第2節 農業課程における第1学年の単元展開の一例

 

 次に示す単元の展開例は,教室授業と仕事とを一体として学習することをねらったものであるが,個々の点については今後なお検討を要するところが少なくないであろう。

 参考資料の欄に掲げた参考書は,日本図書館協会と全国学校図書館協議会によって委嘱された,小・中・高等学校教育用参考資料調査会によって作成された資料を参考にして掲げたものである。

 

1.ホーム・プロジェクトについて


 

 ホーム・プロジェクトやその他の学習の計画・記録などの方法を学び,総合農業の学習の中心として,これを円滑に進めるとともに,経営的な能力を養う。

技     能
知 識・理 解
1.プロジェクトを選ぶこと。

2.プロジェクトの計画を立てること。

3.資金・資材を整えること。

4.プロジェクトの問題を解決すること。

5.記帳すること。

6.プロジェクトを評価すること。

1.プロジェクトの種類と意義。

2.記帳の目的。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.農業の学習はどのように進めたらよいか。  
 

学校の施設の平面図。

 

(1) 高等学校の,農業教室・工作室・農場・家庭・郷土

(2) ホーム・プロジェクト。

 ホーム・プロジェクトの意義。

 これを行う理由。

 成功のための要素。

(1) 校内見学。

(2) ホーム・プロジェクトの写真を見る。

(3) ホーム・プロジェクトの見学。

(4) 上級生から,ホーム・プロジェクトに成功した話や失敗した話を聞く。

2.自分の家でホーム・プロジェクトをすることができるか。  

 

 上級生のやったホーム・プロジェクトの一覧表。

 他の学校の生徒のホーム・プロジェクトの一覧表。

 

(1) 田畑・飼育場所・資金・資材の入手方法。

(2) 学校の田畑の借り方。

(1) 親と相談してみる(教師と親と子の会を開いてもよい)。

(2) 自分の家や学校で個人的にできる生産プロジェクトの一覧表をつくる。

(3) 学級全体のものを一覧表にまとめる。

3.ことし,この学級では,どのような範囲から生産プロジェクトを選んだらよいか。  
(1) 各学年の指導の重点。

(2) 1学年に適する生産プロジェクトの種類。

(3) 1学年に適する主産プロジェクトの規模。

(1) 前の一覧表の中から1年で行う生産プロジェクトを選び出す。

(2) 1年で学習する企業や単元を決める。

 

4.自分はどのような生産プロジェクトを選んだらよいか。  

 

 上級生・卒業生や他の学校の生徒のプロジェクトの実績。

 

(1) 生産プロジェクトの損益。

(2) 労力の分配。

(3) 作物プロジェクトと家畜プロジェクト。

(1) 上級生や他の学校の生徒のやった生産プロジェクトの損益を調べる。

(2) 農家の実際について損益を調べる。

(3) 毎週何時間ぐらいを自分のプロジェクトに当てることができるか話し合う。

(4) 各生徒の生産プロジェクトの種類と規模を決めて一覧表をつくる。

5.生産プロジェクトの初めの計画を立てる。  
 

初めの計画のひながた。

 学校農場の平面図。

 学校農場,ことに,分担する部分の田畑の前作および飼育する家畜の説明。

(1) 初めの計画に必要な項目。

(2) 土地・資金・資材・労力はどれくらい必要か。

(3) 地代・資金の利子。

(4) 資材・労賃などの評価

(5) 賃貸借契約のしかた

(1) 初めの計画を立てるのに必要な項目を話し合って決める。

(2) 郷土の実績を手分けして調べ話し合って,自分たちあるいは自分のプロジェクトに必要な基準をつくる。

(3) 学級プロジェクトの計画を手分けをして立てる。

(4) 学級プロジェクトの計画を学級全体で討議して決める。

(5) 学級プロジェクトの計画に基いて必要な契約をする。

(6) ホーム・プロジェクト,またはこれに代るべきホーム・プロジェクトの初めの計画を立てる。

(7) ホーム・プロジェクトまたはこれに代わるべきプロジェクトの契約をする。

6.生産プロジェクトの精密な計画はどのように立てるか。  

 

 上級生のノート。

 切り抜き・抜き書き・索引の見本。

 

(1) 問題解決のしかた。

(2) 正規の授業の活用のしかた。

 教室授業・模範展示・実験・実習・農場見学・映画。

(3) 農業教室文庫・新聞・雑誌の利用。

(4) 農業試験場・篤農家などの見学のしかた。

(5) 問題解決のための相談のしかた。

 教師・父兄・隣人など。

(1) 問題解決のしかたについて話し合う。

(2) 農業教室文庫整頓の計画を立てる。

(3) 参考書・新聞・雑誌などの目録とそのありかの表をつくる。

(4) 正規の授業の結果のまとめ方について話し合う。

(5) 切り抜き・抜き書き・索引のつくり方について話し合う。

(6) 見学のしかたやその結果のまとめ方について話し合う。

(7) 相談結果の処理のしかたについて話し合う。

7.プロジェクトの実施や観察の結果はどのように記録したらよいか。  

 

 上級生・卒業生や他校の生徒の記録の見本。

 

(1) 金銭・物品の出納の録。

(2) 労力の記録。

(3) 作業をしたことやその反省の記録。

(4) 観察したことの記録表。

(1) 望ましい形式を集める。

(2) 自分たちのやったものを持ち寄って話し合う。

(3) 実際の記入を始める。

8.どのような改良プロジェクトを行ったらよいか。  

 

 いろいろな改良プロジェクトの実例。

 

(1) 農業改良の重要性。

(2) 農業改良におけるわたくしたちの役割。

(3) 郷土の農業改良の諸問題。

(4) 生産プロジェクトと改良プロジェクト。

(5) 改良プロジェクトの選択。

(1) 農業改良事業の実情を聞く。

(2) わたくしたちの役割について話し合う。

(3) いろいろな改良プロジェクトの例を集め,一覧表をつくってみる。

(4) 自分で行いたいものについて話し合う。

(5) すでに決まったものがあったら,その計画を立てる。

9.どのような技能補助プロジェクトを行ったらよいか。  

 

 いろいろな技能補助プロジェクトの実例。

 

(1) 技能補助の重要性。

(2) どんな技能補助を必要とするか。

(3) 技能補助プロジェクトの種類とこれを行う場所の選択。

(1) 地域社会では,わたくしたちにどのような技能を求めているかを話し合う。

(2) 学校で行いたい技能補助プロジェクトを集めて,一覧表をつくってみる。

(3) 家庭や他の農家で行いたい技能補助プロジェクトの一覧表をつくってみる。

(4) 自分で行いたいものについて話し合う。

10.ホーム・プロジェクトの記録の整理  
 

上級生または他の学校の生徒の記録簿

 

(1) 収支の決算。

(2) 労力の計算。

(3) プロジェクトの評価。

(4) プロジェクトの拡大計画。

(1) 決算のしかたについて話し合い,よい方法を導き出して決算する。

(2) 記録簿を整理する。

(3) 労力の分配のグラフを書く。

(4) プロジェクトが予定どおりに行えたか話し合う。

(5) 計画がよかったかどうかについて話し合う。

(6) プロジェクトの拡大計画を立てる。

(7) 3カ年間のホーム・プロジェクトの計画を立てる。

 

2.農業クラブ活動


 

 学校農業クラブの必要性を理解し,その活動に進んで参加し,発表法や,議事法等の初歩的な技能を習得し,指導性を養い,あすの農業者として誇りをもって農業の学習に精進しようとする態度を養う。

技     能
知 識・理 解
1.グループの中で農業に関する自分の意見を自由に発表することができること。

2.クラブの会合の立案や議事進行の初歩的な技能をうること。

3.品評会・即売会・発表会・見学などの立案に参加できること。

4.他人の意見を正しく理解することができること。

5.自分の考えと他人の考えとについて,正しい一致点を見いだすことができる。

1.学校農業クラブの性格と価値。

2.学校農業クラブの会則の理解。

3.学校農業クラブの事業の種類。

4.議事規則の初歩的理解。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.学校農業クラブとはどんなものか。  
 

学校農業クラブの手びき書・写真・参考図書などの展示,会員募集要項配布。

(1) 学校農業クラブの沿革。

 日本の学校農業クラブ・4Hクラブ,自分の学校の学校農業クラブ。

(2) 学校農業クラブの目的と価値。

(3) 学校農業クラブと生徒会との関係。

(1) 顧問教師や上級生から,学校農業クラブについていろいろ紹介してもらう。

(2) クラブ室を見学する。

(3) 学校農業クラブの手びき書や写真を見る。

2.わが校の学校農業クラブの会則はどんなものか。  

 

 会則の配布。

(1) 会員の種類とその資格。

(2) 入会の手続。

(3) 役員の適格者と選挙。

(1) 学校農業クラブの会則を友だちと研究してみる。

(2) 会員募集に応じる。

(3) 入会式に参加する。

(4) 役員の適格者について討議する。

(5) 役員の選挙に投票する。

3.学校農業クラブの会合はどのように進めたらよいか。  

 

 議事規則の配布。

(1) 会合参加の必要性。

(2) 簡単な会合の開き方。

(3) 出席者の望ましい態度。

(4) 発表法。

(1) 上級生の会合を見学する。

(2) 会合の開き方を研究し,自分の学級やグループでやってみる。

(3) 望ましい態度について討議し,表にまとめてみる。

(4) 話し方を練習し,相互に批判し合う。

4.学校農業クラブにはどんな事業があるか。また,この級ではどのような事業をしたらよいか。  

 

 事業一覧表。

 年度行事予定表。

 クラブの日誌または記録。

(1) 事業の参加の必要性。

(2) 事業の種類。

(3) クラスの事業計画。

 合同視察。

 発表会。

 親子の会。

 奉仕活動。

 レクリエーション。

(1) どんな事業が行われてきたか,一覧表につくってみる。

(2) 上級生から事業の成功した話や,失敗した話を聞く。

(3) 各種の事業に参加する。

(4) ホーム・プロジェクトの合同視察や,発表会をクラスで開く。

(5) 親子の会を開く。

(6) 反省会を開く。

(7) レクリエーションに参加する。

 

3.稲  作


 

 基本的な農業生産としての稲作についての基礎的な事項を学ぶとともに,これに関連して効果的に学習することのできる裏作の問題,品種の問題,土・肥料・草とりなどの諸問題について学習する。

技     能
知 識・理 解
1.自分の県の奨励品種の見分けができること。

2.種もみの消毒ができること。

3.種の比重選ができること。

4.種の量や栽植密度を決めることができること。

5.苗の植付がうまくできること。

6.穂肥の要否と適否を決めることができること。

7.水のかけ引きの判断がつくこと。

8.刈取り適期の見分けができること。

9.いもち病・ごま葉枯病・ずいむし・かめむしの見分けがつくこと。

1.その土地に適する品種は,その土地の栽培環境や,土地利用・栽培目的・栽培方法によって違う。

2.質のよい収穫物をたくさんとり入れるには,均等な発育が必要である。

3.花芽の分化や結実の行われるころの水分・養分・日照・手入れの良否などは,特に作物の収穫に大きな影響を与える。

4.作物の収穫の時期は,収量や品質に大きな影響を与える。

5.いねが健全な生育をするには,土の中の鉄の働きが大きく影響する。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家に稲作が適するか。  全体に関するもの。

 実験作物栽培各論(1)—永井威三郎。

 年中行事農作物増収法—岩槻信治。

 農業及園芸26巻4号,
稲作と環境—腰塚敏。

 稲作改良精説—岩槻信治

 植物生理学的 栽培学汎論—安田貞雄。

 米の研究—田所哲太郎。

 

 

 

 

 稲作実際論—岩槻信治

 

 日本稲作講義—永井威三郎。

 稲作新説—戸苅義次。

 稲と稲作—長戸一雄。

 主要食量(1.2)—松尾孝嶺。

   同 26巻7,8号,
水田利用の高度化と作付技術の展望—沢村東平。

   同 27巻,4号,
水稲単作地帯の問題—須永重光。

   同 27巻,5号,
寒地と暖地の水稲栽培技術の比較—石塚喜明。

 農業及園芸,25巻,7号,
稲の多収栽培の要点と収量の限界。

   同 25巻,8号,
水田裏作の問題—大槻正男。

   同 27巻,1号,
米の統制撤廃と農民の立場—大内力。

(1) 水。

 必要な時期。

 用水設備。

 水温。

 

(2) 気温や日照といねの生育。

 

 

 

 

 

(3) 土質。

 

(4) 収量。

 

(5) 労力の分配。

 

(6) 郷土の稲作。

 他の作物との割合。

 郷土の稲作の今後の問題。

 水田利用の問題。

 栽培技術の問題。

(7) 販売用と自家用。

(8) わが国の食糧事情と稲作。

 食糧としての米。

 

 

 

(9) 米の需給,用途。

(1) 郷土の雨量を調べてグラフをつくる。

(2) 水の必要な時期と雨量の関係を調べる。

(3) 郷土の用水・排水設備や水の不足する時期を調べて,改善計画を立てる。

(4) 郷士の気温のグラフをつくり,稲作に適する期間を調べる。

(5) 日照時間のグラフをつくり,気温との関係やいねの生活史との関係を調べる。

(6) 地温や水温をはかって気温と比べてみる。

(7) 郷土の水田の分布図をつくり,10aあたり収量別に染め分ける。

(8) 郷土の稲作の10aあたり収量を他の地方と比べてみる。

(9) 自分の家では稲作にどれだけの労力を要するか。その分配をグラフに表わしてみる。

(10) 自分の家や郷土のいねと他の作物の作付の割合を調べてグラフをつくる。

(11) 郷土の稲作には今後どんな問題があるかについて,関係者の意見を聞いて話し合う。

(12) 自分の家や郷土の米の生産高や販売・自家用別の割合を調べる。

(13) 稲作と他の作物の10aあたりの収益を比べてみる。

(14) 米の栄養を他の作物と比べる。

(15) 米の需給や用途をそれぞれグラフに表わしてみる。

(16) 自分の郷土の食量事情を調べる。

2.栽培する品種の決定。  

 

 

 農業及園芸26巻,3号,
水稲品種の紫色と炭素同化能との関係—中山包。

 

 

 

   同  25巻,4号,
いね苗腐敗病に対する品種の抵抗性とその遺伝—橋関良夫。

(1) 古い品種と新しい品種。

 穂数型・穂重型。

(2) 郷土の品種の分布。

(3) 品種の特性。

 収量・品質・用途・安全性(かん害・風水害・冷害・病虫害)。

 郷土の環境上特に留意すべき特性。

 栽培方法。

 労力の分配。

 特性を発揮させる栽培法。

(4) 各品種の組合せ割合

(1) 郷土のいねの品種の移り変りを調べる。

(2) 郷土のおもな品種の分布図をつくる。作付の割合を調べる。

(3) 郷土のおもな品種に対する世間の評判を聞いてまとめる。

(4) 郷土のおもな品種の特性を調べる。

(5) 郷土の環境と照らし合わせて有望な品種を決める。

(6) 有望な品種について労力分配表をつくる。

3.種もみの準備。  

 

