〔参 考〕
国語表記の基準
一 国語表記の基本的な考え方
国語を書き表わすには、普通、漢字とかなを合わせて用いているが、漢字は表意文字であり、表語文字であるのに対して、かなは表音文字であり、音節文字である。すなわち、漢字は意味を表わし、かなは音を表わす。漢字はその一つ一つが語であるが、かなは音節である。一つの文を書くのに、漢字とかなという二つの性質の違った文字を合わせて使うところに、国語表記の特質があり、問題がある。
今日では、漢字ばかりで書くことはほとんど行われていないが、場合によっては、かなばかりで書くことがある。また、普通には漢字で書かれるものでも、人により、場合によっては、かなで書くこともあるし、また、書いてもよいことになっている。その上、漢字とかなを合わせ用いる場合や、かなだけで書く場合に、かなはひらがな、または、かたかなだけ、ひらがなかたかな両者併用もさしつかえないことになっている。そこに、国語表記の不安定と、複雑さ、むずかしさがある。
明治以来、いわゆる国語・国字問題として論議されてきたことの大半は、この文字・表記の問題である。
好きなように書き表わしてよいということは、自由でよいことのようにも考えられるが、そのため、実際生活上、かえって不便・ふつごうがあり、負担の大きいことが少なくない場合がある。
今日までの国語表記を見ると、まだ、基準が確立されていないともいえる。もちろん、調べてみると、おのずから、これに近いものがあり、またつくられようとしている。たとえば、戦争後制定された「当用漢字表」「現代かなづかい」などがある。
国語表記について、このように、一応基準と考えられるものができてきたことは、国民の言語生活の上から、また国語教育の上から喜ばしいことであり、それが国語の学習指導に取り入れられるのは当然である。
国語表記の基準は、しばられた窮屈なものというのでなく、だれにもわかりやすく、使用しやすい書き表わし方でなければならない。
二 かなはどのように使用したらよいか
かなは、表音文字であるから、漢字と違って、意味に関係なく、音を表わすために、組み合わせて使うことができる。漢字の「花」「鼻」、「旗」「畑」は、それぞれ意味が決まっているが、かなでは「はな」「はた」とも二つのうちのどちらに用いてもよく、また「はな」の「は」は、「はた」の「は」と同じである。
かなには、ひらがなとかたかなとの二種がある。前には変体がなもあったが、今日では、ときに、女の人の名まえなどに使われているのを見るくらいのもので、ほとんど使用されない。
かなは、その数の限られていること、字画の簡単なこと、かなだけで一応なんでも書き表わすことができることなどから、文字教育に際しては、まず、かなを教えることが行われてきた。しかし、かたかなとひらがなとの二種のかなを平行して教えることは、学習者に混同を起させやすいので、戦争前の一年前期でかたかなを学習させ、後期でひらがなを学習させるといったやり方を変更して、戦争後は、まず、一年生で、ひらがなを学習させ、一学年でそれをじゅうぶん習得させてから、二年生からかたかなを学習させることになっている。
かたかなとひらがなとの二つのうち、いずれを先に学習させるかということと、そのどちらに重点をおいたらよいかということには、いろいろな見地から、その得失の長短を見いだすことができるけれども、戦争後ひらがなを先にし、しかも、これに重点をおいてきたと考えられる大きな理由の一つは、今日普通の漢字まじりのかな文では、かなは、ほとんどひらがなであることである。
終戦前までは、かたかなを先に提出していたが、そのころでも世間一般のかたかな使用は、限られた場合だけであった。それにもかかわらず、かたかなを先にしたというのは、この字画が少なく、簡単であること、字形が直線だけで書きやすいということからであろう。
しかし、生活と結びついた文字教育という点では、ひらがなのほうが実際的であり、かたかなは、今日の普通の文章には、その使用率が漢字よりもはるかに少なく、特別な場合に限られていることなどがひらがなを先にする理由と考えることができる。
次に、国語を書き表わすには、漢字とかなを併用しているが、どんなところを漢字で書き、どんなところをかなで書くかということには、一定のきまりはない。しかし、低学年の児童の読み物、教育程度の低いと思われる人々を対象とした書き物、特殊の目的をもって効果をねらうものは、かな書きというのが普通の文章におけるかなの使い方である。
これには「当用漢字表」につけられた「使用上の注意事項」がその参考になると思われるので、便宜上これをあげてみよう。
(ロ) 代名詞・副詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞はなるべくかな書きにする。
(ハ) 外国(中華民国を除く)の地名・人名は、かな書きにする。ただし「米国」「英米」等の用例は、従来の慣習に従ってもさしつかえない。
(ニ) 外来語は、かな書きにする。
(ホ) 動植物の名称は、かな書きにする。
(へ) あて字は、かな書きにする。
(ト) ふりがなは、原則として使わない。
(イ)は、ここで問題にはならないが、(ロ)から(ト)までかなのうち、(ハ)と(ニ)、ときによっては(ホ)はかたかなで、ほかはひらがなが普通のかなの使い方である。
なお、このほかにかなは、動詞・形容詞などの用言の語幹または語根の一部や、活用する部分を書き表わすのに用いられる。(このことは、送りがなのところでも述べる。)
文章の中で、名詞や用言の語幹のように、実質的な意味を表わすものは表意文字で、その他の部分を表音文字で書くのは、一般的な通則であり、理由のある文字づかいであるが、前者をかなで書き、後者に漢字をあてることも、人により、場合によって行われることもある。
あて字は、たとえば、「矢張」(やはり)、「一寸」(ちょっと)、「素敵」(すてき)などと、漢字の読みと関係なく、漢字をあてるのであるから、ふりがなが必要となり、また、漢字の使い方が乱れるので、これをやめて、かなで書くことにするのである。
ふりがなは、漢字が読めなくても困らせない親切な方法であるともいえるが、特別な読み方、意味を限定するためにも使われる。したがって、このためにむりな読み方、使い方が許され、むずかしい漢字が必要以上に使われることになる。また、同じことをかなと漢字とふたとおり並べて書くのは不体裁であり、小さなふりがなは目のためにもよくないので、原則としてこれを使用しないことが勧められたのである。しかし、地名や人名、その他で「当用漢字表」以外の漢字や、また音訓表に示された以外の読みに対しては、ふりがなも必要である。(漢字のところを見よ。)そうした場合に、漢字の横に小さくかなをふるかわりに、漢字の下にかっこをつけて、この中に読みを示すことも試みられているが、紙面を取るので、従来どおりのふりがなも行われている。しかし、できるだけふりがななしで済むような書き方をすることが望ましい。
外国の地名・人名(中華民国を除く)・外来語は、普通かたかなで書くことが行われているが、これらについては、外国語および外来語についての項で述べる。
動植物の名称は、割合むずかしい漢字、あて字式のものが多いので、かなで書くことが、勧められているが、これをはっきりさせるために「 」の中に入れたり、かたかなで書き表わしたりすることも行われている。「 」のかわりに、──または==をつけたりすることもある。
このほか、かたかなは「キャン、キャン」「パラ、パラ」などのような、擬声語・擬音語を表わすことが、一般に行われている。つまり、かたかなは、発音符号式に、特に発音を写すときに用いられることが多い。外国語や外来語をかたかなで書くのもこのためである。「そろそろ」「くにゃくにゃ」というような擬態語も、かたかなでも書かれることがあるが、これは、ひらがなのほうが普通である。
