1. 総合農業
性 格
(2) 「総合農業」の教育内容は,地域農家の必要や生徒の必要によって異なる。したがって「総合農業」は,作物や家畜などの取り上げ方,およびそれぞれの組合せ方などにより,さまざまな特色をもってくるものである。
(3) 「総合農業」の学習においては,教師の指導のもとに生徒みずから行う実習(学校農場実習および家庭実習〔ホームプロジェクト〕)が,学習の大きな原動力になる。
(4) 「総合農業」の学習は,学校農業クラブの活動によって,円滑に進められる。
(5) 「総合農業」は,将来のよい農業自営者を目ざすものであるが,これを学習することによって,農業技術者としての素養も得られるものである。
(2) よい農産物を生産性高く生産し,これを有利に販売するに必要な技術ならびに経営能力を養う。
(3) 農業に関する自然的,社会的,経済的環境を改善する能力を養う。
(4) 農業の個人的,社会的な意義を自覚し,進んでこれを改良しようとする態度を養う。
「総合農業」の教育目標を達成するに必要な具体的な到達目標は,上に述べた性格・目標に基き,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要にじて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
「総合農業」の教育目標を達成するに必要な教育内容は,上に述べた性格・目標に基き,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,地域社会や生徒の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
指導上の留意事項
(2) 「総合農業」の学習においては,1個学年,12単位の履修を原則とするが,学校の事情や定時制の課程においては,適宜増減することもできる。
(3) 家庭実習(ホームプロジェクト)や学校農業クラブを指導し,生徒の自主的な活動を図ることが必要である。
性 格
(2) 「土・肥料」は,主として実験・調査を通じて学習するものである。
(3) 「土・肥料」は,「理科」を基礎とし,「総合農業」や「作物」・「園芸」などと緊密な関連をとって学習するものである。
(2) 土を管理・改良するに必要な基礎的な能力を養う。
(3) 肥料を合理的に使用するに必要な基礎的な能力を養う。
(4) 自分の家や,郷土の土の実態を理解し,進んで地力を維特増進しようとする態度を養う。
(5) 「土・肥料」の実験・調査を通じて,科学的な調べ方を理解し,合理的に栽培しようとする態度を養う。
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1. 土じょう調査と土じょう図の作成ができること。
2. 土の物理的性質,ことに機械分析や,容積重測定などの検査ができること。 3. 土の化学的成分や,性質などについて簡易な検査ができること。 4. 土の酸性の度合の測定と,石灰の必要量の算出ができること。 5. 秋落田の改良ができること。 |
1. 土は岩石が風化し,さらに生物が働いてできたものである。
2. 土の性質は,気候・地形・母岩・植物などの生成条件によって違い,土はいくつかの土じょう型に区分される。 3. 土の性質は,管理・作物・肥料などの人為によって変化する。 4. 作土の性質,深さ,心土の性状は,作物の生育に影響する。 5. 土粒の集合状態は,土の空気や水にかんする性質と密接な関係がある。 6. 土の中の空気は,作物の成育に重要な役割をもっている。 7. 土の中の水の性質と移動とは,土の種類と密接な関係があり,作物の成育や,肥料の溶脱等に関係する。 8. 土を団粒化するには,石灰や有機質肥料を施すとよい。 9. 土の中にはいろいろの無機成分があり,それぞれ重要な役目をもっている。 10. 土の中の肥料成分は,土の状態によって利用できるかたちになったり,利用できないかたちになったりする。 11. 土の中には,マンガン・ほう素等の微量要素や,苦土・けい酸等の成分が欠乏していることがある。 12. 土の肥料成分の吸収力は,土の種類によって強弱がある。 13. 腐植は,作物養分の給源となるばかりでなく,他の肥料成分を保持し,あるいは土の改良にあずかって,生産力に影響することが大きい。 14. 土の中のこう質物の性質と量とは,土の生産力と密接な関係がある。 15. 土のこう質物は,土の中の肥料成分の動きに大きく影響する。 16. 置換性塩基の種類と量とは,土の物理的・化学的性質と密接な関係がある。 17. 土が酸性になるのは,おもに置換性塩基が減少して不飽和になるからである。 18. 土の酸性の程度は,作物の生育や病害と深い関係がある。 19. 日本の土は,おおむね塩基に欠乏し,酸性土になっている。 20. 日本の開墾地は特に強酸性の土が多く,りん酸分にも欠乏している。 21. 酸性土の改良には,石灰の使用とともにりん酸の補給や,うやま肥・つみ肥の併用がよい。 22. 土の肥沃土と微生物の発育条件とは,きわめて密接な関係があり,作物のよくできる土は微生物がよく発育しうる条件をそなえている。 23. 土の中の有機物の分解や,腐植のできる様子は,微生物の種類によって違う。 24. 土の中の窒素化合物の形態の変化には微生物が関与する。 25. 土の中では微生物の働きによって遊離窒素が固定される。 26. 畑と水田とでは繁殖する微生物の種類や働き方が違う。 27. 土の乾燥や加熱は,土の中の窒素その他の成分を有効にする。 28. 土をかわかしたときにでてくるアンモニア態窒素は,ききめが高い。 29. 水をはった水田では,土層が酸化層と還元層とに分れる。 30. 秋落水田では,硫化水素(硫化水素ガス・水溶性硫化物)が生じて稲の根をいため,生育を阻害する。 31. 秋落水田を改良するには,含鉄物料を施用し,あるいは客土を行って鉄を補給することが肝要である。 32. 秋落水田には無硫酸根肥料が適当である。 33. 秋落水田では,各種の塩基およびけい酸などが欠乏していることが少なくない。 34. 傾斜池では,土の浸食が激しく行われ,浸食には土の性質が関係する。 |
