6.電気通信に関する科目

 

1.実  習

目  標

 この科目は,電気通信に関する測定技術と工作・工事の技能とを習得させ,通信機器生産の現場や,通信施設の保守や工事の現場における基本的な技術を身につけさせ,作業を通じて正しい勤労の習慣と実務能力とを養うとともに,それぞれの教科目で学んだ知識の理解を深め応用の能力と研究的態度との育成を目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 工具の正しい使い方を理解させ,簡単な形体の仕上げができるようにする。

(2) おもな機械工作法を理解させ,機械工作の基本的な技能を習得させる。

(3) ろう付作業が正確に迅速にできるようにする。

(4) 簡単な屋内配線工事と検査ができるようにする。

(5) 電気計器の簡単な修理・較正ができるよにする。

(6) 通信機器部品の簡単なものの製作ができるようにする。

(7) 電気・磁気に関する基本的な測定法を習得させ,測定値の正しい処理ができるようにする。

(8) 高周波に関する基本的な測定法を習得させ,周波数に応じ適当な測定法を選択し,測定ができるようにする。

(9) 各種電子管および電子管回路の特性・定数が測定でき,用途に応じ適切な回路を選定する能力を養う。

(10) ろ波器・減衰器・分波器などの伝送回路網および通信回線に関する特性試験や定数測定ができるようにする。

(11) 有線通信機器の取扱・調整・修理と初歩の電信通信ができるようにする。

(12) 無線通信機器の組立・調整・試験・修理ができるようにする。

(13) 二次電池・直流機・交流機器の運転・取扱・保守・試験ができるようにする。

(14) 音響機器の簡単な性能試験ができるようにする。

(15) 空中線定数,電界強度の測定ができるようにする。

(16) 光度・照度の簡単な測定と,照明器具の適当な選定ができるようにする。

内  容

(1) 機械工作実習     (5) 高周波測定実習

(2) 電気工作実習     (6) 通信機器実習(通信術実習を含む)

(3) 電気工事実習     (7) 電気機器実習

(4) 電気磁気測定実習   (8) 照 明 実 習

 

2.製  図 目  標

 この科目は,製図の基礎知識を理解させ,通信機器・通信設備の工作図・結線図を正しく描きかつ読むことのできる能力と,正確に迅速に製図する態度と習慣を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 製図用器具が正しく使用できるようにする。

(2) 用器画法を理解させ,物体の図示ができるようにする。

(3) 製図規格を理解させ,活用することができるようにする。

(4) 通信機器部品のスケッチおよび工作図が描けるようにする。

(5) 通信機器の組立図および結線図が描けるようにする。

(6) 電気通信施設局の配線図を読みかつ描くことができるようにする。

内  容

(1) 用 器 画 法     (4) 通信機器設計製図

(2) 機械基本製図      (5) 電気通信施設局の配線図

(3) 通信機器部品工作図

 

3.電 気 理 論 目  標

 この科目は,電気磁気諸現象の原理を体系的に理解させ,研究・応用の能力と実際面に適用して科学的に処理する態度と習慣とを養成することを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 直流回路を理解させ,定量的に考察ができるようにする。

(2) 電流と磁気との関係を理解させて,その応用がわかるようにする。

(3) 静電気の諸現象を理解させ,その応用がわかるようにする。

(4) 正弦波交流回路を理解させ,定量的に考察ができるようにする。

(5) 歪波交流の特質と,その応用のあらましを理解させる。

(6) 過渡現象の大要を理解させる。

内  容

(1) 直 流 回 路       (5) 3相交流回路

(2) 電 流 と 磁 気     (6) 歪 波 交 流

(3) 静 電 気         (7) 過 渡 現 象

(4) 単相交流回路

 

4.電気通信理論 目  標

 この科目は,電子管回路・伝送回路・電波の基礎知識を習得させ,これを適切に応用する能力と科学的考察力とを養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 電子管の構造・材料・特性を理解させる。

(2) 各種電子管回路の特性を理解させ,回路定数が決定できるようにする。

(3) 光電管・ブラウン管・撮像管等,特殊電子管の原理・構造・特性について理解させる。

(4) トランジスターの特性を理解させる。

(5) 回路網の基礎理論を習得させ,これを基礎にして各種伝送回路網の特性を理解させ,応用ができるようにする。

(6) 線路の伝送について学ばせ,各種通信回線の特性を理解させる。

(7) 線路の共振現象について調べさせ,各種空中線の構成・特性を理解させる。

(8) 電波の種別とその伝り方の大要を理解させる。

(9) 超高周波用電子管および伝送回路のあらましを理解させる。

内  容

Ⅰ 電子管回路

 (1) 電子管の構造・材料   (6) 検 波 回 路

 (2) 電子管の特性      (7) 整 流 回 路

 (3) 増 幅 回 路     (8) 特 殊 真 空 管

 (4) 発 振 回 路     (9) トランジスターとその回路

 (5) 変 調 回 路

Ⅱ 伝送回路・電波

 (1) 回路網の基礎      (5) 電 磁 波

 (2) 各 種 回 路 網   (6) 空 中 線

 (3) 伝 送 線 路     (7) 電波の伝り方

 (4) 線 路 の 共 振

 

5.通 信 機 器 目  標

 この科目は,有線通信機器と無線通信機器の構造およびその働きについて理解させ,製作・調整・試験の基礎となる能力を養うとともに,電気通信施設ならびに業務についてもその大要を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 電信機・電話機の種類と構造および動作について理解させる。

(2) 各種交換機の構成・機能・方式を理解させる。

(3) 通信線路の種類と構成ならびに障害について理解させる。

(4) 搬送通信の種類と構成ならびにその働きについて大要を理解させる。

(5) 有線通信の現況とその公共性について認識を深めさせる。

(6) 無線送信機の種別・構成・働きを理解させ,調整・試験ができる能力を養う。

(7) 無線受信機の種別・構成・働きを理解させ,その調整・試験を行う能力を養い,簡単な設計ができるようにする。

(8) 無線局の種類・設備・業務の概要を理解させる。

内  容

Ⅰ 有線通信機器

 (1) 継 雷 器     (5) 電力装置

 (2) 電 信 機     (6) 線  路

 (3) 電 話 機     (7) 搬送通信

 (4) 交 換 機     (8) 有線通信の諸方式

Ⅱ 無線通信機器

 (1) 無線送信機     (3) 各種送受信機

 (2) 無線受信機     (4) 無線局の設備

 

6.高 周 波 測 定 目  標

 この科目は,電気計器および測定器の構造と基本的な測定法について理解させるとともに,周波数に応じ適切な測定法を選択し,測定値を正しく処理する能力と態度との養成を目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 指示記録および積算電気計器の構造を調べさせ,簡単な修理・較正について理解させる。