 

 農業及園芸26巻,3号,
種籾選種法の簡易化—滝島英策

 

 

 

 

 

   同  26巻,3号,
種籾選種法の簡易化—滝島英策。

(1) 種もみの準備。

 

 

(2) よい種。

 純粋種とその求め方。

 重い種とその選び方。

 

 

 

(3) 種もみひたし。

 発芽と水分。

 

 

(4) 種もみの消毒。

 薬剤の成分と濃度。

(1) 本田の面積と種もみの分量との割合を計算する。

(2) 郷土の採種組織を調べる。

(3) 試験場を見学する。

(4) 塩水選を実際にやって重い種の割合を調べてみる。

(5) 重い種と軽い種の生育を調べてみる。

 

(6) 種もみをひたし,重量・容量の変化を調べる。

(7) 種もみについた病班(びょうはん)を調べる。

 

(8) 水銀製剤やホルマリンの消毒を実際に行う。

4.苗代の準備。  
 

農民叢書40号—保温折衷苗代。

 農業及園芸25巻,3号,
保温折衷苗代による水田経営の改善—近藤頼巳。

(1) 直まきと植えかえ

(植えかえといねの生活)。

(2) じょうぶな苗。

(3) 苗代の種類・時期・苗代日数。

 

 

(4) 苗代の面積。

 

 

 

(5) 苗代の場所。

 地力の維持。

 

(6) 苗代の肥料。

(1) 直まきの写真を見る。見学旅行をする。

(2) いろいろな苗代の写真を見る。見学旅行をする。

(3) 郷土の苗代について種類や,時期・苗代日数を調べてみる。

 

(4) 郷土の1mあたりの種の量,本田面積と苗代面積の割合を調べる。

 

(5) 郷土の苗代の場所,地力維持の方法を調べる。

 

(6) 苗代の肥料の量を決める。

(7) 苗代をつくる。

(8) 水口と田の中の水温とをはかりグラフをつくる。

5.苗代の種まき・手入れ。  
 

 農業及園芸25巻,1号,
保温折衷苗代による薄播と健苗育成—近藤頼巳

 

 

 

 

 農民叢書24号,いねの丈夫な苗。

 農業及園芸27巻,6号,
暖地育苗に於ける苗代被覆物の効果—天辰克己。

   同  27巻,1号,
苗代の雑草防除の方法といねの倒状を防ぐ方法—松尾孝嶺。

(1) 薄まき・厚まき。

 そろった苗。

 株まき・すじまき。

 種まき機。

 

 

(2) 水のかけ引き芽ぼし。

 発芽と温度・水分・酸素。

 

 

 

(3) 虫・鳥・病気・雑草の害とその対策。

 苗の時代に使う薬剤の濃度。

(1) 薄まき・厚まき苗の育ちぐあいを調べる。

(2) ばらまき苗とすじまき苗の育ちぐあいを調べる。

(3) 一定量の種を一定面積にばらまく練習をする。

 

(4) 株まき機・すじまき機を使ってみる。

(5) 種をまく。

(6) 郷土の芽ぼしの様子を調べ,芽ぼしについて実験してみる。

 

(7) 水のかけ引きと地温や苗の育ちぐあいとの関係について実験してみる。

(8) 実際の田で害虫・病気の発見,ひえの見分けをする。

(9) いろいろな虫を防ぐ方法のくふうをする。

(10) あおみどろを薬品によって退治する。

6.本田の準備。  
 

 農業及園芸24巻,8号,
全層施肥—三井進午。

   同  23巻,6号,
水田に於ける燐酸の肥効—松木五楼。

 施肥の理論—室烏静一郎。

   同  25巻,4号,
最近の水稲栽培に見る地力不足の傾向とその対策—山崎正枝。

   同  26巻,8号,
水稲秋落に対する含鉄物質と客土の効果—今泉吉郎。

(1) 肥料。

 購入肥料。

 自給肥料。

 

 

 

 

(2) 打起しの時期・労力。

 打起しと土の性質の変化。

 肥料の分解。

 土の乾燥・客土。

 裏作のとり入れ時期。

 用水。

(3) 打起しの深さ・収量・すき床・労力。

(4) 方法。

 順序・深肥・人力・畜力・機械力の能率。

(1) 郷土や自分の家の施肥量や,肥量の施し方,肥料の種類を調べてみる。

(2) 県の施肥基準に照らして肥料設計をする。

(3) 肥料設計を三とおりぐらいつくって比較試験をやってみる。

 

(4) 郷土の田の作り土の深さを調べる。

(5) 郷土の田の打起しの時期と,地力利用の,上から理想とされている時期とを比べる。

(6) 打起しの回数やあぜ塗りの計画を立てて実施する。

(7) 郷土の本田準備における畜力・機械力の利用状況をグラフにする。

7.田  植  
 

   同  25巻,5号,
CN比率といねの生育。

   同  26巻,5号,
水稲の薪根再生力に依る苗の素質検定。

 

(1) 苗の成熟度。

 CN比率。

 不時出穂。

(2) 植付の密度。

 目標穂数。

(3) そろったいね。

 正条植・並木植・横なわ植・縦なわ植,能率。

(4) 植付の深さ。

 二段根。

(5) 株張り(分蘖(ぶんげつ))。

(1) 成熟した苗を見分ける。

(2) いろいろな植え方の写真を見る。見学旅行をする。

(3) いろいろな植え方の実験をする。

(4) 早く植えるけいこをする。

(5) 田植をする。

(6) 植える本数を不均一にしたもの,植付の深さを違えたものの実験。

(7) 定期的に株の本数を調べる。

8.草とり。  
 

 農業及園芸25巻,5号,
水田の管理—和田栄太郎。

   同  26巻,3号,
水深と水田野生稗の発芽。生育との関係—荒井正雄,外。

(1) 田の草とりと土の性質,いねの生育との関係。

(2) 時期・回数・方法。

 

 

 

 

 

 

(3) 畜力利用・能率。

 

(4) 24−Dの効果。

(1) 田の中や周囲の雑草の標本をつくり,その生活史を調べて書き入れる。

(2) 田の草とり,いねの色,若返りの様子を調べる。

(3) 畜力による草とりと人力による草とりとを比べてみる。

(4) 郷土の田の草とりの回数や,始めと終りの時期を調べてみる。

(5) 草とりの計画を立てて実施する。

 

(6) 24−Dの効果を実験。

9.穂の育つころの管理。  農業及園芸25巻,6号,
水稲幼穂形成期の根の再生力—伊藤文夫。

   同  26巻,11号,
秋落型水稲の外部診断的特徴—嵐嘉一。

   同  25巻,7号,幼徳形成期からの稲の手入—黒崎正義。

 同  24巻,9・10・11号,
水稲の栄養成長に関する研究—古宇田清平。

 農業及園芸26巻,5号,
溜池灌漑に於ける稲作技術—金沢夏樹。

   同  24巻,5号,
いね・むぎの分蘖に関する研究—片山佃。

   同  27巻,6号,
水田の水のかけひき—田中稔。

 同 24巻,3・4・5・6・7号,
水稲秋落の本質とその改善

   同  24巻,10号,
水稲乳熟期の窒素肥料追肥の効果—五島善秋。

   同  24巻,1号,
硫黄で秋落が防げるか。

   同  26巻,6号,
分げつ生理より見た暖地水稲の本田管理—加峯実。

   同  27巻,6号,
暖地に於ける水稲の培土効果—嵐嘉一。

(1) 栄養成長と生殖成長。

(2) 穂を出す茎と出さない茎。

(3) 幻穂の形成と環境。

  温度・水分・養分・日照。

(4) もみ数,もみの充実。

(5) 穂肥。

(6) 水のかけ引き。

(1) 定期的にいねの株を解剖して,穂の育つ様子を写生する。

(2) 根の張りぐあいを調べる。

(3) 穂肥が必要かどうかいろいろな田について調べる。

(4) 水温をはかってグラフをつくる。

(5) 郷土の水のかけ引きや落水の時期を調べて検討する。

(6) 管理の計画を立てて実施する。

10.病気・害虫の予防と駆除。  
 

 農民叢書—17号,いねの病気の見分け方。

   同 29号,いね胡麻葉枯病の防ぎ方。

   同 34号,いねの冷害。

 農業及園芸25巻,7号,
稲熱病ワクチン療法の研究—渡辺竜雄。

   同 24巻,7号,
稲麹菌による稲の被害。

   同 23巻,2号,
稲熱病の流行型—橋岡良夫

   同 26巻,1号,
病虫害とその防除法(特集)

   同 26巻,6号,
二化螟虫の防除法—彌富喜三。

(1) 病気・害虫の見分け。

 

(2) 早いうちに発見すること。

 いもち病の胞子採集。

 うんかの大発生予察。

(3) 薬剤の散布。

 生育の時期と薬剤の濃度。

(4) ずいむしのはいっている茎の切り取り。

(5) 誘が燈。

(6) 気象による災害。

(1) 病気・害虫の標本をつくり,生活史を書く。

 

(2) いもち病菌を顕微鏡を使って見分ける。

(3) ルドー液その他の薬剤をつくってかける。

(4) ざやの色の変った茎を見つけて切り取る。

11.収穫の予想。  
 

 農業及園芸22巻,8号,
水稲の収量予想と上葉—斎藤栄賢。

   同  26巻,9号,
稲の検見資料—工藤登志・工藤行雄。

   同  27巻,4号,
水稲の収量と収量構成要素—松島省三,外。

(1) 穂数と粒数。

(2) 坪刈り。

 刈り方・生もみがらの収量計算。

(3) 立毛による品種の見分け。

(4) 品種と作柄およびその原因。

(1) 穂数と粒数から収量を計算し,実収高と比べる。

(2) 坪刈りによる予想と実収高を比べる。

(3) 郷土の田を見てまわり,立毛によって品種を見分けて特徴を書きとめ,収量を推定する。

(4) 新聞の収穫予想の切り抜きをつくる。

12.稲 刈 り。  
(1) 刈取り時期。

 熟期の見分け。

(2) 稲刈りの方法と能率。

(3) 稲の乾燥。

 地干し・稲かけ。

 稲かけの種類。

 地方によって違った方法の行われる理由。

(1) 定期的に穂やもみの重量増加をはかったり,米粒の充実ぐあいを調べたりしてグラフを作る。

(2) 刈取り時期を変えて結果を調べる。

(3) 郷土のいねについて刈取りの時期を定める。

(4) 郷土のいろいろな刈り方・たばね方を見てまわり,能率を調べる。

(5) いろいろな稲かけの写真を見る。見学旅行をする。

(6) 稲刈りの計画を立てて実施する。

13.稲こき・もみすり。  
(1) 稲こきの時期・方法・能率。

(2) 稲こき機の回転数。

 種もみの稲こき。

(3) もみの乾燥。

(4) もみすりの能率。

(5) もみすり歩合。

(1) 稲こきのそれぞれの方法の割合・分布をグラフや地図にする。

(2) いろいろな稲こき機の能率を調べ,グラフをつくる。

(3) 乾燥によるもみの一定量の重量変化を見る。

(4) 適当な乾燥程度を見分ける。

(5) もみすりの計画を立てて実施する。

14.品質の鑑定。  
(1) 品種と品質。

(2) 栽培法と品質。

(3) とり入れ後の処理と品質。

(4) 容積重と品質。

(1) もみ・玄米によって品種を見分ける。

(2) 品評会に出品し,また審査に参加する。

(3) 玄米の乾繰の程度を比べる。

(4) 品質に違いのできた原因を調べる。

(5) 審査を実際にやってみる。

15.俵  装。  
(1) 検査規則。

(2) 俵につめる方法。

(3) なわのかけ方。

(1) 俵につめる方法や,なわのかけ方を代り合って習う。
16.貯  蔵。
(1) もみの貯蔵。

 白米の貯蔵。

(2) 米の水分と貯蔵。

(3) 空気中の温度・湿度と貯蔵。

(4) 害虫。

 燻蒸(くんじょう)。

(5) 米の貯蔵庫。

(1) 貯蔵穀物の害虫の生活史を図にかく。

(2) 燻蒸剤を見分ける。

(3) 米の貯蔵庫を見学する。燻蒸を手伝う。

(5) 貯蔵庫の設計図をかく。

17.生産費の計算。  
(1) 生産費に含まれるもの。

(2) 評価のしかた。

(3) 田の面積10aあたりの生産費。

 玄米60kg(1石)あたりの生産費。

(1) プロジェクトについて生産費の計算をする。

(2) 必要労力を作業別に調べ,グラフにかく。

18.販  売。  
(1) 供出割当。

(2) 供出制度。

(3) 価格。

(4) 輸送。

(1) 供出割当の基準や,供出価格の決定について新開の切り抜きをつくる。

(2) 郷土の米が消費者にわたるまでの輸送経路を調べる。

19.わら・もみがら・米ぬかの利用。  
(1) わらの利用。

(2) もみがらの利用。

(3) 米ぬかの利用。

(1) 郷土のわら・もみがらの利用状況をグラフにつくり,新しい利用を考える。
20.稲株・わらの処理。  
(1) ずいむしの駆除と稲株やわらの処分。

(2) いもち病の予防とわらの処理。

(1) 刈り株やわらの中のずいむしの幼虫を調べ,グラフにつくって掲示する。

(2) 稲わらについたいもち病のはん点を調べる。

(3) 稲わらや刈りとった株の処分をする。

 

4.豆  類(だいず)


 

 豆類の代表的な作物であるだいずの栽培を通じて,だいず栽培上の基本問題,だいず栽培の実際的な能力を身につけるとともに,豆類作物の特性,輪作および農業経営上の諸問題について学習する。

技     能
知 識・理 解
1.県の奨励品種の見分けがつくこと。

2.根粒菌の接種ができること。

3.だいずのまき時や栽植の密度を決めることができること。

4.だいずの萎黄病(いや地病)・紫はん病,ひめこがね・あずきぞうむしなどの病気や害虫の見分けがつく。

1.豆類は根粒バクテリアによって空中窒素な固定するから,地力の維特・増進に役だち輪作作物の一つとして重要である。

2.豆類は根粒菌を接種するとよくできる。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家に豆類の栽培が適するか。  
 

 全体に関するもの。

 実用農業講座(1)の内,(大豆・小豆)—小林政明。

 農学   24巻,5号,
大豆特集号。

 農業及園芸26巻,3号,
営農上から見た豆類の栽培—間宮広。

 緑肥と根粒菌の研究—小西亀太郎。

 豆作り—西村周一・間宮広・小林政明。

 

