第一節 健康教育の定義と必要性
健康は教育に欠くことのできない重要な要素の一つである。教育基本法では教育の目的として,心身ともに健康な国民の育成を期することになっている。それゆえ,学校教育においては,生徒に対して,個人として,社会及び国家の形成者として,心身ともに健康な国民となるよう指導しなければならない。すなわちこのために学校においては,生徒に対して,健康教育がなされなければならないのである。この健康教育は,生徒に対して,現在はもちろん,将来のために,健康のために必要な習慣,態度及び知識を得させるための訓練と教授がなされなければならない。この健康教育を徹底することによって,生徒はよりよい健康な生活を営むことができるようになる。すなわち,健康教育は,生徒がよりよい健康的な生活を営むことができ,個人の健康はもろちん,社会及び国家の健康状態がよりよい状態に保たれるように行わなければならない。
健康教育は,生徒の生活全面にわたって,あらゆる機会に,健康に必要なあらゆる事項について行われなければならないのはいうまでもないが,特に指導にあたって考慮されなければならない点について述べよう。
一.生徒の生活に関係深い健康指導
すべての国民が,より健康な生活を欲し,よりよい健康を保つことを希望することは当然である。従って,この希望を達するためには,生徒の生活に最も関係の深い事項,また生徒の生活に最も必要である事項について,適切な指導を行い,これを日常生活に実践させるよう考慮されなければならない。
二.より科学的な健康指導
生徒に対して,健康に必要な習慣,態度及び知識をえさせるにあたって,これらの事項について,たとえば,手を清潔に保つ習慣がなぜ必要であるか,姿勢を正しく保たなければならない理由は何かというように,生徒個々の健康問題を解決するために必要な科学的指導を行うよう考慮されなければならない。
三.健康指導の社会的貢献
生徒に対して健康指導を行うことによって,生徒がよりよい健康的な生活を営むことができ,そしてよりよい健康が保持されるならば,これによって,社会及び国家の衛生状態が改善され,国民個々の健康もよりよく保持される。従って健康指導が,社会的に大きな貢献をなすものである。それは国民が健康になるということは,社会的,経済的状態の改善の基本条件であるからである。それゆえ,個人及び社会の有効な協力によって,公衆衛生の状態を改善進歩させ,より健康な社会をつくり出すよう考慮しなければならない。
第二節 健康教育の目標
健康教育の効果をより大ならしめ,生徒により完全な健康生活を営ましめるためには,健康教育についての目標をもつことが必要である。何を目標として健康教育を行うのであるかという具体的な内容をもつことが必要である。
いうまでもなく,健康教育の目標は,健康のために必要な習慣,知識,態度を修得させ,個人,家庭及び社会において最大の幸福と奉仕の基礎となる健康を確保することにおかなければならない。従って,中学校及び高等学校においては,健康教育の目標として,次のような事項が考えられる。
一.健康実践の根拠として,適当な解剖及び生理学上の知識の修得。
二.生命的危険をもたらすもの及びその予防法の理解,予防接種などの価値の認識とその利用。
三.完全な家庭及び社会生活をするために必要なよい習慣及び態度の育成。
四.自己の健康の理解。
五.保健衛生的事業施設の認識と利用。
第三節 健康教育の方法
健康教育において,全般の問題として特に注意しなければならないことは次の三点である。
2.健康に必要な知識を実践に移したいと思うようにしむける。
3.指導した事項を実践に移すことのできるような機会を与える。
一.正科の授業及び学校行事で取り扱う方法
中学校及び高等学校においては特に時間を定めて健康教育を行わねばならない。この場合においては,学校としての学習指導要領をつくり,これを基礎として,各学級の担任教師は,興味があり,また刺激のある方法を考えて指導しなければならない。
二.機会あるごとに生徒の経験をとらえて指導する方法
健康教育は,生徒の学校生活において起る事項を,その起った機会を利用して行うことが必要である。
