第5節 農村女子向き課程の例

 

 中学校の時代は,男女の特性がはっきりしてきて,おのおのその適する分野に従って能力をじゅうぶんに伸展させるべきときである。

 そこで家庭生活のいろいろな経験や問題の学習によって,なごやかな家庭を作るために果す自分の役割について自覚し,家庭の人々と協力して他のために尽すことを喜ぶように導く。

 そうして,被服の調製や食事の整え方または快適なすまい方などを学習し,終日農事にいそしむ家族たちを助ける能力を養うことが目標である。

 現在の農家の実情は,女子も男子といっしょに働いた後,さらに家庭の仕事が待っている。このような生活になんらの反省もせず,くり返していることはじゅうぶん検討して,過重な労働は避けなければならない。しかし手近な畑に野菜を栽培したり,庭に美しい花を作ったり,にわとりややぎを飼うことなどを学び,農村の食生活の欠陥ともいうべき動物性たんぱく質の補充の一助とし,あるいはこれらを副業とすることはきわめて望ましいことである。さらに農業にじゅうぶんな知識・理解を持ち,互に協力して女子に適する部面で協力することがたいせつである。

 この教科の直接目標は明日の生活の改善向上にある。しかし,今日高度の電化や機械化を望むことは不可能であるから,現状から一歩進めて合理化することに意を用い,時や,物や,労力などのむだについても反省させ,村の人々の協力によって,明るい農村生活を建設するようにしたい。

 この指導要領では全体で16単元を設定したが,単元と単元とはよい連絡のもとにまとめることが望ましい。

 家庭生活の知識・理解や技能の基礎を実践をとおして身につけるようにし,また,個性の発展を促し,婦人として社会に貢献する進路を見いだすよう指導することがたいせつである。

 

 第1.この学校の環境

 この学校の環境は,水田と畑とが相半ばする農村で村の北側に連なる丘は冬の寒風をさえぎり,まき・そだ等の燃料給源であり,南には平野がひらけて,はるかに隣村の家々が見える。水田は稲とむぎ・なたね等との二毛作をし,畑には季節の野菜類のほかにいろいろの果樹をも栽培しており,養蚕業も相当盛んな純農村で,春夏秋冬,村中は忙しく,活気にみちた豊かな所である。

 この例は,以上の環境のもとに9学級くらいの学校を想定し,女子向きの課程を示したものである。

 第2.単元一覧表

      第1学年               140時間

   1.わたくしの家庭             20時間

   2.よい身なり               40時間

   3.朝食と弁当               35時間

   4.花の栽培とにわとりの飼育        25時間

   5.幼い家族のせわ             20時間

      第2学年               140時間

   1.季節と食物               35時間

   2.わたくしに似あう服装          50時間

   3.食品の貯蔵と加工            20時間

   4.快いすまい               20時間

   5.家庭看護                15時間

      第3学年               140時間

   1.よい暮し方の計画            20時間

   2.これからの衣生活            40時間

   3.食生活の改善              33時間

   4.これからのすまい方           12時間

   5.正しい保育               20時間

   6.家庭と社会               15時間

 

 第3.第1学年の学習指導

   A.第1学年の学習指導

 中学校に進むころの生徒は,物事を論理的に考えたり,組立てたりすることに興味をもつようになるから,計画的な生活に導きやすくなる。また自己を認識し始め,主観的要求が現れてきて,学年半ばころからいわゆる反抗期にはいるが,家庭における役割をはっきり自覚するようになるから,この学年においては計画的,民主的な家庭生活を中心課題とする。農村においては概して家族の数も多く複雑であるから,家族の一員としての自分の立場を理解して,家族どうしの折り合いや友だちとの和合に努めることが肝要である。ここで「わたくしの家庭」のあり方について反省し,自分と周囲の人々との間柄をいっそうよくするくふうをさせ,民主的な家庭生活のあり方へ導き入れる。個人の生活を計画的にし,家庭生活を計画化するには日常生活の経験から具体的に指導する。

 このころから金銭にも興味を持ち,自分で物を選んだり,買ったりすることを望むから,金の使い方やこづかい帳のつけ方を学び,珠算を学ぶのによい時期といえる。金の使い方については特にくふうして,生活を楽しくするように導く。

 中学校になると,しだいに自分の身なりに関心を持つようになるから,年齢相応の身だしなみについて討議し,心がけ一つで清潔な身なりができるように導く。

 また被服の製作や仕事を能率的にするために,ミシンの操作,手入れ,分解修理なども身なりをよく整えることに関連して習得させる。

 農村では農繁期における忙しさは格別であるから,特に家族への協力が必要である。そのため自分の力に応じた仕事の一つとして,朝食と弁当の用意を進んでするように導く。農村において不足しがちの食品に注意し,六つの基礎食品をもとにして栄養的に食事をととのえうるようにする。これに関連して食事の作法・給仕・応接の要領を日常生活に即して指導する。農村の家庭生活が職業生活と表裏一体となっていることを理解し,あるいは動物性たんぱく質を少しでも自給して,食生活を豊かにするために栽培や飼育に協力援助するように導く。それはまた家庭をよりなごやかに明るくするために役だつ。

