(二) 中学校生徒の読む経験には、どんな種類があるか

 書物というものは、知識・情報を供給するばかりでなく、教養や娯楽を与えるもとである。

〔知識や情報をうるために読む場合。〕

 これは、何か知りたいこと、わからないこと、調べたいことがあって、新聞や辞書や参考書などを利用する場合である。この場合は、必要なものを見いだして正しく速く必要な部分を読みとったり、細かに詳しく読んだりして、自分の知りたいと思うことの目的を達するのである。

 掲示を読む、広告を読むなどは、主として情報を得るための読みである。

〔趣味のため娯楽のために読む場合。〕

 文学作品の鑑賞や、余暇を利用するための読書がこれにあたる。中学生になれば、興味ある古典や外国の文学作品などを読んで教養を高めていく。それとともに、てごろな軽い読みものや小説などを読んで楽しむものである。