3) 直流機 (4) 整流機器
(5) 発送配電の大要 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) その他には電燈照明・電熱などの大要を含めるとよい。
第43 電 子 応 用
1 目 標
広く電子工学の各方面における応用と,その科学技術的根拠について理解を深めさせ,電子応用技術の将来の発展のための創意くふうの態度と習慣とを養う。
2 内 容
(3) 電波応用 (4) 自動制御
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 電子応用に関する研究機関や産業界の動向によく注意し,学習上適当と認められるものを取り上げ,系統的な知識として理解させ,独創的な応用力を養うように指導することがたいせつである。
(3) 「自動制御」の科目を履修させる場合には自動制御を省略する。
第44 通 信 機 器
1 目 標
有線通信機器と無線通信機器との構造およびその働きについて理解させ,製作・調整・試験の基礎となる能力を養うとともに,電気通信施設および業務についてもその大要を理解させる。
2 内 容
(3) 無線受信機 (4) 各種送受信機
(5) 無線局設備 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 「通信機器」だけを学習し,「電子機器」を学習しない場合には,電子機器の内容の一部を「電子応用」に入れる。
(3) 地域性,学校の実情に応じて有線通信機器に多くの時間をかけるのもよい。
第45 建 築 実 習
1 目 標
建築に関するすべての科目の学習を基礎として,建築施工に関する技術や態度を実験的・体験的かつ総合的に学習させる。
2 内 容
(3) 構造 (4) 測量
(5) 設備 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 施工実習は木工実習・各工事別の施工実習・工事用機械器具の実習などについて行なう。
(3) 内容の各項目は,各種建築構造の施工技術に関して総合的に学習させる。
(4) 内容については,学校の教育目標に応じて,適切な教材を取捨選択し,実験・作業・観察・見学・調査・研究などにより,建築における構造・施工などの技術を実験的,体験的に学習させる。
(5) この科目の学習と関連して,夏期休業期間その他において,現場実習を計画的に行なわせることが望ましい。
(6) この科目は,教育目標によっては「建築設計製図」と融合して履修させてもよい。
第46 建築設計製図
1 目 標
建築設計に関連する諸科目を基礎として,建築設計製図の実技に習熟させるとともに建築設計に関する技術を総合的に学習させる。
2 内 容
(3) 鉄筋コンクリート造建築に関する設計製図
(4) 鉄骨造建築に関する設計製図
(5) 特殊コンクリート造,組積造建築に関する設計製図
(6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 建築製図法では,用器画法,建築製図の基本を取り扱い,住宅および商店・事務所その他各種建築の設計に関連させて,各設計製図の指導を行なう。
(3) 各設計製図に関連して,造形実習・計画実習・設計(各種設計書類の作成を含む)実習その他関連実習を行ない,建築の設計技術に関して総合的に学習させる。
(4) 各内容について,実測・模写・スケッチ・設計などに適切な教材を選定し,観察・調査・研究・見学などを加味して,製図法および図面,デザイン,設計業務についての知識・理解と実技を習得させる。
(5) この科目は,教育目標によっては「建築実習」,「造形」と敵合して履修させてもよい。
第47 建 築 材 料
1 目 標
建築工業に使用されるおもな材料の組成・製法・性質・用途・試験法・規格などを理解させ,使用目的に応じて材料を正しく選択し,合理的,経済的に活用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 材料試験 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 建築材料で特に主要な構造用材料については,できるだけ試験・実験および実習によって,その試験法・性質・取り扱いに熟知させる。
(3) 新材料については,この科目の学習を基礎として,種々の機械に必要な知識・理解を得させる。
第48 建 築 構 造
1 目 標
建築物の構造法を理解させ,建築物の構造を科学的,合理的,経済的に計画し,設計するための基礎的能力を養う。
2 内 容
(3) 木構造 (4) 鉄骨構造
(5) 鉄筋コンクリート構造 (6) 特殊コンクリート構造,組積構造
(7) 防災要項 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 特に「建築設計製図」,「建築材料」,「建築構造力学」,「建築構造計算」,「建築工法」,「建築法規」との関連に留意して指導し,演習・実験・実習などを加味して学習の徹底を図る。
第49 建築構造力学
1 目 標
建築構造物を力学的に考察判断する能力をつちかい,あわせて構造計算の基礎能力を養う。
2 内 容
(3) 材料の力学 (4) 不静定構造物
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は,建築に関する科目の中で最も数理的な事項を学ぶものであるから,平易に解明し,特に演習・実験・実習によって力学的な考察力・判断力と応用能力を養う。
(3) この科目は,教育目標によっては「建築構造計算」と融合して履修させてもよい。
第50 建築構造計算
1 目 標
各種建築物の構造を合理的に計画し,構造各部を算定する能力を養う。
2 内 容
(3) 鉄骨構造計算 (4) 鉄筋コンクリート構造計算
(5) 特殊コンクリート構造計算 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 教材は,簡単な部材算定および比較的簡明で一般的な構造主体の算定について,選定する。
(3) この科目は教育目標によっては,「建築構造力学」と融合して履修させてもよい。
第51 建 築 史
1 目 標
建築発生の素因を理解させ,過去の建築の様式と技術および歴史的な建築にはらわれた努力を知らせることによって,新しい建築創造の意欲を養う。
2 内 容
(3) 西洋建築史 (4) 近代建築史
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
この科目の学習を通じて,建築の文化史的意義すなわち建築様式および技術と社会の関連性を理解させるとともに,現代の建築について具体的な理念と創造の意欲をつちかうことに努め,また文化財および郷土の建築について,実測・演習・調査・研究・見学などを行なわせる。
第52 建 築 計 画
1 目 標
建築計画の基本的な諸要素を理解させ,建築物を科学的,合理的,意匠的に計画し,設計するために必要な基礎的知識と能力を養う。
2 内 容
(3) 各種建築の計画 (4) 都市計画の概要
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 特に「建築構造」,「建築材料」,「建築設備」,「建築設計製図」,「建築法規」との関連に留意し,実験・演習・実習によって科学的な考察力と理解力を深める。
第53 建 築 設 備
1 目 標
建築物の諸設備に使用する資材・機器類について理解させ,その設計と管理の能力および科学的に考究する態度を養う。
2 内 容
(3) 暖冷房,空気調和設備 (4) 電気設備
(5) 搬送設備 (6) 雑設備
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 特に「建築計画」,「建築工法」との関連に留意して指導する。
第54 建 築 測 量
1 目 標
建築設計および施工に必要な測量の基礎知識・方法を理解させ,測量および計測ができる能力を養う。
2 内 容
(3) 平板測量 (4) 水準測量
(5) トランシット測量 (6) 建築測量および測設
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 測量製図および求積は,各測量に関連して指導する。
第55 建 築 工 法
1 目 標
各建築工事の技術的方法を理解させ,監理者および施工者として監督指導する能力と態度を養う。
2 内 容
(3) 仮設工事 (4) 主体工事
(5) 仕上工事 (6) 工事用機械
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 工事作業の計画と手配,各工事別の標準仕様および工法,工事用機械器具の名称・能力・使用法などについて理解させ,現場調査・観察・見学・実験・実習などを行なう。
(3) この科目は,教育目標によっては「建築経営」と融合して履修させてもよい。
第56 建 築 経 営
1 目 標
建築工業の特性,経営管理について理解させ,経営に伴う諸業務を理解し,処理する能力と態度を養う。
2 内 容
(3) 施工業務の概要 (4) 積算・見積もり
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は教育目標によっては「建築工法」と融合して履修させてもよい。
第57 建 築 法 規
1 目 標
建築関係の諸法令の意義とその内容を正しく理解させ,関係法規についての知識と応用能力を養う。
2 内 容
(3) 建築士法・建設業法 (4) その他の法令
3 指導計画作成および指導上の留意事項
建築法規と都市計画との関連,建築関係の法令用語,条文形式,条文の内容とその関係法令を理解させ,建築設計,工事監理,建築の手続き,建築行政などに応用できる能力を養う。
第58 土 木 実 習
1 目 標
