生徒の活動を,よい学習の機会とさせ,さらにこれを発展させて目標達成に導くためには,指導法や管理が問題になる。
体育の目標や生徒の発達を考え,また学校の実情に即して,必修時・自由時の活動および特別教育活動の計画をたて,これを実際に展開する場合には,いかなる方針や,いかなる具体的計画のもとに,いかなる方法をもって指導するか,またその場合,いかなる組織でいかなる環境のもとに指導するのがよいかなどが問題になる。
この章ではこれらの問題を取上げ,体育の学習指導法と管理という標題のもとに取扱う。
地域・年齢・性・個人差または施設などの程度に応じて指導する場合,考慮しなければならない問題がいろいろあるが,ここではこれらのうち重要と思われるものを取扱うことにした。
実際の指導にあたって,指導者は熱意をもって,できるかぎり生徒とともに活動し,直接その指導と管理にあたることの必要を強調したい。
1.学習指導法
体育の学習指導法としては,戸外または体育館などで行う場合の指導法と,教室で行う場合の指導法とがある。このうち,後者の知的活動の指導は,他教科のそれと共通する点が多く,これについては学習指導要領一般編に述べられているので,ここでは前者の運動を主とする学習についての指導法を述べることにする。
体育の具体的指導にあたって,よりどころとなるもののうち,おもなるものとして次のことが考えられる。
1.目標を明らかにして指導する。
2.計画的に指導する。
3.自発活動を重んじて指導する。
4.機会均等の原則を重んじて指導する。
5.合理的な方法で指導する。
6.環境を整えて指導する。
7.季節に応じて指導する。
8.健康教育および他教科と連関して指導する。
(2) 学習意欲の喚起
興味には,好ましい興味とそうでない興味とがある。単に現在興味をもつ事がらを学習させようとするだけでなく,好ましい興味を育て,かつ必要な事がらを学習することに興味を持つように指導することがたいせつである。
このためにまず生徒はどのようなことに興味をもつかということを知り,そのうち生徒の発達上好ましいものを選んで指導することが必要である。
生徒はそれぞれ生徒相応の必要感を持って生活している。そこで指導者は,生徒の生活に参与して,よくこれを観察し,生徒の必要感をとらえて指導することがたいせつである。また学習することの必要なものについては,適切な指導によって必要感を起させて学習意欲を喚起することもたいせつである。
しかしながら,あまりたやすくなしとげられると,その喜びは減少するし,また続けて失敗するとか,あるいは全然見込のない場合には,活動意欲は減退し,ついにはきらうようになるものである。
それゆえ,学習意欲を喚起するには,生徒の能力・興味・経験等を考慮し,しばしば成功の喜びを感じうる程度に要求水準をおき,適切に指導することがたいせつである。
しかしながら,教材の性質によっては,とかく個人差を無視して画一的となり,深みのある指導には徹底を欠き,興味を殺して自発性を伸ばしがたい欠点もある。
班別は,1学級について行うばかりでなく,同一学年の生徒について,合理的な班別を行い,数人の教師が手分けして,指導することもできる。
また班別の指導者を生徒の中から出し,適宜交代させることも必要である。
(1) 反 復
(1) 合理的・系統的練習
一般的にいえば,簡易なものおよび低学年では全習法の割合を多くし,複雑困難なものは,分習法の割合を多くするのがよい。この場合,各教材の本質を失わないように,分習法と全習法を適宜按配することがたいせつである。
2.必修時の体育
必修時体育は普通1時限をひとくぎりとして時間割に組み,すべての生徒が必ず履修するように規定されているものであり,しかも指導者がつき添って管理し,指導することを原則とする。
そしてこの体育は,一定の目標に向かい,系統的・計画的に指導されて,生徒の各種体育活動の中核となり,すべての生徒を正しい体育活動に向けるべきものである。したがって生徒の一時的興味や,関心ばかりでなく,将来の生活をも考慮に入れて価値の高い基礎的な教材を多くし,それを系統的に整備して,実施中の効果をねらうばかりでなく,他の分野の体育や,将来の体育にも役だてることを原則とするものである。
そこで先にも述べたように,一学級の生徒をいくつかの組に班別して指導するのが便利である。
班別にあたっては,まず身体検査・適性検査,各種の調査および観察等を行って,生徒の成熟度・健康度・体格・素質・能力・性格・興味・希望など各自の特質を明らかにすることが必要であり,さらに各教材の種類に応じて,
2.等質者を分散して,各班を平等にする班別。
制限組——激な運動を制限する組。
きょう正組——不良姿勢その他身体的欠陥のきょう正を主とする組。
養護組——病弱者・病後者等特に休養させる組。
