第3節 都市商業地域男子向き課程の例

 都市商業地域は,多くの商店を始め銀行・会社などが並んで,いわゆる市街地を構成し,そこに住宅もあるのが普通である。このような地域で活動する人たちの日常生活の内容はさまざまであるが,これを概観すると,文書の作成・計算・記帳・経営管理など,商業的要素なり,事務的要素なりを多分に含んでいるのが特色である。そしてこれらの仕事を合理的,能率的に処理することによって都市生活の発展が期待される。したがってこのような環境の中で成長し,このような地域に将来を託そうとする生徒にとっては,このような生活技術が取り上げられ,訓練されなければならない。

 そこで商業地域の男子としての学習は,まず身のまわりや学校生活・家庭生活の仕事から出発し,しだいにこの地域を特色づけている課題の核心に触れるような仕事に発展し,それらを実践的に解決してゆけるような方向に推し進めらるべきである。こうすることによって,この教科で求められている広い分野の経験を積むと同時に,技術的あるいは経済的,社会的な知識・理解も得られ,協力的で勤勉な望ましい生活態度も身につけることができる。

 商業地域男子向きの課程における教育内容の大きな特色は,取り上げられる仕事が農耕や手技工作のような直接生産的なものが少なく,紙の上や頭の中で処理する仕事が多いということである。したがって単元構成を誤ると抽象的で無味乾燥となり,実生活と遊離した学習活動となる危険がある。そこでこの地域の生徒の興味や関心,社会の必要の中から仕事をとらえ,これを生活に即して有機的に総合すると同時に,各単元を通してそれぞれの仕事が体系づけられていなければならない。

 ここに示した単元は,この教科の教育計画の基準に従って構成された一例である。第1学年では学校生活・家庭生活の中で予想される仕事を取り上げ,第2学年では主として小売商店の生活の中から,また第3学年では主として卸売商店の経営の中から仕事を取り上げ,これを中心として単元を構成してみたものである。都市商業地域といっても,仝国には大小さまざまの特色をもった地域があるので,それぞれの地城に適した単元を構成して,学習指導に当ることが望ましい。

 第1.この学校の環境

 この例を作成する基礎的条件として考えられたことは,相当大きな都市の商業地域にある中学の男子を対象とし,学級数は全体で少なくとも18ある場合を前提とした。

 第2.単元一覧表

     第 1 学 年            140時間

   学 校 の 美 化            30時間

   身のまわりのしまつ            26時間

   家庭生活への協力             47時間

   店 の 手 伝 い            37時間

     第 2 学 年            140時間

   店 開 き                36時間

   仕 入 れ                34時間

   販   売                40時間

   店 の 記 帳              30時間

     第 3 学 年            140時間

   店 の 経 営              27時間

   運 送 と 保 管            33時間

   銀 行 の 利 用            30時間

   帳 簿 の 整 理            30時間

   わたくしたちの将来            20時間

 

 第3.第1学年の学習指導

   A.第1学年の学習指導

 この地域の生徒の学習においてもこの教科のもつ意義から考えて第1学年においては各類にわたって,さまざまの仕事をとりあげて学ぶようにしなければならない。このようにしていろいろな経験をうることがたいせつである。これによって各種の仕事に対する生徒の適性や興味を発見することもできるであろう。また小学校を卒業したぱかりの生徒にとっては実生活に役だつ仕事についての関心は薄く経験が乏しいであろうから,この学年の単元は生徒の身近にある仕事に着眼して設定するがよい。

 したがって生徒が新しく入学した中学校の教室や校庭をきれいにしようとする意欲を起し,そのような仕事に興味をもって工作の基礎的な技能を習得したり,校庭の一隅を利用して栽培や,飼育の経験をうるようにすることが望ましい。「学校の美化」という単元を取り上げた趣旨もそこにある。「身のまわりのしまつ」や「家庭生活への協力」の単元も同じ趣旨によるものである。単元「店の手伝い」はこの地域の生徒の学習にとってふさわしいものであり,特色あるコースの端緒となるものである。珠算については社会の要求も大きいし,生徒がその技能を習得するのに最も適した時期であるから,この学年において重点を置くことが望ましい。

 

   B.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.学 校 の 美 化  新しく入学した学校の教室や校庭の清掃・美化に役だつ諸用具を製作・修理することによって木工の基礎的な技能を習得し,また草花・野菜などの栽培や家畜の飼育の初歩的な経験をうる。
2.身のまわりのしまつ  中学生としての自覚をもって自分の衣類の洗たく手入れのしかたや金銭経理の初歩的な技能を習得するとともに家庭看護のたいせつなことを理解し,進んで自分の身のまわりをしまつする。
3.家庭生活への協力  家族の一員としての自分の立場や責任を自覚し,家庭生活のあり方を理解するとともに家庭用品の修理・組立,主食や副食物の調理のしかたなどを習得し,また家庭経理などを理解して自分の能力に応じて家庭生活に協力する。
4.店 の 手 伝 い  身近に経験することのできる店の仕事のうちで簡単な書類の書き方や記帳のしかた,応待のしかた,そろばんの使い方などの学習を通じて,日常生活を営むに必要な能力と態度を養う。

