単元学習の意義
前章にあげた各学年の目標や内容を,具体的な指導計画として取り上げていく場合,社会科では単元という学習内容の組織を考えて,その計画をたてることが必要である。
しかし,そのためには,単元あるいは単元学習の意義について理解しておかなければならない。
第1章で述べた社会科の意義や,第2章で述べたその目標によってすでに明らかなように,民主的社会人として備うべき資質の一つとして創造的に問題の解決をする力を養うことが,社会科の重要な任務である。このような目的を達するためには,おのずからそれに相応した学習内容の組織のしかたや指導法が考えられなければならないのは当然である。そこで,教科書や教師の講義本位による単調で受身的なかつての授業から脱して,児童がその具体的生活経験の中で当面し,その解決を求めており,かつ教育的にみても価値のある問題をとりあげ,これを中心として学習を展開していくような方法が重視されるようになったのである。このような考え方で,児童の学習経験のまとまりについてくふうしたものが単元であり,問題の解決に向かっての生き生きとした種々の学習活動を通じて,民主的社会における人間関係の基本的知識や理解をはじめ民主的社会人として望ましい態度,能力などを養おうとするところに社会科の単元学習の特色があるのである。
しかし,この点をなお具体的に考え,古い学習方法と比較しながら単元学習の特質をまとめてみると,次の諸点をあげることができよう。
教師によって何かが課され,児童自身には直接意味のわからない課題の学習が進められるということであってはならない。
2 したがって,その学習計画も教師の適切な指導のもとに児童が自主的に参加してたてられる必要がある。
3 そこでは,問題の解決に向かっての生き生きとした多種多様な学習活動を行うことによって,児童のそれぞれの個性を生かし,かれらの能力を多面的に発達させなくてはならない。すなわち,単に黙って教師の講義を聞き,いいつけられたとおりに教科書を読み,文字を書いているという学習活動だけではなくて,みずから種々さまざまな方法を用いて,資料を集めたり,これをまとめたり,表現したりするようなあらゆる学習活動が営まれなくてはならない。
4 このような学習活動の結果として,いろいろな事実を相互に関係なく,ばらばらに記憶させるのではなく,事実相互の関連や事象の背後にある原則などについての理解,ものごとを科学的に追究しようとする精神,望ましい生活態度や習慣などを児童の身につけさせていかなければならない。
単元学習には,このような特質があるとともに,その指導が適切を欠き,学習が形式化してしまうと,一面多くの弊害を生じやすいことを考えて,単元の構成やその展開にはじゅうぶんに慎重でなければならない。
望ましい単元の備えるべき条件と単元構成の手順
単元学習の意義について考えることは,おのずから望ましい単元はいかなる条件を備うべきかという問題につながるので,以下に望ましい単元の備えるべき条件を列挙してみよう。
2 単元はその中に,児童が強い関心をもって,その解決のための活動を営みうるような,いくつかの問題を含んでいなければならない。
3 しかしその問題は,実践的欲求を中心に形成されているもの(たとえば,学級新聞を作ろう),知的な追求心を中心に形成されているもの(たとえば,機械生産の特質は何か),社会的課題の解決の方向を探求しようとするもの(たとえば,衣食住の改善はどうしたらよいか),などの中から,あくまで教育的に選択されたものであって,児童の発達段階を無視したものであってはならない。
4 問題の解決をめぐって,多様な学習活動が行われ,しかも前後の学習活動にはっきりした有機的つながりが保たれていなければならない。
5 単元は間口が狭くて,そこから深くはいっていくうちに,学習が自然に広がるようになっていることが望ましい。単元の間口が広いと,学習が平面的になりやすいからである。一つの問題を追求していくうちに,次々に問題が派生してきて,学習とともに児童の視野が広められていくことが望ましい。
6 学習内容や活動は,単元の目標にてらして最も適切なものを厳選し,能率的な学習が行えるようになっていることが望ましい。単元の主題に関係のある雑多な事項をもりこみすぎて,習得した知識の整理や結論の検証のための時間が不足するようなものであってはならない。
7 単元の計画は固定的なものではなく,教師の予想しなかった児童の動きにもよく対処しうるような,弾力的なものであることが望ましい。
次に,こうした条件を考えながら,どのような手順で単元を構成すべきかが問題になる。
単元は,その性質上,個々の学級教師によってつくられることが必要である。なぜなら,単元の構成と展開の基盤になる児童の具体的な問題や必要や欲求は,それらの児童と日常接している教師だけが,じゅうぶんにつかむことができるからである。すなわち,児童の気持やその動きをはっきりとらえている人は,担任の教師以外にはないからである。
