第4章 中学校における英語指導計画
第2章で扱われているが,教科の別を設けることがちょうど人為的で不自然であるように,この章および次の章で,いろいろな学習経験を区別することは人為的で不自然である。「主として口頭」「主として読み方」とか「主として書き方」という項で「主として」という語を用いたのもまたこの理由によるのである。ここに用いられた「口頭の」という語は「耳の」経験すなわち「口に出して答える経験」とともに,「耳から聞いて受け取る経験」をも含んでいる。
中学校の経験と高等学校の経験との間には,はっきりとした区別はないということもまた注意しなければならない。生徒は中学校第1学年と第2の間,中学校第2学年と第3学年の間,高等学校第1学年と第2学年の間,または高等学校第2学年と第3学年の間よりも中学校第3学年と高等学校第1学年の間のほうがずっと速く成長するものではない。生徒は突然に成長して成人になるのではない。それゆえ中学校と高等学校との指導計画の間に,人為的な不自然な隔たりはないし,またあってはならない。それゆえ高等学校で現代文語体が不意に出てきたり,中学校での口語体の標準語を強調したことと相入れないようなことがあってはならない。高等学校第1学年にはいると,生徒が突然に異なった性質の事がらを同化することができるようになるとか、またそれによってまったく違った種類の教育的な食物を求めると考えるのはまったく誤りである。中学校および高等学校の指導計画や,本書につけた図表を研究すれば,経験はかなり平均した割合で成長しなければならないし,またそれらは一から他へと続き,また学年の進度の原理は高等学校第2学年と第3学年の間も,中学校第1学年と第2学年の間も同様であることがわかる。中学校では口語体の標準語,高等学校では現代文語体の標準語を推奨することは,前者が学習経験の機能的な構成や学習指導を意味し,後者がこれと矛盾した技術を要する形式的な知識を与えることを意味するものではない,ということを強調しなければならない。
読者はなにゆえ取り扱えないほど多くの経験が述べられているのかと,不思議に思うかもしれない。その理由は,教師が生徒の関心や必要に応じて,最も適当と思われるものを選んで適応させたり,混合したり,付け加えたりしてもよいというだけの意味で並べてあるのである。学習経験の試案は,ちょうど資料単元と同じようにひとつの倉庫なのである。
前学年の同じ項または似た項のもとにある学習経験は,絶えず参考にしている。これは不必要なくり返しを避けるばかりでなく,またある学年と他の学年との間に非常に緊密な関係があるということを示すためにしているのである。もちろん単に参考にすることのみが,学習活動の一致を示すものであるということを意味してはいない。絶えざる発展と変化がなければならないという事実はわざわざ述べていないけれども理解していただきたい。
注意すべき重要なことは,学習経験の配列がいかなる教育的配列にもよっていないことである。学習経験が種類によって機能的に示す場合はそのような配列は不可能である。それゆえ教師はすでに示唆したように,混合したり,適応させたり,付け加えたりしなければならない。
ある学習経験をある学年ばかり割り当てて他の学年に割り当てないということはあまり窮屈にとってはならないし,学年によって学習経験を続けてあげていないことが特に割り当てた学年にだけ限定しなければならないことを意味しない,ということに注意することはまた重要なことである。
特殊目標は,知識と理解,技能と能力,態度と鑑賞,習慣と理想として分類することができる。外国語の学習を始めるにあたって最も重要な目標は,望ましい技能・能力および習慣を発達させることは当然である。もっともこの段階においても,望ましい態度・鑑賞および理想と関係のあるものがありうる。後日言語における基本的な技能・能力および習慣が発達したあとで,望ましい態度・鑑賞および理想にもっと注意を払ってもよい。
以下が中学校第1学年から高等学校第3学年までの目標試案の表である。一般的にいって,中等学校を通じて目標が継続しているということを承知してもらいたい。言い換えれば,中学校第1学年に例示されたこれらの目標は,後の学年に多くの場合またはたいていの場合継続しているのである。実際にはほとんど同じである目標を,再びくり返すことを避けるために,(たとえば難易の程度の問題のごときものは除いて),学習のあとの段階に適用されない語はかっこで囲んである。
ある学年の程度以上に厳密には適用しないような目標は,そのような意味のしるしをつけていない。その理由は,ある一定の学習の段階がすめば,このような目標はもはや重要性がなくなるという概念を起させないためである。各学年における生徒の学習経験の表を研究すれば,その表にある学習経験が特別の学年に集中されてもよいことを示すものであって,特に技能や能力をじゅうぶん身につけていないならば,どんな学習の段階においても,その後に得られる利益について取捨選択したり等閑に付してもよいということを意味してはいない。
主として口頭に関するもの
(2)ことばとして英語を学習するのに,使っている英語と日本語との著しい相違についての知識。
(3)いろいろな場面や文の前後の関係において(簡単な)語・句・文が口頭で使われているとき,その意味をつかむ能力。
(4)教師または他の生徒が話す(簡単な)英語の語・句・依頼・文に対して,動作・ことばまたは両方で正確に答える能力。
(5)例にならって英語の音を発する能力。
(6)(簡単な)質問をしたり,それに答えたりする能力。
(7)正しい抑揚・強勢およびリズムを使う能力。
(8)適当な速さですらすら話す能力。
(9)(簡単な)英文で絵やありふれた物品や動作について述べる能力。
(10)(簡単な)あいさつをしたり,それに答えたりする能力。
(11)教科書の教材に基いて,一時に一つか二つの(簡単な)文を含む(簡単な)会話を行う能力。
(12)(簡単な)歌を歌う能力。
(13)英語の散文および韻文を暗記しあんしょうする能力。
(14)ことばと動作とを結びつける助けとして,(簡単な)物語や対話を劇として演ずる能力。
(15)ことばの単位として,ありふれた文句の意味を解し使う能力。
(16)完全な文で考えを言い表わす能力。
(17)(簡単な)表現を用いて紹介する能力。
(18)(簡単な)さしずをしたり,されたりする能力。
(19)置き換えや転換や完成することによって,文や文の一部などを口頭で作文する能力。
(21)文字を見てわかり,文字の音を聞いてわかる能力。
(22)口頭で学んだ語の音が,印刷してある語と同じであるかどうかわかる能力。
(23)口頭で自分のものにした事がらに基いている教材を読む能力。
(24)文字を一つ一つ拾って読まないで,語や句として読む能力。
(25)理解しながら,英語らしく音読する能力。
(26)印刷したものや,筆写したものを読む能力。
(27)学年の程度にふさわしい新聞や,新聞の記事を読む能力。
(28)本や雑誌の中で学年の程度にふさわしい部分を読む能力。
(29)語とそれらの内容を描いた絵とを結びつける能力。
(30)図書だなで本を見つけ出す能力。
(31)図書だなを作ったり,作ることを手伝ったりする能力。
(32)図書だなの価値の理解。
(33)英語のスクラップブックを作る習慣。
(34)国語に習慣的にたよらないで,直接に読みとる習慣。
(36)英習字において,一般に認められている規則や技術を守る習慣。
(37)活字体や筆記体で黒板や本から,語・句・文を書き写す能力。
(38)教肺の読むことを書き取る能力。
(39)口頭または筆記の問いに対して答を書く能力。
(40)思い出してある事がらを書く能力。
(41)正確につづる能力。
(42)置き換えや転換や完成することによって,文や文の一部などを作って書く能力。
(43)国語に習慣的にたよらないで,英語で考える習慣。
(44)グループ活動において協力することの価値の理解と,協力の習慣。
中学校第2学年
主として口頭に関するもの
(2)番組の項目を口頭で知らせる能力。
(3)(簡単な)英語で地図を説明する能力。
(4)暗記した(簡単な)対話や劇に参加して演ずる能力。
(5)人形しばいを上演する能力。
(6)(短い)物語や伝記や一連の動作を,劇にして再現する能力。
(8)物語の中の登場人物の話す部分を,感動させるように読む能力。
(9)黙読をする能力。
(10)読み方教材に基いた質問に対する答に合う事実を,教材の中から見つけ出す能力。
(11)目次表・索引および語い集を便う能力。
(12)辞書を使う能力。
(13)楽しみに読む能力。
(14)(短い)伝記を読む能力。
(15)(短い)物語や小説を読む能力。
(16)劇や脚本を読む能力。
(18)大文字を正確に用いる能力。
(19)(簡単な)英語で地図について書いて述べる能力。
(20)ありふれた略語を用いる能力。
(21)適当な余白をあけたり,同じような常用的慣習を守る習慣。
(22)掲示板の掲示を書く能力。
(23)(簡単な)日記をつける能力。
(24)(短い)私信を書く能力。
中学校第3学年
主として口頭に関するもの
(2)人の言った事に対して口頭で応ずる能力。
(3)紙しばいをして人を楽しませる能力。
(4)実際の用のために,電話で話す能力。
(5)準備して(短い)演説をする能力。
(7)百科事典やその他の参考書を使う能力。
(9)図表について,(簡単な)英語で書いて述べる能力。
(10)はり札やさげ札を書く能力。
(11)手紙にあて名を書く能力。
(12)学校新聞や雑誌に英文記事を書いて出す能力。
(13)英語を常用語としている人々を招待したり訪問したりすることに伴う適切な行動。
(14)委員会の内外における。他人の意見に対する望ましい態度。
高等学校第1学年
主として口頭に関するもの
(2)劇として演ずるように,学級で書き改めた物語や対話を劇として演ずる能力。
(3)読み物の中の,物語や逸話を話す能力。
(4)討論を進めていく能力。
(5)ディスカッションに参加する能力。
(8)報告を書く能力。
(9)荒筋やまとめを書く能力。
(10)自分自身の言語行動に対して責任感を養うこと。
(11)英語を常用語としている人々に対して,たとえば社交的会合などにおいて,よいとされるようなりっぱな気持のよい作法を
高等学校第2学年
主として口頭に関するもの
(2)創作物語を話す能力。
(3)議事法による会合を開く能力。
(4)クラブの会合を開く能力。
(6)書評を書く能力。
(7)創作物語を書く能力。
(8)読むときに批判的な判断力を働かす能力。
高等学校第3学年
学年目標として付け加えるべきものはない。
下記の学習経験における表題の前のかっこの中に番号を付していない。これは,教師が適宜学習経験を追加したうえで番号をつけてもらおうと思ったからである。
A.主として口頭に関するもの
( )英語を知ること
このような作業がひととおりすんだら次になすべきことは,生徒が英語を耳に聞く前に話すことを期待することはできないから,まず生徒に英語そのものを耳から聞かせてやることであろう。言い換えれば,このことは無言の同化が表現に先行しなければならないことを意味している。生徒をして英語を同化させるに際して教師の使うことばは,ごく自然なものでなければならない。それゆえ不自然になるほどはっきりと発音しようとしてはならない。この理由から縮約形が自然である場合は,非縮約形よりはむしろ縮約形の方を最初の段階から取り入れるべきである。特に非縮約形は正常なものとは異なった語感を与えるからである。たとえば I can't と I cannot とはふくみが同じではないし,I cannot は強意的であるばかりでなく,ときには失礼になることもある。また英語を常用語としている人々が連結して発音している単語は,孤立して発音してはならない。弱形になりうる船(weakenable words)は(付録Ⅱ参照),意義上強意が与えられない場合,縮約形と同じように,まったく自由に取り入れなければならない。
教師は自分が言っていることの意味を視覚の助けや,必要な身振りなどによって伝えなければならない。話題は他の学習活動を誘導するようなもの,すなわち生徒の側に同じことをなすことを求める無言の動作による返答を選ぶのがよい。無言の同化が,生徒に同化することを期待しえない何かによって先行されるかもしれない。英語をこのように聞かせる目的は,生徒の耳に英語の感じを印象づけることにあるからである。同化のための教材の例を次に掲げる。
(a)This is a door.
I am opening the door. I am shutting (closing) the door. This is a door. I am opening the door. I am going out. I am shutting(closing) the door. (Loudly from outside.) I am opening the door. I am coming in. I am shutting (closing) the door. (b)This is a pen. This is a book. This is a pen. It isn't a book. This is a book. It isn't a pen. The pen is on the table (desk). This is a table (desk). The pen is on the table (desk). Where's the pen? The pen (It) is on the table (desk). The book is on the table. Where's the book? The book (It) is on the table (desk). Start again— What's this? It's a pen. What's this? It's a book. Where's the pen? It's on the table (desk). Where's the book? It's on the table (desk), too. What's this? It's a table (desk). (c)This is a pencil. This is a pencil, too. One pencil. Two pencils. There are two pencils. This is a pencil, too. One pencil. Two pencils. Three pencils. There are three pencils. Look. There are three pencils. Where are the pencils? The pencils (They) are on the table (desk). Look. This pencil's short. Look. This pencil's long. This is a pencil. This is a short pencil. This is a long pencil. |
( )動作による英語学習——無言の反応
この種の練習は生徒の側に積極的な参加を奨励し,力の弱い生徒にも,たとえ英語を一語もしゃべらないでも,動作で応じているから,自分も学習していると感じさせるという点においてすぐれている。
(a)For an entire class:─
Stand up. Sit down. open your books. Shut (close) your books. Open your books again. Shut (close) your books again. Put your books on the right side. Put your books in the middle. Put your books on the left side. Hold your books in your hands. Hold your books in your right hand. Hold your books in your left hand. (b)For an entire class:─ Open your match-boxes. Take out a match. Take out another match. Light a match. Take out three matches. Put one match back in the box. Shut your match-boxes. Open your match-boxes again. Etc. (With objects of this kind the teacher should request the pupils beforehand to bring them into class.) (c)For individual pupils:─ Stand up. Go up to the window. Open the window. Thank you. Shut the window. Thank you. Go back to your seat. (d)For individual pupils:─ Take a sheet of paper. Write your name. Now, write your teacher's name. (Activities of this kind can be done by all as well.) Hand me the sheet. Thank you. Go up to the blackboard. Write your name. Draw a line under it. Erase your name. Etc.(Activities of this kind can be done by a number of pupils as well.) |
( )動作による英語学習──ことばを伴う動作
これらの学習活動を行うのに二つの型がある。(1)教師は個々の動作の場合において,どうすべきかということを生徒に話して助言を与える。(2)教師は生徒にヒントを与えないで,心理上相互に関連のある一連の動作を記憶させることによって,生徒に動作をさせること。(1)の場合に,もし生徒ができると思えば,同時にいくつかの命令を出してもよい。
(a)I'm opening the door.
