第3章 学習内容の組織化

 

Ⅰ.学年の指導目標

 各学校において,理科指導の一般目標が作られたならば,こどもの発達を考慮して,各学年の指導目標を定める必要がある。

 この学年の目標は,さらに具体的には,その学年の単元の目標となって示される。すなわち,その学年の単元の具体的な目標は,その学年の指導目標が達せられるように組織されなければならないし,学年の目標は理科の一般目標が達せられるように計画されていなければならない。このようにしてこそ,一貫した組織ある指導ができることになる。

 ここに示す学年の指導目標には,次の事がらを配慮してある。

 

1.

太陽・月・星・雲に興味をもち,それらの美しさを楽しむ。

2.

a.天気には,いろいろあることがわかる。

b.自然界に起るおりおりの著しい変化に気づく。

3.

a.飼っている生き物(いぬ・ねこ・うさぎ・にわとり・小鳥・きんぎょ等)に興味をもつ。

b.四季おりおりの花・くだもの・野菜に興味をもつ。

c.飼っている生き物や草花に親しみをもって,世話の手伝いをする。

4.

a.元気で,安全に遊ぶことができる。

b.からだをきれいに保つように気をつける。

c.好ききらいなく,また落ち着いて食事をするように努める。

5.

a.おもちゃ・遊戯道具を興味をもって使う。

b.身近な道具について,それらが役にたっていることに気づく。

c.おとなのする技術的な仕事を興味をもって観察する。

d.電車・汽車・自動車などの乗物を興味をもって観察する。

 

1.

太陽や月や星に興味をもち,童話的な見方からしだいに離れ,簡単な事実に気がつく。

2.

a.山・川・海のような土地の形の変化に興味をもつ。

b.いろいろな天気があることがわかる。

c.自然界に起るおりおりの特徴のある現象に興味をもち,自然に親しむ。

3.

a.家畜・鳥・魚・虫などの種類や,暮し方に興味をもつ。

b.花・くだもの・野菜の種類や成長に興味をもつ。

c.動物や草花に親しみをもち,喜んで世話をする。

4.

a.からだや着物を清潔に保つように気をつける。

b.元気で安全に遊ぶことができる。

c.食べ物や食べ方に気をつける。

5.

a.おもちゃや簡単な道具のはたらきに興味をもって使う。

b.身近にある機械や道具が役にたっていることに気がつく。

 

1.

太陽や月や星に興味をもち,認める事実の範囲が広がる。

2.

a.雨水のゆくえや川の流れ方に興味をもつ。

b.天気がいろいろに変ることに興味をもつ。

c.季節ごとに特徴のある現象に興味をもち,自然に親しむ。

3.

a.動物や植物が成長したり,暮し方が変ったりすることに興味をもつ。

b.動物や草花や野菜に親しみをもち,喜んで世話をする。

4.

a.からだや身のまわりを清潔に保つように気をつける。

b.元気で安全に遊ぶことができる。

c.親や医者がからだを守ってくれることがわかる。

5.

a.おもちゃなどのしくみや動かし方に興味をもつ。

b.簡単な道具のはたらきやしくみを知ってたいせつにし,使うことができる。

c.身近にある機械や道具の役にたっていることがわかる。

 

1.

太陽や月や星に興味をもち,童話的な説明と,事実との区別がつく。

2.

a.岩・石・土などに興味をもつ。

b.季節によって天気に特徴があることがわかる。

c.季節が移り変るにつれて,自然の状態が変ることに興味をもち,自然の美しさを味わう。

3.

a.季節によって,生物の成長や暮し方が変ることがわかる。

b.動物の食べ物の取り方や運動のしかたやすみかに興味をもつ。

c.動物や草花や野菜の成長に興味をもって世話をする。

4.

a.からだや着物やすまいを清潔に保つように気をつける。

b.ほどよい食事・運動・休息に関心をもつ。

c.交通や遊びについて,安全に気をつける。

5.

a.おもちゃなどのしくみや力の伝わり方に興味をもつ。

b.日常使う道具のはたらきやしくみを知り,それらをじょうずに使うことができる。

c.身近にある機械や道具のはたらきや,それらが役にたっていることがわかる。

 

1.

a.太陽・月・地球・星の実体や,その動き方の初歩的な理解が得られる。

b.太陽が地球に大きな影響を与えていることがわかる。

2.

a.土地の形や岩石が水の影響で変化していくことがわかる。

b.気象の変化を調べて,季節によって天気に特徴があることがわかる。

3.

a.身のまわりの生物の特徴をつかんで,類別することができる。

b.季節や地域によって,それぞれの特徴のある生物が見られたり状態が変ったりすることがわかる。

c.生物の一生の変化や,ふえ方を知るために,生物を続けて育てる。

4.

a.自分のからだの状態に常に気をつけ,健康を保つ習慣を身につける。

b.日常生活の全般にわたって,けがや病気をしないように気をつける。

c.けがや病気に対する応急手当の必要を理解する。

5.

a.火や熱の利用のしかたを理解し,日常生活上,火や熱を使う仕事を合理的に処理することができる。

b.電気に興味をもち,乾電池を使うことができる。

c.簡単な機械や道具のしくみやはたらきを理解して,日常生活にそれらを合理的に使うことができる。

6.

身近にある資源が日常生活に役にたつことを理解し,自然の恩恵に気づく。

 

1.

a.太陽・月・地球・星の運動について理解する。

b.宇宙の広さや秩序に興味をもつ。

2.

天気や気候の変化する筋道を理解し,天気予知が日常生活に役だつことがわがる。

3.

a.生物相互の関係を通じて,自然の調和を感得する。

b.生物愛護の識見を養う。

4.

a.食べ物や食べ方の健康に対する影響を理解し,食生活を合理的にしようとする。

b.すまいや着物の健康に対する影響を理解し,それらの健康によい使い方を身につける。

5.

a.日常生活における電気の効用に興味をもち,電気器具の使い方を理解する。

b.光や音についての理解を深め,これらに関する機械や道具が使える。

c.機械や道具のしくみやはたらきを理解し,日常生活に,それらを合理的に使うことができる。

6.

生物が日常生活に貢献することを理解し,生物の保護に協力する。

 

1.

a.季節の変化が起きる筋道について理解する。

b.生活を計画的に処理するために,暦を利用する。

2.

a.地球の表面や内部の変化に興味をもち,変化が起きる筋道を理解する。

b.生物が変化してきた様子に興味をもつ。

3.

動物や植物の生命を保つはたらきや環境に対する適応を理解し,自然の微妙な調和を知る。

4.

a.人のからだの構造やはたらきについて理解し,健康で安全に身を保つ習慣を身につける。

b.自然科学の研究が健康な生活に貢献していることを理解する。

c.伝染病や寄生虫について理解し,その予防に協力する。

5.

a.交通機関のしくみやはたらきを理解する。

b.機械や動力や電気に関する自然科学の進歩が近代生活に貢献していることを理解する。

6.

天然資源が日常生活に貢献することを理解し,自然の恩恵を知る。

 

 中 学 校

1.われわれの生活を改善するのに役立つような,科学的な事実や原理に関する知識を得る。

2.人と自然界との関係を理解し,さらに,人は他の人々,いろいろな生物,自然力の恩恵を受けていることを理解する。

3.人体や,個人および公衆衛生についての,基礎的な知識や理解を習得,健康的な習慣を形成しようとする気持を起し,さらにその実現に努める。

4.自然環境や自然現象を観察し,実際のものごとから直接に知識をうる能力を養う。

5.自然の偉大さ,美しさおよび調和を感得する。

6.自然科学の業績について,社会に貢献するものと有害なものとを明らかに区別し,さらにすべての人類に最大の福祉をもたらすように科学を用いなければならないという責任感をもつ。

7.科学の原理や法則を日常生活に応用する能力を高める。

8.一定の目的のために原料や自然力を効果的に,また安全に使う能力を高める。

9.科学的な態度とはどのようなものであるかを理解する。たとえば,いろいろな事実に基いて一応の結論が得られても,一切の偏見を捨ててさらに多くの事実を探求し,じゅうぶんな証拠が得られるまでは判定をさしひかえる。

 さらに,こうして得られた結論でも別な事実にあてはめてみて深く吟味する。

10.問題を解決するために,科学的な方法を使う能力を高める。

11.現代の産業および商業生活において,科学に関する知識や科学的な習慣が重要であることを認識し,またそれらを習得して,職業の選択や就職後に役立たせる。

12.正確に観察し,測定し,記録する習慣を形成する。

13.道具を巧みに使いこなしたり,機械その他科学的に作られたものを正しく取り扱ったりする技能や習慣を養う。

14.人類の福祉に対する科学者の貢献と,科学がどのようにして現在の文明を築くのに役立ったかを理解する。

15.科学のいろいろな分野における専門家を尊敬する態度を養う。

16.ほかの人と協力して,科学上の問題を解決しようとする心構えをもつ。

 

Ⅱ.単元の問題と,その目標ならびに学習活動

 1.問題を解決する学習

 わたくしたちの日常生活において,寝たり起きたり,顔を洗ったり,食べたりというような日常の習慣になっている生活を除くと,いろいろな所,いろいろなときに,いろいろな問題にぶつかる。これらの問題を解決しなければ,わたくしたちの日常生活を円滑に進ませることはできない。一から十までほかの人の命令に従って意志の無い機械のように動こうとする人には,割合に問題解快の必要が少ないかも知れないが,自分の意志によって行動しようとする人々にとっては,日常生活の大部分が問題解決の過程の連続であるともいえる。このように考えると,問題解決の能力は民主的な社会人となるのに,必要な能力ということができる。

 このような問題解決の能力は,どのようにして養われるのであろうか。これは,小さいときから自分に起きた問題を自分で解決してみたという経験を積み重ねていく間に養われるものである。そこで,この問題を自分で解決する過程を,学習の中に持ちこんで,これを全体の学習中の一つの大きな仕事にしようとするのである。この仕事は,一つのまとまりのあるものであって,これを単元と名づける。

 

 2.単元の問題にはどんなものがよいか

 単元の学習というのは,簡単にいえば,一つの問題をつかんで,それを解決するまでの研究の過程である。それで,単元の表題は,これから研究しようとする問題そのものを使うのが適当である。この研究しようとする問題を表わすには,疑問文の形の文章を使うのが,問題の意味を簡単めいりょうに示す上から最もつごうがよい。また,問題をこのような疑問文の形で表わすのは,こどもたちの心理にもかなっている。