また、かたかなは、漢字かなの文の中のある語なり、部分なりを特に強調したり、しゃれたり、おもしろ味を出したりするために、ことさら使われることもある。
要するに、今日のところ、かたかなの使用範囲は、戦争前と比べて、ずっと限られてきたようである。ただ電文だけは、今もかたかなを使用している。
「当用漢字表」の制定後はこれに準拠するため、表にない漢字のかわりに、これをかなで書くことも行われているが、このことについては漢字のところで述べる。
なお、かたかなは、昭和二十二年度に刊行された文部省の国定国語教科書(小学校)では、原則として(1)外国の地名・人名および外来語、(2)擬声・擬音に限って用いている。
三 漢字はどのように使用したらよいか
漢字は、その数が多く、人によっては、四万六千といい、五万三千といっている。普通の漢字辞典に収められている漢字だけでも、その数は一万から一万一千字ある。このうち日常使用されるものは、戦争前では、だいたい三、四千といわれていた。
漢字は、またその用い方が複雑であるために、教育上はいうまでもなく、社会生活上においても、多くの不便がある。したがって、これを制限することは、国民の生活能率をあげ、文化水準を高める上に資するところが少なくない。
そこで、昭和二十一年(一九四七年)十一月に「当用漢字」一八五〇字が制定され、法令・公用文書・新聞・雑誌および一般社会で使用する漢字の範囲が示された。
しかし、固有名詞については、法規上その他に関係するところが大きいので、別に考えられることになっていたが、その後戸籍法施行規則によって、昭和二十三年一月一日以後に生れたこどもの名もこれによって命名することになった。しかし、人名は、従来の社会慣習や特殊事情もあるので、昭和二十六年五月、施行規則が改正されて、人名に用いてもさしつかえない漢字が九二字加えられた。
戦争前後の調査によると、国民の学歴の八五パーセントは義務教育終了者であった。この数字は、義務教育が六・三の九か年に延長された戦争後においても変りはないといってよい。ところが、この義務教育の中で戦争前の小学校の国語教科書で教えられた漢字の数は、一三六〇字前後であった。これは「当用漢字表」のような基準のなかったことによるが、国民生活にふじゅうぶんであった。しかし、これだけを読み書きともにできるようにすることはできなかった。
「当用漢字表」は、国民生活の上で漢字の制限が無理なく行われることを目安としたものであったが、国民教育における漢字の負担を軽くし、教育上内容の向上をはかるためには、わが国の青少年に対して、義務教育の期間において読み書きともに必修せしめるべき漢字の範囲をきめる必要があるとして、昭和二十三年二月、「当用漢字表」の中から選んだ「当用漢字別表」八八一字を制定した。これは当用漢字表の中で、義務教育の期間に読み書きともにできるように指導することが必要であることを認めたからである。教科書における漢字は、原則として、「当用漢字別表」の漢字とし、これ以外のものは、別のことばに変えるか、またはかな書きにするか、やむを得ないものは、ふりがなをつけることになっている。
しかしながら、漢字を使用する上の複雑さは、この数の多いことによるばかりでなく、この読み方の多様なことにもよるので、当用漢字表の趣旨を徹底させるためには、さらに音訓を整理する必要があるとして、昭利二十三年二月「当用漢字音訓表」が制定された。この表は、当用漢字表の各字について、使用する音訓について示したもので、字音は、漢音・呉音・唐音および慣用音の区別にかかわりなく、現代の社会に広く使われているものの中から採用し、また字訓はやはり現代の社会に広く行われているものの中から採用している。そうして、異字同訓は努めて整理している。さきに述べたあて字などは、この点からも認められないわけである。
当用漢字表の制定およびその音訓整理によって、従来使用の漢字は、数において制限されたばかりでなく、音訓によって、いっそう制約されて、これまで普通に漢字で書いていたものも、そのまま漢字で書くことができなくなった。たとえば名詞や用言の語幹または語根を漢字で書くことは、一つの原則といってよかった。ところが当用漢字表・当用漢字音訓表が制定されて、これに準拠すると、この漢字まじりかな文の書き表わし方は、大きな変革を与えられ、くずされることになった。というのは、一つのことばを漢字で表わした場合にはよくわかったけれども、漢字が使えなくなって、かなで書き表わした場合には、そのことばの意味がにわかに理解できにくい場合が起ってきて、そのことばそのものを直さなければならなくなった。時にはさらに、そのことばを直しただけでは間に合わず、その文体までも直さなければならなくなってきた。したがって、当用漢字表や、その音訓表の制定は、文字やことばの使用はいうに及ばず、文体にも影響を及ぼすことになった。
「当用漢字表」に盛られた漢字は、よく使われる、生活に関係の多いものであり、またそれは、やさしいものともいえる。それで、これを日常使用する漢字の範囲とし、「この表の漢字で書き表わせないことばは、別のことばに変えるか、または、かな書きにする」(使用上の注意事項イ)となると、漢字(漢語)は、一方ではむずかしいものともいえるから、これがかな書きになれば国語の平易化・民主化が推し進められるだろうということはいえる。しかし、ことばはそれぞれの語感をもち、同時に表意文字である漢字・漢語は字感さえもっているので、慣れない間は少なくともぴったりしないものがある。
漢語をかな書きする場合、漢字の二字または三字を全部かなにしても、慣れればそれほど気にはならない。
しかし、漢字二字または三字のうちの上、または下、あるいは中の漢字が「当用漢字表」から、この読みが「当用漢字音訓表」からはみ出ているような場合、これをかなにすると、今までの漢字使用の原則に反するので、読みにくくなったり、わからなくなったりする。活用語尾をまちがったり、助詞を誤られたりして読みづらい。
これに対する一つの方法として、同音の漢字におきかえることも行われている。「聯合」と「連合」、「媾和」と「講和」というように、うまくすればそれほど気にならない。しかし、漢字が表意文字であるから、これは別な意味をもつことになりやすい。
このほか、漢字の用法としては、文章の中で前後に漢字が続いて、読みにくく思われる場合には、普通には漢字で書くべきところをかなにしたり、反対にひらがなが続いて読みにくいときは、漢字を使ったり、特に句とう点を多くしたり、かたかなで書いたりすることも行われている。
漢字については、さきに述べたような数の多いことや、その読み方の多様であることによるばかりでなく、こうした使い方の複雑さ、むずかしさがあるほか、字体の不統一や字画の複雑さがあるので、漢字の字体を整理して、昭和二十四年四月に「当用漢字字体表」が制定された。
これは、漢字の読み書きを平易にし、正確にすることを目安として選定したものである。この選定については、字体の統合、略体の採用、点画の整理をはかるとともに、筆写の習慣、学習の難易をも考慮し、印刷体と筆写体とをできるだけ一致させることをたてまえとしている。
この新しい字体は、教科書や新聞雑誌などにも採用されているが、活字をいっせいに変えることができないため、混用があり、児童生徒には、当分従来のものも読めなければならないという負担がかかっているが、書く場合はこの新字体に限られる。新字体の中には従来略字といわれたものも採用されているが、この表にあるものは、それがすべて正字である。たとえば、「学」が「學」に代って、正式に使われることになったのである。