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1. おもな作物の三要素,微量要素などの欠乏の診断ができること。
2. おもな販売肥料(化学肥料・有機質肥料)の選択と施用試験ができること。 3. おもな化学肥料の鑑定ができること。 4. うまや肥・つみ肥の製造法の試験ができ,その良否の判別と生産量の目安がつくこと。 5. 各種緑肥の肥効と,その生産量の目安がつくこと。 6. 根粒菌の検鏡と接種ができること。 7. 肥料の配合がうまくできること。 8. 肥料の価格計算ができること。 9. 作物の施肥設計ができること。 10. 簡単な肥料試験ができること。 |
1. 作物の生育は,養分との関係においては,この最も不足する養分に支配される。
2. 作物の養分吸収は,根の呼吸作用と深い関係がある。 3. 各種の肥料成分は,作物の生育にそれぞれ独特の影響を与える。 4. 肥料成分の作物に吸収される割合は,肥料の種類,用い方,土の状態,作物の種類等によって違う。 5. 肥料の種類は,収穫物の品質に大きな影響を与える。 6. 肥料の種類は,土の性質に大きな影響を与える。 7. 肥料は,その含んでいる肥料成分の形態によって性質が違い,それぞれ適した使い方がある。 8. 合理的施肥を行うには,各種肥料の主成分の含量や,形態を知る必要がある。 9. 速効性窒素肥料を有効に使うには,適当に分けて施すのがよい。 10. 水稲の穂肥は,原則として出穂24〜25日前に施すが,その要否は,その時期の稲の生育状況による。 11. 窒素肥料は,酸化層と還元層の中で,それぞれ違った変化をする。 12. 水田に元肥として窒素肥料を施すとき,深肥にすると成分の損失を防ぐことができる。 13. 石灰窒素を有効に使うには,いろいろなくふうがいる。 14. りん酸肥料を使うには,いろいろのくふうがいる。 15. 溶成りん肥・トーマスりん肥は水溶性のりん酸肥料でないが,よくきく肥料である。 16. 尿素は葉面散布にも使われる。 17. うまや肥・つみ肥の作り方や管理法は,その品質に関係する。 18. しも肥や家畜のふん尿は,貯蔵のしかたによって成分の損失程度が違う。 19. しも肥は食塩を多量に含むので,使用法に注意すべきである。 20. 豆科作物は,根粒菌を接種することによって,よくできる。 21. 緑肥を使う場合には,施肥量と使用法に注意しなければならない。 22. 有機質肥料の分解には,その中に含まれる炭素と窒素との割合,リグニンの含量,分解時の反応,通気などが影響する。 23. 肥料の反応は,化学的反応と生理的反応とに区別して考える必要がある。 24. 肥料の配合については,配合してよいものといけないものとがある。 25. 肥料を合理的に使うには,副成分のことも考えなければならない。 26. 肥料購入の場合は,市価が安いだけでなく肥効の高いものを選ぶ必要がある。 27. 作物の施肥設計をたてるには,土の性質,肥料の種類,栽培方法など,いろいろな条件を考えなければならない。 28. 合理的な施肥を行うには,まず肥料試験を行うのがよい。 29. 肥料試験には,その目的により,三要素試験・適量試験・施肥法試験・肥効比較試験等があり,またその方法によって,水耕試験・はち試験・現地試験などに大別される。 30. 国はよい肥料を販売させるために,肥料取締法等の規則をきめている。 |
教 育 内 容
(土)
2. 土じょう図の作成。
3. 土の標本作製。
4. 土の機械分祈。
5. 土の比重測定。
6. 土の容積重測定。
7. 土の容水量の測定。
8. 土の毛細管現象の測定。
9. 土の水分測定。
10. 腐植の検出と定量。
11. 土の化学的成分の検出(簡易土じょう検定)。
12. 酸土の測定と中和石灰量の計算。
13. 土の肥料成分吸収力の測定。
14. 土のアンモニア化成作用の検定。
15. 土の硝酸化成作用の検定。
16. 根粒菌の検鏡と接種。
17. 窒素循環図の作成。
18. 炭素循環図の作成。
19. 水田の土層分化の実験。
20. 老朽化水田の調査と実験。
2. 肥料のまざりものと副成分の検出。
3. おもな肥料反応の実験。
4. 肥料配合の理化学実験。
5. うまや肥・つみ肥のたい積に関する実験。
6. 三要素試験。
7. 三要素適量試験。
8. 肥効比較試験。
9. 施肥法試験。
10. 微量要素に関する実験。
11. 葉面散布の実験。
12. 水耕法実験。
13. 肥料価格計算。
14. 作物の施肥設計。
(2) 「教育内容」は,学習の単元や順序を示したもではないから,各学校は,地域や生徒の必要,あるいは季節を考慮して,具体的な教育計画をたてられたい。
(3) 学習の効果を高めるために,学習に必要な実験材料・実験器具・学習の方法などについては,つとめて創意くふうされたい。
(4) 学習の効果を高めるために,できるだけ機会をとらえて,原地調査・試験場などの見学,関係機関との連絡を図られたい。
性 格
(2) 「作物保護」は,主として,実験・調査を通じて学習するものである。
(3) 「作物保護」は,「理科」を基礎とし,「総合農業」や「作物」・「園芸」と緊密な関連をとって学習するものである。
(2) 気象災害を予知し,これを防止する技能を養う。
(3) 郷士におけるおもな病害虫や気象災害の種類,その被害ならびに発生を多くさせる条件を理解する。
(4) 災害発生の状況を判断し,合理的に処理する能力を養う。
(5) 地域社会の公益を尊重し,協力して計画的に実践する態度を養う。
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1. 病害虫標本を作れること。