(2) 電位差計・検流計の取扱方法を理解させ,電流計・電圧計の較正ができるようにする。

(3) 各種ブリッジによって抵抗・容量・インダクタンスの測定ができ,測定値の適切な処理ができるようにする。

(4) 電磁および静電オシログラフの構成を理解させ,各種の観測ができるようにする。

(5) 各種磁気測定法について,その大要を理解させる。

(6) 電子管の各種特性測定法を理解させ,電子管定数の計算ができるようにする。

(7) 高周波における回路素子の定数側定法を理解させ,その適否が判定できるようにする。

(8) 周波数測定法を理解し,周波数分析の原理がわかるようにする。

(9) 各種電子管回路の特性測定法について理解させ,定数の適否が判定できるようにする。

(10) 抵抗減衰器・各種ろ波器の構成および特性を理解させ,各種通信測定に応用できるようにする。

(11) 回路の整合・遮蔽・平衡・不平衡等の条件が測定におよぼす影響を理解させ,適切な測定法が選択できるようにする。

(12) 通信機器の総合試験法について理解させ,不良点の推定ができるようにする。

(13) 空中線および電波に関する測定法についてその概要を理解させる。

(14) マイクロホン・スピーカーの簡単な試験法を理解させる。

内  容

(1) 電 気 計 器          (6) 周波数の測定

(2) 電 気 測 定          (7) 伝送回路特性測定

(3) 磁 気 測 定          (8) 空中線および電波に関する測定

(4) 電子管およびその回路の特性測定  (9) 通信機器特性試験

(5) 高周波回路素子の測定       (10) 音響機器性能試験

 

7.電 力 設 備 目  標

 この科目は,電気機器の構造・性能・運転について理解させ,発電・送電・配電等の電力系統ならびに工場・事業場の電力設備の大要を習得させ,簡単な電力設備の計画・試験・保守ができる能力の養成を目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 直流機・交流機器の構造・性能・試験・運転について理解させる。

(2) 発変電所・送配電系統の施設・構成の大要を理解させる。

(3) 屋内配線工事について理解させ,簡単な配線設計ができるようにする。

(4) 光源・照明・電熱の一般について理解させ,簡単な照明設計ができるようにする。

(5) 工場・事業場の電力設備の大要について理解させ,計画ができるようにする。

内  容

(1) 直 流 機       (5) 屋 内 配 線

(2) 交 流 機 器     (6) 照 明・電 熱

(3) 整 流 器       (7) 二 次 電 池

(4) 発送配電の大要     (8) 電気通信施設局の電力設備

 

8.高 周 波 応 用 目  標

 この科目は,広く高周波の各方面における応用と,その科学・技術的根拠について理解を深めさせ,高周波技術の将来の発展のための創意くふうの態度と習慣を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 電波応用の大要とその将来性とについて理解させる。

(2) 超音波の発生と,その応用について理解させる。

(3) 高周波加熱の概要について理解させる。

(4) テレビジョンの送像・受像装置についてその概要を理解させる。

(5) 電子管の通信以外の応用についてその大要を理解させる。

内  容

(1) 方 向 探 知     (5) テレビジョン

(2) レ ー ダ ー     (6) 高周波加熱

(3) 超 音 波       (7) 電子管応用自勤制御

(4) 録 音 機       (8) そ の 他

 (注) 以上のうち一つか二つの項目については地域の特殊性,設備の状況により概要にとどめず,その方式・機能・構成について,詳しく理解することが望ましい。

 

9.通信機器設計 目  標

 この科目は,通信機器品の設計・製作・試験について習得させ,簡単な通信機器の設計法の基本的な知識の理解と応用の能力の養成を目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 抵抗器・コイル・コンデンサー・通信用変成器・通信用継電器・電源トランス等通信機器部品の設計ができるようにする。

(2) 抵抗減衰器・ろ波器等の簡単な設計を理解させる。

(3) 拡声装置・無線送受信機・空中線等の簡単なものの設計法について理解させる。

内  容

(1) 通信機器部品の設計

(2) 通信機器の設計・試験

 

10.電 気 材 料 目  標

 この科目は,電気材料の性質・種類・試験法を理解させ,用途に応じ適切な材料の選択ができる能力を養うとともに,材料の進歩が工業の発達にいかに重要な要素であるかを理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 気体および液体中の放電現象の大要を理解させる。

(2) 固体の電気伝導および絶縁破壊についてその概要を理解させる。

(3) 導電材料・抵抗材料(半導体を含む)・絶縁材料・磁性材料の種類・性質・用途を理解させ,用途に応じ適切な材料を選ぶことができるようにする。

(4) 材料の試験法を理解させ,その測定ができるようにする。

内  容

(1) 電気伝導と絶縁破壊     (5) 絶 縁 材 料

(2) 誘 電 体 損       (6) 磁 性 材 料

(3) 導 電 材 料       (7) 特 殊 材 料

(4) 抵抗材料および半導体材料  (8) 材 料 試 験 法

 

11.工業関係法規 目  標

 この科目は,電気通信に必要な法規とその運用の大要を理解させ,公共性を認識させ,技術者としての使命と責任を自覚させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 有線通信に関する法規の大要を理解させる。

(2) 無線通信に関する法規のおもな内容について理解させる。

(3) 国際電気通信条約の目的・意義について理解させる。

(4) 配線工事に関する規程のおもな内容について理解させる。

内  容

(1) 有線電気通信法      (3) 国際電気通信条約

(2) 電 波 法        (4) 電気工作物規程

 

7.建築に関する科目

 

1.実  習

目  標

 この科目は,建築施工に関連する諸科目の学習を基礎として,現場における作業の研究・計画・管理・改善などに関する技術を体験的に学習させ,建築技術者として必要な資質をつちかうことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 実習に必要な工事用工具および機械の取扱を習得させる。

(2) 建築物の製作過程を一貫して体得させる。

(3) 建築物の施工過程と,これに関連する内容を観察的に学ばせ,建築技術者の業務を知らせ,必要な資質をつちかう。

内  容

(1) 木 造 実 習      (3) 鉄骨造実習

(2) 組 積 造 実 習    (4) 鉄筋コンクリート進実習

 

2.製  図 目  標

 この科目は,建築設計に関する諸科目の学習を基礎として,建築設計・製図に関連する技術に習熟させ,建築技術者として必要な資質をつちかうことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 製図用具の使用法を習得させる。

(2) 用器画法を理解させ,これを応用することができるようにする。

(3) 製図法の基本を習得させる。

(4) 各種構造の建築図面を理解させ,これの模写ができるようにする。

(5) 青写真を作ることができるようにする。

(6) 設計製図が描けるようにする。

(7) 設計書類が作れるようにする。

内  容

(1) 基 本 製 図      (5) 組積造設計

(2) 基本用器画法       (6) 鉄骨造設計

(3) 建 築 製 図 法    (7) 鉄筋コンクリート造設計

(4) 木 造 設 計      (8) 各種建築設計

 

3.造  形 目  標

 この科目は,形象・色彩などの美的要素を理解させ,造形感覚をつちかい,建築設計に応用できる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 物の形と感じとを正しく写すことができるようにする。

(2) 色彩について理解させ,色を効果的に表現することができるようにする。

(3) 建築物を正しくスケッチすることができるようにする。

(4) いろいろの形態を創造することができるようにする。

(5) いろいろな材料を平面的にも,立体的にも美しくとりまとめ,構成することができるようにする。

内  容

(1) 自 在 画       (3) 立 体 構 成

(2) デッサン        (4) 彫  塑

 

4.建 築 材 料 目  標

 この科目は,建築材料の性質・用途・試験法等について理解させ,材料を正しく選択応用することのできる能力を養うことを目標とし,特に実験・観察・見学・調査等を重んじて,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 建築物に要求される材料の諸性質とその測定法の概要について理解させる。