土木に関するすべての科目の学習を基礎として,土木に関する技術や態度を実験的・体験的かつ総合的に学習させる。
2 内 容
(3) アスファルト (4) 土 質
(5) 水 理 (6) 構 造
(7) 土木機械 (8) 施 工
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 土木技術の進歩に即応し,地域と学校の実情により,適切な内容を選択し基本的事項の学習に徹底するよう指導する。
(3) 土木機械実習,施工実習では,特に安全に留意するとともに,各種工事現場の見学,視聴覚教材などにより理解を深めるよう指導する。
(4) 測量実習には,実測図を含めて指導する。学校で実習困難なものについては,現場実習で補ってもよい。
第59 土 木 製 図
1 目 標
土木製図の基礎的知識・技能を習得させ,土木構造物の設計製図を正確・めいりょう・迅速に描くことができる能力を養う。
2 内 容
(3) 設計製図 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 製図の仕上げは,一応墨入れを行なうが,鉛筆仕上げで終る場合も考慮するとともに,トレーシングの技能を習得させるように指導する。
第60 測 量
1 目 標
測量機械・器具の構造・調整法および使用法を理解させ,基礎的な各種測量の学習により,測量の基礎的な知識・技能を習得させるとともに,土木工事などの設計・施工に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 水準測量 (4) トランシット測量
(5) 三角測量 (6) 応用測量
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 測量法・同施行令・同施行細則などの測量に関する法規は,それぞれ関係箇所でその主旨を理解させる。
第61 土木応用力学
1 目 標
土木構造物の設計および安定計算に必要な力学の基礎的な知識を習得させ,各種構造物の設計に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 材料強弱 (4) は り
(5) 柱 (6) トラス
(7) 簡単な不静定構造 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は,土木構造物設計の基礎的な科目で,理論的な科目であるから,よく原理を理解させ,基礎的な各種計算に習熟させるとともに図式解法もできるように指導する。
第62 土 木 設 計
1 目 標
土木構造物の基礎的な知識を習得させ,鉄筋コンクリート部材および構造物,プレストレストコンクリート部材,簡単な各種の橋その他の構造物の設計ができる能力を養う。
2 内 容
A 鉄筋コンクリート
(3) 柱 (4) フーチング
(5) 擁 壁 (6) プストレストコンクリート
(7) その他
B 橋りょう
(3) 鋼げた橋 (4) トラス橋
(5) 鉄筋コンクリート橋 (6) 下部構造
(7) 製作と架設 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 計算が確実・迅速にできるように,各種の表・ノモグラムなどの使用法にも習熟するよう指導する。
(3) 橋に関する各種設計示方書は,関係箇所で,それぞれ理解させ,順序正しく計算設計ができるように指導する。
第63 水 理
1 目 標
水についての基礎的な事項を理解させ,水に関係のある構造物の設計,施工に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 水の運動 (4) オリフィス・せき
(5) 水路の流れ (6) 土砂の流送
(7) 地下水の運動 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 水理の基礎実習・計算演習は,それぞれの関係箇所で取り扱い理解を確実にする。
第64 水 工
1 目 標
水を中心とした河川・発電水力,上下水道・港湾についての基礎的知識を習得させ,水に関係のある各種工作物についての一般的理解を得させる。
2 内 容
A 河 川
(3) 河川工作物 (4) その他
B 発電水力
(3) 発送電 (4) その他
C 港 湾
(3) 港湾設備 (4) その他
D 上下水道
(3) 浄水 (4) 配水・給水
(5) 下水管付属設備 (6) 汚水処理
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 河川法・砂防法・水防法・水道法・下水道法・港湾法などの水に関係ある法規は,それぞれの関係箇所で,その主旨を理解させる。
第65 土 質
1 目 標
土木地質の基本的な概念および土質力学の基礎的知識を習得させ,土木工事の設計,施工に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 土圧 (4) 地盤の力学
(5) 土質調査・試験法 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 土木地質では,岩石と鉱物,地質,地史などの概要,地質調査法を取り扱い,標本の観察・調査・見学などにより理解を深めさせる。
第66 通 路
1 目 標
道路・鉄道の意義,構造および計画,施工ならびに保守について理解させ,あわせて都市計画の概要を理解させて,綿密な計画力を養う。
2 内 容
A 道 路
(3) 施設と保守 (4) その他
B 鉄 道
(3) 鉄道施設 (4) その他
C 都市計画
(3) 区画整理 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 道路法・都市計画法・各種鉄道法などの関係法規は,それぞれの箇所でその主旨を理解させる。
第67 土 木 施 工
1 目 標
土木工事に用いる各種の土木機械や材料および施工法について,基礎的な知識を習得させ,機械や材料の選定・活用ができるとともに,各種工事の施工を指導・監督できる能力を養う。
2 内 容
A 土木機械
(3) 土工機械計算の基礎 (4) 機械経費の算定
(5) 土工機械の運営・管理 (6) その他
B 土木材料
(3) れき青材料 (4) 金属材料
(5) その他
C 土木施工法
(3) 土工 (4) 基礎工
(5) トンネル工 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 土木機械では,土工機械・コンクリート機械を主として取り扱う。
第68 土 木 経 営
1 目 標
土木工業の特性および工事の運営・管理についての基礎的な知識を習得させ,施工に応用できる能力と態度を養う。
2 内 容
(3) 工事計画 (4) 工事管理
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 建設業法,労働安全衛生規則などの工事関係法規は,それぞれの関係箇所で,その主旨を理解させる。
(3) 教育目標によっては,内容を「土木施工」と融合させてもよい。
第69 工業化学実習
1 目 標
化学工業の基礎的な技術を体験させ,反応の実際と装置・器具・計器の取り扱いなどに習熟させ,作業を通して総合的に技術と態度を養う。
2 内 容
(3) 機器分析 (4) 工業試験
(5) 物理化学 (6) 製造化学
(7) 化学工学 (8) 設備管理
(9) プラント運転 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留憲事項
(2) 製造化学実習,設備管理実習,プラント運転は相互に関連させ,化学的ならびに工学的知識を総合的に学習させるように指導する。
第70 無機工業化学
1 目 標
無機化合物の性質と化学反応についての知識を系統的に理解させ,無機化学工業およびその製品に関する知識を化学反応に中心をおいて理解させる。
2 内 容
(3) 水の化学工業 (4) 海水の化学工業
(5) 鉱物の化学工業 (6) 金属の化学工業
(7) 放射線元素の性質と応用 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容(2)〜(6)では,それぞれの天然資源から出発して,種々の化学工業製品とするまでの方法について,その原理を理解させることに重点をおく。
(3) 無機化学工業の製品のすべてに及ぶことなく,地域的特性と生徒の進路に応じた内容に重点をおく。
第71 有機工業化学
1 目 標
天然および合成有機化合物の性質と化学反応について相互関係を明らかにしながら系統的に理解させ,有機化学工業とその製品について体系的に理解させる。
2 内 容
(3) 石油化学工業 (4) 石炭化学工業
(5) 合成高分子工業 (6) 天然有機物とその工業製品
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 個々の製品の紹介におちいることをさけ化学反応に中心をおいて,系統的に指導する。
第72 工業物理化学
1 目 標
化学工業における各種の反応・物質・エネルギーの物理化学的基礎理論を理解させ,これらの数理的処理能力を養う。
2 内 容
(3) 反応速度と平衡 (4) 電気化学
(5) 熱化学と熱力学 (6) 光化学
(7) 放射化学 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 理論だけの指導にとどまらず,工場や生活に関する例を取り入れ,実際に即して理解させるように努め,法則がどのように応用されるかに重点をおくことが望ましい。
第73 化 学 工 学
1 目 標
化学工業で用いられる装置・機械・器具・計測器などの特性とその操作を理解させ,物質ならびにエネルギーの収支の実際的計算とその計測・制御の技術を理解させ,化学工場の企画・設計・運転などの能力を養う。