I'm shutting (closing) the door. Etc. (See A (1) b. (a).) (b)I'm going up to the door. I'm walking. I'm opening the door. Etc. (The actions may be described in greater detail than in b (a).) (c)I'm (We are) standing up. I'm (We are) sitting down. I'm (We are) opening my (our) book (books). Etc. (See Samples under A (2) b.) |
( )動作による英語学習──二人称・三人称を用い始めること
(2)教師は動作をするが,自分が何をしているかを言わないで,自分が何をしているかを尋ねる。
三人称は,別の生徒または他の生徒たちが何をしているかを尋ねることによって紹介することができる。これも二つの方法によって行うことができる。
(1)教師がひとりの生徒に何か動作をするように求める。その生徒や他の生徒たちは,その動作といっしょに話しことばを伴う動作を行う。教師はすかさず別のひとりまたは数名の生徒に前の生徒が何をしているかを質問する。(2)教師は生徒たちに何か動作をすることを求める。その生徒または他の生徒たちは求められたことを実行はするが,何も言わない。教師はすぐに別の生徒または他の生徒たちに何がなされているかを聞く。
Teacher | : | I'm erasing the blackboard. |
What am I doing? | ||
Pupil(s) | : | You're erasing the blackboard. |
Teacher | : | I'm drawing a circle. |
What am I doing? | ||
Pupil(s) | : | You're drawing a circle. |
Teacher | : | I'm drawing another circle. |
What am I doing? | ||
Pupil(s) | : | You're drawing another circle. |
Etc. |
Teacher | : | I'm opening a box. |
What am I doing? | ||
Pupil(s) | : | You're opening a box. |
Teacher | : | I'm taking out a piece of chalk. |
What am I doing? | ||
Pupil(s) | : | You're taking out a piece of chalk. |
Teacher | : | I'm holding a piece of chalk. |
What am I doing? | ||
Pupil(s) | : | You're holding a piece of chalk. |
Etc. |
What am I doing?
Pupil(s):You're erasing (the writing on) the blackboard.
Teacher draws a circle but says nothing except:
What am I doing?
Pupil(s):You're drawing a circle.
Etc.
(d)
Teacher to A | : | Erase (the writing on) the blackboard, A. |
A | : | I'm erasing (the writing on) the blackboard. |
Teacher to B | : | What is a doing? |
B | : | He's erasing (the writing on) the blackboard. |
Teacher to A | : | Draw a circle, A. |
A | : | I'm drawing a circle. |
Teacher to B | : | What is A doing? |
B | : | He's drawing a circle. |
Etc. |
Teacher to B:What is A doing?
B: He's erasing (the writing on) the blackboard.
Etc.
( )動作による英語学習──いろいろな型を組み合わせること
After this type of silent assimilation has taken place the teacher proceeds to ask questions based on the matter taught, giving directions as well.
Teacher | : | What have I got? |
Pupil(s) | : | You have a book, sir (Miss X). |
Teacher | : | (Reads) I'm reading. |
Teacher | : | A, Please read page 10. |
Teacher | : | B, what is A doing? |
B | : | He (She) is reading. |
Teacher | : | C,D, and E, Please put your books on your |
desks. Turn to page 11 and read. | ||
Teacher | : | F,G, and H, what are C, D, and E doing? |
F,G,H | : | They're reading. |
Etc. |
I have some records of violin music. I have some records of piano music, too. I am placing a record on the gramophone (phonograph). Listen. (Places hand to ear.) This is violin music. It is loud (Plays loudly.) It is soft. (Plays softly.) I am taking the record off, I am playing some piano music. Listen. (Places hand to ear.) It is loud. (Plays loudly.) It is soft. (Plays softly.) The violinist is Heifetz. The pianist is...
Etc.
Teacher | : | What's this, A? |
A | : | It's a gramophone. |
Teacher | : | What are these? |
B | : | They are records. |
Teacher | : | C, place this record on the gramophone. |
Teacher | : | C, who is the violinist? |
C | : | It's (not: He is) Heifetz. |
Etc. |
( )実物・絵画および動作を口頭で述べること
How many people are there in the room?
What is the little boy doing?
Is he standing or sitting down?
On what sort of chair is he sitting?
Etc.
anomalousという語は,Idiomatic and Syntactic English Dictionary(注1)の説明によると,「普通のものとはある点で異なる」という意味だが,一方 an anomalous finite は同じ辞書の説明によると,他のfinite ver'b と異なる英語の24の動作の一つである。(その理由は,これらの動詞はその次に not が使われたり,主語と位置が代ったりするからである。)(それで——he must;he must not; must he? )もちろん古い英語やある種の文体では not は変則でない動詞を伴うことがある。たとえば I came not; I take not等。また I think not や I believe not のごとき例は,この文法的範ちゅうに属さない。その意味は「そうでないと思う」とか,「そうでないと信ずる」にあたる。
have,has,had,
do,does,did,
shall,should,
will,would,
can,could,
may,might,
must
ought
need
dare
used
Is Mr.Smith coming?No,I don't think so. のごとき会話においては,so という語が he is を代表していて,すなわち I don't think he is. であるからこの型は使われない。
日本語には,英語的な見方からすれば,質問にぴったり合わない答をする傾向があるから,問の文に用いられる型で忠実に答えるよう,特に初歩の段階の生徒を指導することは絶村に必要といえよう。
Is Taro coming? Yes (No), he is (n't).
Have you a knife? Yes (No I have (n't).
(The perfect tenses are usually too hard for the first year in English.)
Shall I open the window? Yes, please
(The shall here is an offer, and hence a difference in the reply.)
Will you write your name here? Yes (No), I will (won't).
(No,I won't is very rude if the question is a request, but all right if it is simply a question.)
Can you write English? Yes (No), I can ('t).
May Taro go to the movies? Yes (No), he may (n't).
Must I do it now? Yes you must. (No, you needn't)
Etc.
( )やさしい問答──Wh- question を知ること
What | Who(m) | Which | |
Where | When | Why | How |
What is Hanako doing? She is drawing a picture.
Who's that? That's Mr.Kondo.
Who did you give it to? I gave it to Chiyoko.
(Who,not Whom,is the form in practice when not preceded by a preposition. W. Stannard Allen, in his Living English Structure, Longmans, Green and Co., London, New York, Toronto, 1947, P. 203, says: “Whom? For about four hundred years this form has been dropped from the spoken language. It is found only in the most formal kind of writing. Foreign students should be strongly discouraged from using it at all in spoken interrogatives.”)
Which is yours? This one is.
Which do you want? I want this one.
Where's Goro today? He's staying at home with a cold.
When does school begin? It begins in April.
Why did you go? Because I wanted to see the play.
How did you get there? I got there by train.
(Why and How are rather difficult for most 7th graders.)
(前置詞を伴わないときは,実際には Who であって Whom ではない。
W.Sannard Allen は,その著書Living English Structure,Longmans,Green and Co.,London,New YorK,Toronto,1947,p.203 次のように述べている。「 Whom? 約400年間,この形は口語から脱然してきた。最も形式的な書き方にのみ,この形は見られる。外国の学生には,口語の疑問口文において,これを決して使わないようにすすめるべきである」と。)
( )口頭作文
A.置き換え練習
置き換え法は実際に最初の授業から教えることができる。もしわたくしが
次に置き換え法の練習を例示しよう。そして結局はすべての構文の型や動詞の型(付録Ⅰ参照)について,このようなことをすることによって,さらに発展させてもらいたい。表(注2)とともにそれを活用する練習がほしい。
At | one(two,three,etc)
one-thirty(two-thirty,etc) half past(or after) one,(half past two,etc) quarter past(or after) one(quarter past two,etc) quarter to(or of)one (quarter to two,etc) |
on | Sunday(Monday,etc)
the first(second,etc) of January(February,etc) January(February,etc) the first(second,etc)
|
I
Jiro Hanako Nobody We Who etc. |
came here
went to the Ginza wrote a letter visited Nara had sukiyaki bought a bicycle etc. |
yesterday
the day before yesterday today this morning,afternoon,etc. yesterday morning,etc. last night etc. |
B.転換練習
To see is to believe.
b. Watching a baseball game is one of my hobbies.
To watch a baseball game is one of my hobbies.
c. Arriving at the station, he went straight home.
When he arrived at the station, he went straight home.
(Perhaps a little advanced for most 7th graders.)
d. They took him home at once.
He was taken home (by them) at once.
(It is customary in good usage to omit such words as“by them”, unless the agent requires special emphasis or mention.)
e. I go home at 3 o'clock.
I went home at 3 o'clock.
I am going home at 3 o'clock.
I shall go home at 3 o'clock.
Etc.
C.完成練習
Here is a (taking some thing out of a pocked).
I see a bottle on .
I am putting this box beside .
I am putting the pencil inside .
I am looking out of .
D.語句の並べ代え
単なる練習としてなされると,よくありがちの無味乾燥で興味のないものになるが,どのグループが最良の成績を収めるかを見るため,ちょっとした競争を行えば,生徒はむきになって張り合うであろう。前もってこれに関係した構造形式をじゅうぶん基礎練習もしないで,この種の練習をすることは,危険なことである。
1.window opening Ted the is.
2.Jack breakfast is his having.
3.station the is from to it how here far?
4.afternoon what you are this doing?
( )教室会話(常とう会話)
普通の会話は生徒が必要な知識や技能を習得しないうちは,教室では実施することはできない。その上絶えず忘れた表現の暗示を与えてやったり修正してやらなければならない活動を奨励することは,教育上よくない。第1学年では普通の会話に近い,いかなる活動も不可能であるばかりでなく,教育上望ましくない。その理由は,初歩の段階に教えられる種類の英語は,ひどく不自然であるばかりでなく,たとえブロークンでないとしても,機械的である。しかし前の項に述べだ学習活動の用にあげてあるような教師と生徒との会話は,教室会話と見なされている。すなわち(1)いかに初歩で単純でも英語で意志の疎通をはかるものであるし,(2)このような活動を「教室会話」と称することは,生徒に何か価値あることを行っていると感じさせるからである。
常とう会話という語を見なれない人々のために,ここに Heraold E. Palmer の著書から次の一節を引用しよう。「この語はある特殊な結果をもたらすために,組織的な計画により配置された教師と生徒との一種の対話であると定義されよう」。常とう会話は,普通の会話(普通日常に使われている意味の会話)という項目に属しないあらゆる対話の形式を含む。(注3)
( )テキストによる生徒相互の会話
B:He is thirteen (years old).
A:At what time does he get up (every morning)?
B:He gets up at six.
A:At what time does he have (his) breakfast?
B:He has it at half past six.
Etc.
B:She is......
A:How old is your brother D?
B:He is......
A:At what time do you get up every morning?
B:I get up at......
A:At what time do you have breakfast?
B:I have it at......
A:At what time do you have lunch?
B:I have it at......
Etc.
( )テキストによらない会話
これには動作によって英語を学習すること,実物・絵画・動作を口頭で述べること,間答すること,教室会話を行うこと,生徒がテキストを使わないで行うその他の「会話」の活動などかある。あいさつをしたり,あいさつに答えたり,折に触れて発した問いに答えることも,会話の学習活動である。
テキストを離れて行う会話と教室会話との相違は割合に少い。おもな相違は,前者が後者のように常とう会話や教室会話に限定されないという事実である。
テキストを離れての会話活動を行うことは,生徒に教科書だけの狭い範囲から離れて,いくつかの場面において,教科書によって習得した言語を使ったり,聞いたりさせるという点で,非常に重要である。生徒がいろいろな環境でそれを用いることを学ぶのは,いろいろな言語をいろいろな環境と結びつけて連想することを学ぶことによってのみできるのである。
( )例にならって語・句・文をくり返すこと
try | little | t not as in tea or steam | |
dry | riddle | d not as in day | |
Etc. |
(b)Biplosives etc. in which there is a temporary stoppage of breath:
I don't know what to do. | Not, whattu to do. | |
I don't think so. | Not, I don'to think so. | |
I'll go with the man. | Not, I'll go withu the man. | |
I'd telieve so. | Not, I'du believe so. | |
Etc. |
(c)R-linking and word-linking
Here and there | In British speech in which the final | |
r is not pronounced except when | ||
followed by a vowel sound | ||
In an instant | As: I-na-ninstant | |
Wait a minute. | As: wai-ta-minute. | |
Etc. |
( )語群・慣用的な表現および例文をあんしょうすること
この種の練習は,例にならって語・句・文をくり返す練習に次いでよく行われる。言語学習において有用な事がらを記憶したり,正しい習慣を会得するのに多くの時間が費される。あんしょうしたり記憶したりすることに次いで,学習した事がらを機能的に用いなければならない活動を与えてやるかぎり,このような学習活動は役にたつ。生徒の学習した事がらの内容や環境を変えさせるように用いられないならば,永続的な結果を期待することは望み薄である。離ればなれに物事を学習することは,役にたたない。どんな記憶もあんしょうも,この学習活動の意味と目的とのじゅうぶんな理解・鑑賞に基かなければならない。したがって,ほとんど理解されていないことをあんしょうさせることは賢明ではない。
模倣や記憶の重要性は,第二次世界大戦において,アメリカ合衆国陸軍特別教育計画中の“Mim-men”methods として知られているものに現れた。
“min-mem”という語は,mimicry and memorization(注4)(まねと記憶)という語から作られたのである。たとえこの学習活動の用に根本的に新しいものはなくとも,それが適切に扱われるならば,その価値は大である。
( )簡単な詩を暗記しあんしょうして歌うこと
The following songs are suggested as suitable for the 7th grade.