では,学級教師は,どのようにして単元を構成すればよいのであろうか。
この場合,単元構成の手順として,絶体にいつ適用しても誤りのないというようなものを考えることは不可能でもあり,かえって望ましくないことでもあろう。しかし,原則的には次のような手順を踏んで,具体的単元を考えていくのが実際的であろう。
学習指導要領に示された資料は,その性格上,かなり一般的であることはまぬがれない。しかし,これは教育課程の基準を示すものとして作成したものであるから,どのような単元構成をしたらその趣旨を最もよく生かしうるかを検討してみることが必要である。すなわち,単元構成のための非常に具体的な手がかりを,学習指導要領そのものに求めることは無理なことであり,かつ望ましくないことでもあるが,学習指導要領をよく読み,そこに示された目標や内容の趣旨をよく理解,検討することが,単元構成にあたってまず必要な手順である。
2 児童の具体的生活環境やかれらの当面している問題などをよく調べる。
さきに述べた単元学習の意義から考えて,問題解決へ向かっての児童の生き生きした学習活動を生み出していくには,その具体的生活環境に立脚し,かれらの切実な欲求や関心がどういう問題に向けられているかをよく知って,単元構成を行うべきである。このことは,たとえば学習指導要領にある交通に関した同じ基本目標を達成しようとする場合でも,交通機関があまりに発達し,どうしたら交通事故を少なくすることができるかという問題に児童の関心が向いている地域の場合と,へき地で,児童もなんとか村の交通をもっと便利にしたいと考えている地域の場合とでは,単元構成の態度におのずから相違が表われることから考えても,きわめて自明のことである。
ただ特に注意を要することは,具体的生活環境や児童の問題に即して単元を考えることが,結果として児童の視野をいつまでも狭い特定の地域の生活にしばりつけておくような学習になってはならないということである。
3 児童の発達の状況を適確にとらえることに努める。
児童の発達の一般的特性については,児童心理学その他の学問が,われわれにいろいろな知識を提供している。また,児童の道徳的意識や地理的意識,歴史的意識の発達などに関する研究も少なくない。前章の目標や内容も,これらの研究成果を勘案して作成したものであるが,学級教師としても,それぞれの学年の児童の発達の特性について基礎的な理解をもつばかりでなく,特に自分の学級の児童の力が,どこまで伸びてきているか,これまでどの程度の経験を積んできているかを具体的にとらえて,単元構成を行う必要がある。たとえば,一つの問題を追求していく児童の意識がどの程度続くものか,ものごとの因果関係をどの程度掘り下げていけるかなどの点からも,単元構成の態度が変ってくるはずのものであるが,これらの点は児童の発達の状況を適確につかんで初めて明らかになることだからである。
4 他教科の学習との関係,学校や地域杜会の行事の生かし方などについてくふうする。
それぞれの教科は,その教科としての立場から必要なねらいや学習内容の組織配列を行っている。また,学校や地域社会には,児童の生活やその意識に大きな影響を与える各種の季節的行事,仕事や衣食住の変化などがある。これらの条件も,単元構成にあたって,じゅうぶん検討する必要がある。他教科の学習事項や各種の行事を通しての生活経験が有効に生かされれば,単元学習が生き生きと豊かにもり上っていくからである。
以上のほかにも,単元構成の手順には,たとえば教育委員会などで作成した資料を有効に活用するとか,使用する教科書の内容をあらかじめよく研究するとか,地域社会で学習に利用できる資料や施設のようすを調べておくなどのことも必要であろう。しかし結局最後は,教師としてこれなら自信のある指導ができるという自主的判断によって,単元が決定されることが望ましいのである。
各学年の学習の領域案
具体的な単元構成にあたっては,上述のようにいろいろな手順が必要であるが,その手順を容易にするための各種の資料が考えられる。ここに示す各学年の学習の領域案も,その資料の一つとして作成されたものであって,従来の学習指導要領で単元の基底例として示したものと,その性格は同じものである。すなわち,これまでの単元の基底例の不備な点を反省しながら,前章の目標にてらし,適切な学習内容を選択し,その組織のしかたを考える一つのめやすとして,それぞれの学年で,社会科の学習としてとりあげる必要や価値のある児童の問題や学習経験にはどんなものがあるか,それらはどんな具体的まとまりとして考えられるかを研究して生れたのが,この学習の領域案である。
したがって,これはあくまで具体的な単元構成にさきだつ資料であって,単元そのものの例という意味はいささかももっていない。
なお,それぞれの学習の領域案には,なぜこの学年の児童にはこうした領域を考えて指導する必要があるかという説明が述べてあるが,従来の学習指導要領にあった「発達の特性」がやや一般的であったので,今回は社会科のねらいと児童の学年的特性を結びつけて,こういうかたちで表現したのである。
