(四) 具体的目標  書くことの実際は広くて複雑である。ことばの面と文字の面がある。聞くこと、話すこと、読むことも直接間接に結びついている。生徒の個人差は、能力において、興味において、特にはなはだしいものがある。実用にばかり偏せず、また、文学的な創作にも偏せず、豊かに書くことの経験を与えて、次のような具体的目標を達成することが望ましい。中学校での書くことの学習をとおして、理解も技能も態度も一わたりできているのであるから、これをいっそう確実なものにして、実生活に役だたせるようにするとともに、書くことを楽しむ習慣を養って、個性の伸長に資したいものである。 1 当用漢字別表の漢字や当用漢字表中の重要な漢字が正しく書けるようになる。

2 正しく読みやすい文字を書くように習慣づける。

3 速記・速写の技能を高める。

4 ノートやメモを要領よく取る。

5 箇条書き・表にまとめることに慣れる。

6 実用的な手紙の書き方に慣れる。

7 社交上の個性的な手紙が書けるようになる。

8 調査書・報告書・計画書などを要領よくまとめることができる。

9 掲示・広告などの書き方に慣れ、用紙・用具を効果的に使用する。

10 標語・規約・ポスターなどの効果的な書き方ができる。

11 いろいろな形式の文学的な創作を試みて、自己表現の喜びを経験する。

12 新聞・雑誌の編集技術を身につける。

13 いろいろな用具・用筆に慣れ、適宜に使いわけることができる。

14 経験した事がらを簡単に趣味深く書きしるすことができる。