この学年の児童の心理的特性,その生活や興味の中心等については,第一学年のところで一括して述べてあるから,これを参照してほしい。第二学年の児童について特に注意すべきことは,だいたい次のようであろう。
二 非常に活動が盛んで,過労に陥りやすく,適当な休息を与えないと,いらいらした気分になる恐れがあること。
三 他人の所持品とか権利について注意をしはじめること。
四 女児では,男児よりも社会性の発達が著しくなること。
五 関心が家庭や学校に限られず近隣の社会にひろがって行くから近所の人たちからも,しっかりした子だとみとめられるように,はからってやる必要があること。
第二学年の社会科としては,次のような事項を理解させ,これと関連した能力や態度を得させることを目標としている。
二 いろいろな物を入手したり使ったりする上に,社会の人々はお互に頼りあっていること。
三 社会の進歩のために働いている人々のおかげで,社会はより住みよい楽しいところになること。
四 動植物は人々によって保護されていること。
五 自然の諸条件が人々の生活のしかたに影響すること。
六 動植物の成育には太陽と雨とが必要であること。
七 家庭にも学校にも近隣の社会にも,厚生・慰安の工夫がしてあること。
八 家庭も学校も近隣の社会も,事物を処理する新しいやり方がわかるにつれて,その生活が改善されて行くこと。
九 社会は,いろいろな教育施設をそなえていること。
十 社会の人々はいろいろなやり方で物を作ったり,福利をうけたりしていること。
十一 よい団体員は,他人の権利を尊重すること。
十二 無私無欲の奉仕は,他人のことを思いやることから生まれること。
十三 警察官や医師,消防夫等社会の福利に盡くす人々は,たゞちに仕事にかゝれる用意をしていなければならないこと。
十四 世の中の人達は寄り集まって厚生や娯楽のためにいろいろのことをする傾向があること。
十五 家々は助けあうことによって,生活条件を改善することができること。
十六 家庭・学校・その地域の社会の人々は,それぞれの衛生を維持するために協力していること。
十七 各人が保健・衛生の良習を守れば,公衆衛生が改善されること。
十八 親は常に子供のことを考えながら働いていること。
第二学年の問題としてはつい次のようなものを参考にあげているが,これを中心とした単元の意味や取り扱い方,各単元に示された学習活動の意味や取り扱い方,学習指導計画の関係などは,すべて第一学年の場合と同じであるから,その部分を熟続対照されたい。また巻末の作業単元の実例を参考にすることが必要である。
二 私たちはどうしたら健康で安全でいられるか。
三 草木の世話をしたり利用したりするには,私たちはどうすればよいか。
四 私たちは日常生活に必要ないろいろなものをどういうふうにして作り,どんなにして分配しているか。
五 日常生活に必要な品物を有効に使うには私たちはどうすればよいか。
六 手紙を送ったり,受け取ったりするには私たちはどうするか。
七 私たちはどうしたら楽しい時間が過ごせるか。
八 どうすれば私たちは身のまわりのものを美しくまた清潔にできるか。
一 指導の着眼
この年齢の児童はよくお使いに行くようになる。たとえばちょっとした雑貨や切手などは一人で買いに行ける。そのほか友だちを訪ねるということもよくする。
このようにして児童は世間一般というものに注意を払いはじめるのである。そして今まで自分の行ってみたことのない場所などに一人で行けた場合などは,ずいぶん得意に感ずるのである。
教師はこうした児童の状態を活用して,社会に対する信頼感を助長し,よき理解を与えることができよう。それについて考えるべき点は次のとおりである。
○人 外来者・巡査・消防夫等のいわゆる公ぼく,いろいろな職業。
二 指導結果の判定
この学習の成果は児童が外来者に対した時自信をもって応対するようになったかどうか,お使いに快く行くかどうか,社会のために働いている人々に礼儀をもって対するかどうかをうかがうことによって知られるであろう。わが国では概して商人をいやしめる傾向があり,その人々が社会の発展のためにになう責任とその価値とを理解していないのであるが,教師はこの点に留意して,これらの人々が社会にどのような貢献をしているかを理解させるように指導することが望ましい。かくすることによって,人間相互の依存関係を早くから理解させることができると考えられる。
