教育の基

幼児期育は,生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり,幼園教育は校教育法に規定する目的及び目標を達成するため,幼児期の特性踏まえ,を通して行うものであることを基本とする

このた師は,幼児との信頼関係を十分に築き,幼児が身近な環境に主体に関わり境との関わり方や意味に気付き,これらを取り込もうとして,試錯誤した考えたりするようになる幼児期の教育における見方・考え方を生し,幼児によりよい教育環境を創造するように努めるものとする。これら踏まえ,示す事項を重視して教育を行わなければならない

1 安定した情緒の下で自己を十分に発揮することにより発達に必要体験ていくものであることを考慮して,幼児の主体的な活動を促し,児期さわしい生活が展開されるようにすること

2 自発的な活動としての遊びは,心身の調和のとれた発達の基礎をう重学習であることを考慮して,遊びを通しての指導を中心として第章にねらいが総合的に達成されるようにすること

3 発達は,心身の諸側面が相互に関連し合い,多様な経過をたどっ成しられていくものであること,また,幼児の生活経験がそれぞれ異るこどを考慮して,幼児一人一人の特性に応じ,発達の課題に即した導をようにすること

 

その際師は,幼児の主体的な活動が確保されるよう幼児一人一人の行動理解と予基づき,計画的に環境を構成しなければならない。この場合におて,教師幼児と人やものとの関わりが重要であることを踏まえ,教材を工し,物的間的環境を構成しなければならない。また,幼児一人一人の活動場面に応,様々な役割を果たし,その活動を豊かにしなければならない

 

教育において育みたい資質・能力及び「幼児期の終わりまでに育てほ姿

1 においては,生きる力の基礎を育むため,この章の第1に示す幼園教基本を踏まえ,次に掲げる資質・能力を一体的に育むよう努めるのと

(1) な体験を通じて,感じたり,気付いたり,分かったり,できるよたりする「知識及び技能の基礎

(2) いたことや,できるようになったことなどを使い,考えたり,試工夫したり,表現したりする「思考力,判断力,表現力等の基礎

(3) ,意欲,態度が育つ中で,よりよい生活を営もうとする「学びに,人間性等

2 す資質・能力は,第2章に示すねらい及び内容に基づく活動全体よっむものである

3 す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は,第2章に示すねい及容に基づく活動全体を通して資質・能力が育まれている幼児の幼園修の具体的な姿であり,教師が指導を行う際に考慮するものである

(1) な心と

園生活の中で,充実感をもって自分のやりたいことに向かって心分に働かせ,見通しをもって行動し,自ら健康で安全な生活をつようになる

(2)

な環境に主体的に関わり様々な活動を楽しむ中で,しなければなとを自覚し,自分の力で行うために考えたり,工夫したりしなめずにやり遂げることで達成感を味わい,自信をもって行動する

(3)

と関わる中で,互いの思いや考えなどを共有し,共通の目的の実て,考えたり,工夫したり,協力したりし,充実感をもってやりうになる

(4) 性・規範意識の芽生

と様々な体験を重ねる中で,してよいことや悪いことが分かり,動を振り返ったり,友達の気持ちに共感したりし,相手の立場に動するようになる。また,きまりを守る必要性が分かり,自分の調整し,友達と折り合いを付けながら,きまりをつくったり,守るようになる

(5) 生活との関わ

を大切にしようとする気持ちをもつとともに,地域の身近な人と中で,人との様々な関わり方に気付き,相手の気持ちを考えて関分が役に立つ喜びを感じ,地域に親しみをもつようになる。また内外の様々な環境に関わる中で,遊びや生活に必要な情報を取り報に基づき判断したり,情報を伝え合ったり,活用したりする報を役立てながら活動するようになるとともに,公共の施設を大するなどして,社会とのつながりなどを意識するようになる

(6) 力の芽生

な事象に積極的に関わる中で,物の性質や仕組みなどを感じ取っ付いたりし,考えたり,予想したり,工夫したりするなど,多様を楽しむようになる。また,友達の様々な考えに触れる中で,自る考えがあることに気付き,自ら判断したり,考え直したりするしい考えを生み出す喜びを味わいながら,自分の考えをよりよいるようになる

(7) との関わり・生命尊

に触れて感動する体験を通して,自然の変化などを感じ取り,好究心をもって考え言葉などで表現しながら,身近な事象への関心とともに,自然への愛情や畏敬の念をもつようになる。また,身物に心を動かされる中で,生命の不思議さや尊さに気付き,身近への接し方を考え,命あるものとしていたわり,大切にする気持て関わるようになる

(8) や図形,標識や文字などへの関心・感

や生活の中で,数量や図形,標識や文字などに親しむ体験を重ね識や文字の役割に気付いたりし,自らの必要感に基づきこれらを興味や関心,感覚をもつようになる

(9) による伝え合

や友達と心を通わせる中で,絵本や物語などに親しみながら,豊や表現を身に付け,経験したことや考えたことなどを言葉で伝え手の話を注意して聞いたりし,言葉による伝え合いを楽しむようる。