 次に幼い者へ関心を持つようになるから,その生活をよく観察して理解し,そのしつけの重要性を知り,よく導こうとする態度と能力を養う。

 

   B.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.わたくしの家庭  家庭における自分の役割を自覚し,また家族の役割を理解して家庭と職業との関係や家庭生活のあり方を知る。そうして家族への援助と奉仕をする心掛けで物の買い方や扱い方を知り,珠算の技術を習得し,こづかい帳等の現金出納帳をつけ,じょうずな消費をはかる態度と習慣を養う。
2.よい身なり  身なりの整え方に関心をもちはじめるこの時期に,自己の身なりを中心に,身体や被服の清潔・整髪・姿勢・動作・表情などについて自身を反省させ,身なりを整えるための各方面の注意を喚起し,よい身なりについて理解させ,夏の日常着の型・色・材料を選択し,型紙を選んでこれを体に合わせ,補正する能力と裁縫技術を習得し,また,ミシン操作と簡単な手入れ・分解・修理の能力を養う。
3.朝食と弁当  一日のうちで軽んじられがちな朝食と,弁当を主題として,正しい食生活とは,六つの基礎食品群を正しく組み合わせることであることを理解し,基礎的調理技術と調理用具を正しく使う能力を養い,進んでわが家の朝食・弁当の用意を手伝う態度と能力を身につけ,合わせて食事の作法・給仕・応接の要領を会得する。
4.花の栽培とにわとりの飼育  食生活の向上には,家庭菜園と飼育が大きな影響を持つことを理解し,家族と協力して,その栽培・飼育を計画的に行い,また学校やわが家の庭に花を作って,人々を楽しませ,生活にうるおいを持たせる態度を養う。さらに農村の家庭生活と職業生活の関係を理解し,女子向きの農業技術を習得し,家族と協力して家庭生活・職業生活を計画的にする態度を養う。
5.幼い家族のせわ  幼児のせわを通じて幼児を観察し,幼児のせわのしかたを理解し,家族に協力する態度を養い,簡単なおやつの作り方や幼児用の編み物の基礎技術を習得する。
 

   C.単 元 の 構 成

(表中の太数字は年間時数,かっこ内の数字は知識・理解の内容の番号を示す)

 
項目
単元
第  1  類
第  2  類
第  3  類
第 4 類
社会的,経済的

知 識・理 解

栽 培
飼 育
食品

加工

手 技 工 作
機械操作
製 図
文書

事務

経営記帳
計 算
調 理
衛生保育
わたくしの

家庭

 

 

 

 

 

 

 

20
                ・日常取引記帳簿

 (こづかい帳・現金

 出納帳)

・家庭管理

 (時間の配分・労力

 の配分・仕事の計画)

・応対

 (取次・紹介・お客

 の扱い)

10
・珠算

 (加法

 減法

 乗法

 除法)

 

 

 

 

10
    ・家庭生活の

 あり方(1)(2)

・家庭経済

    (1)(2)

・家族関係(1)

 

 

 

 

よい身なり

 

 

 

 

 

 

 

40
        ・裁縫(ワンピー

 スドレス)

・湿式洗たく(丸

 洗い)

・仕上げ

 (アイロン仕上げ)

・手入れ(敷きの

 し・ブラシかけ)

30
・裁縫機械

 (裁縫ミ

 シン)

・電熱器具

 (アイロ

 ン)

 

 

10
            ・衣食住の計

 画・管理

  (1)(3)(4)

朝食と弁当

 

 

 

 

 

35
                ・給仕(お茶のすすめ

 方,お使い,

 食卓給仕)

 

 

 

  ・主食(飯・パン類・

 めん類・芋類)

・副食(しる物・

 煮物・蒸物・酢

 の物・いため物・

 浸し物・あえ物)

30
  ・衣食住の計

 画・管理(5)

花の栽培と

にわとりの

飼育

 

 

25
・むぎ

・野菜(ほう

 れんそう)

・花(草花)

 

10
・家畜(うさ

 ぎ・やぎ)

・家きん(に

 わとり・あ

 ひる)

    ・木工

・竹工

・わら細工

 (なわない)

 

  ・製図

 (うさぎ

 箱)

 

 

          ・わが国の産

 業と職業

     (1)

幼い家族の

せわ

 

 

20
        ・編み物

 (毛糸編み)

 

 

          ・主食

・副食

・菓子類

 (幼児の食物)

・乳幼児のせ

 わ(着せ方・

 抱き方・

 遊ばせ方)

・家庭と保育

     (2)

140
10
   
43
10
 
15
10
35
 
140
18
55
25
42
 

   備考 この学年の社会的,経済的知識・理解には時間を配当していないが,適当な時間をこれに当てる必要がある。

 

