家 族 目 録
     ま え が き
    単元1 友だち
一般家庭 単元2 成人するということはどういうことか
  単元3 私の家庭と家族
  単元4 結婚の資格としたく
    単元5 親になる‥‥‥‥私
選 択  
  単元6 仕事に成功するには
 

  ま え が き

 今日私たちの家庭生活は大きな変動に会っている。新憲法のもとの家庭生活,民主的な家族開係のあり方など,大きな問題がある。これらを解決し,真の民主的な人間をつくり,新しい憲法に生きる社会をつくるたいせつな仕事の根底が,この「家族」という課目の内容になるのである。そうした心がまえで単元を研究し,運んで行くべきである。

 

  単元1 友だち
目  標
指   導   内   容
学   習   活   動
参  考
1 友だちの価
 値を知る

 

 

 

 

2 人に好感を
 持たれる人物
 になる

 

3 人に好感を
 持たれる人物
 になるには,
 どうすべきか

 

4 友情をつち
 かう能力

 

 

 

5 初対面の心
 得

 

 

 

 

 

1 人に好感を持たれる人物の資質
   明朗
   清潔
   寛大
   親切
   思いやり
   誠実
   おちつき など

 

 

 

 

 

 

 

1 はじめて会った時,どんな会話をしたらよいか

2 適当な社会礼儀とは何か

1 もし友だちがひとりもなかった場合は,どんなであるかを話
 し合ってみる。

2 友だちをたくさん持っていることのよさについて話し合う。

3 古い親しい友人を持っている者は,その価値について話す。

4 母親が,古い親しい友人を持っているかどうか話し合ってみ
 る。持っていない場合は,なぜであるか考えてみる。

1 どういう性質が,人から多く好意を持たれるようになるのか,
 話し合ってみる。

2 各自自分の好きな人物について,その人のどういう資質に自
 分が好意を持っているか,書き出して表をつくる。

1 上記の表を持ち寄って,めいめい書き出したものの共通なも
 のを集めて,人に好意を持たれる資質の表をつくる。次にその
 表に照らしてみて,それぞれ自分の持っているもの,持ってい
 ないものを調べる。めいめいが持っていない資質は,どうした
 ら得ることができるか,その方法について話し合いをする。

1 小学校時代の友だちはどうなったか,話し合う。

2 友だちが友だちでなくなった理由をあげてみる。またある友
 だちはどうして長続きしているか,その理由もあげてみる。

3 6年以上長続きしているよい友人を持っている者たちは,ど
 うしてそんなに長く仲よしでありえたかを考えてみて,その理
 由と思うものを話す。けんかしたこともあるが,どうして仲な
 おりしたか,どうしたら長く友情を保つことができるかなどを
 話し合う。

1 初対面の場合,どんなふうに話しだしたらよいか,またどうし
 たら手持ちぶさたでなく会話を続けることができるか話し合う。

2 だれにも共通な興味のありそうな話題をあげてみる。数人で
 そんな話題を取りあげて,話を運ぶことを実演してみる。

3 はじめての人に会った時の,あいさつのしきたりにはどんな
 ものがあるか。

4 親の友人に会った時は,どうするか。

5 クラスでいろいろな場合を考えて,実際にやってみる。

 
 

  単元2 成人するということはどういうことか
目  標
指   導   内   容
学   習   活   動
参  考
1 成人になる
 ということの
 実際の理解

 

 

 

 

 

2 成熟したい
 という望みを
 持つこと

 

3 個性の発展
 について理解
 を深める

 

 

4 社交のまた
 は仕事の生活
 に満足に順応
 して行けるよ
 うになること

 

5 よい社交機
 関や祇交関係
 を認識し,そ
 れにはいって
 行く心がまえ

1 成熟した人間の特質

 (1) 物事を公平な目で見る

 (2) 自分の行動に責任を持つ

 (3) 目の前の満足のために,終極の目的を失ったりしない

 (4) 辞けられぬことに無理をしない

 

 

1 身体的にも,精神的にも,知的にも,感情的にも

 

 

 

 

 

 

1 社交や仕事への順応

 

 

 

1 社交機関について調べてみる
   趣味によるもの
   信仰によるもの
   学問研究によるもの
   社会運動によるもの など。

1 みんなで,ほんとうの成人といえる資格は,何々であるか
 話し合う。各自どういう点で子供でなく,おとなになったか,
 あるいはなりつつあるか話す。

2 雑誌や小説や漫画などから,おとなの特徴あるいは未成熟の
 特徴を表わす材料を集める。それらの材料について,成人と未
 成人のちがいについて論議する。

1 各個人によって成熟する段階・速度のちがうのは,どういう
 理由によるものであるか研究する。

 