 こどもたちに「どんなことを研究したいか」「どのようなことを調べたいか」聞いてみるならば,そのとき,大部分のこどもたちは,たいてい「なぜか,どのようになっているか,どのくらいあるか,調べてみたい」というふうに,疑問文の形で答えるものである。このように,疑問文の形で研究したいことを表わすと,研究する事がらの内容と範囲とを,はっきりと示すことができる。これに反して,たとえば「電気について」とか「自然の変化」とかいうと,いろいろたくさんの事がらを包括することができるが,それと同時に,研究したいことの焦点がはっきりしなくなる。

 単元の問題として不適当な例の一つとして「春の野」とか「夏の遊び」のようなものがある。これらは,意味がばく然としていて,何を研究して解決しようとするのかがわからない。また,他の一つとして「モーターを作りましょう」というようなものがある。これは学習活動であって問題ではなく,大きな問題の解決の方法の一つの学習活動として取り上げるのに適当なものである。

 

 3.単元の問題

 単元の問題は,内容からみると,次の三つの型が考えられる。

 自然現象に関する問題は,こどもたちが強い関心をもっているものである。これらの問題は単に探求心を満足させるばかりでなく,人間の生活に密接な関連をもっているし,また,社会生活のあるものは,これと無関係にはあり得ない。健康に関する問題には,個人の保健に関するものと,社会の保健に関するものとがあるが,その一半は自然現象の問題であり,他の半分は社会生活の問題でもある。

 このような理科と関係の深い問題のうちおもなものを低学年向きの問題と高学年向きの問題とに分けて例示すれば,次のとおりてある。

 

〔低学年〕

分 野

単 元 に 含 む 問 題 例

学 年

空に見えるもの

 太陽とわたくしたちとは,どんなつながりがあるでしょう。

○お日さまは,どこから出て,どこ
にはいるでしょう。

○日なたと日かげは,どう違ってい
るでしょう。

○かげは,どんなときにできるで
しょう。

○昼と夜とでは,どのような違いが
起るでしょう。

○太陽の出る方角は,どのように
変っていくでしよう。


1,2


1,2


1,2


2,3


3,4

空にはどんな星が見えるでしょう。

○方角は,どうしたらわかるでしょ
う。

○星はどのように見えるでしょう。

2,3

 

 月の形はどのように変るでしょう。

○どんな形の月が見えるでしょう。

○月の形は,どのように変るでしょ
う。

1,2

2,3

自然の移り変り

 天気はどのように変るでしょう。

○天気は日によって,どんなに違っ
ているでしょう。

○空には,どんな形の雲が見えるで
しょう。

○降った雨はどこへいくのでしょう

○風が吹くと,どんなことが起るで
しょう。

1,2

2,3



2,3

1,2

 自然は季節によってどのように変るでしょう。

○春(夏・秋・冬)になったことは,
どんなことでわかるでしょう。

○春・夏・秋・冬の違いは,何によっ
てわかるでしょう。

2,3


3,4

 野山や海川は,どのようになっているでしょう。

○海べ(川・池)は,どんなになっ
ているてしょう。

○学校の近くには,どんな山や川や
池があるでしょう。

○石ころには,どんなものがあるで
しょう。

2,3


1,2


3,4

生物の暮し方

 わたくしたちのまわりには,どんな生物がどのようにしているでしょう。

○きれいな花には,どんなものがあ
るでしょう。

○野菜や,くだものには,どんなも
のがあるでしょう。

○庭や野山には,どんな虫がいるで
しょう。

○池や小川(海)には,どんなもの
がいるでしょう。

○さかなには,どんなものがあるで
しょう。

○秋になって木や草は,どんなに
変ったでしょう。

○春(夏・秋・冬)になって,生き
物や草木の様子は,どんなに変った
でしょう。

○親はこどもを,どのようにかわい
がるでしょう。

○生物は,どんなにして大きくなる
でしょう。

○虫(鳥・魚など)は,どのように
暮しているでしょう。

1,2


1,2


1,2


2,3


1,2


1,2


2,3



1,2


2,3


2,3

 生物をどのように世話したらよいでしょう

○生き物を,どのようにかわいがっ
たらよいでしょう。

○草花を,どのように世話したらよ
いでしょう。

○生き物を,どのように世話したら
よいでしょう。

1,2


1,2,3


2,3

じょうぶなからだ

 どうしたらじょうぶなからだになれるでしょう

○からだをきれいにしておくには,
どうしたらよいでしょう。

○からだや着物をきれいにしておく
には,どうしたらよいでしょう。

○教室(へや)はどのようにしたら,
からだによいでしょう。

○食べるときには,どんなことに気
をつけたらよいでしょう。

○どんな食べ物や食べ方が,からだ
によいでしょう。

○遊ぶときには,どんなことに気を
つけたらよいでしょう。

○運動するときには,どんなことに
気をつけたらよいでしょう。

○医者は,どのようにからだを守っ
てくれるでしょう。

1,2


2,3


3,4


1,2


3,4


1,2


2,3


1,2

機械と道具のはたらき

 おもちゃには,どんなくふうがしてあるでしょう

○風船やシャボン玉は,どうすれば
大きくふくらむでしょう。

○おもちゃの乗物は,どんなにして
動くのでしょう。

○おもちゃは,どんなしくみで動く
のでしょう。

1,2


1,2


2,3

 機械や道具を使うとどんなに便利でしょう

○虫めがねで見ると,どのように見
えるでしょう。

○かげは,どんなときにできるでし
ょう。

○いろいろな違った音は,どうした
ら,出るでしょう。

○水車は,どのようなしくみで動く
のでしょう。

○重い物を運ぶには,どんなにして
いるでしょう。

○車を使うと,どのように便利で
しょう。

○重い物を楽にあげるには,どんな
くふうをしているでしょう。

○いろいろな道具は,どんな役に
たっているでしょう。

○いろいろな機械は,どんな仕事を
しているでしょう。

○じしゃくで,どんなことができる
でしょう。

○かいちゅう電燈は,どんなしくみ
でつくのでしょう。

2,3


1,2


2,3


2,3


1,2


2,3


3,4


1,2,3


2,3


1,2


3,4

 

〔高学年〕

分 野

単 元 に 含 む 問 題 例

学 年

天体の動き

 空には,どんな天体がどのように動いているでしょう

○太陽や月は,どのようになってい
るでしょう。

○季節によって,どんな星が見える
でしょう。

○太陽・月・星・地球は,どのよう
に動いているでしょう。

○暦は,どのようにしてつくられた
のでしよう。


4,5


4,5


5,6


5,6

自然の変化

 土地には,どんな変化が起っているでしょう。

○水はどのように土地の形を変えて
いるでしょう。

○土地の形は,どのように変ってい
くでしょう。

○火山や温泉は,どのようになって
いるでしょう。


4,5


5,6


5,6

 天気は,どのように変るでしょう

○季節によって,天気はどんなに違
うでしょう。

○天気は,どのように変るでしょう

○気候は土地によって,どんなに違
うでしょう。


4,5

5,6


5,6

生物の生活

 どんな所に,どんな生物が見られるでしょう

○わたくしたちのまわりには,どん
な生物が見られるでしょう。

○土地によって,すんでいる生物に
は,どんな違いがあるでしょう。

○大昔には,どんな生物が栄えてい
たでしょう。


4,5


5,6


5,6

 生物はどのようにして生きているでしょう

○生物の一生は,どのように変るで
しょう。

○生物はどのようにして生命を保っ
ているでしょう。


4,5


5,6

 生物は互いにどのようなつながりをもって生きているでしょう

○生物はどのように助け合っている
でしょう。

○動物には,どんな敵があるでしょ


5,6


5,6

健康な生活

 どうしたらじょうぶなからだになれるでしょう

○わたくしたちのからだは,ほどよ
く育っているでしょうか。

○どんな食べ物や食べ方が健康によ
いでしょう。

○どんな着物やすまいが健康によい
でしょう。

○からだはどのように,はたらいて
いるでしょう。


4,5


5,6


5,6


5,6

 病気を防ぐにはどうしたらよいでしょう

○病気にかからないようにするには
どうしたらよいでしょう。

○伝染病や寄生虫は,どうしたら防
げるでしょう。


4,5


5,6

機械と道具のはたらき

 火や熱をどのように利用しているでしょう

○火や熱をどのように利用している
でしょう。


4,5

 音はどのようにして聞えるでしょう

○音はどのようにして聞えるでしょ
う。


5,6

 光はどのように役に
たっているでしょう

○光はどのように役にたっているで
しょう。


5,6

電気をどのように使っているでしょう

○乾電池で,どんなことができるで
しょう。

○うちでは電気を,どんなことに
使っているでしょう。

○電気は,どのように役だっている
でしょう。


4,5


5,6


5,6

 機械や道具を使うとどんなに便利でしょう

○道具を使うと,どんなに便利で
しょう。

○身のまわりの機械には,どんなく
ふうがしてあるでしょう。

○交通機関は,どのようにして動く
のでしょう。


4,5


5,6


5,6

自然の保護と利用

 人は生物を,どのように利用しているでしょう

○生物を,どのように利用している
でしょう。

○生物を,どのように保護している
でしょう。


4,5


5,6

○海から,どんなものをとって,ど
のように利用しているでしょう。

4,5

 天然資源を,どのように利用しているでしょう

○石を,どこからとって,どのよう
に利用しているでしょう。

○食物を,どこからとって,どのよ
うに利用しているでしょう。

○石炭や石油を,どこからとって,
どのように利用しているでしょう。


5,6


5,6


5,6

 


5,6

5,6

 物の質を,どのように変えて利用しているでしょう

○加工食料品は,どのようにしてつ
くられるでしょう。

○せっけんは,どのようにしてつく
られるでしょう。

 

 この表は,次のような立場からつくられている。

分野

学年

低学年

空に見える
もの

自然の移り
変り

生物の暮し

じょうぶな
からだ

機械と道具
のはたらき

 

高学年

天体の動き

自然の変化

生物の生活

健康な生活 

機械と道具
のはたらき

自然の保護
と利用

 

 

 指導の計画をたてる場合,ここに掲げた単元の問題によらなければならないことはない。なお,この単元に含む問題を基にして,学年ごとに,どのようなことが,単元に含む問題になるか考えたとしてもいろいろ違った組み合せが生れるであろう。その場合の手がかりとして,表の右側に,これらの問題が取り上げられるであろうと考えられるおよその学年をあげてある。

