(二) 高等学校生徒の聞く経験にはどんな種類があるか
高等学校の生徒は、中学校の生徒に比べて、その生活領域がはるかに広くなっている。
家庭や学校以外に、広く社会と交渉を持つことが多く、一個の社会人として成人と対等に話し合う場合もあるし、会議・報告会などの公的な行事に参加して、聞き取った内容を正しく伝える責任を負わされることも多い。
心を許した友だちとの会話・討論、趣味を同じくするグループやクラブにおける活動をとおして、深く聞いて味わう、批判的に聞いて考える、ことばの奥にひそむものを聞き分けるなど、聞く生活は、広くかつ深くなっている。