三 学習活動の例
(一) 児童の使用する場所を見つける。
2.郷土の一部分を模型に作り,そこで模擬的な生活活動を行う。
3.商店・配給所・線路・(自動車などの)停留所・寺社・教会・警察署・派出所・病院・火の見やぐら・ポンプ置場・学校・郵便局その他郷土の公共建築物を示す大絵図を作る。
4.家の住所を書く。
5.よく目に触れる道路標識,方向指示標を読む。
6.自分のよくお使いに行く場所への道すじを示す。
7.東西南北の方向を知り,目じるしを作る。
2.教師か上級生といっしよにみんなで学級用品を買いに行き,あとでその費用を調べる。
3.汽車,自動車,電車,船等で働いている人たちについて話しあったり物語を読んだりする。
4.電気会社や配給所の人のしてくれる仕事について話しあう。
5.消防署や警察署へ行って消防夫や警察官が人々を護る有様を実地に見る。
2.お使いがうまくできたことについて報告する。
3.小さい弟や妹をどんなふうに世話することができるか話しあう。
4.どんなふうにすれば親や大人たちの手をわずらわさないで自分のことを自分でやれるかを話しあい実行する。
5.一年生が困っていることを見つけて話しあい援助する。たとえば学校へつれて来てやったり,愉快に遊べるように世話してやったりする。
一 指導の着眼
社会生活では,たえず健康に気をつける必要がある。児童は保健婦や医師の来訪とか,種々の病気で欠席している級友のこととか,食事の用意とかいった日々の体験をもっているから,このようなことについて話しあいをさせたり,各人の体験知識を交換させたりすることによって,この問題についての更に広い考えをもつように指導することができる。
それについて教師の考えなければならない事がらは次のとおりである。
○安全 校内巡視・防火訓練・身体検査・交通信号・道路標識・ゲーム,ストーヴ・石油ガソリンの使用,遊び道具の手入れ,おぜんごしらえ,自転車,危険な動物,家庭で飼う小動物。
○食事 いろいろな果物,野菜その他。
○衣類 仕事や遊びに適した着物。
学習活動の効果は,健康に関する各人のよい習慣,医師・看護婦・歯科医に対する信頼,あるいは警察官に対する信頼の態度などの観察によっても見られよう。また郷土社会における各種の機関や人々が,生命の保護のためにどんなに働いているかを理解して来たことが,どの様に学習活動にあらわれて来るかということからも観察できよう。更に教師は,児童が道路や大通りを横断する際に注意を払うか,歯の悪い時いやがらずに歯医者に行くか,食物を選んだり扱ったりする時に注意深いか,ちょっとけがした時速かに応急の手当てを受けるか,迷い子になった時警察官の助けを求めるかを観察して効果を知ることができる。
三 学習活動の例
(一) 食物を選んだり準備したりする。
2.成長期の子供が毎日たべなければならない食物の表を作る。
3.郷土でできる食物をとり入れて簡単な献立を作る。
4.商店や市場に行ってその土地で入手できるいろいろな種類の食物を手に入れる。
5.付近の農家や農園の有様を見る。
6.各季節における食物の貯蔵法(かん詰,冷凍,乾燥等)について話しあう。
7.各季節に家庭で行われる食物の保存のしかたを調べて報告する。
8.清潔に食物を取り扱うことについて話しあい実行する。
9.保健上の実施事項について校医や養護訓導及び教師と座談会を行う。
10.自分の身長体重,胸囲の増大を記録する。
11.皮膚を鍛練する目的について聞き,その方法を話しあって実行する。
12.歯科医を招いて歯の衛生に関する話をしてもらう。
13.用便後,作業後,帰宅後,並びに食前に手を洗う習慣をつける。
14.皮膚病や眼病になった時,しなければならないことについて話しあう。
15.換気の必要について先生から話を聞く。
16.正しい鼻のかみ方を実行する。
17.毎週互につめを切っているか,きれいなハンケチや手ぬぐいを持っているか調べあう。
18.手で目をこすってはいけないわけについて話しあう。
19.昼食の後,静かに話しあったり室内での遊びをしたりする。
20.道路通行中,乗車中,及び運動場での遊戯中の安全について話しあって,よいやり方を実行する。
21.火災の訓練をする(どうしたらうまく逃げることができるか,着物に火がついたらどうするか)。
2.ポケットに手を入れていることの危険について話しあう。