The Bell is Ringing (F. Silcher)
Are You Sleeping? —Round(Old French Song)
Mary Has a Little Lamb
( )蓄音機のレコードを聞くこと
蓄音機のレコードは,よい英語の例を提供するにも,また英語を母国語としていない教師の仕事の補充としても,特に価値がある。レコードは常に同じものを再生できるという利点と,またそのために退屈に流れやすいという欠点の両方がある。
生徒がじゅうぶんに利益を受けることができるように,前もっていろいろと準備するのがよい。
レコードを聞いた後で気がついた点について話し合うことはよいことである。発見は科目を学習するのに最善の要素であるからである。
レコードは,(1)生徒の英語を修正すること。(2)模倣してよい模範的なものを聞くことの点で役にたつ。
この問題のさらに深い論議やレコードの目録については,第6章教育課程材料の源とその学年配当を参照されたい。
( )ラジオを聞くこと
第1学年では,この分野に期待できるものは極めて少ない。なぜならば,たいていのラジオの番組は,この学年の水準には適切でないからである。「ラジオのスイッチをひねって,波長を合わせて不意になれない音の波を耳に聞くことは——それはまったく混乱している音に思われるだろうが,——まったく未経験者にとっては,どんな意味においても,役にたつものではない」(注5)しかし,英語の放送を聞くのは,英語の音に親しむいい手段なので,何を言っているかわからなくとも,いろいろな話し手の英語の放送を聞いて,生徒はなんらかの利益を受けることができる。しかし外国語にどんなに長年接触していても,また。たとえ純枠に外国のふん囲気においても,その人がそのような環境において学習しようという特別な意欲も必要も感じないならば,何が話されているかを理解しようという能力や英語を話す能力の習得に,ほとんど,または,まったく役にたたないということが経験によって示されているから,注意してラジオを聞くように努力しなければならない。
( )学校放送をすること
第1学年には,この分野では,あまり期待できない。しかし刺激として,また自信をつけるものとなるから,この少しのことが刺激となったり自信をつけたりして雲泥の差を生ぜしめることがある。
学級で習った歌,電話での想像上の会話,教科書を読むことや,このようなちょっとしたいくつかの活動は,たやすく行われる。
( )トーキーを聞くこと
トーキーの場合においては,写真が言おうとすることを伝えるのに助けとなることを除いては,ラジオを聞くことについて述べたことがトーキーにもあてはまる。
( )他の学級・学校および両親のためにプログラムを上演すること
学習において刺激を与える最もよい方法の一つは,生徒にときどきプログラムを出して,それに参加させることである。このような活動でなにか学習をいやにならせる傾向があるならば,教師のこの問題の取扱が根本的にまちがっているからであろう。もし教師が非常な野心をもちすぎて,その学習の「すばらしい」効果をりっぱに見せたいと思うと,その結果生徒に多くを期待し,この活動または他の学習活動に生徒が失望してしまうことになる。
第1学年の生徒は詩をあんしょうしたり,歌を歌ったり,きわめてやさしい想像上の会話に参加することができる。すべての,またはできるだけ多くの生徒が参加できるようにすべきである。この活動を決してすぐれた生徒にのみ限るべきではない。もし上級学年用の英語の劇があるならば,第1学年の生徒は,舞台やポスターなどを作ることを手伝うことができるであろう。
生徒のすることはなんでも,その活動が学習の刺激となるべきであり,その学習活動自身が第1学年の全英語課程に役にたつような英詰の学習を必要とするものであるべきである。
( )やさしいあいさつやきまった言い方を学ぶこと
ある形を紹介した後,教師は生徒にそれをくり返させたり,学習させたり使わせたりすることができる。できればどこでも適当な環境で社会的に認められた形を教えることが最もよい。あいさつの形のうちには,最も自然な方法で教えることができるものが多い。
日本語のあいさつや,きまり文句のひとつひとつに対して。それぞれ相当する英語があると考えるのは誤りである。日本人の言うことで英米人がまったく言わないことが多い。たとえば「いただきます。」「ごちそうさま。」「行ってまいります。」「ただいま。」「おかえりなさい。」という言い方に対して,これらに相当する言い方は英語には全然ない。ことばは社会的な道具である。それゆえことばの習慣は社会的様式の相違によって異なる。語や表現の占める語義学上の分野もまた違うのである。たとえば昼すぎに「おはようございます。」と言うのは不適当である。しかし英国人たちは午後1時ごろでもお互に“Good morning”といっているのを聞く場合が時々ある。これはたいていの英国人が,午後1時ごろに中食をとるという事実にある程度よるのである。その上 God morning.Goodbye.の軽い形として用いられる。
Good afternoon.
Good evening.
Good night.
How do you do.
How are you?
How is everybody?
How is (are) your family?
How is your father (mother)?
Thank you.
Quite well, thank you.
Doing all right, thank you.
Fine, thank you.
No, thank you.
So long.
I beg your pardon?
I beg your pardon.
Don't mention it.
You're welcome.
I'm glad (sorry) to hear that.
( )紹介すること
生徒たちに,この種のすべての学習活動において,英米の習慣に従うことを教えるべきである。次に注意しなければならない事がらを二三あげよう。(1)年齢・地位などの下の人を上の人に紹介すること。(2)男子を女子(婦人)に紹介すること。(3)婦人に握手を求めないこと。婦人は握手をしたくないかもしれない。(4)もしすわっているならば立ちあがること。(5)日本流におじぎをして同時に握手しないこと。これは日本の習慣と西洋の習慣との混同である。(6)まず目上または年長者に呼びかけて,目上または年長と思われる人の名を最初にいうこと。以上が一般的な規則で,疑いのある場合,たとえば先輩・後輩(目上・目下) などについては,常識で判断すればよい。
A: | Mr. Thomas, may I introduce Mr. Yamada? |
Mr. Yamada, Mr. Thomas. | |
B: | How do you do, Mr. Yamada. (They shake hands.) |
C: | How do you do, Mr. Thomas. I'm glad to meet you. |
B: | I'm glad to meet you, too. |
( )電話でやさしい話をすること
B:Hello.
A:This is Saburo speaking.
B:This is Hanako speaking.
A:How are you?
B:All right, thank you, and how are you?
A:All right, thank you.
B:What time is it?
A:It's two o'clock.
B:What are you doing after school?
A:I am going home. What are you doing?
B:I am going home, too.
A:Good bye.
B:Good bye.
( )さしずをしたり,されたりすること
これはさしずをしたり,されたりすることで,動作による英語学習の発展した形である。生徒たちに次のようにいうことを教えてさせるのがよい。
Hand in your papers,
Please close the door,
Please take this book to the library,
Please post this letter (card),
Etc.
B.主として読み方に関するもの
( )発音記号を読むこと
発音記号を学習するのに,目前の目的と窮極の目的とがある。一は発音を教えるための道具であり,一方わが国で編修されている英和辞書が発音記号を用いているから,後日辞書を使用するためである。
教師によっては,教師のいうことを生徒に発音記号で書かせるところまで教えるかもしれないが,これは一般的なならわしではない。
この問題についてさらに知りたければ,この問題についての付録およびこの第2巻の発音指導の章を参照されたい。
( )フラッシュ・カードおよびフラッシュ・ストリップスを作ったり読んだりすること(語・句・文)
これは純粋な口頭学習に次ぐ段階であり,よく行われている学習指導法である。外国で発行されている多くの外国語の本はこの計画によっているが,適当なものがほんの少ししかないか,または全然ないならば,このような材料は教室用に作ってもよい。
動作による英語と,絵を通じての英語とのおもな相違は,(1)動作は手足を動かすことに関係のある事がらを教えるのに適しており,(2)絵は動作や実物によっては説明できない人物・場所および物品を示すことができるという点にある。
絵を用いて教えるということは,動作や実物で教えることと統合することによって活気を与え,いっそう効果的にすることができる。
( )黒板に書いてあることを読むこと
この読み方は教師が黒板に書いた発音記号をも含むであろうし,発音記号の場合を除いては,生徒がすでによく知っている事がらを表わすべきである。発音記号については,良い発音を教え,または悪い発音を直すための場合にのみ,発音の練習をするがよい。原理としては,聴覚心像が視覚心像に先行すべきである。
生徒に印刷したものを読むことを求める前に,中間的段階として,黒板に書いたものを読ませることは賢明である。
( )謄写刷りの教材を読むこと
学習活動に変化を与えることは常にたいせつな条件であり,生徒はきれいに印刷された教科書とは少し違った感じのするものを読みたがるものである。生徒がもし習字がうまければ,幾人かの生徒が交代で書いてもよい。そしてこのことが,かれらにいろいろの書体のものを読ませるのに役だつであろう。これが後には学級英字新聞に発展するであろう。
( )生徒の書いたものを読むこと
他の学習活動と統合したこの種の活動は,上述の理由で価値がある。
( )教科書を読むこと
正しい方法は,むだなわき道の努力などをしないで,生徒が読むことができるようにしたり,指導するためにすべての読み方材料を口頭練習に基かせたりすることである。
読み方の材料の中の言語材料を前もって相当な程度まで口頭練習をなし,次に黒板やフラッシュ・カードやフラッシュ・ストリップスで語・句・文を読んでおけば,はじめて生徒は読む用意ができたわけで,その活動はひどい負担にはならない。実際知らない言語について初めの努力が,逐字的な読み方に終らないようにすることは困難ではあるが,この危険は適当な予備練習によって最小限にとどめうるし,また是正することができる。次に程度の低いものから程度の高いものを読む例を示そう。
(a) | Letter by letter: |
Jiro got up at six o'clock this morning. | |
(b) | Syllable by syllable: |
Ji ro got up at six o'clock this morn ing. | |
(c) | Word by word: |
Jiro got up at six o'clock this morning. | |
(d) | By groups or patterns: |
Jiro got-up at-six-o'clock this-morning. | |
(e) | A whole sentence: |
Jiro got-up-at-six-o'clock-this-morning. | |
(The last of these is practically out of reach for beginners,
but it is a goal to aim at). |
( )いっせいにまたは各自に音読すること
音読は,特にいっせいに読むことは,よくやりすぎがちな学習活動である。見たところ教師は,ほとんどなにもしないように思われるので学習活動をだらけさせるようになる。英語の特殊目標を考えるならば,日常生活でこのような活動はめったに行わないという事実から見ても,この活動に対して疑問が生じてくる。われわれの読書法の大部分は黙読である。それゆえ音読は生徒たちに,(1)正しい発音,(2)はっきりしためいりょうな発音のし振り,(3)適当な表現とリズム,(4)気持のよい声の調子,(5)流ちょうさを印象づける必要からするのである。以上のようなわけでこの学習活動に意味があるのである。教師が有能であっても,この活動で十二分の効果をあげるには,できるかぎりの努力と注意とを必要とする。もし教師が有能でないと,特に望ましくない習慣を発見したり,よい習慣に機敏に注意をひかないと,それはだらけた指導法になるばかりでなく相当な害を与える。
ひとりひとりで音読することは,その生徒が理解して読んでいるかどうかを見きわめる目的には,いっそう適切である。ただ一つの欠点は非常に時間がかかり,したがって退屈なものになることである。
あまりに批評しすぎたり誤りばかりを指摘することは,教師の共通の欠点である。批評は単に誤りを発見することばかりではない。実際よい点を指摘したりよりよい方法を暗示してやることが,はるかによい指導法である。
物語の中に幾人かの登場人物がいるならば,生徒にいろいろの役割をもたせるとよい。審査員が主宰して,おりおり読み方の競争をすることは生徒に喜ばれる。時にはまた,一生徒に音読させて,学級の残りの者または生徒のグループに聞かせるのもよいかもしれない。
( )新聞やウィークリーを読むこと
特に第1学年の指導を補助するために企画された英字新聞やウィークリーがあれば,しかもいい英語であれば,生徒に読むことをすすめるべきである。各生徒が一部ずつ買うことはできないし,また好ましくないかもしれない。二三部買ってそれを図書だなに備え,どの生徒もこれを使うことができるようにすることはできる。
もし新聞やウィークリーが学級の物ならば,生徒に対して,このような公共物に必要な態度や注意を教えることができる。
( )本や雑誌を読むこと
新聞やウィークリーを読むことにあてはまることは,本や雑誌を読むことにもあてはまる。
( )英語のスクラップブックを作ること
この種の活動をするには,最初は,理解することができ,興味ある英語で書かれた材料を集め,ノートブックにのりではらせることである。初歩者向きの英語英語の出版物がいくつかある。そしてこれらのものは興味をひくものである。しかし教師は,すべて他の学習活動と同じように。選ばれた材料が価値あるものかどうかを見てやるべきであり,絶えず生徒の気持をくんで指導を与えるべきである。
生徒たちは発行期日・発行物の種類等の順で,集めた材料を体系的にまとめることによって,ものごとを組織的にすることを学ぶことができる。
これらのスクラップブックは,それが置場所をまちがったり,扱い方をまちがったり,紛失しないように注意するために付けられた記録とともに,生徒間で公開したり交換させたりするとよい。
( )詩を読むこと
詩を読むという分野では,第1学年では,ほとんど行うことができない。というのは,散文のような構造をしていて,同時にじゅうぶんやさしいというような詩はきわめて少ないからである。散文のような構造をしている詩は詩としては味がなくなりがちである。詩は散文の言語材料で書かれなければならないと宣言したにもかかわらず,Wordsworth の最もよい詩でも散文のような構造をしていないのが大部分である。この理由で第1学年に適当な鑑賞や表現の程度で,生徒の歌える英語の歌の文句を生徒たちに読ませるのがよい。詩には英語のリズムを教えるのにたしかな利点がある。そしてそれは日本語にない強勢のリズムである。しかし生徒たちにお経式に読ませないようにしなければならない。このやり方は,どんな詩でもまちがいなく台なしにしてしまうからである。
