第2節 特別教育活動
第1 目 標
2 健全な趣味や豊かな教養を養い,余暇を活用する態度を育て,個性の伸長を助ける。
3 心身の健康の助長を図るとともに,将来の進路を選択する能力を養う。
第2 内 容
特別教育活動においては,生徒会活動,クラブ活動,学級活動などを行うものとする。
A 生徒会活動
生徒会は,全校の生徒を会員とし,主として学校における生徒の生活の改善や福祉を目ざす活動,およびクラブ活動,学級活動などの生徒活動の連絡調整に関する活動を行う。
B クラブ活動
クラブは,学年や学級の所属を離れて同好の生徒をもって組織し,共通の興味・関心を追求して,それぞれ文化的,体育的または生産的などの活動を行う。
C 学級活動
学級活動においては,学級としての諸問題の話合いと処理,レクリエーション,心身の健康の保持,将来の進路の選択などに関する活動を行う。
なお,特に将来の進路の選択に関する活動においては,次の事項についての指導(進路指導)を行うことが必要である。
自己分析をしたり,諸検査の結果を検討したりして,各自の個性や家庭環境を理解するとともに,それらと学習や進路との関連,学習や進路の計画・相談の必要,進路選択の一般的めやすなどについて理解すること。
(2) 職業・上級学校などについての理解
職業については,産業との関連を考慮して,仕事の内容,社会的な役割,資格その他の諸条件,就職の機会などの概要について理解するとともに,上級学校や学校以外の教育施設などについては,将来の職業との関連を中心にして,それらの内容を理解すること。
(3) 就職(家事・家業従事を含む)や進学についての知識
求人申込の状況,事業所の要求,事業所の選び方,進学先の特色と選び方採用試験,卒業者の進路状況などについて知ること。
(4) 将来の生活における適応についての理解
職業生活と学校生活との相違,将来の生活への適応のしかたなどについて理解すること。
第3 指導計画作成および指導上の留意事項
2 指導計画の作成にあたっては,各活動相互の関連ならびに各教科,道徳,学校行事等との関連に留意することが必要である。
3 指導計画においては,なるべく生徒がみずから計画を作り,自主的に活動するのを奨励し,援助するように図ることが望ましい。
4 学級活動は,毎学年35単位時間以上実施するものとし,このうち進路指導については,毎学年計画的に実施し,卒業までの実施時数は40単位時間を下ってはならない。
5 生徒会活動やクラブ活動などは,学校の事情に応じ適当な時間を設けて,計画的に実施するように配慮する必要がある。
6 クラブ活動に全校生徒が参加できることは望ましいことであるが,生徒の自発的な参加によってそのような結果が生れるように指導することがたいせつである。
7 クラブ活動は教科の学習と深い関連をもつ場合もあるが,そのような場合には,単に教科の補習を目ざすようなものとならないように注意する必要がある。
8 学級活動の指導は,学級担任の教師が担当することを原則とするが,進路指導などの場合には,その内容に応じて適当な他の教師の協力を受けることが望ましい。
9 特に学級活動における進路指導においては,一方的な知識の注入に陥らないように留意し,生徒の自主的な活動を促すとともに,てきるだけ具体的な事例に即して指導を行うなど,効果的な方法をくふうする必要がある。
なお,個々の生徒に対する進路指導を徹底するためには,適当な機会をとらえて,面接相談などによる指導を行うことが望ましい。
10 生徒会などにおいては,必要により全校または学年の集会活動を計画し,実施するが,この場合には,学校行事等との関連をじゅうぶん図るように指導する必要がある。