付   録

単元の基底の主眼

第1学年 〔身近な生活〕

 

学校における生活


 学校生活にはじめてはいった児童は,万事に不案内であり,また集団生活に慣れないために,教師や友だちとの間の円満な関係を結ぶことがなかなか困難である。そこで,学校内の人や施設や行事やきまりなどが何のためにあるかを知り,それに慣れるようにさせ,かれらの学校生活を自由な楽しいものにすることが,直接のねらいとなるが,これによって広い社会生活への導入もおのずから行われるようになる。

○学校にはどんなことをする人がいるか。

○どうすれば学校で安全な生活をすることができるか。

○どうすれば安全に登校下校ができるか。

○どうすれば学校を美しくすることができるか。

○どうすれば友だちと楽しく遊べるか。

○人のものや自分のものを使うにはどうすればよいか。

○学校のいろいろな施設はなんのためにあるか。

○学校のいろいろな行事に楽しく参加するにはどうすればよいか。

 

家庭を中心とする生活

 

 学校生活にはいることによって,児童は自分の家庭以外の集団生活の経験ももつようになるし,通学の途上でも人々の生活のいろいろな面にふれるし,また友だちと話し合ったり,友だちの家を訪問したりすることによって,自分の家庭以外の家庭生活の様子もおぼろげながら知るようになる。

 児童のこのような経験をもとにすれば,家庭内の人々の仕事や,人々の関係などについて一段と目を開くことができるし,したがってその中におけるじぶんの立場を児童なりに確立することができるであろう。

 また学校に通うようになると,規則正しい生活が要求されてくる。そこで,規則正しい生活をする習慣をつけるように指導することも,たいせつなねらいである。

○家の人たちはどんな仕事をしているか。

○どんなことをすれば家の人たちの役にたつか。

○どうすれば家の人たちとみんなで楽しく遊べるか。

○どうすればいつもじょうぶでいられるか。

○家の人たちはどのようにして食べ物を手に入れているか。

○家の人たちは近所の人たちとどのようにつきあっているか。

○家や近所の人たちはどんな乗物を利用しているか。

○どうすれば家や近所を美しくできるか。

 

第2学年 〔身近な生活〕

 

近所の生活  児童の身近な生活環境の中の人や物で,児童たちとの交渉がはっきりしていて,かれらにとって親しみの深いもの,たとえば,商店・行商人・新聞配達人・御用聞き・郵便集配人・ポスト・掲示板などの役割を,かれらの生活に結びつけて理解させる。

 かれらに親しくて,かれらの家族との交捗の深い近所の人々との交際,助け合いなどについても理解させる。このようにして,わたくしたちが毎日の生活でどれだけ社会の助けを借りているかを理解させることによって,社会生活に対するごく初歩の理解をもたせるとともに,近所の生活におけるかれらの立場を理解させ,かれらの望ましい生活態度を養わせる。

○家の人たちは日常生活に必要な品物をどのようにして手に入れているか。

○家の人たちがいちばん多く買物にいく店にはどんな店があるか。

○店はどんなところに多いか。

○家の近所に物を売りに来たり,あるいは毎日配達に来たりする人にはどんな人々があるか。

○店や行商人はどこから品物仕入れるか。

○近所の人たちはどんなときに物を貸し合ったり手を貸し合ったりするか。

○農家の人たちはどんな動植物を育てているか。

○農家の人たちの手で作られたものは,町の人たちにどのように役だっているか。

○町の人たちの手で作られたり売られたりしているものは,農家の人たちにどのように役だっているか。

○じぶんたちは家の人たちや近所の人たちのためにどんな手伝ができるか。

○近所の人たちに迷惑をかけないためには,どんなことに気をつけなければならないか。

○郵便集配人はどんな仕事をしているか。

○手紙はどのようにして先方につくか。

○郵便集配人や郵便局の人々に迷惑をかけないためには,どのようなことに気をつけなくてはならないか。

○共同で物や施設を使うには,どんな注意が必要か。

○近所の人たちはどのようにしていっしょに楽しんでいるか。

 

 わたくしたちを守ってくれる人々
 

 警官・医師・消防に携わる人々などのような,わたくしたちの生命財産を保護してくれる人々の役割やその労苦について理解させ,これに感謝協力する態度を養わせるとともに,社会に対する信頼感の基礎につちかう。