3.汗でぬれた着物を着ていて感冒にかゝった経験を報告する。
4.雨降りの通学の際,かさやオーバーのために交通事故が起ることについて話しあう。
5.運動,通学,遊戯にそれぞれ適当なはき物を図で示す。
一 指導の着眼
児童の生活は草や木に負うところが極めて大きい。子供らは教室に花を飾る。食卓では野菜や果物を見る。菜園や畑の手つだいをすることも珍しくない。児童はいろいろな話しあいによって次第にその経験を拡げて行くことができるであろう。
教師は次のようなことを念頭におくとよい。
○ 草木の利用食物,衣服,住居,鑑賞及び装飾
学習活動の効果は,人間が草木のおかげをこうむっていると同時に草木もまた人間の保護を受けている相互依存の関係を理解し,草木に対する感謝と愛情とがあらわれて来ることによって判定されよう。話しあいの際の児童の態度,植物を世話する際の責任感,草木を世話する農民その他の人々の仕事を理解する程度等からもこれを知ることができると思われる。
三 学習活動の例
(一) 郷土に成育する植物の名をあげる。(たとえば米,麦,野菜,竹,松,桜,杉,梅,その他野生の植物を含み児童の目につくもの)
2.人間や家畜(牛・馬・豚・やぎ・鶏等)の食料となる植物の絵を書いたり,その展覧会をする。
3.根,葉,種子等その食用になる部分によって分類した植物の表を作る。
4.学校給食用の野菜を作ったり持って来たりする。
5.郷土における木材の使用(土木,建築,製紙等)について読物を作る。
6.桑の葉と養蚕のことについて読物を作る。
7.家の各部に使われている草や木を発見し,それについて話す。
8.教室や家で花をいける。
9.花屋に行って美しい花の種類を見る。
10.郷土の花や植木を作っている人の所へ行って鑑賞用の植物を見る。
2.花園や菜園にとって有益な動物や有害な動物(こん虫,小鳥,鶏等)について観察したり,読んだり話しあったりする。
3.家庭で採集した種子や球根や苗を学校に持って来て友達と交換する。
4.種子や球根を水で育てて種子や球根の中にある養分の働きを観察する。
5.種子をまいてその発芽する有様を見る。
6.戸外観察を行って,いろいろな種子のいがや,からなどのおおいを見る。
7.家で行われている草や木の霜除けや風除けのいろいろな方法を調べて報告する。
8.噴霧器による害虫駆除,病害予防の方法(郷土で行われているもの)を見たり,それについて話しあったりする。
9.採ってよい野花を採集し,採ってはいけない野花を実地について調べる。
10.公園,神社,寺院その他公共の場所の植物を世話する方法について話しあう。
一 指導の着眼
この年齢の児童はいろいろなものの作られる状況を見るのに非常に興味をもっている。かじ屋とか指物屋の前に立って,子供らはいつまでもいつまでもその仕事を見ていて飽きない。もちろん児童はまだ物の作られて行く過程を理論的に知ろうとしているのではないが,その著しい変化にひきつけられているのである。従ってここではむしろ比較的単純な事物について,その生産の過程を理解させることが望ましい。
物の分配に関しては物の値段とその消費者に分配されるしかたに,児童の注意を向けることができるであろう。
二 指導結果の判定
学習活動の効果は,日常身のまわりにある品物や食物等に対してその生産地・生産者・値段等について知りたがるか,またいろいろな生産者に対して,感謝の念を持ち,それらの品物をたいせつにするか,郷土におけるいろいろな生産者や商人たちの仕事を理解するか等によって知ることができよう。
三 学習活動の例
(一) 日常必要な品物について考える。
2.母親から家で買うおもな食物の名を聞く。
3.おやつにたべたい食物を挙げる。
4.台所に必要な道具にはどんなものがあるか話しあう。
5.おけとか,たらいとか,飯びつその他,木で作っったいろいろな台所道具を示す絵をかく。
6.おけ屋に行っておけやたらいの作られるようすを見る。
2.茶の輸出の話を読む。
3.茶を売る店の絵をかき茶の値段表を調べる。
4.茶をつくる話を読む。
5.茶摘みの唱歌を歌う。
6.私たちの日々の生活にお茶がなくては困ることについて話しあう。
7.郷土における果樹を調べる。
8.暦を作って各季節にとれる果物の絵を入れる。
2.自分の家のなべやかまや茶わんがどこで作られたかどこで修理されるかということを調べる。