(二) 病気欠席者の多いときは,なぜ欠席するか,今どんな病気が流行しているか。また病気の予防はどうすればよいかについて指導するよい機会である。
理科,社会科,家庭科の中には,健康に関係ある教材が非常に多い。従って,これらの取り扱いにあたっては特に健康教育を徹底することが重要である。
健康教育は,一つの限られた教科で指導するだけでなく,教科のそれぞれの関係のある場所で徹底的に指導することがより効果的である。
従って教師は健康教育と関係教科の指導とが相互に完全に関連されて,指導されるよう,相互教師間の連絡が必要である。その他の教科においても,姿勢,採光,視力,聴力,疲労,あるいは精神的,感情的など健康に関係することが多いのであるから,いずれの教科担任の教師も常に健康教育を心がけておかなければならない。
第四節 健康教育の補助手段
一.関係教科の適当な連携
よりよく組織された健康教育のプログラムでは,健康教授及び訓練実践は,全生徒が完全な全教育活動の一環として行わなければならない。そのためには,教師は,健康に関係のある他の教科と,健康教育とが相互に関係をもって進められるようにしなければならない。特に健康と運動の間は,緊密に関係されなければならない。
運動は,各生徒の健康達成にも主要な助けとなり,動機となり判定ともなるので,各自の心身の発達に適当した運動が,健康増進の大きな役目となる。
その他生物学,化学,社会科,家庭科等に見い出される有効な教材は,興味をもって指導にあたる。外国語,図画,工作等の教科においても,より有効に健康教育と連携をもって行うのが望ましいことである。他教科の広い多様の教材の相互連携があってこそ,始めて,生徒の生活を健康的に維持増進させることができるので,教師はその機会をとらえることに努力しなければならない。そのために健康と関係ある他教科の中で,特に必要な教材は一覧表にして,各教師がもっていることなどは望ましいことである。そして教師は常にどんな健康の単元が現在生徒に教えられているかを知って,関係教科の指導過程と健康の指導過程とを連関させることに努力しなければならない。
二.教科書,参考書の効果的使用
生徒に健康指導のため適切な教科書や,参考書を与えることは必要なことである。これらの図書の選定にあたっては教師は生徒の知能,心身の発達,社会的事情などを考慮の上,生徒たちがより健康に積極的に興味をもち,健康生活の向上のための熱意を高めるような内容をもったものを選ばなければならない。適切な教科書や,参考書の発見されるまでは,教師は新聞の切り抜き,雑誌,パンフレット,書籍の抜粋などを準備して,生徒の学習実践の手がかりを与える必要がある。
三.掛け図,幻燈,映画,ラジオなど,視覚に訴える場合の補助手段
生徒が健康の幸福を感じ,その維持,増進に積極的な興味と熱意をもたせるためには,ただ単に講話による説明だけでは,より深く印象づけることは不十分で,教師は他のあらゆる方法の研究,工夫に努力しなければならない。
学校環境そのものが,より効果的な健康教育の手段となっていること,すなわち屋外の美的な整備,衛生室の整備,身体測定器具の利用計画など生徒の健康教育の直接間接の大きな手段としなければならない。
健康のための実験的材料の整備(動植物の飼育,栽培,栄養の実験,水の検査,顕微鏡試薬等),観覧材料として,写真,各種統計図表,標本,模型,ポスター,壁新聞などの準備は必要なことである。
ラジオ,幻燈,紙芝居,映画など,視聴覚に訴える方法は,特に印象づけのため有効な方法であって,学校ごとに聴取計画を立てて指導するほか,近くの幾つかの学校が目録を交換して相互に利用することなどは望ましい。これらの資料のできる限りは生徒,教師の作業,しかもより多くの人の共同作業によって作成されることは望ましいことである。
第五節 健康教育者の心得
健康教育者は自らよりりっぱな模範的実践者でなければならない。そのためには,教師は,よく完成された人格者であり,生徒を愛し,しかも偏愛せず,常に明朗積極的でなければならないが,特に健康教育上心得なければならないことは次のとおりである。
一.生徒の成長発達について正しい理解をもっている。
生徒各自の身体的精神的あるいは社会的な発達成長について,正しい理解をもたなければならない。