(1) 教材とその指導計画
しかしながらその時間に指導すべき内容は,前後の関係を見とおして,事前に具体的に決定しなければならない。それについては第6章に述べてあるので省略する。
時間の始めには教師と生徒とが互にあいさつをかわすのが原則である。
出席の調査にはいちいち氏名を呼ぶ方法や,番号により人員を調べる方法や,単に生徒の報告による方法等があるが,体育では特に実際に履修するか否かが重要であるから,正確に調査記録することが望ましい。特に学年や学期の始めにはたいせつである。
1.集合あいさつ・出席調査等
2.話合い 3.準備運動 |
約10分以内 |
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4.主運動 | } | 約35分以上 |
5.整理運動
6.話合い 7.あいさつ・解散 |
約5分以内 |
いずれにしても,その体育的効果に着眼し,生徒の自主的活動を重んじ,できればP・T・Aその他との連絡を考慮し,適切な企画および運営の組織を作り,周到な準備の上に,生徒に均等な機会を与え,じゅうぶんな成果をあげるようにすることが望ましい。
3.自由時の体育
自由時の体育活動は,人間が強く求めるレクリエーションを動機として発展したものであり,生徒の自由意志に基づくべきものである。
先に述べた必修時の体育は,一週およそ3時間程度にすぎないから,体育的効果をあげるためには,自由時の体育を奨励し,生徒が一日の生活の中に,この体育活動を計画的に取入れるように指導することが重要である。
この計画の中には,校内競技・対外競技,余暇に行われる体育活動,また時には行事などを含めた特別教育活動が含まれ,これらはすべて教育的原則に基づいて行われなければならない。
さらに運動種目の選択は,生徒の自由意志により,また計画および運営は生徒の自主的な活動によることが望ましく,教師は,それが公正に運営されるように指導管理し,助言を与えることが特にたいせつである。
1.校内競技の性格
生徒の自主的な活動によって,よく運営される校内競技では,必修の体育で満たし得ない面を有効に補いうるものであるから,学校における体育の全体計画の重要な部面をなしていることを考えて行うことがたいせつである。
(2) 生徒によって管理ができ,多くの生徒がじゅうぶんに活動できるものであること。
(3) 競争的な運動から構成されていること。
(4) 生徒の将来の生活に(特に余暇活動として)役だつ運動であること。
(5) 施設や用具を条件として加味すること。
(6) その他男女別種目・共学種目,あるいは社会的行事と関係ある種目および季節等を考慮に入れること。
(1) 運営の組織
すなわち,いつ,何を,だれが,どこで行うかを予定しておいて,次々と競技を進めてゆく方法である。
それゆえにこの型式では,だいたい8チーム以下の場合によく用いられる。
以上基本的な競技会の形式として,六つの方法を説明したが,このほかテニスのように,ランキングのできるものでは下位のものは上位(1〜3位ぐらいまで)の者と戦えるように定め,勝てばランキングを上げてゆく常設ちょう戦試合を設けることもできる。いずれにしても学校の実情に応ずる方法を採用することに努め,常に実際的な研究を進めることが望ましい。
(a) 健康度または体力について規定を定め,病気その他特殊な事情のある場合は参加させないこと。
(b) 運動部の部員または選手は,特定の種目については出場を認めず,技術上の差を少なくすること。
(B) 参加制限
(a) ひとりの生徒が,同一の種目で種々のチームに属することは制限するのがよい。
(b) 持久性や高度の技術を要する種目に対しては,予備練習をした後でなければ参加を認めないようにするのがよい。
(c) ひとりの生徒が,同一シーズン内に参加しうる種目の数を定めておき,なるべく多くの生徒が参加できるようにするのがよい。
(C) その他
(a) 競技場を使用する場合の時間と場所,または用具等の割当を全体計画に基づき他と協定して定めること。
(b) 競技の規約は,簡易化したもので行うのが普通であるが,大綱を成文化しておくのがよい。
(c) 採点法は種々ある。学校の事情に応じてこれを定め,なるべく生徒の興味と関心を強めるのがよい。
(d) 時間は厳守し,試合時間に遅れた場合の処置を定めておくのがよい。
(e) 雨天その他の事情で試合を延期する場合の処置を定めておくのがよい。
(f) 抗議はできるだけ避けるように指導するのがよいが,種々の事情で抗議があれば,それを取上げて処置する規定を定めておくのがよい。
表彰の方法としては,校内放送・黒板掲示・新聞雑誌等への記載などをして名誉をたたえる方法もあり,また賞品を授与する方法もあるが,両者をかねて行うことができればそのほうがよい。