 

 4.単元の目標

 単元の目標は,学校の教育の一般目標に到達する具体的目標の少なくとも一部分であり,学年の指導目標や理科の一般目標と密接な関係があることは,前に述べたとおりである。

 この単元の目標には,こどもに期待される理解・能力・態度が,はっきりと具体的に表わしてあることが必要である。

 これらの単元の目標に従って,こどもの有効な学習活動が考えられてくるし,また,これらの目標に照して,学習の効果が評価されるから,目標の決定は重要な仕事である。

 一単元に与えられる目標は多方面にわたることなく,その問題の解決に直接関係の深い事項が具体的・確定的・特殊的にあげられ,実際的でなければならない。一般的な・抽象的な,また,あいまいな目標は適当でない。ことに,能力や態度の目標においてしかりである。たとえば「事実をありのままに見る能力」のようなのは一般的・抽象的なあげ方であるが,「風が吹くと,どのようなことが起るでしょう」の単元では「風の向きや強さが時によって違うことに気がつく」とあげ,「秋になって,木や草はどんなに変るでしょう」では,「いちょう・かえで・つた・さくらなどは,葉の色が変って落ちることに気がつく」とするようなのは,特殊的で具体的なあげ方である。

 目標の数は,あまり多くないことが望ましい。特に,低学年では,少数の目標をあげ,こどもがいつもその目標に向って学習が進められるように計画すべきである。

 

 5.学習活動

 こどもがその単元の目標を身につけるのに必要で,かつこどもにとって興味があり,可能な学習活動が用意されなければならない。こどもの興味や,能力・活動の傾向,性格などは,個人によって差違があるから,種類の違った活動をなるべく数多く予定するようにしたい。

 学習にあたって,どのような学習活動を選ぶかは,こどもと教師との協力によって定まってくるものであるから,単元の計画の中に,学習活動のすべてを含ませることは困難であろうけれども,地域社会の生活状況,学校の諸種の条件,自然環境などを考慮して,こどもの発達にかなった,目標達成に必要にして有効な学習活動を,なるべくたくさんに考えておくべきてある。そうすれば,学習にあたって,その中から最も適当なものを選ぶことができる。

 

 次に,単元の目標の一部と学習活動の例を,各学年二つずつ,分野の違ったものを取り出して掲げることにする。これらの学習活動は,特別な地域と季節を考えないで,いろいろなものをあげてあるから,ある地方のある季節にはできないものがあるのはいうまでもないが,教師が自分の学校,または受持のこどもにかなった計画をたてる場合の参考資料となるであろう。

 ここでは,たくさんの学習活動をある程度見やすくするために,類別して掲げた。ある類別中の学習活動の順序は不同である。どんな種類の学習活動を,どんな順序にすれば,単元の学習にあたって,こどもに最も効果があるかは,実際に計画をたてるときや指導するときに,教師がくふうして定めるべき問題である。

 なお,目標に掲げた能力・態度は,そのうちの一例をあげた。学習活動中,観察は学校の時間にできるものに限り,その他の時間に行う観察は省いてある。数えたり,歌ったり,本を読んだりする学習については,算数・音楽・国語などの学習指導要領を参照されたい。

 

          第 1 学 年

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.風は空気の動いているもの

 である。

2.風の向きや強さは,いろい

 ろに変る。

3.風は役にたつこともあるが

 害になることもある。

 ○夏,風のある日には,たい

  てい涼しく感じる。

 ○風は風車をまわしたり,船

  を動かしたりする。

 ○強い風は帽子を飛ばした

  り,砂ほこりをたてたりす

  る。

 ○大風が吹くと,家がこわれ

  たり,木が倒れたりするこ

  とがある。

 能 力

1.事実から推論する能力

 ○木の葉や煙などが動いてい

  るのを見て,風が吹いてい

  ると思う。

2.実事をありのままに見る能

 力

 ○風が物を動かすことに気が

  つく。

 ○風の向きや強さが時によっ

  て違うことに気がつく。

3.材料を使う能力

 ○テープや紙きれを使って,

  風の向きを調べることがで

  きる。

4.工作する能力

 ○紙やひごを使って風車をつ

  くることができる。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○風で,煙や風車や木の枝な

  どの動くのに興味をもつ。

2.健康・安全に身を保つ態度

 ○大風の吹く日に,風の害を

  避けようとする。

観 察

 1.煙や吹き流しが,風の吹いていく方

  向になびく様子

 2.大風の吹く日の様子(木の枝の揺れ

  動く様子,うなり・砂ほこり・波,物

  の飛ぶ様子など)

 3.あらしの後の被害の様子

実 験

 1.紙きれを飛ばしたり,テープをさげ

  たりして,風の向きを見る。

 2.口て吹いたり,うちわであおいだり

  扇風機をまわしたりして風を起す。

 3.ゴム風船や浮き袋やフットボールな

  どをふくらましたり,空気を押し出し

  たりしてみる。

 4.口や鼻で空気を吸ったり,はいたり

  して,何か物が出入りすることを知る。

製 作

 1.紙の風車をつくる。

遊 び

 1.風車をまわして遊ぶ。

 2.おもちゃの帆かけ船を動かして遊ぶ

 3.風に関する歌をうたう。

話合い

 1.風を起す道具の種類と使い方

 2.夏,風の吹くときはたいてい涼しく

  感じ,冬,北風の吹くときは寒く感じ

  ること

 3.風が役にたつ場合と害になる場合

 4.大風の吹く日に注意する事がら

材料集め

 1.大風の吹く日の様子,あらしの後の

  被害などの写真・絵・絵本など

 2.いろいろな風車

視聴覚教具の利用

 1.水あげ用の風車や,大風の吹く日の

  様子,あらしの後の被害などの写真・

  掛図・幻燈・映画などを見る。

表 現

 1.風の擬音。

 2.風についての短い歌をつくる。(教師

  が黒板にかく)

 3.この歌に,節をつけてうたう。(教師

  が音譜にかく)

 4.風の吹く様子を,リズム的な身ぶり

  に表わす。

 

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.植物には,秋になると葉の

 色が変って落ちるものがある

 ○いちょう・かえで・つた・

  さくらなどは,秋になると

  葉の色が変って落ちる。

2.草の中には,秋になると枯

 れるものがある。

3.みのる時期は,植物の種類

 によって違う。

 ○稲は,秋にみのって枯れる

 ○かき・くり・なし・ぶどう

  などは,秋にみのる。

4.植物にはいろいろな種類が

 あり,それぞれ区別のつく特

 徴をもっている。

 ○いちょう・かえで・さくら・

  つたなどは,色・形などで

  区別される。

 ○木や草の実には,いろいろ

  な色や形のものがある。

 能 力

1.事実をありのままに見る能

 力

 ○いちょう・かえで・つた・

  さくらなどは葉の色が変っ

  て,落ちることに気がつく。

 ○葉の落ちる木と落ちない木

  とがあることに気がつく。

2.比較観察する能力

 ○いちょう・かえで・つた・

  さくらなどの葉の色・形,

  大きさなどの違いを見分け

  られる。

 ○いろいろなどんぐりの色・

  形・大きさなどの違いが比

  べられる。

3.材料を集める能力

 ○秋の山や庭で色づいたいろ

  いろな葉や木の実を集める

  ことができる。

4.製作する能力

 ○色づいた葉を,色や形に

  よって,配置よく並べるこ

  とができる。

 ○よくまわるどんぐりのこま

  をつくることができる。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○葉が色づいたことや木や草

  に実ができたことに興味を

  もつ。

 ○稲のみのりや麦の芽ばえに

  興味をもつ。

2.自然に親しむ態度

 ○野山やたんぼや畑で観察し

  たり,採集したりすること

  を喜ぶ。

3.生命を尊び,生物を愛育す

 る態度

 ○むやみに枝を折ったり,む

  しったりしない。

野外学習

 1.野山に出て,紅葉した木・枯れた草・

  みのったいね・麦畑・なっているどん

  ぐりなどの様子を見たり,紅葉した葉

  やどんぐりの落ちているのを拾ったり

  する。

 2.果樹園(かき・ぶどう・りんご・な

  し・くりなど)でみのっている様子を

  見る。

観 察

 1.紅葉した木・葉の落ちた木

 2.いちょう・かえで・つた・さくらな

  どの葉の色や形など。

 3.どんぐりの色・形・大きさ。

 4.たれさがった稲穂や,実のいった稲

  の実,黄色くなった葉や茎

 5.新しく耕された畑,麦まきの様子,

  麦の芽ばえなど

 6.草の実や黄や赤になった草の茎や葉

 7.秋のくだものの色・形・大きさ・味

材料集め

 1.いちょう・かえで・つたなどの紅葉

 2.いろいろなどんぐり

 3.秋の自然を表わした絵・写真

 4.秋の果物。

製 作

 1.いちょう・かえで・つたなどの紅葉

  を画用紙にはって模様をつくる。

 2.落ち葉に,薄い紙を載せて,クレヨ

  ンでなすったり,落ち葉にインキや絵

  の具などをつけて紙に押したりして,

  葉の形をとる。

 3.画用紙にクレヨンなどで幹をかき,

  拾ってきた葉をはって,樹木を表わす。

 4.どんぐりにひごの心棒をつけて,こ

  まを作る。

 5.すすきの穂の人形をつくる。

 6.いろいろな葉やくだものなどの絵本

  をつくる。

読 書

 1.秋のけしき・夏のけしきをかいた絵

  を見る。

 2.紅葉や落葉する木の絵を見る。

 3.秋のくだものの絵を見る。

視聴覚教具の利用

 1.夏や秋の自然を示した掛図・幻燈・

  映画・写真などを見る。

 2.秋のくだもののなっている様子の

  絵・幻燈・写真などを見る。

話合い

 1.秋に葉の落ちる木や落ちない木につ

  いて

 2.紅葉や落葉の色・形

 3.どんぐりが,どんな木から落ちたか

 4.草の色や形の夏と変ったこと

 5.秋の自然の美しさ

 6.秋についての詩を聞く。

 7.夏と秋の景色を示す絵で,その違い

  について話をする。

遊び・劇・音楽

 1.紅葉した葉や落ち葉やどんぐりを集

  めて,ままごと遊びをする。

 2.どんぐりのこまで遊ぶ。

 3.夏から秋へ移るに従って,木や草が

  だんだん変化する様子や落ち葉につい

  て,これらを擬人化した劇をする。

 4.劇にあわせて歌をうたう。

 5.短い歌をつくったり,それに節をつ

  けたりする。(どんぐり・いちょう・赤

  とんぼなどについて)