   D.選択の時間の運営

 選択教科では,必修課程の家庭生活学習としては地域社会の必要,生徒の興味から見て,これを満たすのにじゅうぶんでないので,選択の時間にこれらの欠点を補い,また必修の時間の内容の発展的なものを取り入れて,大いに地域差・学校差,かつまた生徒の希望をも満たし,女子としての天職をじゅうぶんに発揮させるよう構成することがたいせつである。この趣旨によって次のように単元を設定した。なお,生徒の希望によっては,飼育・栽培・珠算・記帳等職業方面を選ぶのもよい。

   E.選択教科の単元

 

  Ⅱ 単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.日常の被服  この単元は技術の練習として取り上げた。また必修時間の単元に和服が全然ないようであるから,じゅばんを学習させ,材料のある者にはひとえ長着をも取り扱わせたい。
2.日常の食物  季節の野菜などのしゅんと栄養を心得,簡単な味つけ飯・しる物・煮物・焼物・またはあえ物など,栄養的でおいしく,変化をつけた副食物の調理技術を身につけ,労働の激しい農村の日常食を,より栄養的に,豊かに,かつまた楽しくし,簡単な菓子や飲み物をも心得て、おやつや来客に役だてる。
3.幼児の被服  遊びを主とする幼児には,エプロンが必要であり,できれば,遊ぶときと食事用とは別にすることが望ましく,また活動に便利で,発育を妨げないよう,ゆるやかで,用便を考慮した日常服などを調製できる技能を身につけさせる。
4.わたくしたちの服飾品  小ものの手さげや,えりカラーなどをししゅうしたり,残り布で,配色よくアップリケする技能を身につけさせて,いわゆる手芸の基礎と応用能力を養って被服生活を変化あらしめ,美しく楽しくさせるように指導する。

 

 第4.第2学年の学習指導

   A.第2学年の学習指導

 この学年は心身共に著しく発達し,男女ともに性的自覚を生じ,大きな飛躍を見せる年齢である。ものの考え方はいっそう論理的になり,観察が鋭くなる。ここで第2学年は家庭生活をいろいろの面から取り上げて,自然環境と家庭生活を中心課題とした。わが国の家庭生活は,一般に季節と関係深いことが一つの特徴であるが,農村においてその関係がいっそう深いことを理解し,それぞれの単元において,季節の移り変りを巧みに利用し,豊かに楽しく生活するように指導する。まず第1学年で学んだ六つの基礎食品を季節的にじょうずに選び,よい献立を簡単に作る能力を養う。なおレクリエーションにおける食事の意義を理解し,これに関する献立・調理等の計画をたてて実行し,これに伴う給仕・食卓作法も身につける。

 この年齢では,盛んな求知心が外面的なものから内面的なものに向けられ,またいっそう身なりに関心を持つようになる。そこで個人の性格や特徴をじゅうぶん知り,自分に最も適した服装を選び,新鮮な感覚を表現することができるように指導する。なお,この年齢は運動機能の発達も著しいので,技術面においてもその意味で有効適切な指導が必要である。

 「季節と食物」に関連して,農村ではことに貯蔵や加工の必要であることを理解して家庭で行う貯蔵や加工の技術を習得し,日ごろの経験から,技術の科学化・能率化が生活の向上に大きな意義をもつことも認識させる。

 次に季節に関連して,すまいを快くするために便利で安全なすまいとするくふうをし,実行に移すように導く。次に健康と休養の関係を理解し,余暇の作り方,その利用法をくふうし,家族の慰安,厚生に協力する態度を養う。特に労働の激しい農村生活においては,休養としての睡眠の重要性を知り,寝具その他の整え方を会得する。また日常起りやすい災害やかかりやすい病気の予防と,正しい家庭看護の方法を学習する。

 

   B.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.季節と食物  季節の食品をじょうずに選んで利用し,食卓にうるおいを与えることは,やがて栄養的であり経済的であることを理解し,これを六つの基礎食品にあてはめてよい献立を作りうる能力を養い,これに伴う食物調理の方法を習得する。

 またレクリエーションにおける食事の役割を理解し,その献立・調理・給仕・食卓作法などを身につける。

2.わたくしに似合う服装  この学年では,いっそう身なりに興味を持つようになるから,自分に似合う服装を中心に,日常服についての理解を深める。すなわち活動に便利で,着る人を美しく見せることがたいせつな条件であることを理解し,日常服としての材料の選び方・仕立て方・着方・手入れなどの技術を習得し,型紙補正の能力を養う。

 また裁縫・手入れ・仕上げ等に使用する器具,機械の使い方,修理の仕方を学習する。

3.食品の貯蔵と加工  農村生活に食品の貯蔵や加工のたいせつなことを理解し,その技術を習得し,また貯蔵品や加工品を家庭生活向上のためにじょうずに利用する能力を養う。
4.快いすまい・休養  特に農村における快いすまいに必要な衛生上,能率上の諸条件について理解し,これを実現しようとする態度を養う。また,うるおいのある生活を目標として家具・じゅう器の選び方・配置,室内の飾り方,整理の仕方,庭の美化などを実行する能力を養う。