2. シャーレや飼育箱によって害虫の飼育ができること。 3. 微生物の検鏡と培養ができること。 4. 病原体を植物に接種できること。 5. 病気や害虫による被害の調査ができること。 6. 郷土のおもな作物の病害虫の防除暦ができること。 |
1. 地域に発生するおもな害虫の種類を知る。
2. ある種の害虫は,その分布が局限されている。 3. 害虫の種類によって,口器・羽・足などの構造および習性に違いがある。 4. 伝染病の病原中,重要なものは,菌類・バクテリア・ビールスである。 5. 病原の植物体侵入方法には,いろいろある。一般には侵入まで飽和湿度に保たれることが必要である。 6. 発病するまでの潜伏期間は,病気の種類,季節などで異なる。 7. 病気や害虫に対する作物の抵抗力は,品種によって違う。 8. 冬越する病菌や虫を駆除することは,病害虫を防ぐ効果が大きい。 9. ある種の害虫は,天敵によってその繁殖がおさえられる。 10. 被害は発生の時期・部分・程度によってかなり違う。 11. 病気や害虫の発生を予察することによって,予防や駆除を効果的に行うことができる。 |
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7. 薬剤の効力を比較する試験ができること。 | 12. 薬剤には,液剤と粉剤などがあって,それぞれ長所がある。
13. 殺菌剤の作用には,病原体を殺す場合と病原体の発育や胞子形成を抑制する場合とがある。 14. 殺虫剤が害虫にきくのには,口器・皮膚,あるいは呼吸器官などからはいることを理解する。 15. 殺虫剤の効果は,害虫の発育程度や習性によって違う。 16. 散布する薬剤の調合割合は,作物の種類・発育時期・環境などによって違う。 17. 農薬の中には,混ぜ合わると効果を減じたり,薬害を起したりするものがある。 18. 展着剤を加えることによって,薬剤の効果を高めることが多い。 19. 薬剤の効果や薬害は,散布量・散布時期によって違う。 |
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8. 微気象を測ることができること。
9. 微気象を変えることにより,ある種の災害を防ぐことができること。 10. 天気図が理解できること。 11. 霜害発生を防ぐことができること。 12. 気象災害の原因となった気象の資料をつくることができること。 13. 気象災害の起こりやすい場所を見分けられること。 14. 郷土のおもな気象災害を防止するに必要な気象暦をつくることができること。 |
20. 雪で枝が折れるのは,積雪の重みや沈下によるものである。
21. 雪の深さによって透過する光量や地温が違う。 22. 雪面に土などをまくと融雪が促進される。 23. ささ立て,土寄せ,敷きわらなどで,温度が下がるのを防ぐことができる。 24. 霜害が起こるような天気のときには,夜間地面近くの気温に著しい逆転が認められる。 25. 夜間の冷気は高い所から低い所に向かって流れるので,低い所は霜害が起りやすい。 26. 地面を煙でおおったり,畑に水や液肥をまくと,夜間に温度の下がるのを防ぐことができる。 27. 霜柱の立ち方は,土の水分含量・土質・肥培管理などによって違う。 28. 干害や水害や湿潤害の発生程度は,雨天のひん度や雨の強さによって違う。 29. 林の風上と風下は,風が弱く,林の高さが高いほど,風の弱くなる地域が広くなる。 30. 地形や地物によって風の吹き方が違う。 31. 風がある程度以上強くなると耕土が飛び始める。 |
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15. 除草剤によって駆除できる雑草を見分けられること。 | 32. 除草剤の効果は,薬剤の種類・雑草の種類によってちがう。 |
教 育 内 容
以上述べた具体的な到達目標を達成するに必要な教育内容は,次のとおりである。しかしこれらの教育内容は,単元のまとまりや学習の順序を意味するものではない。
(病 害)
2. 病原菌の分離。
3. 病原微生物の観察。
4. 病原体の接種。
5. 病害標本の作製。
6. 種ものの消毒試験。
7. 土の消毒試験。
8. 薬剤の調製と散布試験。
9. 発病程度と被害との関係調査。
10. 作物品種の抵抗性調査。
11. 郷土の病害調査。
12. 防除暦の作成。
2. 害虫の飼育と習性の調査。
3. 郷土の害虫の天敵調査。
4. 郷土の害虫の天敵調査。
5. 作物の種類・品種の耐虫性調査。
6. 薬剤の調製と散布試験。
7. 殺虫剤の効果比較試験(使用量・時期)。
8. 薬剤混用試験。
9. 防除暦の作成。
2. 融雪促進実験。
3. 防寒・防霜に関する基礎実験。
4. 降霜予想に関する調査。
5. 降霜の地域分布に関する調査。
6. 霜柱に関する実験。
7. 干ばつや大雨に関する調査。
8. 強い風に関する調査・実験。
9. 気象暦の作成。
(2) 「教育内容」は,学習の単元やその順序を示したものではないから,各学佼は,地域や生徒の必要を考慮して,具体的な教育計画をたてられたい。
(3) 学習の効果を高めるために,学習に必要な実験材料・実験器具・学習の方法などについては,つとめて創意くふうされたい。
(4) 夜間に実施しなければならない実験については,家庭実習または宿泊当番の機会を活用するようにする。
(5) パテチオン剤や殺そ剤など,毒性の強い農薬を取り扱うにあたっては,「毒物・劇物取締法」および「取締基準令」など,関係法規を厳守されたい。
(6) 資料収集その他については,つとめて農業試験場・測候所など,関係機関との連絡を図られたい。
性 格
「農業工作」は,農業生産力を高め,生産費を低減させるために,土地と水とを最も有効に利用するとともに,それにかなった農舎,農機具等の改善に役だつ製作・修理・くふう・操作等を学ぼうとするものである。したがって「総合農業」や「作物」・「園芸」・「畜産」・「養蚕」などと緊密な関連をもって学習すべきものである。