賞品は喜びの感激に浸っているとき,その時期を失せず与えるのがよい。賞品の種類としては,たとえば賞状,持ちまわりのカップや旗,あるいは名誉を記入したペナントまたは「しおり」,運動具,その他があるが,決してぜいたく品を用いることなく,あくまで功績のシンボルとして残しうるものを考えるのがよい。
なお賞品はむやみにその数を増すと,その価値を失うから,あらかじめその数には適当な制限を定めておくことが必要であろう。
1.対外競技の性格
対外競技を指導する際は,教育的条件の相似たしかも宿泊を要しない近隣の学校とシーズンに応じた競技を行うようにする。また生徒に程度の負担をかけないようにし,選手を決定する場合も慎重を期し,3年生を主体とするように努め,発育状況の似た生徒どうしで競技するようなしくみにするのが望ましい。
さらに中学校期の場合と同様に,生徒の保護ということを第一条件とし,また試合のために授業を放棄するようなことがあってはならない。そのためには近接の学校間で行うことを原則とし,宿泊を要する全国大会のごときは年一回程度にとどめるのが望ましい。
中学校の場合も,高等学校の場合も,校内競技に重点をおくことを強調したい。また校外で行う場合は,近隣の学校が集まり,校内競技の延長として,また各校の混合チームによって競技会を行ったり(プレーデー),ダンスを行ったり(ダンス祭)などするのが望ましい。これらの運動が男子の場合の対外競技の代用として行われ,何回もくり返して行ううちに,正常な心身の発達をはかり,技術的能力を高め,同時に社会的態度を発達させるように計画するのがよい。
(1) 主 催 者
競技役員は生徒および職員がこれにあたるを原則とし,やむを得ない場合だけ,他から適格者を依嘱するのがよい。
選手を選ぶ場合には,生徒の保護をまず考え,本人の意志・技術・健康・年齢・操行・学業・経験などを考慮し,候補者を定め,関係教師や保証人の承認を得て,一定の手続のもとに学校長が最後に決定することが望ましい。
2.練習時問および下校時間などを計画的に決め,効果的な練習を指導すること。
3.練習に参加する生徒の健康をよく管理指導すること。
4.試合回数はあまり多くなりすぎないように管理すること。
5.競技会への参加のために課業を犠牲にしないように管理すること。
6.応援心得や態度について適切な指導を行うこと。
(5) 競技会運営の心得
2.よい企画運営の組織をつくり,いっさいを処理しうる態勢をつくること。
3.季節に応じて競技会を開催すること。
4.競技会関係者は,すべてスポーツマンシップにのっとって行動するように強調すること。
5.各種の競技会形式の中から適切なものを選び,競技日程プログラム等を整備し,必要な協定は早期に決定しておくこと。
6.競技場や脱衣場,その他各種の用具等については,その大小を問わず,事前にじゅうぶん準備すること。
7.参加すべき生徒の資格や,適用すべき規則などを明確に規定し,同一条件下で,なるべく多数の生徒が楽しく競技できるように考慮すること。
(6) 経 費
寄付金に要する経費については,個人負担と団体負担の分を明らかにし,さらに予算・決算等を明確にすることがたいせつである。
一部少数の者が不当に過大な経費を使用し,これを多数の犠牲において支払ったり,あるいは経済力の少ない生徒が参加できないようなものにしたりしてはならない。常に教育的な立場で処理するように心がけることがたいせつである。
1 校内の余暇活動
これらの余暇活用については,それぞれ適切な指導組織のもとに用具や施設をじゅうぶんに活用指導することが望ましい。
このような活動は,個人で行うもの,同好の者が集まって行うもの,校友会活動の一部として行われるものなどいろいろある。
いずれの場合も生徒の自由意志によって参加するものであるが,各方面との連絡をじゅうぶんに行い,できるだけ計画的で楽しく行うとともに,教育目的に添うように,指導することがたいせつである。
4.共学指導
男女が相互に理解し合い,社会生活を健全に楽しく過ごす上からも,共学活動は重要な問題であり,男女ともにいっしょに楽しく行いうる運動を理解し,その経験を得させることが必要である。
フォークダンス・バドミントン・テニス・ピンポン・各種リレー・ハイキング・なわとび・バレーボール・スキー・スケート。
1.中学校・高等学校の各時期における生徒の心身の発達に留意し,適切な指導を行うことがたいせつである。
2.高等学校においては,卒業後レクリエーションとして役だつ種目を指導する。
3.男子は特に粗暴なふるまいのないように注意する。
4.班別もしくは組分けを行う場合には各班の能力や,その他の条件をなるべく平均するように心がけ,生徒の個々の性格も考慮に入れ,公平を期するとともに教育的配慮を怠らないようにする。