2 内 容
(3) 単位操作 (4) 化学反応とその装置
(5) 化学工程計算 (6) 化学装置材料
(7) 化学工業計測 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 単位操作だけでなく化学工学の体系により単位反応や経済収支・物質収支・エネルギー収支をじゅうぶん展開して,化学工業的設計ができる能力を養う。
(3) 化学工場の実際に即した構造物・装置の材料の選定のできる能力を養う。
(4) 化学工場の実際に即した計測技術の習得と自動制御の理論を理解させる。
第74 化学工業試験
1 目 標
品質管理の意義を明らかにするとともに,化学工業の原料・中間体・製品の工業的な分析ならびに試験法の理論を理解させ,それらを応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 各種工業製品の試験法 (4) 試験結果の処理
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 試験結果の処理には統計的な方法を応用させる。
第75 化学工学実習
1 目 標
化学工業で必要な化学工学的基礎技術と関係知識を身につけさせ,作業を通して工場・装置の運転・設計・管理などに関する技術や態度を総合的に養う。
2 内 容
(3) 反応操作 (4) 装置操作
(5) プラント運転 (6) 一般機械・電気機器の取り扱い
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(第1学年) (第2学年) (第3学年)
(機械・電気の取り扱い)(自動制御)
(2) プラント運転は,製造実習および操作実習の二元面から指導し,物質・エネルギー収支,経済収支,装置の計装と自動制御の関係などについても,学習活動の中に取り入れるように配慮することが必要である。
第76 化 学 反 応
1 目 標
化学工業関係分野で用いられる主要な物質の性質と反応とについての知識を系統的に理解させ,物質およびエネルギーに関する数的処理に習熟させ,さらに化学反応を工業化する基礎能力を養う。
2 内 容
(3) 化学反応の物理化学的考察
(4) 原子核反応とラジオアイソトープの利用
(5) 化学反応の工業化 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 類似の反応を分類して重点的な基本例にまとめ,物理化学的考察を加えるのに便利なようにして,反応条件および特徴とその装置化・工業化の過程の理解に重点をおくよう留意する。
第77 化 学 装 置
1 目 標
化学工業で用いられる機器・装置の原理・特性およびその操作法ならびに装置材料の特性を理解させ,工場・装置の運転・保全・企画・設計などに応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 工業伝熱 (4) 反応装置
(5) 単位操作 (6) 化学工程設計
(7) 化学装置材料 (8) 化学装置設計
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 個々の機器・装置の理解だけでなく,プロセス工学として一連工程の理解に重点をおいて指導するよう留意する。
第78 化学工業計測
1 目 標
おもに化学工業関係分野で用いられる化学機器・装置およびこれに付属する測定機器の性能試験の意義および方法ならびに計測資料の処理法を理解させ,工程管理に応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 各種計測機器 (4) 計測資料の処理
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目では,温度・圧力・粘度・水分および放射能の測定などをおもに取り扱う。
(3) 「化学装置」,「機械一般」,「電気一般」などときわめて関連が深いので,計測機器の作動原理・構造の詳細などはそれぞれ関係科目で取り扱い,その特性・試験法・選定などについて重点的に指導するように留意する。
第79 化学工業経営
1 目 標
化学工業の特質を明らかにし,現代の化学工場の技術体系ならびに管理・運営について,基本的な知識を与え総合的な考察力と判断力を養う。
2 内 容
(3) 化学工場の組織と管理 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) プラント運転との関連,ならびに工場見学との結びつきを考慮する。
第80 窯 業 実 習
1 目 標
窯業の各部門における製造技術・試験・研究に関する技術や態度を実験的・体験的かつ総合的に習得させる。
2 内 容
ア 化学分析 イ 顕微鏡試験
ウ 性質の測定 エ 温度の測定
オ 調合試験 カ その他
(2) 製造実習
ア 陶磁器 イ 耐火物
ウ ガラス エ ほうろう
オ セメント カ その他の窯業製品
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 製造実習の指導は,学校の特色や実情をじゅうぶん考慮して,重点をおいた学習となるよう配慮する。
(3) 各科目との関連に留意し,発展応用の能力を養うように指導する。
第81 窯 業 原 料
1 目 標
各種窯業原料の組成・性質および処理方法を理解させ,窯業の各部門における原料の選定,利用改善等応用の能力を養う。
2 内 容
(3) ばん土質原料 (4) ばん土けい酸質原料
(5) 苦土質原料 (6) 苦土けい酸質原料
(7) 石灰質原料 (8) アルカリ原料
(9) その他の原料
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) それぞれの原料の採掘および精製その他の処理について,基礎的な知識を得させる。
(3) 各原料について,鑑識・品質判断の能力を養い,その用途を理解させる。
第82 陶 磁 器
1 目 標
陶磁器製造に必要な原料の性質・選定および陶磁器の製造法や製品の性能を理解させ,これを実際の製造に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 原料の採掘と精製 (4) 素地土の調製
(5) 成形 (6) 乾燥
(7) うわぐすり (8) 焼成
(9) 装飾 (10) 陶磁器の各種
(11) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 素地とうわぐすりの調製や陶磁器装飾法を理解させ,これを応用できるようにする。
(3) 各種陶磁器の特徴についても学ばせる。
第83 耐 火 物
1 目 標
各種耐火物の性質および製造法を理解させて,耐火物についての基礎的な知識を習得させ,これを正しく選定使用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 耐火物製造法 (4) 各種耐火物
(5) 耐火物試験法 (6) 耐火モルタル
(7) 断熱材 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 各種の耐火物や断熱材の製法と性質を理解させ,あわせてその用途や規格についても学習させる。
(3) この科目では,高温工業の基礎材としての耐火物について科学的に考究する態度を養うことがたいせつである。
第84 ガラス・ほうろう
1 目 標
ガラスおよびほうろうの性質や製法を理解させその合理的な取り扱いや改善に役だつ能力を養う。
2 内 容
A ガラス
(3) 窯 (4) 溶融と溶融素地
(5) 成形と保冷 (6) ガラスの性質と試験法
(7) ガラスの加工 (8) 特殊ガラス
(9) その他
B ほうろう
(3) ほらろううわぐすりの製造 (4) ほうろう用素地
(5) 素地の成形 (6) ほうろう加工
(7) ほうろうの性質と試験法 (8) 特殊ほうろう製品
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) ほうろうでは,ほうろううわぐすりと金属素地の特性を理解させ,ほうろうの一般的性状と試験法を習得させて,品質改善の能力を養うようにする。
第85 セ メ ン ト
1 目 標
セメントの意義と用途を明らかにし,各種のセメントについて,その原料,製造工程,性質等を理解させ,それを試験する能力や合理的な選定,処理の能力を養う。
2 内 容
(2) ポルトランドセメント(早急ポルトランドセメント・特殊ポルトランドセメントなどを含む)
(3) 混合ポルトランドセメント (4) アルミナセメント
(5) マグネシアセメント (6) その他のセメント
(7) セメントの性質と試験法 (8) モルタルとコンクリート
(9) セメント製品 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) セメントのおもな性質,特にその硬化の機能を理解させセメントの利用法を学ばせる。
第86 特殊窯業製品
1 目 標
一般的な窯業技術の特殊部門への適用による特殊窓業製品の製法を理解させ,それらの製品の特性と用途を理解させるとともに,窯業の新分野を開拓する意欲を養う。
2 内 容
(3) 炭素製品 (4) 非金属発熱体
(5) サーメットその他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
内容にあげてあるような各種の特殊窯業製品について,一般的な窯業技術との関連について指導するようにする。
第87 窯炉・燃料
1 目 標
窯業における窯炉燥作の重要性を認識させ各種窯炉の構造,性能および設計,築造上の基礎的な技術を習得させ,熱管理の概念を理解させる。
2 内 容
(3) 燃焼装置 (4) 炉 材
(5) 窯炉の各種 (6) 窯炉設計および築窯