目 標
(2) わら細工・竹細工・木工・金工・土工・コンクリートエの基礎的な技能を養う。
(3) 農機具の操作・修理・くふう・保存および簡単なものについての製作などの技能を養う。
(4) 農地の生産力を高めるために,自然的条件を改善し,労働効率の高い工事を施しうる能力を養う。
(5) 農業構造物を予算に応じて設計し,かつそれを合理的に管理し,有効に利用する能力を養う。
(6) 経営に適した農機具を選び,作業に応じてくふう・調整して使いこなす能力を養うう。
(7) 農業工作の技術は,農業の近代化をもたらす基本的なものであることを自覚し,常に農地・農舎・農機具を改良し,これを愛用する態度を養う。
(8) 周到な用意をして機械を安全に使いこなす態度を養う。
「農業工作」の教育目標を達成するに必要な具体的な到達目標は,上に述べた性格・目標に基き,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
「農業工作」の教育目標を達成するに必要な教育内容は,上に述べた性格・目標に基き,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
指導上の留意事項
(2) 「農業工作」の教育計画をたてる場合には,「総合農業」や作物関係・園芸関係・畜産関係などの科目と緊密な関連を図り,「農業工作」にふさわしい教育内容を取り上げ,学習の効果を高めることがたいせつである。
(3) 農業工作機械を取り扱うにあたっては,あらかじめ災害防止の方途を講ずるとともに,常に安全を図ることが必要である。
性 格
「農業経営」は,農業生産力を向上し,高い所得をあげて農家の生活を豊かにするには,土地や農機具や労力などを活用して,どのように農業経営を営めばよいか,を学ぶ科目である。したがって「農業経営」以外の農業科目においても,経営的考え方と密接不離の関係において生産技術を学び,技術と経営の一体化された学習が行われなければならない。
このようにしてはじめて農業経営学習の目的は達せられるものであるが,「農業経営」の科目では,特にまとめて次のような学習を指導しようとするものである。
すなわち,①「農業経営」学習の動機を,ホームプロジェクトの計画および実施と農村調査に求めて,生徒の当面する農業経営問題の解決を図り,②これを一般的な農業問題に発展させて農業経営の考え方,農業簿記・農業経営と社会・国家とのつながり,国の農業政策や法規,日本の農業と世界の農業との関係などに及ぼし,③農業クラブ活動によって,生徒の農業経営にまつわる諸般の活動力を養うようにしようとするものである。
目 標
いま農業経営の目標を述べれば次のようである。
(2) 自分の家や郷土の自然的,社会的,経済的環境と農業経営・農村生活との関係を理解させる(外部環境との関係の理解)。
(3) 農業経営を改良し,経営設計をたてる能力を養う(経営改善設計能力)。
(4) 自分の家や郷土の農業生産力の発展をはばんでいる素因を理解し,進んでこれを除去し,さらに,これを発展させようとする態度を養う(積極的活動力)。
(5) 農業や農村生活に喜びや楽しみを感じ,進んでこれを改善しようとする態度を養う(生活への発展)。
計画・実施・記録・反省
2. 学校農業クラブ
組織・運営・活動
3. 農業経営の考え方,診断と設計
実態調査の方法,農業経営と環境,農業経営の組織,農業経営の規模,農業経営の集約度,経営と技術,土地生産性と労働生産性,農業経営の改善設計
4. 農業簿記
農業経営と農家経済,農家経済簿記,労働簿記,生産費の計算,協同組合簿記
5. 農業経営と交換経済,金融
農産物の販売と流通機構,農産物市場,価格形成と生産費,必需品の購入,販売購買と協同,農業金融の特徴,組合金融・短期金融・長期金融
6. 農村社会と農村生活,農業協同組合
7. 農業経営と農業政策
農業政策,農業改良普及事業,農業法規
8. 日本農業と外国農業
(2) 農業の各科目の指導にあたっては,各科目に含まれる家畜や作物や農産加工を孤立的に考えて,その優位性を必要以上に一面に強調することを避け,むしろそれらを農業経営に取り入れた場合を考慮して,その問題点を解明させるように指導されたい。
(3) 農業法規は,無味乾燥な学習におちいりやすいので,農業経営途上に直面する事項と密接な関連において指導し,常に生徒の関心と興味をつなぎ,理解を深くさせるようにされたい。
(4) 「農業経営」を履修する場合には,低学年から適切な教育内容を選んで学習させ,高学年になるに従い,その教育内容を増加して,この科目の目標の達成を図られたい。
性 格
(2) 「農業一般」の教育内容は,履修の目的,学校の施設・設備,地域社会の状況および生徒の必要などによって,特色をもってくるものである。
(2) 農業の自然的,社会的,経済的な知識・理解を得させる。
(3) 作業を科学的,能率的に進める能力を養う。
(4) 勤労と責任を重んずる態度を養う。
(5) 自然ならびに生物の生命力の偉大さを体得し,豊かな情操を培い,作物・家畜を愛育する態度を養う。
「農業一般」の目標を達成するに必要な具体的な到達目標および教育内容等は,上に述べた性格・目標に基き,次にあげるいくつかの例,またはこれらの例を組み合わせたり,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用いたりし,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
そうして各学校は,次に示すいくつかの例を参考にし,実情に即して教育計画をたてるものとする。
B.園芸に関するもの
C.家畜に関するもの
D.農産加工に関するもの
E.農業工作に関するもの
具体的な到達目標
