第8節 農 業 工 作

 

第1.「農業工作」の性格と目標  「農業工作」は,生産手段の改善と農村生活の向上とのために役だつ製作・修理・くふう・操作などを行い,次の諸目標を達成しようとするものである。 1.農業生産を高め,農村生活を向上させるには,工作的なくふうや機械・電気の利用がたいせつなことを理解する。

2.工作・修理・操作の技術の根拠となる科学的な知識・理解および,これを科学的にいっそう高めるために必要な知識・理解を養う。

3.わら細工・竹細工・木工・金工・土工・コンクリート工および,農具の製作・修理などの基礎的な技能を養う。

4.農業機械の操作・修理・くふう・保存などの技能を養う。

5.農業関係の簡単な建物の築造・修理・設計・製図・見積りなどの能力を養う。

6.経営に適した農機具を選び,また,くふうする能力を養う。

7.作業に応じて農機具を調整して使いこなす能力を養う。

8.資材を活用し機具を愛用する態度を養う。

9.周到な用意をして機械を安全に使いこなす態度を養う。

 なお,「農業工作」の具体的な到達目標や教育内容はほとんど全部「総合農業」の欄に出ているので,ここにあげることを省略した。

 

第2.地方の必要に応じた教育課程構成への適用

1.農業工作に関する教育内容のうち,必修として学ぶべきものは,「総合農業」にまとめて他の教育内容と一体として指導し,選択の時間などに指導すべきことは,この科目で独立に指導するがよい。

2.選択の時間などにこの科目を設ける場合には,「総合農業」の具体的な到達目標のうち,「農業工作に関するもの」やその他の欄を参考にするがよい。