また,その領域でとりあげる必要があると思う学習経験をいくつか述べているが,比較的重要と思われるものを示したので,これだけに限定されるとか,これらは全部とりあげなければならないというものではない。
第1学年
入学当初の児童は,家庭と違う新しい学校という集団主活の中でさまざまの不安,困難等に当面するであろうが,これらはできるだけ早い機会に適切な方法でとりのぞくことが望ましい。
そのためには,まず自分の教室や座席の位置はもちろん,職員室,便所,水飲場などの所在,これらの利用のしかた,運動場や遊び道具を使っての遊び方,自分の学用品,教室の各種の道具などの使い方,教室の美化,あるいは飼育栽培している動値物などの愛護やその世話のしかたなどについての理解や能力を育て,学校では自分たちの安全で楽しい学習や遊びのためにいろいろなくふうがされているという点での信頼感を深め,早く集団生活の中での自分自身の身のまわりの始末ができるようにしてやることが有効であろう。
◇先生と友だち
ひとりの先生を中心に同じ年ごろの数十人のこどもたちの集まりである学級という集団の中にも,親愛,対立,恐怖,偏見など人間関係に基くさまざまな問題が形成されていく。さらには上級生,担任以外の先生などとの関係も問題になる。
そこで,同じ学級や学年の友だちとの楽しい話し合いや仕事のしかた,けんかの原因,上級生が学校で果している役割,先生たちの仕事や自分たちへの配慮,先生以外で学校でいろいろな仕事をしている人々の働き,他人の喜びや不幸に対する考え方などについての知見を広げ,集団生活には,集団生活でなくては味わえない喜びがあることを知らせつつ,他人に迷惑をかけず,きまりを守ろうとする態度や集団生活の中で素直に活発に自己表現ができるような力を育ててやることが有効であろう。
◇学校の行き帰り
登下校時は,教師や親の目の届きにくい気がかりな時間であるばかりでなく,児童自身にとっても,学校や家庭内における生活とはまた違った意味をもつ経験領域であり,交通事故,みちくさ,いたずらなど各種の問題が生じやすい。
そこで,家から学校までの道順,途中の様子,特に交通安全のために働いている人や施設のこと,道や乗物の働きと利用する場合の注意,登下校と時間の問題などを通して世の中の人や事物はみなそれぞれになんらかの役割を果していることについての理解や安全な登下校に必要な基礎的習慣を養い,あわせてこれを契機に時間に対する観念や空間的距離感などを深めてやることが有効であろう。
◇じょうぶなからだ
健康は,個人の活動にとっても集団主活にとってもきわめて重要なものであるが,それはまた各人の不断の注意やよい生活習慣によって維持されるものである。経験の乏しい児童は,健康や生命の大事なことについての理解や集団の一員としてこうした問題への関心に欠けるところを多く持っている。
そこで,学校や家庭で衛生に深い関係をもつ場所,設備(たとえば衛生室,手洗所,便所など)とこれらの利用のしかた,学校における身体検査・蛔虫駆除などの行事,大掃除,はえ取りデー,予防注射などの意義,健康のために必要な日常の生活習慣,病気の際の経験や他人の病気に対する態度などについて考えさせながら,学校や家庭ではみんながそれぞれの立場で自他の健康に留意していかねばならないことの理解や,健康のために必要な生活の基礎的な習慣を育ててやることが有効であろう。
◇学校や家庭の催し
学校や家庭には,みんなが楽しみ合う機会としての各種の行事や催し,余暇の利用等があり,児童もそれぞれの形でこれに参加しているが,その参加のしかたにはなおよく反省させ,単なる友だちどうしの遊びとは違うことに気づかせる必要のある問題が少なくない。
そこで,国民の祝日,学校の創立記念日等にあたって,日の丸の旗を掲げたり,その他いろいろな行事を計画して喜びを共にする様子,運動会や遠足の楽しさ,これに参加する時の準備や注意,家庭におけるだんらんや行楽,いろいろな道具の使い方や乗物の利用などについての理解や能力を高め,各種の行事に対する積極的な参加や望ましい余暇の利用などを通して,集団生活の楽しいふんい気が一年生なりに味わえるようにしてやることが有効であろう。
◇うちの人の仕事
自分たちの周囲の人々のしている仕事の意義を理解し,人々の協力している姿を具体的につかむことが,集団生活における自己のあり方に関心を向ける重要な契機であるが,それには学校生活での新しい経験を基礎に自分の家庭生活を省みるのが最も適切である。
そこで,自分の家の家族,特に両親の仕事の様子,その仕事と自分たちとの関係,家族の仕事の上に役だっている道具とその使い方,家庭で飼育栽培している動植物,火や水の使い方,家庭の美化,近隣の家との交際等について,あるいは友だちの家庭と比較しながら考えさせ,家族の人に迷惑をかけず進んでその仕事に協力する具体的方法や能率的な仕事のしかたについての理解や能力,家族の人々に対する感謝の気持を深めてやることが有効であろう。