(7) 熱管理 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 築窯法の基礎,窯炉各部の相関関係および築窯工事法について学習させるようにする。
第88 窯 業 図 案
1 目 標
窯業製品の製作に必要な創意と意匠の発想能力を養い,表現材料の特性や適否を理解させ,表現技術を習得させる。
2 内 容
(3) 窯業製品の図案 (4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
窯業製品の図案の基礎を学習させるとともに,その応用能力を養うものであるから,資料の収集に努め,実際に即して広い視野を得られるように指導すること。
第89 色染化学実習
1 目 標
色染化学関係の各科目の学習と有機的に関連して行なわれる総合的な作業を通して,必要な技術・態度を習得きせる。
2 内 容
(2) 試 染 (3) 染色物試験・検査
(4) 染色材料試験 (5) 測 色
(6) 染色工場管理 (7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 試染は,現場作業において,作業を行なうための基礎的なしかも企画的な意味を有し,精密さが要求されるものであるから,単に簡単な器具による各種染法の実証的な実験にとどまることのないようにする。したがって試染用機器としては精密な実験のできるものを選定する。
(3) 試染における色合わせ実習は測色と関連させて行なうことが望ましい。
(4) 染色物試験・染色材料(繊維・染料・薬品・水等)試験において日本工業規格が設定されてあるものは,それに基づいて実験を行なう。
(5) 染色材料試験で分析的なものは「工業分析」の科目を選定し,それに移行させて学習することができる。
(6) 染色工場・試験室における実習設備は,染色技術の進歩にともない,それに対応する実験実習ができるような配慮が必要である。
第90 繊 維
1 目 標
繊維工業製品の構成原料である各種の繊維について,性能,用途および試験などに必要な基礎的知識を習得させ,それが繊維加工作業面に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 繊維の構造と性質 (4) 繊維および繊維製品の試験
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 標本の展示または配布,掛図の利用などによって理解を容易にする。
第91 染 色
1 目 標
繊維製品の染色すなわち精錬,標白,浸染,なつ染に関する基本的加工技術を習得させ,それらを現場作業,試験に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) なつ染 (4) 染料・薬品一般
(5) 加工用機器一般 (6) 染色物試験法
(7) 測色法 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目で染色法を中心として染料・薬品・機器を含めて総合的に取り扱う場合は,単位数の幅の上限近くまでとり,関連科目の「染料」,「染色薬品」,「染色理論化学」,「染色機器」の中から必要事項を補い,これらの科目を省くことができる。
(3) この科目で染色法を取り扱う場合は,できるだけ技術的,科学的に体系づけたものをとる。
(4) この科目を内容別に,「精練・漂白」,「浸染」,「なつ染」と分けて取り扱ってもよい。
第92 織 物 仕 上
1 目 標
織物の仕上加工の基本的な技術を習得させ,それを現場作業,試験に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 仕上加工用機械 (4) 各種織物検査法
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 資料標本類を豊富に用意し,実物について織物仕上の効果を体得させる。
第93 染 料
1 目 標
染色加工の主要材料である染料(顔料も含む)について,製造・応用上の基礎的な知識と合成,試験技術を習得させ,それを現場作業・試験に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 染料の化学構造と性質 (4) けい光白色染料
(5) 顔料 (6) 染料試験法
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目で染料の性質から染色理論へ発展する場合は,「染色理論化学」の科目を省くことができる。
第94 染 色 薬 品
1 目 標
染色加工の各種工程で使用される薬品を,化学組成,材質,応用上から系統的により深く理解させ,それを加工面に安全適切に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) せっけん・合成洗剤 (4) 染色用界面活性剤
(5) 繊維加工用のり剤 (6) 合成樹脂
(7) 染色薬品試験法 (8) 染色用水
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は,「工業分析」と関連させ,また商品学などの内容を取り入れて扱うとよい。
(3) 染色用水は「染色薬品」以外の適当な科目たとえば「染色」で取り扱ってもよい。
第95 染色理論化学
1 目 標
染色理論の解明にあずかる染色の基礎化学を理解させ,理論的考察力と推理力および応用の能力を養う。
2 内 容
(3) 染料と繊維の結合 (4) 染色平衡・染着速度
(5) 各種繊維染色の機構 (6) 光化学の応用
(7) 界面化学の応用 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目では,理論に走りすぎることなく,基礎的な事項をできるだけ平易に解明するよう考慮することが必要である。
(3) この科目をとらない場合には,この科目の中の染色の機構に属する部分を他の科目たとえば「染色」,「染料」にうつして取り扱うようにする。
第96 染 色 機 器
1 目 標
染色工業で用いる機器の構造・機能とその単位操作を理解させ,必要に応じて適切な染色機器の選定ができる能力を養う。
2 内 容
(3) 染色試験用機器 (4) 染色機器用材料
(5) 計測用機器 (6) 測色用機器
(7) 染色機器の管理 (8) 染色工場
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目を省く場合には,この科目の中の基礎的事項を「染色」,「織物仕上」等の科目にうつして取り扱うようにする。
(3) この科目は,「機械・電気」,「化学工学」,「工業計測」,「自動制御」などの科目と関連させて取り扱う。
(4) この科目の中に「機械・電気」の基礎的事項をうつして取り扱う時は「機械・電気」の科目は特に課する必要はない。
(5) この科目の中の染色工場の部分に経営管理に属することを含ませれば,「工業経営」は課さなくともよい。
第97 紡 織 実 習
1 目 標
紡織関係の各科目を基礎として,これらの有機的な関連のもとに行なわれる総合的な作業を通して,必要な技術・態度を習得させる。
2 内 容
(2) 織物・編組物の分解設計と意匠
(3) 織物製造 (4) 紡績・ねん糸
(5) 編 組 (6) 機械工作
(7) 紡織工場管理 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この実習は,機械操作の外に創意くふうを必要とする作業が多いから,応用創造の能力を養うように指導する。
(3) 実習そのものは基礎的な作業を広く学習するのを目標とするが,常に繊維業界の動向をはあくして,改善進歩の研究者となりうるよう指導することがたいせつである。
(4) 機械・装置には,完全な安全装置を施し,危害予防の指導に努める。
第98 織 物 組 織
1 目 標
紋織物を除く一重組織織物・重ね組織織物などの組織について学習させ,それらの織物の特性・用途・製造法を理解させるとともに応用・創造の能力を養う。
2 内 容
(3) 重ね組織 (4) パイル組織
(5) もじり組織 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 標本の配布または模型・掛図などによつて理解を容易にする。
第99 織 物 機 械
1 目 標
織物製造に必要な準備機械および織機などについて,原理・構造・操作を理解させ,必要に応じて機械の適切な選択と利用ができる能力を養う。
2 内 容
(3) 管巻機 (4) 整経機
(5) 織 機 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は,「機械・電気」,「工業経営」などの科目と関連させて取り扱う。
第100 紋 織
1 目 標
紋織物製造に必要な機械および装置を理解させるとともに,組織に応じて装置をくふうすることのできる応用の能力を養う。
2 内 容
(3) 意 匠 (4) 紋彫り
(5) 紋織物組織と製造 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
標本の展示または配布,工場見学などによって理解を容易にする。
第101 紡 績
1 目 標
紡績に応用されるおもな材料,機械およびその工程について習得させ,材料の・種類・性質・品質に応じて使用する機械と,その構造,機能,操作法などについて理解させる。
2 内 容
(3) 毛糸紡績 (4) 合繊紡績
(5) ねん糸とねん糸機械 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
紡績材料として,化学繊維の応用が日日進歩し,同時に紡績機械の進歩改善が著しいので,業界のすう勢はあくにも,意を用いて指導する。
第102 編 組
1 目 標
