附録 相談について

 

Ⅰ 相談員の任務

 相談にあたるものは担任教師や職業指導担当者や校長あるいは職業相談員などのうち,学校の実情により適切な人が望ましい。相談にあたる者は次のような任務の中で,できる範囲のものをなるべく広く行うことが望ましい。

 

Ⅱ 相談室について

 

Ⅲ 面接相談の技術

 個別相談は面接による。面接の真価は,面接の行われる場所や形式に依存するばかりでなく,来談者の気分の転換にも依存する。生徒が自分の問題をはっきり理解し,その効果的な解決のために情報や暗示を予期して相談にくる場合は,気分の転換はほとんど関係がない。相談者が生徒の興味の傾向や生徒の状況に関して理解し,その上に生徒の信頼を得ている場合や,相談が非公式であるほど効果がある。

 保護者の要望や態度も重要なものである。偶然に保護者と会って相談したことが非常に効果的である場合もある。ある場合には家庭を訪問したり,個別面談に来校してもらって相談することが効果のあることもある。何か重要な事項については生徒と保護者と一緒に呼んで相談することも望ましい。相談者が効果的な結果を得るための助けになるようなことを次にのべよう。

 

ある相談員の一日の活動の例

 

 ○月○日 ○曜日  晴

午前8.30

午後1.00 午後1.30 郵便物整理 内容下記。 午後3.00 午後3.30  

Ⅳ 輔導について

 相談をした後には,いつもその結果がどうなっているかを調べておく必要がある。特に進学や就職をした後も引き続いて指導をする必要がある。この活動を輔導(Follow-up)ということは,すでに本書において述べたが,詳細の方法については本書11頁C“輔導”12頁“輔導記録”の例を参照されたい。

 

 

学習指導要領職業指導編

Approved by Ministry of Education

(Date Oct.8 1947)


 
 
昭和二十二年十月 八日 翻刻印刷

昭和二十二年十月十二日 翻刻発行

(昭和二十二年十月十二日文部省検査済)

 

     著作権所有   著作兼発行者  文 部 省

            東京都千代田区大手町一丁目七番地

     翻刻発行兼印刷者 財團法人 日本職業指導協会

 

                代表者 田中 寛一

 

          東京都新宿区市谷加賀町一丁目十二番地

     印刷所          大日本印刷株式会社

 

     発行所      財団法人 日本職業指導協会

 

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