 疲労と休養の関係を理解し,家庭における余暇の作り方とその利用法をくふうして,家族の慰安・厚生の方法を習得する。さらに休養としての睡眠の重要性を知り,家庭における寝室・寝具の整え方について習得する。

5.家庭看護  日常起りやすい事故とその応急手当,家族の病気を発見し,症状を知り,その正しい手当と看護の方法を習得する。また病人食の条件を理解し,それをととのえ,病室・病衣・薬品・家庭看護用具の取り扱いを正しく処理しうる能力を養う。

 

   C.単 元 の 構 成

(表中の太数字は年間時数,かっこ内の数字は知識・理解の内容の番号を示す)

 
項目
単元
第  1  類
第  2  類
第  3  類
第  4  類
社会的,経済的

知 識・理 解

栽 培
飼育
食品加工
手 技 工 作
機械操作
製 図
文書

事務

経営

記帳

計算
調 理
衛生保育
季節と食物

 

 

 

 

 

 

35
・むぎ

・まめ

 (だいず)

・いも

 (さつま

 いも)

 

10
                  ・主食(飯・パン類・

 めん類)

・副食(汁物・煮物・焼

 物・蒸し物・酢の物・

 あえ物・浸し物)

・菓子類(もち菓子・

 糖衣菓子・ゼリー)

15
  ・衣食住の計画・管理

   (6)(7)

・能率と休養

   (1)(3)(4)

 

 

 

10
わたくしに

似合う服装

 

 

 

 

50
        ・裁縫(ブラウス・ス

 カート)

・湿式洗たく(解き洗

 い・部分洗い)

・仕上げ(板張仕上げ・

 アイロン仕上げ)

34
・裁縫機械

 (裁縫ミシン)

・日常生活の器

 具(裁縫ミ

 シン)

 

            衣食住の計画管理

   (2)〜(4)

 

 

 

 

食品の貯蔵

と加工

 

 

 

 

 

 

 

20
      ・乾物(乾燥野菜・

 焼干)

・つけ物(塩づけ)

・その他(生もの

 の貯蔵)

・びん・かん詰(ジ

 ャム)

・甘味品(甘酒)

・その他(塩辛)

                ・わが国の産業と職業

   (1)〜(4)

・能率と休養(1)(4)

・各種産業における職

 業人   (1)

 

 

 

 

12
快いすまい

休養

 

 

 

 

20
        ・裁縫

 (ねまき)

 

 

 

 

・電熱器具

 (電熱器)

・照明器具

 (電燈)

 

 

・室内装飾

 (家具・装飾品

 の取り付け・

 配置・生花)

・建物設計

 (排水・換気)

      ・主食

・副食

 

 

 

 

  ・衣食住の計画・管理

 (9)

・能率と休養

   (2)(4)(5)

 

 

家庭看護

 

 

 

 

 

 

 

15
                    ・主食

 (病人食)

・副食

 

 

 

 

 

・家庭看護(体

 温・脈はく・

 呼吸の計り方,

 あん法・湿布・

 ほう帯・止血・

 応急処置・あ

 んま・薬の扱

 い方,病室)

11
 
140
10
   
39
10
     
23
11
35
140
18
53
 
34
35

 

   D.選択時間の運営

 第2学年においては家庭生活と自然環境との関係を理解し,季節に応じて,経済事情を考慮し,科学的に家務を処理しようとする能力をつちかい,さらにまた,季節による環境を感受して,これを家庭生活に表現し,うるおいある家庭生活を営もうとする態度を養うことを目標としている。自然環境は季節によって著しい変化があり,これが衣食住その他の家庭生活に,さまざまの変化を与えている。特に農村は季節と密接な関係を持ち,かつ職業生活と家庭生活は表裏一となっているので,働くために便利な被服の研究がたいせつである。また農村では食事が大きなレクリエーションであるから,栄養的であると同時に,楽しみになるようにくふうする態度を養う。

   E.選択教科の単元

 

  Ⅱ.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.便利な被服  かっぽう服,上っぱり,野ら着をあげたのは,積り方・裁ち方・縫い方・更生法などにおいて,簡単に,しかもじょうぶな働きよいものを必要とすることを理解し,その方法を身につけさせるためである。さらに農村では,労働による衣類の汚れや,いたみが激しいから,この点を理解し,解き方・手入れ・洗い方・つくろい方などをも習得させる。
2.特別食と保存食  農村では,行事に伴う食事が家庭をうるおし,レクリエーションの重要な役割をもつことを理解させ,その調理技術を学習させる。

 さらに,病人の食物には,栄養・消化・禁忌などに特別の配慮が必要であることを理解し,その献立調理の技能をも習得させる。また必修の食品加工の延長として,食品の保存を練習させる。