2 おとなになることの価値について話し合う。
  身体的な成長の価値
  精紳的,知的な成長の価値
  感情的な成長の価値

3 どうしたらほんとうの成人になることができるか,その方法
 を討議しながら列挙する。

1 有名な人々の特徴とされている個性について調べて来る。そ
 れについて討議する。

2 ありがちな感情の状態をあげてみる。
  自己れんびん・ねたみ・偏見・うるさい・無関心・孤独を好
 む,懐疑など。
  上記のような感情の状態が,友だちとの,あるいは一般の人と
 の関係において,どういう結果をもたらすかについて討議する。

3 中学校における時の興味と,高等学佼になってからの興味と
 がちがって来るのはどうしてか,話し合う。
  新しい,慣れない社交生活などになじむにはどうしたらよい
 か,話し合う。また仕事につくというような新しい環境には,
 どんなふうにはいったらよいか,研究し合う。

1 自分たちの住んでいる近くにある文化会,あるいは研究団体,
 社交機関のようなものの研究をしてみる。

2 自分や家族の者の趣味をあげてみる。

3 趣味を持つことのよさについて話し合う。

4 さきに研究した機関や団体を選ぶのに,どういう条件を基礎
 にしたらよいか考え合う。そういう団体に参加するに必要な態
 度・礼儀などについて話し合う。 

 
 

  単元3 私の家庭と家族
目  標
指   導   内   容
学   習   活   動
参  考
1 家族が社会・
 国家の基本的
 単位であるこ
 との認識

 

2 家庭生活に
 おける民主主
 義的な生活の
 理解と価値の
 認識

 

3 自分自身を
 批判的に見る
 ことを学ぶ

 

 

 

 

4 家族どうし,
 うまくいかな
 いこともある
 ことを理解し,
 更にその場合
 の態度につい
 て学ぶ

 

 

 

5 家族が子供
 に与えている
 ものに感謝す
 る

 

 

 

 

6 家庭の持っ
 ている楽しさ
 に感謝する

 

 

 

 

 

 

7 家族の楽し
 みと慰安のた
 めに,つねに
 自分の責任を
 持つ習慣をつ
 ける

1 各家庭が強力なよいものとならないかぎり,よい社会も
 国家もできない。
  社会は家庭生活に法的制限を持っているが,それは家族
 を,社会を,個人をまもるためである。
  婚姻および親族関係の法令
  個人の所有をまもる刑法など。

2 家庭生活は人間にとって最初のそして最長の経験である
 から,民主主義が経験され,成長するのもまた家庭である。

 

 

3 自分自身を批判的に見ることは

 (1) 独立心で養う

 (2) 自分の責任を特つ

 (3) 自分以外の人の意見を尊重する

 (4) 他の人々に礼儀深くあることを学ぶ

 

4 家族間の争いの原因

 (1) 家族の者の年齢的なちがいから来る興味のちがいによ
  る争い。

 (2) へやが狭いところから来るいざこざ

 (3) できないことを望むところから来るごたごた

 (4) 一つしかないものの使い方によるいざこざ

 

 

5 家庭が子供に,どんなよいものを与えているか。

 (1) 身体的必要が満たされている。

 (2) 親愛と安全感がある。

 (3) 成長発展のための環境である。

 (4) 適当な習慣が形づくられる。

 

6 互に愛情を持っている。
  することに授助と理解がある。
  自分の成功を誇りとし,また失意をともに分けてくれる。
  裸の自分を示すことができ,何でもぶちまけることがで
  きる。 

1 家庭生活において法的に制限のあるものをあげてみる。家庭
 生活を,社会を,また個人をまもるためにある法律を,できる
 だけたくさんあげる。
  なぜ家庭が強力なよいものにならなければ,社会や国が,よい
 強力なものにならないか話し合う。もしその逆であったら,ど
 ういうことであるか,みんなで考えてみる。

2 家庭生活における民主主義生活とは,どんなことであるか。ま
 たどんなことが民主的でないか実例を取りあげながら話し合う。
  父と母との関係について。兄弟姉妹間の関係について。
  家の中の仕事の分担について。など
  家庭において,どうしたらもっと民主的な生活ができるか,
 実際的な計画を立てる。