 

   C.単 元 の 構 成

(表中の太数字は年間時数,かっこ内の数字は知識・理解の内容の番号を示す)


 

項目

単元

第  1  類
第  2  類
第  3  類
第  4  類
社会的,経済的

知 識・理 解

栽  培
飼  育
食品

加工

手 技 工 作
機械操作
製 図
文 書

事 務

経営記帳
計算
調 理
衛 生

保 育

 

 

学 校 の

美   化

 

30

・花

 (草花・庭

 木)

 

 

10

・家 畜

 (うさぎ)

 

 

 

    ・木 工

 (ちりとり・

 はち台また

 は花びん敷・

 うさぎ箱)

10

  ・設 計

 (花壇・う

 さぎ箱)

 

 

           
 

 

 

身のまわ

りのしま

 

 

26

        ・つくろい

 (布類・ボタ

 ンつけ・は

 なおのすげ

 かえ)

・洗 濯

 (丸洗い・部

 分洗い)

・裁縫機械

 (裁縫・ミシ

 ン)

 

 

 

 

 

    ・日常取引

 記入帳簿

 (こずか

 い帳)

 

 

 

 

・珠 算

 (加法・減

 法)

 

 

 

 

 

  ・家庭看護

 (体温・脈

 はく・呼

 吸・止血

 ・傷の手あ

 て)

 

 

・家庭と保育(1)(2)

・衣食住の計画管理

      (1)(2)

 

 

 

家庭生活

への協力

 

 

 

 

47

・野 菜

 (ほうれん

 そう・こま

 つな)

 

 

 

 

 

10

      ・金 工

 (はんだづ

 け・バケツ・

 金網)

 

 

 

 

 

・電熱器具

 (電熱器の修

 理)

・照明器具

 (電気スタン

 ドの組立)

・日常生活の器

 具

 (刃物)

10

    ・日常取引

 記入帳簿

 (家計簿)

 

 

 

 

 

 

・珠 算

 (加法・減

 法)

 

 

 

 

 

 

・主食(飯)

・副 食

 (しる物・

 煮物・焼

 物)

・解 体

 (あじ・い

 わし・さ

 ば・いか)

12

・害虫駆除

 (か・はえ

 ねずみ・

 のみ・し

 らみ)

 

 

 

 

・家庭生活のあり方

    (1)(2)(3)

・家族関係

    (1)(2)(3)

・衣食住の計画管理

    (5)(6)(7)

 

 

 

 

店 の 手

伝   い

 

 

 

37

              ・通信文

 (電報文・

 あいさつ

 状・メモ)

・取引関係

 書類

 (領収書)

 

 

・日常取引

 記入帳簿

 (現金出

 納帳・電

 話のかけ

 方・うけ

 方)

・給 仕

 (お使い)

・珠 算

 (加減法・

 乗除法・

 暗算・歩

 合算)

 

 

 

 

25

    ・わが国の産業と職

 業(1)

140
20
   
20
15
14
35
12
10
 
25
40
53
22
 

  備 考  この学年の社会的,経済的知識・理解には時間を配当していないが,適当な時間をこれに当てる必要がある。

 

   D.選択の時間の運営

 この学年の必修の時間においては,第1類から第4類にわたって年間140時間を予定して学習することになっている。すなわち,第1類においては25時間,第2類40時間,第3類53時間,第4類22時間と定めた。しかしこの時間をもって決して,じゅうぶんなものと考えているわけではない。ことに第1類や第4類に関しては,第2学年や第3学年においてほとんど学習しないために,基礎的な仕事を学習するにも,時間に不足を感ずるのである。しかし限られた必修の時間においては,とうていこれ以上のものは望めない。したがってこれらに与える時間としては,選択の時間において相当の時間を取り入れるほかはない。そのうえ商業地域としては選択の時間においても第3類に適当の時間を取り入れなければならない関係上全学年を通じて3単元とし,年間の所要時間を140時間とした。したがって土地の状況や,学校の事情により年間105時間の場合には第1,第2単元とか,第2,第3単元とかを取り合せ,年間140時間の場合には全部の単元を取り入れるようにしくんだ。

