第12節 商 業
第1 目 標
2 事務や経営管理に関する実務を能率的に行う能力と態度を養う。
3 経済生活を合理的に営む態度を養う。
第2 内 容
A 商事活動
1 商業事象について,実務的な知識,理解を得させ,それを生活および職業の上に役だてる能力と態度を養う。
購入,販売,取引関係書類,物品の受渡,代金の決済,店舗の設計と装飾,広告など。
(2) 運送・通信
陸上・海上・航空による旅客・貨物の運送,郵便・電信・電話などの利用。
(3) 保 管
倉庫の利用。
(4) 金 融
銀行その他の金融機関の利用,一般の金銭貸借の方法,小切手・手形の利用。
(5) 保 険
各種の損害保険および生命保険の利用。
(6) 有価証券・取引所
株式および公債・社債と投資,証券取引所および商品取引所の働きと取引方法のあらまし。
(7) 企業の形態と組織
会社・組合などの種類と特徴,企業の規模,事業体の内部組織。
2 指導上の留意事項
(2) 単に知識として得させるだけでなく,それを実際に役だてるように指導する。
(3) 「商事活動」の授業時数は70単位時間を標準とする。
B 経 理
1 簿記の基礎的な知識,技能を習得させ,経理を明確に処理する能力と態度を養う。
記帳の必要性,記帳の一般原則,現金出納帳の記録,預金や貸借の記録,伝票の利用。
(2) 商品売買の記帳
仕入帳・売上帳・商品有高帳の記録,伝票の利用。
(3) 仕訳と勘定科目
仕訳の原則,勘定科目の種類,仕訳帳・元帳の記録。
(4) 決算と財務諸表
帳簿の締切,試算表・たな卸表・貸借対照表・損益計算書の作成。
(5) 税 務
税金の計算,青色申告。
2 指導上の留意事項
(2) 勘定科目の種類は基本的なものに重点をおき,決算についても複雑なものは避ける。
(3) 税務については,所得税を中心として一般的な税の計算のしかたに重点をおいて指導する。
(4) 「経理」の授業時数は70単位時間を標準とする。
C 計算事務
1 各種の計算用具による計算技術を習得させ,計算事務を能率的に処理し,ものごとを計数的に判断する能力と態度を養う。
加減算,乗除算,暗算,応用計算。
(2) 計算機操作
加減算,乗除算。
2 指導上の留意事項
「計算事務」の授業時数は35単位時間を標準とする。
D 文書事務
1 文書の作成および整理に関する技術を習得させ,文書事務の能率を増進する能力と態度を養う。
複写,謄写,タイプライティング,速記。
(2) 文書整理
文書の受付,発送,整理,保管などの方法。
2 指導上の留意事項
(2) 「文書事務」の授業時数は35単位時間を標準とする。
第3 指導計画作成および学習指導の方針
2 この教科の指導にあたっては,つとめて実践的に学習させるように留意する。