3.暖かい被服  働く着物の保温的条件は,労働を妨げるものであってはならない。働きやすく,しかも暖かい衣類として,はんてん・スェーター・羽繊下・手袋・たびカバー・座ぶとんなどがある。はんてんの積り方・裁ち方・縫い方・更生法・編み物の簡単なデザイン,手編み,簡単な機械編みなどの技術を身につけさせる。

 

 第5.第3学年の学習指導

   A.第3学年の学習指導

 第3学年は男女ともに成期にはいった時期であり,自我意識はいよいよ発達してきて理屈をこね,意見も述べるようになる。社会意識は理想的で単純で,これを実現させようとする。それでこの学年では家庭生活の改善を中心課題とした。知能はますます発達し,道徳的意識は論理的,批判的になり,正義感も強くなるから,まず家族相互の人格を尊重し,おのおのの立場を理解して,和合し,友達や社会の人々とのよい関係をつくる態度を養う。また従来の家庭や社会の風俗や習慣を反省し,生活の充実向上を計るように計画することを学ぶ。家庭管理は各単元に織り込んで指導するほうがよいから「よい暮し方の計画」の単元では主として金銭と時間の問題を取り扱うことになる。また家計についても第1学年のこづかい帳から発展させて指導する。批判力も進むから,衣食住の各単元で各方面から改善の方向と方法を考えさせる。たとえば農繁期のように労働力の消耗の大きいときにかえってまに合わせの食生活をしていることが多いから,これを是正するように指導する必要がある、従って共同炊事も奨励することが望ましい。また生活を能率的にするために,台所の改善をくふうし,衛生的にするために,便所の改善のくふうをすることもたいせつである。なお衣・食・住・家具等については,選び方・買い方・使い方・手入れ・保存等を経験的に学習させ,その改善と管理の方法を体得させる。女子には母性本能も目ざめてくるから,愛情と理解をもって正しく保育しようとする態度を養う。なお保育は職業としても重要な価値を持つことも理解させる。家庭科の学習は明日の改善をねらって実践するところに価値があるから,ホームプロジェクトにより,いっそうの成果を上げることが望ましい。次に家庭と社会の単元では,生活向上のために共同施設や生活協同組合の機能と発展等についての理解を深め,また社会の人々とともに集会やレクリエーションの機会を得て,楽しい社会を構成しようとする態度を養う。第3学年は異性間の交わりにもしだいに関心を持つときであるから,その交際についてよき指導をなし,健全な結婚が幸福な家庭生活に導き,よき社会を実現する基であることを認識させる。

 

   B.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.よい暮し方の計画  よい家庭生活は家族祖互のよい関係を作るにあることの理解を深め,家庭における時間や,金のじょうずなくりまわしの習慣を身につけ,計画ある生活とじょうずな消費のしかたを理解し,家庭生活の正しい運営のために家計簿や生活記録をつける習慣を養う。
2.これからの衣生活  衣生活の現状とその改善の方向を理解して,これを簡易に活動的に経済的にし,地域の衣生活の向上を計る態度を養う。また被服の選択,更生をくふうし,製作を能率的にし,衣類整理を科学的にし,さらに家族の衣生活の計画をする能力を養う。
3.食生活の改善  食生活の現状とその改善の方向について理解し,栄養的見地からこれを検討し,好みと経済を考慮して,よい食生活をする態度を養う。かつ食物調理を衛生的能率的にする態度を養い,あわせて配ぜん・給仕等の能力を養う。
4.これからのすまい方  農村の住生活が,都会のそれよりはなはだしくおくれていることはいうまでもない。住まいのどこに改善の要があるか,どこからまず改めるべきかなどの研究を,この単元の第一の目標とすべきであろう。この見地から,台所・便所・排水・居間などの諸問題に加えて,作業場・家畜小屋・その他の面を,衛生的,能率的諸条件から検討し,くふう改善する能力を身につける。
5.正しい保育  女子の天職を認識し,乳幼児の心身の発育要求を理解して,その食物・被服を調製し,幼い時期に生活の良習慣をつけるように,注意深い助力をする能力を養う。また,育児日誌をつけ,乳幼児のための社会施設に協力する態度を養う。
6.家庭と社会  家庭生活と社会生活との緊密な関係に基いて,家庭生活の総合的な改善方法について理解し,招待・贈物はま心本位とし,吉凶事に伴う行事などの旧習を打破し,明るい生活を建設する態度を養う。

 

   C.単 元 の 構 成

 (表中の太数字は年間時数,かっこ内の数字は知識・理解の内容の番号を示す)

 
項目
単元
第  1  類
第  2  類
第  3  類
第  4  類
社会的,経済的

知 識・理 解

栽培
飼育
食品

加工

手 技 工 作
機械

操作

製図
文書事務
経 営 記 帳
計算
調 理
衛生保育
よい暮し方

の計画

 