作物栽培各論(2)—永井威三郎。

主要食糧(4)—戸苅義次。

 農業及園芸25巻,11号,
大豆の稔らない原因—古谷義人。

   同  25巻,5号,
大豆品種の早晩性と栽培環境—古宇田清平。

 

(1) 栽培環境。

 温度。

 雨量。

 湿気。

 土質。

 

 

 

 

 

(2) 豆類の用途と需給。

 食糧としての用途(たんぱく質・脂肪)。

 需要。

 生産。

 

(1) 稲作の場合につくった,気温や雨量のグラフを利用して,栽培に適する期間を調べ る。

(2) 郷土や自分の家の畑について土質や肥瘠(ひせき)の程度を調べる。

(3) 郷土や自分の家で豆類のよくできる場所を調べ,その理由について話し合う。

(4) 郷土の気候上から豆類がよくできるかどうかを調べ,その理由について話し合う。

(5) 郷土や自分の家では,豆類をどんな用途に使っているかを調べる。

(6) 自分の家で1年間に必要とする量を調べる。

(7) 自分の家や郷土の10aあたり収量を,県または国のものと比べてみる。

(8) 10aあたり収量の増加ぐあいを他の作物と比べる。

2.栽培する品種の決定。  
(1) 郷土の品種の分布。

(2) 県奨励品種の特性。

 収量・品質・病気・害虫,栽培上の留意点,前作との関係。

(3) 夏だいず秋だいず・中間型。

 

(1) 郷土のおもな品種の評判や実績を調べる。

(2) 県奨励品種の特性表をつくり,郷土の環境と照らし合わせて有望種について話し合う。

(3) 学級協同でつくる品種を決める。

3.種の準備。  
 

 農民叢書—大豆のたねとり。

 

(1) 種の取寄せ先。

(2) 種の分量。

 

 

(3) 選種。

 重い種・大きい種。

(1) 畑の面積と種の分量との割合を計算する。

(2) 郷土の採種組織または種の取り寄せ先を調べる。

(3) 郷土や自分の家で,重い種・大きい種を選ぶ方法を調べる。

4.種まき。  
 

 農業及園芸25巻,11号,
光線制限が大豆の生育に及ぼす生育時期別影響—中村進。

 同24巻,大豆の増収栽培—古宇田清平。

 

(1) 種まきの時期。

 間作の場合。

 裸地の場合。

(2) 根粒菌の接種。

 根粒菌の種類と作物の種類。

 根粒菌と種とり。

 接種後の種の処置。

(3) 栽培密度。

 うね幅・株間・間引き

(1) 郷土のまき時を調べる。

(2) おおむぎ間作の場合,こむぎ間作の場合,裸地の場合では,まき時がどう違うかを調べる。

(3) 郷土の根粒菌利用状況を調べる。

(4) 根粒菌を接種して,その効果を調べる。

(5) 郷土の栽培密度と収量との関係を調べ,さらに実験してみる。

5.肥   料。  
 

 農業及園芸25巻,1号,
大豆の施肥法—飯田忠雄。

   同  25巻,9号,
大豆の生育収量に及ぼすP,K,Ca量—青木弘二。

   同  25巻,11号,
大豆の含油量に及ぼす燐酸,加里—池田三雄。

   同  25巻,5号,
豆類根粒菌の種類と効果—松平敏夫。

   同  23巻,2号,
大豆に於ける増肥・移植栽培の重要性—進藤要五郎。

(1) 肥料の分量,3成分の割合。

(2) 窒素肥料の必要期と分量。

(3) 根粒菌の働き。

 

(4) 酸性の土の改良。

 石灰の量。

(1) 郷土の豆類に対する施肥量を調べる。

(2) 県の施肥基準に照らして肥料設計をつくる。

(3) 3成分の効果を調べる試験を実際にやる。

(4) 郷土の豆類栽培における石灰施用状態を調べる。

(5) 根粒のできる時期を調べる。

6.管  理。  
 

 移植摘心大豆栽培法—熊谷幹夫。

 農業及園芸25巻,5号,
大豆の移植摘心が輪結実に及ぼす影響—下島久雄。

   同  24巻,8号,
大豆摘心の効果及びその方法—伊藤隆二。

   同  25巻,5号,
夜温の差が大豆の生育及び結実に及ぼす影響—古谷義人。

(1) 中うち・草とり・間引きの時期・回数。

 

(2) 摘心。

 

(3) 後作。

(1) 郷土の中うち・草とり・間引きの時期を調べ,豆類の生活史と関係づけた作業表をつくる。

(2) 郷土ではいつごろ摘心するかを調べ,摘心の効果を調べる。

(3) 施肥量と摘心の関係を調べる。

(4) だいず後地と他の作物後地との雑草の茂りぐあいの違いを調べる。

7.病 虫 害。  

 病虫害宝典—原摂祐。

 農民叢書32号,大豆の害虫,ヒメコガネの防ぎ方。

 農業及園芸26巻,1号,
病虫害とその防除法—特集号。

 

(1) 病気や害虫の見分け。

 萎黄病・紫はん病・ひめこがね・あずきぞうむし(病原菌や害虫の加害のしかた)。

(2) 駆除・予防。

 ルドー液・BHC・DDT(濃度・分量)。

(3) 種まき時期の移動。

(1) 萎黄病を顕微鏡で見分ける。

(2) ボルドー液やBHC・DDTの散布を実際にやってみる。

(3) ひめこがねの多く発生する畑の土質を調べ,発生の少ない所と比べてみる。

(4) さやたまばえ・しんくいあり・かめむし等の害虫の発生状況を調べ,その害を避ける時期を決める。

8.収穫・調製。  
(1) 収穫の時期。

 

(2) 乾燥。

 

(3) 調製。

 

(4) 俵装。

 検査規定。

(1) 郷土の収穫の時期を調べ,どのようにして時期を決めるかを話し合う。

(2) 郷土の乾燥法を調べ,よくかわかす方法を考える。

(3) 豆粒を落したり精選したりする方法を考えて実行する。

(4) 俵の容量と重量を調べる。

(5) 選種の収量に及ぼす効果を調べる。

9.品質の鑑定,貯蔵。  
(1) 審査規定。

(2) 貯蔵中の病虫害。

(1) 容積重を調べる。

(2) 乾燥程度を調べる。

(3) 豆の品種を見分けてみる。

10.生産費の計算,供出。  
(1) 生産費に含まれるもの。

(2) 評価のしかた。

(3) 60kg(1石)あたり生産費。

(4) 価格。

(1) 学校の実習やプロジェクトの結果について生産費を調べる。

(2) 必要労力を作業別に調べてグラフをつくる。

(3) 1時間あたりの報酬を出してみる。

 

5.雑  穀


 

 郷土に共通に栽培されている雑穀の栽培を通じて,雑穀栽培上の基本問題や混作や,土地利用,労力の分配などの諸問題について学習する。

技     能
知 識・理 解
1.品種やまき時や栽植密度を決めることができること。

2.収穫の適期の見分けがつくこと。

1.ある土地に適する種類は,栽培の目的,栽培の方法によって違う。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家に雑毅の栽培が適するか  
 

 畑作増収精義—古宇田清平。

 作物栽培各論(1)—永井威三郎。

 雑穀の栽培—雑穀奨励会

 

 主要食糧(4)—戸苅義次。

(1) 環境。

 気温・湿気・土質。

 

 

 

(2) 収量。

 

 

(3) 用途。

(4) 労力の分配。

(1) 郷土ではどんな雑穀をどんな時期に栽培することができるか調べる。

(2) 郷土や自分の家では,どんな所にどんな雑穀がつくられているかを調べる。

(3) 郷土の雑穀の収量を他の地方と比べてみる。

(4) 雑穀の栄養を他の作物と比べる。

(5) 郷土や自分の家での雑穀の用途を調べる。

(6) 雑穀の生育史を図に表わし,それに所要労力を加え,他の作物との関係を調べる。

2.栽培する種類や品種の決定。  

 

 

 

 

 農業及園芸24巻,10号,
輪作農業の検討—桜井豊。

(1) 雑穀の種類と品種,

 郷土のおもな種類・品種の特性。

(2) 種類・品種と労力の分配,輪作・間作の関係。

(1) 郷土の雑穀の種類や品種の分布図をつくる。

(2) おもな種類・品種の特性の表をつくり,有望な種類や品種を決める。

(3) 有望な種類や品種について,輪作・間作の図表をつくる。

3.種の準備。  
(1) 種の分量。

 

(2) 重い種。

(1) 本畑の面積と種の分量の割合を計算する。

(2) 10aあたりの種を,種類や品種と別に調べる。

(3) 塩水選,唐箕(とうみ)選を行う。

4.種まき・手入れ。  
 

 農業及園芸27巻,2号,
我国の畑地灌漑とその効果—田辺邦美。

 

 

 

 

 

 
 農業及園芸26巻,4号,
加里施用時期の差異が畑作物の生育収量に及ぼす影響。

(1) まく時期。

 

 

 

(2) まき方。

 株まき・すじまき・種まき機。

(3) うね幅・株間。

(4) 肥料。

 種類・分量・施し方。

 

 

(5) 間引き・補植。

 

 

 

(6) 中うち・草とり,土寄せの時期・回数。

(1) 自分たちが栽培する雑穀の種をまく時期を調べ,話し合って決める。

(2) 種まきの時期が違うと,育ちがどんなに違うかためす。

(3) 一定量の種を一定面積にまく練習をする。

(4) 雑穀の栽培距離について,郷土の様子や,その他の資料を調べて決める。

(5) 郷土や自分の家の施肥量を県の施肥基準と比べてみる。

(6) 郷土の肥料の施し方を調べて改善計画を立てる。

(7) 直まきと移植との結果を調べる。

(8) 郷土や自分の家の間引きや補植の時期を調べる。

(9) 郷土におけるおもな手入れについて調べ,図表をつくる。

5.病気・害虫の予防と駆防。  
(1) 病気。

 あわのさび病・ささら病。

 とうもろこしの黒穂病。

(2) 害虫。

 あわのめいが・よとうむし。

(3) 予防・駆除法。

(1) 郷土にはどんな病気や害虫が多いかを調べ,予防・駆除の一覧表をつくる。

(2) 特に栽培時期を移動することによって,防ぐことができないかを研究する。

6.収穫・調製。  
 

 雑穀の化学とその利用—小原哲二郎。

(1) 収穫の時期。

(2) 収穫の方法。

(3) 脱穀・調製・乾燥。

(4) 俵装。

 方法・検査規定。

(1) 郷土では収穫期の判定をどのようにしているかを調べて,その改善について考え,適当な時期を決める。

(2) 取入れの方法や脱穀の方法について調べ,改善方法をくふうする。

(3) 俵装をしてみる。

7.生産費の計算と価格。  
(1) 生産費。

 

(2) 価格。

(1) 生産費を計算して他の作物と比べる。

(2) 労力に対する報酬を計算してみる。

8.副産物の利用。  
(1) 副産物の内容。

  茎・葉・その他。

(1) 副産物がどんなに利用されているかを調べ,その改善について考える。

 

6.夏 の 野 菜


 

 一般に栽培されているなす・トマト・きゅうり・かぼちゃなどのように,温床で苗を育て,夏に収穫する野菜の栽培を通じて,夏の野菜の栽培上の基本問題を解決し,栽培の実際的な能力を身につけるとともに,土地利用,端境期の対策などについて学ぶ。

技     能
知 識・理 解
1.苗の植付や,植えかえがうまくできること。

2.果菜類の仕立が自由にできること。

3.人工授粉がうまくできること。

4.わらがこいや,木わくなどの温床をつくることができること。

5.よく発熱するように温床をつくることができること。

6.温床の日々の管理がうまくできること。

7.べと病・立枯れ病・青枯れ病・ビールス病などの見分けがつくこと。

8.うりばえ・あぶらむしの見分けがつくこと。

1.くだものや野菜には,受精しなくても果実が発育するものと,受精しなければ発育しないか,発育のよくないものがある。

2.苗の良否には,苗床の地温,日照,有機物の使用量,苗の疎密,草とり,病虫害などが影響する。

3.じょう熱材料中の炭素と窒素との含有割合は,発熱に大きな関係がある。

4.作物の種類,品種の感温性・感光性によって,種まきや植付の時期が違い,また栽培適地も違う。

 

展 開
指 導 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家にどんな野菜の栽培が適するか。  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 蔬菜園芸—江口庸雄。

 蔬菜園芸学—藤井健雄。

 蔬菜高速度栽培法—小田鬼八。

 農業及園芸26巻,11,12号,27巻,1〜6号,近郊蔬菜営農の要訳—渡辺誠三。

 葉菜・果菜・根菜—渡辺誠三。

 新園芸2巻,12号,果菜類の交配法。

 農業及園芸24巻,8・9号
 茄子の採種に関する研究

   同 24巻,4・5号,
特産蔬菜地帯の営農

(1) 各種野菜の栽培と気候・土地。

 

 

 

 

 

 

(2) 日本の食物のビタミン問題。

(3) 各種野菜とビタミン。

 

(4) 野菜と出まわりの状態。

 

 

 

 

(5) 経営から見た野菜の特性。

 

(6) 野菜の作付期と土地利用の問題。

 

 

 

 

 

(7) 出荷期と栽培法。

 促成栽培。

 抑成栽培。

(8) 土地利用度。

 連作・輪作・間作。

(1) 郷土で今つくられている野菜にはどんなものがあるか調べる。

(2) 近年つくられるようになったものにはどんなものがあるか,またそれはなぜかを調べる。

(3) 近年つくられなくなったものにはどんなものがあるか,またそれはなぜかを調べる。

(4) おもな野菜にどれくらいビタミンがあるかを調べる。

(5) 1日にどれくらいの野菜を食べればよいかを調べて,郷土や自分の家の必要量を調べる。

(6) 自分の家の野菜の自給計画を立てる。

(7) 郷土や自分の家で野菜の不足する時期を調べる。

(8) 購入野菜はどこからどれくらいはいってくるかを調べる。

(9) 郷土のおもな夏野菜の栽培面積や生産状況を調べる。

(10) 野菜の前作・後作はどうなっているかを調べる。

(11) どこに出荷しているかを調べる。

(12) 収支関係はどうなっているかを調べる。

(13) 野菜栽培に,郷土ではどんな点が問題になっているかを調べる。

(14) 栽培上必要な資材や労力のあらましについて調べる。

(15) 資材や労力の面からどの野菜が適するか調べる。

(16) 土地利用度を高める立場から野菜栽培を検討する。

2.本畑の準備。  
 

 農業及園芸22巻,2号,
果菜類の定植—藤井健雄。

   同  24巻,5号,
麦中間作の茄子栽培における株間と整枝法—溝淵勝美。

(1) くらつき。

 時期・方法・肥料。

(2) 栽培距離。

 品種・土質・仕立方。

(3) 栄養成長と生殖成長。

(4) 花の分化と肥料のやり方。

(5) 落果の原因。

(1) 郷土の肥料のやり方,くらつきのやり方などを調べてきて話し合う。

(2) 植付距離を決めて必要苗数を調べる。

(3) 施肥量を決め施肥計画を立てる。

(4) くらつきをする。

3.品種の決定。  
(1) 品種の特性とそれに伴う栽培法。

 安全性・成熟期・収量・品質・用途。

 