二.直接指導及び間接指導のいずれについても教授法及び教材を理解している。
健康教師がいる場合であっても,いずれの教師も,生徒の経験,あるいはその他の場合において健康教育を行わなければならない。そのためには教師は,健康指導の教材及び教授法について,正しい理解をもつことが大切である。
三.生徒に適した運動を理解していること。
どの程度の運動が,個々の生徒に適するかについて理解していなければならない。運動の適否は,健康の保持増進に大きい影響をもっていることを常に忘れてはならない。
四.できる限りすみやかに生徒の身体的,精神的,感情的異常の発見につとめる。
教師は,毎日の生徒の顔色,身振り,態度などの状態を,ながめることによって,すみやかに異常の徴候を発見し,直ちに適正な指導を加えることが大切である。
五 救急法及び安全についての基礎的理解
教師は,生徒の事故災害を最小限にとどめるために,安全についての指導ができるとともに,救急法についても基礎的な理解をもたなければならない。
第六節 健康教育の内容
一 健康とその重要性
2.健康が個人,家族,社会生活上必要であることを理解させる。
3.健康の保持増進の方法について会得させる。
4.郷土,日本及び学校における健康問題について理解させる。
5.健康の認識とその方法を会得させる。
2.健康は生活上なぜ重要であるか。
(1)個人生活 (2)家庭生活 (3)社会生活
(4)職業生活 (5)経済生活
3.日本国民の健康状態はどうなっているか。
(1)全国の出生,死亡,病気にかかる状態
(2)都市,農村の出生,死亡
(3)学校生徒の発育健康状態
4.健康を保持増進するにはどうすればよいか。
(1)健康生活の必要条件
(2)健康に適した環境
(3)健康生活の設計と実践
5.どうすれば健康を知ることができるか。
(1)身体検査 (2)運動機能検査 (3)個人自覚
6.健康問題を処理するために必要な科学は何か。
2.健康に関する資料収集。
3.健康と経済との関係について調査研究。
4.健康と職業との関係について調査研究。
5.健康と家庭の福祉との問題について研究。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.遺伝はわれわれの健康にどんな関係があるか。
3.日本における健康問題の重点は何か。
4.健康増進の必要条件は何か。
5.自分の健康の保持増進にどんな計画を立てているか。
6.日本人の出生率はどれくらいか。
7.日本人はどんな病気で死亡する者が多いか。
8.日本人の伝染病発生率はどれくらいか。
9.日本における結核,寄生虫病は増加しつつあるか。
10.自分の健康を知るにはどうすればよいか。
2.人体の新陳代謝について理解させる。
2.それらの物質はどのようにして新しくつくられていくか。
3.エネルギーやからだの力はどのようにしてできるか。
4.人体の細胞の組織。
5.人体はどのように組み立てられているか。
6.人体の調和統制はどんなにして行われているか。
3.エネルギー代謝の研究。 4.掛け図模型の収集。
5.生物と無生物についての研究。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.人体の細胞にはどんな種類があるか。
3.細胞はいかにしてできているか。
4.エネルギーはどんなにしてできるか。
5.代謝機能はどうして行われるか。
6.食物が体内に吸収される過程はどうか。
7.人体はどんなに組み立てられているか。
8.人体の調和はどんなにして保たれているか。
2.視力の保護について理解を与える。
3.目の病気について理解を与え,正しい予防法を会得させる。
4.耳の病気について理解を与え,正しい予防法を会得させる。
5.鼻の構造と作用について理解を与える。
6.鼻疾の理解とその予防法を会得させる。
3.鼻の構造と作用。 4.視力の異常とその原因。
5.目の衛生。 6.目と食物の関係。
7.目と採光の関係。 8.近視,トラホーム,その他の眼疾。
9.耳の衛生。 10.鼻疾と呼吸の関係。
11.聴力障害者についての注意。 12.視力障害者についての注意。
13.色神異常と職業との関係。
2.目や耳の疾病の予防についての研究。