   E.選択の時間の単元

  単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.学 校 園 の 手 入 れ  選択の時間で学校園の手入れをすることによって,第1類の仕事に習熟させ,あわせて1年間を通じた計画的な仕事のしかたを学習させることが主眼である。すなわち必修の時間では草花類としてダリヤ・カンナ,野菜類として,ほうれんそう・こまつななどを取り扱い,その時間として別時間を配当したのであるが,これらの植物の手入れは決して3週間や4週間,連続して行ったからといって,発芽より取り入れまでの全過程をせわできるものではない。これらの野菜や草花の栽培は播種した当時や球根をいけ込んだ当時よりは,発芽し,開花し,結実する時とそ種々の手入れも必要であり,多くの時間を費さなければならない。また一面学校園を活用するうえからも春だけに多くの時間と努力を費しても,最もよく作物の繁茂する夏において,なんらの手入れをしない時は,まったく荒れ果ててしまう。またせっかく丹精したものも開花結実の好機を逸することにもなる。学校園は1年間を通じて適当の手入れをしなければならない。同様にうさぎの世話も単に5時間行って事足れりとするものではなく,いろいろの世話をして,適当の時期に適当な仕事をさせたり,観察させたり,進んで研究させたりする必要を生ずるのである。
2.珠         算  この学年の選択の時間においては,珠算の基礎的な技能に熟練するととが主眼である。商業地域の男子としては珠算の基礎的な技能は必修の時間において習得するが,正確にかつ敏速に結果をうるためには相当練習を積まなければならない。必修の時間の年間35では,とうてい期待するほどの成果をあげることはできない。したがって選択の時間においてじゅうぶんな時間を費して珠算の技能をできるだけ向上させることが望ましい。また年齢から考えてみても,第1,2,3学年と引き続き3・年間珠算を練習する時は驚くほど上達するもので,この時代こそ技能の習得をするのに最もよい時期である。選択の時間として年間70時間を割当てたが,地域の状況や学校の事情によっては,第1単元または第3単元を珠算に振り替えてもよいと考えるくらいである。指導者はよくこの趣旨を考えて行ってもらいたい。
3.家 事 の 手 伝 い  主食や副食物の調理のしかた,また衛生,看護の方法を習得させることが主眼である。主食や副食物の作り方は,必修の時間においてひととおり行ったにすぎないため,きわめてふじゅうぶんなものである。したがって選択の時間においては生徒が各自の弁当を持参するかわりに,時々昼食として主食や副食物の調理をしてみるとか,また時には小麦粉や寒天などを用いて,パン類や菓子類を作ることなどもおもしろい。その他あじ・さば・いわしなど,われわれが日常さかな屋の店頭に見る魚のこしらえ方を練習するとか,さらにこれらを用いて天ぷらを作ることなどもよい。また家庭看護においては傷の手当をするとか,止血の方法を練習するとか,家庭や学校の害虫を駆除するとか,調理・衛生・保育の方法をさらに一段と深く研究するとかして,その技能を習得することが望ましい。

 

 第4.第2学年の学習指導

   A.第2学年の学習指導

 第1学年の学習においていろいろの分野の仕事の経験によって生徒の興味や適性について一応見通しをつけることができよう。そこで第2学年からやや限られた分野について単元を設定し,ますますそれについての興味を伸張し,適性を明かにしていかなければならない。同時にその分野の仕事についての基礎的ないろいろな知識・技能の習得を目ざして学習されなければならない。

 この学年の単元は主として商業地域において生徒が身近かに見聞する商業活動についての知識・理解を養い,その活動に必要ないろいろの仕事の技能を習得することを主眼として設定されることがふさわしい。したがって配給機関の末端にある小売商を取り上げて,そこで行われる仕事について単元を設定するのがよいであろう。この学年では引き続き珠算に力を入れるとともに経営記帳・文書事務にも相当の時間数をかけることがよいであろう。ただしこの学年では第3類の仕事だけでなく,他の類の仕事もこの地域にふさわしいものは取り入れることが必要である。

 なおこの学年においては仕事の経験を深めるとともに職業の社会的意義を理解して正しい職業観を養うように考慮されなければならない。

   B.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.店  開  き  小売商の店舗の設計製図や装飾のしかた,営業用器具の手入れ,開店ひろう文の書き方,謄写印刷のしかたなどの技能を習得し,また地域社会の産業と職業の特色ならびにわが国の産業と職業の相互関係について理解する。
2.仕  入  れ  小売商が商品を仕入れるにあたって必要な知識・理解ならびに技能を習得するとともに,わが国の産業や職業の動向について理解する。
3.販     売  徒の生活に関連の深い小売商品の販売についての技能ならびに知識・理解を習得するとともに小売商の機能や使命について理解し,日常の経済生活を営むのに必要な能力と態度を養う。
4.店 の 記 帳  商店で用いられている一般的な帳簿の記入のしかたならびに計算のしかたなどの事務的な仕事の技能を高める。

 

   C.単 元 の 構 成

(表中の太数字は年間時数,かっこ内の数字は知識・理解の内容の番号を示す)


 

項目

単元

第  1  類
第  2  類
第  3  類
第  4  類
社会的,経済的

知 識・理 解

栽培
飼育
食品

加工

手技工作
機械操作
製  図
文 書 事 務
経 営 記 帳
計   算
調理
衛生

保育

 

 

店 開 き

 

 

36

          ・日常生活の器具

 (自転車・空

 気入れ)

 

 

・建物設計

 (店舗)

・店舗装飾

 (商品の配置・

 陳列窓・照明)

12

・通信文

 (案内文)

・謄 写

 (謄写印刷)

 

        ・わが国の産業と職業

  (1)(2)(3)

 

 

 

10

 

 

 

仕 入 れ

 

 

 

 