○わたくしたちはどんなことで警官や消防に携わる人や医師などのやっかいになるか。

○これらの人々は,わたくしたちを守ってくれるためにどんな苦労をしているか。

○わたくしたちは,どうすればこれらの人々の仕事の手助けができるか。

○わたくしたちは,安全で健康な生活をするためにどんなことに気をつければよいか。

 

第3学年 〔郷土の生活〕

 

 郷土の生活  自分の住む町や村の人々が生活を幸福なものにするために,どのようなくふうと協力とをしているかについて学ばせる。

 これをもっと具体的に考えるならば,人々は生活をたてるために営む仕事のために,土地の自然的条件をどのように利用しているか,また土地の自然的条件に適応するように衣食住の様式をどのようにくふうしているかなど,すなわち,人々の生活と自然的条件との関係を理解させるとともに,人々が幸福な生活をするためにどのような協力をし,どのような施設を設け,行事を行っているか,町と村とはどのように依存し合っているかなど,すなわち人々の間の協同の活動について理解させることが主眼である。これらの観点に即して,道路や交通機関の役割,それと自然的条件との関係も当然とりあげられるであろう。

 ここで注意しなければならないのは,この学習はややもすれば,児童の興味や能力に適しないような,細かい事がらのせんさくに立ち入りすぎたり,あるいは,られつ的な,散漫な学習になる恐れがあるから,学習事項を数多くあげることを避け,右のような目標に到達するのに最も適した,はっきり目だった,典型的な材料を重点的にとりあげることがたいせつである。

 なお,これによって人間生活と自然との関係,社会生活の形態を初歩的に理解させることがねらわれているから,これらの関係が最も単純に理解できる材料として,未開社会の人々,あるいは大昔の人々の生活を参考にしながら学習させることが有効である。

○じぶんたちの住む町や村の人々は何で生計をたてているか。

○じぶんたちの住む町や村の人々は生活をたてるために自然環境を利用してどのような仕事をしているか。

○人々は自然環境に適応するように衣食住の様式をどのようにくふうしているか。

○人々は幸福な生活をするために,どのように協力しているか。

○またそのためにどのような施設や行事があるか。

○村や町は相互にどのように依存し合っているか。

○道路や交通運輸の機関はどのような役割を果しているか。

○道はどのようなところにどのようにしてできるか。

○未開社会(あるいは大昔)の人々は自然環境を利用してどのように衣食住の生活を営んでいるか。

○未開社会(あるいは大昔)の人々はどのようにして物を運んだり行き来したりしているか。

○じぶんたちの住む町や村の生活をもっと便利で気持のよいものにするためにわたくしたちにできることにどんなことがあるか。

○どうすればわたくしたちの学級の生活をみんなにとってつごうのよい楽しいものにすることができるか。

 

 動植物の利用
 

 動植物が人間生活に多面的に利用されていることを理解させ,動植物を愛護する念を養わせる。そのためにはたくさんの材料が考えられるが,できるだけこれを単純化して学習を有効にするようにしなくてはならない。すなわち,児童の身辺で経験できるもので右のような理解に役だつ最も適当な代表的な材料をとらえ,それを中心にして学習を深めるように配慮する必要がある。多数の材料について学習させて,雑ぱくな,皮相な学習に終らせてはならない。

 たとえば,動物に関しては家畜が代表的な材料となるであろうし,植物については,樹木が代表的なものになろう。

○じぶんたちの住む町や村にはどんな家畜が多く飼われているか。

○家畜は人間生活にどのように役だつか。

○わたくしたちは動物を愛護するためにどのようなことに気をつけなくてはならないか。

○じぶんたちの住む町や村ではどんな樹木が生活に利用されているか。

○樹木は人間生活にどのように役だつか。

○わたくしたちは植物を愛護するのにどのようなことに気をつけなくてはならないか。

○未開社会(あるいは大昔)の人々は動植物をどのように利用しているか。

○大昔の人々の場合に比べて今のわれわれの動植物利用はどんなに進んでいるか。

 

第4学年 〔わたくしたちの生活の昔と今〕

 

 郷土の開発  じぶんたちの住む町や村の先覚者や,その他の人々の協力によって,土地の生活に便利と幸福とをもたらした著しい事績を学習させる。たとえばかんがい用の池・堤防・用水路・植林(防風林・防砂林・防雪林・防水林・風致林なども含む。)開拓・埋立・水道・耕地整理・架橋・新道の開さく・新産業の導入・生産方法の著しい改善・観光事業・安全・保健・厚生慰安の事業など。