(2) 構造用材料についてその性質・規格・選択のしかたを理解させる。

(3) 仕上材料についてその性質・規格・選択のしかたを理解させる。

(4) 主要材料の試験法を習得させ,あわせて科学的・合理的な態度・習慣を養う。

内  容

(1) 建築材料の概要   (3) 仕 上 材 料

(2) 構 造 材 料   (4) 材 料 実 験

 

5.建 築 構 造 目  標

 この科目は,建築物の構造法を理解させ,建築物の構造を科学的・合理的・経済的に設計ができるための基礎的能力を養うことを目標とし,特に演習・実験・見学等を重んじ,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 建築物の主体構造および仕上の種類と特質のあらましを理解させる。

(2) 最も身近な木造住宅の骨組と雑作・仕上について理解させる。

(3) 建築物の各種構造法および仕上の方法を理解させ,これを構造設計に応用する能力を養う。

(4) 建築物の災害対策を考えることができるようにする。

内  容

(1) 建築構造の概要     (4) 鉄筋コンクリート構造

(2) 木 構 造       (5) 組 積 構 造

(3) 鉄 骨 構 造     (6) 防 災 要 項

 

6.構 造 計 算 目  標

 この科目は,各種構造物を合理的に計画し,構造各部の断面を算定する能力を養うことを目標とし,特に演習を重んじて次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 応力算定の方法を理解させ,これをとりまとめることができるようにする。

(2) 各部断面を算定することができるようにする。

(3) 算定に基いて構造物の設計をとりまとめることができるようにする。

(4) 構造物を力学的に考察する能力を養う。

内  容

(1) 木 構 造      (3) 鉄筋コンクリート構造

(2) 鉄 骨 構 造    (4) 組 積 構 造

 

7.構 造 力 学 目  標

 この科目は,建築構造物を力学的に考察判断する能力をつちかい,あわせて構造計算の基礎能力を養うことを目標とし,特に演習・実験を重んじて,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 力に関する基礎的な事項を理解させる。

(2) 建築物の骨組とこれに作用する荷重とを力学的に理解させる。

(3) 静定構造物の応力について理解させる。

(4) 材料および断面形の力学的性質を理解させる。

(5) 部材の応力度について理解させ,断面の算定ができるようにする。

(6) 不静定構造物の応力を定性的に理解させる。

内  容

(1) 力         (4) 材料と断面の力学的性質

(2) 構造物と荷重    (5) 部材の応力度と断面算定

(3) 静定構造物     (6) 不静定構造物

 

8.建 築 史 目  標

 この科目は,建築様式発生の素因を理解させ,過去の建築様式を知るとともに,歴史的な建築にはらわれた努力を知らせることによって新しい建築創造の意欲をつちかうことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 住居の発生・発達とその構造形態について理解させる。

(2) 日本の各時代における建築様式の変遷と特徴を理解させる。

(3) 西洋の各時代における建築様式の変遷と特徴を理解させる。

(4) 東洋の各時代における建築様式の変遷と特徴を理解させる。

(5) 新建築運動の発生と現代建築におよぼした影響を理解させる。

(6) 各時代の社会と建築様式との関連性を理解させる。

(7) 特に日本と外国との建築様式の関連性を理解させる。

(8) 現代建築を理解させ,将来の建築様式のあり方を考察する能力を養う。

内  容

(1) 建築の発生         (6) 古代ギリシア・ローマの建築

(2) 古代日本建築        (7) 中世ヨーロッパ建築

(3) 中世日本建築        (8) 近世ヨーロッパ建築

(4) 近世日本建築        (9) 近代建築の発生

(5) 古代世界の建築       (10) 現代世界の建築

 

9.建 築 計 画 目  標

 この科目は,建築計画の基本的な諸要素を理解させ,建築物を科学的・合理的・意匠的に計画し設計するために必要な基礎的知識と能力を養うことを目標とし,特に演習・実験・見学を重んじて,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 土地の状況・気候等の自状環境について理解させ,敷地の選定および最もよい建物の配置を考えることができるようにする。

(2) 光・音・室内気候・動作等,人体の要求する生活上の諸条件を究明させ,快適な生活を営むための建築物を計画することができるようにする。

(3) 形態・色彩の基本理論を理解させ,これを意匠設計に応用できるようにする。

(4) 建築の社会性を認識させ,現代社会における建築計画の正しいあり方を理解させる。

(5) 建築物に要求される機能を科学的に分析し,これを総合して合理的に平面計画をすることができるようにする。

(6) 前5項の学習を総合して,各種建築物を計画することができるようにする。

内  容

(1) 建築計画の意義         (5) 構 造 と 建 築

(2) 環 境 と 建 築       (6) 社 会 と 建 築

(3) 人 体 と 建 築       (7) 機 能 と 建 築

(4) 意 匠 と 建 築       (8) 各種建築の計画

 

10.建 築 設 備 目  標

 この科目は,建築設備に使用する資材・機器類について理解させ,その設計と管理の能力および科学的に考究する態度を養うことを目標とし,見学・演習等を加味して,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 衛生器具・資材について理解させ,改良便所・水洗便所・浄化糟が設計できるようにする。

(2) 給水・排水の方法を理解させ,配管設計ができるようにする。

(3) 消火栓(せん)・消火器材の機能について理解させる。

(4) 暖冷房・空気調節の方法を理解させ,それを建築物に応用することができるようにする。

(5) 建築物の電気設備を理解させ,簡単な配線設計ができるようにする。

(6) 建築物に使用される機械設備について理解させる。

(7) 厨(ちゅう)房設備について理解させ,その設計ができるようにする。

内  容

(1) 衛 生 設 備      (5) 空気調整設備

(2) 給 排 水 設 備    (6) 電 気 設 備

(3) 消 火 設 備      (7) 運 搬 設 備

(4) 暖 冷  設 備    (8) 厨 房 設 備

 

11.建 築 工 法 目  標

 この科目は,建築工事の技術的方法を理解させ,監理者および施工者として監督指導する能力を養うことを目標とし,見学・実験・作業等を加味して,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 工事の準備のために必要な計画と手配について理解させる。

(2) 部分工事の工程表と作業計画ができるようにする。

(3) 各工事別の仕事の順序・方法について理解させ,作業を監理・監督する能力を養う。

(4) 工事用機械器具の名称・能力・使用法などについて理解させ,これを取り扱う能力を養う。

内  容

(1) 現場施工の概要     (3) 工事用機械

(2) 各工事別工法

 

12.測  量 目  標

 この科目は,建築物に必要な測量の基礎知識・方法を理解させ,建築工事に応用できる能力と作業を正確に能率的に進める態度を養うことを目標とし,特に実習を通じて次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 測量器具・機械等の名称・構造・取扱を理解させる。

(2) 測量器具・機械の検査・整正法を理解させ,その応用ができる能力を養う。

(3) 測量器具・機械を用いて,地形・地積の測量ができる能力を養う。

(4) 測量器具・機械を用いて,建築物の測量ができる能力を養う。

内  容

(1) 距 離 測 量    (3) 水 準 測 量

(2) 平 板 測 量    (4) トランシット測量

 

13.建 築 経 営 目  標

 この科目は,建築工業の特性,経営管理について理解させ,経営に伴う諸業務を処理する能力を養うことを目標とし,特に見学・調査・演習を重んじて,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 建築工業の形態について理解させる。