34

          ・日常生活の器具

 (事務用諸

 器具・ナン

 バーリン

 グ・ホチキ

 ス・ゴム日

 附印)

 

  ・取引関係書類

 (注文書・郵便

 為替・振替貯金)

 

 

 

 

 

・日常取引記入帳簿

 (仕入帳)

・伝 票

 (仕入れ・出金)

・仕入れ

 (仕入れ先の

 調査・注文・代

 金の支払)

13

・珠算・暗算

 (加減乗除法・

 度量衡算)

 

 

 

 

 

    ・家庭経済(4)(5)

 わが国の産業と職業

    (4)

 

 

 

 

 

10

 

 

 

 

販   売

 

 

 

 

40

        ・包装・荷造り

 (紙包み・こ

 もかけ)

 

 

 

 

 

 

  ・広告図案

 (ポスター・広

 告・レッテル・

 商票)

 

 

 

 

 

10

・通信文

 (広告文)

・取引関係書類

 (見積書・納品

 書・請求書)

 

 

 

 

・日常取引記入帳簿

 (売上帳)

・伝 票

 (売上・入金)

・販 売

 (広告宣伝・商

 品の取り扱い)

・応 対

 (お客の扱い)

12

・珠算・暗算

 (加減乗除法・

 売買計算)

・金銭登録器

 

 

 

 

 

    ・各種産業における

 職業人(1)(2)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

店の記帳

 

 

 

 

30

                ・日常取引記入帳簿

 (現金出納帳・

 仕入帳・仕入

 先元帳・売上

 帳・得意先元

 帳・商品有高帳)

・伝 票

 (入金・出金・

 振替・仕入れ・

 売上)

10

・珠算・暗算

 (加減乗除法・

 度量衡算・売

 買計算)

 

 

 

 

 

 

10

    ・個性と適職(1)(2)

 各種産業における

 職業人(3)(4)

 

 

 

 

 

 

 

10

140
       
10
22
17
35
18
   
35
 
35
70
 

 

   D.選択の時間の選営

 本学年においては,必修の時間において第2類35時間,第3類70時間,その他知識・理解35時間を配当して年間140時間としたが,いずれも基礎的な事項を学習するだけで,さらに進んだ研究をしたり,進んだ技能を習得したりするためには,ぜひとも選択の時間において行うことが必要である。ことに文書事務は必修の時間で年間17時間,計算はわずかに18時間となっているのであるから,これらの項目には,選択の時間で相当の時間を費してこそ,将来に役だつ技能を習得できるものである。そこで選択の時間としては各単元とも35時間ないし70時間として三つの単元で年間140時間とした。したがって年間105時間の場合には,第1,第3単元を,年間140時間の場合には,3単元全部を取り入れるように考慮した。以上は単元の一例を示したのにすぎないのであるから,さらに適当な単元を設定して,それぞれの学校の実情に即したものにすることが望ましい。

   E.選択の時間の単元

  単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.謄  写  印  刷  謄写文字の書き方,文字の配列方法,製版のしかた,印刷のしかたなどの技能を習得させるのが主眼である。卒業後事務方面に就職する場合には謄写印刷の基礎的な技能があるとないとでは大きな相違である。選択の時間として取り扱うには,一応前述の基礎的な技能を習得させてから,総合的な練習をさせることが必要であって,このためには各教科で用いる教材の原稿を与えて謄写印刷をさせるとか,学級新聞や学校新聞を発行するとか,または文集を発行するとかする際に,これらの印刷は謄写印刷を選択の時間に取り入れた生徒にやらせるのがよい。もっともこのような指導をするにあたっては,謄写印刷の技能に堪能な教師の綿密な計画が必要である。年間35時間を配当したが,これではきわめて基礎的な練習しかできないので,相当な程度にまで達するようにするには,さらに多くの時間を与えて研究し,くふうをさせることが必要である。
2.邦文タイプライティング  邦文タイプの取り扱い方を会得させるとともに,タイプの技能を習得させることが主眼である。学校の事情にもよるが,邦文タイプの設備があれば,使用方法を理解させるがよい。今日多くの会社や工場では文書を作成する場合にタイプ印書によることが多い。したがってタイプに関する基礎的な知識・理解はいうまでもなく,印字の技能も心得ておくことは,実社会に出た場合に大いに役だつものである。しかしタイプを何台も設備することは今日の中学校では容易なことではない。したがってタイプの設備がない場合には邦文タイプライティングに配当した年間35時間を「記帳」に振り替えることも一つの方法である。
3.珠        算  本学年では前学年に引き続き珠算の基礎的な技術を習得させるとともに諸等数計算の方法を学習させ,珠算の技能に習熟させることが主眼である。すなわち珠算の基礎的な事項については,第1学年において一応学習し,これに関する練習は選択の時間で行ったために,計算の速度や正確さについては,相当進歩したと思うが,歩合算や諸等数の計算においては,練習する時間が少ない関係上,じゅうぶんな成果を得難いのである。そのため本学年では諸等数・歩合算の計算練習を兼ねて,基礎的な練習をじゅうぶんにさせるため,年間70時間の配当をした。また珠算においてはいつもそろばんを用いての計算ばかりでなく,暗算による計算を相当に練習する必要がある。敏速な計算をするためには暗算はきわめてたいせつである。また珠算はある期間のみ学習するばかりではなく,一年中を通じて練習することが望ましい。その他計算尺の使用法については,数学科においてひととおり学習したことと思うが,これによる計算方法も合せて練習させることが望ましい。