 これによって,このような事業に成功するためには,よい着眼とくふう,大ぜいの協力,不屈の勇気と忍耐などが必要であることを学ばせたい。

○先人はどのような動機でその事業を始めたか。

○どのようにして困難を克服したか。

○その結果じぶんの町や村の生活はどのように変ったか。

○そのような事業と類似した著しい事例が他の土地にないか。

○現在じぶんたちの住む町や村の改善についてどんなことが問題になっているか。

○昔と今ではじぶんたちの住む町や村の人たちの楽しみはどのように変ってきたか。

○衣食住などの日常生活について先人のしたくふうで今も役だっているのはどんなことか。

○学級や学校の生活で改善したいことは何か。

 

 町や村の発達
 

 人々はどのような自然的ならびに社会的条件の備っているところに集まり住むかを考究させる。児童の住む町や村,および周囲の町や村の考察から始めて,さらに目を全国的に広げさせ,また,過去の時代における都市発達の顕著な事例にも及ばせたい。この種の学習においては,適当な材料があった場合には,昔の商工業のありさまについても,触れることができると考えられる。

○自分の町や村では集落がどのようなところに分布しているか。

○じぶんの町や村では集落分布の状況が以前に比べてどのように変ってきたか。

○付近の町や村はどのようなところに発達しているか。

○昔はどんなところに町が発達したか。

○明治以後はどのようなところに都市が発達したか。

 

 交通の昔と今
 

 昔の交通,特に江戸時代の交通について,それが現在の交通に比べて不便であり,危険も多かったことを学ばせ,それに関連してその時代の人々の生活の状況にも触れさせる。さらに明治以後,外国の文明が移入されて以来,交通機関が発達し,自然の悪条件を克服して交通の便が急速に増大した点を学ばせる。

 昔の交通のほうに重点をおき,明治以後の交通の発達については,交通機関の発達の方面を主とし,交通網の発達の面や,近代産業と交通の関係については,第5学年以後に当然学習する機会が多いから,それに譲るがよい。

○自分たちの住む町や村に昔の街道が残っていないか。

○自分たちの住む町や村の昔の街道は,京・大阪・江戸などに,どのように通じていたか。

○人々は昔どのようにして交通したか。

○人々は昔の旅でどのように不便をし,どのように苦しんだか。

○わが国の鉄道はいつどのようにして開通したか。

○その後どのような便利な交通機関ができてきたか。

○交通機関の発達によって,自分たちの住む町や村の生活はどのように開けてきたか。

 

第5学年 〔産業の発達と現代の生活〕

 

 生活に必要な主要物資の生産  日常生活に必須な主要物資が,わが国でどのように生産され,どのように使われているかについて学習させることが主眼である。

 したがって主要産業の分布・生産方法の発達・輸送方法の発達・現在の需給状況と将来の問題などが学習の内容としてとりあげられるであろう。

○わたくしたちが日々の生活に欠くことのできない主な物資にはどのようなものがあるか。

○それらの物資はどこからどういうふうにしてじぶんたちの村や町に送られてくるか。

○それらはわが国ではおもにどこで生産されているか。

○それらの物資の生産のしかたは以前と現在とでどんなに違っているか。

○それらの物資はわが国民の需要をどういうふうに満たしているか。

○それらの物資でわが国で足りないものはどこから手に入れているか。

○ある種の物資は今自由に買えないのはなぜか。

○昔に比べて手に入れやすくなったものにはどんなものがあるか,それらはなぜ手に入れやすくなったか。

○それらの物資の多少は衣食住の様式にどんな影響を与えるか。

 

 手工業から機械生産へ
 

 手工業と機械生産の長短を比較し,特に後者の特質をなす諸要素を児童なりにとらえさせ,それらが現在の社会生活や家庭生活にどのような影響を与えているかを考察させることが主眼である。

○家庭で日常使っている品物で,手で作ったものと機械で作ったものにはそれぞれどんなものがあるか。

○手工業と機械生産はどんな点が違うか。

○人々は自然の力を動力として使うためにどのようなくふうをしてきたか。

○動力の資源にはどのようなのもがあるか,それらのうちで特にわが国に豊富にあるもの,足りないものは何か。

○動力の使い方が進歩するにつれて私たちの生活のどんな点が便利になったか。

○分業で仕事をするとどんなに便利か。

○工業はどのようなところに発達するか。

○工業の発達と交通の発達とはどのように影響し合っているか。

○工業の発達によって資源はどのように有効に使われるようになったか。

○わが国の工業の発達のためにはどのような資源が必要か,不足しているものはどのようにして手に入れているか。

 