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1. おもな農作物の種類の見分けができること。 | 1. 農作物の栽培には,作物の遺伝的性質,作物の生育する環境,栽培の方法の三つの条件を合理的にして,一定面積から最大の収益をあげるようにしなければならない。
2. 土地に適する作物の種類・品種はその土地の環境,栽培の目的と方法によって違う。 3. 慣行作業には,作物と土や水の関係を合理的に関係づけているものも少なくない。それらをよく調べてさらに作業を合理化することが必要である。 |
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2. よい種ものを選ぶことができること。
3. 種ものの消毒ができること。 4. 種ものをじょうずにまくことができること。 5. 苗の良否の鑑別ができること。 6. 苗代の設定・管理ができること。 7. 苗の植付けができること。 8. 温床の設定・管理ができること。 9. 整地・中耕・土入れができること。 10. 肥料を施すことができること。 11. 草取りが合理的にできること。 12. おもな病害虫の見分けができること。 13. おもな農薬の使用ができること。 14. 幼穂形成の見分けができること。 15. おもな農作物について収穫の適期を見分けることができること。 16. 種ものの採り方ができること。 17. 種ものの貯蔵ができること。 |
4. よい種を選ぶ方法には,ふるい選・とうみ選・塩水選などいろいろあるが,さらに発芽試験によって,発芽のよいものを選ぶこともたいせつである。
5. よい種とは,純正で,清潔歩合が高く,よく充実して発芽歩合・発芽勢ともによいものである。 6. 作物の中には,栄養体の一部を繁殖に供するものがある。 7. 苗の良否には,苗床の状態と天候・手入れが影響する。 8. 種ものをまく前に種を処理することによって,発芽や生育を促すことができる。 9. 種まき・植付けの適当な密度は,気温,土の肥沃度,施肥量,植付けの早晩,品種の特性,用途などによって違う。 10. 種ものの発芽,作物の生長・開花・結実には適当な水分が必要であるが,水分が多すぎる場合や不足する場合には,いずれも作物の生育を阻害する。 11. 土中の空気が作物に及ぼす影響はきわめて大きい。特にさつまいもやじゃがいもなど地下部の発育を図るには,土中の空気がたいせつである。 12. 作物の生育に適する温度は,作物の種類によって違う。 13. 作物によっては,低温処理または高温処理によって,開花結実を促進または抑制させることができるものもある。 14. 日照時間の長短は,花芽の分化や結実に関係する。 15. 雑草の種類や生育のしかたは,土地や季節によって違う。 16. 病害中の被害は,作物の品種や栽培法を改め,また農薬を使用することによって軽減することができる。 17. 農薬はその使用を誤ると効果がないばかりでなく,時には薬害を起こすこともある。 18. 花芽の分化や幼穂形成の時期における水分・養分・日照・手入れの良否は,作物の収量に大きな影響を与える。 19. 質のよい収穫物をたくさんとるには,均等な発育が必要である。 20. 作物の収穫の時期は,収量や品質に大きな影響を与える。 21. 種ものの貯蔵のしかたや貯蔵の期間は発芽力に影響があり,かつその後の成長にも関係する。 22. 種いもや球根などの貯蔵には,温度・湿度の調節がたいせつである。 |
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1. 土性・土層の見分けができること。
2. 土の酸性の度合が測定でき,石灰の必要量がわかること。 3. おもな肥料の種類の見分けができること。 4. つみ肥の製造ができること。 |
1. 土はその種類によって組織や性質が違う。
2. 土の酸性の程度は,作物の発育や病害と深い関係がある。 3. 土の性質や土中の微生物の作用は,作物の生育に影響を及ぼす。 4. 肥料は種類によって主成分の含有量や性質・使用法などが違う。 5. つみ肥のつくり方や管理法は,その品質に関係する。 6. 適切な施肥量と施肥法は,土地の様子と作物の種類によって違う。 7. 作物の発育状態は,土地の肥沃(よく)度や施肥量によって違う。 |
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1. 交配ができること。 | 1. 品種の改良には遺伝の法則が大へん役立っている。
2. 品種改良には,系統とうたを行う場合と,雑種や倍数性や突然変異を利用して新しい品種をつくる場合とがある。 3. 一代雑種には,生育が盛んで生産力の高いものがある。 |
教 育 内 容
(農作物と栽培管理)
2. 種ものの選定実習。
3. 発芽試験。
4. 種ものの消毒実習。
5. 種まきと植付けの実習。
6. 苗代をつくる実習。
7. 苗床をつくる実習。
8. 育苗の実習。
9. 整地・中耕・土入れの実習。
10. 肥料配合と施肥の実習。
11. 雑草の種類調査。
12. 草取りの実習。
13. 病害虫の被害調査。
14. 農薬の調製と使用法の実習。
15. 根の生長調査。
16. 幼穂形成の調査実験。
17. 花粉の発芽実験。
18. おもな農作物の収穫・調製の実習。
19. 種ものの貯蔵実習。
20. 農業試験場などの見学。
2. 土の容水量の実験。
3. 根粒菌の培養と接種。
4. つみ肥製造実習。
5. 肥料試験。
〔注〕※印のものは,学校の施設・設備,地域や生徒の必要などによって加え,またクラブ活動などの特別教育活動として取り扱うものとする。
具体的な到達且標
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1. おもな草花・野菜・果樹の種類の見分けができること。 | 1. 園芸作物は,自然的環境や栽培条件のわずかな変化によっても,収量・品質に大きな違いが生ずる。 |