 

 第5.第3学年の学習指導

   A.第3学年の学習指導

 第3学年の単元は第2学年の学習分野をさらに締小して設定されることが望ましい。第2学年において伸長され,明かにされた興味や適性はこの学年ではさらに専門化した方向をとることになるであろう。またこの方面に就職の機会を得ようとする生徒にとってはかなり縮小された分野についての知識・技能の習得が望ましいからである。こうした観点から第3学年の単元は設定されることがよいであろう。

 この学年においては卸売商の仕事に重点をおいて商業活動をやや組織的に学習するようにするのがよいであろう。したがって経営記帳の仕事に相当多くの時間数をかけるのがよいであろう。最後の単元では過去3か年の学習によって養われた知識・技能に応じ,また職業人としての使命を自覚して実社会にあるいは上級学校に向かうように指導されることが望ましい。

 

   B.単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.商 店 の 経 営  商店の経営においては仕入れおよび販売計画や合理的な記帳などのたいせつなことを理解するとともに,商品の需要や販路の調査のしかた,店の仕事の計画のたて方,記帳のしかたを習得する。また企業の形態についての知識・理解を養う。
2.運 送 と 保 管  物品の運送と保管に関して簡易な包装荷造りのしかた,度量衡計算のしかた,書類の書き方などの知識ならびに技能を習得するとともに,運送と保管ならびに保険の社会的経済的な意義を理解する。
3.銀 行 の 利 用  銀行業務に関する知識理解を通じて銀行と各種重要産業との関係および中小企業や一般社会人との関係を理解するとともに預金のしかたや小切手・手形などの取り扱い方,記帳計算のしかたを習得して日常の経済生活を営むに必要な能力と態度を養う。
4.帳 簿 の 整 理  営業の成績と財産状態を明かにするために各種帳簿を整理して決算を行うために必要な知識・技能を習得し,進んで経営の合理化を行う能力を養う。
5.わたくしたちの将来  適材適所のたいせつなことを理解するとともに,過去3年間において経験したいろいろのことについて反省し,また各単元で行った自己分析の資料に基いて自己の適性を発見し,さらに職業指導や職業相談で行ったいろいろな検査の結果を参考として自分の適職・不適職群を発見し,将来働く分野について考え,将来の方針をたてる能力と態度を養う。

 

   C.単 元 の 構 成

(表中の太数字は年間時数,かっこ内の数字は知識・理解の内容の番号を示す)


 

項目

単元

第  1  類
第  2  類
第  3  類
第  4  類
社会的,経済的

知 識・理 解

栽培
飼育
食品

加工

手 技 工 作
機械操作
製 図
文 書 事 務
経営記帳
計算
調理
衛生

保育

 

 

 

商 店 の

経   営

 

 

 

 

27

            ・グラフ

 (棒グラフ・

 折線グラ

 フ・イソタ

 イプ)

 

 

 

 

・通信文

 (照会文)

・謄 写

 (謄写印刷)

 

 

 

 

 

・日常取引記入帳簿

 (仕訳帳・元帳)

・管理

 (仕事の計画)

・仕入れ

 (需要の調査)

・販売(販路の調査)

・保険(保険の契約)

・応対(取次の紹介)

12

      ・家庭経済

    (1)(2)(3)

・能率と休養

    (1)(2)(3)

・各種産業における

 職業人(1)

 

 

 

 

 

運 送 と

保   管

 

 

 

33

        ・包装・荷造り

 (なわかけ・な

 わむすび・こ

 も包み・箱づ

 め・わくぐみ)

 

 

・日常生活の器具

 (秤・リヤカ

 ー・西洋く

 ぎぬき・鉄

 帯締め)

 

 

  ・取引関係書類

 (貨物運送状・

 送り状・寄託

 申込書)

 

 

 

・日常取引記入帳簿

 (仕訳帳・総勘定

 元帳)

・伝票(入庫・出庫)

・保管(図書の保

 管・物品の保

 管・物品の輸送)

10

・珠 算

 (加減乗除法・

 度量衡算)

 

 

 

 

    ・わが国の産業と職

 業(1)(2)(3)(4)

 

 

 

 

 

 

 

 

銀 行 の

利   用

 

 

 

30

              ・取引関係書類

 (小切手・為替

 手形・約束手

 形・借用証書)

 

 

 

 

・日常取引記入帳簿

 (現金当座預金出

 納帳・仕訳帳・総

 勘定元帳)

・伝票

 (入金・出金・振替)

・金融

 (預金・貸付・為替)

12

・珠算・暗算

 (加減乗除法・

 歩合算・利息

 算・貨幣算)

 

 

 