5.共学指導の時間は多すぎないことを原則とし,自由時の場合には特に節度を守り時間が長びかないようにする。
6.更衣室・シャワー室等は,男女別に設けるのがよい。
7.共学指導の場合は,男女の教師が共同して指導にあたることが望ましい。
8.フォークダンスの指導にあたっては,特に男女間の礼儀を正しく,心身の発達を考慮して,適切な指導過程を踏むことがたいせつである。
5.虚弱者・異常者の指導
(ロ) 制限的取扱を主とする組……栄養不良者・肢体不自由者・先天性虚弱者・性格異常者・病後回復者・ツベルクリン陽転者ならびに注意を要する者。
(ハ) 免除的取扱を主とする組……疾病者
1.虚弱者・異常者の性質や程度も考慮し,適宜,個別的または集団的取扱を行うことが望ましい。
2.虚弱者・異常者は疲労に陥りやすいから,時に注意して運動の質と量とを調査することが望ましい。
3.季節に応じ,林間学校・臨海学校の利用が望ましい。
4.体育記録を綿密にとり,体育教材の効果を具体的に観察し,至適教材の体系化に努める。
5.校医の意見を尊重し,学校における健康施設を利用する。
6.家庭と絶えず緊密に連絡をとり,虚弱者・異常者の家庭生活に精通する。
7.生徒に少なくとも月1回身体検査を行い,健康度をじゅうぶん観察する。
8.特に必要ある虚弱者に対しては,特別な給食を行うことが望ましい。
9.疾病者・要療養者は校医の意見により休養させる。
6.体育科の設備と用具
整った環境において教育の効果は最もよくあがる。環境的要素の重要な一つに設備や用具がある。運動場という活動の場は,家庭や教室と同等の価値を持つものであるから学校はできるだけその充実に努めなければならない。
生徒は設備や用具が整っているだけでよい活動を営むものであるから,運動場や体育館を常に整備し,用具をいつでも生徒のために活用できるようにしておくことが必要である。また設備・用具を安全にいつまでも活用できるように組織化することが体育科の立場からだけでなく,生徒の正しい発達のため,きわめて必要なことである。
わが国の現状では学校の体育施設の充実を早急に望むことは困難であるが,今後新しくつくられる学校のために,また拡充をはかる際の参考のために標準と思われる体育の設備や用具の概要を掲げる。
1.中等学校の運動場面積についての現行規準
(2) 高等学校 屋外運動場の面積は,ひとりあたり30平方メートル 15,000平方メートルを下らないこと。
文部省令第一号 高等学校設置規準 23.127参照)
(1) 屋外運動場
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陸上競技
野 球 ソフトボール サッカー スピードボール タッチフットボール ラグビー(トライボール) ハンドボール ホッケー す も う 巧 技 |
1 |
1.専用または兼用とする。
2.陸上競技場は一周200メートル以上のトラック,100メートル
3.各種球技のゴールポスト・バックネットを設備する。 4.すもう場は最低1とする。 5.鉄棒は低・高合わせ最低十とする。 |
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バスケットボール
バレーボール テ ニ ス バドミントン フリーテニス |
8面 |
1.専用又は兼用とする。
2.男女別に各専用コートを設けるのが望ましい。 3.季節的取扱により活用するためには移動設備が望ましい。 |
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バスケットボール場
バレーボール場 ピンポン場 巧技用設備(鉄棒・つり棒・つり輪) 照明燈 足洗い場 シャワー室 更 衣 室 用 具 室 ステージ 便 所 |
1 |
1.専用または兼用とする。
2.運動のため使用できる面積は500平方メートルを最低とする。 3.床は板張りとする。 4.高さは7メートルを最低とする。 5.できれば体育室または教官室を付設する。 |
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飛込み台
更 衣 室 シャワー 便 所 照明設備 機 械 室 |
1 |
1.深・浅2プールを設けることが望ましい。
2.更衣室・シャワー室・便所は男女別にする。 3.できれば教官室を付設する。 |
「備 考」
各球技についての最低必要面積表
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1.バレーボール
2.バスケットボール (男) 3.バスケットボール (女) 4.テニス 5.サッカー 6.ソフトボール 7.ハンドボール 8.ラグビー 9.ベースボール 10.バドミントン |
