(五) 具体的目標

 日常生活では、とっさに話をすることが多い。しかも、相手・時・場所に適応しなければならない

1 まじめに話す。

2 自分のことばでわかりやすく話す。

3 話すべきときと聞くべきときとをはっきり自覚し、よく聞き、よく話す態度を身につける。

4 感情にかられないで、冷静に誠意をこめて話す。

5 大げさ・不自然を避ける。声・表情・身ぶりに気をつけて、相手に快い感じを与える。

6 考えてから話す。なるべく軽はずみな発言をしないようにする。

7 自分のことばに責任を持つ。あいまいを避けて、賛否など、自分の意見をはっきり述べる。

8 まちがった発言はすぐ取り消すようにする。ごまかしをしない。

9 歯切れのよいはっきりした発言をすること。共通語の正しい使用を心がけて、アクセント・語調に気をつける。

 右のような目標は、高等学校の生徒として、その努力を払わなければならない理想であって、その全部を完全に身につけることはできないであろう。次は高等学校生徒としての到達目標である。

1 長上や未知の人に対して、自然な快いあいさつができる。

2 相手に応じて、適当なことばが選べる。

3 その場に合うように、声量の加減ができる。

4 改まった席で、その場にぴったりした紹介ができる。

5 まとまった報告ができる。

6 原稿を見ないでも、落ちのない筋道の通った話ができる。

7 相手に応じて、適当な話題を選んで、興味あるように話せる。

8 事情に応じて、話の長短の加減ができる。

9 劇を演じて、自然なせりふのやりとりができる。

10 電話で、むだのない話ができる。

11 放送に慣れる。

12 司会者として、会を進めることができる。

13 的確な語いを選び、よくわかる話ができる。

14 要領よく、論旨を発展させたり、話を結んだりできる。

15 とっさに話を始めても、考えを整理してまとまった話にすることができる。

16 豊富な領域の広い話題を持つ。

17 自然の身ぶり・表情ができる。

18 メモや原稿を使って、それにとらわれない自然の話ができる。

19 内容・形式を生かした朗読ができる。

20 感情をこめたりして、変化と抑揚のある話ができる。

21 いろいろ異なった人に対して興味ある知性に富んだ話をすることができる。

22 いろいろな会で自分の意見を発表することができる。

23 会に臨んで、その進行に正しく従うことができる。