(Ⅰ) 第1学年(第7学年)
Ⅰ 表 現
1 歌 唱
2) 次のような基礎的な歌唱技能(視唱ならびに聴唱)に習熟する。
イ) 調
ハ・ト・ニ・イ・へ・変ロ・変ホなどの各長調ならびに,その関係短調および,同じ調号を用いた日本音階。——簡単な転調を加える——
ロ) 音 程
全音階的音程
ハ) 拍 子
2/4 3/4 4/4 2/2 3/8 6/8
ニ) リズム
各種の基本リズム
ホ) 和 音
長・短三和音,長・短三度および六度,完全四度および五度の合唱。
へ) 形 式
一部 二部・三部などの形式を理解して歌う。
ト) 曲 想
歌詞の内容を理解して,発音を明確に,豊かな表情で歌う。
チ) 譜 表
ト音譜表
リ) 声 域
(変声期はロ——ロくらい)
3) 斉唱・輪唱・同声合唱などを盛んにし,その楽しさを味わい,歌唱への興味を増進するとともに,それらの歌唱技能を養い,歌唱による自己表現力を高める。
イ) 歌曲は,音程・技巧の困難なもの,音域の広いもの,曲想の理解しにくいものを避ける。
ロ) 歌詞は,曲と調和し,歌ってわかりやすいものであること。
ハ) 歌詞は,口語体を主とし,漸次文語体を加える(外国語——特に英語——の歌詞を加えてもよい)。
2) ピアノまたはオルガンの基礎演奏技術を習得する。
3) 弦・管・打楽器などの基礎演奏技術(楽器の持ち方・指使い・作音・音階ならびに音程練習など)を習得し,各種楽器の簡単な編成による合奏の基礎技術を正確にする。
4) 歌唱教材のような簡単な楽曲を合奏して,合奏の技能を養うとともにその楽しさを味わい,楽器演奏への自発活動を盛んにする。
5) あらゆる機会に楽器を演奏することによって,生活を楽しく豊かにするとともに,余暇を楽しく過ごす。
6) 個人および学校でもっている楽器を利用して,音楽的な効果をあげるような,楽器の組合せをくふうする。
7) 楽器をたいせつに取り扱い,保管や手入れをよくする。
2) 各種の人声および楽器の特徴,音(声)色ならびにその組合せの美しさを味わい,各種の演奏形態による音楽を鑑賞する。
イ) 女声と男声の種類および声色の特徴,独唱・合唱・重唱。
ロ) オーケストラや吹奏楽に用いるおもな楽器の音色の特徴,ピアノ・バイオリンなどの独奏,ピアノと他の楽器との二重奏,ピアノトリオ,弦楽四重奏,古典編成のオーケストラなどの演奏形態とその音楽。
4) わが国のわらべ歌や民謡を鑑賞する。
2) 長調の主要三和音で,終止形を作る。
3) 簡単な詩(自分や友人あるいは教師,詩人の作品)に旋律をつける。
(一部形式)
4) 楽譜を正しくきれいに書く。
2) 主要三和音とその連結,終止形,主要三和音による伴奏法などを理解する。
3) 一部形式・二部形式・三部形式を理解する。
4) 声と楽器の種類ならびに,その演奏形態を理解する。
5) 古典派の作曲家の生がいと,その作品の特徴を理解する。
6) わが国のわらべ歌や民謡と,家庭や社会生活との関係を理解する。
(Ⅱ) 第2学年(第8学年)
Ⅰ 表 現
1 歌 唱
2) 次のような基礎的な歌唱技能(視唱ならびに聴唱)に習熟する。
イ) 調
ホ長調・変イ長調ならびに,それらの関係短調および,同じ調号を用いた日本音階を加え,かつ転調を取り入れる。
ロ) 音 程
やさしい半音階的音程を加える。
ハ) 拍 子
前学年に準じる。
ニ) リズム
前学年で用いた基本リズムのいろいろな組合せと,音程への結びつきの程度を高める。
「この道」「菊」(なごりのばら)
和音合唱(属七を加える)
終止形の合唱(主要三和音)——リズムを変えたものも加える——
ヘ) 形 式
一部・二部・三部などの形式を理解して歌う。
ト) 曲 想
歌詞の内容と曲想との関係を理解し,曲想に個性的な解釈を盛って歌う。
チ) 譜 表
ト音譜表
リ) 声 域
(変声期はロ——ロくらい)
3) 斉唱・輪唱・同声合唱などを盛んにし,その楽しさを味わい,歌唱への興味を増進するとともに,それらの歌唱技能,特に表情技巧を習得し,歌唱による自己表現力を高める。
イ) 変声期を考慮し,変声中の生徒に対しては,教材を適宜移調する。
ロ) 外国語(特に英語)の歌詞を加える。
ハ) 歌詞の内容を音楽的に生かすように努める。
2) ピアノまたはオルガンの演奏技術を高める。
3) 弦・管・打楽器などの基礎演奏技術(整調・アクセントのつけ方・シンコペーション・あと打ち・三連音・レガート・リズム練習など) に習熟して,各種楽器の簡単な編成による合奏技能を養う。