3 クラスは数班に分かれて,若い人々がおとなに近づきつつあ
 ることを示せるような例をあげる。また自分たちが「単元2」
 を問題にして以来,実際にどんなふうにおとなに成長しつつあ
 るか,その事実をあげる。
  家庭生活において,各自は家族として,どういう責任を負う
 べきであるか,討議する。
  どうしたら他の人々の意見を理解し,また適当に礼儀深くあ
 ることができるか,話し合う。

 

 

4 各家庭において,ごたごたや争いの起る場合をあげてみる。
 そうしてどうしたら,それらの問題を理解することができるか,
 討議する。以上のような具体的な問題が出るようにして,それ
 らについて考える。
  遊びたい者と,勉強したい者の時間のくいちがい。
  一へやにおおぜいで住まなければならない時。
  親が子に勉強や職業を強制する。
  親が,若い世代の新しい傾向を理解しない。
  子が,親の側に立って考えてみようとしない。
  クラスを数班に分け,前記の問題を一つ一つ研究させ,その
 解決案を提出させる。その上,全体でこの問題の一つ一つにつ
 いて,考え合う。

 

5 家庭で家族の者に与えているいろいろなよいものについて,
 考え合う。
  身体的必要が満たされている
  精神の安定と慰めが与えられる
  知識や常識が養われる
  必要な習慣や習わしが得られる
  各自は楽しい家庭生活をするのに,何を貢献しているか,考
 えてみる。

 

 

6 どんな時に,最も家庭のありがたさを感じるか,例をあげて
 話し合う。
  病気をした時
  失望した時
  何かをしあげて喜ばれた時など。
  いろいろな生活の悪条件があるにもかかわらず,(狭い間借り
 の生活とか,戦争未亡人の家庭とか)家族の者が楽しく,しあ
 わせな生活をしている家族を知っていたら,それについて報告
 したり,その理由を検討したりする。
  大家族であることのよい点について話し合う。
  年寄りのいる家庭のよい点について話し合う。
  他の家族と同居しなければならない時,どうしたらうまくい
 くか,討議する。
 「よい家族」というものはどういう特質を持っているか列挙す
 る。
  しあわせな家庭生活の状態をうたった詩や歌や物語などを集
 めてみるのもよい。

7 各自,父や母やあるいは大きい兄や姉が外でしている仕事に
 ついてしるす。
  家庭をより楽しい慰安のある場所とするために,どんなこと
 をしたらよいか,研究する。各自それらの一つを,ホーム・プ
 ロジェクトにして実行し,その報告を持ち寄る。 

 
 

  単元4 結婚の資格としたく
目  標
指   導   内   容
学   習   活   動
参  考
1 個々の成長
 発展をとける

 

 

 

2 結婚生活に
 成功するに必
 要な要素を認
 識する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3 一生の伴侶
 (りょ)
 (配偶)を選ぶ
 資格と能力

 

4 家庭生活を,
 じょうずに
 やって行くに
 必要な技術と
 力能

 

5 結婚の準備
 に必要な物質
 面の理解

 

 

 

 

6 結婚に対し
 て法律の重大
 であることを
 認識する

 

7 結婚の身体
 的な面の認識

 

8 結婚生活を
 成功させるに
 は,おのおの
 が互に調整し
 合わねばなら
 ぬことを理解
 する

 

9 結婚生活を
 成功させるに
 必要な精神生
 活

1 結婚とか家族とかいうものが,どういうことを意味する
 か,はっきり認識する。

2 身体的,知的および感情的に成熟し,性の問題に対して
 はっきりした知識と態度を持つ。

 

1 結婚生活に成功するに必要な資質

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1 男性が女性に(女性が男性に)求める特色

2 人に好かれる特色を持つ

3 識見を広くする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

1 正しい,よい性教育

1 「単元2 成人するということはどういうことか」を復習する。
  特に成熱した人間の特徴について。−−身体的に,精神的に,
 知的に,感情的に。

2 「私は将来に何を望むか」というような題目について討議する。
 各自,結婚とか家族とかいうことを,自分はどう考えるか書
 いてみる。のちに,それらの問題について,全部で討議する。

1 結婚に成功するに必要な要素を考えてみる。

 (1) 社会的要索

  イ.相互の愛情

  ロ.生活程度および環境の相違

  ハ.共通の興味

 (2) 生物学的要素

  イ.遺伝の問題

  ロ.身体的および精神的健康の度合い

 (3) 経済的要素

  イ.収入の額,あるいはその能力

  ロ.生活程度

 (4) 信念,信仰の要素

1 男性が女性に(女性が男性に)好ましいと思う,あってほし
 いと思う特色を,親や兄姉に聞いて,それを集めて表をつくる。
 各自その表に合わせて自分の持っていろもの,持っていないも
 のを調べる。どうしたら自分にない特色を身につけることがで
 きるようになれるか,話し合う。
  広い識見を持つようになるには,どうしたらよいか研究する。