数える

 1.集めた葉やどんぐりを数える。

 2.集めたものを,いくつかのグループ

  に分けて並べる。

 3.葉のさけている数を数える。

 4.葉や木の実の大きさを比べる。

 

          第 2 学 年

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.食べるときには,清潔に気

 をつけなければ病気にかかり

 やすい。

2.よい姿勢でよくかみ,楽し

 く食べ,食後ほどよく休むと

 こなれがよい。

3.だいたい決まった時刻に食

 事をすることは健康によい。

4.食べるものがかたよると,

 育つのが遅れたり,病気に

 なったりする。

5.うつる病気の中には,食べ

 物や水などのなかだちで,広

 がるものがある。

 ○はいのたかったものや,ね

  ずみのかじったものや,不

  潔な手でさわったものには

  病気になるばい菌がついて

  いることがある。

 ○生の水の中には,病気を起

  すばい菌のいることがある

6.食事のときの話は,楽しく

 静かにするのがよい。

1.問題をつかむ能力

 ○どのようにすれば食べ物が

  よごされないか,どのよう

  にすれば手がきれいになる

  か考える。

2.筋道の通った考え方をする

 能力

 ○歯ブラシのよい使い方のわ

  けがわかる。

 ○食事の前の手を洗ったり,

  机の上をきれいにしたりす

  るわけがわかる。

 ○食器を床におかないわけが

  わかる。

 ○落ちた食物を口にするのは

  よくないわけがわかる。

3.道具を使う能力

 ○食べるとき,ちゃわん・は

  し・さじなどを清潔に扱う

  ことができる。

 ○やかんの湯をこぼさないで

  つぐことができる。

 ○ちゃわんやさらを机の上に

  じょうずに並べることがで

  きる。

4.健康を保ち進める能力

 ○手や顔を洗うことができる

 ○歯をみがいたり,うがいを

  したりすることができる。

5.工作する能力

 ○ポスターをつくることがで

  きる。

 態 度

1.健康・安全に身を保つ態度

 ○食前・食事中・食後の清潔

  に気をつける。

 ○好ききらいしないで食べよ

  うとする。

 ○楽しく食事をしようとする

 ○よくかんで,落ち着いて食

  べようとする。

2.注意深く正確に行動する態

 度

  ○食事のとき,こぼしたり,

  食器を落したりしない。

観 察

 1.食事の前,手・顔・食器・机上の清

  潔の様子

 2.つめの長さ,つめの間のごみ,手の

  ひら皮膚の清潔な様子

 3.食事のときの姿勢と食べ方

 4.机の上に適当に配置された食器の様

  子

 5.か・はいの集まる場所

実 験

 1.魚の肉を日なたに乾しておき,はい

  が卯を産みつけるのを調べる。

製 作

 1.食べるときの注意をポスターにする

 2.つりあいのとれた食べ物の表を絵に

  かく。

見 学

 1.学校給食の調理の様子

  ○はいを防ぐしかけ

  ○食器・材料・調理物の清潔・整とん

   の様子と,調理をする人の情潔なみ

   なりと行動

  ○食品の種類とたくわえ方

 2.冷蔵庫(肉屋や家庭)

話合い

 1.食前・食事中・食後の衛生的注意

 2.きらいな食べ物には,どんなものが

  あるか。

 3.好ききらいをしてはいけないわけ

 4.食事について,日ごろ親から受ける

  注意

 5.消化の悪い食べ物,取扱の不潔な食

  べ物,氷水のように胃腸をこわす食べ

  物等病気の原因になる食べ物と,それ

  に対する注意

 6.虫歯の予防のしかた

 7.絵を使って,健康の習慣について話

  し合う。

話を聞く

 1.食前・食事中・食後の注意事項とそ

  の理由

 2.虫歯の原因

 3.食べ物を好ききらいしてはいけない

  わけ

 4.食べ物や飲み水からうつる病気の話

 5.教師の読む物語を聞く。

視聴覚教具の利用

 1.食べ物や食べ方についての学校放送

  を聞く。

 2.食べ方についての衛生上の注意を示

  した絵・紙しばい・映画・幻燈を見る。

 3.食べ物の種類の絵を見る。

 4.虫歯の進み方・歯のみがき方の絵・

  幻燈・映画・放送の利用

 5.はい・ねずみの害についての紙しば

  い・幻燈・映画・放送の利用

読 書

 1.物語の本を読む。

実 習

 1.歯のみがき方

 2.食前の手洗い・うがい・および食器

  の準備などのしかた

 3.学級の昼食の仕度の手伝い

 4.食器のあと始末

 5.牛乳の適当な飲み方(少しずつゆっ

  くり飲む)〔昼食の時〕

 6.食べ物を一度にほおばらないで,少

  しずつ,よくかんで食べる食べ方

  〔昼食の時〕

表 現

 1.虫歯予防の標語をつくる。

 2.歌をうたう。

遊びおよび劇

 1.ままごと遊びをする。

 2.食べ物と食べ方,消化器の病気につ

  いて劇をする。

 

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.身のまわりに,空気がある

2.ふくらんだ風船やシャボン

 玉の中には,気体がはいって

 いる。

 ○シャボン玉・ゴム風船・紙

  風船などは,空気や息など

  でふくらむ。

 ○ふくらんだ風船などがしぼ

  むときに,空気が出て,そ

  のとき風が起るのを感じる

 能 力

1.事実をありのままに見る能

 力

 ○シャボン玉やゴム風船がふ

  くらんでいく様子と,空気

  がはいっていく関係に気づ

  く。

2.道具を使う能力

 ○器に適当な量のせっけん液

  をつくることができる。

 ○管でシャボン玉をふくらま

  せることができる。

3.材料を使う能力

 ○空気を送ったり,あわをふ

  いたりするのによい材料を

  選ぶことができる。

4.整理整とんする能力

 ○シャボン玉つくりの材料を

  むだにしたり,散らかした

  りしない。

5.比較観察する能力

 ○シャボン玉や風船の大きさ

  やとぶときの様子などにつ

  いて,自分のものや人のも

  のを比べることができる。

 態 度

1.注意深く正確に行動する態

 度

 ○風船玉などを大きくふくら

  まし,管の口を閉じて玉の

  様子を調べ管の口を開いて

  しぼむ様子を見ようとする

 ○せっけん液をつくるとき,

  液をこぼさないで,よく溶

  かそうとする。

2.健康・安全に身を保つ態度

 ○風船ガムを手でもてあそば

  ない。

 ○ゴム風船を吸ってふくらま

  さない。

 ○友だちや自分の目に,せっ

  けん液がはいらないように

  気をつける。

製 作

 1.せっけん液をつくる。

遊 び

 1.シャボン玉を吹く。

 2.ゴム風船・紙風船をふくらまし,つ

  いて遊ぶ。

 3.シャボン玉の歌をうたう。

実 験

 1.せっけん液の濃さ・吹き方・管の大

  きさや形などをいろいろ変えて吹き,

  シャボン玉のふくらみ方を調べる。

 2.強く吹いたり,弱く吹いたりして,

  大きいシャボン玉をくふうしてつくる

 3.ふくらました風船の口を閉じ,外か

  ら押して,手答を調べる。

 4.ゴム風船をふくらまし,急に手を放

  して,しぼんでいく様子を見たり,風

  船の口に手をあてて,手答を見る。

 5.ふくらました風船を水の中で押して

  あわの出るのをみる。

観 察

 1.シャボン玉の色・飛び方・消える・と

  きの様子などを見る。

話合い

 1.シャボン玉の液をどんなにつくった

  ら,大きくふくらむか。

 2.ゴム風船には,どんな形のものがあ

  るか。

読 書

 1.シャボン玉のつくり方を本で見る。

 2.シャボン玉遊びや,風船つきの詩や

  物語を読む。

表 現

 1.シャボン玉のリズム的な劇をつくる

 2.歌をつくって,節をつけてうたう。

 3.空気がゴム風船などから抜け出る擬

  音

数える・比べる

 1.シャボン玉の数を数える。

 2.次の概念を学ぶ。

    大きい・小さい。

    高い・低い。

    速い・おそい。

    遠い・近い。

    多い・少ない。

    より高い・より低い。

    より大きい・より小さい。

    まるい。

 

          第 3 学 年

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.動くおもちゃにはしかけが

 ある。

 ○自転車・汽車・電車・飛行

  機・船・人形などのおも

  ちゃや,いろいろな機械の

  模型などには,それぞれの

  しかけがある。

 ○おもちゃのしかけは,ゼン

  マイ・バネ・ゴム・車・軸

  などの組合せでできている

2.物を動かすには力がいる。

 ○人の力やゼンマイ・ゴム等

  伸び縮みする力などでおも

  ちゃを動かすことができる

 ○おもちゃには,風や電気や

  水の力で動くものがある。

3.おもちゃの材料や構造には

 ある程度のじょうぶさがあ

 る。その程度を越えた力を加

 えるとこわれる。

 能 力

1.筋道の通った考え方をする

 能力

 ○おもちゃの動くところには

  しかけがあると考える。

 ○しかけの中の力の伝わり方

  を順序だてて考える。

2.資料・材料を集める能力

 ○おもちゃの写真や絵などを

  集めることができる。

 ○自分でつくるおもちゃの材

  料を集めることができる。

3.工作する能力

 ○身のまわりの材料を使って

  動くおもちゃをつくること

  ができる。

 ○自分の作ったおもちゃの修

  理ができる。

4.機械・道具を使う能力

 ○おもちゃをじょうずに動か

  すことができる。

 ○おもちゃをこわさないで使

  うことができる。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○おもちゃの動くしかけに興

  味をもつ。

2.みずから進んで究明する態

 度

 ○動くおもちゃのしくみを調

  べようとする。

3.注意深く正確に行動する態

 度

 ○機械のしくみや働きを考え

  て無理なく使う。

材料集め

 1.動くおもちゃを持ち寄る。

 2.動くおもちゃの写真や絵本を集める

観 察

 1.おもちゃが動いている様子を観察す

  る。

 2.おもちゃを動かして,動くしかけを

  調べる。

 3.いろいろなおもちゃのしかけを観察

  し,その動力・材料・動かす場所(陸

  上・水上・空中〉等によって分けてみ

  る。

話合い

 1.動くおもちゃにはどんなものがある

  か。

 2.どんなしかけで動くか(ばね・ゼン

  マイ・ゴム・はずみ車・風・電気・蒸

  気など)