 

 

 

20
                ・家庭管理(時間

の配分・労力の

配分・仕事の計画)

・日常取引記帳簿

(家計簿・現金出納

帳・売上帳)

13
      ・家庭生活のあり方 (1)〜(3)

・家庭経済 (2)〜(5)

・家族関係 (1)(2)

 

 

 

これからの

衣生活

 

 

 

 

 

 

40
        ・裁縫(ジャケッ

 ト・仕事着・洋

 裁デザイン)

・湿式洗たく(部分

 洗い・解き洗い)

・仕上げ(しん

 し張り)

・染め物(浸染)

32
              ・衣食住の計画・管理 (2)(4)

・わが国の産業と職業 (4)

 

 

 

 

 

 

食生活の

改善

 

 

 

 

 

 

33
                    ・主食(飯・パン類)

・副食(副食調理数種)

・菓子類(ようかん・

 もち菓子)

・飲み物(清涼飲料)

・鳥類(にわとり・こ

 とり)

・魚介類(かい)

27
  ・衣食住の計画・管理 (5)〜(7)

 

 

 

 

 

 

 

これからの

すまい方

 

 

 

12
            ・建物

 設計

(居間

・台所・

便所)

10
          ・衣食住の計画・管理 (8)(9)

 

 

 

 

正しい保育

 

 

20
        ・裁縫・ししゅう

 (乳幼児被服)

 

          ・主食

 (離乳期食)

・副食

・乳幼児の世話(授

 乳・乳幼児の食物・

 遊ばせ方

・家庭と保育 (1)〜(3)

 

家庭と社会

 

 

 

 

 

15
        ・包装

 (贈り物の包

 み方)

 

 

 

    ・謄写

 印刷

・通信文

 (履歴

書)

 

    ・(持寄り調理)

・(食卓作法)

・(招待)

 

 

 

・(集会とレクリエー

 ション)

 

 

 

 

・雇用と職業の安定(1)〜(4)

・個性と適職 (1)〜(4)

・家庭生活のあり方 (3)

・家族関係 (2)(3)

・家庭経済 (5)

・衣食住の計画・管理 (10)

140
       
39
 
13
 
33
35
140
47
15
41
35

   D.選択教科の運営

 第3学年の必修課程の目標としては,家庭生活の改善を総体的にとりあげて学習することになっている。農村の状態から見て,被服に関する知識・技能を身につけ,家族の衣類中,和服類の調製もできるように指導する。食物てついては,実習に重点をおき,家庭や村の協力者としての実行力を深める。また農村の生活改善として特にとりあげられるのは,住まいの問題であろう。各家庭の台所・便所・居間などを取り上げて改善の対象を見いだして実行させる。これらの趣旨に従って次のような単元を設定した。

   E.選択教科の単元

 

  Ⅱ.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.家族の被服  農村地域においては女子の通学服はほとんど洋服であるが,家庭の人々は和服の生活も多いので,大裁あわせ長着とあわせ羽織を中心として,和服の選び方,布の整理方法,仕立て方の技術を身につけさせ,いっそう簡単な家庭着の研究に進める。
2.農繁期の食物と乳幼  農繁期の共同作業・共同炊事の必要を認識し,大量炊事の献立のしかた,仕事の運びかたを習得する。

(1)献立のたてかた

 栄養に重きをおき,しかも時間と物の経済的な使いかたを目標とし,おいしい献立のたてかたをくふうする。

(2)共同炊事

 大量炊事の要領を習得する。食器・炊事用具などの取り扱い方を練習し,配ぜん・給仕の方法を習得する。

(3)乳幼児の食物

 乳幼児の食物について学び,こどもを健康に育てる能力と技能を習得させる。

3.被服の改善  必修で学習したことに関連して,平常着または外出着の便利なものとしてツーピースドレスを取り上げ,実習することをとおして日常衣類の改良すべき点をはあくさせ,衣類の更生としてくりまわし方,および染色による更生技術を学ばせる。色あげ・しぼり染め,板じめ染めなどの染色方法に習熟させ,色彩の知識と手まめに更生することのおもしろさを感得させたい。またこれに関連して,端し布利用や,染色による更生品で,そでなし羽織などの幼児の衣類を裁縫させ,綿入れのしかたを学ばぜる。
4.住居の改善  農村の住まいの中で考慮しなければならないのは,台所・便所・居間・寝室の問題であろう。住まいについては,わが家の改良しなければならない一番緊急のところはどこかという問題を持ちよって研究させ,その一部をホームプロジェクトとしてもよい。

 

 第6.単元展開の一例

   A.単元名 朝食と弁当  第1学年   35時間

   B.単 元 の 主 眼

 一日の食事の中で軽んじられがちな朝食と,弁当を主題として正しい食生活とは六つの基礎食品群を正しく組み合わせることであることを理解し,基礎的調理技術と,調理用具を正しく使う能力を養い,進んでわが家の朝食と弁当の用意を手伝う態度と能力を身につけ,あわせて食事の作法・給仕・応接の要領を会得する。