3.目,耳,鼻の模型,掛け図等の資料の収集。
4.各自の目の衛生について正しい生活法の研究。
5.近視及びトラホーム予防生活のプランの作成。
6.近視及びトラホームの統計的研究。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.赤い花をどうして正しく赤いと見ることができるか。
3.屈折異常にはどんな種類があるか。
どうしてきょう正することができるか。
4.色盲にはどんな種類があるか。
5.目を保護する生活はどうすればよいか。
6.目の病気にはどんなものがあるか。そしてその予防はどうするか。
7.耳はどんな構造機能であるか。
8.耳疾にはどんなものがあるか。そしてその予防はどうするか。
9.鼻疾にはどんなものがあるか。そしてその予防はどうするか。
2.骨かくを発達させるに必要な事項を理解させる。
3.骨かくと姿勢について理解させ,正しい姿勢を保持させる。
2.関節はどんなにしてできているか。
3.老人の骨と子供の骨との差違。
4.じんたいやけんはどんなはたらきをするか。
5.骨かくの発達と食物,運動の関係。
6.骨折の処置はどんなにすればよいか。
7.脱きうの場合はどんなにすればよいか。
8.正しい姿勢の保持と不良姿勢のきょう正法。
9.姿勢と容姿。
10.骨の病気とその予防。
2.半像鏡を備え付けて姿勢をうつせるようにする。
3.骨せつ,脱きゅう手当ての実習。
4.へん平足,せき柱わん曲などのきょう正用具の調査研究。
5.各自の姿勢について研究させる。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.関節はどんなにしてできているか。
3.骨かくは人体の組み立てにおいてどんな役目をするか。
4.老人と子供の骨とはどんな違いがあるか。
5.軟骨はどんなはたらきをするか。
6.おもな骨の名称について。
7.骨折,脱きゅうの場合はどんな手当てをするか。
8.骨の病気にはどんなものがあるか。その予防法はどうすればよいか。
9.骨の発達に必要な食物は何か。
10.姿勢と骨かくの組み立てとはどんな関係があるか。
11.不良姿勢をきょう正するにはどうすればよいか。
2.筋肉を発達させ,機能を向上させる方法を会得させる。
3.運動が健康上必要である理由を理解させ,自己に適した運動を実践させる。
4.姿勢が健康生活上必要であることを理解させ,正しい姿勢を保たせる。
2.筋肉の機能。
3.運動と疲労。
4.身体の休息と筋肉の関係。
5.血液,神経と筋肉の関係。
6.各個人に適した運動の選定。
7.筋肉と運動のエネルギーとの関係。
8.筋肉の発達成長に必要な食物。
9.筋肉を保護するにはどうすればよいか。
10.筋肉の病気と運動禁忌。
11.姿勢と筋肉との関係。
2.各種の運動の資料の収集(用具,規則など)。
3.身体模型などの準備。
4.鏡にうつして自己の姿勢を観察させる。
5.各自の特意な運動についての研究。
6.姿勢きょう正法についての研究。
7.疲労状態の測定。
8.マッサージを実施させる。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.筋肉の作用について。
3.筋肉疲労の科学的な説明について。
4.エネルギー補給の食物にはどんなものがあるか。
5.正しい姿勢とは何か。
6.姿勢は健康と作業能率にどんな関係があるか。
7.姿勢のきょう正法はどうすればよいか。
8.疲労を回復するにはどうすればよいか。
2.呼吸器についての構造作用について理解させ,その衛生について正しい態度と習慣を養う。
3.肝臓・すい臓の構造作用について理解させる。
4.じん臓の構造,作用について理解させる。
5.性について正しい理解を与える。
(1) 心臓の構造と機能。
(2) 脈はく。
(3) 血液の循環。
(4) 血液。
(5) 血圧。
(6) りんぱ。
(7) ひ臓。
(8) 循環器の衛生。
(9) 循環器の病気とその予防。
2.呼吸器。
(1) 呼吸器の構造。
(2) 呼吸器の作用。
(3) 呼吸。
(4) 呼吸器の衛生。
(5) 呼吸器の病気とその予防。
3.肝臓,すい臓の構造,機能。
4.じん臓の構造と作用。