 

    ・家庭経済

    (1)(2)(3)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帳 簿 の

整   理

 

 

30

        ・印刷製本

 (帳面・スクラ

 ップブック・

 図書の整理)

 

 

 

      ・日常取引記入帳簿

 (仕訳帳・総勘定

 元帳)

・決算諸表

 (試算表・損益

 計算表・棚卸

 表・貸借対照表)

14

・珠算・暗算

 (加減乗除法・

 歩合算・利息

 算・貨幣算・

 度量衡算)

 

 

    ・各種産業における

 職業人(2)

 

 

 

 

 

 

わ た く

し た ち

の 将 来

 

 

20

              ・履歴書

 

 

 

 

 

        ・各種産業における

 職業人(3)(4)(5)

・雇用と職業の安定

  (1)(2)(3)(4)

・個性と適職

  (1)(2)(3)(4)

17

140
       
10
18
48
19
   
35
 
20
85
 

 

   D.選択の時間の運営

 この学年における必修の時間は第2類で年間20時間,第3類で85時間,知識・理解で35時間となっている。また第3類の各項目に割り当てられた時間は,文書事務18時間,経営記帳48時間,計算19時間となっている。したがって選択の時間を取り入れる場合には重点を経営記帳に置き,これに配するに文書事務・計算すなわち珠算を加えるがよい。ことに珠算は第12学年で相当多くの時間を用いていることであるから,本学年においては記帳に中心を置くことが望ましい。地域の事情や,学校の事情によって一様にはいわれないが,年間105時間の場合には第1,第2,第3単元をとり,年間140時間の場合には四つの単元全部を学習するように考慮した。しかし第3単元のように,速記や英文タイプライティングなどは,特殊な技能を有する教師や特別な設備を持たなければならない関係上,いずれの学校でもできるものではない。速記はどのようにするものであるかぐらいのことは学習することができても,実際に役だつまでの速記はなかなか容易なものではない。またタイプライターにしても,英文タイプライターを幾台も備えることは今日の中学校の現状ではとうてい望めないのであろう。ただ単に使用方法をひととおり理解させる程度のものである。それならばその余剰時間をどのように利用するかといえば,前述したように記帳に振り替えることが最も望ましい。記帳の技能に習熟することこそ卒業後社会に出て大いに役だつものである。

   E.選択の時間の単元

  単 元 の 主 眼
 
単 元 名
主        眼
1.記     帳  この単元ではいわゆる複式簿記の方法によって,例題の記帳をなし,最後に帳簿の締切から決算表の作成まで行うことができる能力を養うことが主眼である。しかも必修の時間においても,選択の時間においても本学年では記帳に重点を置いていることはすでに述べたことである。このために例題はあらゆる場合のものを選び,また実際生活に即したものを選ぶようにしたい。したがって第1例題,第2例題と継続するものを選び,学習するうちにいつのまにか,生徒がおのずから商店の経営者になって,損益の生ずる原因がどこに存するかなどを探究するような興味を起させたいものである。また資産や負債の内容についでも自然に研究するようにしむけたい。決算のしかたについてはじゅうぶんこの単元で理解させることが肝要である。なお第3単元を学習して余剰の時間が生じた場合などは,本単元に振り替えることが最も適当な方法であろう。
2.珠     算  第1学年,第2学年に引き続いてさらに珠算の技能を上達させ,合せて暗算で多くの計算をするように努めることが主眼である。日常生活においては,多くは加減算で用が足りるものであり,どのように速く読み上げられても暗算を併用することによって,きわめて容易に計算し得られるものであるということを理解し,体得させたいものである。
3.速記または英文

  タイプライティング

 速記に関する知識を得させ,合せてその技能を習得させることが主眼である。英文タイプライティングに関しても同様で,タイプライターの取り扱いについての知識を得させ,使用させてはじめて理解をまったからしめるものである。実社会においては多くの場合,英文の書類はタイプ印書をするのが常である。なお速記に関しては完全なる速記術はできないまでも速記の何たるかを理解し,速記したものが読める程度の能力は得させたいものである。しかし速記にしろ,英文タイプライティングにしろ,いずれも特別な技能を有する教師や,特別な施設を要するために,現在の中学校ではなかなか実現が困難である。したがって前に述べたように余剰の時間をあ「記帳」の単元に振り替えることも必要である。
4.バザーや学校売店の経営  商業経営の実際に即した仕事を行わせて企業に対する経験を得させることが主眼である。各学校ではよくバザーや学校売店を行うものであるが,これは商業実習の点から見ても,生徒の自治活動を助長する上から見ても,教師が綿密な計画のもとに指導をすれば,きわめて有効な結果をもたらすものである。したがって選択の時間においてバザーや学校売店の運営に当らせ,品物の入手より陳列・広告・販売または売上金の保管などあらゆる取引の仕事をすることは,第3類の総合した仕事を習得することになり,大きな効果をもたらすものである。

 