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2. よい種ものを選ぶことができること。
3. 種ものの消毒ができること。 4. 種ものをじょうずにまくことができること。 5. 苗・苗木の良否の鑑別ができること。 6. 苗の植付けができること。 7. 温床の設定・管理ができること。 8. 苗床・はち物のかん水ができること。 9. 肥料を施すことができること。 10. 草刈りが合理的にできること。 11. おもな病害虫の見分けができること。 12. おもな農薬が使用できること。 13. 花芽の分化の見分けができること。 14. 草花の開花期の調節ができること。 15. 草花・果樹・庭木のさし木・さし芽・つぎ木・とり木ができること。 16. 整枝・せん定ができること。 17. 人工授粉ができること。 18. おもな園芸作物について,収穫の適期を見分けることができること。 19. 種ものの貯蔵ができること。 20. 庭木の簡単な手入れができること。 21. 庭木の根まわし・植え替えができること。 22. 芝ふがつくれること。 |
2. ある土地に適する園芸作物の種類は,その土地の栽培環境・栽培目的・栽培方法によって違う。
3. 充実して栄養に富んでいる種ものからは強い芽が出る。 4. 園芸作物を普通と違った時期に生産するには,特別の技術や資材や管理を必要とする。 5. 作物の生育には,水分・空気・温度・日照・肥料などの諸要因が影響を及ぼす。 6. 雑草の種類や生育のしかたは,土地や季節によって違う。 7. 虫害の程度は,害虫の種類や加害の時期によって違う。 8. 冬越する病菌や虫を駆除することは,病害虫を防ぐ効果が大きい。 9. 園芸作物では,病虫害の被害が,品種や栽培法を改め,また農薬を使用することによって著しく軽減することができる。 10. 農薬は,使用目的に応じて,最も効果のあがる種類・使用時期・調合割合などがある。 11. 落果は,天候や栄養状態の不良,病気・害虫などによって起ることが多い。 12. 花芽の分化や結実の行われるころの水分・養分・日照などの良否は,作物の収量に大影響を与える。 13. 園芸作物には,受精しなくても果実が発育するものと,受精しなければ発育しないか,発育のよくないものとがある。 14. 園芸作物の中には,種もののほか,茎・芽・葉・根など栄養体を繁殖に供するものがある。 15. 整枝やせん定などの手入れは,作物の栽培目的・種類・品種および生育の状態によって違う。 16. 作物の収穫の時期は,収量や品質に大きな影響を与える。 17. くだものの発育は,栄養生長と生殖生長とが調和してはじめてうまく行われる。 18. 種ものの貯蔵法や貯蔵期間によって,作物の発芽や生育の状態が違う。 |
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1. 土性・土層の見分けができること。
2. 土の酸性の度合が測定でき,石灰の必要量がわかること。 3. おもな肥料の種類の見分けができること。 4. つみ肥の製造ができること。 |
1. 土は,その種類によって組織や性質が違う。
2. 土の酸性の程度は,作物の発育や病害と深い関係がある。 3. 土の性質や土中の微生物の作用は,作物の生育に影響を及ぼす。 4. 肥料は種類によって,主成分の含有量や性質・使用法などが違う。 5. つみ肥のつくり方や管理法は,その品質に関係する。 6. 適切な施肥量と施肥法は,土地の様子と作物の種類によって違う。 7. 作物の発育状態は,土地の肥沃(よく)度や施肥量によって違う。 |
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1. 交配ができること。 | 1. 品種の改良には遺伝の法則が大へん役だっている。
2. 品種改良には,系統とうたを行う場合と,雑種や倍数性や突然変異を利用して新しい品種をつくる場合とがある。 3. 一代雑種には,生育が盛んで生産力の高いものがある。 |
教 育 内 容
(園芸作物と栽培管理)
2. 種ものの選定実習。
3. 発芽試験。
4. 種ものの消毒実習。
5. 種まきと植付けの実習。
6. 温床をつくる実習。
7. かん水・施肥の実習。
8. 育苗の実習。
9. 病害虫の被害調査。
10. 農薬の調製と使用法の実習。
11. 落果の調査。
12. 雑草の種類調査。
13. 根の生長調査。
14. 花芽の分化の実験。
15. 温浴法の実験。
16. さし木・さし芽・つぎ木・とり木の実験。
17. せん定実習。
18. 日長効果の実験。
19. 花粉の発芽実験。
20. 人工授粉の実習。
21. 種ものの貯蔵の実習。
22. 庭木の植え替えの実習。
23. 芝ふつくりの実習。
24. 公園・庭園・植物園・果樹園・温室などの見学調査。
25. 農業試験場・林業試験場などの見学。
2. 土の容水量実験。
3. 根粒菌の培養と接種。
4. つみ肥製造実習。
5. 肥料試験。
〔注〕※印のものは,学校の施設・設備,地域や生徒の必要などによって加え,またクラブ活動などの特別教育活動として取り扱うものとする。
具体的な到達目標
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1. おもな家畜の種類と品種の見分けができること。
2. 人工ふ化ができること。 3. ひなの雌雄鑑別ができること。 4. 育すうができること。 5. 駄(だ)鶏のとうたができること。 6. 飼料標準によって飼料の給与計画がたてられ,合理的な給餌ができること。 7. おもな牧草と飼料に適する野草の見分けができること。 8. 乾草がうまくつくれること。 9. 簡単な畜舎や舎内設備の設計ができること。 10. 畜舎の管理がよくできること。 11. 家畜の健杏の見分けがつくこと。 12. 小家畜の解体ができること。 |