(2) 設計業務の組織・運営について理解させる。

(3) 施工業務の組織・運営について理解させる。

(4) 工事方式・工事契約等について理解させる。

(5) 簡易な建築物の仕様書の作成と積算ができるようにする。

内  容

(1) 建 築 工 業     (4) 工事方式と工事契約

(2) 建築設計の業務     (5) 仕 様 書

(3) 建築施工の業務     (6) 積   算

 

14.建 築 法 規 目  標

 この科目は,建築関係の諸法令の意義とその内容を正しく理解させ,関係法規についての知識と応用能力を養うことを目標とし,演習・調査・見学等を加味し,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 建築物等に関する現行法令の意義と構成について理解させる。

(2) 建築物個々の敷地・構造・設備等に関する法令を理解させ,その適用ができるようにする。

(3) 地域・地区等都市構成上の集団的な建築物に関する法令を理解させ,その適用ができるようにする。

(4) 確認申請その他建築物に関する手続について理解させる。

内  容

(1) 建築物に関する洪規の概要     (3) 建築基準法とその関係法令

(2) 建築技術者に関する法規の概要

 

8.土木に関する科目

 

1.測  量

目  標

 この科目は,基本的な一般測量によって測量の基礎的知識を習得させ各種土木工事の設計・施工に必要な応用測量を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 測量の基本事項を理解させる。

(2) 測量機械・器具の名称・構造・調整法および使用法を理解させる。

(3) 距離測量法を理解させる。

(4) 角測量法を理解させる。

(5) 水準測量法を理解させる。

(6) 面積および土積の計算法を理解させる。

(7) 各種の応用測量を理解させる。

内  容

(1) 測 量 の 概 要     (10) 土 積 の 計 算

(2) 距 離 測 量       (11) 地 形 測 量

(3) 平 板 測 量       (12) 路 線 測 量

(4) コンパス測量        (13) 三 角 測 量

(5) トランシット測量      (14) 河 川 測 量

(6) 面 積 計 算       (15) 港 湾 測 量

(7) 水 準 測 量       (16) トンネル測量

(8) スタジア測量        (17) 写 真 測 量

(9) 六 分 儀 測 量     (18) 天 体 測 量

 

2.実  習 目  標

 この科目は,土木工事の設計・施工に関連した実技を必要とする科目について体験的に学習させ,その技能に習熟させるとともに,基礎的科目の理論を実験を通じて体得させ,土木技術の科学的進歩に適応できる研究的態度をつちかい,土木技術者として必要な資質を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 測量機械・器具の正しい取扱法および調整に習熟させ,測量を正確迅速に行う能力を養う。

(2) 土木工事に必要な施工法の基本的作業を体験させる。

(3) 土木構造物の設計・施工に必要な理論や材料の性質や強さを実験を通じて理解させ,試験方法に習熟させる。

内  容

(1) 測 量 実 習      (3) 土 木 実 験

(2) 施 工 実 習

 

3.製  図 目  標

 この科目は,製図の基本的知識・技能に習熟させ,土木構造物の設計製図が詳細・正確・めいりょうに描ける態度習慣を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 製図の基本事項を習得させる。

(2) 用器画法を理解させ,作図できるようにする。

(3) 各種土木構造物の図面を理解させ,これの模写ができるようにする。

(4) 応用力学の図式解法ができるようにする。

(5) 設計製図が描けるようにする。

内  容

(1) 基 本 製 図      (6) 木橋の設計製図

(2) 用 器 画 法      (7) I形桁橋の製図

(3) 構 造 物 模 写    (8) 鉄筋コンクリート橋の設計製図

(4) 実 測 図        (9) プレートガーダー橋の設計製図

(5) 応用力学図式解法     (10) その他の構造物の設計製図

 

4.土木施工(土木地質・土質力学・土木施工) 目  標

 この科目は,地質の基本的概念および土の物理的・力学的性質を理解させて,土木工事の設計・施工に応用できる能力を養うとともに,土木工事の基礎になる各種工法の一般的な知識ならびに機械化された近代工法を理解させ,一般的な土木工作物の設計・施工を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

A.土 木 地 質

(1) 造岩鉱物の性質を理解させ,火成岩・堆積岩・変成岩の特性を理解させる。

(2) 地殻の構造と変動ならびに断層について理解させる。

(3) 各種地質調査法を理解させる。

B.土 質 力 学 (1) 土の基本的・水理学的・力学的性質ならびにそれらの試験法について理解させる。

(2) 土圧について理解させる。

(3) 法面の安定について理解させる。

(4) 基礎の沈下や支持力の計算等について理解させる。

(5) 土質調査および試験方法について理解させる。

C.土 木 施 工 (1) 石積工・れんが工の方法,歩掛り,工費等について理解させる。

(2) 土工について理解させ,土工機械の特質・作業能力等について理解させる。

(3) コンクリート施工法について理解させる。

(4) 各種の基礎工について理解させる。

(5) 擁壁・橋台・橋脚について理解させる。

(6) ダム工事について理解させる。

(7) 暗渠について理解させる。

(8) トンネルの掘削・支保工等について理解させる。

(9) 各種工事の材料計算・仕様・歩掛り等について理解させ,設計内訳書作成の過程を理解させる。

内  容

A.土 木 地 質

(1) 造 岩 鉱 物      (3) 地 殻 の 構 造

(2) 地 史 概 説      (4) 地 質 調 査

B.土 質 力 学 (1) 土の基本的性質      (5) 土   圧

(2) 土の毛管現象および透水  (6) 法 面 の 安 定

(3) 土 の 圧 密      (7) 基礎地盤の力学

(4) 土の力学的性質      (8) 土質調査および試験方法

C.土 木 施 工 (1) 石  工         (7) 橋台と橋脚

(2) れんが工         (8) ダ ム 工

(3) 土工および土工機械    (9) 暗 渠(きょ)

(4) コンクリート工      (10) トンネル工

(5) 基 礎 工        (11) 橋 梁 施 工

(6) 擁 壁 工        (12) 仕様および見積り

 

5.通  路(道路・鉄道・都市計画) 目  標

 この科目は,通路としての道路および鉄道の意義・目的・構造ならびに維持修繕について理解させ,あわせて都市計画の概要を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

A.道  路

(1) 道路の計画と設計を理解させて,設計ができるようにする。

(2) 土砂道,じゃり道,砕石道の特質・構造・推持修繕について理解させる。

(3) セメント・コンクリートおよび瀝(れき)青質舗装の特質・構造を理解させて,比較研究させる。

(4) ブロック舗装の構造・特質および道路の路上施設について理解させる。

(5) 各種舗装の工事現場を見学し舗設作業を理解させる。

B.鉄  道 (1) 鉄道の概要を理解させる。

(2) 軌道・分岐器・保線等の線路構造および付属施設について理解させる。

(3) 停車場について理解させる。

(4) 信号保安設備について理解させる。

(5) 駅・機関庫ならびに操車場等を見学して理解を深めさせる。

C.都 市 計 画 (1) 都市構成の概要および都市調査について理解させる。

(2) 都市計画区域内の地域・地区について理解させる。

(3) 公園・緑地について理解させる。

(4) 交通施設について理解させる。

(5) 土地区画整理について理解させる。

(6) 各自の住んでいる町を都市計画の見地から検討させ,都市計画に対する理解を深めさせる。

内  容

A.道  路

(1) 道 路 概 説     (6) 瀝 青 質 舗 装

(2) 計 画 と 設 計   (7) セメントコンクリート舗装

(3) 土 砂 道       (8) ブロック舗装

(4) じ ゃ り 道     (9) 路 上 施 設

(5) 砕 石 道

B.鉄  道 (1) 鉄 道 概 説     (5) 停 車 場

(2) 軌   道       (6) 運転と保安設備

(3) 分 岐 と 保 線   (7) 特 殊 鉄 道

(4) 付 属 施 設

C.都 市 計 画 (1) 都市計画の意義     (5) 交 通 施 設

(2) 都 市 調 査     (6) 土地区画整理

(3) 都市計画区域      (7) 都 市 防 災

(4) 公 園 と 緑 地

 