 

 

(2) 栄養成長と生殖成長。

(3) 花芽の着生と肥料のやり方。

(4) 落果の原因。

(1) 郷土で現在つくられている品種の性状とそれに対する実際家の意見を聞き,なぜつくられているか話し合う。

(2) 出荷の時期,場所と品種との関係を調べる。

(3) 前作との関係を調べる。

(4) 学校の協同の畑の栽培品種を決定する。

(5) 施肥料の計画を立てる。

(6) くらつきをする。

4.植付と仕立方。  
(1) よい苗とわるい苗。

(2) 結果の習性。

 

 

 

(3) 各種仕立方の得失。

(4) 仕立方と支柱。

(5) 植付。

(1) よい苗・わるい苗を見分ける。

(2) 苗の・つぼみを調べる。

(3) 結果の習性の継続観察。

(4) 各種の仕立方について実際家の意見を聞き,結果を持ち寄って話し合う。

(5) 植付をする。

5.人工授粉。  
 

 農業及園芸24巻,8・9号,
茄子の採種時期及び追塾熟の効果—長友允夫。

(1) 人工授粉の必要。

(2) 純粋種の保存。

(3) 交雑。

(4) 一代交雑種の利用。

(5) 去勢,人工授粉の時期と時刻。

(1) かぼちゃなどではどんなときに人口授粉が必要かを調べる。

(2) 人工授粉を行う。

(3) なすの一代交雑種をつくる。

6.手 入 れ。  
 

 農業及園芸26巻,1号,
病虫害とその防除法。

   同  22巻,6号,
胡瓜倍数体の炭疽に対する抵抗性—岩田吉人。

   同  23巻,6号,
トマト白絹病の治療—遠藤茂。

(1) 夏野菜のおもな病気とその除法。

 べと病・立枯れ病・青枯れ病・ビールス・イラス

 薬剤の利用とその濃度。

(2) おもな害虫と防除法。

 作物の種類・品種と害虫。

(3) 摘心。

(4) 中うち・土寄せ・草とり・敷わら。

(5) 追肥。

(1) 病気の種類を見分ける。

(2) 病気の予防や駆除をする。

(3) 病気が発生したら発生状況を調べる。

(4) 見本を展示する。

(5) 病気・害虫の駆除・予防をする。

(6) 摘心をする。摘心後の発育状況を調べる。

(7) 中うち・土寄せ・草とり・敷わらをする。

(8) 追肥をする。

7.とり入れと販売。  
(1) とり入れの適期

 味・価格・輸送,作物の生育。

(2) とり入れの方法,果実の荷造り,作物の生育。

(1) 味はどんなときがよいか話し合う。

(2) 価格は,時期・成熟度・品質によってどう違うか話し合う。

(3) 実物について,とる時期を調べる。

(4) 実際にとり入れて荷造り・出荷をしてみる。

8.生産費計算。  
(1) 生産費に含まれるもの。

(2) 10aあたりの生産費。

(3) 1出荷単位あたりの生産費。

(1) 学級プロジェクトの収支決算をしてみる。

(2) 10aあたり,1出荷単位あたりの生産費を調べて,一般農家のものと比べてみる。

9.苗作りの計画。  

 

 農業及園芸25巻,11号,
茄子の育苗法—会田英男。

   同  24巻,2号,
蔬菜の温床育苗法—萩原十。

   同  23巻,2号,
果菜類の冷床育苗の提唱—藤井健雄。

   同22巻,9・10・11号,
蔬菜及甘藷発熱温床の原理と実施方法—天野嘉一。

   同  22巻,2号,
温床踏込材料と発熱材料—横田正之。

   同  22巻,3号,温床育苗の簡易化—栗崎寅市。

   同  24巻,4号,
果菜類の定植失敗談義—大熊光雄。

   同26巻,10・11・12号,
果菜類温床育苗及改善の重点—藤井健雄。

   同  27巻,4号,
南瓜育苗温度の差異が雌花及び果実に及ぼす影響。

   同  26巻,4号,
果菜類の根の耐水性と水中酸素吸収量—位田藤久太郎。

(1) 温床で苗を育てる必要。

 気温と生育の適温。

 土地の利用。

(2) 温床の設備。

 わくの材料,障子。

 発熱材料。

 床土。

(3) 発熱の原理と踏込み方。

 

(4) 種の分量。

(1) いつごろどれくらいの苗ができたらよいか話し合う。

 
 

(2) いつごろ種まきをしたらよいか話し合う。

 

 
 

(3) 温床作りのじょうずな人から,発熱させる方法の急所を聞いてきて話し合う。

(4) 去年のことを考えて,どんな品種の苗をどれくらいつくったらよいか決める。

 

(5) 温床の踏込みをする。

10.種まき・手入れ。  
 

   同 25巻,10.11号,
蔬菜の種子に関する最近の研究。

(1) 種の処理。

(2) 果菜の種の鑑別。

(3) 温床の温度と種まきの時期。

(4) 種のまき方。

(5) 温床の管理。

 かん水・換気・保温。

(6) 苗の病気の予坊。

(7) 植えかえの理由と方法。

(1) 種の処理としてはどんなことをしているか調べる。

(2) 種の消毒をする。

(3) 温床の温度を調べる。

(4) 種まきをする。

(5) 現場で管理のしかたを習い,代り合って行う。

 

7.な と だいこん


 

 一般に栽培されているだいこん や な類の合理的な栽培を通じて,生態や栽培の立地条件についての諸問題を解決するとともに,栽培の実際的な能力を身につける。

技     能
知 識・理 解
1.練床がじょうずにできること。

2.すじまきができること。

3.な・だいこんの間引きがうまくできること。

4.追肥がじょうずにできること。

5.病気・害虫の徴候を見分けて薬剤をじょうずに使うことができる。

6.収穫・荷造り・貯蔵がじょうずにできること。

7.生産品について,その種類・品種の判定および審査ができる。

1.園芸作物には自然環境や栽培条件のわずかな変化によっても,収量・品質に大きな違いを生ずる。

2.作物には,生産の時期を与えると市場価値の高まるものがある。

3.適当な種まき・植付の密度は,気温や土の肥沃度(ひよくど),施肥量,植付の早晩,品種の特性・用途などによって違う。

4.作物は,種の貯蔵の期間によって発芽や生育の状態が違う。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.栽培する種類と品種を決める。  
 

 葉菜—渡辺誠三。

 

 蔬菜増産技術—藤井健雄。

(1) 自然環境。

 気温・土

(2) 種類・品種の特性と分布・収量・品質・用途。

(3) 種類・品種の変遷。

(4) 前作物と後作物。

(6) 労力の分配。

(7) 販売用と自家用。

(1) 郷土の気温のグラフをつくり,なたね,それぞれの な・だいこんの栽培に適する期間を調べる。

(2) 郷土の土の性質を調べ,適する種類・品種を考える。

(3) 郷土のおもな種類・品種の分布図をつくる。

(4) 郷土のな・だいこんの種類・品種の変遷を調べる。

(5) 他の地方と郷土の栽培状況の違いを調べる。

(6) 郷土の な・だいこんの生産状況や用途を調べ,それぞれのグラフをつくってみる。

(7) 前作物の病気や害虫などの関係を調べ,適正な計画を立てる。

(8) 郷土の品種に対する世評を聞いてまとめる。

(9) 郷土の気候・土地や前後作物および病気・害虫,労力の分配・用途などを総合して適する品種を決める。

2.種の準備。  
 

 種の見本。

 

 発芽試験器。

(1) 用量。

(2) 純粋性。

(3) 発芽力。

(4) 良否,購入法。

 新しい種。

 重い種。

(1) 栽培面積に対する種の分量を決める。

(2) 種の発芽について実験し,発育歩合や発芽勢(はつがせい)を調べる。

(3) 種の良否の鑑別練習を行う。

(4) 郷土の種まきを調べ改善の計画を立てる。

(5) 学校や自分の家などの種の入手の方法について調べる。

(6) 種まき前に種の処理はどのようにしたらよいかを郷土について調べ,なおくふうすう。

3.まき時を決める。  
 

 農業及園芸25巻,7号,
結球白菜の播種期—東海林繁治。

(1) 種類・品種の特性。

(2) 気温・土質・前後作物。

(3) 病虫害。

(4) 生育期間・収穫期。

 気温や日照時間の長短と花芽の形成。

(1) 郷土のまき時と収量を調べ,他地方と比べる。

(2) 早まき・おそまきの場合の世評を聞いてまとめる。

(3) まき時と生育状態,病気・害虫,品質・収量などの関係を調べ適期を決める。

(4) な・だいこんの種類と品種別の種まきの適期を示す表をつくる。

4.地ごしらえ。  
 

 教科書土と肥料—塩入・弘法・藤原。

(1) 土の性質と労力。

(2) 前作の種類,間作。

(3) 打起しの深さ,労力・収量。

(4) 地下部を収穫するものと地上部を収穫するものとの違い。

(1) 郷土で,だいこんをつくる土地の作り土の深さを調べる。

(2) 一定時間にどれだけの面積が打ち起せるか測ってみる。

(3) な・だいこんの地ごしらえがじょうずにできるように練習する。

5.まき方。  

 

 

 

 

 

 

 

 

 農業及園芸26巻,6号,
結球白菜の練床と,その栽培法—萩原十。

(1) うねつくり(うね幅と株間)。

(2) すじまき・株まき。

(3) 薄まき・厚まき,1株の粒数。

(4) 肥料。

 種類・用途・施し方。

(5) 土かけ。

 深さ・方法,足・くわ。

(6) 練床。

 植えかえ用・補植用。

(1) うね作りが,じょうずにできるように練習する。

(2) 肥料の基準に照らして肥料設計をする。

(3) こまかな種をじょうずにまき,くわで土かけができるよう練習する。

(4) 練床をつくって結球はくさいの種をまき,直まきのものとの結果を比べる。

6.間引き。  
(1) かいわれ葉や本葉による品種の見分け方。

(2) 間引き。

 回数・時期。

(3) 株間。

(4) 間引きの操作。

(5) 補植。

(1) 郷土のな・だいこんなどの間引きの時期回数を調べてまとめる。

(2) 各種のな・だいこん幼苗のときの特徴を調べる。

(3) な・だいこんの他の品種と雑種した個体の見分け方を練習する。

(4) 間引きをやる。

7.手 入 れ。  
(1) 草とり。

 時期・回数・方法。

(2) 追肥。

 時期・回数・分量。

(1) 地上部と地下部の関係を調べてまとめる。

(2) 草とりや追肥がうまくできるように実際に行う。

8.病気・害虫の予防・駆除  
 

 病気・害虫の標本。

 顕微鏡。

 動力噴霧機。

 各種農薬の見本。

 農業及園芸23巻,8・9号,
大根・白菜に対するDDTの効果。

(1) 病気。

(2) 害虫。

(3) 農業薬剤。

 時期・回数・数量。

 粉剤・液剤・毒剤・ボルドー液の濃度。

(1) 病気や害虫の被害状況を調べる。

(2) 郷土や自分の家では,病気や害虫の予防,駆除をどのようにしているか。

(3) な・だいこんのおもな病気の伝染経路・誘因・予防法について調べて表をつくる。

(4) おもな害虫の経過習性と被害の関係を調べ,標本をつくる。

(5) 薬剤散布を実際に行う。

9.収穫・調製・販売・貯蔵。  
 

 青物市場見学。

(1) 収穫の時期。

(2) 収量。

(3) 収穫上の注意。

(4) 販売。

(5) 貯蔵。

(1) 郷土や自分の家ではどのようにしているか。

(2) 商店の荷造り・出荷状況,市場の見学,協同出荷などについて調べる。

(3) 郷土における収量について実際を調べる。

(4) 郷土の貯蔵法を調べる。

10.品質の鑑定。  
 

 審査規定。

(1) 鑑定の注意。

(2) 規格。

(1) な・だいこんを品評会に出品して,その結果を話し合う。
11.生産費の計算。  
(1) 生産費調査。 (1) 生産費を計算して他の作物と比較する。

(2) 価格と生産費とをにらみ合わせ合理化の方法を考える。

12.くず物の処理。  
(1) くず物の利用。 (1) 郷土や自分の家ではくず物はどのようにしているか調べる。

(2) くず物の利用法を話し合う。

 

8.秋まきの野菜


 

 たまな や たまねぎなどのような秋まきの野菜の科学的な栽培の学習を通じて,冷床育苗・とうたち・結球・水田裏作などの問題について学習する。

技     能
知 識・理 解
1.栽培の時期を決定することができること。

2.施肥の時期を決定することができること。

3.秋まきの野菜の病気や害虫を見分けて,それを防ぐことができること。

1.作物の花芽の分化や発育は,生育中の温度や日の長さに影響される。

2.作物の種類・品種の感音温性・感光性によって種まきや植付の時期が違い,また栽培適地も異なる。

3.環境や労力の分配などを考えて,裏作などに野菜をとり入れることは,農業経営を有利にする上にたいせつなことである。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家には秋まきの野菜が適するか。  
 

 野菜のビタミン—杉山直儀。

 葉菜—渡辺誠三。

 蔬菜園芸学—藤井健雄。

 蔬菜増産技術—藤井健雄。

 農業及園芸24巻,5号,
タマネギの種子輸出と場違い採種の問題—阿部定夫。

(1) 気候。

(2) 土地。

(3) 農業経営の状況。

(4) 自家消費。

(1) 郷土のおもな秋まきの野菜の作付状況を調べる。

(2) 秋まき野菜の特産地の気候・土地などを調べ,郷土のものと比べる(グラフ等によって)。

(3) 郷土や自分の家の農業経営にはどんな秋まき野菜をとり入れたらよいかを検討する。

2.秋まき野菜の種類・品種の選択とその決定および種の準備。  

 