(10) かな感性と表

動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で,様々な素材の特徴仕方などに気付き,感じたことや考えたことを自分で表現したり士で表現する過程を楽しんだりし,表現する喜びを味わい,意欲うになる

 

程の役割と編成

程の役

園においては,教育基本法及び学校教育法その他の法令並びにこ幼稚育要領の示すところに従い,創意工夫を生かし,幼児の心身の発と幼及び地域の実態に即応した適切な教育課程を編成するものとする

各幼稚園においては,6に示す全体的な計画にも留意しながら「幼の終わりまでに育ってほしい姿」を踏まえ教育課程を編成すると,課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと,教育課程実施要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていことを通して,教育課程に基づき組織的かつ計画的に各幼稚園の教育動の向上を図っていくこと(以下「カリキュラム・マネジメント」とう。努めるものとする

園の教育目標と教育課程の編

程の編成に当たっては,幼稚園教育において育みたい資質・能力踏まつ,各幼稚園の教育目標を明確にするとともに,教育課程の編成つい基本的な方針が家庭や地域とも共有されるよう努めるものとする

程の編成上の基本的事

(1) 園生活の全体を通して第2章に示すねらいが総合的に達成される育課程に係る教育期間や幼児の生活経験や発達の過程などを考慮的なねらいと内容を組織するものとする。この場合においては,我が芽生え,他者の存在を意識し,自己を抑制しようとする気持れる幼児期の発達の特性を踏まえ,入園から修了に至るまでの長野をもって充実した生活が展開できるように配慮するものとする

(2) 園の毎学年の教育課程に係る教育週数は,特別の事情のある場合39週を下ってはならない

(3) 園の1日の教育課程に係る教育時間は,4時間を標準とする。た児の心身の発達の程度や季節などに適切に配慮するものとする

程の編成上の留意事

程の編成に当たっては,次の事項に留意するものとする

(1) の生活は,入園当初の一人一人の遊びや教師との触れ合いを通し生活に親しみ,安定していく時期から,他の幼児との関わりの中主体的な活動が深まり,幼児が互いに必要な存在であることを認うになり,やがて幼児同士や学級全体で目的をもって協同して幼を展開し,深めていく時期などに至るまでの過程を様々に経ながれていくものであることを考慮し,活動がそれぞれの時期にふさ開されるようにすること

(2) 当初,特に,3歳児の入園については,家庭との連携を緊密にしリズムや安全面に十分配慮すること。また,満3歳児については途中から入園することを考慮し,幼児が安心して幼稚園生活を過ができるよう配慮すること

(3) 園生活が幼児にとって安全なものとなるよう,教職員による協力,幼児の主体的な活動を大切にしつつ,園庭や園舎などの環境の導の工夫を行うこと

教育との接続に当たっての留意事

(1) 園においては,幼稚園教育が,小学校以降の生活や学習の基盤のながることに配慮し,幼児期にふさわしい生活を通して,創造的主体的な生活態度などの基礎を培うようにするものとする

(2) 園教育において育まれた資質・能力を踏まえ,小学校教育が円滑るよう,小学校の教師との意見交換や合同の研究の機会などを幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を共有するなど連携を稚園教育と小学校教育との円滑な接続を図るよう努めるものと

な計画の作

園においては,教育課程を中心に,第3章に示す教育課程に係る育時終了後等に行う教育活動の計画,学校保健計画,学校安全計画なとをさせ,一体的に教育活動が展開されるよう全体的な計画を作成すもの

 

画の作成と幼児理解に基づいた評

画の考え

教育は,幼児が自ら意欲をもって環境と関わることによりつくりされ体的な活動を通して,その目標の達成を図るものである

においてはこのことを踏まえ,幼児期にふさわしい生活が展開れ,な指導が行われるよう,それぞれの幼稚園の教育課程に基づき,調和のた組織的,発展的な指導計画を作成し,幼児の活動に沿った柔軟指導わなければならない

画の作成上の基本的事

(1) 計画は,幼児の発達に即して一人一人の幼児が幼児期にふさわし展開し,必要な体験を得られるようにするために,具体的に作成とする

(2) 計画の作成に当たっては,次に示すところにより,具体的なねら容を明確に設定し,適切な環境を構成することなどにより活動が開されるようにするものとする

体的なねらい及び内容は,幼稚園生活における幼児の発達の過程を見し,幼児の生活の連続性,季節の変化などを考慮して,幼児の興味や心,発達の実情などに応じて設定すること

境は,具体的なねらいを達成するために適切なものとなるように構成,幼児が自らその環境に関わることにより様々な活動を展開しつつ必な体験を得られるようにすること。その際,幼児の生活する姿や発想大切にし,常にその環境が適切なものとなるようにすること

児の行う具体的な活動は,生活の流れの中で様々に変化するものであことに留意し,幼児が望ましい方向に向かって自ら活動を展開していことができるよう必要な援助をすること

 

際,幼児の実態及び幼児を取り巻く状況の変化などに即して指導ついての評価を適切に行い,常に指導計画の改善を図るものと

画の作成上の留意事

画の作成に当たっては,次の事項に留意するものとする

(1) 的に発達を見通した年,学期,月などにわたる長期の指導計画や関連を保ちながらより具体的な幼児の生活に即した週,日などの導計画を作成し,適切な指導が行われるようにすること。特になどの短期の指導計画については,幼児の生活のリズムに配慮し意識や興味の連続性のある活動が相互に関連して幼稚園生活の自の中に組み込まれるようにすること

