第十一章 第六学年の図画工作指導

 

(一) 指導目標 (二) 教材例 (三) 描写材料

 水絵具・鉛筆を主とし,毛筆・墨等を併せ用いる。

(四) 指導方法──児童の活動

(五) 結果の考査

 「一対比恢法」及び「記述尺度法」による。

 例 速写指導の結果の考査「記述尺度」
 
要点をとらえること
非常にに的確
的   確
普   通
あまり的確でない 極めて的確でない
省   略
たいへん要領を得ている
要領を得ている
普   通
要領を得ない
少しも要領を得ない
速   度
たいへん速い
速   い
普   通
遅   い
極めて遅い
鉛筆の使用
極めてたくみ
た く み

 

普   通
拙   い
極めて拙い

 

(一) 指導目標 (二) 教材例

 第五学年に準ずる。

(三) 描写材料

 「写生による描画」に準ずる。

(四) 指導方法──児童の活動

(五) 結果の考査

 「—対比較法」または「記述尺度法」による。

 例 文章を絵画的に表現した場合の結果の考査「記述尺度」
 
内容のとらえ方
とらえ方がたいへんよい
とらえ方がよい
普   通
あまりよくない
要領を得ない
気持の表現
文の気持がたいへんよく出ている 文の気持がよくでている
普   通
文の気持があまり出ていない 文の気持がさっぱり出ていない
画面の構成
大いにたくみ
た く み
普   通
拙 い
極めて拙い

 

(一) 指導目標 (二) 教材例

 第五学年の「粘土による表現」に準ずる。

(三) 指導方法──児童の活動

(四) 結果の考査

 「一対比較法」または「記述尺度法」による。

 例 写生による彫塑的な製作結果の考査の「記述尺度」
 
観   察
非常に鋭い
鋭   い
普   通
鈍   い
非常に鈍い
モチーフの選び方
極めて適当
適   当
普   通
拙   い
極めて拙い
表   現
目立ってたくみ
た く み
普   通
拙   い
目立って拙い
用具・材料の扱い方
極めて適当
適   当
普   通
粗   雑
極めて粗雑

 

(一) 指導目標 (二) 指導方法──児童の活動 (三) 結果の考査

 次のような「記述尺度」による。
 
混色に対する理解
目立ってよく解る
よく解る
普   通
よくはわからない
わからない
色の作り方
所要の色が非常にうまく出せる
うまく出せる
普   通
うまく出せない
まるで出せない
色彩感覚
非常に鋭敏
鋭   敏
普   通
鈍   い
非常に鈍い

 感覚の考査は個々の色についても行う。

 

(一) 指導目標 (二) 指導方法──児童の活動 (三) 結果の考査

 次のような「記述尺度」による。
 
形の分解
極めて要領よく分解的にとらえる 要領よく分解的にとらえる
普   通
あまり分解的にとらえられない 分解的にとらえられない
形の構成
極めて独創的に美しい形体を構成する 独創的に美しい形体を構成する
普   通
うまく構成できない 構成がでたらめである
形に対する感覚
極めて鋭敏
鋭   敏
普   通
鈍   感
極めて鈍感

 

(一) 指導目標

 第五学年に準じ程度を高める。

(二) 教材及び用具・材料

 第五学年に準ずる。

(三) 指導方法──児童の活動

(四) 結果の考査

 次のような「記述尺度」による。
 
図案の構成
目立って独創的でたくみ 大体独創的でたくみ
普   通
創意が少なくてやや拙い 目立って創意に乏しく拙い
配 色
極めてたくみ
た く み
普   通
拙   い
極めて拙い
図案を実際のものに適用する力
極めて富む
富   む
普   通
やや乏しい
極めて乏しい

 

(一) 指導目標 (二) 教 材

 教材は木工教材・金工教材と関連あるものをとる。

 用具を用いた作図とともに,手がきの作図もさせる。

(三) 指導方法──児童の活動

(四) 結果の考査

 第五学年に準じて行う。

 

(一) 指導目標

 第五学年に準じて程度を高める。

(二) 教材例

(三) 用具・材料

 第五学年に準ずる。

(四) 指導方法──児童の活動

(五) 結果の考査

 第五学年に準じて行う。

 

(一) 指導目標 (二) 教材例 (三) 用具・材料

 第五学年に準じ多少種類を増す。

(四) 指導方法──児童の活動

(五) 結果の考査

 第五学年に準じて行う。なお,第五学年の,「記述尺度」に工具・材料の取り扱い方等を加えるとよい。

 

(一) 指導目標

 第五学年に準じ程度を高める。

(二) 教 材

 教材は第五学年に準じ,ややその程度を高める。

(三) 指導方法──児童の活動

 児童の活動は,題目の決定,立案計画,材料を集めること,製作・反省・批評など他の製作教材に準ずる。

(四) 結果の考査

 第五学年に準じて行う。

 

(一) 指導目標

 第三四五学年に準じ程度を高める。

(二) 指導方法──児童の活動

(三) 結果の考査

 「一対比較法」または次のような「記述尺度」による。
 
材料を発見する力
適当な材料を非常によく発見する 適当な材料を発見する
普   通
材料をあまり発見できない 材料を発見する力がない
着想及び計画
極めて独創的で周密
独創的で周密
普   通
他人のあとを追い粗雑 独自の着想を持たず,計画もほとんど立たない
製作技術
非常にたくみ
た く み
普   通
拙   い
非常に拙い
作品は役に立つか
大いに役に立つ
役に立つ
普   通
あまり役に立たない
役に立たない

 

(一) 指導目標

 第二三四学年に準じ程度を高める。

(二) 指導方法──児童の活動

(三) 結果の考査

 次のような「記述尺度」による。
 
環境の中から作る目的を選び出す力
目的を選び出す力が非常に秀でている 目的を選び出す力が秀でている
普   通
目的を選び出す力が劣っている 目的を選び出す力が非常に劣っている
目的を達するための計画
極めて計画力に富む
計画力に富む
普   通
計画力が乏しい
計画が立てられない
製作技術
目立ってたくみ
た く み
普   通
拙   い
目立って拙い
作品は実際の役に立つか
大いに役に立つ
役に立つ
普   通
あまり役に立たない
役に立たない

 

(一) 指導目標 (二) 教材例

 第五学年に準ずる。

 教材を決定するには,現に児童の家庭に,どんな工具や備品があるかの調査をして,多くの家庭にある工具や備品とともに,進歩した工具や備品も教材としてとる。

(三) 指導方法──児童の活動

(四)結果の考査

 次のような「記述尺度」による。
 
工具・備品の性質の理解
非常によく理解する
よく理解する
普   通
あまり理解しない
理解しない
工具・備品の扱い方
極めてていねいでたくみ
た く み
普   通
そまつに扱う
乱暴に扱う
工具・備品の良否の判断
目立ってよくわかる
よくわかる
普   通
あまりわからない さっぱりわからない

 

(一) 指導目標 (二) 指導方法──児童の活動 (三) 結果の考査

 「並立比較法」「順位評価法」などによる。