 

   C.単 元 の 展 開
 
学習内容
学習活動
時間
準備と資料
評  価
1.朝食にりいて
   
  (1)朝食の調査。

(2)各自のけさの食事につ

 いて話し合う。

(3)次に六つの基礎食品に

 分類してみる。

   

 

 

(1)六つの基礎

 食品図表

 
2.主食について
   
 

 

 

 

 

 

 

 

(1)米飯のたき

 方

 

 

 

(2)燃料につい

 て

 

 

 

(3)もりつけ方

(1)米・麦・芋類の栄養価

 について話し合う。

(2)配給の主食の目方と量

 との関係を調べる。

(3)米飯のたき方の経験を

 話し合う。

(4)次の時間の実習計画を

 たてる。

(5)米飯のたき方を実習

 する。

 米の洗い方・水加減・火

 加減・むらし加減を理

 解する。

(6)燃料の種類やかまどの

 構造によっての取り扱い

 方を理解する。

(7)ごはんを茶わんにもり

 つける。

(8)試食する。

  (1)玄米・七分

 づき米・麦の

 拡大図

(2)食品分析拡

 大表

 (米・麦・芋)

 

 

(3)米

(4)副食は各自

 持参

(1)米・麦・芋

 の栄養価は理

 解できたか。

(2〉主食の目方

 と量の関係は

 わかったか。

 

 

(3)米の洗い方・

 水加減・火加

 減・むらし加

 減は理解でき

 たか。

 

 

 

(4)ごはんのも

 り方はじょう

 ずにできたか。

3.副食の重要性
   
 

 

 

 

(1)みそしるに

 ついて

  ○みその種類

  と栄養価

 

 

 

 

  ○みそしるの

  みについて

 

 

(2)みそしるの作

 り方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)もりつけ

(1)副食は主として1,2,

 3,5,6群の食品をとりあ

 わせて調理することが望

 ましいことを理解する。

(2)みそしると食習慣につ

 いて栄養的立場から調

 べる。

(3)みその種類について調

 べる。

(4)みそしるの作り方につ

 いて経験を話し合って研

 究する。

(5)みのとりあわせ方を研

 究する。

(6)みそしるの実習計画を

 たてる。

(7)1わんの水と煮

  出し汁の量を   を理

 1わんのみその量  解す

 1わんのみの量   る。

(8)みのとりあわせ方を理

 解する。

(9)みの切り方を実習す

 る。

(10)作り方,みの入れ方の順

 序を考える。

(11)できたらわんにもり

 つける。

(12)炊飯の復習をかね麦

 飯をたく。

(13)もりつける。

(14)試食する。

  (1)六つの基礎

 食品図表

 

 

(2)みその種類

 一覧表

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)材料

 

 

 

 

 

(4)切り方の掛

 図

(1)副食の重要

 性は理解でき

 たか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)切り方はわ

 かったか。

 

 

 

 

 

 

(3)しるの適温

 が理解された

 か。

4.つくだ煮・ふりかけについて
   
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(1)つくだ煮の

 作り方

  ○下ごしらえ

  のしかた

 

  ○材料と調味

  料の割合

  ○煮しめ方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)ふりかけの

 作り方

 

 

 

 

(3)もりつけと

 配ぜん

 

(4)食事作法

(1)軽んじられがちな朝食

 をつくた煮などで補うよ

 うにくふうする。

(2)たんぱく質とカルシウ

 ム源のつくだ煮材料を話

 し合う。

 小ぶな・えび・たにし・

 いなご・ちりめんじゃこ・

 しじみ・あさり。

(3)ふりかけについて話し

 合う。

(4)たにしでつくだ煮の作

 り方を実習する。

(5)よく洗ってゆで,くし

 の先でぬいて塩もみして

 洗う。

(6)材料と同容量の醤油を

 用いる。

(7)醤油の中で一度たにし

 を煮たてたら,たにしを

 はなしてしるだけ煮つ

 め,たにしをしばらくつ

 ける。

(8)またしるだけ煮つめ,

 またたにしをつける。

(9)これをくりかえしてか

 たくならないよう煮つけ

 る。

(10)ふりかけを作る。

 みかんの皮・ごま・

 塩・煮干粉・青のり

 をいって混ぜ合わす。

  ○飯とみそしるを復習す

  る。

(11)飯・しる・つくだ煮を

 それぞさもりつけて配ぜ

 んする。

(12)試食する。

(13)交替で給仕をする。

  ○昼食の献立・調理練習

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(1)材料

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(1)下ごしらえ

 のしかたがわ

 かったか。

(2)煮しめ方は

 理解できたか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)ふりかけを

 備えて食生活

 を簡素にかつ

 栄養的に実行

 できるように

 なったか。

(4)食事作法は

 身についたか。

(5)給仕はじょ

 うずにできる

 か。

(6)食事の量の

 適量が理解で

 きたか。

6.弁当について
   
 