22メートル×11メートル
25メートル×13メートル 22メートル×12メートル 23メートル×10メートル 90メートル×60メートル 35メートル×35メートル 90メートル×60メートル 90メートル×60メートル 80メートル×80メートル 7メートル×15メートル |
(2) 用 具
1.ドッジボール
2.ソフトボール 3.ワンアウトボール 4.野球ボール(軟) 5. 〃 (硬) 6.バスケットボール 7.ハンドボール 8.バレーボール 9.ラグビーボール 10.タッチフットボール 11.サッカーボール 12.テニスボール(軟) 13. 〃 (硬) 14.スピードボール 15.フリーテニスボール 16.卓球ボール 17.ネット(しゅう球・送球・ホッケー用) 18.野球用バックネット 19.バレーネット 20.テニスネット 21.テニス用ラケット 22.野球用バット 23. 〃グローブ 24. 〃ミット 25. 〃マスク 26. 〃胸あて 27. 〃すねあて 28. 〃ベース 29.卓 球 台 30.卓球用ラケット 31.ネ ッ ト 32.バドミントンネット 33. 〃 ポール 34. 〃 ラケット 35. 〃 シャトルコック 36.ホースシューズ 37.ゴールハイ支柱 38.フリーテニスラケット 39. 〃 ネット 40. 〃 ポール 41.ホッケー用つえ 42. 〃 パック 43.棒高跳び用支在 44. 〃 棒 45.走高跳び用支柱 46. 〃 バー 47.砲 丸 48.砲丸用足留材 49.円盤男子用 50. 〃女子用 51.やり男子用 52. 〃女子用 53.ハンマー 54.投てき用サークル 55.バ ト ン 56.ハードル 57.決 勝 柱 58.地ならし具 |
59.審判台(陸上・テニス・バレー)
60.スコアーボールド 61.スターティングブロック 62.スタートシャベル 63.跳 び 箱 64.マット(シュロ・ズック) 65.平均台(高・低) 66.移動式平行棒 67.移動式鉄捧 68.腰 掛 69.綱引用綱 70.なわとび用なわ 71.旗 72.た す き 73.巻尺20〜30,50.100 74.ストップウォッチ1/10秒,1/5秒 75.笛 76.出発合図用器具(ピストル) 77.空気入れ 78.し め 具 79.ピ ア ノ 80.オルガン 81.夕ンバリン 82.ド ラ 83.太 鼓 84.カスタネット 85.電気蓄音器 86.蓄 音 器 87.拡声装置 88.ダンスレコード 89.登山用ロープ 90. 〃 テント 91.アイゼン 92.自転車 93.ローラー 94.搬水具 95.リヤカー 96.ローラースケート 97.レスリング用マット 98.ボクシング用グローブ 99. 〃 サラウン ディングローブ 100.フェンシング用剣 101 防具 102.アメリカンフットボール 103. 〃 防具 104.輪 投 げ 105.ライン引き 106.体 重 計 107.身 長 計 108.胸囲形巻尺 109.座 高 形 110.握 力 計 111.背筋力計 112.肺活量計 113.棒 尺 114.血 圧 計 115.そ の 他 |
1.設置上の注意
(1) 設備はすべて日あたりおよび通風のよいところを選ぶのがよい。
(2) 屋外運動場は,トラック・コート・助走路・すもう場を除いて芝ふにすることが望ましい。
(3) コートはシーズンに応じて他のスポーツに転用できるように考慮する。
(4) 運動場には適当なしめりを持たせるとともに,排水について特に考慮する。
(5) 運動場のまわりには樹木を植えて,木蔭をつくり,ベンチなどおくのがよい。
(6) 各種コートは1ヵ所に集中することが望ましい。
(7) フィールド地区(大運動場)の一ぐうまたは別箇に約500平方メートル以上のコンクリート場を設け,雨上がり直後の体育に支障のないようにすることが望ましい。
(8) 運動場には,観覧席をつくることが望ましい。
(9) 専用体育館が得られない場合は講堂兼用とすることが適当であるがその場合でも更衣室・シャワー室・手洗所等はつくるべきである。
(10) 水泳プールの構築にあたっては,特に衛生に考慮を払い,伝染病の予防に注意する。
(11) 更衣室その他必要な場所は,男女別の取扱ができるようにする。
2.管理上の注意
(1) 学校長は体育施設管理責任者または管理委員を任命して,いっさいの施設経営の任にあたらせるのがよい。
(2) 施設の管理および維持については,常に次のようなことを留意しなければならない。
A.設備用具の正しい管理に努め,破損箇所の発見とその修理に努める。
B.用具室を整備し,用具の置場所を定める。
C.ボール類は使用後塗油し,空気を抜いておく。
D.備品簿を設けて貸出しを明らかにする。