4) 歌唱教材のほかに,簡単な器楽曲(マーチ・舞曲など)を加えて,楽器の編成や楽曲の形式に基いて,音楽的に効果のあがる演奏をして,合奏に対する興味を増進する。
5) 楽器演奏の技能を活用して,学校・家庭・地域社会の生活を楽しく豊かにするとともに,余暇を楽しく過ごす。
6) 個人および学校でもっている楽器を利用して,小規模のいろいろな楽器の編成をくふうする。
7) 楽器をたいせつに取り扱い,保管や手入れをよくする。
2) 大編成のオーケストラに使用する楽器,吹奏楽に用いる特殊楽器,民族楽器などと,それらの音楽に対する興味を刺激し,かつ,その鑑賞力を高める。
a) ベースクラリネット・サクソフォーン・チェレスタ,ハープ・サック系の諸楽器・マンドリン・ギターなど。
b) ロマン編成と近代編成のオーケストラとその音楽・吹奏楽・民族音楽。
4) わが国および外国の民謡を鑑賞する。
2) 数種の長調(ト・へ・ニ・変ロなど)の主要三和音の連結法を習得する。
3) 簡単な詩(自分や友人あるいは教師・詩人の作品)に旋律をつける。
(一部形式・二部形式)
4) 楽譜を正しく速く書く。
2) 前学年に準じ,和声の初歩知識を得る。
3) 複合三部形式を理解する。
4) 大編成のオーケストラに用いる楽器,吹奏楽に用いる特殊楽器,民族楽器などの特徴や用途およびそれらの楽器を含む演奏形態を理解する。
5) ロマン派の作曲家の一生と,その作品の特徴を理解する。
6) 各国の民謡と社会生活との関係を理解する。
(Ⅲ) 第3学年(第9学年)
Ⅰ 表 現
1 歌 唱
2) 次のような基礎的な歌唱技能(視唱ならびに聴唱)に習熟する。
イ) 調
前学年に準じる。
ロ) 音 程
および半音階的音程の各種。
ハ) 拍 子
前学年に準じ,リズムおよび旋律との結びつきを複雑にする。
ニ) リズム
前学年に準じる。
ホ) 和 音
副三和音を含む連結した和音の合唱(リズムを変えた合唱も加える)。
へ) 形式
通作形式を加えた各種の唱歌形式を用い,それらの形式を理解して歌う。
ト) 曲 想
歌詞の内容と曲の構成との関係を理解し,曲想に個性的な解釈を盛って歌う。
チ) 譜 表
ト音譜表ならびにへ音譜表。
リ) 声域
3) 斉唱・輪唱・合唱(同声及び混声)などを盛んにし,その楽しさを味わい,歌唱への興味を増進するとともに,それらの表情技巧を習得し,歌唱による自己表現力を高める。
イ) 斉唱・輪唱・合唱の特徴を理解し,その妙味を発揮する。
ロ) 外国語(とくに英語)の歌詞を加える。
ハ) 歌詞の詩的な情緒を音楽的に生かして歌う。
2) ピアノまたはオルガンの演奏技術を高めて,楽器による基本的な音楽表現力の発達をはかる。
3) 合奏用楽器の演奏技術を高めて,各種楽器の簡単な編成による合奏や吹奏楽の合奏に習熱する。
4) 本格的な合奏曲(マーチ・舞曲・序曲など)を加えて,楽器の編成および楽曲の形式に基く合奏をして,いろいろな音楽を知り,合奏の美しさを味わうとともに,合奏に対する自発活動を活発にする。
5) 楽器演奏の技能を活用して,家庭・学校・地域社会の生活を楽しく豊かにするとともに,余暇を楽しく過ごす。
イ) 楽器の演奏を楽しみ,家庭や学校で,あらゆる機会に,個人やグループで演奏する。
ロ) 合奏のグループが,学校や地域社会で,公開演奏または,演奏行進をする。
6) 個人および学校でもっている楽器を最大限に活用して,音楽的効果がじゅうぶんあげられるような楽器の編成をくふうする。
7) 楽器をたいせつに取り扱い,簡器な修理は自分でする。
リード・近代組曲・歌劇・オラトリオなど。
3) 近代音楽・現代音楽に親しみ,それらの特徴をとらえる。
4) わが国および外国の民謡ならびに民族音楽を鑑賞する。
2) 和音の連結法を習得する。
長調の主要三和音に属七を加えて連結する方法を習得する。
3) 簡単な詩(自分や友人あるいは教師,詩人の作品)に長調旋律をつけ(一部形式・二部形式),それに簡単な和声づけをする。
4) 楽譜を正しく,美しく,速く書く。
2) 和声および対位法の知識。
イ) 主要三和音とその転回・属七の連結・終止形・転調の知識を得る。
ロ) 対位法の概念を得る。
3) 唱歌形式・複合三部形式・変奏形式・ロンド形式・ソナタ形式などを理解する。
4) 楽器の構造を理解し,よい音色を得るための操作法を会得する。
5) 近代および現代の作曲家の一生と,その作品の特徴を理解する。
わが国の作曲家が,わが国の現代の音楽の発達にどのように貢献したかを理解する。
6) 民謡や民族音楽と,社会生活との関係を理解する。