しかし、これはあくまでも、字体であって、書体ではない。書体については一点・一画を必要以上にやかましくいって、複雑化することを避け、世間慣習のものならばそれを認容することが当然と考えられる。筆順などについてもこの注意が必要である。
四 かなづかいはどのように考えたらよいか
かなづかいは、明治以来、終戦前まで、いわゆる歴史的かなづかいが教育に採用され、その普及とともに一般化して、社会に広く行われてきた。ところが、このかなづかいは、中古の発音を基準とした書き表わし方であるから、現代の発音とはかなりの開きがあり、複雑で、使用上の困難が多いので、これまで国字・国語問題としてかなづかいの改訂は、漢字制限とともに、この中心として論議されてきた。終戦後、これを現代語音に基いて整理することは、教育上の負担を軽くするばかりでなく、国民の生活能率をあげ、文化の水準を高める上に資するところが大きいというので「現代かなづかい」が、制定された。
このかなづかいは、だいたい、現代語音に基いて、現代語をかなで書く場合の規準を示したもので、主として現代文のうち口語体のものに適用することになっている。したがって、文語体・古典などは、今までの歴史的かなづかいが認められている。また文語体や古典ではなく、いわゆる現代文であっても、原文が歴史的かなづかいであり、これによる必要のあるもの、またはこれを変更しがたいものは、もとのままでさしつかえないことになっている。
現代かなづかいは、現代語音に基くことになっているが、今までの歴史的かなづかいを考慮して、助詞の「は」「へ」は、そのまま「は」「へ」と書くのを本則とすることになっている。本則というのは「は」「へ」を「わ」「え」と書いてもさしつかえないという考えを含んでいるわけである。しかし、学校で教える場合は、その教科書に基いて、児童に混乱を起させないような指導をすることがたいせつである。
また、「ジ」「ズ」と発音されるものは、「じ」「ず」と書くことにしながら、「ちぢみ」「つづき」などの連語や「鼻血」(はなぢ〕「三日月」(みかづき)などのように二語連合と見られるものは、「ぢ」「づ」と書くことにしている。「もとづく」「ちかづく」などの二語連合を「おとずれる」「おのずから」のような一語と区別して書くことは、一般の人々にはなかなか困難であるから、原則とともに、それを一語としての表記のしかたを身につけさせる必要がある。「世界中」「融通」はこれを「せかいじゅう」「ゆうずう」と書くことになっている。また、オ段の長音で発音されるものは、オ段のなかに「う」と書き添えるが、これと別に歴史的かなづかいで「ほ」と書いてオと発音されるものも、「お」と書くことになっているので「おうさま」(王様)、「おおさか」(大阪)と区別して書くのである。しかし、当用漢字表・当用漢字音訓表によって漢字で書く場合が制限されるので、前よりはかなで書かれる部分が多くなった。だから歴史的かなづかいより簡単な、現代かなづかいによって、国語の表記における負担が少なくなったということができる。
現代かなづかいでは、ア列長音はア列のかなにあ(・)、イ列の長音はイ列のかなにい(・)、ウ列長音はウ列のかなにう(・)、エ列長音はエ列のかなにえ(・)をつけて書き、オ列長音にはう(・)をつけて書くのを本則とする。ア列よう音、ウ列よう音の長音は、ア列よう音、ウ列よう音のかなにそれぞれあ(・)・う(・)をつけて書き、オ列よう音の長音はオ列よう音のかなにウをつけて書くのを本則とする。
また、よう音を表わすには、や(・)・ゆ(・)・よ(・)、促音を表わすには、つ(・)を用い、なるべく右下に小さく書くことになっている。全体が小さい文字であるためできにくいこともあり、従来それをしないこともあったが、できるだけ、小さく書くようにすべきである。
次に、歴史的かなづかいでは、四段活用であったものが五段活用になる。
のように、歴史的かなづかいでは、ハ行四段活用であったものが、ワ行とア行の二行にまたがることになった。
となるので、変格活用となり、ア行とヤ行にまたがるので、「いう」を取ることになっている。「いう」は地方によってワ行五段活用のようにいっているところもある。
また、「クワ」と「カ」、「グワ」と「ガ」および「ヂ」と「ジ」、「ヅ」と「ズ」をいい分けている地方に限り、これを書き分けてさしつかえないことになっている。
「生徒」「経営」などは、エ列長音にも発音されているが、かな書きには「せいと」「けいえい」が採用されている。
かなづかいの中には、小学校の低学年などでかな書きするときに問題になるが、進んで漢字を習い、漢字を書く場合には、かくれてしまうものが少なくない。かなで覚えた語形を漢字におきかえるということは、手数でもあり、無意味でもあるが、今日の国語表記では、教育上やむを得ない順序となっている。
五 送りがなはどのように考えたらよいか
国語を書き表わす場合に、用言の類は多くは語幹は漢字、語幹の一部や活用語尾がかなで書かれる。副詞や接続詞の場合にも、漢字とかなで書くことがある。このかなを書く部分がいわゆる送りがなである。
用言の活用語尾は漢字で書けないから、これをかなで書くのであるが、それだけでは読みにくく、また読み誤られる恐れのあるものは、便宜的な書き表わし方が行われてきた。
|
落 す 落ちる |
|
起 す 起きる |
|
亡 す 亡びる |
|
動 く 動かす |
|
集 る 集まる |
|
当 る 当たる |
|
向 く 向 う |
|
聞 く 聞える |
こうすると、同じ漢字がふたとおりに読まれることになるので、近年になって、自他の対応をするものは「当たる」「当てる」「集まる」「集める」のように一定にして漢字でかくされる部分を統一して、漢字の読みをひととおりにし、語源的には同じと見られるものでも、漢字でかくれる部分を統一しようという考え方による書き表し方が行われてきた。そうして、「向く」に対して、「向こうの山」、「明く」、「明ける」「明きらか」と書くようになった。
従来の送りがなは、一種の読みがなで、読みやすくするためであるから、読み誤る恐れのないものには送らない。つまりなるべく少なく送るというのであったが、このごろは反対になるべく多く送るようになった。そうして、送りがなを語によって安定させるよりも、漢字の読みによって定着させるという傾向が現れている。
もともと、漢字は表意文字であり、一語一字式のものであるから、「務」は「つとめ」、「喜」は「よろこぶ」という意味も表わすものであるが、国語では、これを書くとき、「務」(つとめ)、「務めて」(つとめて)「喜」(よろこび)「喜ぶ」(よろこぶ)のように送りがなをする。したがって、これを「つとめ」「よろこび」または、「つと」「よろこ」と読むことになるが、しかしながらそれはこれらの読みを助けるために行われてきたものであるから、「務」は「つとめ」、「喜」は「よろこぶ」という語を表わす文字であることを理解する必要がある。すなわち、漢字はその語の一部分を表わすものではないということである。
送りがなには、まだ基準となるものが制定されていないが、名詞は誤読・難読の恐れのないものは、送りがなをしないか、その一部を省き、活用語から転じたもの、活用語を含むものは、活用語と同じように送る。
動詞は、活用語尾を送るが、それだけでは誤読、難読の恐れのあるものは、その前の音節から送る。複合動詞は、従来「話合う」「打切る」などと書くのが普通であったが、「話し合う」「打ち切る」とするのがこのごろの傾向である。
形容詞も活用語尾を送るが、語幹が「し」で終るものは「し」から送り、活用語尾だけでは、誤読・難読の恐れのあるものは、その前の音節から送る。
