単元一.聴き方と話し方。
(一)日常会話(第10,11,12学年)
読み方と書き方の時間を一部さいて当てる。
話題は次のうちから選ぶがよい。
1.生徒の経験。 2.生徒の興味。
3.生徒の活動。 4.生徒と社会との関係。
5.作り話。
また教室外で,英語を話すクラブをつくるがよい。
(二)朗読(第10学年)。
1.教室で読んだ散文や詩のうちのよい一節。
2.生徒が強く感動した読みものの—部。
(三)劇(第11学年)。
1.題材は教室で読んだ劇,ことにたくさんの男女出演者のある劇がよい。
2.配役は,生徒の討論によってきめる。
3.教師は話しぶり,演技および衣服などについて指導する。
(四)演説(第12学年)。
1.話し方の単元として演説と討論は,ぜひ必要であろう。
2.題材は生徒の興味や活動その他から自由にとるがよい。
3.短いものから長いものへ進んで行き,一人でもよいし,グループでもよい。
4.生徒は教師の指導のもとに次のことを準備する。
(3)材料をならべること。
特によい単語と句。
文法および文の構造における大きな誤り。
(2)発音と語調−−はっきりわかりよく,大きな声で。
(3)体・頭・眼・手の位置と身ぶり。
(4)聞く者の態度。
1.演説といっしょに練習する。
2.はじめは教師が座長になってもよいが,だんだんに生徒がかわるがわる座長になるのがよい。
3.小さなグループの会話から二派に分かれての討論,代表者を出しての討論に進んで行く。
4.題材は学校生活や社会問題からとる。
5.座長は話す機会を各生徒に平等に与えるように努める。
6.討論において到達した結論は,決議として日常生活において実行する。
7.総会,小委員会,指導委員会その他の手続などについても学ばせる。
8.英語を話すクラブをつくるがよい。
第10学年ではいろいろの本を読む力をすすめること,第11学年では生徒の知識を増してやること,第12学年では鑑賞と批判の力を作ってやることに目的をおく。
第11学年 論文・随筆・詩・劇・小説。
第12学年 論文・随筆・小説・新聞・雑誌。
指導法については読み方・解釈・鑑賞・報告および批判などをほどよく組み合わせる。
第10学年。(試案)
Lamb: Tales from Shakespeare
Marden : How to get what you want
Stevenson : Treasure Island
Stowe : Uncle Tom's Cabin
L. Hearn : Short Stories
Dickens : A Christmas Carol
生徒の報告については次のようなことを指導してやる。
1.内容の理解。 2.報告の作り方.
3.鑑賞の標準。 4.批判の標準。
(三)新聞(第12学年)。
1.新聞社を見学することは,新聞について学ぶことに興味を起させる。
2.原稿・植字・校正刷・校正・営業部・編集部など新聞を作る工程を調査する。
3.グループを作って英文新間をとるとよい。
4.記事の種類——ニュース・社説・広告など——グループに分かれて調べる。
5.調べたことについて次のようにまとめる。
新聞の文体・時事英語・広告の型など。
目的は,はっきりと正しく書くばかりでなく,効果的に書く力を生徒につけてやることにある。
文法と作文とが総合されるべきである。
教材は次のうちから選ぶ。
1.生徒の経験。 2.生徒の興味。
3.生徒の活動。
文法の骨組みは
1.品詞。 2.句の種類。
3.節の種類。 4.文の種類。
5.時相(動詞の)法,話法などいろいろの形式。
6.換言解釈。
などの全面にわたるべきである。
指導に当たっては,口頭で話してやること,問答・口頭作文および練習帳などをほどよく組み合わせる。
(二)手紙の書き方(第11学年)。
1.頭記・冒頭辞・敬辞・本文・署名など。2.社交文の形。
3.商業文の形。 4.手紙の折り方と卦筒の書き方。
(三)自由作文と創作(第12学年)。
1.いろいろの種類の作文を書くこと。
(3)事実と感惰の叙述。 (4)議論。
(3)材料をならべること。
(2)緩急を作ること。
(3〉議論を有効に進めること。
(4)その他修辞上の法則とその応用。