 第6.単元展開の一例

   A.単元名  販  売  第2学年  40時間

   B.単 元 の 主 眼

 生徒の生活に関連の深い小売商品の販売についての,技能ならびに知識・理解を習得するとともに,小売商の機能や使命について理解し,日常の経済生活を営むのに必要な能力と態度を養う。

 すなわち,販売に必要な文書を作成し,記帳をし,計算をし,さらに広告図案を作り,包装・荷造りをし,応対するなど,各種の経験をうるとともに,事業の規模と経営形態や,事業における各種の職業とその業務内容についての知識・理解をうる。

 

   C.単 元 の 展 開
 
学習内容
学習活動
時間
準備と資料
評  価
1.小売商品の販売について,どのような事がらについて学習したらよいか  
   
(1)計 画 (1)学習事項について話し

 合う。

(2)学習目標について話し

 合う。

(3)学習計画をたてる。

       
2.お客はどのように取り扱ったらよいか  
   
(1)応  対 (1)感じのよい接客態度に

 ついて話し合う。

(2)服装の整え方について

 話し合う。

(3)上品なことばづかいに

 ついて話し合う。

(4)敬語と標準語について

 調べて話し合う。

    (1)附近の商店

 の店員の接客態度

(2)学校売店・

 バザーなどに

 おいての売り

 手の態度

(1)人に不快を

 与えるくせは

 ないか。

(2)態度の長所・

 短所

(3)ことばのな

 まりはなおっ

 たか。

(4)実習の態度

 はよいか。

3.商品はどのように取り扱ったらよいか  
   
(1)商品の数量

 の取り扱い方

 

 

 

 

 

 

(2)商品の品質

 の判断のしかた

 

 

 

 

 

 

(3)商品の紙包

 み・ひもかけ

 のしかた

(1)商品の数量の数え方に

 ついて調べる。

(2)個数による場合,度量

 衡による場合の例をあ

 げる。

(3)商品の数量の計算に関

 する商習慣について調べ

 て発表する。

(4)現品の場合と見本の場

 合とではどのような差異

 があるかを研究して討議

 する。

(5)銘柄と商標による判別

 にはどのような特色があ

 るかを研究して討議す

 る。

(6)包装紙の種類や品質に

 ついて調べて発表する。

(7)商品の紙包みのしかた

 を実習する。

(8)かけひもの種類と用法

 を調べて発表する。

(9)ひもかけのしかたを実

 習する。

    (1)各種度量衡器

 

 

 

 

 

 

 

(2)商店街・商品

 陳列所

 

 

 

 

 

 

(3)各種包装紙

 およびひも

(1)調査報告の

 できばえ

(2)調査発表の

 しかた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)紙包み・ひ

 もかけの技能

 とその実習態

 度

4.商品を販売するにはどのような書類を作り,またどのように記帳するか  
12
   
(1)商品の販売

 にあたって用

 いられる書類

 の書き方

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)小口販売の

 記帳計算のし

 かた

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)やや大口の

 販売の記帳計

 算のしかた

(1)見積書はどのようなと

 きに用いられ,どのよう

 な形式のものか調べて発

 表する。

(2)見積書のかき方を練習

 する。

(3)納品書・請求書はどの

 ような場合に用いられ,

 どのような形式のものか

 調べて発表する。

(4)納品書・請求書を作成

 する。

(5)小売の記帳計算のしか

 たを討議する。

(6)売上伝票・入金伝票の

 形式や記入のしかたを調

 べる。

(7)売上伝票・入金伝票の

 記入の練習をする。

(8)金銭登録器の構造を調

 べる。

(9)金銭登録品の取り扱い

 方を実習する。

(10)売上帳の形式や記帳の

 しかたを調べる。

(11)売上帳の記帳の練習を

 する。

(12)売買計算のしかたを研

 究して発表する。

(13)計算の練習をする。

    (1)見積書・納

 品書・請求書

 の見本

(2)複写用具

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)売上伝票・

 入金伝票の見

 本

(4)金銭登録器

 

 

 

 

 

 

 

(5)商店の記帳

 実務(見学)

(6)売上帳の見

 本

(7)算 盤

(8)学校売店・

 バザーなどの

 売買計算書類

(1)書類に対す

 る知識・理解

 のテスト

(2)書類は誤り

 なくきれいに

 かけたか。

 

 

 

 

 

 

(3)伝票記入の

 技能

(4)器具取扱の

 技能

 

 

 

 

 

 

 

(5)記帳準備は

 どうか。

(6)記帳の正確

 さ・速さ・き

 れいさ

(7)記帳練習の

 態度

(8)売買計算の

 方法を理解し

 たか。

(9)計算の技能

 正確さ・速さ

 ならびに態度

5.どのような方法で宣傳したらよいか  
12
   
(1)宣伝のはた

 らきと方法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)広告図案の

 描き方

 

 

 

 

 

 

 

