第10節 林 業 一 般

 

第1.「林業一般」の性格と目標

 「林業一般」は,農家の林業を農業経営との関連を考慮しながら合理的に経営することを学ぶ科目であって,その目標を細分すると次のようになる。

1.林業の経営を,農業経営との関連を考慮しながら合理的に計画し,実行する能力を養う。

2.森林の状態は環境条件によって違ってくることを理解し,林産物の生産を合理的に行う能力を養う。

3.林業収益を増すために,簡単な木材採収や林産加工を能率的に行う能力を養う。

4.林業は経済的意義をもつだけでなく,森林の国土保全的な効用が重要であり,また,風致・保健の面でも役だつものであることを理解して,林業および山村生活に喜びや楽しみを感じ,国土の緑化をはかり森林を愛護する態度を養う。

 なお,「林業一般」の具体的な到達目標や教育内容はほとんど全部「総合農業」の欄に出ているので,ここにあげることを省略した。

 

第2.地方の必要に応じた教育課程構成への適用

1.林業一般に関する教育内容のうち,必修の時間に学ぶべきものは,「総合農業」にまとめて他の教育内容と一体として指導し,選択の時間に学ぶべきものは,この科目で独立に指導するがよい。

2.選択の時間などに「林業一般」として指導する場合には,「総合農業」の具体的な到達目標の「林業に関するもの」のほか,「森林生産」,「林産加工」,「森林土木」,「林業経済」などの具体的な到達目標を参考にするがよい。