5.性。
2.脈はくの測定。
3.血液の顕微鏡的観察。
4.血圧の測定。
5.肺活量の測定。
6.呼気,吸気の化学的実験。
7.各自に適した健康な生活プランの作成。
8.かえるの血液循環の実験。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.心臓はどんな作用をするか。
3.血液はどんなにして循環しているか。
4.動脈と静脈とはどんなに違うか。
5.血液の作用はどんなであるか。
6.血液の成分は何か。
7.血液型にはどんな種類があるか。
8.輸血はどんなときにするか。
9.りんぱ腺,りんぱ液はどんなはたらきをするか。
10.ひ臓はどんなはたらきをするか。
11.心臓をじょうぶにするにはどんな生活をしなければならないか。
12.心臓の病気にどんなものがあるか。その予防はどうすればよいか。
13.血液の病気にはどんなものがあるか。その予防はどうすればよいか。
14.肺はどんなはたらきをするか。
15.呼気と吸気はどんなに違うか。
16.肺を健康にするにはどんな生活をすればよいか。
17.肺の病気にはどんなものがあるか。その予防はどうすればよいか。
18.肝臓やすい臓はどんなはたらきをするか。
19.じん臓はどんなはたらきをするか。
2.心身ともに健康な生活をなす習慣態度を養う。
3.精神衛生の意義を理解させ,正しい態度を養う。
4.精神病の原因とその予防について会得させる。
2.神経の興奮伝達。
3.大脳の作用。
4.小脳の作用。
5.延髄の作用。
6.せき髄の作用。
7.自律神経。
8.睡眠と神経の作用。
9.精神衛生の重要性。
10.精神衛生の必要条件。
11.精神を健康にするにはどうすればよいか。
12.精神病の種類と予防。
13.精神衛生と感情との関係。
2.メンタルテスト。
3.かえるの神経の実験。
4.精神病と遺伝との関係についての研究。
次のようなことについての理解の程度を調べる。
2.脳の作用について。
3.中枢神経の重要な部分について。
4.大脳(小脳,延髄)の作用について。
5.刺激伝達の順序について。
6.反射運動とはどんなことか。
7.神経系統と睡眠の関係はどうか。
8.精神衛生とはどんなことか。
9.精神に悪い影響を与えるものは何か。
10.都会生活の神経疲労を防止する方法。
11.精神病の種類とその症状及びその処置。
12.正しい感情生活とはどんなことか。
2.栄養について基本的理解を与える。
3.正しい食事法の実践をさせる。
4.食物の衛生的取り扱いについて理解を与え,食物の防腐,保管,貯蔵,調理について衛生的な取り扱いの態度習慣を養う。
5.国民の食生活の合理化について正しい理解と態度を養う。
2.人体に必要な食物の種類について。
3.正しい食事法。
4.食物の選択はどのようにすベきか。
5.食物の献立と調理について。
6.食物はどんなにして消化吸収されるか。
7.栄養障害。
8.食物による病気とその予防法。
9.食生活の合理化。
10.食品衛生のための法律と施設。
11.国民栄養問題について。
2.発育期にある生徒に適した献立表の作成。
3.食品についての実験。
4.献立,調理の実習。
5.動物や植物の飼育(栄養の研究)。
6.食物の見本,掛け図などの資料収集。
7.毎月体重を測定する。
8.消化器の模型,掛け図などの収集。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.栄養,栄養素とは何か。
3.食物の化学的成分は何か。
4.エネルギー補給のための必要な食物にはどんなものがあるか。
5.血液や筋肉となるために必要な食物にはどんなものがあるか。
6.ビタミンA(B,C,D)はどんな作用をするか。
7.正しい食事法とはどんなことか。
8.栄養障害とはどんなことか。その予防はどうしたらよいか。
9.食物はどんなにして消化吸収されるか。
10.日本の食生活の合理化とはどんなことか。
11.食物により起る病気にはどんなものがあるか。その予防はどうすればよいか。
2.身体の清潔について理解させ,清潔に保つ習慣態度を養う。
3.歯の発生構造と作用を理解させ,積極的に歯をじょうぶにする習慣態度を養う。