6.水  理 目  標

 この科目は,静水圧および水の運動についての基礎的理論を理解させて計算に習熟させ,水に関する土木工作物の設計・施工に必要な一般的知識を習得させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 静水圧および水の運動についての基礎理論を理解させ,管路および開水路の計算ができるようにする。

(2) 各種流量測定方法および流量測定用計器の理論とその取扱方法を理解させる。

(3) 土砂の沈殿・浮遊および洗掘の理論を理解させ,水に関係ある工作物の設計・施工上留意すべき点を理解させる。

(4) 地下水の水理について理解させる。

内  容

(1) 静 水 圧       (5) 水流の測定

(2) 水 の 運 動     (6) 沈殿・浮遊および洗掘

(3) 管水路内の流水     (7) 地下水の運動

(4) 開水路内の流水

 

7.水  工(河川港湾・発電水力・上下水道) 目  標

 この科目は,水資源の利用に関する河川・港湾・発電水力・上水道・下水道等について基本的知識を習得させ,水に関する各種工作物について理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

A.河  川

(1) 河川調査および河川計画について理解させる。

(2) 河川工事の概要を理解させ,堤防・護岸・水制および床固め等について理解させる。

(3) 洪水調節の方法・施設について理解させる。

B.港  湾 (1) 港湾調査について理解させる。

(2) 水域および外郭施設について理解させる。

(3) 防波堤の設計について理解させる。

(4) 繋留および臨港施設について理解させる。

(5) 船舶標識について理解させる。

(6) 海浜工事について理解させる。

C.発 電 水 力 (1) 発電力・発電計画について理解させる。

(2) 取水・送水・発電の各設備に関する水路工作物および送電について理解させる。

(3) 水力発電所を見学して総合的に理解させる。

D.上 水 道 (1) 上水道の基本計画について理解させる。

(2) 水質の判定標準を知って水質試験を理解させる。

(3) 水源と取水施設について理解させる。

(4) 浄水と浄水施設について理解させる。

(5) 送水・配水について理解させる。

(6) 給水管とその敷設について理解させる。

(7) 上水道施設を見学して総合的に理解を深めさせる。

E.下 水 道 (1) 下水道の基本計画について理解させる。

(2) 下水管渠の設計について理解させる。

(3) 付属工作物について理解させる。

(4) 汚水処理について理解させる。

(5) ポンプ場・汚水処理場を見学して実際を理解させる。

内  容

A.河  川

(1) 河 川 の 調 査    (5) 砂 防 工 事

(2) 改修工事の基本的計画   (6) 運 河 工 事

(3) 高 水 工 事      (7) 洪 水 調 節

(4) 低 水 工 事

B.港  湾 (1) 港 湾 の 調 査    (5) 陸 上 設 備

(2) 外 郭 工 事      (6) 修 船 設 備

(3) 泊 地 工 事      (7) 船 舶 標 識

(4) 埠(ふ)頭および岸壁工事  (8) 海 浜 工 事

C.発 電 水 力 (1) 発 電 概 説      (4) 発 電 設 備

(2) 取 水 設 備      (5) 送   電

(3) 送 水 設 備

D.上 水 道 (1) 上水道の意義       (4) 浄   水

(2) 上水道の計画       (5) 配   水

(3) 取   水        (6) 給   水

E.下 水 道 (1) 下水道の意義       (3) 下水管および付属工作物

(2) 下水道の計画       (4) 汚 水 処 理

 

8.応 用 力 学 目  標

 この科目は,土木構造物の設計および安定計算に必要な力学的知識を習得させて,構造に応用できる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 力とモーメントを理解させる。

(2) 平面図形の性質を理解させ,構造物計算の基礎をつくる。

(3) 静定構造と不静定構造の相違点を理解させる。

(4) 梁を理解させ,その設計ができるようにする。

(5) 材料強弱について理解させる。

(6) 柱の解法を理解させ,その計算ができるようにする。

(7) トラスの解法を理解させて,その計算ができるようにする。

(8) 簡単な不静定構造物の設計ができるようにする。

内  容

(1) 力            (6) 柱

(2) 平面図形の性質      (7) ト ラ ス

(3) 静定構造と不静定構造   (8) 部材の接合

(4) 梁            (9) 不静定構造の解法

(5) 材 料 強 弱

 

9.鉄筋コンクリート 目  標

 この科目は,鉄筋コンクリート構造の基礎的知識を習得させて,一般的な鉄筋コンクリート部材の設計ができる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 鉄筋コンクリート部材の応力度の計算ができるようにする。

(2) 梁・版・柱およびフーチング等の鉄筋コンクリート部材の設計ができるようにする。

(3) プレストレストコンクリートの特性を理解し,簡単な部材の設計ができるようにする。

内  容

(1) 梁 の 設 計      (4) フーチングの設計

(2) 床 版 の 設 計    (5) その他の構造物の設計

(3) 柱 の 設 計      (6) プレストレストコンクリート

 

10.橋  梁 目  標

 この科目は,各種橋梁の構造を理解させ,簡単なものの設計のできる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 橋梁の概要を理解させる。

(2) 木橋I形桁橋を理解させ,設計ができるようにする。

(3) プレートガーダー橋を理解させて設計ができるようにする。

(4) トラス橋・ゲルバー桁橋・連続桁橋・吊(つり)橋等の概要を理解させるようにする。

(5) 橋梁構造の改善,箱桁構造の応用,溶接合等の総合的成果により著しい進歩を遂げつつある橋梁構造について,その概要を理解させる。

(6) 橋梁架設法を理解させる。

内  容

(1) 橋 梁 概 論       (6) ト ラ ス ト 橋

(2) 木 橋           (7) 各種橋梁概説

(3) I 形 桁 橋       (8) 橋台および橋脚

(4) プレートガーダー橋     (9) 橋 梁 架 設 法

(5) 鉄筋コンクリート橋

 

11.土 木 材 料 目  標

 この科目は,各種土木材料の品質・特性・加工法・試験法を理解させ,その活用を図る能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 石材・粘土製品・木材・金属材料の特質・規格・試験法等を理解させる。

(2) 瀝青質材料・セメントの製造・性質・試験法等を理解させる。

(3) コンクリート用骨材の性質・試験法を理解させる。

(4) 最も広く用いられるコンクリートの性質・配合についてじゅうぶんな知識を習得させ試験法を理解させる。

内  容

(1) 石  材       (5) 瀝 青 質 材 料

(2) 粘 土 製 品    (6) セ メ ン ト

(3) 木  材       (7) コ ン ク リ ー ト

(4) 金 属 材 料    (8) コンクリート製品その他

 