編組物の製造法と,編組物による二次製品の製造法を習得させ,編組物を構成する糸の状態に応じた製造工程,加工法およびこれに使用する機械の構造,機能,操作法,管理法を理解させる。
2 内 容
(3) 経メリヤス組織と編み機 (4) メリヤスの加工
(5) 組み物と組み機 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 組織の指導には,実物サンプル・模型などにより理解させる。
第103 染 織 図 案
1 目 標
染織物図案の構成に関する基本的な要素を理解させ,図案作成上の資料,配色,調色について必要な知識と技能とを習得させ,あわせて応用創造の能力を養う。
2 内 容
(3) 図案構成と色彩の原理 (4) 染織物図案の計画および作成
(5) 染織物図案の観賞 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 必要に応じて服飾デザインおよび服飾史などにふれて指導する。
(3) 染織物図案の観賞・批判力および創作能力を養うように指導する。
第104 採 鉱 実 習
1 目 標
鉱山・炭鉱・油田・採石場などの鉱産資源を開発する現場およびこれに類する事業場における技術的業務について,有機的に関連する諸科目の学習を基礎とし,実験的・体験的かつ総合的に技術や態度を養う。
2 内 容
(3) 選 鉱 (4) 地質鉱物
(5) 鉱物分析 (6) 探 査
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 探査実習・測量実習・地質鉱物実習においては,実習期間が長期に及ぶこと,作業場が野外であることが多いことなどの特異性を考慮し,適切なフィールドを選定し,また季節を配慮して計画を立てるなど,学習能率を高めるように留意する。
(3) 実習を通して,保安に対する正しい習慣を養うように配慮する。
(4) 採鉱や(・)金科における場合は,採鉱に関する実習内容を選択し,単位数を定めて学科目標を達成するようにする。
(5) 定時制課程では,実情に応じ,10単位以下に単位数を減じてもよい。
(6) 各実習には,技術の進歩に応じ機械や電気に関する実習要素を取り入れるようにする。
第105 採 鉱
1 目 標
鉱産資源の合理的,経済的開発,採掘,運搬,および採掘に伴う諸作業と保安確保の基礎理論,技術的根拠,ならびにこれらに関係する法規の要旨を理解させ,将来,現場において,能率的かつ安全な生産手段を計画,実施できる素地と,採鉱技術の進歩,改善に寄与しうる能力を養う。
2 内 容
(3) 開 坑 (4) 掘さく
(5) 立坑開削 (6) 各種採掘法
(7) 盤圧および支保 (8) 運搬
(9) 坑内通気 (10) 坑内排水
(11) 坑内照明 (12) 鉱山変災および保安
(13) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は,採鉱科の中核をなすものであるから,全般的にその内容をはあくさせることが必要であり,さらにその上に地域性を考慮し,他教科と関連づけて,重点的に内容を選択履習させ,鉱業一般に対する適応性を養うと同時に,各進路において有能な技術者となりうるように配慮する。
(3) 機械化に伴う作業形質の変化に着目し,その必然性を技術的,経済的観点から理解消化させ,技術の進歩に即応できる能力を養うように留意する。
(4) 各種採掘法は,採鉱 採炭 採油等をすべて含むものであるから,これに関連する他科目との内容上の連絡を密にし,総合的に目標を達成できるように留意する。
(5) 鉱業法規に属する内容の一部については,必要に応じて,この科目の内容に関連づけて,その主旨を理解させるように配慮する。
(6) 可燃性天然ガスの採取法やガス抜き等の内容についても,逐次付加し,時代および地域の要望に答えうる技術を習得させるように留意する。
第106 選 鉱
1 目 標
採掘された鉱石を有効適切に処理して,選鉱成績を向上させるため,選鉱の原理,選鉱機械,操業法および研究法について,総括的にはあくさせ,現場操業に適応する能力と態度を養う。
2 内 容
(3) 分粒 (4) 濃縮・脱水
(5) 比重選鉱法 (6) 浮遊選鉱法
(7) 磁力選鉱法 (8) その他の選鉱法
(9) 廃水,廃さい処理 (10) 主要鉱石の選鉱法
(11) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 学校の特色,地域性を考慮し,適宜内容を取捨選択,あるいは付加して履修させ,学科の目標を達成するように留意する。
第107 地 質 鉱 物
1 目 標
地かくの構造,地史,岩石や鉱物の産状,組成,性質,成因に関する一般的知識,および地質調査や岩石,鉱物の鑑定,分析の科学的根拠を理解させ,工業およびこれに類する事業の現場における技術的業務の諸分野に活用し,応用できる能力や習慣を養う。
2 内 容
(3) 地かくの構造 (4) 地球の歴史
(5) 日本地質構造の概要 (6) 地質図の描き方
(7) 鉱物の物理的,光学的性質 (8) 鉱物・岩石・化石の鑑定
(9) 鉱物・岩石の有用性と用途 (10) 結 晶
(11) 鉱床の概要 (12) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目を履修させる学科の性質や,学習効果にかんがみ,さらに内容を付加するとか,いくつかの内容を重点的に履修させることによって,学科の目標を達成するようにする。
第108 火 薬
1 目 標
採鉱技術者として必要な火薬類の組成,性質,用途を理解させ,それらを能率的,経済的,かつ安全に利用できる基礎理論と技術を習得させ,各鉱山,炭鉱などで,火薬に関する業務を実践できる能力と態度を養う。
2 内 容
(3) 爆 薬 (4) 火工品
(5) 火薬の理化学的性質および試験法 (6) 火薬類の取り扱いと関係法規
(7) 爆破理論 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 試験法公開や,現場実習の貴重な機会をとらえて学習効果をあげる。
第109 鉱 山 保 安
1 目 標
坑内外作業における安全度を高め,鉱物資源の合理的開発をするため,坑内外特に坑内における諸現象,諸作業に変災を引き起こす要素について学習させ,それらの予防と対策の基礎知識を科学的,技術的に理解させ,坑内外の技術的進歩に応ずる創意くふう,応用の能力および研究的態度を養う。
2 内 容
(3) 坑内爆発 (4) 火薬類および発破に対する保安
(5) 坑内運搬と保安 (6) 坑内火災とその対策
(7) 坑内火災と自然発火 (8) 防 水
(9) 落盤に対する保安 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
この科目の内容は,鉱山の諸作業と密接な関連をもち,「採鉱」と不可分の関係にあるものもあるから,適宜内容を取捨選択し,不必要な重複を避けて学習効果をあげるようにする。
第110 石 油
1 目 標
採油法について,作業の研究,選定,計画,実施,ならびに改善などに関する基礎知識,能力,態度を養う。
2 内 容
(3) さく井用機械およびさく井法 (4) しゃ水
(5) 坑井仕上法 (6) 採 油
(7) ガスおよび水圧法 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
この科目は,「採鉱」の中の採油に関する項目を,地域性,学校の特色あるいは卒業生の進路などを考慮して,さらに詳しく履修させるものであるから,具体的,数量的に取り扱い,不必要な重複を避けるように留意する。
第111 鉱 山 機 械
1 目 標
鉱山用諸機械の構造と作用を理論との関連において理解させ,現場において適切な選択応用,修理ができ,かつ合理的,能率的に活用し,さらに創意改善する能力,態度を養う。
2 内 容
(3) 各種運搬機械 (4) 鉱山用ポンプ
(5) 鉱山用扇風機 (6) 空気圧縮機
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 原動機に関する知識と相まって,諸機械の容量を計算する習慣を養うようにする。
第112 鉱 床
1 目 標
地質鉱物の知識を基礎にして,鉱床の分布,産状,構造,形態,成因,および地質学との関係を理解させ,鉱産資源の合理的開発に資することのできる技術・態度を養う。
2 内 容
(3) 鉱床の分類と形態 (4) 鉱物の生成順序
(5) 鉱床および鉱石の帯状分布 (6) 富鉱帯
(7) 母岩の変質 (8) 鉱床区と鉱床生成期
(9) 主要鉱床の実例 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 生徒の進路によっては,内容の取り扱いにおいて,堆積鉱床や変成鉱床に重点をおいて指導することも必要である。
(3) 「地質鉱物」だけを選択させるような学科においては内容の一部を「地質鉱物」中に重点的に含めることもできる。
第113 探 査
1 目 標
地下資源の合理的開発と操業方針の決定に必要な資料の作成や,地下構造探査等に関する知識を習得させ,これら各業務における技術者となる素地を養う。
2 内 容
(3) 露頭調査法 (4) 各種物理探査法
(5) 化学探査法 (6) 試すい法
(7) 坑道探鉱法 (8) 試料採取法
(9) 簡単な鉱量計算と地下探査整理法 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
この科目の内容は,「採鉱」との関連に留意する。また,地域性や生徒の進路によっては,探査の対象を限定して重点的に深く学習させることもよい。
第114 鉱 業 法 規
1 目 標
鉱業・火薬・保安に関する一般的法規を理解させ,公共の福祉に寄与する鉱業の公益性および保安確立の重要性と責任を自覚させるとともに,鉱業にたずさわる者,特に採鉱技術者として必要な資質を養う。