 品種見本。

 種子生産学—安田貞雄。

 農業及園芸25巻,11号,
タマネギの雄性不稔固体—建部民雄。

(1) 郷土につくられるおもな種類についてよい品種を選ぶ。

(2) 種の準備。

(3) 発芽試験。

(1) 郷土につくられている秋まきの野菜のおもな品種についてその特性を調べ,特産地のものと比べる。

(2) 購入または自分の家でとった種の一部を用いて発芽試験をする。

3.苗床の準備。  
(1) 苗床面積。

(2) 10aあたりの種の量と苗床面積あたりの種の量。

(3) 苗床の地ごしらえと肥料。

(1) 栽培面積から苗床の面積を計算する。

(2) 発芽歩合を考えて,苗床面積に対する種の量を決める。

(3) 苗床の施肥量を決め,まんべんなく元肥を混ぜる。

(4) 苗床をつくる。

4.苗床の種まき。  
 

 篤農家・試験場などの見学。

(1) まき時を決める。

 感光・感温性と結球や花芽の分化(冬越しする場合)。

 

 

 

 

 

(2) まき方。

(1) たまねぎ・たまな などについて,まき時・とうたち・収量との関係を調べる。

(2) おもな秋まき野菜の特産地の気候とまき時を調べ,郷土の気候に適したまき時を推定する。

(3) (2)によって推定された郷土のまき時と実際行われているまき時とを比べて,自分たちのまき時を決める。

(4) 幾日おきかにまいて定期的にその後の生育状況を調査する。

(5) すじまきとばらまきを比較してみる。

(6) むらなく種をまく練習をしたり,そのよい方法をくふうしたりする。

(7) 種まきをする。

5.苗床の手入れ。  
(1) 苗床の追肥。

(2) 間引き。

(3) 病気や害虫の予防・駆除。

(1) 追肥をまんべんなくかける練習をする。

(2) たまなの雑種性に注意して間引きをする。

(3) たまねぎ苗とねぎ苗を見分ける練習をする。

(4) たまなの害虫の発生を早く発見して駆除する。

6.畑の準備。  
 

 肥料学各論—小野寺伊勢之助。

 各都道府県—耕種規準。

(1) 畑の選び方。

 沖積地と生育。

 

(2) 肥料の用量と施し方。

 冬の肥料の効果。

(1) 輪作関係,土の乾湿,土の酸性,土の肥瘠(ひせき),野菜の特性,経済的関係などを考慮して畑を選ぶ。

(2) 特産地や郷土の施肥の状況を参考にして肥料の設計をする。

(3) つみ肥や石灰の郷土における施用法を調べ,その最も有効な施用法を練習する。

(4) たまねぎの球の肥大,たまなの球の充実肥大,えんどう・そらまめなどの冬越し後の生育と元肥との関係がわかるような設計をして実際にためしてみる。

7.苗の植付。  
 

 農業及園芸23巻,8号,
玉葱の仔球栽培—田野寛。

(1) 定植苗の見分け方。

 苗の重さや,根もとの太さと生育生理。

(1) 定植苗のよいわるいを見分ける方法を文献や篤農家の話によって調べ,苗の鑑別をする。

 大きさ・重さ・形・色・根群。

(2) 定植の実際を見学し,練習する。

(3) いろいろな植え方と収量や能率についてくふうし実験してみる。

8.植付後の管理。  
 

 雑草の標本。

 動力噴霧機。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 標本。

(1) 草とり。

(2) 中うち・土寄せ。

(3) 追肥の時期と肥料の種類・分量。

(4) 薬剤散布。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(5) 病気・害虫の対策。

(1) 草とり・中うち・土寄せについて郷土の実情を調べ,計画を立て,実習する。

(2) たまな・たまねぎの大きさや茎の太さととうたちについて調べる。

(3) 葉数と結球,日照と時間,球の肥大との関係について調べる。

(4) 温度と花芽の分化との関係を文献などや実際について調べる。

(5) 特にBHC,DDTなどの新しい農薬について害虫との関係を調べてみる。

(6) いろいろな農薬の濃度,散布時期・回数,散布量について研究する。

(7) 秋まきの野菜にはどんな病気や害虫があるかを調べる。

(8) これらの病気や害虫の標本をつくり,生活史を調べる。

(9) 病気や害虫の防除法のいろいろについてくふうする。

(10) 肉眼や顕微鏡によって,おもな病気や害虫の見分け方を習う。

 

9.麦  作


 

 麦類を合理的に栽培することを学習しながら,麦踏み・土入れ・光週性・水田裏作などの問題について学ぶ。

技     能
知 識・理 解
1.種麦の消毒ができること。

2.まき時や栽植密度を決めることができること。

3.県の奨励品種を見分けることができること。

4.さび病・立枯れ病・白渋病の見分けができること。

1.作物の中には,その生育期間中に一定の低温に合わなければ成熟しないものがある。

2.作物の種類・品種の感温性・感光性によって,種まきの時期が違い,また,栽培適地も違う。

3.作物の地上部を発育させるためには,地下部を発育させなければならない。

4.作物の冬越しは,その含糖量に影響される。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家に麦作が適するか。  
 

 実験麦作増収精義—竹上静夫。

 畑作増収精義—古宇田清平。

 栽培前汎論—安田貞雄。

 作物栽培各論—永井威三郎。

 主要食量(5)—安間正虎。

(1) 気温・積雪・日照。

(2) 土貿。

(3) 収量。

(4) 労力の分配。

(5) 麦類の需給。

(6) 水田裏作の種類と収入や,労力・地力との関係。

(1) 郷土の冬作物の割合

(2) 郷土の麦作収量を他地方と比べる。

(3) 郷土の麦作を他の冬作物と比べる。

(4) 郷土の気象のグラフをつくり,栽培の適期を調べる。

(5) 麦の需給や用途をグラフにつくる。

2.栽培する種類および品種を決める。  

 農業及園芸21巻,8号,
特集—麦増産の研究。

   同  25巻,7・8号,
日本小麦の特性と栽培技術の合理化—竹上静夫。

   同  27巻,4号,
暖地に於ける秋まき型早熟性品種の必要性—関塚清蔵。

(1) おおむぎ・こむぎ・ライむぎ・えんばくの比較。

(2) 種類・品種の特性。

 秋まき性・安全性(耐雪・耐寒・耐病)。

 栽培方法・まき時。

(3) 種類・品種の組合せ割合。

(1) 郷土の品種の移り変わりを調べる。

(2) 郷土のおもな品種の分布図をつくり,土地の乾湿,土地の肥瘠(ひせき)との関係を調べてまとめる。

(3) 種類・品種に対する郷土の評判を聞き,その理由について話し合う。

3.種の準備。  
 

 農業及園芸22巻,6号,
湯による麦白渋病殺菌—平田光治。

   同  22巻,9号,
麦立枯病防除に種子消毒の効果—滝元清造。

(1) 発芽歩合の検査。

(2) 塩水選。

(3) 種の消毒。

(1) 種とりの組織を調べる。

(2) 塩水選をやる。

(3) 温湯浸法や薬剤消毒をやる。

(4) 発芽試験をやってみる。

4.畑の準備と種まき。  
 

 農業及園芸25巻,2号,
むぎの早播きの管理。

   同  22巻,8号,
麦類に対する肥料の施し方—原田登五郎。

   同  23巻,9号,
小麦に対する燐酸の効果—石塚喜明。

 農業及園芸25巻,5〜8号,
小麦の生育各期に於ける要素の吸収利用伏況—石塚義明。

   同  26巻,8号,
麦作改善の狙い—黒崎正美。

   同  26巻,9号,
麦作に対する肥料設計と施肥法—松木五楼。

(1) 水田麦作の整地。

(2) 不整地まきの諸方法の特色。

(3) 肥料。

 土質との関係。

 うね幅と地力や施肥の関係。

 水田麦作と肥料。

(4) 種の量の決定。

(5) まき時の重要性。

 感温性・感光性。

 冬越しと根の発育。

(6) 移植苗のまき時。

(7) 季節風を防ぐくふう。

(8) 畜力・機械力による作業能率。

(9) 土の消毒。

(1) 不整地まきの見学。

(2) 郷土のまき幅を測定し,その施肥量との関係を調べる。

(3) 肥料設計をつくる。

(4) 郷土の一定面積あたりの種の必要量を調べ,種まきの粗密の試験をする。

(5) まき時の試験をして生育を調べる。

(6) うねの西北側の土の高さと麦の生育状態を調べる。

(7) 風よけを実際にやる。

5.手入れ。  
 

 農業及園芸22巻,11号,
麦踏圧と幼穂の発育と出穂—大谷義雄。

   同  24巻,10号,
むぎの踏圧に関する生理学的研究—大谷義雄。

   同  22巻,8号,
麦移植の生理的意義—大谷義雄。

   同  24巻,10号,
麦作の主な障害と冬季の管理—山崎魔正枝。

   同  27巻,2・3号,
麦の生育過程と適期作業—関塚清蔵。

   同  27巻,4号,
麦類の倒伏を防ぐ諸方法—関塚清蔵。

   同  27巻,2号,
麦の肥—橋本重久。

   同  26巻,11号,
冬季より春季にかけての麦の生育と管理—竹上静夫。

(1) 中うちの意義。

(2) 土入れの意義。

(3) 麦踏みの効果・方法。

(4) 生育の時期による肥料の扱い方。

(5) 幼穂の分化期。

(6) 穂を出す茎の出る時期の界限の決定。

(7) 肥。

(1) 中うち・土入れ・麦踏みの有無と生育との関係を調べる(根の発育を定期的に調べる)

(2) 気温と茎数増加との関係を調べて,その消長を知る。

(3) 雨後の中うちによる乾燥防止の効果を実地に調べる。

(4) 定期的に株を解剖して,幼穂の育ち方を観察する。

(5) 追肥の回数・時期の試験をして,結果を調べる。

(6) 土入れ・麦踏みの回数・時期の試験をして結果を調べる。

 

10.じゃがいも


 

 じゃがいもの合理的な栽培の方法を学ぶとともに,これを通じて,芽かき・催芽・二期作・病害対策などの諸問題について学ぶ。

技     能
知 識・理 解
1.じゃがいもの疫病・萎縮病・輪ぐされの見分けができること。

2.じゃがいもの種の量や植付の密度を決めることができること。

1.じゃがいもが肥大するには,そのまわりにたくさんの空気がいる。

2.地下部を肥大させるには,地上部の発育を調節する必要がある。

3.作物の種類によって単位面積あたり,あるいは一定期間あたりの熱量生産量が違う。

4.作物の中には,栄養体の一部を繁殖に供するものと,種を使うものとがある。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家にじゃがいもの栽培が適するか。  

 

 馬鈴薯通論一川上幸治郎。

 馬鈴薯特論一川上幸治郎。

 馬鈴薯の採種—川上幸治郎。

 蔬菜園芸—江口庸雄。

 蔬菜(根菜)—渡辺誠三。

(1) 栽培環境。

 気温・水分・土質。

 晩霜。

(2) 労力。

(3) 生育回数。

(4) 収量。

 単位面積あたりの収量およびカロリー生産量。

(1) 郷土の気温・雨量のグラフをつくり,じゃがいもに適する期間を調べる。ことに晩霜の時期を調べる。

(2) 郷土のじゃがいもの水田裏作や畑作分布図をつくり,土質を調べる。

(3) 必要な労力をグラフに表わし,他の作物との関係を調べる。

(4) 生育日数を他の作物に比べてみる。

(5) 郷土の単位面積あたりの収量を調べて他の作物と比べる。

(6) 単位面積あたり・生育日数あたり,労力あたりの生産カロリーを調べて,他の作物と比べる。

(7) 生育期間中の気温や地温を調べてグラフをつくる。

2.栽培する品種を決める。  
(1) 品種の特性に伴う栽培上の留意点,収量・品質・安全性。 (1) 郷土ではどんな品種がつくられているかを調べる。

(2) これらの品種がつくられる理由を聞いて話し合う。

3.種いもの準備。  
 

 農業及園芸25巻,11号,
生理学的領域に於けるじゃがいもの退化現象—川上幸治郎。

   同  25巻,9号,
馬鈴薯塊の根の休眠終了時について—野田健児。

(1) 種いもと貯蔵期間。

(2) よい種いも。

(3) 種いもの必要量。

(4) 種いもの節約。

(1) 老化してしわの多い種と若い種とをまいて,芽の数や太さ・収量,生育のようすを観察し,いもの大きさを調べる。

(2) 北海道から購入した種と自家生産の種とをまき病気や収量を比べる。

(3) 郷土では単位面積あたりどれくらい種いもをまいているかを調べ,栽植密度から計算した必要分量と比べてみる。

(4) 種いもを二つ切り・四つ切り,縦切り・横切りなどにして植えつけ,丸のままのものとの収量を比べてみる。

4.本畑の準備と植付。  
 

 農業及園芸24巻,7号,
馬鈴薯の塊根形成にぼす土壌組成差異の影響—山本健吾。

   同  24巻,7号,
エチクロリンに依る馬鈴薯二期作—河合一郎。

   同  24巻,7号,
エチクロリンに依る馬鈴薯秋作—小笠原秀雄。

   同  26巻,3号,
馬鈴薯の三要素適量試験—平石勝善。

(1) 地ごしらえ。

(2) 肥料の種類・分量や施す時期,他の作物に対する肥料との違い。

(3) まき付の時期・密度。

(4) 植付の深さ・方法。

(5) 水田裏作と畑作との違い。

(1) 郷土の肥料の種類や分量を調べ,施肥基準に照らして肥料設計をつくって比べてみる。

(2) 施肥の分量や施肥の方法による生育のようすを20日おきくらいに調べてグラフをつくる。

(3) まき付の早晩による生育のようすを調べる。

(4) うね幅を広く株間を狭くした場合,うね幅はひろげず株間をひろげた場合との結果を比べる。

(5) 覆土の深さと生育のようすを調べる。

(6) 種と肥料(つみ肥)との関係位置による結果の違いを調べる。

 

11.さつまいも


 

 さつまいもの栽培を学習しながら,苗の育て方,いものふとり方,貯蔵などの諸問題について学ぶ。

技     能
知 識・理 解
1.電熱および踏込み温床の計画や実施ができること。

2.種いもの消毒ができること。

3.いもの貯蔵ができること。

1.植付当時の土中の温度や湿度は,いもになる根の発生に影響する。

2.貯蔵には温度や湿度が大きな関係をもつ。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家にさつまいもの栽培が適するか。  

 

 作物栽培各論(2)—永井威三郎。

 甘藷品種図説—農林省。

 

 

 

 

 甘藷・馬鈴薯栽培の実際—田野寛一。
 

 甘藷栽培の基礎—戸苅義次。

 