 3.おもちゃをこわした経験

遊び・表現

 1.動くおもちゃで,動く時間・距離・

  速さなどの競争をする。

 2.めいめいが歯車になって,おもちゃ

  のしかけを表わす劇をする。

 3.乗物やおもちゃの歌をうたう。

 4.動くおもちゃのリズムをとった歌を

  つくってうたう。

読 書

 1.おもちゃの絵本を見る。

製 作

 1.動くおもちゃをくふうしてつくる。

 2.おもちゃのしかけの図をかく。

数える・調べる

 1.動力の強さや,おもちゃの大きさや,

  おもちゃの構造と,おもちゃの走る距

  離との関係を調べる。

 2.おもちゃの値段を比べる。

 3.おもちゃを組み立てるとき,材料の

  長さをはかる。

 4.次の概念を学ぶ。

    長さ・距離

    幅

    深さ

    方向

    速さ・いちばん速い

    いちばんおそい

 

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.季節には,春・夏・秋・冬

 がある。

2.天気は季節によって特徴が

 ある。

 ○夏は暑く冬は寒く,春は暖

  かく秋は涼しい。

 ○気温はいつも同じではない

 ○6月ころには,約1か月の

  つゆがある。

 ○夏から秋にかけて,暴風雨

  が多い。

 ○夏は夕立があり,冬は雪が

  降ったり,霜が降りたり,

  氷がはったりする。

3.生物は,いろいろな環境の

 変化の影響を受ける。

 ○季節によって,現れる生物

  は違っている。

 ○暑さ・寒さによって,生物

  の活動の様子が違っている

4.日の出・日の入りの時刻・

 方位,正午の太陽の高さは,

 季節によって変る。

 ○夏は昼が長く,夜は短かい。

  冬は昼が短かく,夜が長い。

 能 力

1.事実をありのままに見る能

 力

 ○天気と生物の活動の事実を

  童話と区別して見ることが

  できる。(かみなりは雷様の

  太鼓の音でないことがわか

  る)

2.比較観察する能力

 ○季節おりおりの天気や生物

  の活動の様子を観察して,

  違いが比べられる。

 ○いろいろな場所の気温を比

  べることができる。

3.数量的に見る能力

 ○空気の暖まりぐあいをみる

  のに,気温を用いることが

  できる。

 ○豆や麦などの成長の様子を

  見るのに,グラフを用いる

  ことができる。

4.機械・器具を使う能力

 ○温度計を使って,気温をは

  かることができる。

5.資料・材料を集めて使う能

 力

 ○ 季節に特徴のある花・

  草・虫を集めて,標本につ

  くることができる。

 ○季節おりおりの記録・標本

  を集めて,絵巻物や紙しば

  いをつくることができる。

6.整理整とんする能力

 ○季節おりおりの記録・標本

  などを,分類整理すること

  ができる。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○季節おりおりの天気の様子

  を見ることに興味をもつ。

 ○季節おりおりの生物の活動

  に興味をもつ。

 ○いろいろな場所の気温の違

  いに興味をもつ。

2.注意深く正確に行動する態

 度

 ○温度計やものさしを注意深

  く使って,気温や長さを正

  しくはかろうとする。

3.根気よく物事をやり遂げる

 態度

 ○季節おりおりの天気・生物

  の活動の様子などの観察を

  根気よく続け,記録をしよ

  うとする。

 ○四季おりおりの花・草・虫

  などを,根気よく集めよう

  とする。

4.自然の美・調和や恵みを感

 得する態度

 ○春の芽だち・若葉・花・ち

  ょう・虫の声・入道雲・に

  じ・もみじ・雪・氷などの

  美しさを感得する。

観 察

 1.毎日の天気〔暗・曇・雨(雪・あら

  れ)風(強い・弱い),暑い日寒い日な

  ど〕

 2.季節のおりおりの雲(入道雲など)・

  風の吹く様子,雨・雪・霜などの様子

 3.季節のおりおりに見られる生物の種

  類と,その活動の様子

 4.季節のおりおりに見られる人の活動

  の様子

 5.季節のおりおりに特徴のある着てい

  る着物の様子

 6.正午の太陽の高さ

話合い

 1.季節の特徴

 2.めいめいの暮し方が,季節によって

  違っていること(食べ物,着物・寝具・

  火ばち・ストーブ・戸障子・すだれ等,

  海水浴・スキー等)

 3.太陽の位置,日の出・日の入りの時

  刻,昼夜の長さなどの変化について,

  家庭で観察したこと

報 告

 1.季節のおりおりに,生物の活動や天

  気や太陽の位置などについて,気づい

  た事がらを書きとめたり,絵日記にし

  たりする。

 2.期間を決めて,日々の天気を絵の符

  号でしるしたり,日々の気温のグラフ

  をつくったりする。

 3.季節のおりおりに記録したことを春

  夏秋冬の四季に分けて,著しいものだ

  け拾い出して整理する。

測 定

 1.部屋の内外,建物の北側・南側,そ

  の他いろいろな所の気温を,ときどき

  はかる。

 2.大降りのときの雨の量をはかる。

 3.豆や麦や稲のたけをときどきはかっ

  て,成長グラフをつくる。

制 作

 1.四季おりおりの植物の様子を絵にか

  き,掛図にする。

 2.四季おりおりの花・草・虫などの標

  本をつくる。

 3.分類整理した季節のおりおりの記録

  を基にして,絵巻物や紙しばいに作る

陳 列

 1.分類整理した四季おりおりの記録や

  標本・絵巻物・紙しばいを基にして,

  展覧会や学芸会を開く。

読 書

 1.四季の移り変りについての物語を読

  む。

 2.四季の移り変りについての詩を読

  む。

 3.新聞・雑誌の季節だよりを読む。

話を聞く

 1.教師の読む物語を聞く。

 2.季節だよりの放送を聞く。

 

          第 4 学 年

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.海水から塩をとって利用し

 ている。

 ○海水には塩が溶けている。

 ○海水を蒸発すると塩がとれ

  る。

 ○塩は,味つけ・食品の貯蔵

  などに使う。

2.海から魚や貝や海草などを

 とって利用している。

 ○海から,いわし・さば・あ

  じ・かつおなどの魚をとっ

  て食べる。

 ○魚は食べるほかに,油を

  とったり,こやしにしたり

  する。

 ○海から,かき・はまぐり・

  あさり・さざえ・あわびな

  どの貝をとって食べる。

 ○貝がらは,ボタンをとった

  り飾りや細工物にしたりす

  る。

 ○海から,こんぶ・わかめ・

  あさくさのりなどの海草を

  とって食べる。

 ○海草は,生や干して食べる

  ほかに,ところてんや寒天

  にする。また,のりやこや

  しにも使う。

 ○海から,いか・たこ・えび・

  かに・なまこなどの動物を

  とって食べる。

 ○海から鯨をとつて,内を食

  べたり,油をとったりする。

 ○魚や貝や海草などは,煮た

  り,焼いたりして食べるほ

  かに,干物にしたり,塩づ

  けにしたり,かんづめなど

  にする。

3.魚や貝や海草には,いろい

 ろな種類がある。

 ○魚にはべら・ふぐ・など

  のいそ近くにすむものや,

  ひらめ・かれいなどのよう

  に,海底の砂の上にすむも

  のや,あじ・さば・いわし

  まぐろ・かつお・たい・ぶ

  り・にしん・さんまなどの

  ように,群になってすんで

  いるものなどがある。

  ○貝には,あさり・はまぐり・

  かきなどの二枚貝ど,さざ

  え・あわびなどの巻貝があ

  る。

 ○海草には,いそ近くに,あ

  おのり・あおさ・あさくさ

  のりなどがあり,深い所に

  は,ひじき・わかめ・こん

  ぶ・あらめ・かじめなどの

  茶色の海草や,てんぐさ・

  とさかのりなどのような赤

  色の海草がある。

4.利用する生物をふやすた

 めには,そのこどもを保護

 することがたいせつである

 ○生物をふやすためには,特

  にこどもをふやして養うこ

  とがある。

 ○きまりをつくって,こども

  の生物を保護している。

 能 力

1.問題をつかむ能力

 ○海産物をふやすことについ

  て問題をつかむことができ

  る。

2.企画する能力

 ○潮干狩や塩田見学などの準

  備・計画などをたてること

  ができる。

 ○塩・かんづめなどの製造の

  順序を絵にかく企画ができ

  る。

3.資料・材料を集める能力

 ○海の生物や海産物の絵や写

  真を集めることができる。

 ○海草や貝がらの標本や海産

  物の加工品・魚や貝でつく

  った細工物やおもちゃなど

  が集められる。

 ○海の生物・その加工・製塩

  などについての本を見つけ

  ることができる。

4.整理整とんする能力

 ○海草を色で分けたり,貝を

  貝がらの形で分けたり,魚

  を色・形・すみかで分けた

  りすることができる。

5.制作する能力

 ○海草の小さなおし葉をつく

  ることができる。

6.記録図表をつくる能力

 ○海産物の用途を分類した表

  をかくことができる。

 ○見学や野外学習の報告書を

  かくことができる。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○海の生物に興味をもつ。

2.みずから進んで究明する態

 度

 ○海の生物の名や利用のしか

  たを自分で調べようとする

3.自然の調和や恵みを感得す

 る態度

 ○海産物の恵みを喜ぶ。

 ○幼魚や小さい貝に愛情を示

  す。

 ○海中の生物の美しさを感得

  する。

実 験

 1.海水を煮つめて,塩をとってみる。

 2.海水をなわなどに湿して日に干し

  て,塩をとってみる。

 3.塩水を蒸発して塩の結晶をつくる。

 4.いわしなどの魚を煮て,油の浮くの

  を見る。

 5.てんぐさを煮て,ところてんをつく

  る。

 6.ふのりを煮て,のりを作り,張り物

  をする。

材料集め

 1.製塩の順序をかいた絵・図・写真な

  ど

 2.海草・貝がらなどの標本

 3.魚・貝・海草・海にすむ獣などの絵

  や写真

 4.魚や貝や海草の干物・漬物・かんづ

  め・油などの見本

 5.魚や見てつくった細工物・おもちゃ

  海産物をとっている人の絵

見 学

 1.塩田・漁港・水族館・水産試験場・

  養殖場

 2.魚屋・魚市場・乾物屋・海産物加工

  場

野外学習

 1.海岸にいって,海草や貝がらの採集

  をしたり,漁村の施設(特に加工場)