1 家庭生活をじょうずにやって行くのに必要な技術と能力を列
 挙する。
  家庭管理に対する,家庭経済に対する,
  献立と調理に対する,衣生活の設計と仕立てに対するなど。
  各自どの程度まで,これらの技術と能力を得ているか調べる。
 これに対し,採点表のようなものを項目別につくって,しるし
 をつけるとよい。

1 結婚の費用を調べて集める。

2 結婚後,最初の一年間の簡単な予算をつくってみる。

3 結婚の準備のために,男女とも,どのくらいの貯金をしたら
 よいか,討議する。

4 家庭生活の運営に必要なお金は,夫と妻とどちらが責任を持
 ち,また管理すべきか討議する。またこのことに対して,親の
 意見を求めて来るのもよい。次に,その責任の分担や管理のし
 かたについて,決定的な計画を立てる。

1 結婚に必要な法規を調べる。婚姻によって生ずるいろいろな
 地位の変化について,認識する。

2 適当な人(婦人弁護士とか村役場の人とか)を招いて,婚姻
 に関する法規について話を開き,また質問をするというような
 ことも望ましい。

1 青少年のために書かれた正しい,品のよい性教育の参考書を
 読ませる。

 

1 失敗に終った結婚の原因を調べてみる。

2 楽しそうで,いかにも結婚生活に成功していると思われる人
 人の結婚生活が,どういう要素を(成功させている)持ってい
 るか,調べてみる。そうして,結婚生活を成功させるには,ど
 んな調整が必要か討議する。
   新しい住まいに対して
   新しい仕事に対して
   新しい縁者,友だちに対して
   新しい目的と中心に対して など。

1 「精神」という意味について話し合う。そうして結婚生活を成
 功させるのに,精神生活がどんな役割を持つか討議する。
  だれか適当な人を招いて精神生活の成長について,またその
 家庭生活に対する重要さについて,話を聞くのもよい。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よい遺伝の家族とわるい遺伝の
家族の話

 

  単元5 親になる………私
目  標
指   導   内   容
学   習   活   動
参  考
1 妊娠の身体
 的,精紳的意
 義を知る

 

 

 

 

2 親になると
 いうことの意
 味を知る

 

3 妊娠中の注
 意

 

4 親になるた
 めに必要な資
 質を知る

1 妊娠期間中の重要な点

2 迷信でなく,科学的な出生の知識

 

 

 

 

 

 

 

3 出産は恐れるべきことでなく,ごく普通のことであるこ
 とを知る。

 

4 親になるために,自分をどう教育したらよいか。

1 妊娠の過程と出生について,簡単に説明する。(その単元の間
 じゅう質問箱を備えておいて,各自自由に疑問とする点をしる
 すことができるようにするとよい。それを時々調べて,単元の
 中に織りこみ,あるいは別個に答を与える。)
  遺伝の法則について調べる。
  精神の健康という問題について語り,どうしてそれを保つか
 を討議する。
  妊娠中の医学的手当の重要さについて,医者に聞くのもよい。
 (特にそうした必要を知らぬ地方では,強調すべきである。)
 出生に対するいろいろな迷信を集めて,いかにそれが非科学的
 であるかを立証する。

2 親になることの責任につい話し合う

   経済的な責任   精神的な責任
   知的な責任    身体的な責任 など。

 

3 出産を恐れる人のあるのは,どういうわけか,調べる。適当
 な本や雑誌,あるいは経験ある母親などから,妊娠中のたいせ
 つな注意を集める。
  生理学の生殖についての知識を復習するのもよい。

4 雑誌や物語,あるいは映画などから,よい親を示している材
 料を集める。
  あの人はよい父親または母親であると考える人々について,
 話し合う。
  よい父親や母親の特徴を列挙する。

 
 

  単元6 仕事に成功するには
目  標
指   導   内   容
学   習   活   動
参  考
1 仕事に成功
 するに,個人
 的特長の重興
 であることを
 知る

 

 

 

2 成功に影響
 を及ぼす個人
 的特質

 

3 外容のたい
 せつなことを
 理解する。外
 容をととのえ
 ることに,誇
 りを持つ

 

4 仕事のため
 の着物と,遊
 びやその他の
 ための着物と
 の相違を知る

 

 

5 着物の手入
 れについて,
 よい習慣をつ
 ける

 