4.衣服の衛生について理解させ,各個人に適した衣服を着用する態度を養い,また衣服を清潔に保つ習慣を養う。
イ.皮膚の構造について。
ロ.皮膚の作用について。
ハ.汗腺の作用について。
ニ.皮脂腺の作用について。
ホ.皮膚の健康法について。
へ.皮膚の病気とその予防について。
2.髪の衛生について。
3.爪の衛生について。
4.身体を清潔にする理由とその方法。
5.歯の衛生について。
イ.歯の構造と発生。
ロ.歯の機能。
ハ.歯と食物の関係。
ニ.歯を清潔にする方法。
ホ.歯の病気とその予防。
へ.歯と健康との関係。
6.衣服の衛生について。
イ.衣服の目的について。
ロ.各人に適当した衣服の選択法。
ハ.衣服を清潔にする方法。
ニ.衣服地の衛生的条件について。
2.模型,掛け図,ポスター等の資料の収集。
3.各自身体を清潔にする具体的プランの作成。
4.皮膚を健康にする具体的プランの作成。
5.衣服の清潔について自ら実践する。
6.常に各自の容姿を端正で美しくするよう努力させて習慣をつくる。
7.歯疾,歯列異常について研究させる。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.皮膚はどんなはたらきをするか。
3.汗腺はどんなはたらきをするか。
4.皮膚を健康にするにはどんな方法があるか。
5.あなたは毎日皮膚健康のためどんな方法を行っているか。
6.皮膚の病気にはどんなものがあるか。その予防法はどうすればよいか。
7.髪の手入れはどうすればよいか。
8.爪はいつもどんなにしているか。
9.あなたは毎日どんな方法で身体を清潔にしているか。
10.歯はどんなはたらきをするか。
11.むし歯はどうしてできるか。その予防はどうすればよいか。
12.正しい歯のみがき方はどうすればよいか。
13.歯の病気にはどんなものがあるか。その予防はどうすればよいか。
14.各人に適した衣服とはどんな条件が必要か。
15.衣服を清潔にするにはどんな方法があるか。
2.青年期に通常起る多くの慾望,衝動及び感情に対する健全な心構えを与える。
3.遺伝,子孫の永続及び子孫の向上発展に関する事実についての理解を与える。
2.青年期に起る身体上の変化について。
イ.身長の増大と成人としての釣合の発達。
ロ.内分泌腺系統の調整。
ハ.男性の生殖系統はどんな性質のものか。
ニ.女性の生殖系統はどんな性質のものか。
ホ.月経とは何であるか。それについて知っておくべき大切なことがらは何か。
へ.月経閉止とは何か。
ト.精液射出とは何か。
3.どうして,子孫を永続させるか。またこの問題についてわれわれが知っておくべきことがらは何か。
イ.新生の個体は一つの卵と一つのスパームとの所産である。
ロ.双生児の原因は何か。
ハ.子供がどのようになるかを決定するものは何か。
4.われわれが関心をもたねばならない性に関連した若干の問題。
イ.健全な男女関係。
ロ.不健全な男女関係。
5.遺伝とは何か。
2.特殊専門事項や極端な異常に重点をおかないようにして,内分泌腺について簡単に討論すること。
3.月経に関して存在している迷信と奇妙な思想とを討論すること。
4.月経の苦痛を除去する上に役立ち得る運動の種類を討議し実地教示すること。
5.月経期間中何故に清潔がそれ程重要であるかを討議すること。
6.何故に女子は月経期間中に水泳プールを使用しないようにわれわれは勧告するか。
7.すべての高等動物の生活における生殖過程の類似点を指摘すること。
8.赤子が「母親から受ける特徴」を討議すること,この点に関するすべての旧来の思想を生徒に収集させること。
2.青年期にはどんな身体上の変化が起るか。
3.内分泌腺とはか。それはどんな機能を有するか。
4.男性,女性の生殖系統はどんな性質のものか。
5.月経とは何であるか。
6.月経時の衛生について,どんな点について注意しなければならないか。
7.どうして子孫を永続させるか。
8.遺伝とは何か。
2.安全生活の必要について理解を与える。
3.事故の種類と予防の方法について理解を与える。
4.救急法についての理解とその方法を会得させる。
5.安全についての法令の理解と遵守する態度を養う。