 商業の発達と消費生活
 

 現在の生活における商業の役割を理解させ,消費生活の合理化,なかんずく合理的な物の買い方のくふうをさせることが主眼である。商業の役割や働きを理解させるためには,当然商業の起り,その後の発達についても学習させなくてはならない。

○私たちは物をどのようにして手に入れるか(自家生産,物々交換,売買)。

○なぜ自給自足経済から交換経済に変ってきたか。

○なぜ物々交換から貨幣による売買に変ってきたか。

○現在商品はどのような経路をとって生産者から消費者の手にはいるか。

○需要と供給の関係はどのように物の値段を左右するか。

○金の使い方を合理的にするためにはどうすればよいか。

○物を買うときにはどのようなことに気をつけなければならないか。

○よい品物を安く手に入れるためには入手の経路をどのようにくふうすればよいか。

○商業はどのようなところに発達するか。

○交通運輸の発達はどのように商品の流通を容易にしているか。(貿易にも触れて)

○貯金は何のためにするか。

○銀行はどんなことに役だつか。

 

第6学年 〔世界における日本〕

 

 通信報道機関の発達と現代の生活  新聞・ラジオその他の通信報道機関の発達によって,現代のわたくしたちの生活が便利になり,豊かになってきたこと,また,これらの発達によって世界中の各地域の人々の生活の間の関連がいよいよ大きくなってきたこと,世の中の動きや人々の活動の速度が大きくなってきたことを理解させる。そしてこれらの発達した機関の存在が,現代の社会生活に深くくい入り,その維持発展のために不可欠の要素となっているということの認識を与えることを,特に強い観点とすべきである。 ○新聞はわたくしたちの生活にどのように役だっているか。

○新聞が多方面の記事や世界中のニュースをあのように速くわたくしたちに与えることができるのはなぜか。

○ラジオはわたくしたちの生活をどのように豊かにしているか。

○新聞やラジオのなかった時代には人々は世の中のできごとをどうして知ったか。

○郵便や電信電話の発達はわたくしたちの生活をどのように便利にしているか。

○もし便利な通信報道機関の活動が停止した場合社会の人々はどんな困難にぶつかるか。

 

 わたくしたちの生活と政治
 

 政治上の諸種の制度や施設の組織や機構を調べることはそれほどたいせつではない。むしろそれらの制度や施設が,本来私たちの生活な幸福にするためにあるものだということ,およびそれらがそのためにどのような機能を果しているかということを,児童の身近な経験をもとにして,具体的に理解させることが主眼である。そのためには,明治以前の封建時代の政治と現代の政治との比較をすることも必要になるであろう。いずれにせよ児童は,このような学習を通じて,政治がわたくしたちの生活のごく卑近な面にまで,強い影響をおよぼしているということを,切実に認識しなくてはならない。

○わたくしたちが利用しているおもな公共施設(たとえば,道路・橋・鉄道・郵便局・学校・図書館・病院・保健所・こどもの遊び場など)で,国・都道府県・市町村によって設けられ維持されているものにどんなものがあるか。

○それらを新たに設けたり改善したりするためにはどのような手続きが必要か。

○それらの施設の設置維持のために要する経費は何によってまかなわれているか。

○議会はわたくしたちのために何をするか。

○いろいろな役所は何のためにあるか。

○わたくしたちの意見を代表する人としてはどんな人を選挙すればよいか。

○わたくしたちはなぜ税を納めなくてはならないか。

○政治のしかたは昔と今とではどのように違っているか。

 

 わたくしたちの生活と諸外国との関係
 

 わたくしたちの生活が物的な面でも文化的な面でも諸外国と密接不離の相互依存関係にあることを明確にするとともに,外国および外国人に対する深い理解を啓培することによって,国際間の親善と平和とを進める心構えを養い育てることが主眼である。

 外国の事情について学ぶ場合,「外国めぐり」などといって,世界の多くの国々の生活事情を広く浅く学ぶよりは,むしろ,学習の材料が比較的多く得られる一・二の国を選び,その生活様式を深く調べ,わが国の生活事情と比較するほうが望ましい。もちろんその比較はじゅうぶん慎重に行うべきで,安価な外国崇拝に陥らせないように注意すべきであることはいうまでもない。