◇近所の遊び場
近所の様子は,さまざまな学習の機会に触れ得るであろうが,児童の生活においてそれが最も問題になるのは,かれらにとっていちばん切実な遊びということを通してであろう。かれらのために安全でよい遊び場がいつも用意されているとは限らないからである。
そこで,近所での毎日の遊びについて,その遊び方や遊ぶ場所,季節によるこれらの相違,自分たちの遊びに対する両親やおとなの注意,遊びの中で起った事故やけんかの問題などを中心にして,いろいろな遊び方,場所の選択,使い方などについての理解を養い,公園,遊園地をじょうずに利用し,愉快に元気で遊べるようにしてやることが有効であろう。
第2学年
日常生活における物資の購入,商店の利用については,児童にも関係の深いさまざまな問題があり,かつそのような経験は,家庭生活が世の中のいろいろな人の働きによってはじめてなりたっていることを考えさせるによい契機でもある。
そこで,各自の家庭における諸物資の入手のしかた,多く利用している商店の種類,場所,その他の様子,物資が店まで来る経路,商店の人々が苦心していることがら,商店や季節による物の値段の違いなどについての理解を深め,自分たちの日常の買物に対する反省を通して,物のじょうずな買い方,望ましい金銭の取扱い方ができ,物をたいせつにする気特を育てやることが有効であろう。
◇食べ物や着物を作る人々
消費生活の一端に触れたことは,生活に必要な物資がだれのどのような仕事で作られているかを考え,その労苦を知り,動植物その他の資源と人間生活の深いつながりに目を開かせるよい契機となるであろうし,さらには,日常生活における物資の愛護,利用のしかたについての反省へと導くことができよう。
そこで,米,野菜その他日常の食糧物資を生産している農家の人々の仕事の様子(たとえば,その仕事と気候との関係,家畜や農器具の利用,農繁期の協力など),漁村の人々の仕事とその危険,工場で作られている物資のいろいろ,機械を使っての大量生産やその他の労苦等,各地域での取り扱いやすい題材に即してその理解を深め,前述のような反省をさせることが有効であろう。
◇病気を防ぐ仕事
前学年で学校や家庭という集団生活の一員として,自他の健康やそのために必要な生活習慣について考えた児童は,これらの問題をより広い立場で考える基礎として,その後さらに保健所の利用,地域における伝染病の発生等の具体的経験をつんできたものと考えられるが,これらの経験を活用して,みんなの健康を守るという点で近所の生活がどのようにつながっているかを具体的に理解きせることが望ましい。
そこで,伝染病をはじめその他の病気の恐しさ,これが発生した場合の保健所の人々の活動や労苦,各種の予防対策,たとえば,予防注射,大掃除,はえや蚊の撲滅,環境の浄化等の意義と協力のしかたなどを中心として,自分たちの日常生活の中にさまざまな形で病気を防ぐ仕事が行われていることの理解を深め,社会的な衛生行事に進んで協力する態度などを育ててやることが有効であろう。
◇郵便と電話
今日ではどんな地域の生活にも,近代的な通信機関を利用しての他地域の人々との結びつきがみられ,郵便局,ポスト,電話などは児童にきわめて親しみ深いものである反面,その利用のしかたなどについては,案外気のつかないいろいろな問題も少なくない。
そこで,郵便のおもな種類とその特色,郵便や電話を使う場合の具体的事例,郵便の届くまでの経路,郵便や電話の仕事に携わる人々の特殊な労苦(たとえば,風雨の日や夜間の仕事),はがきの正しい書き方,電話の使い方などについての理解や能力を深めるとともに,われわれの生活が人々相互の信頼を基礎としたいろいろな人々の働きによってささえられていることを考えさせることが有効であろう。
◇近所の道と乗物
道や乗物は,児童たちにとって最も身近な公共的施設・機関として,その利用のしかたにさまざまな問題があるばかりでなく,日常生活におけるいろいろな人々との交渉のしかたも,周囲の道や交通機関の様子によって想定されている面が多い。
そこで,学校や家の付近を中心にして,いろいろな道とその特徴,各種の交通標識,道路を中心にした交通機関の往来の様子,鉄道の果している役割と駅や踏切に働く人々の仕事(地域によっては河川や海上交通について),時間や季節による道や乗物の様子の違い,道や乗物を利用する場合の注意や改善したい点等について考えさせ,人間生活と交通機関の深いつながりについての基礎的理解を養うとともに,これらの正しい利用ができるようにしてやることが有効であろう。
◇わたくしたちの安全を守る人々
水害,火災,盗難その他われわれの生活を見舞う不時の災害に対して,児童は過大の恐怖感をいだいたり,興味本位的な見方をしている場合が少なくないし,身近にそのような実際的事件があっても被害者に対する一時的な同情をもつだけで終りがちである。