2.家庭生活での事故とその予防。
3.学校生活での事故とその予防。
4.職業上の事故とその予防。
5.救急処置の目的。
6.救急処置の範囲。
7.ショックの原因と手当て。
8.ほうたい法及び患者の運搬。
9.外傷の種類と手当て。
10.人工呼吸法。
11.中毒の種類と手当て。
12.骨折の手当て。
13.人事不省。
14.でき水者の処置。
15.火傷とその処置。
16.その他の傷害と手当て。
17.救急用薬品と材料。
2.安全生活の研究。
3.事故の統計的研究。
4.救急処置の実践。
5.ほうたい法の実践。
6.患者運搬法の実践。
7.水泳時の安全プランの作成。
8.避難訓練の実施。
次のようなことについてその理解の程度を調べる。
2.道路交通取締法とはどんな法律か。
3.家庭生活でどんな傷害が多くおきるか。その予防法はどうすればよいか。
4.学校生活ではどんな傷害が多くおきるか。その予防法はどうすればよいか。
5.労働災害にはどんなものがあるか,その予防はどうすればよいか。
6.救急処置をしなければならない場合とはどんな時か。
7.人工呼吸法はどうするか。
8.中毒にはどんな種類があるか。その時はどんな手当てをするか。
9.骨折の時はどんな手当てをするか。
10.人事不省を起す場合はどんな場合か,その時の手当てはどうするか。
11.火傷時の手当てはどうすればよいか。
12.家庭救急用常備薬はどんなものが必要か。
13.でき水者の処置はどうすればよいか。
2.病気の予防について正しい理解を与え,積極的な予防生活の態度習慣を養う。
3.公衆衛生施設及びその利用について理解を与え,積極的に利用する態度を養う。
4.都市衛生及び農村衛生について理解させ,積極的に改善する態度を養う。
2.生活環境の衛生状態の改善。
3.伝染病の予防。
4.個人の健康の保持増進。
5.わが国民の健康状態。
6.公衆衛生施設とその利用。
7.病気予防に関係ある法令。
2.病気予防のための各自の生活プランを作成。
3.生徒の生活区域における公衆衛生施設の調査をさせ,これを積極的に利用させる。
4.環境衛生について積極的に協力させる。
5.地区的な衛生状態についての総合的研究。
6.伝染病予防のための法律,規則を研究させ,これを徹底実践させる。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.病気は何が原因でおきるか。
3.伝染病は何が原因でおきるか。
4.免疫とはどんなことか。
5.予防接種にはどんなものがあるか。
6.伝染病の予防生活はどうすればよいか。
7.学校生活ではどんな病気が多くおきるか,その予防はどうすればよいか。
8.青年にはどんな病気が多いか,その予防はどうすればよいか。
9.日本人はどんな病気に多くかかるか,その予防はどうすればよいか。
10.結核はどんなにして予防するか。
11.寄生虫病はどんなにして予防するか。
12.環境を清潔にするにはどんなことに注意すればよいか。
13.農村衛生の重要な問題はどんなことか。
14.都市衛生の重要な問題はどんなことか。
15.病気予防のための公共施設にはどんなものがあるか。
16.病気予防のための法律や規則にはどんなものがあるか。
2.職業病,災害について理解させ,積極的にこれを予防する態度習慣を養う。
2.女子に適当な職業。
3.健康に適した職業の選択。
4.職業病とその予防法。
工業中毒,物理的害,不良姿勢からくる害,その他。
5.職業と災害及びその予防法。
6.職業と疲労及びその回復法。
7.労働者の安全衛生についての法律。
2.健康に適した職業の研究。
3.職業病についての調査研究。
4.労働災害についての調査研究。
5.疲労測定についての研究。
6.労働者の健康を保護するための法律規則について研究させる。
次のようなことについて理解の程度を調べる。
2.おのおの健康に適する職業とはどんな条件が大切か。
3.疲労はどんなにして測定するか,そしてその回復はどんなにして行うか。
4.どんな場合に職業病はおきるか,その予防はどうすればよいか。
5.どんな場合に労働災害が多くおきるか,その予防法はどうすればよいか。
6.労働者を保護する法律にはどんなものがあるか。