副詞は「かに」「うかに」「やかに」などのついたものは、これを送るのが普通である。
六 外国語および外来語の表記はどうしたらよいか
外国語および外来語は、普通かたかなで書き表わすことが行われているが、戦争前特に明治大正時代には「喇叭」(ラッパ)、「煙草」(タバコ)、「頁」(ページ)、「粁」(キロメートル)、「哩」(マイル)、「欧羅巴」(ヨーロッパ)、「希臘」(ギリシャ)、「伯林」(ベルリン)、「亜歴山」(アレキサンダー)など、外来語、外国の地名・人名などを漢字で書くことも相当行われていた。これは新聞などのように限られた紙面に書くのにつごうがよいということもあったが、漢字が本字であるという考え方も働いていたと思われる。(そのために「粁」「甅」などの字が特につくられた)。しかし、これらは中国のように漢字すなわち表意文字だけで、これを書き表わすことができないので、これを表音文字として使ったのである。日本ではかなという表音文字によって、もっと的確にその音を写すことができるので、こうしたあて字式の使い方はだんだん少なくなってきた。戦争後制定された「当用漢字表」にも、これらをかなで書くことが使用上の注意としてあげられ、「当用漢字音訓表」によって、漢字の音訓の基準が示されたので、かなで書かれることが多くなった。それから、さきにも述べたように、教科書では、全部かたかな書きになっている。
「当用漢字表」の使用上の注意には、中華民国を除くことになっているが、中国の地名・人名は漢字で書かれているけれども、それらには日本で用いない漢字、日本と違った読みの漢字が多いので、これを、広く外国の地名・人名なみにかな書きとし、必要に応じて( )をして漢字を示すという運動もある。マージャン(麻雀)メンツ(面子)などの中国語からの外来語についても同様である。
外国語および外来語の表記は、普通かたかなで書かれ、現代かなづかいよりももっと徹底した表音式によって表わされている。
長音は、「ー」で表わすことが、広く行われているが、ア・イ・ウ・エ・オを用いる人もある。
また外国語および外来語には、現代語にもない発音もあるので、それらに対しては、Vに対してヴ、Fに対してファ・フィ・フェ・フォを用いたり、シュ・チュ・ツェなど、特別な書き表わし方が行われている。
外国語および外来語の表記については、まだ基準になるものが確立されていない。
「フィルム」・「ヒルム」、「ヴィタミン」・「ビタミン」、「スティーム」・「スチーム」のように、外来語はその初めは外国語音に近く書き表わされ、発音されるが、だんだん国語音によって発音され、普通のかなによって書き表わされているものもある。要するに、外国話や外来語を書き表わすときには、かたかなで、わが国で一般的に適用しているような書き方をするのが原則である。
外国の地名が二語以上に分れるときは、その間につなぎのしるし「−」を入れ、人名が二語以上に分かれるときは「=」を入れることも行われている。
七 くぎり符号はどのように使用したらよいか
くぎり符号は、文章の構造や語句の関係を明らかにするために用いられるものである。これについて基準として示されたものはまだないが、だんだん慣用ができている。
古くは、くぎり符号はもちろん、かなの濁点などさえも正式な文には書かなかったが、今日では、これを使うことが普通となっている。「当用漢字表」や「当用漢字音訓表」が制定されて、かな書きの部分が多くなったため、正確・精密を期するためと同時に、誤読、難読の恐れを防ぐためにも用いられることが多くなってきた。
くぎり符号は「。」(まる)、「、」(てん)、「・」(なかてん)、「( )」(かっこ)「 」(ひとえかぎ)『 』(ふたえかぎ)が普通で、「?」や「!」などは、教科書などにはほとんど用いられていない。
このうち最も多く用いられるのは、「。」と「、」で、ことに「、」は語の切れ目を明らかにしないと誤解される恐れのあるところや、漢字またはかなばかりが続いて読みにくいのを避ける場合に、外国語の分ち書きの代りに用いる傾向がある。
「・」は、名詞を列挙するときに用いるが、日付や時刻・称号を略して表わす場合にも用いる。たとえば、昭和二六・八・一五とかN・H・Kなどがそれである。
横書きの場合には「、」の代りに「,」を使ったり、「 」の代りに“ ”を用いることなどがあるが、まだ一般的でない。
くぎり符号に類するものとして、「…」(点々)や「─」(なか線)なども、近ごろ使われている。
八 くり返し符号はどのように使用したらよいか
同じ漢字を二どくり返すときには「々」、かなでは「ゝ」を用いる。
「々」は、「人々」「日々」のように漢字一字のくり返しの場合に使い、「民主主義」「当用漢字字体」のような場合に用いない。
「ゝ」は、「あゝ」「たゝみ」などとくり返すときに書くが、「かわいい」「バナナ」など、「いままで」「あわてて」などには使わない。下の音が濁るときには、「ゞ」を用いる。
かなで二字くり返すときは、「ゝ」の代りに「■」を用いるが、三字以上にわたる場合、二字以上の漢語や横書きの場合には使わない。
くり返し符号については、以上のような使い方をするのが普通であるが、小学校では、このような基準をのみこませることがむずかしいと考えられるので、昭和二十二年度に出版した文部省の国定国語教科書には、くり返し符号は全然用いられていない。
付 記
国語表記については、次のようなものを参考にするとよい。
総合当用漢字表 文部省編
公用文用語の手びき 総理庁文部省共編
小学校学習指導要領国語科編 索引
ア アクセント………………80 83 90 109 182 305 新しい単語の指導………283 新しい単語の提出………282 あて字……………………363 364 アナウンス………………168 アポストロフ……………290 アラビア数字……………55 65 96 アルファベット順………290 293 案内文……………………59 67 177 187 205
イ いいまわし………………169 309 異字同訓…………………367 イタリック体……………288 一般目標…………………8 教育の一般目標………8 国語科の一般目標……13 ロ一マ字の一般目標…280 依頼文……………………193 印刷体……………………284 369 引用のしるし……………290 291
ウ 運筆………………………65 97 122 275 278 運筆法……………………196
エ 映画………………………3 23 38 47 63 72 79 85 映画会……………………141 175 映画教室…………………159 絵日記……………………60 119 120 124 絵話………………………60 79 119 絵本………………………54 87 88 89 207 210 215 演劇………………………23 63 135 191 演劇会……………………184 演劇活動…………………27 演出………………………170 222 演出的効果………………182
オ 大くぎり…………………294 大文字……………………284 送りがな…………………373 374 お話会……………………105 128 132 139 182 音韻………………………296 音訓………………………367 376 音訓整理…………………368 音訓表……………………364 音声………………………28 185 音節………………………284 287 375 音節文字…………………360 音読………………………56 57 59 86 90 109 110