( )学級図書だなおよび学校図書室を整備すること
学級図書だな・学校図書室を始めるには奨励と指導とを与えて計画を立てなければならない。最初の段階では,生徒に多くの読書を期待することはできないが,読み方を学習する窮極の目的が,あらゆる種類の書いたものを読むことができるようになることであることを忘れてはならない。ゆえに教師と生徒とはともに英語の定期刊行物・パンフレットやあらゆる種類の書物を学級図書だなに置くことを始めることができるし,また学校図書室に英語部門をつくることに手を貸すこともよい。学校当局が英語学習上の問題を知らないならば,英語の本を選ぶのに堪能でないかもしれない。英語教師や生徒は司書を助けて,ほしいものを推薦したり依頼したりしてもよい。
図書室は学校の中心であり,このことは生徒の英語や英語の文献の鑑賞や知識が進むにつれてますます真実となる。それゆえきわめて初期のうちから図書室の価値を理解し利用につとめるべきである。本だなに積まれてある半ダースぐらいの本でさえも蔵書であり,これがより大きな蔵書への基となる。
( )図書室で本やその他の物を見つけ出すこと
この学習活動の初歩にはいってもよい。もちろん生徒は,うまくアルフフべット順に索引を使って本を見つけ出すことは,ほとんど,またはまったく期待できない。しかしもし著者の称号や名まえが日本語でも出ているならば,索引カードによって本を見つけ出すことを教えることができる。
C.主として書き方に関するもの
( )書き方練習
生徒が特に美しい型で書こうとしないならば,必ずしも美観を強く求める必要はない。今日絶対必要と考えられていることは,書いたものがまったく読みやすいということである。
(2)あまりつめすぎたり,あけすぎないこと。
これはつめすぎている。 | |
これはあきすぎている。 |
(4)適当な大きさで書くこと。
読むのに困るほど小さすぎたり,1ぺージに数行しか書けないほど大きすぎるのもよくない。
(5)英語国民のやり方に従って正しく文字を書くこと。
印刷体において。飾り線のない字体と飾り線のある字体とを混同しないこと。
例は英文参照。
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||
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大文字のGは小文字のgを大きく書いたものではない。英文参照。 大文字のTおよびFを書くときの順序については,英文参照。まちがった順序は早く書くときにまちがってつながれる。Theを書く順序については,英文参照。
(注意。これらのことは例として述べた要点にすぎない。)
(6)ペンや鉛筆を親指・人指し指および中指のあいだに軽く抑えて持つこと。
ペンや鉛筆を引っつかむことは筋肉や神経の緊張を起す。それでは疲れるし,疲労は筆記ばかりでなく,他の活動まで能率を低下させる。
(7)紙を適当な傾斜と位置に置くこと。
自分のほうに向かって直角に上下線を引いて,文字が望ましい角度になるように紙を置けば,適当な傾斜になる。例は英文参照。
紙に対する適当な位置はちょうど自分のすぐ前に置くことである。そうしないと悪い姿勢になり,背骨が曲り不健康になる。
(8)眼をあまり紙に近づけないで,軽く頭を下げ,背をまっすぐに伸ばしてすわること。
このことは健康のためにするのである。紙からの隔りとつりあいとは,長びく仕事や能率をあげるには必要である。
楽に書けるという点からすれば,活字体から始めてその後で筆記体を学ぶようにするのが望ましいであろう。活字体はさらに本に出ている印刷された字体にずっと近いので,この点からもまた活字体から指導し始めるのが便利であろう。イギリスおよびアメリカでは通常活字体を用いるおとなもいるし,また,それは商社においても適当なものとして認められている。活字体を用いても書く速度は落ちないとされている。わが国の生徒が筆記体を学ぶことは,筆記体を書く能力があれば筆記体で書いたものを読む能力の助けとなるという事実によって,価値づけられるのである。
( )黒板の語・句・文を書き取ること
これは機械的な技術で,とりわけ正確に速く筆記するように教えるべきである。それは日常生活において普通やっていないことである。それゆえあまり多くやりすぎないようにしなければならない。黒板にまぶしく光るところがないかどうか,また生徒が見るのに無理がないかどうかを確かめる必要がある。
( )書取をすること
書取は第1学年にはあまり与えないようにすべきである。書取は書いたり印刷したものを写すよりもはるかにむずかしい。書取は生徒がすでに習得したことを確実にする長所はあるが,それが判じもののようになってしまったり,むずかしすぎると,かえって有害である。生徒が非常によく知っていることだけを書き取らせるほうが安全でもあり,ためにもなる。
書取は,(1)注意深く聞くことによって耳の訓練になること。(2)話しことばと書きことばを結びつけること。(3)単語を紙に正しくつづり,つながりのある書きことばとを正しくつづる習慣をつけること。(4)教師にとって適当な区切で文の構成部分を印象づけること,などの利益がある。たとえば,
( )口頭および筆記の問に答を書くこと
書き方は口頭で言われた事がらを文字で書くにすぎない。それゆえ適当に口頭で事前の練習をすれば生徒としてさほど苦しまないで答をつづることができるはずである。最初の段階では書くことばの形は,話すことばの形と違ってはならない。現代の文語体が教えられるのは,主として高等学校においてである。そしてそれはまた口語体とはあまり違ってはいない。
口頭による事前の練習を離れて,書き方練習にも事前の練習が必要である。予備練習がじゅうぶんに行われると,意味のあることをじゅうぶんに書き表わすことは決してむずかしいことではない。忘れてはならない重要なことは,書くことによって言語を学ぶのではなくて,「知っている」ことを書く文字で表現するということである。その結果口頭作文と書く作文との間には,実質的な相違はない。口頭の学習経験に関する解説および例を参照されたい。
( )ヒントを得て,またはヒントなしで,思い出して書くこと
韻文・短い章・慣用句等を思い出して書かせるがよい。努力がむだにならないように,記憶すべき材料は注意して選ばなければならない。
これには二つの型がある。(1)たとえば詩や連語のようにそれ自体価値があるので記憶すべき事がら。(2)その後の学習の基礎として役だつために記憶すべきもの。たとえば推理によって他の表現を構成するとき基となるような構造形式の内容のごときもの。
ヒントは文・パラグラフ・詩の一節の初めの1語ないし2語を与えればよい。ヒントの長さは教師の判断と生徒の能力とによってきまってくる。もし思い出して書くべき材料がじゅうぶんやさしいか,生徒がヒントなしで,できるほど能力が進んでいるならば,ヒントはなくてもよい。この学習活動は,書きこむ部分部分がはるかに多くなるが,完成法の形式をとってもよい。
( )言ってみたり,書いてみたりして,つづりを習うこと
つづり字練習は,ともすればひどく無味乾燥になりがちであるから,指導には技術を要する。生徒がチームを編成して互に競争したり,生徒の興味を引き起すような練習を与えるならば,はるかによく学習の効果があがるであろう。権威者の中には,つづり字練習は書きことばにおいて必要なのであるから,口頭つづり練習は書き方練習よりもずっと価値がないと信じているものもある。
(a) | Pictures with words for the pupils to write down, either |
(1) by filling in the missing letters or (2) by writing
in theentire word. |
Picture of woman | w-m-- |
Picture of woman | b-----d--r-- |
Picture of boy playing the piano | Tom is pl-----the-----. |
Picture of girl closing the window | Mary----c-o-------w-----. |
Picture of a bicycle. | Say and spell the word. |
Pictures of apples and oranges. | Say and spell the word. |
Etc. |
boat | bought | |
coat | caught | |
cat | cut | |
far | fir | |
road | load | |
think | sink | |
etc. |
( )作文練習
口頭でなしうるほとんどすべてのことは書き方にもあてはまる。それゆえこれまでに扱ったさまざまな口頭表現による活動を参照されたい。動作・実物・絵画を口頭の代りに書いて表わすことができるし,また問に対しても書いて答えられるということである。置き換え法・転換法・完成法によって学習した事がらは,特に英語の構造を学習するのに役だつ。そして帰するところこれは単に口頭から筆頭に移ったのにすぎない。作文の慣習的な面,たとえば大文字の使用法,句とう法,つづり字法等は当然作文に伴なう技能である。そして必要が起るにしたがってこれらの問題によく注意すべきである。
( )和文英訳
前者は科学的ではない。というのはある国語の表現は,相当語を広く解しても,他の国語では,それに相当する表現で構成されていないからである。意味のない言語は死語であるから,後者は科学的である。単語だけが意味の単位ではなくて,前後の関係が語義の上で大きな役割をしているということもまた忘れてはならない重要なことである。
mezurashii! | (on meeting a person whom one had not seen for a long time) | ||
How novel! | (a literal translation that does not mean the same thing) | ||
Nagai koto arigat gozaimashita. | |||
Thank youl very much for a long time. | (Literal translation without making the English ungrammatical) | ||
Thank you for all you have done. | (Translation of the meaning of what is said) |
D.適当な単語その他の遊び
アルファベット遊び——
学級を同じ大きさのグループに分ける。アルファべットの文字を一度に二三語読む。書体は教師のさしずによるが,印刷体が筆記体で次のようなやり方で書く。
例は英文参照。
GHO | ZZR | TDG |
TPK | QUI | PSS |
LS | DSJ | AYE |
VGU | MQS | KCK |
IXW | LOE | YMN |
UNP | EST | BXI |
教師としては実際の語を形成する文字の組合せを読ませたいかもしれない。その語を生徒が知っていようがいまいが,このほうがよいやり方である。
つづりカルタ遊び──
端を3,4ないし5インチの四角に切った厚紙に,ブロック体の大文字ではっきりと同じ大きさに書いた英語のアルファべットの組を2・4ないし6組作る。学級を二つのチームに分けて,各チームは1,2,3組の文字を与えられる。各人が1文字・2文字または3文字を持つように,カードの枚数に応じて文字が渡される。もしカードの枚数が生徒の数と同数でないと,たいていそうなるであろうが,ある生徒は他の者よりも多く持つ。 生徒は,l,a,bのように混った力一ドをできるだけ持たないようにする。配分方法はまた両チームとも公平を用するために同じでなければならない。机と力一ドを並べた黒板の端との距離は,他の条件とともに公平でなければならない。
1学級を二つのチームに分けるときに,投票によって2人の生徒が選んでもよい。この2人が交代に自分たちのチームの人を選ぶ。それからリーグーが選ばれて,各チームの持っているアルファベットの文字で作れる語を言う。たとえば arrive という語(この語には r が二つある)が,アルフフベットの2またはそれ以上の組があればつくれる。リーダーが1語を(もちろん口頭で)言うと,両チームのうちどちらかが黒板の端に沿ってカードを並べて,その語をつづれるかを競争する。黒板のまん用に縦の線を引いて半分に分けておく。
チームを編成した2人の生徒は「活気づける」リーダーとなる。つづり方や速度に対して,点数を与えたり,差し引いたりする規則をきめる。
見覚え遊び──
かなりの数の物品を机上に置く。生徒たちはその物品を見ながら,ゆっくりとそのそばを通り過ぎる。そして自分たちの座席にもどって,置いてあった物品の英語の名称を書く。もちろん生徒がその英語名を知っている物品だけを置くべきである。
英文遊び——
1学級を二つのチームに分ける。この遊びでは文字でなくて単語を細長い厚紙に書きつけておく。たとえばIS,THIS,BOOk,Aのようにする。一方のチームが別々の力一ドに書いた語を一組他のチームに渡す。そして名簿に最初に載っている人が文になるようにこの語を並べる。もしその最初の人がうまくやれないと,そのチームは何点かの点を取られる。もし2人目が成功すれば最初の試みで成功した場合より少ない点を与える。もし両方とも失敗すると,全然点数がない。もしこのやり方が競争としてはやさしすぎる場合は,最初の成功のみを計算に入れるようにしてもよい。
もし一方が一文を作る試みを終ったときは,他の方が他のチームから与えられた別の組のカードで別の文を作ることを試みる。
公平を期するためには,文の長さ・単語の数を前もって決めておかなければならない。たれでも知っていると思われる単語のみを用いなければならない。
できあがりは叙述文でも疑問文でもよい。たとえば IS,THIS,BOOk,A の場合は,その結果は Is this a book?という疑問文か,This is a book. という叙述文のどちらてもよい。
これはすでに述べた,ごちゃごちゃに並べた語を並べ直す学習活動よりも,もっと興味もあり夢中になる活動である。
(注1)Complied by A.S.Hornby,E.V.Gatennby,and A.H. Wakefield Institute for Research in Language Teaching,Tokyo,Japan,1942,Republished 1949
(注2)Harold E.palmer,Systematic Exercise in English,Sentence-Building,Stages Ⅰ,Institute for Research in English Teaching.東京,Copyright,1924参照。
(注3)Heraold E. Palmer,The Oral Method of Teaching Language,W.Heffer & Sons Ltd,Cambridge Copyright,1921,p.63
(注4)Robert John Matthew,Language and Area Studies in the Armed Services,American Council on Education,Washington,D.C, Copyright,1947,pp.7,169 参照。
(注5)Charles Duff,How to Learn a Language ,Basil Blackwell,Oxford,1948,p.62
2.中学校第2学年における生徒の経験
A.主として口頭に関するもの
( )動作による英語学習
A:C, what has B done?