6 健康を保つ
 ということは,
 自分にとって
 ばかりでなく,
 仕事に対して
 も責任あるこ
 とである。十
 分休養するこ
 との必要を知
 る

 

7 能率に食物
 が重大な関係
 のあることの
 認識

8 職場にある
 人々にとって,
 協調すること
 の必要を理解
 する

9 職場に対す
 る忠実。
  仕事に興味
 を持つ。
  機敏に仕事
 をする。
  職場のどん
 な物も私用に
 使わない。
  周囲の者に
 公平であるこ
 と。

1 仕事に成功するには,技能ばかりでなく,個人的要素が
 重大である。外容・姿勢・みだしなみ・服装・態度,声の
 調子,健康・性質。

 

 

 

 

2 感情の平静さ,周囲の人との円満な関係
  雇主と
  まわりの者と
  相手方と

 

3 姿勢・みだしなみ・清潔
  不愉快な姿をして,人に不愉快な思いをさせない注意の
 必要。

 

 

4 場合にかなった服装をする
  事務所に
  工場に
  町に
  商店に
  社交の会に

 

5 清潔な下着,しわになっていない着物,ほころびのない
 着物。

 

 

6 健康は仕事に成功する要素の一つである。それを保つに
 は,休息,十分な睡眠,レクリエーション,かたよらない
 十分な食事が必要である。

 

 

 

 

 

 

 

8 ともに働く人々の好ききらいを理解する

 

  

9 外部の人に,仕事の中の話をしない

1 仕事に成功するには技能ばかりでなく,他の要素のあること
 について話し合う。
  二つ三つの班に分かれて,会社・役所・商店などの人事課に
 行き,仕事につくには,技能のほかにどんな個人的要素が必要
 であるか,調べて来る。
  他の班または委員は,仕事に失敗した原因について調べる。
  クラスは上記の二つの調査から,仕事を得るに必要な個人的
 要素を列挙する。
   正しい姿勢,みだしなみのよさ,きちんとした服装,
   おちついた礼儀,正しい態度,健康で元気なようす,
   明かるい性質,など。

2 近くでよい条件のもとで長い間一つの仕事を続けている人を
 招いて,その経験や要領を聞く。
  仕事を得るのに,そうしてそれを続けて行くのに必要な個人
 的特質を調べて列挙する。
  感情の平衡を保つというのはどういうことか,またどうした
 らできるか討議する。

3 第一印象について話し合う。何が第一印象をよいものにする
 か。その要素を列挙する。
  よい姿勢,みだしなみのよさ,など。
  生徒は正しい姿勢について,立ち方・すわり方・歩き方など
 を実演してみる。
  清潔を保つべき基本的なことをあげてみる。
  清潔な歯,清潔な髪,清潔な顔,手足,清潔な皮膚,など。

4 被服のクラスの復習と協力による。
  クラスを班に分け,場合にかなった服装を研究させ,実例を
 集める。

 (1) 仕事着・・・・事務所用,工場用,商店用

 (2) 社交着・・・・附属品の用い方

 (3) 就職に行く時の服装

5 職場によっては制服があるが,それはなぜ用いられるかを話
 し合う。
  下着の清潔を保つには,どういう洗い方をしたらよいか,い
 つ洗ったらよいか,話し合う。(毎日の職場のかなり忙しい場合
 など)
  着物のしわを伸ばす方法をいろいろ研究する。特に電熱があ
 まり使えない場合の方法など。

6 班に分かれて,工場あるいは会社の欠勤率とその原因を調べ
 る。また欠勤による仕事の損失はどんなであるかも調べる。
  職場における責任の一つは,仕事の能率をあげることである
 ことを討議する。
  各自健康を保って能率をあげるために,健康表をつくる。二
 班に分かれて,レクリエーションは能率を増進するものともな
 り,また反対に減退させるものともなることについて,討論を
 する。

 

7 食物のクラスの協力により,仕事をする者にとっての適当な
 朝食とべんとうについて報告する。
  適当な食事が,能率に関係のあることを研究する。

 

8 各自いろいろな好ききらいがあることを話し合う。
  仕事に興味を持っていることは,何によって表われるか話し
 合う。
  仕事の機敏をそぐものは何であるか,その原因について話
 し合う。

9 職場にあって,とかく私用に使われがちなものをあげてみる。
   電話
   紙 など。
  どうしたらいっしょに働く者に公平であることができるか,
 討議する。
  自分の仕事の分担を十分に果たす。
  同僚のことを批評したり,うわさしたりしない。