2 内 容
(3) 鉱山保安ならびに石炭鉱山保安規則
(4) 火薬類取締に関する規則の概要と石炭鉱山保安規則との関連性
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目は,鉱業に関する業務の全般に関連するものであるから,「採鉱」「選鉱」,「鉱山保安」,「火薬」,「採鉱実習」などとの有機的関連を図る。
(3) 学科の目標や時間数によっては,内容の鉱山保安ならびに石炭鉱山保安規則を「鉱山保安」または「採鉱」に,火薬類取締に関する規則の概要と石炭鉱山保安規則との関連性を「火薬」において履修させ,総括的に目標を達成するのも一方法である。この場合,必要ならば鉱業法の概要,鉱業法の各論を「採鉱」のまとめとして取り扱うことも考えられる。
第115 や 金 実 習
1 目 標
や金に関する諸科目の学習を基礎とし,実験・実習を通して総合的に技術・態度を習得させるとともに計画性・くふう創造の能力を養う。
2 内 容
(3) 分 析 (4) 試 金
(5) 鉱 物 (6) 鋳 造
(7) 金属加工(塑性加工) (8) 材料試験
(9) 金属組織 (10) 金属の処理
(11) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 実習効果をあげるため,機械・試験機や工具・器具などの点検と準備には,周到で規則正しい習慣を養うよう指導する。
(3) 規律正しい習慣と慎重な態度を身につけるよう訓練して,災害防止に留意する。
第116 金属工業実習
1 目 標
金属に関する諸科目の学習を基礎として,金属材料の製造ならびに加工法などの技術を実践的に身につけさせ,さらにくふう創造・改善などの能力や態度を養う。
2 内 容
(3) 金属組織 (4) 分 析
(5) 鋳 造 (6) 塑性加工
(7) 切削加工 (8) 金属の熱処理
(9) 表面処理 (10) 溶 接
(11) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 実習の施設・設備の都合で班別指導を行なう場合,あらかじめ配置ならびに指導人員などを考慮して,無為な時間をつくらないよう留意しなければならない。
第117 金 属 材 料
1 目 標
金属および合金の性質・組織・用途について理解させ,金属材料の選択・試験および改善・研究に必要な知識と技術を養う。
2 内 容
(1) 材料試験 (4) 炭素鋼
(5) 特殊鋼 (6) 鋳 鉄
(7) 鋼材検査法 (8) 非鉄金属材料
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 金属および合金の科学的特性や機械的性質は,他の関係科目と密接な連絡をとり,実験・実習を通して正確な知識を習得させる。
(3) 日本工業規格についての知識を習得させるとともに,改訂規格や新規格について金属材料との関係を理解させる。
(4) 「金属組織」,「金属加工」との調整を図るよう留意する。
第118 金 属 加 工
1 目 標
金属加工の基礎となる科学的,機械的理論とその応用を理解させ,これに使用する機械・器具の取り扱いならびに操作の技術を習得させるとともに,実験・実習を通じて金属製品の製造方法についての知識と技術を養う。
2 内 容
(3) 鍛 造 (4) 圧 延
(5) 引き抜きおよび押し出し (6) 板 金
(7) プレス (8) 溶 接
(9) 熱処理 (10) 表面処理
(11) 粉末や(・)金 (12) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 金属材料を成形する場合の加工法に,いろいろの方法がある。これが材料別・用途別に応じての適否を判断し,さらにくふう改善できる能力を養う。
(3) 加工用の機械,器具の機能・構造をよく理解させ,実習を通じて,その操作に習熟させる。
第119 金 属 製 錬
1 目 標
主要金属の製・精錬の反応および操作の科学的基礎(化学的・電気的,電気化学的)を理解させ,鉄や(・)金・非鉄や(・)金その他地域性に応じた金属ならびに金属材料の製造法についての技術を養う。
2 内 容
(3) 乾式製錬の理論と方法 (4) 湿式製錬の理論と方法
(5) 銅や(・)金 (6) 鉄製錬
(7) 製鋼法 (8) 非鉄や(・)金(銅を除く)
(9) 電気や(・)金 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 金属製錬に使用する炉・燃料についての部分は,重複を避けるように調整しなければならない。
(3) 炉の構造と炉内反応の関係知識を理解させ,炉能率のくふう改善の能力を養う。
(4) 金属製錬はきわめて多岐にわたるので,地域の特性に応じて専門的に深く学習させる。
(5) この科目の実験・実習の設備については,特に困難点が多いので,説明図・標本・模型・スライドなどを用いたり,現場見学や現場実習等を指導計画におりこんで指導する。
第120 金 属 組 織
1 目 標
金属および合金の相平衡と相律を理解させるとともに,その性質,組織,結晶構造などの知識を習得させ,いろいろの処理に伴う状態の変化を応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 相 律 (4) 合金状態図
(5) 顕微鏡組織試験法 (6) 熱処理による組織の変化
(7) 加工による組織の変化 (8) その他の試験法
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 三元合金の状態図は理解が困難であると思われるので,その初歩の程度の説明にとどめ,深くはいらないことが適当と思われる。
第121 炉・燃 料
1 目 標
金属および金属材料の製造に用いる炉の種類・構造ならびに燃料などについて理解させ,炉の設計・築炉材および燃料の選択のできる能力を養う。
2 内 容
(3) 炉の種類と構造 (4) 炉の設計と築炉法
(5) 燃焼理論 (6) 燃料の種類
(7) 熱管理と熱精算 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 現場実習や見学などによって,炉の構造ならびに操業法を習得させる。
(3) 燃料の選択についての知識を習得させる。
第122 工 業 分 析
1 目 標
分析化学の基礎的事項およびそれを応用した化学試験法を習得させ,これらを実際に適用する能力を養う。
2 内 容
(2) 応用分析
(繊維分析,染色用水試験,染料試験,鉱石分析,金属分析,合金分析,ガス分析,燃料分析,試金など)
(3) 特殊分析
(4) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) その学科で必要な主要な応用分析を理解させ,応用できる能力を養う。
(3) 燃料の発熱量を測定する機器の取り扱いに習熟させる。
(4) 比色計,ポーラログラフなどの機器による分析法の原理と方法を理解させ,迅速正確に判定できる技術・態度を養う。
(5) 器具・機械の整理・整頓の習慣を養う。
(6) 危険物,毒物ならびに薬品の取り扱いでは沈着,慎重な態度と習慣を養う。
第123 工 芸 実 習
1 目 標
工芸に関する各科目の学習を基礎とし,作業を通して総合的に技術を習得させ,あわせて生産に対する企画・運営・管理の能力を養う。
2 内 容
(3) ガラス加工 (4) プラスチックス加工
(5) 材料試険 (6) 生産管理
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 各種の材料を総合した製品の組み立てについても実習を行なうようにする。
(3) 作業工程を分析し,生産計画が立てられるように習慣づける。
第124 工 芸 製 図
1 目 標
製図の基礎を理解させ,工業意匠および室内装備の計画に対する図示の能力を養う。
2 内 容
(3) 工業機器製図 (4) 家具製図
(5) 建築製図 (6) 室内製図
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) トレース・現寸・工作図などの図示は,機会あるごとに練習させる。
(3) グッドデザインについては常に関心をもたせ,スケッチ・レンダリング・実測・模写などはもちろん,材料の扱い方,構造についても研究させる。
第125 絵 画
1 目 標
美術の理解を深めるとともに,形と色に対する感覚を養い,描画の技法を設計製図に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 木炭画 (4) 水彩画
(5) 油彩画 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) デザイン科では,コンテ・パステル・水墨・こう彩画など必要な内容を含めて指導する。
(3) デザイン科では,抽象・非具象絵画なども取り扱う。
第126 造 形
1 目 標
平面・立体の調和的構成を習得させ,あわせて作品の原型,模型を製作するのに必要な能力を養う。
2 内 容
(3) 立体構成 (4) 彫 塑
(5) 原 型 (6) 模 型
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 原型や模型の製作は,図で表現しにくいものや,わかりにくい部分を表現できるので,「工芸製図」,「建築設計製図」とは特に関連をもたせるようにする。
第127 工 芸 史
1 目 標
各国各時代における造形文化の推移を知らせ,おのおのの特色を理解させるとともに,現代工芸の正しいあり方の考察に資する能力を養う。
2 内 容
(3) 西 洋 (4) 現代の世界
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