(2) が様々な人やものとの関わりを通して,多様な体験をし,心身の調れた発達を促すようにしていくこと。その際,幼児の発達に即し・対話的で深い学びが実現するようにするとともに,心を動かさが次の活動を生み出すことを考慮し,一つ一つの体験が相互に結幼稚園生活が充実するようにすること

(3) に関する能力の発達と思考力等の発達が関連していることを踏稚園生活全体を通して,幼児の発達を踏まえた言語環境を整え,の充実を図ること

(4) が次の活動への期待や意欲をもつことができるよう,幼児の実態ながら,教師や他の幼児と共に遊びや生活の中で見通しをもっり返ったりするよう工夫すること

(5) の指導に当たっては,幼稚園生活の自然の流れの中で生活に変化与え,幼児が主体的に楽しく活動できるようにすること。なお,の行事についてはその教育的価値を十分検討し,適切なものを精児の負担にならないようにすること

(6) 期は直接的な体験が重要であることを踏まえ,視聴覚教材やコンなど情報機器を活用する際には,幼稚園生活では得難い体験を補ど,幼児の体験との関連を考慮すること

(7) の主体的な活動を促すためには,教師が多様な関わりをもつことあることを踏まえ,教師は,理解者,共同作業者など様々な役割,幼児の発達に必要な豊かな体験が得られるよう,活動の場面に適切な指導を行うようにすること

(8) の行う活動は,個人,グループ,学級全体などで多様に展開されあることを踏まえ,幼稚園全体の教師による協力体制を作りな人一人の幼児が興味や欲求を十分に満足させるよう適切な援助をにすること

解に基づいた評価の実

人一人の発達の理解に基づいた評価の実施に当たっては,次の事に配るものとする

(1) の過程を振り返りながら幼児の理解を進め,幼児一人一人のよさなどを把握し,指導の改善に生かすようにすること。その際,他の比較や一定の基準に対する達成度についての評定によって捉えはないことに留意すること

(2) の妥当性や信頼性が高められるよう創意工夫を行い,組織的かつ取組を推進するとともに,次年度又は小学校等にその内容が適切がれるようにすること

 

配慮を必要とする幼児への指

ある幼児などへの指

ある幼児などへの指導に当たっては,集団の中で生活することをして全体的な発達を促しくことに配慮し,特別支援学校などの助言又は助を活用しつつ,個々のの障害の状態などに応じた指導内容や指導方法工夫を組織的かつ計画的うものとする。また家庭,地域及び医療や祉,保健等の業務を行う機関との連携を図り,長期的な視点で幼児への育的支援を行うために,の教育支援計画を作成し活用することに努めるともに, 個々の幼児の実的確に把握し,個別の指導計画を作成し活用すことに努めるものとする

ら帰国した幼児や生活に必要な日本語の習得に困難のある幼児の稚園への適

ら帰国した幼児や生活に必要な日本語の習得に困難のある幼児にいて安心して自己を発揮できるよう配慮するなど個々の幼児の実態にじ,内容や指導方法の工夫を組織的かつ計画的に行うものとする

 

運営上の留意事

園においては,園長の方針の下に,園務分掌に基づき教職員が適に役分担しつつ,相互に連携しながら,教育課程や指導の改善を図るのと。また,各幼稚園が行う学校評価については,教育課程の編成,施,が教育活動や幼稚園運営の中核となることを踏まえ,カリキュラ・マメントと関連付けながら実施するよう留意するものとする

生活は,家庭を基盤として地域社会を通じて次第に広がりをもつのでことに留意し,家庭との連携を十分に図るなど,幼稚園における活がや地域社会と連続性を保ちつつ展開されるようにするものとするその地域の自然,高齢者や異年齢の子供などを含む人材,行事や公共設な地域の資源を積極的に活用し,幼児が豊かな生活体験を得られるうにするものとする。また,家庭との連携に当たっては,保護者との報交機会を設けたり,保護者と幼児との活動の機会を設けたりなどすことじて,保護者の幼児期の教育に関する理解が深まるよう配慮のと

幼稚園の実態等により,幼稚園間に加え,保育所,幼保連携型認こど,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校などとの間の連携交流るものとする。特に,幼稚園教育と小学校教育の円滑な接続のめ,園の幼児と小学校の児童との交流の機会を積極的に設けるようにるもする。また,障害のある幼児児童生徒との交流及び共同学習の機を設共に尊重し合いながら協働して生活していく態度を育むよう努めもの

 

程に係る教育時間終了後等に行う教育活動な

幼稚園第3章に示す教育課程に係る教育時間の終了後等に行う教育活動ついて,教育法に規定する目的及び目標並びにこの章の第1に示す幼稚園育の基本まえ実施するものとする。また,幼稚園の目的の達成に資するめ,幼児活全体が豊かなものとなるよう家庭や地域における幼児期の教育支援に努ものとする