 

 

(1)弁当に必要

 な条件

 

 

 

(2)弁当箱

(1)弁当の調査

①クラスの弁当を調査する。

②主食と副食の量を調べる。

(2)弁当に必要な条件を調

 べる。

(3)米麦飯を主とした弁当

 や,ンを主とした弁当

 について長短を調べる。

(4)弁当箱の形と容量と質

 について調べる。

     

 

 

(1)弁当に必要

 な条件は理解

 できたか。

(2)よい弁当箱

 はわかったか。

7.弁当の献立と調理
   
  (1)弁当の献立について話

 し合う。

(2)芋飯のたき方を話し

 合う。

(3)にしんの照煮,にんじ

 ん・ごぼうのいため煮,

 つけ物について調べる。

(4)実習計画をたてる。

(5)弁当の調理を実習す

 る。

  ○芋飯をたく。

  ○前に作ったふりかけを

  用いる。

  ○にしんの照煮をつくる。

  ○にんじん・ごぼうのい

  ため煮をつくる。

  ○糸キャベツのもみを

  作る。

(6)弁当のつめ方

  ○ごはんの量を適当につ

  める。

  ○ふりかけをかける。

  ○副食をおかずの容器に

  詰め合わせる。

  ○主食・副食を一つの容

  器に詰めてみる。

  (1)六つの基礎

 食品

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)材料

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)弁当箱各種

(1)芋を食べる

 ときは塩をと

 り合わせるこ

 とが理解でき

 たか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)弁当はじょ

 うずに詰めら

 れるか。

8.弁当の献立各種とその調浬
   
  (1)卵の栄養価・産額・調

 理法について研究する。

(2)グループ別に実習する。

  ○野菜入り卵焼き。

   卵・王ねぎ(すりおろ

   す)にんじん(すりお

   ろす)をまぜて焼く。

  ○金ぴらごぼう

  ○つけ物

  ○魚の塩焼き

  ○野菜の煮しめ

  ○青菜のつけ物

  ○干だらのいため煮

  ○にんじん・ごぼう・十

   六ささげのいため煮

  ○つけ物

(3)弁当の献立調理練習

   

 

 

(1)材料

 

 

 

 

 

 

 

(2)材料

(1)農村におけ

 る鶏卵の重要

 性は理解でき

 たか。

(2)野菜入りの

 卵焼きはじょ

 うずにできる

 か。

 

 

 

(3)魚の焼き方

 は理解できた

 か。

(4)干だらのも

 どし方はわか

 ったか。

(5)野菜のいた

 め煮は理解で

 きたか。

9.野らへ運ぶ弁当
   
  (1)麦飯のおにぎりを作る。

(2)ねりみそを作る。

 だいず・にんじん・ご

 ぼう・煮干をいためて,

 みそにねりこむ。

(3)切りするめの照煮をつ

 くる。

(4)つけ物

 青菜の即席漬

(5)お茶

  (1)材料

(2)おかもちま

 たは重箱

(3)やかん

(1)いろいろの

 おにぎりがで

 きるようにな

 ったか。

(2)ねりみその

 ねり加減が理

 解できたか。

10.休日の昼食
   
(1)粉食につい

 て

 

 

 

 

 

 

  ○うどんのゆ

  で方

 

 

  ○しるの作り

  方

 

 

(2)つため飯の

 つくり方

(1)粉食の必要を研究する。

(2)小麦粉の栄養価を研究

 する。

(3)粉の自家加工について

 話し合う。

 手打ちうどん・機械うど

 ん・干麺の比較をしてみ

 る。

(4)うどんのゆで方の実習

 をする。

(5)生うどんと干うどんを

 ゆでて比較する。

(6)しるを研究してつくる。

(7)卵を使って月見うど

 ん・卵とじうどんなどを

 つくる。

(8)休日の昼食として,朝

 の残りの冷飯を利用した

 合理的な献立を話し合う。

(9)いため飯を作る。

 ひき肉(貝のむきみ・塩

 ざけ・魚かん詰・ちりめん

 じゃこなど)と数種の野菜

 とを油いためして,冷飯を

 入れていためる。塩・こし

 ょうで味をととのえる。

(10)すましじる

 みそしるの要領で出しじ

 るをとり,とろろ昆布のす

 ましじるをつくる。

(11)つけ物

 白菜を切って小ざらにも

 る。

(12)もりつけと配ぜん

 もりつけて配ぜんする。

 試食する。

 食卓作法と給仕

   

 

 

 

 

 

 

 

(1)材料

(1)主食の共同

 加工の必要を

 理解できたか。

 

 

 

 

 

(2)うどん料理

 ができるよう

 になったか。

 

 

 

 

 

 

(3)いため飯が

 できるように

 なったか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4)食卓作法・

 給仕は身につ

 いたか。