○わたくしたちが日常用いている衣食住物資で,外国から輸入しているものは何か。なぜ外国から輸入しなくてはならないか。

○逆にわが国の生産物で外国が求めているものは何か,なぜそれを求めるか。

○わが国の衣食住の様式や物資でこれまで外国から学んだり輸入したりしたもののおもなものにどのようなものがあるか。

○衣食住以外に外国からはいってきたおもなものにどのようなものがあるか。

 外国人の発明をわたくしたちはどのように利用しているか。

○わたくしたちは現在外国の人々とどのようにつきあっているか。

○外国の生活とわが国の生活との著しい違いはなにか。

○外国人とつきあうのにどのようなことに気をつけなくてはならないか。

○日本人で人類文化に貢献した人にはどんな人がいるか。

○戦争はわたくしたちにどのような不幸をもたらしたか。

○わたくしたちは今後外国とどのようにつきあわなくてはならないか。

 

単 元 例

第 1 学 年

校内めぐり・教室づくり・学校へいく道・わたくしたちの学用品・給食・遠足・運動会・正月・食べ物・ままごと遊び・お客ごっこ・乗物・山遊び・水遊び・貝拾い・○○公園,等 第 2 学 年 学校の近所・家の近所・お店・やおやさん・さかなやさん・店と農家・野菜や魚売りにくる人たち・牛乳屋と新聞くばり・お百姓さん・とりいれ・田植・魚をとる人・地びき網・炭を焼く人・おまわりさん・郵便・お医者さん・消防のおじさん・駅の人たち・○○公園,等 第 3 学 年 町といなか・村(町)の模型つくり・だんだん畑・村(町)の道路・川と道・○○駅・貨物と貨物列車・○○電車・汽車とバス・船と自動車・村役場・農業協同組合・牛と馬・家畜とわたくしたちの生活・動物愛護週間・小鳥の日・樹木とわたくしたちの生活・緑の週間・○○山の木・製材所・大昔の生活・貝塚,等 第 4 学 年 町のうつりかわり・○○盆地の村や町・武蔵野・江戸から東京へ・市場・門前町と城下町・○○池・○○用水・○○湖(川)の利用・○○運河・○○疎水・貯水池・○○埋立地・○○堤・水とのたたかい・町の水道・防砂林・雪とのたたかい・旧道と新道・東海道の昔と今・昔の旅と今の旅・駅と港・駅と宿場・○○橋・○○トンネル・○○線・○○街道,等 第 5 学 年 米と麦・食生活・青物市場・魚市場・漁業のうつりかわり・綿と羊毛・貨物駅・○○の加工・○○工場・○○工場のうつりかわり・○○工業地帯・和紙工場とパルプ工場・燃料と動力・○○平野・○○川・石炭と石油・○○炭坑・わが国の貿易・デパートと小売店・昔の商業と今の商業・貨幣のはたらき・購買組合・学校購買部・わたくしたちの貯金,等 第 6 学 年 新聞とラジオ・学校新聞・校内放送・新聞のはたらき・ラジオのはたらき・選挙・国会のしごと・税のゆくえ・道と橋・わたくしたちの生活と公共施設・村の生活改善・保健所・下水・風水害・わが国の貿易・日本とアメリカ・アメリカの農業・アメリカの家庭生活・青少年赤十字・○○(地名)と観光,等

 

 上の単元例を利用する場合には,必ずまえがきに述べた趣旨と注意に基くことが必要である。なお多少重複するかもしれないが,さらに若干の注意をつけ加えてみよう。

 1.単元の名称は児童のもつ具体的な問題を生き生きと反映し,自発的な学習を触発するような,児童にとって無理のないものであることが望ましい。

 2.その意味で,低学年,特に1年の単元については特別の考慮を要する。

  (まえがき参照)

 3.ここにあげたものはごく少数の例にすぎないから,教師はこの例だけにとらわれる必要はない。単元の名称の形式にしても,問題のかたちにすることもできるし,「——しよう」というような表現をとることもできるであろう。

 

小学校学習指導要領(試案) 社会科編

昭和26年(1951)

昭和26年7月1月 印 刷

昭和26年7月10日 発 行

  (昭和26年7月10日文部省検査済)

 著 作 者      文  部  省
 

            東京都文京区久堅町108番地

 発 行 者      日本書籍株式会社

            代表者 大 橋 芳 雄

            東京都文京区久堅町108番地

 印 刷 者      日本書籍株式会社工場

            代表者 大 橋 芳 雄

            東京都文京区久堅町108番地

 発 行 所      日本書籍株式会社

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