  を見たりする。

 2.潮干狩

読 書

 1.製塩の方法と日本の塩の産地

 2.塩の使いみち

 3.海からとれるものの種類と利用のし

  かた

 4.悔からとれるものの加工のしかた

 5.季節によってとれる魚の種類(季節

  だよりの記録も参考にする)

 6.海や海産物についての物語や詩

視聴覚教育の利用

 1.塩のとり方,捕鯨のしかたと処理方

  法,海の魚や貝や海草や獣の種類とそ

  の生態およびとり方,海産物の加工や

  処理のしかたなどについて,ラジオ・

  映画・幻燈・写真・絵・新聞などの利

  用

話合い

 1.海からどんなものをとっているか。

 2.海からとったものを,どのように利

  用しているか。

 3.海水から塩を,どのようにしてとる

  か。

 4.塩の使いみち

 5.海産物の加工のしかた

 6.海草や貝がらの標本の作り方

 7.見学や野外学習の計画と整理

 8.海の生物の保護について

制 作

 1.貝がらや海草の標本づくり

 2.海の魚や貝や海草などの画集づく

  り

 3.海の生物の形を厚紙に切り抜いて,

  パノラマをつくる。

記 録

 1.海からとれるものを,利用のしかた

  によって分けた表をかく。

 2.見学・野外学習の報告書をかく。

表 現

 1.海の文や絵をかく。

 2.海の生物の生活を劇化する。

 3.海の歌をつくったり,うたったりす

  る。

話を聞く

 1.漁師の話を聞く。

 2.教師が読む物語を聞く。

 

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.岩は砕けて,石や砂や土に

 変る。

2.水が凍ると岩を砕き,土を

 持ち上げて柔らかくする。

3.雨や流れる水は土地を削り

 石や砂や土などを運ぶ。

4.陸地の土や砂は,水に運ば

 れて海底に積り,長い間か

 かって地層になる。

5.波は,岸の岩をけずる。

 能 力

1.事実をありのままに見る能

 力

 ○川の形・岸や川原の様子,

  石の形・地層は水のはたら

  きを受けている事実を見る

  ことができる。

 ○流れる水の力で,土や石の

  流される事実を見ることが

  できる。

2.比較観察する能力

 ○川の上流・中流・下流の様

  子の違いが比べられる。

 ○土地の断面を見ると,土地

  は一様でなく,部分によっ

  て色・粒の大きさ・質など

  が違っていて,層になって

  いることがわかる。

3.問題をつかむ能力

 ○海や川で,石の角がとれて

  まるくなっているわけ,地

  層ができるわけを問題とし

  て取り上げられる。

 ○川の形が上流と下流とで違

  うわけを問題として取り上

  げることができる。

4.事実から推論する能力

 ○石が川の水に流されること

  や,石はころがれば角がと

  れることから,海や川の石

  がまるくなっているのは,

  水のはたらきであることを

  考えることができる。

 ○土や砂が水に流されて,下

  流に積る様子から,地層の

  できるわけを考えることが

  できる。

5.資料・材料を集める能力

 ○山や川や海の石・砂・いろ

  いろな場所の土を集めるこ

  とができる。

 ○いろいろ変った土地の形を

  表わした絵・写真・スライ

  ドなどを集めることができ

  る。

6.整理整とんする能力

 ○石・土・砂などを分類して

  標本を作ることができる。

7.記録・図表をつくる能力

 ○川の様子や地層の様子の見

  取図をつくることができる

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○地層・川・海岸の様子など

  に興味をもつ。

 ○川の水の石を流す力,波の

  岩を削る力に興味をもつ。

2.自然の美・調和や恵みを感

 得する態度

 ○水と陸の調和によるけしき

  の美しさを感得する。

 ○水のはたらきによるけしき

  の美しさを感得する。

観 察(野外学習)

 1.川の上流・中流・下流の様子とその

  違い

 2.川の石の堅さ・つや・色・形・大き

  さなど

 3.がけや切通しで,上と下の地層の違

  い

 4.海水に侵された岩の様子

 5.海の波の様子

 6.運動場,またはその近くで,雨が降っ

  たときできる小さな流れを観察する

    どろが運ばれること

    土地がけずられること

    下流に土がたまることなど

 7.霜柱などで土地のくずれる様子

話合い

 1.川の石が,角がとれてまるくなって

  いるわけを考えて話し合う。

 2.地層ができるわけ

 3.大雨のとき山・道・がけなどのくず

  れた経験談や新聞記事などの話

 4.大水の話

報 告

 1.がけや切通しで,地層の写生をして

  報告する。

 2.川の上流・中流・下流の様子を写生

  して報告する。

実 験

 1.箱庭で谷川をつくり,水を流してみ

  る。

 2.海浜・川原で池や川をつくり,水で

  砂の流される様子を調べる。

 3.いろいろな場所の土を,別々のびん

  に入れ,水を加えて振って,土が石・

  砂・粘土などに分れて沈むことを調べ

  る。

製 作

 1.山や川や海の石の標本をつくる。

 2.いろいろな場所の土の標本をつく

  る。

 3.川の上流から下流までの絵巻物をつ

  くる。

読 書

 1.次のことを教科書や参考書で調べ

  る。

    流れる水のはたらき

    川の石の角がとれて,まるくなる

    わけ

    地層ができるわけ

    波が土地の形をどのように変える

    か。

視聴覚教具の利用

 1.流れる水・海水は,どのようなはた

  らきをするかについての映画・幻燈を

  見る。

 2.波に侵された岩の写真を見る。

 3.地形・地層の模型を見る。

 4.あらしのとき,被害状況の放送を聞

  く。

測 定

 1.雨水の量をはかる。

 2.積雪の量をはかる。

話を聞く

 1.老人に,大水の話・川道の変化した

  話を聞く。

 2.治山・治水の話を聞く

 