カ カード……………………212 213 外国語……………………118 295 365 375 376 解説………………………62 249 250 260 261 外来語……………………40 118 251 363 364 365 楷書………………………123 272 外来語の表記……………375 376 回覧文集…………………142 会話………………………21 22 32 78 112 151 154 科学的な読み物…………157 科学読物…………………126 135 222 書き表わし方……………171 書き方……………………5 16 95 267 書きことば………………279 290 学芸会……………………21 27 80 84 91 94 105 書くこと…………………5 16 17 19 25 60 64 77 書くこと(作文)の学習指導…92 119 140 158 174 書くこと(書き方)の学習指導…95 122 145 161 176 書くことの評価…………307 学習活動…………………5 31 33 42 137 139 199 学習興味…………………140 学習計画…………………22 136 139 学習効果…………………150 200 201 学習効果の判定…………297 学習作業…………………156 202 学習事項…………………161 学習指導…………………2 29 37 70 109 153 学習指導の計画…………30-179 計画のたてかた………30-41 幼稚園…………………68-74 一年…74-99 二年…99-125 三年…125-148 四年…148-163 五年…163-178 六年…178-197 学習指導の展開例………3 学習指導法………………297 299 310 318 学習指導目標……………32 42 43 144 297 298 学習指導要領……………2 40 学習指導要領一般編……9 11 学習書……………………135 学習帳……………………37 90 99 270 300 301 学習内容…………………32 43 243 310 学習の過程………………298 学習の題材………………198 学習の手びき……………90 学習目標…………………161 199 201 259 学術用語…………………292 学年の最低水準…………44 書く能力…………………176 かたかな…………………56 57 65 66 118 123 127 カタログ…………………37 学級新聞…………………135 142 162 251 学級日記…………………27 135 142 学級文庫…………………24 25 89 117 136 157 かっこ……………………291 学校教育計画……………76 学校教育法………………10 学校新聞…………………64 180 181 191 192 254 学校図書館………………24 89 117 157 159 189 学校放送…………………21 84 129 159 カット……………………263 264 かな………………………41 123 161 360 362 364 かなづかい………………370 373 壁新聞……………………135 142 143 147 160 162 紙しばい…………………21 23 37 72 85 88 91 漢語………………………250 368 378 観察記録…………………73 142 143 260 観察文……………………215 漢字………………………41 55 56 57 58 59 65 漢字表……………………135 246 273 漢字まじりかな文………123 362 368 漢字力……………………6 鑑賞………………………14 15 16 23 29 31 63 完成法……………………312 感想文……………………310 慣用句……………………288 漢和辞典…………………244 246 247
キ 擬音………………………138 擬音語……………………118 365 機会………………………28 29 78 79 81 82 95 聞き方……………………167 221 聞くこと…………………5 14 16 17 18 21 46 69 聞くことの学習指導……78 101 127 149 165 180 聞くことの評価…………304 聞く態度…………………14 129 304 聞く態度や能力…………180 聞く能力…………………72 182 記号………………………55 56 62 86 114 141 記述力……………………148 技術………………………5 15 136 151 154 155 気象観測記録グラフ……135 議事録……………………62 174 擬声語……………………118 365 基礎的練習………………101 基礎練習…………………186 擬態語……………………365 技能………………………5 14 15 16 24 26 29 31 基木的な技法……………272 277 基本的発音練習…………133 義務教育…………………366 367 旧かなづかい……………328 脚色………………………170 188 222 脚本………………………24 26 62 91 137 149 158 客観的検査………………30O 301 302 304 306 312 客観的テスト……………91 157 教育課程…………………1 2 3 4 5 6 7 31 43 教育基本法………………8 教育の一般目標…………8 11 教科書……………………30 33 37 117 121 132 教科用図書………………2 教具………………………37 教材………………………37 198 322 324 行書………………………67 180 195 196 272 277 教師の観察………………30O 308 共通語……………………71 100 108 130 132 155 共同学習…………………148 共同研究…………………208 共同制作…………………94 共同の観察記録簿………135 共同批正…………………94 122 共同編集…………………158 160 興味調査…………………34 303 記録………………………25 60 61 94 110 119 127 記録係……………………261 262 記録文……………………175 176 近況報告の文……………241
ク ぐう話……………………57 77 100 105 156 215 くぎり……………………286 291 294 くぎり符号………………377 378 くぎり符号の使い方……377 具体的指導目標…………69 76 99 125 148 163 句点………………………61 65 92 94 95 101 120 句とう法…………………41 組合せ法…………………316 クラブ活動………………14 61 62 261 グラフ……………………273 くり返し符号……………378 グループ学習……………103 139 201 208 244 252
ケ 計画………………………169 184 259 270 計画実行案………………250 計画実行表………………249 経験(事項)………………4 35 69 80 86 88 128 経験カリキュラム………33 敬語………………………53 63 165 168 175 継続学年…………………44 敬体………………………57 62 137 149 158 193 劇…………………………21 23 27 53 72 79 80 劇化………………………51 109 219 劇的表現…………………23 研究記録の文……………144 研究発表会………………128 185 研究報告…………………151 254 260 研究問題…………………138 原稿用紙の使い方………194 言語活動…………………5 6 13 17 27 28 33 35 言語訓練…………………208 言語経験…………………4 5 6 20-29 77 198 321 言語習慣…………………4 28 言語障害…………………303 言語生活…………………3 4 40 68 71 77 109 言語能力…………………6 33 81 179 217 言語の本質………………40 現代かなづかい…………361 370 371 372 376 現代語……………………370 376 現代文……………………370 371 検定基準…………………2 検定の教科書……………2 検定制度…………………2 幻燈………………………23 幻燈会……………………141 159