C:He(She) has closed the door.
A:D, please open the window.
A:E, what has D done?
E:He(She) has opened the window.
A:F, hand this book to G.
A:H, what has F done?
H:He(She) has handed a book to G.
Etc.
( )実物・絵画・地図および動作を口頭で述べること
(a) | 家の模型 | (g) | 文房具 |
(b) | 自転車 | (h) | 衣類 |
(c) | とけい | (i) | 食器 |
(d) | 人形 | (j) | 草花 |
(e) | 茶器 | (k) | 模型飛行機 |
(f) | 貨幣および紙幣 | その他 |
教師は教室に運び込んだ自転車について,手始めの仕事としていろいろ話し
てやる。次のような話し方をするのもよい。
例は英文参照。
地図の描写──
教師は次のような描写をする。
例は英文参照。
A is about thirty miles from B, while C is about fifty-five miles from B.Etc.
A is a mountainous region. A mountainous region is colored brown.Etc.
生徒は質問に答えて述べる。
( )問答
Question | : | Is Mr Yoshida coming? | |
Answer | : | Yes, he is.(strictly following the same pattern) | |
Answer | : | (Yes,) | I think he is. |
I believe he is. | |||
(Yes,) | I think so. | ||
I believe so. |
Question | : | Do you feel cold? |
Answer | : | Yes, I do. (strictly following the same pattern) |
Answer | : | Yes, I do, very. |
Yes, I do, somewhat. | ||
Yes, very. | ||
Yes, somewhat. | ||
Question | : | Have you bought a piano? |
Answer | : | Yes, I have. (strictly following the same pattern) |
Answer | : | Yes, I have, a good one. |
Yes, I have, a new one. | ||
Yes, a good one. | ||
Yes, a new one. |
( )口頭作文
第1学年のこの項にあげた原理と技術とは第2学年にも同様にあてはまる。第1学年と第2学年との相違は,第2学年程度の構成の型・時制および表現法を加えることにある。
( )番組の項目などを口頭で知らせること
1. | We shall have a baseball match this afternoon between our school
and X Lower Secondary School. |
2. | Tomorrow is a national holiday, and we shall have no school. |
3. | We shall have an English program and we have been asked to
take part. |
4. | The next on our program is a song by Schumann, sung by Hanako
Takeda. |
Etc. |
( )教室会話(常とう会話)
第1学年の指導計画のこの項参照。第2学年の指導計画の「問答」の項に述べた線に沿ってさらに発展させることができる。
( )テキストによる生徒相互の会話
第1学年の指導計画のこの項参照。第1学年と第2学年との唯一ではないがおもな相違は,言語材料と内容とがいっそう進んでいることである。
( )テキストによらない会話
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )例にならって語・句・文をくり返すこと
sweet(sw) | twelve(tw) |
bring(br) | etc. |
crooked(kr) | street(str) |
dry(dr) | splendid(spl) |
free(fr) | square(skw) |
etc. | |
scale(sk) | |
slip(sl) | |
small(sm) | |
play(pl) | |
flow(fl) |
語尾における子音の集まり。 例は英文参照。
lend(nd) | cold(ld) |
bent(nt) | six(ks) |
once(ns) | self(lf) |
must(st) | fact(kt) |
curve(only when r is pronounced as in most American speech) | eighth(tθ)
eights(tθs) |
lamps(mps) | |
fifth(fθ) | |
clothes(z) | etc. |
( )語群・慣用的な表現および例文をあんしょうすること
第1学年の指導計画のこの項の解説参照。
( )簡単な詩を暗記しあんしょうして歌うこと
Sweet and Low (Tennyson-Barnby)
Long, Long Ago (Barly) Good Night-Round (Old English song) Jingle, Bells (J.Pierpont) Holy Night, Silent Night () |
( )蓄音機のレコードを聞くこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )ラジオを聞くこと
第1学年の指導計画のこの項で述べたことは第2学年にもあてはまる。ただしラジオの英語のレッスンは概して第1学年よりも第2学年に適している。もし番組が特に第2学年の学習指導の補充のために準備されたもので,生徒の英語がじゅうぶんに進んでいれば,なおさらそうである。
( )学校放送をすること
第1学年よりも更に多くのことが期待できる。日本語の番組を放送するラジオ技術の研究は,原則として英語の番組を放送するのにあてはまるし,また助けとなる。
第2学年の生徒にとって番組をどのように放送するかを学ぶことはよい。ことばづかいは,ラジオ以外の番組の項目を口頭で知らせるのに用いるものと同じものでよい。
( )トーキーを聞くこと
ラジオを聞くことについて述べたことはトーキーにもあてはまる。ただしトーキーの場合は写真が言っている事の内容を伝えるのに助けとなる。
( )物語および対話を劇として演ずること
第2学年の生徒に,読んだ事がらをほかのことばで言い換えることは望めない。すなわち読んだ事がらを劇として演ずるために言い換えたり語を置き換えたりすることはできない。それゆえ教師はみずから書き直してやるか,またいっそうよいことは,生徒に問題を出して案をいろいろ引き出して書き直すことである。このことは単にその劇を生徒自身のものに仕上げるばかりでなく,作文を書く学習にもなる。
できるだけ多くの生徒が参加することが得策である。そうすれば能力の低い生徒も学習する機会が与えられ,自分は力がないとしてさじを投げるようなことはないであろう。
次に,「動作のつながり」の展開のしかたついての例をあげる。例は The Teaching of English Abroad(注1)から引用した。小さな見出しのことばは引用したものではない。
This is a box.
I have a box in my hand. I'm opening the box. I'm looking in the box. There's a beetle in the box. (I really did pull out a beetle and show it to the class. Of course, I had put it there beforehand!) This is the beetle. I'm putting the beetle in the box. I'M shutting the box. I'M putting the box on the table. I'm going to my place. |
A: | This is a box. |
I beg your pardon? | |
A: | This is a box. I have a box in my hand. |
B:Yes,I can see it.(to C:)Can you see the box? | |
C:Yes,there it is.I can see it in his hand.
(to A)What are you doing with it? |
|
A: | I'm opening the box. |
C(to B):Look,B! He's opening the box. | |
B(to A):Is there anything in it? | |
A: | I'm looking in the box. There's a beetle in the box. |
B and C together:What! | |
A: | There's a beetle in the box. |
B:Where is it? | |
C:Show it to us,please. | |
A: | This is the beetle. |
B(to C):Is it dead? | |
C(to B):I don't think so.C(to A):Please put it back. | |
A: | I'm putting the beetle in the box. |
C(to B):I don't like beetles.Tell him to shut the box. | |
B(to A):We don't like beetles.Please shut the box. | |
A: | I'm shutting the box. I'm putting the box on the table. |
B and C(together,to A):Thank you very much. | |
B: Is that finished? | |
A: | Yes. I'm going back to my place. |
B(to C):We must go back to our places,too. |
( )人形しばいを上演すること
人形しばいは学んだ英語をいきいきと興味深く運用するもうひとつの方法である。生徒自身が役者になって劇をする場合のように,その演出によってうるところのものはもらろんのこと,その準備の過程にも目的があり教育的なものがある。
「物語および対話を劇として演ずること」の項参照。
( )他の学級・学校および両親のためにプログラムを上演すること
第1学年のこの項にあげた原理は第2学年にもあてはまる。第2学年の学習活動や練習活動は自然いっそう程度の進んだものとなる。持に「物語および対話を劇として演ずること」および「人形しばいを上演すること」の解説を参照されたい。
( )あいさつやきまった言い方を学ぶこと
第2学年にはさらにむずかしいことを加えてよい。社会的表現というものが非常に弾力性に富んでいるので,きまった練習をあげることはできない。
Please remember me to your mother.
Please send my regards to Won't you please be seated? Will you please wait a minute? May I trouble you to open the door? Etc.(注2) |
( )紹介すること
第2学年では紹介にさらに多くの会話を付け加えてもよい。
B: How long have you been in ?
C: Just six years and a half. B: How do you like this town? C: I like it very much. Etc. |
( )電話で話をすること
第2学年では Hello その他の切り出しに続いて仮想の依頼や問い合わせを付け加えてもよい。
A: | Will you bring my English scrapbook when you come?
I left it at home. |
|
B: | All right. I'll bring it. | |
Or: | ||
A: | Please tell Mother I shall be back by four. | |
B: | All right. I'll tell her. | |
Or: | ||
A: | Please buy half a dozen pencils on your way here. | |
B: | All right. I'll do so. | |
A: | Thanks for the trouble. | |
B: | Don't mention it. |
( )さしずをしたり,されたりすること
第1学年の指導計画のこの項参照。
この学習活動の変化と範囲とは,よく覚えたこの方法で運用できる英語のことばの性質と分量とによって決まっててくる。したがって,ここには例をあげない。
B.主として読み方に関するもの
( )発音記号を読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )フラッシュ・カードおよびフラッシュ・ストリップスを作ったり読んだりすること。
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )絵の中の物品・人物・場所を述べている語・句・文を読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )黒板に書いてあることを読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )謄写刷り教材を読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
読み方や重く仕事の量が増すのにつれて。この学習経験もしだいに増してくる。忘れてはならない最もたいせつな原理の一つは,この学習活動と他の学習活動とを統合することである。
( )生徒の書いたものを読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
第2学年では客観的筆記テストの結果を回答照合票を用いて調べるのに,生徒に手伝わせることを始めてもよい。つづりや句とう点の誤りなどを見落さないようにするために,生徒が互に調べ終った後に教師がざっと目をとおすのがよい。そして生徒の技能が進むにつれて,2人または3人の生徒が同じ答案を見直す。教師の管理のもとに生徒自身が書いてはり出した掲示を読むことは役にたつ学習活動である。
( )教科書を読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
D.H.Stott氏は次のように言っている。「読み方教材についてきわめてたいぜつなことは,やさしいものでなければならないということであろう。たどたどしい翻訳が不必要なほどやさしいものでなければならない。」「むずかしさの標準は,学級としてテキストを翻訳できるかどうかではなくて,翻訳しなくとも理解できるかどうかということである。」(注3)
( )いっせいにまたは各自に音読すること
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )物語の中の登場人物が話す部分を読むこと
この学習活動については,第1学年の指導計画の「いっせいにまたは各自に音読すること」の項にあげてある。この方面における本式の努力は第2学年に始めるほうがいっそう適切である。
読む前にまず登場人物について説明したり話し合ったりしてもよい。そうすれば,なぜある人物がそのように話さなければならないかということがはっきりしてくる。このようにすればこの学習活動はいっそう興味深く意義あるものとなる。
この学習活動は,会話英語の技術を指導し,小劇や対話を行うのに,りっばな準備段階となる。
正しい抑陽と表現のために,教師は学力のある英語国民の権威者が抑揚の符号をつけたものを調べるか,または前もってその権威者の援助を受けるがよい。もしまちがって取り扱えば,この経験は生徒にまちがったことばの習慣をつけさせて,ひどい害を及ぼすことになる。
( )黙読すること
教師は絶えず読み方は読み方であって,符号の判読ではないことを心に留めておかなければならない。生徒がよく知っている十いくつかの単語ごとに新語や新句の意味を見つけ出す必要がなくなるぐらい読み方の教材が適当に難易によって配列され,そして生徒が本に向かう前の準備が適当であれば,それではじめて読むことを期待することができる。書いてあることがどんなことかについてほとんど見当もつかないうちに,動詞の時制・法・人称・数等を絶えず説明したり,あらゆる種類や型の細がい文法的注釈をしなければならないようでは,教師は読むことを指導しているのではなくて,書かれていることの意味を理解するのを助けているにすぎない。
黙読では生徒は,(1)読んでいることを理解していなければならないし,(2)適当な速さで読まなければならない。次の技術は第2学年程度にふさわしいであろう。
理解の練習問題の進んだ型はどんなものでも,英語を学ぶ最初の1,2年では答えることは不可能であるが,非常に簡単な英語で始めてもよい。
(b)教師はあるページまたはパラグラフの中から問の答をさがすように求める。このことをするのにあたって,教師は口頭でまたは書いて問を出す。それから必要な答を見つけ始めるように合図する。答を見つけた生徒は直ちに手を上げるかまたは立つことにする。こうすれば機敏に理解するようになり。愉快に張り合っている気持がこの学習活動によい推進力となる。
「学級を幾組かに分ける。最初に全部立った組が勝利の組となる。」(注4)
この学習活動がどの生徒に対しても公平であるように,読み方の教材は,すでによく知っている事がらに基いているとしても,新しいものでなければならない。
(c)書くことと結びついた読み方の学習活動がある。しかしこれらの活動は,ほとんど読み方をしない入門期では特に,書き方の項に入れるのがよい。
( )読み方教材の中で,質問の答にふさわしい事実を見つけ出すこと
読んだ教材に基いて答ができるような問をいくつか出す。いくつかの答の中から正しいものに印をつけたり,真偽法によって印をつけたりする。これは理解を評価するのに非常によく使われている学習活動であり。読んだり調べたりすることを指導するときにも同じように役にたつ。
“For what is coal used? When you light a fire, what do you burn in the fire? Do you burn coal? This morning you lit a fire: did you put coal on the fire? In most countries coal is used for cooking and for making the houses warm.