(3)広告文の働

 きとその書き

 方

(1)広告宣伝はどのような

 働きをするかについて討

 議する。

(2)広告宣伝にはどのよう

 な方法があるか話し合

 う。

(3)ポスターはどのような

 働きをするかについて討

 議する。

(4)商標はどのような働き

 をもっているか調べて発

 表する。

(5)レッテルと商標とはど

 のように違うかを調べ

 て発表する。

(6)ポスターの図案を考え

 る。

(7)ポスターを描いてみ

 る。

(8)商標・レッテルがその

 商品に適当しているかど

 うかを考える。

(9)商標・レッテルの図案

 を描いてみる。

(10)広告文はどのような働

 きをするかについて討議

 する。

(11)広告文のかき表し方

 を研究して発表する。

(12)広告文(ちらしその他)

 を作成する。

    (1)商店街(見

 学)

(2)生徒の集め

 たポスター展

(3)生徒の集め

 た商標・レッ

 テル展

 

 

 

 

 

 

 

 

(4)学校売店・

 バザーなどの

 ポスター

 

 

 

 

 

 

(5)生徒の集め

 たちらし

(6)各種広告の

 範例

(1)広告宣伝に

 関する研究態

 度

(2)討議のしか

 た

(3)調査発表の

 しかた

 

 

 

 

 

 

 

 

(4)描き方の技

 能・態度・興

 味

 

 

 

 

 

 

(5)文の巧拙

 

(6)書き方の巧

 拙

6.小売商はどのような役目を果たしているか  
   
(1)小売商の働

 きと種類

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)小売商人の

 使命

(1)小売商は配給組織の末

 端にあってどのような働

 きをしているかについて

 討議する。

(2)消費者はどのような便

 益をうけているかについ

 て討議する。

(3)単一店・専門店・よろ

 ずやはどんなものか,そ

 してそれがどのような特

 色をもっているかを研究

 し話し合う。

(4)百貨店はどのような組

 織で経営され,どのよう

 な特色があるか調査し報

 告あるいは発表する。

(5)連鎖店はどのような組

 織で経営され,どのよう

 な特色があるかを調べて

 し合う。

(6)日用品市場はどのよう

 な仕組で経営され,どの

 ような特色があるかを調

 査し,報告あるいは発表

 する。

(7)行商・露店商はそれぞ

 れどのような特色がある

 かについて討議する。

(8)小売商が消費者に与え

 る影響について考えてみ

 る。

(9)信用のたいせつなこと

 や奉仕の精神について話

 し合う。

(10)消費者を指導する立場

 について考えてみる。

(11)小売商人としての心掛

 けについて討議する。

    (1)商店街・百

 貨店・日用品

 市場(見学)

(1)現場学習の

 しかた

(2)調査レポー

 トによる判定

(3)調査発表の

 しかた

(4)討議のしか

 た

(5)各種小売機

 関に関する知

 識・理解のテ

 スト

(6)研究心

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(7)小売商人と

 しての心得に

 ついての理解

7.各種重要産業と商業とはどんな関係があって,そこに働く職業人はどうあったらよいか  
   
(1)各種重要産

 業と商業(売

 買業)との相

 互関係

(2)産業に従事

 する者(職業

 人)はどうあ

 ったらよいか。

(1)原始産業や工業と商業

 (売買業)との相互関係に

 ついて調べ,話し合う。

(2)職業はなにゆえに尊

 いかについて討議する。

(3)勤労をきらいいやしむ

 風は何に原因するのだろ

 うか考えてみる。

(4)正しい勤労観について

 討議する。

      (1)討議のしかた

(2)職業の尊さ

 を理解したか

(3)勤労に対し

 てどう考えて

 いるか。

8.学習の結果について検討しよう        
(1)まとめ

(2)検 討

(1)学習帳の整理をする。

(2)研究物・調査物を陳列

 する。

(3)製作物の展覧会を開

 く。

(4)学習の反省会を開く。

(5)各グループごとの活動

 状況はどうあったかにつ

 いて話し合う。

(6)各グループの分担は適

 当にあったかについて話

 し合う。

(7)学習によってどのよう

 な新しい知識・理解が得

 られたか。

 どの程度の理解を得たか

 について検討する。

(8)学習によってどのよう

 な新しい技能が得られた

 か,どの程度身についた

 かについて検討する。

(9)自己の分担を責任をも

 ってなしとげたか,学習

 上もっともよくやれたと

 思うことはどんなことで

 あったか,学習上支障と

 なったことはどんなこと

 か,について検討する。

(10)どのような学習に最も

 興味を感じたか,最もお

 もしろくできた仕事は何

 か,いやと思った仕事は

 何であったか,どのよう

 な学習が最もいやと感じ

 たか,もっと突込んで学

 習したいと思うことは何

 であったか,について検

 討する。

(11)自分はどのような学習

 が性にあっているか,じ

 ょうずにできた仕事は何

 であったか,へたな仕事

 は何であったか,につい

 て検討する。

(12)後に残った問題はどん

 なことか,今後の発展に

 ついて話し合う。

      (1)学習帳の検閲

(2)各種研究調

 査物製作品の

 判定

(3)テスト

(4)質問紙によ

 るテスト

(5)反省会の発

 言による判定

(6)自己反省表

 の提出による

 判定

(7)教師の自己

 反省による判定