コ コアカリキュラム………33 語い………………………18 33 48 63 69 77 80 語い表……………………135 246 語い力……………………126 305 講演………………………21 効果判定…………………299 講義………………………21 広告文……………………158 162 口語体……………………370 公式客観的検査…………301 構想………………………194 口頭作文…………………60 84 93 110 120 121 口頭試問…………………301 校内放送…………………21 107 189 公用文書…………………366 講話………………………192 国語愛……………………39 国語科学習指導の目標…17 268 国語科学習指導の方法…200 国謡科における資料……320-359 国語科実施の方法………1 30-296 国譜科における評価……1 297-319 国語科の意義……………10 国語科の学習……………184 国語科の学習指導………30 国語科の指導法…………198 国語科の内容……………1 20-29 国語科の目標……………1 17-19 268 国語学習…………………179 198 246 国語学習指導……………199 202 280 295 317 325 国語教育…………………4 13 281 361 国語国字問題……………280 360 370 国語辞典…………………244 247 国語生活…………………3 280 国語能力表………………41 42 43 44 46 198 323 聞くことの能力………46-49 話すことの能力………49-54 読むことの能力………54-59 書くことの能力(作文)…60-64 書くことの能力(書き方)…65-67 国語の学力………………301 国語の機能………………280 国語の構造………………296 国語の特質………………245 251 254 280 国語の表記法……………295 国語表記の基準…………360-379 国語文化…………………3 国語力……………………138 280 297 302 303 ゴシツク体………………288 五十音図表………………118 210 247 個人差……………………6 71 73 74 75 138 144 個人指導…………………74 81 95 個人主活…………………9 11 179 個別指導…………………124 161 188 201 古典………………………370 ことばづかい……………18 51 73 133 185 261 ことばのいいかえ………320 ことばの構造……………57 156 ことばのしつけ…………318 ことばの指導……………68 69 70 こども会…………………184 こどもしばい……………159 小見出し…………………175 小文字……………………284
サ 再生法……………………313 索引………………………59 157 170 306 325 作品………………………28 61 63 141 142 143 児童作品…………………135 作文………………………5 16 34 61 62 76 84 作文学習…………………84 194 作文指導…………………96 132 145 作文法……………………817 雑誌………………………23 24 37 58 59 135 156 参考書……………………24 30 37 58 117 135 170 参考資料…………………59 262 265 325 散文………………………137
シ 詩…………………………21 23 24 26 58 87 88 詩歌………………………254 261 飼育日記…………………27 字音………………………367 司会………………………53 165 168 185 248 司会者……………………261 司会のしかた……………111 自学自習…………………243 視覚教育…………………9 視覚教具…………………90 字画………………………98 123 196 362 369 字訓………………………367 字形………………………96 97 285 362 自己評価…………………299 304 307 視写………………………64 96 98 146 212 285 詩集………………………26 160 辞書………………………24 37 58 173 244 245 辞書作成…………………251 253 辞書の使用………………165 辞書の使用法……………244 辞書の使い方……………173 250 251 辞書のひき方……………170 325 辞書の利用………………243 248 字体………………………369 370 視聴覚教育………………159 視聴覚教具………………85 117 174 質問紙法…………………258 310 実用的作文………………19 158 159 176 193 実話………………………57 156 事典………………………320 328 児童演劇会………………139 児童会……………………21 27 61 62 80 84 111 児童劇……………………23 105 128 132 児童詩……………………62 149 158 児童の精神発達…………280 シナリオ…………………172 175 尺度式検査………………307 尺度に合わせる方法……309 主題………………………34 48 63 149 150 151 習慣………………………14 15 16 17 29 31 33 習字………………………5 197 267 276 習字の学習指導…………267-278 熟語………………………246 障害検査…………………303 小説………………………24 26 164 少年少女小説……………159 招待状……………………61 120 193 常体………………………57 62 137 149 158 193 情報………………………15 18 56 59 61 114 140 商用文……………………176 昭和二十二年度の小学校学習指導要領国語科編試案…39 小学校教育の主目標……10 書写(能)力………………91 148 163 196 197 書体………………………308 370 序文………………………180 187 188 資料………………………36 37 49 91 135 136 174 資料一覧表………………322 326 327 328 329-359 絵本………329-331 詩…………331-332 童話………332-342 神話伝説…342 伝記………342-343 物語………343-351 劇…………352-353 記録………354 作文………354-355 読本………355-356 ことば……356 辞書………357-358 ローマ字…358-359 資料と教科書との関係…321 資料の利用………………322 事例研究…………………73 202 300 302 303 真偽法……………………313 新聞………………………3 23 24 37 58 59 126 こども新聞……………28 児童新聞………………135 新聞のつくり方…………257 新聞編集…………………262 265 神話………………………39 神話伝説…………………342 |