“Coal is not only used for burning; it is also used for many other things.
“put coal in a closed box wih no air and make the box very hot. The coal cannot burn, for it has no air. Coal-gas comes out of it. The coal-gas is put into pipes. Pipes take the coal-gas to people's houses. People burn coal-gas for light. People also use coal-gas in their kitchens for cooking. Coal-gas is useful, for it is easy to light a gas-fire; but it takes a long time to make coal burn in a coal fire”.(注5)
To each of the following questions, based on the above text, are
a number of answers. In each case place a circle around the letter (or letters) which is (are) followed by the correct answer (or answers). |
||
1.What became covered with earth? | a. Coal became covered with it. | |
b. Wood became covered with it. | ||
c. A form of stone became covered with it. | ||
2.For what is coal used? | a. It is used for cooking. | |
b. It is used for making rooms cool. | ||
c. It is used for making houses warm. | ||
Etc. |
( )目次表・索引および用語集を使うこと
第2学年の生徒は英語をじゅうぶんに知っていないので,この分野での活動はほとんど期待できない。きわめて初歩の方法で手ほどきするのみである。たとえばもし用語集を使う必要がないならば,そうすることを必要とする場面をつくって用語集を用いるように指導するがよい。初期にはせいぜい用語集または索引のアルファベット順の配列に慣れて語を見つけ出すぐらいである。
目次表・索引および用語集を使うことは非常にたいせつである。そしてこのようなものは日本で発行されている本よりも英米で発行されている本にはるかに多く出ている。かなり詳しい同目次表や索引があるのに,いちいちページをくって本の中のある事がらを調べ出すのは愚かしいことである。英語のこども用百科或典またはそれに類するものがなければ,第2学年て索引をひくことを指導するのは不可能かもしれない。そのような場合には,この練習はもっと適切な時に必要が起ってくるまで延期すべきである。
( )辞書を使うこと
しかし第2学年では,語のアルファベット順の配列を説明してやって,どのようにして語を見つけ出すかを指導し始めてもよい。
わが国で発行されている英語の辞書の大部分に使われているような発音記号を読む知識を生徒が身につけたならば,強い形と弱い形のある語の場合に語勢のあるなしが発音に影響することを注意して,語の発音を辞書をひいて見るように奨励することができる。(付録Ⅱ,Ⅳ,4,5参照)
生徒は見出し語と派生語との関係についてあまりよくわかっているとは思われない。実際に生徒は辞書をじゅうぶんに活用することはできない。しかし語のアルファベット順の配列を学ぶ程度のことはできる。そして次のような練習は役にたつであろう。
meat meet interest plan sail happy usual sale |
play
grow attend rain late plans road coal |
girls
nothing cup both glad ant eat pipe |
( )楽しみに読むこと
楽しむための読書はほとんど努力しないで理解できる言語や語いで書いてあって,学級図書だなまたは学校図書室に備え付けてある書物で始めるのがよい。母国語での読書は大部分楽しみ一点張りの読書である。そしてもし外国語でもそれができれば読書の非常な刺激や利益となる。望ましいと思われる読物の一覧表は「教育課程材料の源とその学年配当」の章参照。
( )新聞やウィークリーを読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
第2学年ではこの経験はいっそう進んだものとなり,このような読物は教室で読んだり話し合ったりする。
( )本や雑誌を読むこと
「新聞やウィークリーを読むこと」の項参照。
( )英語のスクラップブックを作ること
第1学年の指導計画のこの項参照。
この学習活動は第2学年程度の教材で行うことができる。
( )伝記を読むこと
第2学年では伝記が教科書のところどころに出て来るかもしれない。口頭による準備をほとんどまたはまったく必要としない高等学校の第2学年および第3学年のような読み方をすることはないであろう。要するに生徒が辞書をひいたりその他の参考書を見たりして独力で読むことは期待できない。したがって,教師は伝記を読む前に口頭によるじゅうぶんな準備をしなければならない。しかし伝記の中の人物の一生について前もって話し合うのに時間を取りすぎると,テキストの興味と新鮮味とを大いにそいでしまうので,口頭による紹介の方法については注意しなければならない。
伝記を読むことに伴なってあらゆる口頭や筆頭の練習をすることもできる。
( )短い物語や小説を読むこと
「伝記を読むこと」の項にあげた原理がこの学習活動にあてはまる。
( )劇や脚本を読むこと
この種の学習活動は会話英語を進める上で興味と技能とを高めるのに非常にすぐれている。言語が生きているものであって,実際生活に近い場面で最もよく学び得られるから,劇中の人物のような気になればなるほど効果は大きい。
生徒を幾組かに分けて,それぞれの組が1人の登場人物のせりふを,いっせいに読むこともできる。後にいつものように教師の指導のもとにひとりひとり読む。次に登場人物にふさわしい位置について役割を演じ,それぞれのせりふを読ませる。次に手にテキストを持って演じ,最後には実演となる。
( )詩を読むこと
第1学年の指導計画の同じ項にあげだ原理が第2学年にあてはまる。
( )学級図書だなおよび学校図書室を整備すること
第1学年の指導計画のこの項参照。
第2学年では第1学年よりもはるかに多く読むので,この種の経験にはもっと多くの時間をさいてもよい。
( )図書室で本やその他のものを見つけ出すこと
生徒は用語集や辞書をひくことを学ぶにつれて,アルファベット順に配列してある本もその他の教材も同様にたやすくさがし出すことができる。
生徒は索引カードを調べて物を見つけたり,本を借り出したり返したりするあらゆる慣習を学ばなければならない。
C.主として書き方に関するもの
( )書き方練習
第1学年の指導計画のこの項参照。
単なる習字の練習は大部分の生徒にとってきわめて無味乾燥なものとなりがちなので,この練習は,(1)学校で用いる標識を作るとき,(2)掲示板の掲示をつづるとき,(3)日記をつけるとき,(4)手紙を書くとき,などのような機会があって必要に迫られたときにするほうがよい。このような学習活動においては,それぞれの場合に必要な慣習や行間のあきなどを学ぶ。
( )黒板の語・句・文を書き取ること
第1学年の指導計画のこの項参照。
このような学習活動は,その経験を指導計画の他の部分と統合して意義あるものとしなければならないことを付け加えて言っておこう。この学習活動の技能を発達させるために,ほかの活動と関係づけないで,ただ書き写す練習だけをしても効果は望めないし,それはまったく無味乾燥な骨折になってしまう。
( )書取をすること
第1学年の指導計画の同じ項にあげた原理が第2学年にあてはまる。
( )口頭および筆記の問に答を書くこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )ヒントを得て,またはヒントなしで,思い出して書くこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )実物・絵画・地図および動作を書いて述べること
口頭で述べることと書いて述べることとにはなんら根本的な相違はない。
第1学年の指導計画の「実物・絵図および動作を口頭で述べること」および第2学年の指導計画の「実物・絵図・地図および動作を口頭で述べること」の項参照。
紙にこのような描写を書く能力は,たとえ機械的な「常とう会話」の形式であっても,作文が書けるようになるまでの必要な段階である。
( )言ってみたり,書いてみたりして,つづりを習うこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
この指導計画の終りにある「適当な単語その他の遊び」も参照。
( )句とう点および大文字を正しく使うこと
句とう点が二つの大きな部類に分けられることに注意しなければならない。
(1)文法的に用い,すなわち言語の性格に従って用いるもの。
(2)話し方の修辞的性質に従って用いるもの。
また(1)重い句とう点と(2)軽い句とう点のあること,そしてある種の句とう点について相入れない二つの学派があるときは,これらの二つを混同することはよくないことにも注意すべきである。
文法的句とう点は言語の意味に影響する。
たとえば
My brother who had been in New YorK for some time arrived yesterday.
My brother,who had been in New YorK for some time,arrived yesterday. |
One of my brothers,who had been in New York for some time arrived yesterday. |
He left by the nine o'clook train; he was in a hurry. |
He left by the nine o'clook train.He was in a hurry. |
Jane,Jim,and John came to see us yesterday. |
Jane,Jim and John came to see us yesterday. |
大文字を用いることについてもまた,書く人は首尾一貫すべきである。たとえば government という語をある箇所で大文字にしなかったり,他の箇所でしたりすることはよくない。
次にいろいろな練習問題を掲げておく。
Punctuate the following sentences, putting in capitals where you think necessary.
2.mr smith is leaving for australia tomorrow i believe. 3.o cried out mrs green that-cant be true. 4.harry john and george were here only a few minutes ago. |
( )略語を正しく用いること
略語を書くのに二つの流派がある。これらの流派のうちの一つで古い方の流派はどれもこれも終止符をつける。
この第二の流派によるとMr.,Mrs.,Dr.,とpt.のような語は縮約語である。なぜならばこれらは最初と最後の文字以外は一部または全部を縮めてしまったのである。一方にCapt; etc.,Cap.,などは省略されたものである。なぜならば語の後半がないからである。第二の流派は省略の後にだけ終止符をつける。それでMr.,Mrs.,Dr.,pt.,のように縮少されたものの形は終止符をつけない。すなわち Mr,Mrs,pt のようにする。
この縮約語の後の終止符を省くことは,保守的な英国でさえも権威者が推奨している。そしてかなりの人が実際に用いている。
記億すべきことは,何とう点の場合のように二つの方法のうちのどちらか一つを選ばなければならないときは,二つの流派の一つに従うべきである。それは教師が生徒にその選んだものを押しつけるのではなくて,生徒の学習が一貫していなければならないという意味である。
( )適当な余白を置くこと,およびその他同じような慣習を守ることを学ぶこと
適当な余白を置くこと,新しい行の初めの文字を引っ込ませること,行間の適当なあけ方,などのような慣習は,これらのことを必要とするあらゆる筆記を伴なう作業において指摘する。このようなあらゆる慣習はたいせつであり,詳細にわたってじゅうぶん注意を払わなければならない。
( )学校用の標識を作ること
この種の学習活動は印刷体の書体を書く練習とあいまって行う。学校が公の催しものの番組を決めて客を招くときに特に,この種の学習活動は意味があり励みともなる。
( )掲示板に掲示を書くこと
SPORTS: There will be a basket-ball practice on Tuesday afternoon immediately after school.
ENGLISH: There will be a puppet play in the auditorium at 10 o'clock on Thursday morning. Parents and friends are all invited.
第1学年の指導計画のこの項参照。
第2学年では短いパラグラフをつづる手ほどきをしてよい。
( )日記をつけること
もし日記体の文体を使うことが,進歩のこの段階において可能でないかまたは望ましくないならば,普通の文体でよい。
Tues., May 7th. I got up at sixo'clock and had breakfast at half past six. I left the house with my sister at seven, and reached school at ten to eight. Our English lesson was unusually interesting, and we all laughed at the three dialogues and the little puppet play. We played football after school. Etc.
Diary style─
Tues., May 7th. Got up at six(o'clock) and had breakfast at half past six. Left the house with my sister at seven, and reached school at ten to eight. Our English lesson was unusually interesting, and we all laughed at the three dialogues and the little puppet play. Played football after school. Etc.
