第八章 第九学年の学習指導法

 

 単元5.やきもの製作

 この学年においては,これまで関心を持ちながらも,材料が手に入れにくかったり,ある程度の技術や設備が必要であるので,これまであまり製作を試みることができなかったものを単元として選んだ。

 やきものの製作の端緒として,粘土細工はこれまでしばしば試みられたに相違ない。この経験と日常やきものを使用している経験をもとにしてこの単元を指導する。この単元の指導にあたって学習すべき事がらは次のようなものである。

   やきものについて

   粘土の性質

   わが国の窯業

   陶磁器の種類と特徴

   粘土の精製

   成形のしかた

   粘土の乾燥のしかた

   焼成のしかた

   窯の構造

   燃  料

   装飾法

   日常生活での応用

   やきものを買うにあたって必要なこと

   やきものの工業的生産

 単元6.コンクリート工

 コンクリートは家・道路・橋,その他いろいろな建造物に利用されているだけでなく,庭の踏み石や流しにいたるまで,その利用の範囲は広く,日常目に触れる機会が多い。この初歩的な技術を習得しておくことは,日常生活に役立つだけでなく,将来いろいろな職業につく場合にも役立つ。この単元の指導にあたって学習しなければならない事がらは次のようなものである。

   コンクリートの性質

   配合の割合の定め方

   コンクリートの硬軟度

   骨  材

   砂  利

   林料の見積り方

   コストの計算

   型わくの作り方

   コンクリートの練り方

   コンクリートの打ちこみ方

   表面の仕上げ法

   コンクリートの保護

   型わくの取りはずし方

   製品の取り扱い方

   路盤の掘り方と固め方

   コンクリート打ちの区切りのしかた

   舗装のしかたの種類

   寒中コンクリート作業の要点

   日常生活への応用

 単元7.染色と織物

 染色と織物はわれわれの日常生活に欠くことのできない衣服に関することであり,ことにこのごろのように衣料の手に入れにくい時には,修理更生に応用されることが多いが,材料や設備が得られないのであまり実用になる程度の製作はむずかしいが,工業としては興味のあるものが製作できる。この単元の指導にあたって学習すべき事がらと,実用になる程度の技術を理解するための知識は次のようなものである。

  染  色

    精錬漂白の必要な理由

    精練剤の作用

    精錬のしかた

    漂白剤の作用

    漂白のしかた

    染料の種類

    木綿の染め方

    混合色の染め方

    羊毛の染め方

    絹の染め方

    脱色のしかた

    水洗い・乾かし方

    手芸染色の種類と染め方

    図案の描き方

    配色法

    描き染めのしかた

    工業なっ染(捺染)

    日常生活での応用

  織  物

    織物の種類と用途

    織物の組織と密度

    糸の太さとより

    織機の構造

    糸の密度の定め方

    糸の選び方と用い方

    織り方

    仕上げ方

    工業的生産

    日常生活での応用