考 査 の 意 義
学習結果の考査(evaluation)は,生徒の成績を採点することばかりが目的ではなく,もっとたいせつなことは,生徒が学習の目標を達するのに,教師の指導がどの程度まで役立ったかを調べることである。そして考査の結果は,学級としてばかりでなく生徒一人一人に対する教材と学習指導法を改善するための信頼できる資料ともなるのである。
考査には総合的な方法と分析的な方法とがある。総合的な方法とは教室における生徒の学習状態を観察するとか,学習帳を調べるとか,その他生徒の学習結果を全体として調査する方法で,分析的な方法には次のようないろいろの種類がある。しかし下に挙げるものも施し方によっては総合的方法になるから両方法の長所と短所を十分会得し,工夫をこらして活用することが肝要である。
解答のしるし
考査をする前に,生徒に次のようなしるしを伝えておくのが便利である。
1.○(正しい答) 2.×(誤まった答)
3.=(取りのぞくこと) 4.>(つけ加えること)
5.∽(順序をかえること)
考 査 の 方 法
一.聴き方と話し方。
1.実物または模型から英語へ 2.発音記号(学んだとき)から。
3.教師の話し方(単語・連語・文章)から。
(二)しるしをつける方法(Marking)
1.アクセントに。 2.文章のうちのあがりさがりに。
3.文章のうちの強めるところに。
(三)英語で答える方法(Answer in English)
1.YesかNoを求める問に。 2.二つのうち一つを選ぶ問に。
3.疑問詞のある問に。 4.与えられた教材についての問に。
(四)自由に話す方法(Free Speaking)
1.発音・アクセント・イントネイションの正しさ。
2.速さ。 3.強め。
(五)作り話を話す方法(Creative Conversation)
1.材料の選び方。 2.材料のならべ方。
3.話調と態度。
1.単語連語の発音とアクセント。
2.文章の強めとイントネイション。3.文節の速さと強め。
(二)英語で答える方法(Answer in English)
1.YesかNoを求める問に。 2.二つのうち一つを選ぶ問に。
3.疑問詞のある問に。 4.与えられた教材についての問に。
(三)言いかえる方法(Retelling)
1.同意語と反意語。 2.文章を言いかえること。
3.文章の形(単文・重文・複文)をかえること。
(四)報告する方法(Reporting)
1.ある節・章・その他課外で読んだものについて。
2.まとめ方と批判のし方。
(五)和訳する方法(Translation)
1.英語の単語を日本語へ。 2.英語の句を日本語へ。
3.英語の節を日本語へ。 4.英語の文章を日本語へ。
1.YesかNoを求める問に。 2.二つのうち一つを選ぶ問に。
3.疑問詞のある問に。 4.与えられた教材についての問に。
(二)選択法(Multiple Choice)
(三)組み合わせ法(Combination)
1.主語と動詞。 2.動詞と目的語。
3.動詞と副詞。 4.名詞と形容詞。
5.句と述語。 6.節と接続詞。
7.文章と関係代名詞。
(四)完成法(Completion)。
1.与えられた単語で文章を完全にすること。
2.余白をうめること。
(五)形をかえる方法(Transformation)。
1.人称をかえること。 2.肯定から否定にかえること。
3.時制をかえること。 4.態をかえること。
5.話法をかえること。
(六)応用する方法(Appiled)。
1.ある単語を用いて文章を書くこと。
2.ある句や連語を用いて文章を書くこと。
3.ある文型を用いて文章を書くこと。
(七)まとめる方法(Summarizing)。
1.与えられた文節について。 2.与えられた章または本について。
(八)英訳する方法(Translation)。
1.日本語の単語を英語に。 2.日本語の句を英語に。
3.日本語の節を英語に。 4.日本語の文章を英語に。
(九)訂正法(Correction)。
1.つづり字の誤り。 2.語のならべ方の誤り。
3.形の誤り。
(十)書き取る方法(Dictation)。
1.実物または模型から単語を書くこと。
2.教師の話から単語・句・文章を書くこと。
(十一)作り話を書く方法(Creative work)。