          第 5 学 年

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.音が起るのは物の振動によ

 る。

 ○琴や太鼓などから音が出る

  時は,それぞれの糸や皮な

  どが振動する。

2.音は物によって伝わる。

 ○空気・水・木・金物などは

  音を伝える。

3.音はあらゆる方向に伝わる

4.音は物にあたって,反射し

 たり,吸収されたりする。

 ○山びこ・こだまは,音が山

  木・壁・水面などから反射

  したものである。

 ○トンネルや広いへやなどで

  は,音がはねかえるため,

  話が聞きにくいことがあ

  る。

 ○テックスや幕などでは,壁

  やコンクリートや板などよ

  り,音のはねかえり方が少

  ない。

5.同じ物では,音の高低は振

 動する物の長短・大小(太い・

 細い)・その張り方の強弱に

 よって決まる。

 ○琴やバイオリンなどから出

  る音は,その糸の張り方を

  一定した場合には,糸の長

  さが短いほど,また細いほ

  ど高い。

 ○糸の長さや太さを一定にす

  れば,その張り方が強いほ

  ど,音が高い。

6.音の強弱は振動の幅の大小

 による。

 ○太鼓や琴を強くたたいたり

  はじいたりすると,皮や糸

  が大きく揺れて,強い音が

  出,弱くたたいたり,はじ

  いたりすると,小さく揺れ

  て弱い音が出る。

7.楽器には音を強くしたり,

 音色をよくしたりするため

 に,箱や管などがつけてあ

 る。

 ○琴やバイオリンは,箱があ

  るほうが音がよく響く。

8.音色によって音を区別する

 ことができる。

9.耳は音を聞くための特別な

 構造をもっている。

 能 力

1.事実をありのままに見る能

 力

 ○音が出ているものは振動し

  ていることに気づく。

2.問題をつかむ能力

 ○音の出方や伝わり方に問題

  をもつ。

3.比較観察する能力

 ○いろいろな物から出る音の

  高低・強弱・音色などが比

  べられる。

4.数量的に見る能力

 ○音の高低を,振動するもの

  の長短・大小(太い・細い)・

  張り方から調べられる。

5.原理を応用する能力

 ○おもちゃの楽器をつくって

  それに音の高低をつけるこ

  とができる。

6.資料・材料を集める能力

 ○おもちゃの楽器をつくるの

  に,適当な材料を集めるこ

  とができる。

 ○いろいろな楽器や,楽器の

  絵や写真を集めることがで

  きる。

7.工作する能力

 ○おもちゃの楽器をつくるこ

  とができる。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○身近の音を出すものに興味

  をもつ。

2.みずから進んで究明する態

 度

 ○いろいろな楽器のしくみや

  音の出し方を調べようとす

  る。

3.根気よく物事をやり遂げる

 態度

 ○おもちゃの楽器の製作や研

  究の整理などを,最後まで

  やり遂げる。

4.健康・安全に身を保つ習慣

 ○あまり高い声や,大きい声

  を連続的に出さないように

  気をつける。

5.耳のそばで,あまり大きな

 音を出さないように気をつけ

 る。

6.注意深く正確に行動する態

 度

 ○楽器をたいせつに扱う。

 ○振動するものの長短と音の

  高低との関係を正確に調べ

  る。

観 察

 1.いろいろな音に注意して,その音が

  どうして起るかみる。

 2.話をしながら手をのどにあて,そこ

  が振動していることを調べる。

 3.ピアノやオルガンの中を観察して,

  しくみにどのようなくふうがされてい

  るか調べる。

 4.ハーモニカの中を調べて,音が出る

  ときどのようになるか,その様子を観

  察する。

 5.琴・バイオリン・太鼓などで音を出

  し,音が出ているときの糸や皮の様手

  を調べる。

 6.おもちゃの楽器には,どんなくふう

  がされているか調べる。

実 験

 1.糸ゴムやブリキ板やベルなどをはじ

  いて,音が出るときは物が振動してい

  ることを調べる。

 2.ろうそくの火や水を入れたおけのそ

  ばで太鼓をたたいて,炎や水が細かく

  揺れるわけを考える。

 3.琴の糸の上に小さな紙を折って載

  せ,糸をはじいて,紙片の動きで糸が

  振動していることを確かめる。

 4.糸電話器で音の伝わる様子を調べ

  る。

 5.いろいろな楽器で,強い音・弱い音

  はどんなにしたら出るか,ためしてみ

  る。

 6.琴や木琴などで,高い音や低い音は,

  どんなにしたら出るか,いろいろな音

  を出して調べる。

 7.音はどんな方向に広がっていくか,

  また,どの辺まで聞えるか,校庭や屋

  上などで音を出して確かめる。

 8.池や小川の水の中で音を出し,少し

  離れたところにその音を聞くしかけを

  つくって,水の中を音が伝わることを

  確かめてみる。

 9.廊下の床で音をたて,木は音を伝え

  ることを確かめる。

 10.金物や地面も音を伝えることを確か

  める。

 11.校舎やがけ,山などに向って大声で

  叫けんだとき,声がかえってくること

  を確かめる。

 12.学校の廊下や両側に家のたてこんだ

  道路で,手をたたいてどんなに響くか

  ためしてみる。

 13.大きな橋の下で手を打って,音がど

  んなに響くかをためしてみる。

 14.おんさを鳴らして,机の上や箱の上

  に置いて,空中にささえているときと,

  音の響き方がどんなに違うか比べてみ

  る。

 15.糸や針金を,いろいろな板や箱に

  張って鳴らし,音の響き方を調べる。

 16.琴を使って,これに張る糸の太さや

  長さ,張り方などをいろいろ変えて,

  どんなときに高い音が出るか調べる。

 17.池やプールで石を投げて,波紋が広

  がっていく様子や,物にあたってはね

  かえってくる様子を調べて,音の広が

  り方やはねかえる様子と比べる。

 18.フラスコの中に,上から鈴をつるし,

  フラスコには水を少量入れて熱し,中

  の空気を追い出してから火からおろし

  口を閉じ,フラスコを振って,鈴の音

  の大きさが,空気を抜く前と,どんな

  に違うかを調べる。

 19.とけいの音を筒を通して聞き,次に

  とけいのうしろに本などを立ててふた

  たびとけいの音を聞き,初めと音の大

  きさがどんなに違うか調べ,音のはね

  かえることを確かめる。

 20.打楽器の音色や音の強弱を調べる。

製 作

 1.おもちゃの琴をつくる。

 2.竹笛をつくる。

 3.木琴をつくる。

 4.太さの違う針金を使って,オルゴー

  ルをつくる。

 5.厚紙で太鼓をつくる。

 6.糸電話器を作る。

話合い

 1.山びこの起るわけ

 2.楽器についている箱や管のはたらき

 3.音はどのようにして伝わっていくか

 4.音の高い低いと,大きい小さいの違

  い。

 5.自然界にある音にはどんなものがあ

  るか。

 6.音にはそれぞれの音色があること

 7.音は物の振動によって起ること

 8.音はどんなに役にたっているか。

    話し声,警笛・警報・蓄音機・録

    音機・電話・マイク・楽器などに

    よる音の利用

話を聞く

 1.海の深さを測ったり氷山をさがすの

  には,水の中の音の広がり方や,はね

  かえてくる様子を調べて知ること

 2.音の伝わり方や水の波と音の波につ

  いて

 3.補聴器が使われていること

読 書

 1.物の振動の大きさによって,音の強

  い弱いができること

 2.聴診器の発明

 3.耳の構造

 4.楽器の種類と構造

見 学

 1.放送局の見学をして,次のことを調

  べる。

  ○放送室にはどのような防音装置があ

   るか。

  ○放送局で放送されたことが,どのよ

   うにして,わたくしたちのラジオ受

   信機に伝わってくるか話を聞く。

視聴覚教具の利用

 1.耳の構造の掛図・模型・幻燈など

 2.いろいろな楽器の絵・写真・幻燈

 3.音の出方・伝わり方・反射のしかた

  などについての映画・幻燈

 4.いろいろな擬音装置

遊 び

 1.つくった楽器や簡易楽器で合奏をす

  る。

 

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.多くの星は互の位置を変え

 ないが,金星・火星・木星な

 どは変える。

2.金星・地球・火星・木星は

 太陽のまわりをまわる似たよ

 うな星である。

 ○これらの星は太陽の光を反

  射している。

 ○これらの星は,おのおの太

  陽を一周する道と時間とが

  決まっている。

 ○これらの星の大きさは,そ

  れぞれ異なっている。

3.地球は,こまのように自分

 でまわりながら,太陽のまわ

 りをまわっている。

4.月は地球のまわりをまわっ

 ている。

5.地球・月・太陽は互に引き

 合っている。

6.日食は月が太陽の前にき

 て太陽が見えなくなったとき

 に起る。

7.月食は地球の影が月にう

 つったときに起る。

8.多くの星は,地球の自転の

 ために,北極星をまわってい

 るように見える。

9.流星は小さな天体が,地球

 に近づいて空気に触れたとき

 輝いたもので,それが地球に

 達することもある。

10.ほうき星は,太陽のまわり

 を特別な道を通って動いてい

 る。

11.宇宙は非常に広く,太陽や

 地球のようなものが,ほかに

 あるかもしれない。

 能 力

1.比較観察する能力

 ○金星・火星・木星,著しい

  星座(たとえば北斗七星・

  三つ星・カシオペア等)を

  見分け,時間がたてばそ

  れらの位置の変ることを見

  ることができる。

 ○月の形,日の出,日の入り

  の位置と時刻,地面に立て

  た棒の影の長さ,南中した

  太陽の高さなどを観察した

  記録が比べられる。

2.数量的に見る能力

 ○一日中の棒の影の長さの変

  化,太陽の高さの変化など

  を数量的に見ることができ

  る。

3.事実から推論する能力

 ○太陽・月・星の見かけの運

  動から,地球の自転を考え

  ることができる。

 ○地球儀と電燈で,昼夜ので

  きることを考えることがで

  きる。

 ○地球儀・ボール・電燈で,

  月の満ち欠け・日食・月食

  の起るわけが考えられる。

4.企画する能力

 ○ある時刻の太陽の位置,南

  中の高さ,棒の影の長さの

  変化を測定する計画がたて

  られる。

5.機械器具を使う能力

 ○星座表を使って,著しい星

  座の位置が調べられる。

6.記録・図表をつくる能力

 ○建物・立ち木・山などを目

  あてにして,目だつ星・星

  座・北斗七星などのある時

  刻における位置を記録でき

  る。

 ○地面に立てた棒の影の長さ

  の変化,太陽の高さの変化

  を記録することができる。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○星・太陽・月の見える位置

  の変化に興味をもつ。

2.迷信や宣伝にとらわれない

 態度

 ○星・太陽・月に関する迷信

  を事実に基いて正そうとす

  る。

3.計画的に行動する態度

 ○星・大陽・月の観測を計画

  をたてて行おうとする。

4.根気よく物事をやり遂げる

 態度

 ○日の出・日の入りの位置,

  棒の影の長さの変化,太陽

  の高さの変化の観測を・根

  気よくやり遂げようとする

5.自然の美・調和や恵みを感

 得する態度

 ○星や月の美しさを楽しむ。

 ○太陽・地球・月の動きの規

  則正しさを感じる。

報 告

 1.目だつ星,または星座の位置を,日

  や時刻を決めて観察し,これを記録し

  て報告する。

 2.北極星と北斗七星を,時刻を決めて

  観察し,北斗七星の位置の変化を記録

  して報告する。

 3.月の形やその出ている位置を,見や

  すい時期だけ観察し,記録して報告す

  る。

 4.日の出・日の入りの位置や時刻を,

  1か月に2〜3回観察し,記録して報

  告する。

観 測

 1.毎月1回くらい日を決めて,太陽が

  真南にきたときの高さ(仰角)を測定

  し,記録する。

実 験

 1.地球儀と電燈で,地球の自転によっ

  て昼夜のできることを確かめる。

 2.地球儀・ボール・電燈で,月の満ち

  欠け,日食・月食の起るわけを確かめ

  る。

話合い

 1.太陽が地球をめぐるか,地球が太陽

  をめぐるかについて

 2.地球の動きが,われわれの生活とど

  のようなつながりがあるか考えて話し

  合う。

 3.日食や月食についての経験

 4.流星を観測してきて話し合う。

読 書

 1.月・地球・金星・火星・木星などの

  動きに関する本を読む。

 2.日食・月食の起るわけを本で調べる

 3.月・地球・金星・火星・木星などの

  大きさ・形・通る道・距離などを参考

  書で調べる。

視聴覚教具の利用

 1.星座・太陽・地球・金星・火星・水

  星などに関する掛図・写真・幻燈・映

  画を見る。

 2.日食・月食の写真・幻燈

 3.プラネタリウムを見る。

 4.太陽・月・星・地球についての放送

  を聞く。

話を聞く

 1.引力について

 2.宇宙について

 3.ほうき星について

 4.日食・月食について

見 学

 1.科学博物館・天文台など

 

          第 6 学 年

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.健康な生活は,人のからだ

 の構造やはたらきの研究がも

 とになる。

2.肺は空気から酸素をとり,

 炭酸ガスを,出して血をきれ

 いにする。

3.血は心臓から押し出され,

 養分と酸素とをからだの各部

 へ送り,そこから不用なもの

 を取り去る。

4.食物は,口・胃・腸を通る

 間に,細かく砕かれたり,消

 化液が混じったりして,消化

 吸収される。

5.骨はからだの骨組になった

 り,からだの中を保護したり

 する。

6.筋肉は骨について,これを

 動かすはたらきをする。

7.皮膚は,からだの中を保護

 したり,体温を調節したり,

 暑さ・寒さや痛さなどを感じ

 たりする。

8.脳は,考えたり,感じたり

 体の各部のはたらきを調節し

 たりする。神経はその連絡を

 する。

9.光・音・におい・味を感じ

 るときには,それぞれ目・耳

 鼻・舌がはたらいている。

10.からだは,各部分が調和と

 統一を保ってはたらいていて

 その一つが悪くなっても,健

 康でなくなる。

 能 力

1.問題をつかむ能力

 ○からだの構造やはたらきに

  ついて疑問をもつことがで

  きる。

 ○からだをよくするには,ど

  うしたらよいかについて問

  題をつかむ。

2.事実から推論する能力

 ○めいめいのからだの動き方

  やはたらきの事実をもとに

  して,模型・掛図などを参

  考にし,からだの構造や機

  能を考えることができる。

3.数量的に見る能力

 ○健康状態を,体温・脈はく

  数・呼吸数・睡眠時間など

  によって見ることができ

  る。

4.筋道の通った考え方をする

 能力

 ○からだの構造やはたらきか

  ら,どのようにすれば健康

  を保てるかを考えることが

  できる。

5.総含的に判断する能力

 ○からだの各部分のはたらき

  と,その相互の関係を知っ

  て,健康なからだを考える

  ことができる。

6.資料・材料を集める能力

 ○からだの構造やはたらきに

  ついての資料(参考書等)