そこで,水害,火災,盗難,交通事故等の具体的経験とその恐ろしさ,その原因,事故が起った場合の消防官や警察官の働き,これらの人々の日常の労苦や仕事の特色,防火・防犯などの社会的行事,火の取扱い方や留守番のしかた等を通して,これらの災害がたいせつな人間をいためつけ社会全体に不安をもたらす不幸であること,自分たちの毎日の安全な生活がいろいろな人々の目だたぬ働きによって守られていることに着目させ,お互の協力で自分たちの生活を守ろうとする意欲や社会に対する信頼感を深めてやることが有効であろう。
◇わたくしたちの暮しと近所
身近に見られる公共施設や人々の働きについて,各種の観点から学習してきた児童に,さらに家庭における自分たちの衣食住の暮しが,近所の人々とのふだんの交際,行事等を通して気持よく営まれていくものであることを理解させ,そしてそのことを通して住みよい暮しが,われわれのどのような考え方によって発展していくかを考えさせることが必要である。
そこで,近所の人々が行っている日常の物の貸し借り,生産や物資の入手にみられる協力,病気見舞その他冠婚葬祭時などのつきあい,井戸,街灯その他の施設の共用,祭礼やその他の宗教的行事あるいは厚生慰安や衛生のための行事などにおける協力等についての理解や態度を育て,近隣の人々の立場をよく考えての協力や,身近な公衆道徳がよく守れるようにしてやることが有効であろう。
近隣の生活におけるさまざまな人間関係や諸問題について学習してきた児童が,その視野をさらにいちだんと拡大して,人間生活において自然環境のもつ意味を初歩的に理解し,さらには自分の村(町)への関心愛情を深めるには,自分の住む村(町)の様子を自分たちに関係の深い各種の仕事と関連づけてはあくすることが望ましい。
そこで,自分の住む村(町)の位置,地勢,集落や土地利用,公共施設などの様子,人々のおもな職業,その仕事のありさまと自然環境との関係などについての理解を,地図その他地域の調査研究に必要な資料の初歩的利用を通して深めてやることが有効であろう。
◇みんなの協力でできる安全な暮し
村(町)の人々の生活の中には,組織的活動,協力のしくみがいろいろな部面に見られるであろうが,こうした姿を児童がその実際的経験に即して最も具体的にとらえることのできるのは,村(町)の人々が自然の災害や病気,火災その他の不幸から自分たちの生活を守っていく活動であろう。
そこで,村(町)の人々の協力のもとになりたっている各種の施設(たとえば,保健所,病院,防火・防風の施設など)や対策(たとえば,河川工事など),警察・消防の組織等の中でその地域で特に重要と思われる問題に即し,かつ先人の業績や村(町)の人々の納める税金の意義の一端にも触れながら,安全で豊かな村(町)の生活を目ざして人々の協力している具体的事実についての理解を深め,村(町)の資源や人々の安全な暮しに役だっている施設などをたいせつにし,人々の気持を豊かにする催しに進んで参加する態度を養うことが有効であろう。
◇村(町)の道
村(町)の道は,物資の輸送や人々の行き来という面を通して村(町)と他地域の生活を結ぶ重要な役割を果していることはいうまでもない。そればかりでなく村(町)の道の様子は,そこに住む人々の毎日の仕事や暮しの上に大きな影響を持っており,そうした人々の生活との深いつながりとともにこれまでも変ってきたものであるから,児童が村(町)の生活を時間的,空間的視野から動的にとらえるには最もよい題材と考えられる。
そこで,村(町)のいろいろな道と人々の利用のしかた,そこに見られる各種の相違,古くからある道・新しい道,道の修理や新設のための人々の努力,橋や各種の交通標識,街路樹などの愛護,村(町)の生活と道の様子の変化等を通して,村(町)の人々と道路や交通機関の深いつながりを理解させるとともに,道路の改善が村(町)の生活をよくする一つの方法であることに着目させることが有効であろう。
◇村の人と町の人
都会の生活や農,山,漁村の生活の外観的差異や表面的特色から,児童は他の地域の人々やその生活について理由のない偏見やいたずらなあこがれを持ちやすい。したがって農,山,漁村の人々の活動も,都会の人々の活動も,物資の生産その他を通して相互に深い依存関係を持ち,それらの人々の衣食住などの生活の差異も,それぞれ理由のあることの初歩的理解を養うことが,前述のような偏見ばかりでなく,身近な友人関係で家庭,職業その他による不当な差別観をなくす上にも望ましい。
そこで,自分の村(町)とこれに最も関係の深い町(村)の人々の生活を具体的題材として,都会と村とでの自然や生活の様子の違い,交流し合っている物資や交通,運輸機関の働き,自分の村(町)を中心にした人の動き(季節や行事に関連して),よその土地の人の生活で参考になる点等に関する理解を深め,前述のような偏見をなくし,とらわれない心で他地域の人々に接することができるようにしてやることが有効であろう。
◇昔の村(町)と今の村(町)