3.自分の家のなべ・かま・おけ・たらい・飯びつ・茶わん等が何で作られているかまたいつ買い求められたものか調べる。
一 指導の着眼
この年齢の児童の活動は極めて活ぱつである。そしていろいろな品物をはげしく使う一方,その使い方にもいろいろな工夫を示す。しかしそれはまだ自分勝手の程度を出ていない。また子供らははき物をはなはだ乱暴に取り扱い,衣服を損じたりよごしたりすることを意としない。鉛筆のしんをむやみに長く削ったり大人の道具を持ち出してこわしてみたりもする。しかしその反面,児童は自分の持ち物についてはなかなか執着を示し,他人に貸したり与えたりするのを好まない。教師は児童に物を貸したり与えたりするのも物の使い方であることを納得させなければならない。
二 指導結果の判定
学習活動の効果は次の諸点を観察することから判定されるであろう。
自分の所持品や衣服等の保存に注意し,名まえを記入したり整とんしたりするか。他人のものを使う時に,それを返却することに気をつけるか。道具などの正しい使用について注意するか。
三 学習活動の例
(一) 物を長持ちさせるために工夫する。
2.家ではどこにはき物をしまつし,またどのように手入れをしているか調べる。
3.くつ,げた,ぞうりがどのくらいでだめになるか報告する。
4.はなおのすげ方を学ぶ。
5.紙,鉛筆,帳面のよい使い方を工夫するために記録を作る。
6.学校で紙を共同購入してその使用を記録する。
7.家庭や学校の紙くずを調べその処分法を話しあう。
8.学級の掃除道具(ほうき・ちりとり・バケツ・はたき・ぞうきん等)の整とんのしかたを調べる。
9.こわれたおもちゃを持ちよって新しい使い方の工夫を話しあう。
10.怒った時に他人の食物や所持品,衣服を損ずる悪いくせについて話しあう。
11.かばんやランドセルを長持ちさせる工夫をし,それについて話しあう。
12.道具や機械の使用法を誤った時の悪結果について話しあう。
2.電気や木炭が家庭でどんなふうに使われているか報告する。
3.発電所に行き送電線を見てそれらに関する話を読む。
4.燃料になるいろいろな物を集める。
5.木炭の配給所に行って薪や炭がどごで作られどうして運ばれて来たかについて聞く。
6.木炭や薪の種類とその作られる場所とを調べる。
7.炭や薪を作る場所を見に行って観察する。
一 指導の着眼
この年齢の児童は手紙を出したり受け取ったりするのに興味をもっている。郵便屋の姿を見ると一番先にかけ出して行く。教師はこの興味を利用して社会において通信事業がどんなにして行われているかを理解させることができよう。またどんな種類の人たちやどんな運輸機関が通信のために働いているかをも理解させることができよう。
二 指導結果の判定
学習の効果は,通信が人々の協力にどんなに役立っているか,どんなに通信のために人々が協力し,忙しく働いているかを理解することによって知られる。それはたとえば郵便集配人に対する感謝のことばとか,消し印に対する注意とかによって判定することができよう。
三 学習活動の例
(一) 手紙を出したり受け取ったりする。
2.なぜ郵便に切手をはるかについて話しあう。
3.切手を調べて十銭切手,三十銭切手等がどんなふうに使われているか話しあう。
4.手紙を書き,切手を買い,友人や親類の者に手紙を出す。
5.病気で欠席中の同級生に見舞い状を出す。
6.学級の切り抜き帳を作り,郵便配達人・郵使局・電話・放送局・受信器等の絵や写真を集めてはりつける。
7.学級の催しものへ招く案内状を書く。
8.毎日の集配度数を調べ,それについて話す。
9.手紙の旅行(輸送経路を示す)についての物語や詩をつくる。
2.電話ごっこや放送ごっこをする。
3.ラジオの子供の時間を聴き,それについて話しあう。
4.電話番号による呼び出し方をしらべ,電話のかけ方を学ぶ。
2.学級の掲示板に時事問題をしるす。
3.学校からの手紙を名あての家に配る。
一 指導の着眼
二年生の興味は,もはや家庭や学校の範囲にとどまらず校外,社会一般にひろがっている。遊びなかまの範囲も広くなり,周囲の社会における娯楽機関たとえば映画とか見世物とかに非常な好奇心を覚えるようになる。この興味から出発して児童は各種の組織的会合やその他いろいろな私的のつどいがどんなに価値があるかを理解するようになる。児童にかたよらない楽しい時間を過ごさせるにはどうすればよいかを考えるためには,次のようなことが参考になるであろう。