1. 家畜の飼育は,家庭経済や食生活の改善に寄与する。
2. 飼育する家畜の種類・品種は,気候・土地・用途などによって決まる。 3. 鶏のふ化には,温度・湿度・空気などの条件のよいことがたいせつである。 4. ひなの雌雄の鑑別は,生殖器官の相違によって行われている。 5. ひなの生育には,温度・湿度・栄養などの条件のよいことがたいせつである。 6. 能力の劣る鶏や病鶏はとうたすることが必要である。 7. 家畜の種類・用途・能力によって与えるべき栄養の量や質が違う。 8. 野草の中には,飼料に適するものがある。 9. 飼料は,乾燥したりサイロにつめたりして貯蔵することがある。 10. 畜舎の構造や設備は,家畜の健康・管理の能率に関係する。 11. 畜舎の整理・清掃・消毒は,家畜の健康に関係する。 12. 飼養管理の良否は,家畜の能力に影響する。 13. 家畜の病気には,予防がいちばんたいせつである。 14. 小家畜の骨格・内臓・筋肉の構造を知り,解体の順序がわかる。 |
教 育 内 容
2. 養鶏場・養豚場・牧場などの見学。
3. 飼育の設計。
4. 人工ふ化の実習。
5. 胚(はい)の発育状況の調査。
6. ひなの雌椎鑑別実習。
7. 育すう実習。
8. 飼料とひなの生育関係の調査。
9. 飼育実習。
10. 牧草ならびに飼料用野草の種類の調査。
11. 乾草製造実習。
12. 畜舎の見学と調査。
13. 簡易な畜舎の設計と建設。
14. 小家畜の解体実習。
〔注〕養蜂(ほう)・大家畜・養魚などは,学校の施設・設備,地域や生徒の必要に
よって加え,またクラブ活動などの特別教育活動として取り扱うものとする。
具体的な到達目標
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1. 麦芽がつくれること。
2. 水あめがつくれること。 3. こうじがつくれること。 4. 納豆がつくれること。 5. 甘酒がつくれること。 6. みその諸原料の配合ができること。 7. 豆腐の擬固剤の添加量を決めることができること。 8. 乾燥果実や乾燥野菜がつくれること。 9. ゼリーポイントを決めることができること。 10. 乳酸発酵中の管理ができること。 11. びんづめの密封や殺菌ができること。 12. 発酵中のパン生地(きぢ)の手入れができること。 13. つけ物原料の配合ができること。 14. かきの脱渋ができること。 |
1. 農産加工は,農産物を貯蔵・加工して,食生活を豊かにし,その改善に寄与するものである。
2. 農産加工には,原料・原理・方法などによって,いろいろの分け方がある。 3. 微生物の中には,食品加工にきわめて有用なものもあるが,また有害なものもある。 4. 麦芽をつくるとき,発芽の斉(せい)一と芽の発芽程度は,麦芽の品質に影響する。 5. こうじや麦芽の酵素は,でんぷんを糖化する。 6. 水あめは,でんぷんを酸で分解してつくることもある。 7. こうじや納豆ができるには,適度の温度・湿度・酸素が必要である。 8. みその熟成期間は,使う食塩の量やこうじの量によって違う。 9. だいずのたんぱく質は,塩化マグネシウムなどで固まる。 10. 乾燥果実や乾燥野莱をつくるには,日乾・風乾・火力乾燥などの方法がある。 11. 乾燥果実をつくるとき,いおうくん蒸をすると,よい製品ができることもある。 12. ゼリーポイントを決めるにはいろいろの方法がある。 13. 牛乳は,バター・チーズ・練乳・粉乳・カゼイン・乳糖・乳酸飲料などに加工される。 14. びんづめの密封・殺菌が完全に行われないと,変質することがある。 15. パンは,アルコール発酵やふくらし粉から出る炭酸ガスの作用でふくれる。 16. つけ物はいろいろな条件によってつかる速さが違う。 17. かきの脱渋は,湯・アルコール・炭酸ガスなどで行われる。 |
教 育 内 容
2. 糖化検定。
3. 納豆菌の検鏡。
4. 納豆をつくる実習。
5. こうじをつくる実習。
6. 甘酒をつくる実習。
7. みその種類の調査。
8. みそをつくる実習。
9. 豆腐をつくる実習。
10. 乾燥果実をつくる実習。
11. びんづめ実習。
12. ジャムをつくる実習。
13. 乳酸飲料をつくる実習。
14. パンをつくる実習。
15. つけ物実習。
16. 脱渋の実習。
具体的な到達目標
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1. 各種のなわの結び方ができること。
2. 竹がきがつくれること。 3. 小畜舎・簡易温室・フレーム,その他小建築物の製作や修理ができること。 4. 平板測量ができること。 5. 土のくずれない傾斜面をつくることができること。 6. コンクリートの作業ができること。 7. 農機具の使用と整備ができること。
8. オート三輪車の運転ができること。 |
1. 農業工作には,わら細工・竹細工・木工・金工・土工・コンクリ—ト工,農機具の取扱いおよび簡易農業測量などの内容がある。
2. なわには,その原料・規格によっていろいろの種類があり,用途も違う。 3. なわの結び方は用途によって違う。 4. かきにはいろいろの種類があるが,竹がきが広く用いられている。 5. 建物などの施設をつくるには,まず規模・位置を定め,材料の見積りを正確に行い,施行することがたいせつである。 6. 平板測量器は,使い方によって,いろいろな測量に利用できる。 7. こう配を決めるには,土質や施行法がかんけいする。 8. コンクリートの配合割合は,用途によって違う。 9. コンクリ—トの硬化の速さや度合は,セメントの種類・配合割合・温度・水分などによって違う。 10. わが国の農機具は近時相当動力化されてきたが,まだ人力によるものが多い。 11. 農機具の適否・構造・使用の巧拙は,作業能率・できばえ・疲労に大きな関係がある。 12. 農機具使用後の手入れや保存のしかたは,耐久力に大きな関係がある。 13. オート三輪車の運転には,内燃機関の構造,各部の機能,操縦法,交通法規を知る必要がある。 |