児童は,両親や祖父母の話,村(町)にある古い生活のなごりをとどめた事物などを通して,村(町)の様子が昔と今とで違ってきていることのばく然とした認識を持つようになっているであろう。児童のこのような認識をより適確で具体的なものにしてやることは,かれらの興味や欲求にかなうばかりでなく,現在の村(町)の生活に見られるさまざまな事象をより正しく理解させることにもなろう。
そこで,両親や祖父母の話とか,村(町)の昔の様子を伝えている遺物,遺跡などを手がかりとして,衣食住の生活様式やその用具,交通運輪の様子,生産のしかた等を通して見た昔との違い,特に村(町)の様子を変えるようになった事件や契機(たとえば,鉄道の敷設,大火事等),行事やしきたりの変遷,人口や職業の変化等を通して自分の村(町)の生活に対する理解をいちだんと深めるとともに,先人のくふうや努力に学んで身近な暮し方でなおくふうをしようとする気持を育ててやることが有効であろう。
すでに児童がいろいろな集団の一員として生活している以上,各種の規則やきまりからの拘束を受けており,あるいはそれに反したことで他からの叱責や仲間はずれなどを受けた経験も少なくないであろう。しかし,しだいに集団生活の中での個人の行動のしかたについての考え方が深まり,遊びの様式なども複雑になり集団化してくる時期をとらえて,最も自由な遊びにおいてさえきまりが必要なことを考えさせ,本来きまりとか規則がどういう意味をもつものであるかについての理解を深めさせることが必要である。
そこで,日常生活における自分たちの遊びについての経験を基礎に,遊びの中で起るけんかの原因,遊びにおけるきまりの大事なこと,同じ遊びでもみんなのくふうできまりを変えたり,新しく作ることができること,いろいろな会や行事を楽しく進めるためにみんなできまりをたてる方法などからさらに発展しては,学校・家庭・村(町)の生活における各種のきまりやこれらについての考え方にも触れ,人々相互の信頼と愛情がたいせつなことについての理解を深め,各種のきまりが自主的に守れるようにしてやることが有効であろう。
◇わたくしたちの村(町)と郷土
実生活における経験ばかりでなく,知的な欲求や関心も,身近な環境をこえて空間的に著るしく広がってくるこのころの児童に,前学年で習得した自分の村(町)についての理解を基礎として,付近の町村やもっと広い地域,すなわち郷土の様子を自分の村(町)との関係において考えさせることは,その発達段階に適しているばかりでなく,かれらの社会的視野を広げる上にも望ましいことである。
そこで,郷土の地勢,気候,産業や資源の分布の様子,あるいはこうした面を通して見られる郷土全体の特色や,その中での地域的違い,物資や文化の交流の様子,他町村の生活との対比関連を通して見られる自分の村(町)の特色などについての理解を深め,自分の村(町)の生活の改善について考えるにしても,より広い視野で郷土の生活との関連から考えることができるようにしてやることが有効であろう。
◇大きな町とその働き
郷土の中には,県庁所在地のような行政的機能を果している都市,農産物その他物資の集散地,あるいは商工業都市,港町,教育や文化の中心である町など,さまぎまな特色と役割をもった大きな町がある。そして,児童の住む地域がたとえ農,山,漁村であっても,これらの町の働きやこれとの地理的関係などが,かれらの家庭生活にも深い関係をもっている。
そこで,郷土におけるこうした町について,その町が発達した歴史的事情,そうした町と農,山,漁村との関係やその間の交通運輸のありさま,自分たちの生活との具体的つながり,それらの町の相互の関連,古くからある町,新しく発展した町などについて,児童の理解しやすい具体的問題を中心として,郷土の生活をいちだんと構造的に理解させ,場合によつては,郷土以外の他地域との比較関連を通して郷土の特色やその発展について考えさせることが有効であろう。
◇交通の昔と今
児童の日常生活に深く結びついた旧道,新道(たとえば,農道,村道,県道,国道など)や交通機関の現状などは,旅や街道に現われた昔の様子その他の交通についての昔と今の違いを考え,歴史的世界へ児童を導入するよい手がかりであるが,こうした問題を通してかれらの歴史についての関心や親近感をいちだんと深めることが望ましい。
そこで,近代以後の交通機関の移入ならびに発達とは比較にならぬほど未発達な段階にあった江戸時代の旅や街道,航路などの様子によって,江戸時代の交通のありさま,すなわち自然的・人為的条件による当時の交通の不便(たとえば,川止,関所など),あるいは,その中での人々のくふう(一里塚,並木,宿場,飛脚など)についての理解を養い,交通の問題もつねにそのころの社会や政治のしくみと深く関連し合って変ってきたことや,郷土が歴史的にどのような様子を経へて移り変ってきたかについても考えることができるようにしてやることが有効であろう。なお街道については必ずしも郷土の範囲に限ることなく,最も代表的な江戸時代の東海道の様子などを例にとったほうが効果的な場合もある。
◇暮しのくふう