12.工業関係法規(土木法規) 目  標

 この科目は,土木事業を遂行するために必要な関係法規の大要を理解させ,むだのない設計・施工・管理ができる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 現行土木関係諸法規の目的と存在の意義を理解させる。

(2) 現行土木関係諸法規の内容と適用範囲を理解させる。

(3) 水道条例(令)の概略およびこの企業の公共性,公衆衛生等について理解させる。

(4) 公共事業である建設業の健全な発達と請負制度の適正な実施を目的とする建設業法の内容を理解させる。

(5) 測量法・同施行令・同細則の内容をよく理解させる。

内  容

(1) 道 路 法        (6) 下 水 道 法

(2) 河 川 法        (7) 都市計画法および建築基準法

(3) 砂 防 法        (8) 建 設 業 法

(4) 水 防 法        (9) 測 量 法

(5) 水道条例(令)

 

9.工業化学に関する科目

 

1.実  習

目  標

 この科目は,化学工業で必要な基礎的技術と関係知識を身につけさせ,実習作業を通して将来指導的な任務につく者にふさわしい資質を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 化学分析用器具・計量器・薬品の正しい取扱に習熟させ,これをよく管理することができるようにする。

(2) 主な陽イオンと陰イオンを検出することができるようにする。

(3) 化学工業で必要とする基礎的な化学分析・化学試験および測定を行うことができるようにする。

(4) 簡易な合成実験をすることができるようにする。

(5) 簡単な工場設備を使って,化学工業製品を製造することができるようにする。

(6) 工場設備の取扱と管理・保全をよくすることができるようにする。

(7) 作業の目的・方法をよく理解させて,能率的に,綿密に作業を完遂する態度と,共同作業をとおして責任感と協調性を養う。

(8) 安全と衛生に留意し,身体と環境とをよく調整して作業にあたる習慣を身につけさせる。

内  容

(1) 定 性 分 析

(2) 定量分析{イ 重量分析 ロ 容量分析

(3) 工業分析(工業試験及び測定を含む)

(4) 製造実習{イ 無機製造実習 ロ 有機製造実習

(5) 機械および電気の取扱

 

2.製  図 目  標

 この科目は,化学工業技術者として必要な製図についての知識・技能を習得させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 製図に必要な基礎的知識および技術を身につけさせる。

(2) 簡単な機械・器具および部分品の図面を正確につくり,また的確にスケッチすることができるようにする。

(3) 化学工場において一般に用いられる機器および装置の図面を解読することができるようにする。

(4) 製造工程図の作り方および解読のしかたを理解させる。

内  容

(1) 製図の目的と種類     (5) 機械部分品の製図

(2) 用具の種類と使用法    (6) 機械および装置の見取図

(3) 平 面 図 形      (7) 製造工程図

(4) 投 影 図

 

3.無機製造化学 目  標

 この科目は,無機化学工業およびその製品に関する基礎的知識を与え,さらに各種産業との関連を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 無機化学工業原料の需給関係について理解させる。

(2) 製造・加工および原料の回収について,その原理と方法を理解させる。

(3) 製造装置の構造・機能・材料について理解させる。

(4) 原料と製品の量的関係および収率について理解させ,かつこれらの計算に習熟させる。

(5) 既修の科学的知識を応用して,次のことを考える能力を育成する。

1) 装置および製造方法の改善点   4) 製造装置の配置および収容建物

2) 副生物の利用法         5) 無機化学工業の将来

3) 無機化学工業工場の立地条件

内  容

(1) 工業用水および廃水     (6) 燃  料

(2) 硫   酸         (7) 窯 業 製 品

(3) 窒素工業製品        (8) 冶  金

(4) 化 学 肥 料       (9) 電気化学製品

(5) 食塩およびソーダ      (10) 無機工業薬品

 

4.有機製造化学 目  標

 この科目は,有機化学工業およびその製品に関する基礎的知識を与え,さらに各種産業との関連を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 有機化学工業原料・製品の需給関係について理解させる。

(2) 有機化学反応の原理および特徴がどのように応用されているかを理解させる。

(3) 有機化学工業において各種の単位反応および単位操作がどのように組合わされているかを理解させる。

(4) 有機化学工業相互間の関連性について理解させる。

(5) 有機化学工業の現況および将来について,常に考察くふうする態度を養う。

内  容

(1) 油脂および塗料       (5) 人 造 繊 維

(2) 砂糖・殿粉および発酵製品  (6) タールおよび染料

(3) パルプおよび紙       (7) ゴムおよびプラスチック

(4) 合 成 樹 脂       (8) 有機合成化学製品

 

5.工業物理化学 目  標

 この科目は,化学工業における各種の反応および工程の物理化学的基礎を理解させ,理論的考察力と数理的処理能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 物質の各種の状態における特性および相互の関係について理解させる。

(2) 種々の物理的エネルギーと化学反応との関係について理解させる。

(3) 化学反応の速度および平衡に関する諸法則とその応用について理解させる。

(4) 化学変化の物理的意義について理解させる。

内  容

(1) 気体・液体・固体の性質     (6) 電気化学とその応用

(2) 溶 液 の 性 質       (7) コロイドの性質

(3) 化学反応速度とその律速     (8) 熱 と 化 学 変 化

(4) 化学平衡とその移動       (9) 光 と 化 学 変 化

(5) 不均一系の化学平衡       (10) 原子構造と化学結合

 

6.化 学 機 器 目  標

 この科目は,化学工業で用いる機器の特性とその操作を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 化学工業と化学機器との関係を理解させる。

(2) 単位操作に用いる機器の構造・機能について理解させる。

(3) 反応物質・反応生成物と機器・装置・材料との関連を理解せさる。

(4) 必要に応じて適切な化学機器の選定をすることができるようにする。

内  容

(1) 化学工業と化学機器    (7) 加熱および伝熱

(2) 粉   砕        (8) 蒸   発

(3) 分   離        (9) 蒸   留

(4) ろ   過        (10) 吸 収 と 抽 出

(5) 混   合        (11) 乾 燥 と 調 湿

(6) 物 質 輸 送

 

7.化学工業材料 目  標

 この科目は,化学工業で用いる機器および装置・材料の特性を理解させ,適切な応用ができるようにすることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 化学工業材料の種類とその物理的・化学的性質を理解させる。

(2) 化学機器・装置の材料の選定と保全に必要な知識を身につけさせる。

内  容

(1) 化学工業材料の機械的性質    (5) 非 金 属 材 料

(2) 腐食および侵食の種類と原因   (6) 有 機 材 料

(3) 一般的な防食法         (7) 化学機器材料の選び方

(4) 金 属 材 料         (8) 耐 食 試 験 法

 

8.分 析 化 学 目  標

 この科目は,化学分析を正確な理解に基いて行わせることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 化学分析の原理および方法に関する基礎的理論を習得させる。

(2) 沈殿および溶液の処理が正しくできるように電解質の性質・酸化還元・コロイドについて理解させる。

(3) 分析用計量器・測定機器の構造と正しい使用方法を理解させる。

(4) 観察の結果および測定値の正しい処理ができるようにする。

内  容

(1) 化学分析の方法と原理       (8) 酸 化 還 元

(2) 化学当量・濃度          (9) コ ロ イ ド

(3) 溶液とイオン           (10) 天秤とその使用法

(4) 沈殿の生成と溶解         (11) 分析用測定器具の補正

(5) 沈 澱 の 分 離        (12) 分析結果の処理

(6) 中和・加水解離          (13) 機器による分析

(7) 共通イオンと緩衝溶液

 