○営利施設 映画館・児童劇場・遊園地
○社交団体 遊戯の団体・お話会・競技団体・遊山団体・花の鑑賞会・学校のバザー
○家庭の集まり 訪問・家庭での遊戯・ラジオ・音楽
二年生ともなれば,一般的にいって団体的遊戯にうまく適合できることが必要である。かたよらない自然なおもしろさを生み出すことに,積極的,独創的な態度を示すことがなくてはならない。このような児童の遊びについては,あまり干渉してはいけない。教師がだいたいを指示し,児童が十分各自の工夫を生かすというようでなくてはならない。この問題についての学習活動の効果はこれらの諸点から観察しうるであろう。
三 学習活動の例
(一) 戸外で楽しむ。
2.新入生や遊びになれない友だちを誘っていっしょに遊ぶ。
3.ふだんはいっしょに遊ばない友だちをなかまにして遊ぶ。
4.家庭菜園の手入れをし,家でとれる野菜の話を書く。
5.公園や山林,川,池などに出かけて,動植物を見たり,自然の美しさを楽しんだりする。
6.葉や幹によって木の名を見分ける。
7.その土地にありふれた木の葉や幹(樹皮)を示す図表を作る。
8.まゆを集めて来て,教室におき,ちょうやがの一生を観察する。
9.色や特徴や鳴き声で小鳥を見分ける。
10.郷土の美しい景色や愛すべきもの(日の出,日の入り,川,丘,樹木,花等)を見たり話しあったりする。
11.四季特に春さきや秋の野外の自然の色彩を観察しあう。
12.その地方における愛らしい動物,役に立つ動物の話を読んだり聞いたりする。
13.家畜やその他の動物が人間に対し好感を示す時や,敵意を示すときに見せる習慣について話す。
14.森や野原を歩いて小枝を集めたり,食用になる雑草を採集する。
2.雨の日に遊ぶ道具を作る(十六むさしとかダイヤモンドゲームとか)
3.大きな積み木を作ったり使ったりする。
4.病気の友だちに贈るおもちゃや本を作る。
5.木やおもちゃの修理をする。
6.映画や紙芝居,影絵を楽しむ。
7.簡単な楽器を作って使用する。
8.なかまと合唱する。
9.朗読会,俳句の会,歌の会を催す。
10.学校で友だちといっしょに使うのに都合のよいおもちゃを持って来る。
11.レコードを聴き,これにあう絵を書いたり動作をしたりする。
12.リズムバンドを作り演奏する。
13.美しい詩歌や物語を読む。
14.芋,大根などではんをつくって紙に押す。
2.祝祭日の表を作る。
3.ひな祭その他に人を招く文を書く。
4.招待状の返事を書く。
5.お祝いの日に友だちの家に行って楽しかったことを話す。
6.友だちを訪ねて帰宅がおそくなった時,両親がどんなに心配するかについて話す。
7.年中行事の話を読んだり聞いたりする。
8.その土地や他の土地のお祭のときの経験を話す。
9.お祭や行事のときの出来事の絵を書いたり物語をつくったりする。
10.年寄りから,その人たちの若かったころのお祭のようすを聞く。
11.学芸会に合唱,斉読,お話,遊戯等を計画し実施する。
12.学芸会その他に両親や兄姉等を招く。
13.お祭,祝日,学芸会その他の集会の準備をする。
2.クラブの名まえをえらぶ。
3.クラブの規則を作る。
一 指導の着眼
この年齢の児童は自分のものをしまっておく場所を持ちたがる傾きがある。児童は家や学校でいろいろな品物を美しくきちんと整えておく責任を持つことも少なくない。一方公園や運動場やいろいろな建物を使うことも次第に増して来る。このような点で教師は子供たちが自分の遊んだり勉強したりする場所をきれいにしておくことについての責任感を助長する適当な機会を持っているといえよう。
二 学習活動の例
(一) よごれた場所を美しくする。
2.よごれた場所やこわれた場所を美しく清潔にする工夫を話しあい実行する。
3.紙くずを紙くずかごに入れる。
4.教室や家の掃除をする。
5.ハンケチや手ぬぐい等小さなものを洗う。
6.村(町)学校などを美しくしておくために働いている人々の話を書いたり読んだりする。
2.自分のものを整とんしておく箱や引き出しを作る。
3.成績品をしまっておく紙ばさみを作る。
4.教師や母の整とんを手つだう。
5.学級の道具や用品をしまっておく。
6.衣服やはき物,雨具等をきちんとしまう。
7.衣服を保護する方法について話しあい実行する。
8.美しい掲示板をつくって絵や切り抜きをはる。
9.絵や額を上手にかけたり,つるしたりする。