児童も,自分たちのくふうで遊びをいっそう楽しくしたり,学習をより能率的にしたことなどの経験をもっているであろうが,その視野をより広くして人々がそれぞれの地域での暮しの上で払っているくふうこそ,その生活を高めていく(きた)大きな契機であること,そして人々のくふうでもそれが地域の自然の様子や社会の歴史的背景や文化の段階によって違った形で現われるものであることなどに着目させることが望ましい。
そこで,郷土の人々の衣食住の生活と自然・産業・交通などとの関係,仕事の上における自然や道具・機械などの生かし方,いろいろな施設の使い方,厚生慰安などの面におけるくふう,自然の災害に対する対処のしかた,人々のくふうと協力で行われた開発の事例,郷土の人々の衣食住の生活やそのくふうと比較して興味もあり参考になる他地域の人々の暮しのくふうの実際例等についての理解を深め,自分たちの日常生活に対して絶えず新しいくふうを払おうとする意欲を育ててやることが有効であろう。
日本各地にみられる農,山,漁村の人々の働きは,われわれの生活に必要な物資の生産を通して,どんな児童の家庭生活にもなんらかのかたちで深いつながりをもち,いろいろな問題をなげかけているであろう。そればかりでなく,これらの地域の人々の生活には自然に対するさまざまな働きかけ方が具体的に反映し,かつ生活の改善の努力の跡も顕著なので,児童の地理的、歴史的視野を広げる上に役だつであろう。
そこで,前学年で習得した郷土についての理解とよく関連させ,かつ具体的な農,山,漁村の地域を手がかりとして,米,麦の主食その他野菜・果実等の生産、土地の開拓利用の様子,養蚕・酪農その他の仕事に努力している人々の様子,漁村の人々の生活と水産業の重要性,農業・水産技術などの進歩の顕著な事例,農,山,漁村の人々の災害防止や暮しの上で払っているくふうなどをとらえながら得られる国内諸地域の特色ある生活の理解を通して国土全体の位置,地形,気候,資源分布等と産業との関係についての理解も深め,これからの日本の産業の発展について考えさせることが有効であろう。
◇工業の発達とわたくしたちの生活
産業の発達と現代の生活を考えるにあたっては,近年における機械生産を中心とする各種工業の発展やその現状を正しく理解することが必要である。もちろん工業の発達が人々の社会生活にもたらした影響は多面的であり,必ずしもよい面ばかりでなく,たとえば工場で働く人々の安全厚生の問題,資源の問題,都市における人口集中などがあり,これらは児童の家庭生活にもいろいろな問題として投げかけられているであろう。
そこで,われわれの身近な生活物資にも手工業で作られるものと機械生産で作られているものがあること,明治以前の手工業的生産の様子とそれまでの変遷,新しい動力や近代工業のもとになった大きな発明,明治以後における繊維工業その他の発展と資源・原料などとの関係,主要な工業都市や工業地帯の発展,工業の発達が交通や人々の衣食住の生活に与えた影響,工場における機械生産のしくみや工場で働く人々の生活等についての理解を深め,物資や資源を愛護する態度を養い,能率的な道具や機械,分業のしくみなどを身近な仕事に生かせるようにしてやることが有効であろう。
◇商業の発達と消費生活のくふう
児童の日常生活における商店の利用のしかたや金銭の取扱い方は,地域や家庭の環境によってさまざまに違うであろう。しかし自分たちがどのような商業のしくみの中にあって経済生活を営んでいるか,その商業がどんな過程で発展してきたかについて考えることは,自分自身の消費生活について合理的な計画をたててこれを実行するためばかりでなく,今日の社会生活の特質を理解する上にも欠くことができないと思われる。
そこで,現在の日常生活における物資の入手方法の違い(たとえば,小売店・行商人・デパートの利用,組合購入など),昔の人々の自給自足・物々交換の生活,その後の生産技術の発展と市の発生,貨幣を中心とした経済生活の進展,交通運輸の発達と商業の関係や商業都市の発達,明治以後に現われた銀行やデパートの働き,日常生活の具体的事例を通してみられる物の値段と需要供給の関係,宣伝や広告の意義とその正しい利用,商業に携わる人々の労苦,計画的な消費生活や貯蓄の意義等を通して,商業もいろいろな他の産業や交通,社会のしくみなどと関連し合って時代とともに発達してきたこと,その商業の発達が人々の生活にいろいろな利便をもたらすとともに,ますます合理的な消費生活のくふうを必要とするようになってきていることについて理解を深め,そうしたくふうを実生活で生かせるようにしてやることが有効であろう。
◇交通機関の利用と人々の生活
交通機関のめざましい日進月歩とこれのもつ公共的性格は,利用者としての児童ばかりでなく,一般の社会の人々にもさまざまな問題を投げかけている。通信報道機関の発達とならんで,これは人々の知見を広げ,社会の地域的分業をおし進める上に大きな働きをしているが,生命の保全,交通道徳など考うべき問題の多い領域である。