 蔬菜(根菜)—渡辺誠三。

(1) 気温・温度・土質。

(2) 収量や安全性。

(3) 所要労力。

(4) カロリー生産量。

(5) 前作・後作の関係。

(6) 価格。

(1) 郷土の気温のグラフから,栽培の適期を調べる。

(2) 郷土の収量を調べてカロリーの生産高と生産費を計算し,他の作物と比べてみる。

(3) かんばつの年における他の夏作との収量を比べてみる。

(4) 郷土のさつまいもの分布図をつくって,他の作物の分布との違いを調べる。

(5) 多く栽培されている地帯の土質,肥瘠の程度を調べてみる。

(6) 労力の分配時期を調べ,他の夏作との関係を研究する。

2.栽培する品種を決める。  
 

 さつまいもの栽培と貯蔵—伊藤秀雄。

 じゃがいも・さつまいも増産の重点—藤井健雄。

 農業 1巻,7号,
甘藷品種の萌芽及び芽の伸長と温度との関係。

 甘藷品種図説—小野田正利。

(1) 品種の特性。

 早晩・耐肥性・耐晩植性・品質・用途,いものつき方,苗たちの良否,貯蔵性。

(1) 郷土の品種の移り変わりを調べ,その原因について話し合う。

(2) 郷土のいもの品種を集めていもの特徴を写生してみる。

(3) これらの品種について栽培上の特性や違いを調べる。

(4) 有望品種について話し合う。

3.苗床の準備。  

 

 農業及園芸22巻,2号,
温床の踏込材料と発熱状況—横田正之。

   同  24巻,11号,
甘藷電熱温床の高度利用—松島省三。

   同22巻,9・10・11号,
電熱温床の原理と実施方法。

   同  22巻,5号,
甘藷栽培方法の要諦—伊藤秀夫。

(1) 苗床の所要面積。

(2) 踏込み材料。

(3) 踏込みのやり方。

 (温度の持続,発芽・適温)

(1) 郷土の苗床面積と本畑との関係を調べて,学校の面積を計算してみる。

(2) 苗床の必要材料を調べ,苗床をつくってみる。

(3) 踏込みをやって発熱状況を調べ,グラフをつくる。

4.苗作り  
 

 農業及園芸21巻,5号,
甘藷の塊根と細根に就て—鎌谷栄次。

(1) 種いもの必要量。

(2) 消毒。

(3) 品種による発芽適温。

(4) 伏込みの方法(密度)

(5) 管理。

(6) 苗とり。

(7) よい芭(節数・重量)。

(8) 苗による品種の見分け。

(1) 郷土において,苗床一定面積にどれくらい種いもを使っているかを調べる。

(2) 種いもの消毒をやってみる。

(3) 種いもの伏込みの計画を立ててやってみる。

(4) 発芽日数や発芽数,生育を調べる。

(5) 節数や重さの違う苗を植えて結果を調べる。

(6) 苗によっておもな品種を見分けてみる。

 

12.う さ ぎ


 

 うさぎの飼育を学習しながら,交配・発情・肥育・毛皮の利用などの諸問題について学ぶ。

技     能
知 識・理 解
1.家畜の交配ができること。

2.雌雄の鑑別ができること。

3.と殺・解体した肉や毛皮などの処理ができること。

4.病気の予防と簡単な治療ができること。

1.繁殖を計画的に行うことによって経営を有利にすることができる。

2.妊娠中の管理は子うさぎの発育に影響する。

3.不良なものを淘汰することによって,飼料などの浪費を防ぐことができる。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.自分の家に養兎(と)が適するか。  
(1) 養兎(と)の経の型。

 飼育の規模。

 生産物の内容。

(2) 生産物の販路。

(3) 兎舎と飼育箱。

(4) 飼料の需給状態。

(5) その他の条件。

 気候・土地・労力など

(1) 学校や郷土の養兎の状況を調査する。

(2) 生産物の販路および販売価格を調べる。

(3) 兎舎・飼育箱の見積り。

(4) 飼料の調査。

2.品種の決定。  
 

 養兎全集—市川養兎研究所。

(1) 品種の種別。

(2) 品種の特性。

 用途・能力,土地に対する順応性,価格。

(3) 郷土に適した品種。

(1) 学校農場や写真・図鑑などで品種を調べる。

(2) 郷土の品種別分布を調べる。

(3) 養兎家の訪問。

3.うさぎの購入。  
 

 最新養兎法—衣川義雄。

 養豚養兎相談—加藤浩。

(1) 購入先の選定。

 品種・系統・距離・信用。

(2) 購入の方法。

 運搬・輸送方法・輸送中の管理。

(3) 優良個体の選定。

 個体の審査・鑑定(体型・年齢,毛の色沢,健康度,失格)。

(1) うさぎの審査・鑑定を行う。

(2) 優良兎の見学。

4.病気の予防と手当。  
 

 畜産の研究4巻,7号,
家兎スピロヘータ症のペニシリン治療の一例。

(1) おもな病気の種類。

 普通の病気,伝染病・寄生虫。

(2) 病気の手当。

 早期発見,薬剤。

(3) 伝染病の処置。

 隔離・消毒。

(4) 寄生虫の駆除。

(1) 病兎を観察する。

(2) ふん便の検査をする。

(3) 消毒の実施。

(4) 寄主虫の駆除。

5.交配。  
(1) 種兎の選択。

(2) 発情の鑑定。

 発情の微候。

(3) 交配の適期。

(4) 交配の方法・度数。

(5) 人工授精。

(1) 発情の徴候の観察。

(2) 人工授精の実施。

6.妊兎(と)の管理。  
(1) 妊娠の鑑定。

(2) 妊兎の管理。

 経過,飼料の給与・配合・産室の設定。

(1) 妊娠鑑定の実施。

(2) 産箱の設計および製作(木工・金工の単元)。

7.兎舎と飼育箱。  
 

 実用養兎法—衣川義雄。

(1) 兎舎の種類。

(2) 飼育箱。

 構造・大きさ・堅牢(けんろう)性,管理の能率,給餌(きゅうじ),水器草架(そうか)・産室・産箱。

(1) 学校農場やその他の実物および参考設計図について研究。

(2) 設計図の製作(木工・金工の単元)。

(3) 飼育箱の製作(〃)。

(4) 優良飼育箱の見学。

8.分  娩(ぶんべん)。  
(1) 妊娠期間。

(2) 分娩の処置。

 難産時の助産,分娩後の処置。

(3) 産む子うさぎの数。

(1) 分娩の観察。
9.子うさぎの育成。  
(1) 子うさぎの選別淘汰(とうた)。

 優劣の見分け。

 淘汰(とうた)法。

(2) ほ乳。

 人工ほ乳と母乳。

 発育。

(3) 離乳。

(4) 離乳後の育成。

 えさ付・飼料の配合。

(1) 子うさぎの発育状況を観察する。

(2) 優劣の選別。

(3) おす・めすの鑑別。

10.飼  養。  
 

 畜産の研究3巻,5号,
家兎の育成に於ける栄養学的研究。

(1) 給餌の回数。

(2) 飼料の配合。

 粗飼料と濃厚飼料,飼料標準。

(3) 冬期飼料の貯蔵。

 野乾草・サイレージ。

(1) 季節別飼料配合の研究。

(2) 飼料の価格の計算。

(3) 野乾草・サイレージの製造。

11.管  理。  
(1) 飼育箱の清掃と整理。

(2) うさぎの取扱方。

 持ち方,保定の方法。

(3) 換毛期の注意。

(4) 梳毛(すきげ)と収毛。

(1) うさぎの持ち方や保定の方法を習う。

(2) 梳毛(すきげ)および収毛を行う。

12.肥育と と殺。  
 

 毛皮鞣製法—村田喜一。

(1) 肥育の方法と時期。

 飼料,肥育箱。

(2) と殺。

 と殺法,はく皮。

(3) 生毛皮の処理。

 乾燥・塩蔵。

(1) 肥育の経過を観察する。

(2) 解体を行う。

(3) 生毛皮の乾燥を行う。

13.整理と反省。  
 

 養兎全集。

 畜産の研究2巻,1号,
簡単な皮のなめし方。

   同  2巻,3号,
皮革加工の脱毛作業。

   同  3巻,11号,
兎肉ハムの作り方と兎毛加工。

(1) 養兎生産物の販売。

 子うさぎ・成兎,兎毛・皮・肉。

(2) 毛皮,毛の出荷。

(3) 飼料の節約。

(4) 養兎生産物の生産費の計算。

(5) 利潤・損失の検討。

(1) 養兎の反省。

(2) 養兎計画の立案。

(3) 生産費の計算。

 

13.やぎとひつじ


 

 やぎ・ひつじの飼育技術を学ぶとともに,これを通じて,家畜の繁殖の機構や品種改良の意義,あるいは交配や搾乳などの諸問題について学び,農業経営の充実改善に関心をもたせる。

技     能
知 識・理 解
1.適期に交配するために発情の鑑定ができること。

2.妊娠の鑑定ができること。

3.人工ほ乳ができること。

4.搾乳(さくにゅう)ができること。

5.飼料の貯蔵ができること。

1.発情期間中の時期によって受胎率が違う。

2.すぐれた種畜からはよい子畜が得られる。

3.交配の時期は受胎率や子畜の育成に影響する。

4.人工授精によって繁殖を有利に行うことができる。

5.じゅうぶんな審査と鑑定によってむだな損失を防ぐ。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家にはやぎ・ひつじの飼育が適するか。  

 

 緬羊飼育精説—岡本正行。

 乳用山羊の実際—北原名田造。

 畜産の研究1巻,11号,
山羊の改良技術。

 畜産の研究2巻,9号,
特集山羊と緬羊。

(1) 飼育の規模。

(2) 生産物の販路。

 子畜・やぎ乳・羊毛。

(3) 飼育舎。

 規模・費用。

(4) 飼料の需給。

(5) その他の条件。

 気候・土地・労力。

(1) 郷土における飼育状況を調べる。

(2) 生産物の販路および販売の価格を調べる。

(3) 飼料の見積りをする。

(4) 飼育労力の見積りをする。

2.品種・頭数の決定と購入。  

 

 

 

 

 

 畜産の研究3巻,2号,
緬羊の種牡の選び方。

(1) いろいろな品種。

(2) 品種の特性。

 用途・能力・気候,土地に対する順応性,価格。

(3) 郷土に適応した品種。

(4) 購入先の選定。

 品種・系統・距離・信用。

(5) 購入の方法。

 輸送法,輸送中の管理。

(6) 個体の選定。

 審査鑑定(年齢・健康度・泌(ひ)乳能力・生体被毛)。

(1) 学校農場で品種を見分ける。

(2) 写真・図鑑などで調べる。

(3) 郷土の飼育品種やその性能を調べる。

(4) どこから購入するか具体的に話し合う。

(5) 価格の情報を集める。

(6) 学校農場や付近のやぎ・ひつじについて,良否を比べる。

3.飼  料。  
(1) 給与の回数と方法。

 飼料の処理。

(2) 飼料の配合。

 粗飼料と濃厚飼料,飼料標準。

(3) 飼料の貯蔵。

 野乾草・サイレージ。

(4) 牧草と野草。

(1) 飼料給与計画を立てる。

(2) 飼料価格の計算。

(3) おもな野草や牧草の標本をつくる。

4.飼育小屋と管理。  

 

 

 

 

 緬羊—山田喜平。

(1) 飼育舎構造。

 材料・面積・窓・換気・採光・床・尿溝(にょうこう)・草架。

(2) 舎内の設備。

 給餌(じ)・給水器・運動場。

(3) 飼育舎の清潔と整とん。

(4) 運動と放牧。

 場所・時間・繋縄。

(5) 個体 手入れ。

 被毛の管理,梳毛・削蹄(てい)・除角・去勢・肥育。

(6) 搾乳。

 方法・時間・回数,搾乳の処理。

(7) 収毛。

 時期・回数・方法。

(1) 飼育舎の設計をする。

(2) 給餌・給水の器具の構造を検討する。

(3) 優良飼育場を見学する。

 

 

 

 
 

(4) 梳毛(すきげ)・除角・削蹄(さくてい)の実習。

(5) 搾乳の実習。

(6) 収毛の実習。

5.病気の予防と手当。  
 

 獣医便覧—小西要。

 家畜診療医典内科編—坂垣四郎。

(1) おもな病気の種類。

 普通の病気と伝染病・寄生虫。

(2) 病気の予防。

 予防注射,清潔な管理。

(3) 病気の手当。

 早期発見,薬剤。

(4) 伝染病の処置。

 隔離・消毒。

(5) 寄生虫の駆除。

(1) 病畜を観察する。

(2) 簡単な投薬その他の手当の実習。

6.繁  殖。  
 

 畜産の研究2巻,3号,
血羊に対する人工授精とその効果。

 

 

 

 

 

 家畜人工授精法—西川義正。

(1) 種畜の選定。

 血統・能力・子孫の能力。

(2) 発情の鑑定。

 徴候・周期。

(3) 交配の時期。

 受胎率,子畜育成の時期,搾乳と収毛との関係。

(4) 交配の方法。

 人工授精・自然交配。

(5) 妊娠の鑑定。

 徴候・触診・泌(ひ)乳・情態。

(6) 妊娠の経過。

 期間・腹部・乳房(ぶさ)・胎動。

(7) 妊娠中の管理。

 飼料・敷わら・産室。

(8) 分娩の徴候。

 陣痛・分娩の開始。

(9) 難産時の助産。

(10) ほ乳。

 母乳,人工ほ乳。

(11) 離乳の時期と方法。

(12) 離乳後の飼料。

(13) 発育の経過。

(1) 血統書を検討する。

 
 

(2) 発情の徴候を検討する。

(3) 交配の実施。

(4) 人工授精の見学。

 

 

 

(5) 妊娠の鑑定をしてみる。

(6) 妊娠の経過を観察する。

 

 

 

 

 

 

 

(7) 人工ほ乳の実施。

(8) 子畜発育状況を観察する。

7.販売と整理・反省。  
(1) やぎ乳・羊毛の出荷。

(2) 協同出荷。

(3) 飼料の節約。

(4) 生産物の生産費の計算。

(5) 利潤・損失の検討。

(1) 生産費の計算。

(2) 総合的な検討。

 

14.に わ と り


 

 農業経営との関係を考慮しながら,にわとりの合理的な飼育法について学ぶとともに,家畜飼育の規模の決め方,家禽(かきん)のふ化・育すう,病気の予防などの諸問題について学習して農業経営を充実し,改善する能力を得させる。

技     能
知 識・理 解
1.にわとりのおもな品種の見分けがつくこと。

2.にわとりの飼育羽数をきめること。

3.多産鶏と劣等鶏の見分けがつくこと。

4.種卵をとることができること。

5.人工および母鶏によるふ化がつくこと。

6.にわとりの育すうができること。

7.飼料標準によって,飼料の給与計画を立てることができること。

8.鶏舎や養鶏器具の準備ができること。

1.にわとりの品種は用途によって違う。

2.にわとりの飼育羽数は,飼料の見とおし,労力・販路および飼育者の能力などによって違う。

3.よい家畜は,種畜(鶏)場や信用のある,ふ化・育すう業者から買うことができる。

4.審査によってよい家畜を選ぶことができる。

5.すぐれた種畜からはよい子畜が得られる。

6.家畜の用途・能力の違いによって与えるべき栄養の量や質が違う。

7.家畜の病気には予防がいちばんたいせつである。

8.なおる見込みのない病気にかかった家畜は適当な時期に,と殺することにとって損害を最小限にくいとめることができる。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.自分の家に養鶏が適するか。  
 