教 育 内 容
2. かきの種類調査。
3. 竹がきをつくる実習。
4. 小建築物の設計と製作実習。
5. 平板測量実習。
6. 土質・施工法とこう配の関係調査。
7. 傾斜面の施工実習。
8. コンクリートの硬化実験。
9. コンクリート作業。
10. 郷土における農機具の種類の調査。
11. 農機具使用法の実習。
12. オート三輪車の運転実習。
(2) 「農業一般」の指導にあたっては,「理科」・「数学」・「社会」・「芸術」などとの関連を図り,学習の効果を高めるようにされたい。
(3) 「農業一般」の学習に必要な材料・器具ならびに学習の方法等については,つとめて創意くふうをされたい。
性格と目標
作物関係科目には,「作物」と「飼料作物」がある。「飼料作物」は,主として畜産課程で履修される科目であり,「作物」は広くいろいろな課程で履修される科目である。
これらの科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
作物関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものは,さらに加えるものとする。
8. 園芸関係科目
性格と目標
園芸関係科目には,「野菜園芸」・「果樹園芸」・「草花園芸」と「園芸」がある。前者の3科目は,主として園芸課程で履修される科目であり,後者の「園芸」は,広くいろいろな課程で履修される科目である。
これらの科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
園芸関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
9. 畜産関係科目
性格と目標
畜産関係科目には,「家畜」・「家畜飼養」・「家畜衛生・診療」と「畜産」がある。前者の3科目は,主として畜産課程で履修される科目であり,後者の「畜産」は,広くいろいろな課程で履修される科目である。
これらの科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
畜産関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
10.養蚕関係科目
性格と目標
養蚕関係科目には,「栽桑」・「養蚕」・「蚕体生理・病理」・「製糸・機織」・「蚕種製造」がある。これらの科目は,主として蚕業課程で履修されるものであるが,「栽桑」・「養蚕」は,これを必要とする他の課程においても履修されるものである。
これら科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
養蚕関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
11.農産加工関係科目
性格と目標
農産加工関係科目には,「農産加工」・「畜産加工」・「応用微生物」・「農産化学」がある。これらの科目は,主として農産加工課程で履修されるものであるが,「農産加工」と「畜産加工」は,これを必要とする他の課程においても履修されるものである。
これらの科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
農産加工関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,次にあげるものの中から,学校の必要に応じて取捨選択し,またさらに加えるものとする。
農産加工の必要と目的
穀類の加工
わが国の畜産加工
畜産加工の発達と現況,畜産加工の重要性
乳加工
微生物利用の発展
農産化学
性格と目標
農業土木関係科目には,「農林測量」・「農業造構」・「農業水利」・「農地造成」・ 「農業機械」がある。これらの科目は,主として農業土木課程で履修されるものであるが,「農林測量」は,林業課程においても履修されるものである。
これらの科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
農業土木関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,次にあげる内容の中から,学校の必要に応じて取捨選択し,またさらに加えるものとする。
農林測量
梁(はり)と柱
農地と水
農業水文
農地造成の意義
開拓
農業機械の意義
機械要素と材料
原動機
性格と目標
林業関係科目には,「森林生産」・「森林土木」・「林産加工」・「林業経済」と「林業一般」がある。前者の4科目は,主として林業課程で履修されるものであるが,「林業一般」は,林業課程以外の課程で履修されるものである。
これらの科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
林業関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
14.造園関係科目
性格と目標
造園関係科目には,「造園計画」・「造園材料」・「造園施工」・「都市計画」と「造園」がある。前者の4科目は,主として造園課程で履修されるものであるが,「造園」は.造園課程以外の課程で履修されるものである。
これらの科目の一般的な目標ならびに具体的な到達目標については,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。
教 育 内 容
造園関係科目の教育目標を達成するに必要な教育内容は,改訂前学習指導要領の関係当該事項を用い,学校の必要に応じて,それらの中から必要なものを取り上げ,また足りないものはさらに加えるものとする。