そこで,自分たちや家庭の人々の旅行の経験や他の土地で見聞したことがら,現在の日本における主要な鉄道幹線,鉄道網,主要な航路や航空路線,近代以後におけるこれらの歴史的発展とそのための大きな事業や労苦,安全な交通のために努力している人々の働きや施設(たとえば,気象台や測候所・灯台・信号所・保線工事などに働く人々),交通事故の原因,利用者の心構えや交通道徳と管理者の責任,外国と比較しての道路や交通機関の改善点等について考えさせ,われわれの生活と交通機関の利用との切り離し難い関係や旅行の意義などを理解させるとともに,これらの職域で働く人々への関心と利用者としての態度に考慮を向けさせることが有効であろう。
自他の意見の不一致対立は,児童もいろいろな場合に経験している事実であろうが,こうした事実こそ集団生活と個人の立場について考えるよい契機である。しかも民主的な社会の基礎は各個人が自主的な意見をもつことおよびいろいろな意見の相違や対立を調整していく方法とその考え方にあるといえよう。
そこで,児童が身近に経験する家族や友人との意見や希望の対立などを手がかりとしながら,児童会やその他の会議のもち方,代表者の選出や多数決の意味,小数意見の尊重,集団生活における「きまり」と個人の責任,新聞・ラジオなどによる意見伝達の手段と進歩,その利用のしかた等についての理解や態度を高めるとともに,集団生活における正しい自己主張や自分の性格についての反省ができ,学校における最上級生としての責任を考えつつ自律的な生活ができるようにしてやることが有効であろう。
◇今の政治と昔の政治
国や地方の政治が人々の日常生活に直結している事例は,児童の身辺にも少なくない。このような具体的事例を通して,今日の政治は,国民全体がみずからの幸福を高めようという考え方を基にしたしくみやきまりによって営まれていること,その点に昔の政治との違いがあることを認識するならば,いろいろな集団生活においてみんなが相互に人間として尊敬し合い,平和的な方法で問題の解決に努めなければならない理由が明らかになろう。
そこで,自分たちの生活に具体的に結びついている政治の働き(たとえば,校舎の建築,道路の改修,家庭の食生活など),現在の政治のしくみとその特色について憲法・議会・選挙・税金などの意義やその働きに関する要点,日本の国が始まったころの様子、その後の各時代の政治のしかたや国民生活の特色,特に明治以降西欧文明の急速な移入とともに先覚者の努力により議会政治が行われるようになった様子などを通して,現在の政治の特色をその歴史的背景と結びつけて理解させるとともに,政治の働きを身近なものに感じさせることが有効であろう。
◇貿易の発達と文化の交流
今日の発達した国際的地域分業の姿や世界諸地域の密接な結びつきは,児童の日常生活にも,たとえば,毎日の食糧その他の外国産物資として,新聞・ラジオのニユースや映画として端的に現われている。しかし,それだけに外国製品に対するいわれのない過大評価やラジオ・新聞などに対する盲信を警戒しないと,みずからの生活態度を誤る危険も少なくない。
そこで,現在の日本の産業と貿易の関係に関する具体的事例,週去における日本と諸外国との文化の交流や貿易についての重要なことがら(たとえば,仏教,文字の渡来,鎖国,明治以後における諸外国とのつきあいや貿易の変遷など),衣食住の様式その他で外国から学んだり現在でも大きな恩恵を受けている外国人の発明発見の事例,交通,通信,報道機関の発達が世界を縮小した顕著な事例,すぐれた芸術と人々の生活との関係,戦争の惨禍と人々の平和への願い等を通して,世界を結びつける人々の善意や交通通信報道機関の働きが今後いっそう必要なことを理解させるとともに,われわれの生活の発展に貢献した内外の先人に対する関心を深めてやることが有効であろう。
◇わたくしたちの生活と外国人の生活
児童は各種の学習や生活経験を通して外国人の生活やその文化に対してかなり興味関心を寄せているであろう。しかしそこに単純なあこがれや誤った偏見がないとは限らないし,世界にはいろいろな国々があってそれぞれ特色のある生活が営まれていることを具体的事実に即して正しく理解し,これとの対比や関連において自分たちの生活を反省してみることが望ましい。
そこで,日本に近く歴史的にも深い関係のあった朝鮮・中国・インド等アジアの国々,ソビエト連邦,アメリカ合衆国,ブラジルさらにはイギリス・ドイツ・フランス等のヨーロッパの国々などについて,自然環境を生かしたその国々の生活,現在のわが国との関係や今後の協力等に関する理解を深めるとともに,広い世界的視野のもとに今後の自己の生き方について考えようとする態度や,国民としての自覚,あるいは,日常生活において外国人に対して親切を尽くす態度,国際儀礼を尊重する気持などを養うことが有効であろう。
小学校 学習指導要領
社会科編 MEJ 2387
昭和30年12月10日印刷
昭和30年12月15日発行 定価 \ 17
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