 養鶏大成—伊藤吉。

 畜産の研究1巻,8号,
是れからの養鶏(特集)。

 畜産の研究3巻,5号,
鶏卵は生産過剰になるか。

(1) 養鶏の経営形態。

 大羽数の飼育,小羽数の飼育,採卵・採肉・ふ化・育すうなど。

(2) 養鶏生産物の需要。

(3) 鶏舎として利用できる建物。

(4) 自給飼料と購入飼料。

(5) 養鶏に向けることのできる労力。

(6) 生産物の処理。

(7) 他の家畜飼養または作物栽培などとの問題。

(1) 養鶏農家および専業養鶏場を見学する。

(2) 自分の家について飼料需給の見積りをしてみる。

(3) 鶏舎・器具類の見積りをしてみる。

(4) 過去1年間ぐらいの卵価の変動をグラフにする。

(5) 郷土の養鶏における1ヵ年間の産卵個数を調べる。

(6) 学校農場における養鶏の実情を調べる。

2.にわとりの品種を決める。  
 

 家禽図鑑。

 畜産の研究1巻,11号,
鶏の一代雑種の利用。

(1) 古い品種と新しい品種。

(2) 各品種の特性と分布・用途・能力・強健性,純枠種と雑種。

(1) 学校農場のにわとりの品種を見分ける。

(2) 写真・図譜・図鑑などで調べる。

(3) 養鶏農家および専業養鶏場を訪問して調査する。

3.鶏舎,養鶏器具の準備。  
(1) 鶏舎の種類。

 採卵用・肥育用・繁食殖用・ふ卵用・育すう用。

(2) 鶏舎の位置と方向。

(3) 採光。

 人工点燈。

(4) 床お上び換気。

(5) 止まり木・えさ箱・給水器・産卵箱。

(6) 鶏舎にありがちな欠点。

(7) 理想鶏舎の設計。

(1) 学校農場で鶏舎や養鶏器具を調べる。

(2) 青写真などで鶏舎の設計図を研究する。

(3) 自分の家の鶏舎の設計図を研究する。

(4) 優良養鶏農家または種畜(鶏)場を訪問し研究する。

(5) 産卵箱・えさ箱などを作成する。

4.にわとりの購入。  
(1) 購入先の選定。

 鶏種・系統・距離・信用など。

(2) 優秀系統の選択。

 血統・産卵・就巣記録の利用。

(3) にわとり固体の選択。

 にわとりの状態の鑑定年齢・採食・ふん・とさか・くちばし・足の色など。

(1) 学校農場・種畜(鶏)場の繁殖および産卵記録について研究する。

(2) 優良鶏と劣等鶏とは,養鶏の経営にどのように響くかを研究する。

(3) 優良鶏と劣等鶏の見分け方を習う。

5.にわとりの飼養。  
 

 畜産の研究2巻,1号,
飼料の原理と実際。

   同  4巻,7号,
鶏の飼育と産卵に及ぼす動植物蛋白質の作用。

   同  4巻,7号,
馬鈴薯を主とした養鶏飼料。

   同  4巻,7号,
養鶏飼料,緑餌の青刈用輪作栽培の一例。

   同  4巻,10号,
飼養と飼料—特集。

(1) えさをやる回数。

(2) 飼料の配合。

(3) 飼料標準。

 粒え・粉え・練りえの特徴と価値。

(4) えさ箱と飼料の散逸。

(5) 飼料の急変。

(6) 放し飼いの意義。

(1) 配合飼料についてその中に何が混ざっているかを調べる。

(2) 配合飼料について配合材料の置換えを研究する。

(3) 飼料と卵のからの強さ,卵黄の色との関係を調べる。

6.産卵鶏および繁殖鶏の管理。  
 

 畜産の研究3巻,4号,
鶏の改良と淘汰。

   同  5巻,4号,
多産鶏の画期的改良法。

   同  4巻,11号,
鶏舎の堆積わらの管理法とその効果。

(1) 鶏舎とにわとりの密度。

(2) 鶏舎および運動場の整備と清掃。

(3) 砂浴場および放飼場の利用。

(4) 産卵箱の整備。

 トラップネストの利用。

(5) 集卵。

(6) 点燈飼育。

(7) 雌雄配合の割合。

(8) 鶏ふんの処理。

(1) 養鶏農家および専業養鶏場を訪問研究する。

(2) 羽数とえさ箱の数との関係を調べる。

(3) 羽数と産卵箱との関係を調べる。

(4) トラップネストの構造を調べる。

(5) 集卵回数と卵のよごれの関係を調べる。

(6) 産卵の割合をグラフに表わし,季節と産卵の関係を調べる。

7.にわとりのふ化。  
 

 畜産の研究5巻,3号,
家禽の就巣性について。

   同  1巻,7号,
平面孵卵器と人工孵化の手引き。

   同  2巻,2号,
一代雑種の孵化試験。

(1) ふ化の時期の決定。

 ひなを育てるときの気候,初産の時期。

(2) 人工ふ化と母鶏ふ化。

(3) 種卵の選定。

 系統の吟味,種卵個体の条件。

(4) ふ卵器の構造と取扱。

 温度調節・湿度・換気・回転・放冷。

(5) 検卵。

 無精卵・発育中止卵。

(6) ふ化前後の処理。

 初生びなの雌雄鑑別。

(7) 母鶏の選定と管理。

(1) 学校農場のふ化状況を調べ,その計画を立てる。

(2) 作業中のふ化場を尋ねる。

(3) ふ卵器の使い方を習う。

(4) 検卵の実習。

(5) 無精卵と発育中止卵との割合を調べ,受精率・ふ化率を計算する。

(6) ふ化に要する燃料や電気の量,およびその価格を調べる。

(7) 図によって初生びなの雌雄鑑別の要領を学ぶ。

8.育すう。  
 

 畜産の研究1巻,11号,
電気育すう法について。

(1) 熱源と育すう器の種類。

(2) 温度の調節。

 ひなの日齢と保温。

(3) 育すう器の位置。

 ひなの密度,換気。

(4) 運動場と敷わら。

(5) えさ箱・給水器の整備。

(6) えさ付。

 時期とえさ付の材料。

(7) えさのやり方および回数。

 ひなの日齢との関係。

(8) えさの適量の判定。

(9) 育すう飼料の設計。

(1) 育すうの時期に種畜(鶏)場を尋ねる。

(2) 育すうの実習の計画を立てる。

(3) ひなの日齢と保温との関係,ひなの日齢とえさ摂取量の関係,ひなの日齢の体重との関係などについてグラフをつくってみる。

(4) 石油・練炭・電気等の所要量と費用を調べる。

9.肥  育。  
(1) 肥育鶏の需要。

 季節・需要先。

(2) 肥育に使うにわとりの選定。

(3) えさのやり方および管理。

(4) 肥育用の飼料。

(5) にわとりのと殺・整形・解体。

(1) 肥育鶏とそうでないものの価格の違いを調べる。

(2) 肥育飼料を設計する。

(3) 肥育用えさ箱の操作をしてみる。

(4) 摂取飼料と体重増加のグラフをつくってみる。

(5) と殺・脱毛・解体の実習を行う。

10.病気の予防と手当。  
(1) 病気の種類。

 ひなの病気,成すうの病気,伝染性のもの,そうでないもの。

(2) 病気の打診。

(3) おもな薬剤とその応用。

(4) 病鶏の隔離と淘汰(とうた)

(5) 鶏舎・運動場および器具類の消毒。

(1) ひなはくり検定の実習を行う。

(2) しらみなどの外部寄生虫の駆除を実習する。

(3) 鶏舎および器具類の消毒の実習をする。

(4) 運動場の土の取換えの実習をする。

11.販売と整理・反省。  
(1) 鶏卵の貯蔵と荷造り。

(2) 羽毛や鶏ふんの利用と処理。

(3) 飼料費の節約。

(4) 協同出荷。

(5) 養鶏生産物の生産費の算出。

(1) 貯蔵鶏卵の新鮮度の低下状況を調べる。

(2) 鶏卵選別・荷造りの実習をする。

(3) 養鶏生産物の生産費を算出する。

 

15.ぶ    た


 

 農業経営との関係を考えて,ぶたの合理的な飼育,ことに発情・妊娠・肥育,豚コレラの予防対策,去勢などの問題について学習する。

技     能
知 識・理 解
1.ぶたの品種を分けたり良否を判定したりしうること。

2.ぶたの飼養・繁殖計画が立てられること。

3.ぶたの去勢や肥育ができること。

4.ぶたの伝染病の予防や病気の簡単な手当ができること。

5.ぶたの適期販売ができること。

6.養豚を農業経営に巧みにとり入れることができること。

1.優秀な品種の子ぶたを飼育すればよい成績が得られる。

2.飼料を適正にし繁殖を順調に行えば,飼料費が節約され子ぶたの生産が増す。

3.適期に去勢し肥育すればよい肉ができる。

4.伝染病は予防が第一である。

5.ぶたの市価は変動が多いので適期に販売することがたいせつである。

6.豚肉の利用やうまや肥の利用によって経営を合理化し,農村生活の栄養を改善できる。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.郷土や自分の家に養豚が適するか。  

 

 

 養豚の実際—永田厚平。

(1) 飼料。

(2) 労力。

(3) 子ぶたの価格。

(4) 豚肉の価格。

(5) 飼育の技術。

(1) 郷土の養豚の状態を調べる。

(2) 養豚に成功している農家を尋ねる。

(3) 養豚経営の成功の条件を話し合う。

(4) 自分の家の耕地面積・労力,飼料の自給,市場との関係などを考えて,飼養計画を立てて養豚の適否を決める。

(5) 学校の養豚の計画を検計する。

2.品種・頭数の決定と購入。  
(1) 品種の特性。

 飼料に対する性質,肥育能力,子ぶたの生産能力,管理の難易。

(2) 頭数の決定。

 飼料の供給,労力,耕地面積との関係,子ぶた・中ぶた・親ぶたと頭数の関係。

(3) ぶたの良否の見分け。

(4) 優良なぶたの供給。

(1) 品種の特徴を調べ,その優劣を比較する。

(2) その地方の飼育状態をよく調査して品種を決める。

(3) 一定面積のぶた小屋で,子ぶた・中ぶた・親ぶたをどのように組み合わせて,どのように繁殖し,どのように販売するかの計画を立ててみる。

(4) 学校農場やその他のところで,どんなぶたがよいぶたかを比較研究する。

(5) よいぶたはどこで飼われていて,どのように普及されているかについて研究する。

3.ぶたの飼育。  
(1) ぶた小屋の位置・形式・規模。

 ぶた小屋改造案または新築案。

(2) 設計。

 

 

 

 

(3) ぶたの飼養上の特性。

(4) 飼料の計画。
 

(5) 飼料の配合・給与。

 飼養標準。

 

(6) 飼料の加工・貯蔵。

 

(7) 肥育と飼料。

(1) 学校農場・養豚家,その他の模範的なぶた小屋を見学する。

(2) 位置・形式・規模・構造などを調べる。

(3) 自分の家の小屋の改造案・新築案を決め,設計する。

 (2年になってから,この案を1年間の経験をもとにして再検討し,木工の単元で建築する。

(4) ぶたの特性をよく調べる。

(5) 自給・購入別に飼料の計画を立てる。

(6) 年齢その他の条件を考え,飼養標準に従って飼料の配合や給与量を決定し,飼料配合・給与表をつくる。

(7) 農場副産物,その他の飼料の長期の貯蔵法を研究する。

(8) 肥育に適当な飼料を研究し,準備する。

4.管理と病気の予防。  
(1) ぶたの健否観察。

 食欲・元気・排ふん,被毛。

(2) 豚舎・えさ箱の清潔・整とん。

 換気・採光。

(3) ぶたのからだの手入れ。

(4) 運動。

(5) 寄生虫の駆除。

 しらみ・かいちゅう。

(6) 病気の防除。

 おもな病気・法定伝染病・注射・消毒液・応急手当。

(1) ぶたの健康に注意していて,異常があったら調べて話し合う。

(2) ぶた小屋やえさ箱を清潔にしておくための作業予定表をつくる。

(3) ぶたのからだを清潔に保ち,かつ適度の運動をさせるための作業予定表をつくる。

(4) 寄生虫防除のための作業予定表をつくる。

(5) 法定伝染病や,その他おもな病気の予防法と処置法を調べる。

(6) 応急手当の実習をする。

5.繁  殖。  

 

 

 

 

 
 

 家畜の人工授精法—西川義正。

(1) 発

 徴候・期間・周期。

(2) 交配の適期選定。

 自然交配・人工授精。

 

 
 

(3) 妊娠の鑑定。

(4) 妊娠中の管理。

 

(5) 分娩(ぶんべん)前後の処置。

 

 

(6) 子ぶたの淘汰(とうた)
 

(7) ほ乳。

 ほ乳の補助,栄養と乳量。

(8) 離乳。
 

(9) 符標。

(1) 発情したぶたについて,その徴候・期間・周期などを調べる。

(2) 発情の適期を調べて交配する。

(3) 人工授精を研究する。

(4) 分娩予定表をつくる。

(5) 妊娠の鑑定をする。

(6) 妊娠中の経過を常に観察し記録する。

(7) 分娩前の徴候を観察する。

(8) 分娩の準備をする。

(9) 分娩前後の処置手順を考え,計画表をつくる。

(10) よい子ぶたとわるい子ぶたを見分ける。

(11) ほ乳を補助し,位置を決めてやることを実際にやってみる。

(12) 泌(ひ)乳を盛んにするように母豚の栄養についてくふうする。

(13) 子ぶたの体重の増加を調べ,グラフをつくる。

(14) 離乳の計画を立てる。

(15) 符標をつける。

6.去勢と肥育。  

 

 

 

 
 

 養畜実習。

(1) 去勢の目的。

(2) 去勢の時期。

(3) 去勢の方法。

 

 

 

 

(4) 肥育の目的。

(5) 肥育の時期・方法。

 市価の変動。

 
 