第2学年では最も簡単な私信を書くのがせいぜいである。最初の数行に季節のあいさつをする日本の習慣は英語の手紙には適用しない。実際に私信の言語と文体とは英語では非常に単純である。一般に会話式に手紙を書く。それが現在,最もよい文体として認められている。それで生徒の言いたいこと言うことのでぎることを詳くように指導する。学んだ英語が初歩的なために外国の生徒と文通することが不可能ならば,近くの学校または同じクラスの人たちと,文通してもよい。
最初の段階においては,最小限度の慣習に従って書くのがよい。たとえば,右上部の住所を略して日付のみを書くこと。
June 5 1950
|
Dear Fumio, |
I am going for a swim on saturday afternoon. |
Won't you come, too? I don't think the water will |
be too cold. Please let me know if you can come or |
not. You know the place. It is where we went last |
summer and had lots of fun. If you can come and |
if the weather is fine, I will meet you at the same |
place at half past one. |
Your friend,
|
Kazuo
|
( )和文英訳
英語の表現に対する日本語のおおよその同意語を与えて書かせる。数週間の後に学んだ英語を日本訳を通して再現させる。
D.適当な単語その他の遊び
語つづりリレー——
学級を二つまたはそれ以上のチームに分ける。前もって作っておいた単語練習から一語を読みあげてつづらせる。各チームから生徒が黒板に出てそれをつづって書く。教師は表から次の語を読みあげる。生徒は前もって整列していた順に黒板に出て来て第一語の下に書く。こうして表にのっている語を全部読み終るまで続ける。正しくつづった一つ一つの語に点を与え,それらを合計する。
red(read)または sew(scene のような同音異義の語のある場合には,教師は文脈との関連においてその語を示すべきである。たとえば“We have seen it. の中の seen”のごときである。
つづりおくり——
学級を一列に並べて一方の端を最上部,他方の端を最底部とする。つづりを言うように語の練習から一語を読みあげる。列の最上部の生徒が口頭でつづりを言う。もし正しい答ができたらそのままの場所にいる。そして列の次の人に表の次の語を出す。もし最初の人がまちがうと列の最底部へ行く。そしてその次の生徒が列の頭に出る。生徒は並んでいる列の順番でゲームを進める。
このゲームのもひとつの遊び方は学級を二つに分けてそれぞれを前のように一列に並べる。チームは互に向き合い,教師が一語を読んで初めのチームからつづりを言い始める。正しい答ができた場合は点を取る。もしできなければ反対側のチームヘ譲る。もしまたその人ができればそのチームが一点かせぐ。失敗したら,他のチームの次の人が試みる。この場合につづりをまちがった生徒は最底部へは行かない。ただ単に得点にならないだけである。
表の語がなくなったら得点を合計する。点の多いほうが勝である。
次の図はチームの整列のしかたとその順番を示す。
動くアルファベット——
ゲームをする人たちはチームをつくって二列に分かれる。そして向かい合って腰かけるか立っている。両チームの距離は約10フィートないし15フィートとする。各生徒は四角なボール紙に黒い大文字で書いたアルファベットを一字ずつもらう。教師は用意した練習から,手もとにある文字でつづれる一語を読みあげる。その語の文字を持っている生徒が定めの場所に走って行って読まれた語をつづってカードを掲げて一列に立つ。この最初にうまくできたチームは一点をとる。
表の語がなくなったとき点数を合計する。点の多いほうのチームが勝つ。
次の図がチームの並び方とそれぞれがつづりをするとき並ぶ位置を示す。
(注1)F.G. French,The Teaching of English Abroad ,Oxford University Press,London,1948,pp,110 and 112-3
(注2)初歩の会話の型については,H.E. Palmer,Conversational English 開拓社,東京,1948,pp.65-89
(注3)D.H. Stott,Language Teaching in the New Edition,University of London Press Ltd,pp.62-3
(注4)L.W. Leavitt,The Teaching of English to Foreign Students,Longmans,Green & Co.,London,New York,Tronto,1940,Reprinted 1941 and 1946,p.49
(注5)Michel West,The New Method Readers for Students of English,Alternative Edition,Reader Ⅱ,Longmans,Green & Co.,London,New York,Toront,Calcutta,Bombay,Madras,1942,pp.75-6
3.中学校第3学年における生徒の経験
A.主として口頭に関するもの
( )実物・絵画・地図・図表および動作を口頭で述べること
次に第3学年で適当と思われるものの一覧表をあげておく。
(a) | 校舎 | (g) | 四季 |
(d) | 商店 | (h) | 家具 |
(c) | 家 | (i) | 趣味 |
(b) | 家族 | (j) | 乗り物 |
(e) | 天候 | (k) | 動物 |
(f) | スポーツ | など。 |
Now, everybody, please take a look at this chart. Is it a weather chart or a temperature chart? (It's a temperature chart.) Temperatures for which months does it show? (For April, May, and June.) What is the highest temperature recorded? What is the lowest temperature recorded? What is the hottest day on record? Who prepared this chart? Etc.
( )問答
問答がじゅうぶんできるようになれば,厳密にいって問答に属さない技術を教えてもよい。この技術はほかの人の言ったことに対する口頭による反応を含んでいる(注1)。次に第3学年でできるやさしい型をいくつか掲げる。
1. | A: | I wonder if it is true. |
B:I think it is. | ||
2. | A: | I should like to go there. |
B:So should I.(meaning, I should like to, too.) | ||
3. | A: | This is yours. |
B:So it is.(meaning, I see that it is.) | ||
4. | A: | We shall be late if we don't hurry. |
B:Oh, do you think so? |
( )口頭作文
第1学年のこの項にあげた原理と技術とは第3学年にも同じようにあてはまる。違うことは,構文の型や時制をさらに追加し,第3学年程度の表現法を取り入れる点である。
第3学年では,多くの関連のある文を次から次へと作らせるような,簡単な話題に基いて口頭でつづる訓練をしてもよい。たとえば実物・絵画・地図・図表および動作について説明するのもよい。このことについては別な項ですでに述べた。
( )番組の項目などを口頭で知らせること
第2学年の指導計画のこの項参照。
( )教室会話(常とう会話)
第1学年の指導計画のこの項参照。
また第3学年の指導計画の前各項参照。第1学年および第2学年の指導計画のうちこの項の前にあるすべての学習経験は,この作業のなんらかの基礎となるものであるから,これらを再び研究するがよい。
( )テキストによる生徒相互の会話
第1学年の指導計画のこの項参照。第1学年および第2学年の指導計画と第3学年の指導計画とのおもな相違は,言語材料と内容との進んだ性質にある。
( )テキストによらない会話
第1学年の指導計画のこの項参照。
最初にあげた学習活動,すなわち「動作による英語学習」は第3学年の指導計画にはない。
( )例にならって語・句・文をくり返すこと
第1学年および第2学年の指導計画のこの項参照。
この学習活動における知識と技術とが進むにつれて,抑揚にますます重点を置くべきである。この問題はわずかの紙面ではじゅうぶんに扱えない。付録Ⅱ 発音記号・抑揚符および連音の諸問題ならびにこの集の第2巻の発音および抑揚などの学習指導の章を参照されたい。
( )語群・慣習的な表現および例文をあんしょうすること
第3学年ではありふれた表現を多く付け加えてもよい。また英語学習の最初の2年間よりは,この学年では慣用的な表現を用いるのによりよい土台ができていると見なされる。その理由は,習得したより多くの構文の型とあいまって慣用的な表現を用いることができるからである。
次にmatterという単語のさまざまなありふれた用法の一覧表を示そう。
2.It doesn't matter if...
3.As a matter of fact,...
4.I'll take up the matter...
(注意。慣用的な表現の辞書があれば,いい参考資料になるであろう。)(注2)
( )歌を歌うこと
Home, Sweet Home (Bishop)
Auld Lang Syne (Robert Burns─Scottish folk song)
Stars of the Summer Night (Longfellow─Woodbury)
Lullaby (Brahms)
Aloha Oe (Bunting─Liliuokalani)
( )詩やテキストを暗記したり,あんしょうしたりすること
第1学年の指導計画の「簡単な詩を暗記しあんしょうして歌うこと」の項の解説参照。
第3学年では詩の格調や韻などのような最もやさしい特徴をいくつか指摘してやるのもよい。和歌・俳句および近代詩のリズムとの簡単な比較は,強さアクセントと高さフクセントとの相違を印象づけるのに役だつ。これは高等学校第1学年の現代の文語体を学習する準備として役だつ。
( )蓄音機のレコードを聞くこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )ラジオを聞くこと
第1学年の指導計画のこの項で述べたことは第3学年にもあてはまるが,ただラジオの英語の教材が,普通第1学年や第2学年よりも第3学年にはるかによく適当しているという事実は別である。もし番組が特に第3学年向けの補助教材であり,また生徒たちが英語にじゅうぶんに進歩しているならば,上に述べたことはいっそうよくあてはまる。
( )学校放送をすること
第1学年および第2学年の指導計画のこの項参照。
( )トーキーを聞くこと
言っていることを伝えるのに,トーキーの場合は絵が役だつということを除いて,ラジオを聞くことについて述べたことがトーキーにもあてはまる。しかしこの例外は,英語の知職が進むに従って大きくなる。それゆえ「学習の補助として,今日でも,蓄音機・ラジオ・絵本──ほとんどどんな本でも──トーキーの効果には及ばなくなっている。もちろん英語を話す人々の中で実際に生活することを除いては,これ以上よい交流の方法はない。」(注3)
( )物語および対話を劇として演ずること
第2学年の指導計画のこの項参照。
第3学年では第2学年におけるよりももっと多くの物語を読んでいるであろう。それゆえ次のような物語を劇として演ずることもよいであうう。(1)劇に演じておもしろいもの。(2)会話教材をたくさん含んでいるもの。使用している教科書に劇が一つ二つあるならば,それは文体や材料の並べ方についての模範となる。
多くの紙面をとるのでここには例をあげない。
( )人形しばいを上演すること
第2学年の指導計画のこの項と第2学年および第3学年の指導計画の「物語および対話を劇として演ずること」の項参照。
( )紙しばいを上演すること
紙しばいは日本語を英訳するのにすばらしい刺激となる。また英語をおもしろく楽しく用いるのにも刺激となる。もし物語や対話を教科書や何かの英語の本から直接にとれるならば,このような翻訳はいらない。その代り少し書き換えなければならないかもしれない。絵は生徒自身で描くがよい。
その技術はよく知られているから例は掲げない。
( )他の学級・学校および両親のためにプログラムを上演すること
第1学年のこの項に述べた原理が,第2学年および第3学年にもあてはまる。第3学年では学習活動や練習活動が当然もっと程度の進んだものになるであうう。特に「物語および対話を劇として演ずること」および「人形しばいを上演すること」の項の解説参照。
( )あいさつやきまった言い方を学ぶこと
あらゆる種類のありふれた表現を第3学年で学習できるであろう。これらは連語(注4)ではないが,実際にはきまった言い方と見なされるくらい広く用いられるようになったものが多い。
2.I don't mind.
3.Can I do anything for you?
4.I think that'll do.
5.I'm afraid it can't be helped.
6.I shouldn't worry if I were you.
7.We'll talk about it another time.
8.How about a cup of tea?
9.You must be feeling pretty tired.
10.What's the matter?
11.May I interrupt a minute?
12.Would you mind if I opened the window?
13.That's awfully nice of you.
14.Have you seen my suitcase anywhere?
15.Suppose we go there at once.
16.I'm expecting Mr K at any moment.
17.I'm looking forward to the trip.
Etc.(注5)
( )紹介すること
A: | Mr Thomas, may I introduce Mr Yamada, whom | |
I have known for many years? | ||
or: | A: | Mr Thomas, may I introduce Mr Yamada, who is |
a very good friend of mine? |
B: | How long have you been in──? |
C: | Just six years and a half. |
B: | I suppose you are engaged in some business. |
C: | I am a banker. |
B: | How do you find business these days? |
C: | Not particularly bright. |
Etc. |
( )電話で話をすること
きまった言い方をいくつか教えるのもよい。
Yes, what number do you want?
Kanda 2770, please. (Two seven seven oh)
Sorry, line busy. (American)
Sorry, line engaged. (British)
Hello! Am I speaking to Mr K?
Yes, Mr K is speaking.