ス 随筆………………………175 261 数量的側定………………297 図鑑………………………244 328 図表………………………25 149 161 245 259 273 図面………………………58 325 スライド…………………37 72 105 320
セ 性格行動調査……………73 生活経験…………………18 24 33 50 68 74 202 生活言語…………………113 245 生活童話…………………100 生活日記…………………62 27 142 生活文……………………26 110 118 121 215 精神年齢…………………69 72 成績考査…………………299 318 成績品……………………147 精読………………………173 説明書……………………290 説明図……………………175 説明文……………………149 156 158 せりふ……………………105 106 110 選択法……………………314 宣伝文……………………158 162
ソ 総画………………………246 創作………………………26 27 28 172 193 254 創作活動…………………26 191 創作的作文………………19 素材………………………174
タ 態度………………………14 16 17 26 29 31 32 対話………………………21 78 83 137 151 154 対話文……………………118 正しい口形………………133 題材………………………5 29 43 110 130 141 142 題材一覧表………………191 台本………………………61 140 濁点………………………377 単音文字…………………279 単元………………………43 単元学習法………………199 単語………………………41 単語集……………………292 単語の語形………………285 誕生会……………………27 105 128 139 237
チ 蓄音器……………………37 知識………………………4 14 15 16 27 29 31 35 遅進児……………………81 86 138 190 201 202 遅滞児……………………86 201 202 302 318 知能………………………198 知能検査…………………73 299 治療計画…………………303 治療的学習指導…………202 聴覚教具…………………83 調査法……………………310 直接経験…………………251 中心的な話題……………5 注文(する)文……………62 193 174 237
ツ つくり……………………123 通信文……………………25 28 147 176 177 241 通読………………………251 つなぎ……………………291 つまる音…………………287 290 291 強めるしるし……………241 249
テ 訂正法……………………316 テーブルスピーチ………169 手紙(文)…………………27 60 61 110 118 119 テキスト…………………129 テスト……………………30 33 188 200 手びき……………………57 126 134 テレビジョン……………21 点画………………………369 伝記………………………105 126 135 136 327 342 展示会……………………121 175 177 184 244 250 伝説………………………39 77 156 172 327 電文………………………25 63 174 電話………………………21 23 37 52 153 169 電話のかけ方……………154 185
ト 討議………………………181 とう点……………………61 65 101 120 121 123 当用漢字…………………366 当用漢字音訓表…………368 369 371 376 377 当用漢字表………………361 363 364 365 367 368 当用漢字別表……………59 187 189 367 問のしるし………………286 291 童話………………………79 88 105 118 126 130 討論………………………18 同意語……………………290 動機づけ…………………35 155 201 245 250 258 読解………………………115 読解力……………………91 314 316 322 読書………………………18 21 24 27 86 126 読書会……………………139 読書活動…………………140 325 読書記録…………………189 読書技術…………………136 読書クラブ………………325 読書傾向…………………77 135 157 読書指導…………………135 253 読書生活…………………23 187 189 読書速度…………………171 読書内容…………………130 174 読書日記…………………189 読書発表会………………185 253 読書法……………………27 読書力……………………6 91 100 134 137 140 読字力……………………139 図書館……………………24 27 189 244 253 図書館法…………………24 図書室……………………29 273 図書の利用………………322 図書分類…………………327 届…………………………275 とめ………………………286 293 どもり……………………133
ナ 内容………………………48 52 107 130 133 135 なまり……………………13 50 71 82 84 132 難聴………………………304
ニ 日用文……………………196 日記………………………25 27 61 91 93 110 日記集……………………161 日記文……………………91 日本の文字の構造………251 ニュース…………………254 ニュース資料……………257 入門期の指導……………92 入門準備書………………55 人形劇……………………23 105 人形しばい………………37 人間形成…………………129
ネ 年鑑………………………189 328 児童年鑑………………244 年賀状……………………270 年表………………………189
ノ ノートの使い方…………65 能力………………………2 5 6 24 31 45 66 90 能力表……………………41 42 43 44 46 304 305 能力別グループ…………92 139
ハ 場…………………………78 81 82 95 102 103 109 俳句………………………196 275 配列法……………………317 発音………………………41 50 68 80 82 83 84 発声………………………80 83 84 186 発表会……………………84 111 161 181 184 217 話合い……………………18 32 34 51 84 90 91 話し方……………………50 111 167 話しことば………………92 99 104 125 279 話の内容…………………127 128 165 167 179 180 話すこと…………………5 16 17 18 22 49 69 71 話すことの学習指導……81 108 130 152 167 183 話すことの評価…………304 はねる音…………………284 場面………………………152 155 パンフレット……………24