(6) 肥育後の処置。

(1) 去勢したものとしないものとでは,発育がどんなに違うか実物について調べる。

(2) 去勢の手順や用具を調べる。

(3) 去勢の実演を見る。

(4) 去勢を実際にやってみる。

(5) 肥育すればどんな価値があるか調べる。

(6) 肉の市価変動のグラフをつくってみる。

(7) 肉の価格,ぶたの年齢などを調べて肥育の時期を決める。

(8) 肥育の計画を立てる。

(9) いろいろな方法で体重をはかる。

7.整理と反省。  
(1) 販売。

 販売の方式。

(2) 収支計算。
 

(3) 豚肉の生産費。

 

(4) 養豚の反省。

(1) 販売の方式を研究する。

(2) 肥育の終了を判定し,時価を考えて販売する。

(3) 収支計算を行う。

(4) 生産費計算を行う。

(5) 改善すべき点を検討する。

 (豚肉加工や審査は3年で行う。)

 

16.人 力 農 具


 

 この学年にとり上げた種々な作物に関係のある人力農具の種類や構造を学ぶと同時に,能率的な使い方や今後の栽培用農具の改良についても目を向ける。

技     能
知 識・理 解
1.経営に適した農機具の選択ができること。

2.人力農具の鑑定ができること。

3.人力農具の整備と修理ができること。

4.噴霧器・散粉器の使用・手入れや修理ができること。

1.農具の取扱方や,修理・手入れ,整理・整とんのしかたは,性能の保特に響くばかりでなく,作業の能率や,疲労の程度にも深い関係がある。

2.人力農具の種類と構造。

3.畜力・動力をとり入れた農具の改善は,能率や生産に関係が深い。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.く わ。  農具学—森周六。

農作業と農機具(職業交庫)—涌井学。

 

 

 

 

 

 

 各地のくわの見本。

(1) くわの構造。

 ざんの材料・形状。

 くさびの材料・形状。

 柄の材料・長さ・角度。

(2) 種類。

 ざんの形による分類。

 金ぐわ・三本ぐわ・のこぎりぐわ。

 作用による分類。

 打ちくわ・打引きくわ・引きくわ。

(3) 用途。

 打起し・くれ割り・地ならし・うね作り・中うち・草とり。

(4) 能率。

 土質との関係。

 くわの材料と構造との関係。

 仕事の種類との関係。

 使い方との関係。

 使いよいくわの選択。

(1) 自分の家や学校や郷土に使われているくわの縮尺図をつくってみる。

(2) 学校や自分の家や郷土に使われているくわの種類を調べて,これを用途別に分類した一覧表をつくる。

(3) くわを使ってどんな仕事をしているかを調べてみる。

(4) 郷土のくわがどのように変わってきたか,なぜ変わったか調べる。

(5) 他の地方ではどんなくわが使われているか。また,それはなぜかを調べる。

(6) 郷土の土質や作業の種類から考えて,現在使われているくわが適当かどうかを話し合う。

(7) いろいろな作業について能率を調査し,グラフをつくってみる。

(8) 自分の学級で,作業の種類別個人能率調査を行い,その結果をグラフにかいてみる。

2.か  ま。  
 

 農業及園芸25巻,8号,
鎌の選定と使い方—田伏三作。

(1) 種類。

 普通かま・のこぎりかま・西洋かま。

(2) 構造。

 刃の大小・形状・厚薄。

 柄の長短・角度。

(3) 用途。

 いね・むぎの刈とり・草刈り・木刈り。

(4) かまの使い方。

 姿勢・角度・持ち方。

(5) とぎ方。

 持ち方・と石の角度。

(1) 学校や自分の家や郷土のかまの種類を調べ,その縮尺図をかいてみる。

(2) 用途別にかまの構造を調べて一覧表をつくる。

3.種まき器・中うち・草とり・土入れ用具。  
(1) 種まき器の種類。

(2) 構造。

 種箱・まき下器・ブラシ・さじ・押出し車・じょうご・調節器。

(3) 使い方と能率。

(4) 種まき器の畑地用の種類と構造。

 人力用・畜力用。

 水田用の種類と構造。

 人力用・畜力用。

(5) 土入れ器。

 回転式の構造と使い方。

 ふるい式の構造と使い方。

(1) 郷土ではどんな種まき器を使っているかを調べる。

(2) 種まき器と人力との能率を調査してみる。

(3) 種まき器を実際に使ってみる。

(4) 郷土の畑および水田にはどんな中耕除草機が使われているかを調べてみる。

(5) 人力用と畜力用の能率を調べてみる。

(6) 郷土に使われているいろいろな土入れ器の能率を調ベグラフにかく。

4.噴霧器・散粉器。  
(1) 噴霧器の種類。

 人力用・動力用。

(2) 噴霧器の構造。

 手押し式・自動式・噴霧孔。

(3) 使い方。

(4) 粉器。

 小型・大型・動力用。

 種類・構造・使い方。

(1) 郷土にはどれくらい噴霧器があるか,その利用状況はどうなっているかを調べる。

(2) 実際に噴霧器を使って能率を調べる。

(3) 噴霧器の分解や整備をやってみる。

(4) 散粉器を実際に使って能率や効果を調べる。

(5) 散粉器の分解・整備をやってみる。

 

17.木工と金工


 

 この学年にとり上げたいろいろな作物の栽培,家畜の飼育に関係のある木工・金工の基礎的な知識・技能を身につけるとともに,簡単な工作と農業経営との関係を理解する。

技     能
知 識・理 解
1.かんな・のみ,その他の工具の研摩や修理ができること。

2.木を切り,削り,穴を彫ることができること。

3.簡単な農業用の器具がつくれること。

4.くわ・かまなどの柄を入れることができる。

5.研削盤を使いうること。

6.農業用の木材の鑑別ができること。

7.針金や板金の簡単な工作ができること。

8.自由に,はんだ付ができること。

9.金切りのこぎり・金切りばさみや,やすりが自由に使えること。

10.くわ・かまなどの修理や研磨ができること。

1.木材の利用。

2.硬材と軟材の別。

3.木材の種類・性質・用途・規格と材積計算等。

4.工具の研摩と修正の理解。

5.木工の工作法順序。

6.金工の種類。

7.金工材料の種類と規格。

8.金工具の種類と用途。

9.ろう付の種類と方法。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.木材の種類,工具,工作法。  
(1) 主として農業上に使われる木材の種類。

(2) 木材について。

 種類と用途,年輪と木理,赤身と白太(しらた),柾目(まさめ)と板目,木表と木裏,板や柱の規格,値段と見積り。

(3) 工具の種類。

(4) 工作法の種類。

 切断と木取り,鉋(かんな)削りと鋸(のこぎり)びき・接合・仕上げ。

(1) 農業経営上,簡単な木工がどんなに必要かについて話し合う。

(2) 自宅にある木工具を調べ,使えるものは利用できるように整理をする。

(3) 自分の工具を持ち寄って教師の点検指導を受ける。

2.植物名札(ラベル)の製作。  
(1) 材料と工具の準備。

(2) 木工機械の使い方。

(3) 板を平らに正しく削ること,小端削り・小口削り。

(4) 板を直角に切ること。

(1) あらかじめ家庭でラベルの工作図をかいてくる。

(2) 鋸(のこぎり)びき・鉋(かんな)削り・さしがねの使い方などおもな基本技術の練習をする。

(3) 木工機械の操作をする。けがに対する注意。

3.えさ箱。  
(1) 材料と工具の準備。

(2) 製作。

 材料を合理的に使うこと。

 くぎの正しい打ち方。

(1) えさ箱各種の実物を調べてスケッチをする。

(2) 家庭において工作図をかく。

(3) 教室での製作実習。

4.植木ばちの台。  
(1) 設計と製図。

 形とつくり方のくふう,新鮮さ。

(2) 材料と工具の準備。

 むだの出ない木取りのくふう。

(3) 製作。

 工具や木工機械の使用法。

(4) 塗装。

 ニス・ペンキなど。

(1) あらかじめ各種の植木ばち台を調べて設計の資料にする。

(2) 工作教室における生徒活動は,特に工作技術の練習を主にする。

(3) 仕事の進度の不ぞろいは,家庭で行って調節する。

5.修  理。  
(1) 刃物や木工製品・工具の準備。

 農具・そうじ道具・台所用品など。

(2) 修理の仕事。

 特にくぎ抜きの使い方,研削盤の使い方,刃物のとぎ方,柄の削り方・すげ方。

(1) 学校における農具・そうじ道具,家庭にある台所用品などを調べて破損の箇所を修理する。

(2) 修理方法をくふうしたり,計画を立てたりする。

(3) 工具の手入れをする。

6.踏 み 板。  
(1) 材料と工具の準備。

(2) 製作。

 ふろ場の踏み板をつくる,ぬき と たるき の使用,木工機械の使用。

(1) 材料費の見積りをする。

(2) 木工機械を用いてなるべく短時間にできあがるようなくふうと練習。

7.金属材料,工具,工作法。  
(1) 農業生活に欠くことのできない金工品。

(2) 材料と工具および工作法。

(3) 接合。

 はんだろう・しんちゅうろう・銀ろう,溶接など。

(1) どのように金工品が農業生活に関係があるか実例を集める。

(2) あらかじめ調べて金工の種類とこれによる製品名,工具の表をつくる。

(3) 金工の材料とその値段の調査をする。

(4) 工作法を調査し話し合う。

8.かけ金と止め金。  
(1) 用途の理解とその目的に合う形やつくり方の研究および製図。

(2) 材料。

 亜鉛めっき鉄線と針金の規格,ワイヤゲージの使い方。

(3) 製作。

 工具の用意,針金の曲げ方,仕上げ。

(1) あらかじめ,かけ金や止め金の形とつくり方を自宅において研究しておき,図にかく。

(2) 製作実習。

9.もちおくり。  
(1) 材料と工具の準備。

 平鉄・リット,その他。

(2) 平鉄を曲げる(火造り利用)。

(3) ドリルによる穴あけ。

(1) 協同研究。

 もちおくりのつくり方について話し合う。

(2) 工作図。

 教師の批評。

(3) 個人の研究として各自の好みの材料と形を扱ってもよい。

(4) 製作実習。

10.バケツ・じょろの修理。  
(1) 板金の取扱,はんだろうによる接合。

(2) 材料と工具の準備。

(3) 作業。

 破損箇所の原理,塩化亜鉛液・こての使い方。

(1) 破損品の各種について修理の方法を話し合う。

(2) はんだろう付の実習。

(3) 塩化亜鉛液がなぜ必要か調べる。

11.くわの刃の修理と研磨。  
(1) 研削盤の使い方の練習。

(2) 刃先のつち打ち。

(3) 荒砥(と)と中砥(と)の使用。

(1) 研削盤を使って刃先をとぐ。

(2) 簡単な火造りを利用して,つち打ちをしてもよい。

(3) 研磨の実習。

 

18.わら工と竹工


 

 農業生産や農村生活に必要なわら工品や竹工品の製作のしかたを学習するとともに,わら工品や竹工品が農業生産や農村生活に使われ,あるいは生産物として販売されることと農業経営との関係を理解する。

技     能
知 識・理 解
1.規格に合ったなわをないうること。(なわない機の操作を含む。)

2.わらや麻で三つよりのなわをつくれること。

3.なわの各種の結び方ができること。

4.もっこやたんかの編み方。

5.こもやむしろの織り方。(むしろ織機の操作を含む)。

6.製品の目的に適した材料を選ぶ。

7.竹の割り方・継ぎ方。

8.基礎編みの各種。

9.竹をじょうずに曲げる。

10.竹を材料とした工作。

1.わら工品の発達。

2.手ない・機械ない。

3.わらの乾燥と貯蔵。

4.わらの種類と用途。

5.なわの種類と用途。

6.用途に応じてなわの結び方が違う。

7.なわの太さと堅さ。

8.わら工の機械。

9.竹を切るには,季節や竹の年数が,竹材の品質に開係する。

10.竹の品種・性質・用途・工作法。

11.竹工具とその使い方。

12.竹の製品は,わが国の特産物である。

 

展 開
教 育 内 容
学習活動の例
参 考 資 料
1.わ ら 工。  
(1) 郷土のわらの生産量。

(2) 郷土のわらの用途。

(3) 販売用わら工品に当てることのできるわらの量。

(4) わら工に向けられる労力。

(5) わら工品の価格。

(6) わら工品の生産費。

(1) わらの生産量および用途を調べる。

(2) わらの用途を再検討して,販売用わら工品に向けることのできるわらの量を決める。

(3) 原料の量,製品の価格,労力を考えてわら工品の種類を決める。

(4) わら工品の生産方式を話し合う。

2.な わ。  
(1) 手ない。

 品質・速さ。

(2) 機械ない。

 足踏み式・動力式,品質・速さ。

(3) 仕上げ機。

(4) 能率。

(1) 手ないの競争をする。

(2) 代り合って機械ないをしてみる。

(3) 仕上げ機を使ってみる。

(4) 手ない・機械ないの能率を比べる。

(5) 機械によってどれくらい生産性が高まるか研究する。

3.なわ結び。  
(1) 基本的ななわの結び方とその用途。 (1) どんなときどんな結び方をするか調べる。

(2) 結び方の名を調べる。

(3) 各種の結び方を習う。

4.たんか と もっこ。  
(1) 用途と種類。

(2) なわ の たんか や もっこ のつくり方。

 編み方。

(3) 編み方のいろいろ。

(1) どのような種類があり,どのようなことに使うかを話し合う。

(2) 各種の編み方について調査し,実習する。

5.むしろ と かます。  
(1) むしろ織機(製莚(せいえん)機)。

 座機・足踏み機・動力機。

(2) むしろの織り方。

 むしろの種類。

 材料の選択・織り方・編み方・仕上げ。

(3) かますのつくり方。

(1) むしろの用途を調べる。

(2) むしろ織機の種類と価格を調べる。

(3) むしろ織りを習う。

(4) かますのつくり方を習う。

(5) 現在の織機になお改良の余地はないか話し合う。

6.俵とさん俵。  
(1) 俵の編み方。

(2) さん俵の編み方。

(3) こもの編み方。

(1) 俵やこもやさん俵を編む競争をしてみる。
7.野菜かご。  
(1) 材料・工具。

(2) 竹のさき方。

(3) 編み方。

 組竹・縁巻(ふちまき)竹などつくり方。

 底の六つ目編み,持上げ,縁巻き,力竹。

(4) その他の編み方。

 菊底・四つ目編み・あじろ編。

(1) 竹の切り方・割り方・裂き方を習う。

(2) どんなかごはどんな編み方をしているか調べて話し合う。

(3) 野菜かごはどのような編み方がよいか,話し合って決める。

(4) 六つ目編みによる,かご類の製作実習。

8.土 み。  
(1) 材料・工具。

(2) 組み方。

 輪郭をとる,平編み・縁とり。

(1) 骨竹・組竹・縁竹は自宅でつくってくる。

(2) 土みをつくる。

(3) できあがった作品の自己評価。

(4) 生徒相互に評価する。

(5) 教師の評価を聞く。