9.化学工業試験 目  標

 この科目はおもな化学工業製品の工業試験の方法および意義を理解させ活用させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 品質管理の重要さについて理解させる。

(2) 化学工場における種々の基礎的測定・試験ができるようにする。

(3) 化学製品の品質の特性値・標準値の意義を理解させる。

(4) 試験・測定の原理を理解させ,くふう応用の能力を養う。

内  容

(1) 燃料およびガス         (6) ゴムおよびプラスチック

(2) 油脂および塗料         (7) 化 学 肥 料

(3) 糖類および発酵製品       (8) 工 業 薬 品

(4) 繊 維 製 品         (9) 金属・合金および鉱石

(5) 染料および顔料

 

10.電 気 化 学 目  標

 この科目は,電気化学工業の基礎となる理論およびその応用について理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 電気化学的諸現象の基本原理を明確に理解させる。

(2) 電気化学的諸現象が化学工業にどのように応用されているかについて理解させる。

(3) 電気および電気化学的諸現象を応用した主要な測定器具装置の原理を理解させ,これを応用することができるようにする。

内  容

(1) 電 気 分 解       (8) P H 価 測 定

(2) 電 気 伝 導 度     (9) 電解電圧・過電圧

(3) 輸   率         (10) ポーラロラフィ

(4) 電 溶 圧         (11) 電 解 分 析

(5) 電   極         (12) 電圧滴定・電導度滴定

(6) 電   池         (13) 電解酸化および電解還元

(7) 起電力の測定        (14) 電気化学工業

 

11.無 機 化 学 目  標

 この科目は,無機物質の性質および化学反応について,既得の知識を系統的に理解させ,工業化学の理解を助けることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 無機化学に関する基礎化学理論を整理して理解させる。

(2) 元素および無機化合物の所在・製法・性質・用途などについて体系的な知識を習得させる。

内  容

(1) 原子構造と元棄の周期律   (8) 第 Ⅳ 族 元 素

(2) 化 学 結 合       (9) 第 Ⅴ 族 元 素

(3) 化 学 量 論       (10) 第 Ⅵ 族 元 素

(4) 化 学 反 応       (11) 第 Ⅶ 族 元 素

(5) 第 Ⅰ 族 元 素     (12) 第 Ⅷ 族 元 素

(6) 第 Ⅱ 族 元 素     (13) 不 活 性 ガ ス

(7) 第 Ⅲ 族 元 素     (14) 放 射 性 元 素

 

12.有 機 化 学 目  標

 この科目は,天然および合成有機化合物の性質と化学反応について,既得の知識を総括的に理解させ,工業化学の理解を助けることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 主要な有機化合物の構造および性質を理解させる。

(2) 有機化合物生成の相互関係を系統的に理解させる。

(3) 最近の有機化学の大要を理解させる。

内  容

A.鎖式化合物

(1) 脂肪族炭化水素        (6) カ ル ボ ン 酸

(2) ア ル コ ー ル      (7) 炭 水 化 物

(3) エ ス テ ル        (8) いおう・窒素化合物

(4) エ ー テ ル        (9) アミノ酸・たん白質

(5) アルデヒド・ケトン

B.環式化合物 (1) 芳香族炭化水素

(2) ハロゲン・スルホン・ニトロ化合物

(3) アミン・ジアゾ・アゾ化合物

(4) フェノール・キノン

(5) アルコール.アルデヒド・カルボン酸

(6) ジフエニル・トリフエニル・ナフタリン・アントラセン・フェナントレン

(7) テルペン

 

10.窯業に関する科目

 

1.実  習

目  標

 この科目は,窯業の各部門における製造技術・試験・研究の方法を体験によって習得させ,将来各種の事業場で企画・運営・研究などにあたるに必要な資質を養成し,あわせて各科目で修めた既得知識を実技によって裏づけることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 土石を主とする窯業原料の特質を理解させ,これを科学的に取り扱うことができるようにする。

(2) 窯業の各種製品・半製品の性質を理解させ,製造工程の適否を判断する能力を養う。

(3) 窯業製品の製造に関する個々の技術を習得させるとともに,それらを一貫した体系のうちに見とおす能力を体得させる。

(4) 高温工業としての窯業の特性をはあくさせ,窯炉作業およびそれに関連する各種の操作をじゅうぶんに会得させる。

内  容

A.基 礎 実 習

(1) 化 学 分 析     (4) 温 度 の 測 定

(2) 顕 微 鏡 試 験   (5) 調 合 試 験

(3) 性 質 の 測 定

B.製 造 実 習 (1) 陶 磁 器       (4) 琺  瑯(ほうろう)

(2) 耐 火 物       (5) セ メ ン ト

(3) ガ ラ ス       (6) その他の窯業製品

 

2.製  図 目  標

 この科目は,図案・窯業機械および窯炉についての学習を基礎として,窯業製品の形態を図示し,窯業機械および窯炉の設計・製図をなしうる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 製図用具の使用法を習得させる。

(2) 用器画法を理解させ,その応用ができるようにする。

(3) 基礎製図法を理解させる。

(4) 窯業製品の図示,窯業機械器具および窯炉の製図ができるようにする。

(5) 各種の図面を正確に読むことができるようにする。

(6) 製図の技術を習得させるとともに,技術者に必要な綿密・正確などの態度・習慣を養う。

内  容

(1) 用 器 画 法       (4) 機 械 製 図

(2) 基 本 製 図       (5) 築 窯 製 図

(3) 窯業製品の設計・製図

 

3.窯 業 原 料 目  標

 この科目は,各種窯業原料の性質と処理方法を理解させ,窯業の各部門における原料の選定,利用改善等応用の能力の養成を目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 窯業原料の各種について一般岩石・鉱物との関係を知り,産出状態を理解させる。

(2) 各原料の組成と諸性質を理解させる。

(3) 各原料の採掘および精製その他の処理について,基礎的な知識を会得させる。

(4) 各原料について鑑識,品質判断の能力を養う。

(5) 各原料の用途を理解させる。

内  容

(1) 鉱物と岩石       (6) 苦土珪酸質原料

(2) 珪酸質原料       (7) 石 灰 質 原 料

(3) 礬(ばん)土質原料    (8) アルカリ原料

(4) 礬土珪酸質原料     (9) その他の原料

(5) 苦土質原料

 

4.陶 磁 器 目  標

 この科目は,陶磁器製造に必要な原料の性質,陶磁器の製造法および製品の性能を理解させ,これを実際の製造に応用できる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 各種原料の性質と取扱方法を理解させ,どんな原料が目的に適するか判断できるようにする。

(2) 素地と釉(うわぐすり)を正しく調製できるようにする。

(3) 成形と乾燥の各種の方法を理解させ,製品により最も適当なものを選択することができるようにする。

(4) 各種燃料の特性,窯炉の構造と性能を理解させ,焼成法を会得させる。

(5) 陶磁器装飾法の各種を理解させ,これを適切に応用することができるようにする。

(6) 各種陶磁器の特徴を理解させ,これを製造しうる基礎を養う。

内  容

(1) 陶磁器の概要      (6) 乾   燥

(2) 原   料       (7) 釉(うわぐすり)