Etc.(注6)
( )さしずをしたり,されたりすること
この活動に類したほかの活動を付け加えることができるであろう。第3学年で紹介した地図や図表について説明する活動を通して,さしずをしたりされたりすることを教えるのもよい。教師または生徒がある場所までの行き方を聞いたり教えたりするのもよい。最初の段階では,答にきわめてやさしいさしずを必要とする質問のみを出すのがよい。
A: | Could you tell me the way to the station? |
B: | Certainly. Go straight along this road for about a hundred yards till you come to a grocer's on your left. Turn to the left and you will see it right in front of you. |
A: | Could you tell me where the principal's office is? |
B: | Yes, sir. Go down these stairs. Turn to the right when you reach the bottom of the stairs. Go along the corridor, and you will find it on the left-hand side. |
( )英語国民を招いたり訪問したりすること
もし英語国民で近くに住んでいて,喜んでやって来て生徒たちに簡単な話をしたり生徒たちと会話をしてくれる人があるならば,招くのもよい。このようなことは,生徒が学習している国語を話す人たちと,直接接触する機会となる。話される英語がきわめて簡単なものでも,生徒が学校で聞き慣れている英語との間にどうしても相違があるため,大部分の生徒にとってわからない場合には,学校はよい通訳に日本語に訳してもらうように計画してもよい。英語で言おうとする事がらの意味を伝えるもひとつの方法は,英語で話す前に日本語で話してやることである。すなわち前もって話し手とよく打ち合わせておけばよい。最初に国語で言うことによって,どんなことが話されるかという概念を与えることは,有能な教師が用いて成功したやり方である。
もし生徒の訪問を喜んでくれる英語国民がいるならば,これもまた価値があろう。生徒たちはつとめて礼儀正しくしなければならない。というのは,その人たちは自分の知らない人々に特にグループで訪問されることについては往々神経を使うものである。訪問者も訪問される人もともに,何を求め何をするかということを知ることができるように,あらかじめ話題について打ち合わせをしておくことは常に望ましいことである。日本の習慣とは反対で,はじめての訪問は短時間で概して約15分から20分ぐらいである。また時刻を厳守しなければならない。
(b)家の構造
(c)屋外の作法
(d)クリスマス
(e)勝負ごと
(f)町の(いなかの)生活
(g)衣服
(h)鉄道
(i)有名な人物
(j)気候
( )短い演説を準備してすること
もし生徒にあまり多くを求めすぎると,失望させることになろう。それゆえ最初のうちは気持ちのよい声や楽な姿勢のような,きわめて簡単な規則のみを守ればよいであろう。
(b)英語を話し(理解し,読み,書ける)ことのありがたさ
(c)図書だなの必要性
(d)なぜ趣味をもつか
(e)教室を整頓するには
(f)クラブの美点
(g)学校新聞はなぜつくるか
B.主として読み方に関するもの
( )絵の中の物品・人物・場所を述べている語・句・文を読むこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
百科事典やその他の参考書の使用法を覚え始めるにつれて,この種の学習活動をさらに発展させる機会が当然出てくる。百科事典としては特に英語国民のこども向きとして編修したもののみがよく,それはまたりっぱな知識の泉なのである。
( )謄写刷り教材を読むこと
第1学年および第2学年の指導計画のこの項参照。
( )生徒の書いたものを読むこと
第1学年および第2学年の指博計画のこの項参照。
この分野におけるさらに多くの学習活動として,手紙や短い記事を取り交わすがよい。
( )教科書を読むこと
第1学年および第2学年の指導計画のこの項参照。
読み方や書き方の学習活動において,音読に先だつ口頭準備に予備的活動を付け加えるがよい。はじめて接する読み方の教材に出てくる語・句・文を読めるようになる前に,読み方や書き方活動および口頭活動を通じて指導してもよいということである。第2学年の指導計画のこの項で述べたことは,細心に計画した予備作業によってはじめて実現できるのである。この予備作業が必要だからといって,教科書の読み方の後に続く学習活動はやはり必要でもあり望ましくもある。
( )いっせいにまたは各自に音読すること
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )物語の中の登場人物が話す部分を読むこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
( )黙読すること
第2学年の指導計画のこの項参照。
( )読み方教材の中で,質問の答にふさわしい事実を見つけ出すこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
もちろん教材は第3学年程度のものでなければならない。この学習活動は「目次表・索引および用語集を使う」学習とともに進めてもよい。
( )一般的な知職を求めて読書すること
これはいくつかの方法でできる。(1)よく選んだ読み物を与え,読んだものについて英語や国語で要点を書いてもらう。(2)よく選んだ読み物を与え,その中の事がらの要点を順序正しく書いてもらう。(3)「読み方教材の中で,質問の答にふさわしい事実を見つけ出すこと」の場合のように,読んだことについて真偽法・選択法または完成法のテストをしてもよい。(4)読んでいくうちに気づいた点をいくつか口頭で述べてもらってもよい。
( )目次表・索引および用語集を使うこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
第2学年で習得した索引・用語集および辞書の語のアルファべット順の配列がわかる能力をのばしていけば,この分野においてもっと進んだ学習活動をすることができるようになる。百科事典やその他の参考書を用いる新しい学習活動は,この技能を訓練するいっそう多くの機会や刺激となるべきである。
( )辞書を使うこと
第3学年では次のことにおいて,はっきりした踏み出しをするように指導するがよい。(1)見出し語により派生語を見つけ出すこと。(2)adj., conj., fem., mas., n., ad., adv., sing., pl., prep., vi., vt. のような略語に慣れること。(3)語の機能が現われている正しい構文の型を見つけること。(4)定義のみが出ている辞書と用法を示す例文が出ている辞書とを見分けること。
( )百科事典およびその他の参考書を用いること
生徒に,(1)記事の配列のしかた,(2)各巻の外に付いたかしら文字の理由や意味,(3)索引の使い方,(4)あまり苦労しないで資料を見つけ出す方法,などを教えるがよい。
質問をいくつか出して, その資料のあるページを指摘してもらう。
(a) | What is the weather like in winter in the British Isles? |
(b) | What kind of man was Tennyson? |
(c) | What are some of Edison's inventions? |
How do the Eskimos live? | |
(d) | Those marked(b),(c),and(d)would be quite simple to find, as one would respectively look under Tennyson, Edison, and Eskimo. But in the case of (a), looking up the word Weather may lead to a statement such as: See under Climate. |
( )楽しみに読むこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
読み物一覧表については,「教育課程材料の源とその学年配当」の章の中の一覧表参照。
読書クラブを始めるのもよい。
( )新聞やウィークリーを読むこと
第1学年および第2学年の指導計画のこの項参照。
特に第3学年程度向きに編修した新聞やウィークリーを教室に持ち込んでもよいし,またその資料を教科書と同じように扱ってもよい。
( )本や雑誌を読むこと
「新聞やウィークリーを読むこと」の項参照。
( )英語のスクラップブックを作ること
第1学年の指導計画のこの項参照。
この学習活動は第3学年程度の材料で進めることができるし。書き方練習に活を入れるのに役だつはずである。
( )伝記を読むこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
その原理は第3学年にもあてはまる。
( )短い物語や小説を読むこと
第2学年の「伝記を読むこと」の項にあげた原理は,この学習活動にもあてはまる。
( )劇や脚本を読むこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
( )詩を読むこと
第1学年の指導計画のこの項に述べた原理は第3学年にもあてはまる。
生徒が詩に興味をもっていなければ,言語を教える手段とする場合を除いては,詩を扱うことは賢明ではなはい。
( )学級図書だなおよび学校図書室を整備すること
第1学年の指導計画のこの項参照。
生徒たちおよび教師たちは第3学年にふさわしいどんな種類の読み物が手にはいるかを調べて,これらの資料の一覧表を作ったり,これらを手に入れるように努めるのもよい。
( )図書室で本やその他のものを見つけ出すこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
C.主として書き方に関するもの
( )書取をすること
第1学年の指導計画のこの項に述べた原理は第3学年にもあてはまる。
第3学年では必要なまたは望ましい句とう点を入れてもらうのもよい。
( )口頭および筆記の問に答を書くこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
生徒が答えられるような質問を与えるがよい。この問答による学習活動は,生徒が事実についてどれくらい知っているかをテストするためではなくて,話しことばとして言語を使う訓棟のために行うのである。
( )ヒントを得て,またはヒントなしで,思い出して書くこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
( )空欄に必要な事項を記入すること
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Name:
Date of Birth: Place of Birh: Father's Name: Permanent Address: Present Address: Education: |
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Signature
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Name: Saburo YAMADA | |
Date of Birth: March 7, 1937 | |
Place of birth: 405 3- Niigata, Niigata-ken | |
Father's Name: Goro YAMADA | |
Permanent Address: 57 Furu-machi 5- Niigata, Niigata-ken | |
Present Address: 78 Furu-machi 3- Niigata, Niigata-ken | |
Education: | 19── ── 19── ── Elementary School |
19── ── 19── ── Lower Secondary School | |
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( )実物・絵画・地図・図表および動作を書いて述べること
口頭で述べることと書いて述べることとの間には,なんら根本的な相違はない。
第1学年の指導計画の「実物・絵画および動作を口頭で述べること」・第2学年の指導計画の「実物・絵画・地図および動作を口頭で述べること」および第3学年の指導計画の「実物・絵画・地図・図表および動作を口頭で述べること」の項参照。
( )言ってみたり,書いてみたりして,つづりを習うこと
第1学年の指導計画のこの項参照。
また第3学年および第2学年の終りの「適当な単語その他の遊び」参照。
( )句とう点および大文字を正しく使うこと
これまで学んだことは別として,行の初めに句とう点を打たないように指導するがよい。すなわち,これは行の終りに句とう点を打つべき「ます」がないときに,次の行の初めに句点やとう点を印刷するような日本の習慣から出たよくやるやり方である。
,will you post this letter?
I bought the book at a second
─hand book-store.
( )略語を正しく用いること
次に,第3学年で教える略語の一覧表と,正しい現代の使用法によって略さないでつづる語の表を掲げる。
(a) | List of abbreviations that are always proper: |
Titles: Dr. Mr. Mrs. Messrs. It is better taste to write in full the titles: Reverend, Professor, Honorable, especially when only the surname is given: Professor Smith. | |
Symbol & in the name of a firm: Yamada & Co.; but
not: Yamada Automobile & Co.; because Automobile stands for a thing while Co.; stands for people. |
|
A.D.:1579 A.D.; B.C.: 500 B.C.; No.: No.51;etc.(the
last not to be used so often as in Japanese). Forms such as: GHQ, SCAP, RTO, in which the modern tendency is to omit the periods. |
|
(b) | List of expressions which, according to good literary usage, are spelled out in full:
Names of months: January, February, etc. In letters too: January,14,1951. In newspapers abbreviations may be used: On Nov.7, 1951. Numbers of centuries;...in the twentieth century. The words page, volume, chapter, chapters, and section in the body of a text; I have read chapters 5 and 6. (Not: Chaps 5 and 6.) |
( )適当な余白を置くこと,およびその他同じような慣習を守ることを学ぶこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
一度に書く分量が増してくるはずなので,紙の上・下に1インチまたはそれ以上の余白を残すように指導するがよい。たとえ書く分量がこのことを必要としないにしても,第3学年にこの種のことを指導することは適当と思われる。基本的な原理はたいてい中学校の段階で学習すべきであるからである。
( )学校用の標識を作ること
第2学年の指導計画のこの項参照。
( )はり札やさげ札を書くこと
これらの活動は,物品を陳列までするような学級や学校のプログラムに外国人の訪問者がある場合を仮定して行うと,さらに刺激となるであろう。はり札やさげ札に限らず,どんな短い記述でも,普通の日に学校に来る外国人の訪問者にいろいろなことを知らせるのに役だつであろう。
これらのものを誤りなく読んでもらうために,印刷体で書くことが最もよい。
Taeko Sugaya, 8th grade
Evening Scence in Black and White
Jun Kasuya, 9th grade
4-Tube Radio
Saburo Shiga, 9th grade
First Prize Radio
( )掲示板に掲示を書くこと
第2学年の指導計画のこの項参照。
( )作文練習
第1学年の指導計画のこの項参照。
第3学年で紹介した英語を書くほかの学習活動をすべて加えるがよい。
( )日記をつけること
第2学年の指導計画のこの項参照。
( )手紙を書くこと
第3学年では手紙および封筒のあて名ならびに書き出しの敬称および結びのことばのありふれた形をいくつか書くことを指導してもよい。
また手紙が2枚や3枚になるときに,終りの1枚に結びのことばと署名だけを書かないように指導するがよい。
Addresses in a letter- | ||
Suginami-ku,Tokyo Janyuary 15,1951 |
||
467 Tamba- Shizuoka-shi |
||
or: | ||
Suginami-ku,Tokyo January 15,1951 |
||
Ditto | ||
Salutations- | ||
Dear Mr Nagao, |
( )学校新聞または雑誌に英文記事を書いて出すこと
スポーツやニュースまたは話の欄に投稿することができる。そしてこれらはきわめて単純で短いものでよい。
人に接し方・よい作法・常識・よい判断力・信頼するにたること・正確さおよび敏速のような,この職業に伴なう必要な札儀作法・判断力・習慣などを,研究し報告し実行するために委員会を設けてもよい。
また,まず話をできるだけ簡単に話し,それから詳細に述べる方法を研究するのがよい。それゆえ,もし余白に対してあまり長すぎるようなことがあれば,たとえ後の部分を省略しても読者は話の要点がわかるであろう。
ニュースの性質をもつ記事にはすべて,少くとも三つの点すなわち「何が」・「いつ」・「どこで」を含むことを学ぶがよい。もし必要があれば「なせ」・「どのようにして」を述べてもよい。
(What) There will be a baseball match between A and B class
(when) at 2 o'clock on Wednesday, March 10th
(where) at the Momiji Baseball Diamond.
( )和文英訳
第1学年および第2学年の指導計画のこの項参照。
近代的な学習指導法によれば,翻訳をほんのわずかしか認めない。
D.適当な単語その他の遊び
第2学年の指導計画のこの項参照。
次のような遊びも考えられる。
伏せた母音をつづること──
規則はつづりおくりの規則と同じである。ただ一つの例外は,母音を口頭でつづらないで,だれにでもうなずける身振りで示さなければならないことである。たとえばAは両手を顔の前に出して左右の指先を互につけてピラミッド型を作るように両ひじを離して横に張る。Eは片手を上げて表わし,Iは片眼または両限をさし,Oは口を突き出し,Uは両手を頭上に上げてUの形にして表わす。
穴うめ競争──
これはつづり字を遊戯で教える方法である。よく知っていると思われる語をいくつか最初と最後の一字だけを書いて与える。その抜けている字をうめてもらう。語によっては二つまたはそれ以上できる場合がある。正しい語ができあがればそれでよい。
字の抜けている語は黒板に書くか謄写刷りして,下を向けて渡す。
チームをたくさんつくって,どのチームが正しい答をいちばん多く出すか競争するがよい。
解答のついた一覧表の例を次に掲げる。
例は英文参照。
B--T | (BOAT) | (BEAT) | |||
S--T | (SEAT) | (SORT) | |||
W--T | (WANT) | (WENT) | (WHAT) | ||
T--S | (THIS) | (THUS) | (not TOES, which is the
“regular”plural form of TOE.) |
||
B--S | (BOSS) | ||||
C--E | (CARE) | (CASE) | (CAFE) | (CAGE) | (CAKE) |
(CAME) | (CANE) | (CAPE) | (CAVE) | (COME) | |
(CUTE) | etc. |
文字が三つ・四つまたは五つの語を出すがよい。
もうひとつの遊び方は,一定の時間内に,(辞書を用いない場合は)知っているだけの語を書いてもらい,(辞書を用いる場合は)できるだけの語を書いてもらうことである。
(注1)詳しいことは,T.Orde Lee,English“English”,Part Ⅱ,三省堂,東京,大阪,Copyright,1932,p.150 et seq.参照。
(注2)長沼直兄著「根底 3,000 標準英語単語集」,開拓社,東京,1947を参照。この本は最もありふれた3,000の主要語およびそれらのいくつかの派生語ならびに慣用的な熟語および表現の例文を科学的に編集した表である。
(注3)Charles Duff,How to Learn a Language, Basil Blackwell, Oxford, 1948, p.67
(注4)「教材のうちの言語材料の難易による配列」の章の「非連語と連語」の項参照。
(注5)H.E. Palmer,Conversation English, 開拓社,東京,1947,pp.135-197 参照。
(注6)Hori,Pickering,and Horinby, A Complete Guide to English Conversation,大修館書店,東京,Copyright,1949,pp.111, 225, 227 参照。