ヒ 非公式客観的検査………301 筆記試験…………………301 筆写………………………369 筆写体……………………369 筆順………………………19 65 66 96 127 145 批評会……………………264 266 ひらがな…………………55 65 86 96 97 122 百科辞典…………………244 表意文字…………………360 369 374 375 表音文字…………………279 281 360 361 364 375 評価………………………6 44 62 70 84 91 141 国語科における評価…297-317 習字の評価……………276-278 ローマ字の評価………295-396 評価基準…………………160 評価の方法………………300 303 評価の目的………………317 表記法……………………264 328 表記技術…………………163 表現………………………53 58 107 170 293 表現意欲…………………222 表現活動…………………26 28 表現技術…………………194 表現能力…………………158 175 197 313 評語………………………139 147 314 標語………………………25 158 159 161 162 189 表語文字…………………360 標準検査…………………299 300 301 302 304 310 標準尺度…………………307 標本………………………135
フ フィルム…………………37 符号の使い方……………286 288 290 292 293 296 部首索引…………………246 ふたつてん………………294 プログラム………………37 38 106 147 220 267 文意………………………58 59 171 187 文学………………………5 1516 59 187 323 文学作品…………………17 39 文学的作品………………18 文語体……………………370 371 文集………………………19 26 28 61 94 141 143 学級文集………………135 記念文集………………193 個人文集………………142 文集作製…………………161 177 文章の構造………………377 文の組位…………………57 59 156 158 171 187 文の形式…………………296 文の研究…………………132 文の構想…………………95 文の大要…………………89 文の段落…………………57 149 156 文の特質…………………137 文の内容…………………58 90 91 109 170 171 文の表現…………………171 172 193 316 文法………………………40 212 文法(の)指導……………40 41
ヘ へん………………………123 編集係……………………263 変体がな…………………361
ホ 方言………………………13 52 63 71 132 149 報告会……………………185 報告書……………………295 報告文……………………25 118 144 176 310 317 放送………………………47 63 72 102 107 166 放送内容…………………106 129 補記………………………165 174 本字………………………375 母音字……………………284 287 冒険物語…………………126 164 冒険談……………………157 凡例………………………170 246 ポスター…………………23 25 27 89 124 147 159
マ マイクロフォン…………23 37 マヌスクリプト体………284 漫画………………………126 135 215 261
ミ 見出し……………………192 見舞文……………………193 241
メ メモ………………………25 48 52 60 92 93 94
モ 目次………………………57 59 126 134 157 170 黙読………………………55 56 59 86 90 115 126 目標………………………203 209 216 233 243 255 文字教育…………………362 文字ことば………………77 文字指導…………………200 文字板学習………………87 89 96 文字表現…………………215 文字力……………………109 126 305 文字の組立………………66 274 文字の構造………………245 物語………………………21 23 26 46 53 57 58
ヨ よう音……………………287 295 幼稚園……………………68 69 72 73 幼稚園教育………………75 幼児語……………………50 71 77 81 83 132 幼児指導要録……………75 要約………………………173 192 横書き……………………65 145 373 よびかけ…………………118 読み………………………90 91 325 読み返し…………………122 読みの技術………………187 188 読みの障害………………87 読みの準備………………282 読みの速度………………118 217 306 323 読みの態度………………189 読みの速さ………………183 読みの方法………………189 読み物……………………17 55 56 91 132 135 138 読むこと…………………5 16 17 18 23 54 76 77 読むことの学習指導……85 113 133 155 170 337 読むことの評価…………170 読む能力…………………56 59 158 185 187 189 読める漢字………………64 65 66 67 126
ラ ラジオ……………………3 21 37 38 80 83 85 ラジオ放送………………88 106
リ 理解………………………14 16 29 31 32 56 83 理解力……………………134 理想………………………14 16 29 略字………………………369 370
ル 類語………………………254 類字………………………251 254
レ 礼状………………………61 101 120 193 237 238 歴史的かなづかい………370 371 372 レコード…………………80 83 85 117 188 320 練習………………………34 35 91 練習問題…………………99
ロ 朗読………………………21 83 84 91 117 132 朗読会……………………182 188 ローマ字…………………66 249 280 291 296 328 ローマ字教育……………281 ローマ字の学習指導……279-296 ローマ字文………………58 288 289 295 296 録音器……………………21 23 37 論説………………………261
ワ ワーク・ブック(学習帳)……37 90 和歌………………………196 275 分ち書き…………………284 286 288 293 295 377 話術………………………107 153 話題………………………17 34 37 38 50 52 53 割付………………………263 |
昭和二十六年(一九五一)改訂版
MEJ2115
小学校学習指導要領国語科編(試案)
著作権所有 文 部 省
東京都目黒区上目黒三の一九〇八
発行者 中央書籍株式会社
代表者 小野総次
新潟県新津市本町三丁目
印刷者 株式会社 東洋館印刷所
代表者 錦織豊松
昭和二十六年十二月十日 印刷 定価金九十三円
昭和二十六年十二月十五日発行
発行所 中央書籍株式会社
(旧社名 北陸教育書籍株式会社)
東京都目黒区上目黒三の一九〇八
電話渋谷(45)一一八六・一一八七番
振替口座東京九八二一六番