単位数により,内容を適切に整理して指導計画を立てる必要がある。
第128 工 芸 計 画
1 目 標
家具・室内などについて基本的な要素を理解させ,これらを合理的,意匠的に計画し設計できる能力を養う。
2 内 容
(3) 家具計画 (4) 室内計画
(5) 展示計画 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 実験・演習・見学・模型製作などを加え,総合的にまとめるようくふうさせる。
第129 工芸材料力学
1 目 標
材料を意匠・計画ならびに工作技術に関連して,力学的に考察判断する能力を養う。
2 内 容
(3) は り (4) 柱
(5) 組合せ応力 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 意匠・計画と材料の経済性との関連について理解させる。
第130 工 芸 材 料
1 目 標
工芸材料の性質について理解させ,これらを適正に選択,応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 接着剤 (4) 金 属
(5) ガラス (6) プラスチックス
(7) 材料試験 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 材料の強さや耐久性などについて考察させる。
(3) 新材料の性質や取り扱いを理解させて,工芸に活用するように指導する。
第131 工 芸 工 作
1 目 標
工芸材料の基礎的な加工について理解させ,これを総合的工作技術に応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 木質材加工 (4) 金属加工
(5) ガラス加工 (6) プラスチックス加工
(7) 機器構造 (8) 家具構造
(9) 室内構造 (10) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 最新の加工技術について研究の機会を与えるようにする。
(3) 生産管理の必要性を理解させ実習と関連をもたせて指導するようにする。
第132 塗 装
1 目 標
各種塗料の組成・性質・用途・塗装法を理解させるとともに,塗装の技術を習得させ,これらを科学的,技術的に考察して,適切に選択し応用する能力を養う。
2 内 容
(3) 各種塗料 (4) 塗装補助材料
(5) 塗装用具・機器 (6) 木材塗装
(7) 金属塗装 (8) 塗料試験
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 従来の塗装技術中心を避け,各種塗料の塗膜に理学的,機械的な考察を加え品質鑑識の能力を養う。
第133 デザイン実習
1 目 標
デザインの創意と構想に基づき,これを適確かつ実際的に表現する技術を体得させ,あわせてデザイン業務運営一般に関する指導・管理の能力を養う。
2 内 容
ア デザイン用具と材料 イ 平面デザインの基礎技法
ウ 立体デザインの基礎技法 エ その他の関連技法
(2) 商業デザイン
ア 商業デザインの基礎技法 イ グラフィックデザイン
ウ パッケージングデザイン エ ディスプレーデザイン
オ その他
(3) 工業デザイン
ア 工業デザインの基礎技法 イ 生活機器デザイン
ウ 視聴覚機器デザイン エ 交通機体デザイン
オ その他のプロダクトデザイン
(4) 工芸デザイン
ア 工芸デザインの基礎技法
イ 木材・金属・陶磁・塗装・染織などの工芸デザイン
ウ 服飾・室内装飾などの総合意匠計画
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 関連科目との連けい,基本的実技実習はもとより,デザインアイデアの発想から完成に至るまでの業務実習を通して,特に創造の意欲とデザイン倫理観の養成に努める。
(3) 共同製作や作業を実施してチームワークの成果があげられるような学習指導に留意する。
第134 造形・意匠
1 目 標
造形の基礎理念を明らかにし,あらゆるデザインに応用できる美的原理と構成表現の技術を習得させ,独創的な態度と能力を養う。
2 内 容
(3) 材料・加工技術 (4) 用途・機能・構造
(5) 意匠構成の諸元とその展開 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 視覚的造形はいうまでもなく,他の感覚作用との関連についても考察させ,現代社会に適応する意匠の原則を体得させるように留意する。
第135 造形美術史
1 目 標
原始から現代に至る世界の造形文化発展の様相について理解させ,新時代の造形デザイナーとなるべきものに必要な見識を養う。
2 内 容
(3) 古代・中世・近代の造形美術
ア 東洋,日本 イ 西洋,アメリカ
(4) 現代世界の造形美術
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) デザイン史的考察を促し,特に近代の美術運動の推移について関心をもたせる。
第136 工業デザイン
1 目 標
工業生産の各分野における造形デザインの基礎理念について理解させ,主として機器,その他工業製品のデザインに重点をおいてそれぞれに必要な技術と創造意欲を養う。
2 内 容
(2) 生活機器デザイン (3) 視聴覚機器デザイン
(4) 交通機体デザイン (5) その他のプロダクトデザイン
(6) 工業規格と経営業務 (7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 地域社会と産業界の要請に適応する重点的かつ系統的な学習指導に努め,特に実習との関連にじゅうぶん留意する。
(3) 新しい工業デザインのアイデアの探求に資する各種の精細なデータを収集し,これを調整する実務演習や見学を並行し,現実遊離におちいらないような研究態度の確立に留意する。
第137 商業デザイン
1 目 標
宣伝企画,商業デザインの全分野にわたり,その基本理念を明らかにし,独創的かつ普遍的な技術と能力を養う。
2 内 容
(3) パッケージングデザイン (4) ディスプレーデザイン
(5) その他のアドデザイン (6) 広告規制と広告業務
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 立地条件と時宜に応じた学習指導に努め,特に実習との有機的な関連を図る。
(3) 宣伝プランの立案事前に周到な資料を収集し,これを整理する各種の実務や,効果判断の実験を重んじ,適宜の見学を並行して,現実遊離におちいらないような研究態度を確立する。
第138 工芸デザイン
1 目 標
主としてわが国の地方工芸一般について理解させ,伝統工芸の特質を認識させるとともに,新しい原料・資料や加工技術を活用するモダーンクラフトの創造を目ざす理念と,それぞれ専攻の技術・能力を養う。
2 内 容
(2) 木工・金工・陶磁・塗装・染織その他のクラフトデザイン
(3) 服飾・室内装飾その他の総合工芸デザイン
(4) 工芸企画と経営企画
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) わが国の伝統工芸材料および技法に限らず,進んで諸外国の工芸についても知見を広め,またハンドクラフトとインダストリアルアートとの相関関係に留意し,現代生活と調和するデザインアイデアの探求と国際的工芸感覚を得させるように努める。
(3) 実習との関連を密にし,特に各種の実験的試作や見学を並行させる。
第139 意 匠 製 図
1 目 標
図学一般と製図の基本技法を習得させて,造形デザインの意図を,正確に表わせるような能力を養う。
2 内 容
(3) 投影図法 (4) 陰影図法
(5) 透視図法 (6) 機器意匠製図
(7) 構作,建設物製図 (8) その他の意匠製図
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 読図や透写ないし製図技術に付帯する図面処理の実務習得に留意する。
第140 彫 塑
1 目 標
美的感受性を陶やし,客観的・現実的表現や主観的・抽象的表現の技術を体得させて,造形意匠技術者に必要な創造の能力・態度・習慣を養う。
2 内 容
(2) 丸彫彫塑(同上)
(3) 抽象・非具象彫塑その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 内容に版画(木版・石版・銅版など)を取り入れてもよい。
第141 写真・印刷
1 目 標
最新の科学および工業技術を応用する写真と製版・印刷の原理および技術一般について学習させ,グラフィックないし,各種生産デザインへの活用性に視野を広めて,それぞれに関する専門的技術・能力を養う。
2 内 容
A 写 真
(3) 天然色写真 (4) 映画と動画・特殊撮影
(5) 写真作画と編集・構成技法(フォトモンタージュ技法その他)
(6) 特殊感光技法と特殊操作技法(フォトグラム技法その他)
(7) 写真応用と企画業務その他 (8) その他の付帯技法
(3) とっ版・平版・おう版その他の版式・技術
(4) 原色版印刷術およびその他の特殊印刷術
(5) 印刷原稿と編集および製本・出版・刊行
(6) 印刷応用と企画経営その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 特に実験・演習を重んじ,操作作業,管理,応用の技術,態度,能力を身につけるように指導する。
(3) この科目は,教育目標によっては,内容のAまたはBの何れか一を学習させてもよい。
第142 工 業 経 営
1 目 標
企業と生産との合理化を図るために,科学的工場管理法を理解させ,能率的な生産手段を計画・実践できる生産担当者としての能力を養い,それぞれの工業の発展に寄与する素地を養う。
2 内 容
(3) 安全管理 (4) 人事管理