(3) 原料の採掘と精製    (8) 焼   成

(4) 素地土の調製      (9) 装   飾

(5) 成   形       (10) 陶磁器の各種

 

5.耐 火 物 目  標

 この科目は,各種耐火物の性質および製造法を理解させることにより,耐火物の基礎知織を習得させ,これを正しく使用できる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 金属酸化物の高温における化学性の大要を理解させる。

(2) 耐火原料についてその性質と取扱方法とを理解させる。

(3) 各種耐火物および断熱材の製法と性質を理解させる。

(4) 耐火物試験法を理解させる。

(5) 耐火物の用途や規格を理解させ,耐火物使用上必要な知識を会得させる。

(6) 高温工業の基礎資材としての耐火物について科学的に考究する態度をつちう。

内  容

(1) 耐火物の概要     (5) 耐火物試験法

(2) 耐 火 原 料    (6) 耐火モルタル

(3) 耐火物製造法     (7) 断 熱 材

(4) 各 種 耐 火 物

 

6.ガラス・琺瑯 目  標

 この科目は,ガラスおよび琺瑯の製法・性質を理解させ,その合理的な取扱を習得させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) ガラス状態の特質とガラス物質の生成を理解させる。

(2) ガラス器の製法を理解させる。

(3) ガラスの一般的性状と試験法を理解させ,製品の品質改善に資する。

(4) 琺瑯釉薬および金属素地の特性を理解させ,両者の関係について正しい知識を会得させる。

(5) 琺瑯の製法を理解させる。

(6) 琺瑯の一般的性状と試験法を知り,製品の品質改善に資する。

内  容

A.ガ ラ ス

(1) ガラスの概要     (5) 成 形 と 保 冷

(2) 原   料      (6) ガラスの性質と試験法

(3) 窯          (7) ガ ラ ス の 加 工

(4) 溶融と溶融素地    (8) 特 殊 ガ テ ス

B.琺  瑯 (1) 琺 瑯 の 概 要  (5) 素 地 の 成 形

(2) 琺 瑯 釉 薬    (6) 琺 瑯 加 工

(3) 琺瑯釉薬の製造    (7) 琺瑯の性質と試験法

(4) 琺 瑯 用 素 地  (8) 特 殊 琺 瑯 製 品

 

7.セ メ ン ト 目  標

 この科目は,セメントの意義と用途を明らかにし,各種のセメントについて,その原料・製造工程・性質等を理解させ,それを試験する能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) セメントの意味と各種構造用材料としての重要性を認識させる。

(2) 各種のセメントの原料と製造法を理解させる。

(3) セメントのおもな性質を理解させ,特にその硬化の機能の概念を会得させる。

(4) セメントのおもな試験法を理解させ,品質鑑定の方法を会得させる。

(5) セメントの利用法を理解させる。

内  容

(1) セメントの概要

(2) ポルトランドセメント(付,早急ボルトランドセメント・特殊ポルトランドセメント)

(3) 混合ポルトランドセメント    (7) セメントの性質と試験法

(4) アルミナセメント        (8) モルタルとコンクリート

(5) マグネシアセメント       (9) セメント製品

(6) その他のセメント
 

8.特殊窯業製品 目  標

 この科目は,一般的窯業技術の特殊部門への適用による特殊窯業製品の製法を理解させ,それら製品の特性と用途を理解させるとともに窯業の新分野を開拓する意欲をつちかうことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 各種特殊原料の性質と取扱を理解させる。

(2) 各種特殊窯業製品の製法を理解させ,あわせて一般的技術の特殊部門への応用の能力を養う。

(3) 各種特殊窯業製品の性質と用途を会得させる。

(4) 窯業技術の歴史的展開の跡を知るとともに将来への飛躍に備えさせる。

内  容

(1) 特殊窯業製品の概要     (4) 非金属発熱体

(2) 研 削 砥(と)石      (5) サーメットその他

(3) 炭 素 製 品

 

9.地 質 鉱 物 目  標

 この科目は,窯業原料を科学的に理解させ,判定するための基礎知識として,鉱物・岩石・地質等についての諸概念を会得させ,これを適切に応用しうる能力を養うことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 地球の概況および岩石の変化について理解させる。

(2) 岩石・鉱物の生成について理解させる。

(3) 各鉱物の性質について理解させる。

(4) 鉱物顕微鏡の構造と性能を理解させ,その取扱方法を会得させる。

内  容

(1) 地  球      (6) 鉱物の各種

(2) 地質作用      (7) 造 岩 鉱 物

(3) 地  史      (8) 粘 土 鉱 物

(4) 鉱  物      (9) 光 学 性

(5) 岩  石      (10) 顕 微 鏡

 

10.窯炉・燃料 目  標

 この科目は,窯業における窯炉操作の重要性を認識し,その上に立って各種窯炉の構造・性能および設計・築造上の基礎知識を習得させ,熱管理の概念を理解させることを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 燃料・燃焼装置および焼成操作に関して,その理論的基礎を学習させ,諸計器の取扱を会得させる。

(2) 炉材の具備すべき諸点を理解させ,炉材選択の基礎知識を会得させる。

(3) 各種窯炉の構造と機能を理解させる。

(4) 築窯法の基礎,窯炉各部の相関関係および築窯工事の進め方を理解させる。

(5) 熱量に関する計算を通じて熱管理の概要を会得させる。

内  容

(1) 燃 焼 理 論     (5) 窯 炉 の 各 種

(2) 燃   料       (6) 窯炉設計および築窯

(3) 燃 焼 装 置     (7) 熱 管 理

(4) 炉   材

 

11.絵  画 目  標

 この科目は,観照と鑑賞により美に対する理解と感覚を養い,適確な描写表現の力をつけ,窯業製品生産に応用する能力をつちかうことを目標とし,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 形態を正しく描写する能力を養う。

(2) 色彩による表現能力を養う。

(3) 表現材料を理解し,使用する能力を養う。

内  容

(1) 絵 画 概 説    (4) 彩画(水彩・油彩・膠彩画)

(2) 鑑   賞      (5) つ け た て

(3) 素   描

 

12.図  案 目  標

 この科目は,工芸製作の出発点である創意と意匠の発想能力を養い,その表現技術を習得させることを目標として,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 意匠力を養う。

(2) 素材を理解させ,器物の機能と形能への理解を図る。

(3) 装飾法を会得させる。

(4) 表現材料の特性と適否を理解させ,表現技術を習得させる。

内  容

(1) 基 礎 図 案     (4) 立体図案実習

(2) 基礎図案実習      (5) 窯業製品の図案

(3) 立 体 図 案     (6) 窯業製品図案実習

 

13.工 芸 史 目  標

 この科目は,工芸発達の過程とその技術と意匠を知らせることにより工芸に対する興味と愛情を起させ,新しい工芸の創作意欲を刺激することを目標として,次の事項の達成を目ざすものである。

(1) 工芸の発生・発達の段階を理解させる。

(2) 各種の工芸材料とその技術発達のしかたを理解させる。

(3) 工芸意匠の時代的な傾向を理解させる。

(4) 新しい工芸の動向を察知させる。

内  容

(1) 美術工芸概説         (4) 窯業工芸の歴史

(2) 日本工芸史          (5) 今後の発展への展望

(3) 東洋工芸史・西洋工芸史