  を見つけることができる。

 ○からだについてのいろいろ

  な統計(身長・体重などの

  平均,健康体の脈はく数・

  呼吸数・睡眠時間などの慨

  数など)が集められる。

7.機械・道具を使う能力

 ○体温計が使える。

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○からだのはたらきに興味を

  もつ。

2.みずから進んで究明する態

 度

 ○自分のからだのはたらきに

  ついて,人に聞いたり,本

  を見たりして調べようとす

  る。

 ○病気をしたとき,その原因

  を考えてみようとする。

3.事実を尊重し,実証する態

 度

 ○日常の経験から,からだに

  ついて考えていることを観

  察や実験によって確かめよ

  うとする。

4.迷信や宣伝にとらわれない

 態度

 ○からだや病気の治療につい

  ての迷信にとらわれない。

5.余暇を利用する態度

 ○余暇を健康に適した運動に

  利用しようとする。

6.健康安全に身を保つ習慣

 ○からだ・衣服・すまいの清

  潔に気をつける。

 ○ほどよい運動をする。

 ○規則正しい生活をする。

 ○姿勢に気をつける。

 ○小さなけがでもすぐ消毒を

  する。

7.専門家の意見を尊ぶ態度

 ○医師の意見や注意をよく聞

  く。

観 察

 1.膚ぬぎになって,大きく呼吸をし,

  そのときの胸や腹の動く様子

 2.静かにしているときの呼吸数をはか

  る。

 3.脈のわかる場所

 4.静かにしているときの脈の数をはか

  る。

 5.脈と心臓の鼓動との関係

 6.手足を曲げたり,懸垂運動をしたり

  して,手足や胸腹などの筋肉の動く様

  子や,骨の動く様子

 7.膚ぬぎになって,姿勢を見る。

 8.皮膚を虫めがねで見る。

 9.体温をはかる。

 10.歯の数や形を鏡を使ってみる。

 11.明るい所・暗い所にいるときのひと

  みの大きさ

実 験

 1.激しい運動(50メートル走など)をし

  て,からだの変化(呼吸数・脈はく数・

  その他)を見る。

 2.ゴム製袋,あるいは氷のうなどを口

  と鼻にあてて,その中の空気を呼吸し

  て,苦しくなることを調べる。

 3.呼気に炭酸ガスの多いこと(石灰水

  を用いる),水蒸気の多いこと(冷いガ

  ラス板などを用いる)を調べる。

 4.腕を強くしめて,血管のふくれる様

  子を調べる。

 5.ぬれた布が乾いた布と比べて,熱を

  奪うことを調べ,汗による体温の調節

  を考える。

 6.片目を隠して,少し離れたものの距

  離がわかるかどうかを調べる。

 7.つばきがでんぷんを糖化することを

  調べる。(くず湯を口の中でつばきとよ

  く交ぜ,これにヨードチンキを少し落

  して,色の変化する様子を調べる)

材料集め

 1.からだの構造やはたらきのことがで

  ている本・絵・写真など

 2.職業(すもうとり・運動選手・かじ

  や等)によって,からだつきが変る写

  真・新聞の切り抜きなど

 3.家族の者の脈はく数・体温・睡眠時

  間の平均

 4.からだや病気およびその治療につい

  ての迷信

話を聞く・話合い

 1.激しい運動をした後で起るからだの

  変化とその理由

 2.せき・しゃっくり・あくび・くしゃ

  み・いびきなどの起るわけ

 3.皮膚の清潔と衣服の清潔

 4.身体検査表の目の項を見て,その意

  味について

 5.目をたいせつにする注意

 6.鼻をたいせつにする注意

 7.耳をたいせつにする注意

 8.疲れを直す方法と経験

 9.姿勢のよしあし

 10.校医から,こどもの気をつける衛生

  の話を聞く。

読 書

 1.呼吸器の構造とはたらきと衛生

 2.心臓・血管の構造,血液とそのめぐ

  り方,これらの衛生

 3.筋肉・骨の構造と運動のできるわけ

  その衛生

 4.皮膚の構造とはたらき

 5.じん臓のはたらき

 6.体温のあるわけ

 7.脳・神経のはたらき

 8.目・耳・鼻・舌の構造とはたらき

 9.消化器の構造とはたらき

記録・報告

 1.運動した後の呼吸数や脈はく数の変

  化を図表にする。

 2.一日の体温の変化の図表

 3.からだの各部の構造の図

 4.健康増進(自分・学級・家庭)の作

  文

製 作

 1.呼吸器・食事・姿勢などの衛生ポス

  ター

視聴覚教具の利用

 1.呼吸器の構造

 2.心臓の構造

 3.血液の循環

 4.筋肉・骨の構造

 5.皮膚の構造

 6.脳・神経の構造

 7.目・耳・鼻・舌の構造

 8.消化器(歯・食道・胃・小腸・大腸)

  の構造

 9.立った姿勢・すわった姿勢・寝た姿

  勢の骨の形

  などについての映画・幻燈・絵・写真・

 新聞切り抜き・ラジオなどを利用する。

 

目  標

学  習  活  動

 理 解

1.鉄・銅・アルミニウムなど

 の金属は,それぞれの鉱石を

 地中から取り出して,その中

 から取ったものである。

2.鉄・銅・アルミニウムなど

 の金属は,木や石などに比べ

 てじょうぶで,熱・電気を伝

 え,大量生産に適するので,

 いろいろな機械や器具に使わ

 れる。

 ○これらの金属は堅いが針金

  に引き伸ばしたり,板に押

  し伸ばしたりすることがで

  きる。

 ○これらの金属は燃えにく

  く,とかして,いろいろな

  形につくることができる。

3.金属には,空気・水などの

 はたらきで,さびやすいもの

 と,さびにくいものとがある。

4.金属には,薬品に侵されや

 すいものと,侵されにくいも

 のとがある。

5.金物のさびは,表面に油や

 塗料を塗ったり,メッキをし

 たりして防ぐことができる。

6.いろいろな金属をとかし合

 わせて合金にすると,初めの

 金属にない性質をもったもの

 をつくることができる。

 能 力

1.比較観察する能力

 ○鉄・銅・アルミニウム・は

  がね・黄銅・はんだなどを

  色・堅さ・重さなどで見分

  けることができる。

 ○金物の熱の伝わり方や薬品

  に対する強さやさびの進み

  ぐあいを比べることができ

  る。

2.企画する能力

 ○鉛とすずの割合の違うはん

  だをつくり,とけ方を比べ

  てみる実験を計画すること

  ができる。

 ○金物の薬品に対する強さの

  違いを比べる実験が企画で

  きる。

3.資料・材料を集める能力

 ○いろいろな金物が集められ

  る。

4.材料を使う能力

 ○いろいろな濃度の溶液をつ

  くることができる。

5.機械・道具を使う能力

 ○はかりや目もりガラスが正

  確に使える。

6.記録,図表をつくる能力

 ○金物の利用をわかりやすく

  表にまとめることができる

 態 度

1.環境に興味をもつ態度

 ○金物の性質・用途・さびの

  でき方などに関心をもつ。

2.みずから進んで究明する態

 度

 ○金物の薬品に対する強さの

  違いを調べようとする。

3.新しいものを作り出す態度

 ○家庭の金物のさびどめのし

  かたをくふうする。

4.専門家の意見を尊ぶ態度

 ○金属製品工場などで専門家

  の話を熱心に聞く。

5.注意深く正確に行動する態

 度

 ○金物の特徴を注意深く見る

 ○実験中に起る変化を注意深

  く観察して記録する。

 ○注意して熱したり,正確に

  薬品をはかったりする。

6.科学を日常生活に応用する

 習慣

 ○刃物や,金属でできている

  器具をさびないように手入

  れをしている。

 ○金物を,その性質に応じて

  使い分けている。

観 察

 1.鉄・銅・アルミニウムなどの金属の

  鉱石

 2.鉄・銅・アルミニウム・はがね・黄

  銅はんだなどの色・堅さ・重さ

 3.いろいろな金物のさび

実 験

 1.硫酸銅の液に電流を通して,銅をと

  る。

 2.鉄・銅・鉛・アルミニウム・はんだ

  などの金物について,とけやすさ・熱

  の伝わり方などの性質を調べる。

 3.濃度の違う酸・アルカリ・食塩の液

  をつくり,それに金属を浸して,薬品

  に対する強さの違いを比べてみる。

 4.鉄・銅・アルミニウムなどを焼いた

  り水につけたり,みがいて空気中にし

  ばらくおいたりして,さびのでき方を

  見る。

 5.金物に油を塗ったり,ペンキを塗っ

  たりして,塗らないものと,さび方が

  違うかどうか比べる。

 6.はんだをつくって,成分の鉛・すず

  と同時に熱して,とけ方を比べる。

 7.鉄・銅・アルミニウム・はがね・黄

  銅・はんだなどを互にすって,どちら

  に傷がつくか比べる。

 8.縫い針を使って,なましたり,焼き

  入れをしたりしてみる。

 9.グラインダーで鉄・はがね・銅など

  をこすって,その火花の出方によって

  はがねに炭素がはいっていることを調

  べる。

材料集め

 1.いろいろな金物の製品(電気器具・

  炊事用具・学用品・置物など)や廃物

見 学

 1.鉱山・製鉄所・精錬所

 2.いもの工場・金属製品加工工場

調 査

 1.学校や家庭で使っている金物の調

  査

分 類

 1.いろいろな金物の器具を,それをつ

  くっている金属や合金の種類によって

  分ける。

話合い

 1.日常使っている金属の種類や性質

 2.金属が機械や道具に多く使われるわ

  け

 3.金属製品がそれぞれの金属のもつ特

  質を利用してある点

 4.さびのできる条件と防ぎ方

 5.合金の種類とその性質

読 書

 1.鉄・銅などを鉱石から取り出すしか

  た

 2.金属や合金の種類と特徴

製 作

 1.ブリキ板をはんだづけして,いろい

  ろなものをつくる。

記 録

 1.金属や合金の性質と,おもな利用の

  表

 2.見学の報告書

 3.金物を長くもたせるには,どんなく

  ふうをしているか(作文)

視聴覚教具の利用

 1.鉱山・製鉄所・精錬所・精鋼所など

  の作業の様子

 2.いろいろな鉱石(天然色スライド)

 3.食物の利用

  などについて,ラジオ・映画・幻燈・

  写真・絵などの利用