(5) 工場経理 (6) 工業関係法規
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 人事管理では,賃金制度を含めて理解させ,近代的,生産的性格をもつ監督者としての技術や態度を習得させる。
(3) 工場経理では,簿記・会計・原価計算などについて指導する。
第143 工 業 概 説
1 目 標
現代の産業機構,工業各業種の概要,工業の経営形態と管理方式などを理解させ,工業人としての使命の自覚を深め,かつ広い視野から事を処理する能力を養う。
2 内 容
(3) 工業の経営形態 (4) 国民経済と工業人の使命
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 産業の発達と現代の産業構造では,産業の発達と現代産業の経済機構と各種産業の相互の関連などを取り扱う。工業の発達と現状では,わが国の工業の発達の概要,工業の成立する要素,現代工業諸分野の概要などを取り扱う工業の経営形態では,工業経営の諸形態と現代工業に採用されている各種の管理方式の概要を取り扱う。国民経済と工業人の使命では,工業政策などにもふれる。
第144 製 図
1 目 標
機械・造船・電気・電子・建築・土木・産業工芸・デザイン科以外の学科において,製図通則やその学科に関する製図の規格を理解させ,図面が読めたり,描けたり,また図面の活用と管理とができ能力を養う。
2 内 容
(3) 機械要素の製図 (4) 機械・器具・装置などのスケッチ
(5) 機械または装置の製図 (6) すえ付け図・配置図
(7) 工程図 (8) 図面の管理
(9) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 製図の基礎では,用器画,図形の表示,寸法の記入などが合理的で正確にじゅうぶんできるようにする。
(3) その他の内容としては,その学科に必要な事項を取り上げて適切な指導を行なう。
第145 機械・電気
1 目 標
機械および電気の基礎的技術を習得させ,それぞれの学科の技術に応用できる能力を養う。
2 内 容
A 機 械
(3) 機械工作 (4) 各種機械
(5) 原動機 (6) その他
B 電 気
(3) 電気機器 (4) 電力設備
(5) 電気応用 (6) 電子工学
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) その学科の必要に応じ,機械と電気を有機的に関連させて指導するように配慮すること。
(3) 普通科で履修する場合は,理科の発展学習の見地から関連を図り,つとめて実験実習による指導をすること。
第146 自動車一般
1 目 標
自動車科以外の学科において,自動車工業および自動車の構造・機能についての知識を与え,その運転や整備の基礎的技術を習得させ,これを通して工業技術に対する認識を深めさせる。
2 内 容
(3) 自動車整備 (4) 自動車運転
(5) 自動車関係法規 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 走行を伴う学習にあたっては,運転の資格を有し,運転技術に習熟し,交通法規に通じた教師が指導にあたり,校庭を利用する場合には指導中に他のものが立ち入らないように,その一部を区画限定するなど,じゅうぶんに危険防止の措置をとる。
第147 電 気 一 般
1 目 標
電気関係以外の学科において,電気の基礎理論と電気に関する施設・設備・機器などの構造・特性などの概要を理解させ,電気施設・機器などの簡単な取り扱いができる能力を養う。
2 内 容
(3) 電気機器 (4) 電力施設設備
(5) 電気応用 (6) 電子工学
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 電気理論では,基本的な事項については,簡単な計算ができるように指導する。電気計測では,計器の選定と取り扱いに重点をおく。電気機器では,電動機と変圧器を中心に取り扱う。電力施設設備では,屋内配線と自家用の電気施設に重点をおいて取り扱い,発電・送配電等は簡単に取り扱う。電気応用では,電燈照明・電気鉄道・電気化学等の概要とその他の電気応用を取り扱う。電子工学では,電子工業の基礎となる事項を重点的に取り扱い,電子工業・電気通信の全般にわたってもその概要を取り扱う。
第148 機 械 一 般
1 目 標
機械関係以外の学科において,機械に関する広い知識と基礎的な技術を習得させ,機械技術の文化的・生産的価値を理解させ,これを通して近代の機械技術に対する認識を深める。
2 内 容
(3) 機械の要素の設計 (4) 機械工作
(5) 原動機 (6) 各種の機械設備
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
機械技術に関する内容については,実習や見学を通して学習を進めるように考慮し,指導上効果をあげるように努める。
第149 原子工学一般
1 目 標
原子核反応に関する初歩の知識を与え,これをもとにして,放射線性同位元素とその工業的応用ならびに放射線計測の原理などについて習得させる。
2 内 容
(3) 放射線の測定 (4) 原子炉
(5) 原子力発電 (6) 放射性同位元素の利用
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 放射線の測定では,実際の取り扱いを実習させる。原子炉については二,三の例によって原理的な構成を理解させ,その連鎖反応の基本条件を考察させる。
第150 建 築 一 般
1 目 標
建築科以外の学科において,建築工業の大要とその基礎的事項について理解させ,簡単な建築物の設計・監理・施工に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 建築構造 (4) 建築計画
(5) 建築施工 (6) 建築法規
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
建築工業の特質を理解させるとともに,建築材料および構造,建築計画,建築施工,建築関係法令の概要について理解させ,見学・製図・実習などを加味して実際的な知識・能力を養うようにする。
第151 土 木 一 般
1 目 標
土木科以外の学科において,土木工学の一般を理解させ,簡単な構造物の設計・施工・工事管理に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 構造物の概要 (4) 土木材料と土木施工
(5) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
測量および測量実習では,距離・平板の測量法,およびそれらの測量実習・実測図を取り扱い,さらにトランシット測量・水準測量・応用測量の大要を取り扱う。土木応用力学では,基礎的事項を取り扱い,簡単な土木構造物の設計ができるようにし,構造物の概要では,各種土木構造物の目的,構造の大要を取り扱う。土木材料と土木施工では,材料の性質・用途・各種施工法・工事管理の大要を取り扱う。
第152 化学工業一般
1 目 標
工業化学科・化学工学科以外の学科において化学工業の特質を理解させるとともに,基礎的な化学反応・装置・計装ならびに化学工業製品について理解させる。
2 内 容
(3) おもな化学工業 (4) 化学工場の技術体系
(5) 化学工場の組織と管理 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
指導にあたっては有効適切な視覚教材などを用意し,見学をあわせ行なうような配慮をする。
第153 染 色 一 般
1 目 標
色染化学科以外の学科において染色加工に関する一般的知誠を理解させ,それを簡単な加工に応用できる能力を養う。
2 内 容
(3) 浸染 (4) なっ染
(5) 織物仕上 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) この科目では,基本となる試験染めを主とすることが望ましい。
第154 紡 織 一 般
1 目 標
紡織科以外の学科において,紡織工業に関する一般的な知識を習得させ,繊維製品の取り扱いや織物,編組物の製造技術に対する認識を養う。
2 内 容
(3) 織物の製造 (4) 織物製造機械
(5) 編組物の製造と機械 (6) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 実習を伴わない場合は,実物サンプル模型,掛け図などを利用して理解を容易にさせる。
第155 採 鉱 一 般
1 目 標
採鉱科以外の学科で,鉱業の基幹作業である採鉱技術の大要を学習させ,その科学的,技術的根拠と鉱山諸技術に対する理解を深め,各学科との関連性をはあくさせる。
2 内 容
(3) 坑内・露天採掘法 (4) 運搬法
(5) 坑内通気 (6) 排水および照明
(7) 選鉱概要 (8) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
この科目は,鉱業に関する一般教養として,地域性に応じて履修させるものであるから,鉱業における地下資源の流れを追って系統的に理解させ,そのために必要な各技術の大要を習得できるように留意する。
第156 や 金 一 般
1 目 標
や金科以外の学科において,や(・)金一般を総括的に学習させ,や(・)金技術とその学科との関連を理解させる。
2 内 容
(3) 湿式や(・)金 (4) 鉄や(・)金
(5) 非鉄や(・)金 (6) 金属および金属材料の組織
(7) その他
3 指導計画作成および指導上の留意事項
(2) 製銑,製鋼法を理解させる。
(3) 銅や(・)金その他の非鉄や(・)金の乾式,湿式製錬法を理解させる。
(4) 金属,金属材料の組織の概要を理解させる。