第9款 クリーニング
第1 目 標
クリーニングに関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,その社会的意義と役割を理解させるとともに,クリーニングを通して公衆衛生の向上に寄与する能力と態度を育てる。
第2 各科目
1 目 標
クリーニングに関する法規について理解させ,クリーニング業を適切に行うために必要な能力と態度を育てる。
2 内 容
ウ 衛生行政の仕組みと意義
(2) クリーニング業法
(3) 関係法規
イ 水質汚濁防止法 ウ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
3 内容の取扱い
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
イ 内容の(2)については,クリーニング業の社会的意義,営業者や従事者の遵守事項に触れること。
ウ 内容の(3)については,ドライクリーニング溶剤の有害性,排水と環境汚染の関係,従事者の健康管理等の概要を扱うこと。
1 目 標
公衆衛生に関する知識を習得させ,クリーニングを衛生的に行う能力と態度を育てる。
2 内 容
(2) 環境衛生
ウ 自然環境と社会環境 エ 環境衛生活動
(3) 予防衛生
(4) 感染症
(5) 消毒
ウ クリーニング業と消毒の必要性
(6) 環境への配慮
3 内容の取扱い
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
イ 内容の(3)及び(4)については,医学の進歩と高齢化の進展,疾病予防等の学習を踏まえ,感染症とクリーニングとのかかわりについて具体的に扱うこと。
ウ 内容の(5)については,クリーニング業法に基づく被洗物の区分,消毒法と各種消毒薬の取扱い,従事者の業務停止等を取り上げること。
エ 内容の(6)については,クリーニング業務に必要な環境汚染対策を重点的に指導すること。
1 目 標
クリーニングを科学的に行うために必要な知識を習得させ,これを実際に応用する能力と態度を育てる。
2 内 容
エ 汚れの付着機構
(2) クリーニングの科学
(3) 水と洗浄作用
(4) 界面活性剤
ウ 補助剤の種類と働き
(5) 洗剤と溶剤
(6) ランドリー
ウ ランドリーの工程
(7) ウェットクリーニング
(8) ドライクリーニング
(9) 特殊加工としみ抜き
ウ しみの分類と判別 エ しみ抜きの方法
3 内容の取扱い
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
イ 内容の(6)については,ランドリーの特徴と適する被洗物,工程に沿った洗剤濃度や洗濯時間等に重点を置いて扱うこと。
ウ 内容の(8)については,ドライクリーニングの特徴,有機溶剤の取扱いと人体に及ぼす影響,廃棄物の処理等に重点を置いて扱うこと。
エ 内容の(9)については,しみ抜きに関する知識,薬品の取扱いと管理,被洗物の損傷等について扱うこと。
1 目 標
繊維製品に関する知識を習得させ,これをクリーニングに応用する能力と態度を育てる。
2 内 容
(2) 繊維の性質と判別
(3) 織物と編み物
(4) 繊維の各種加工
(5) 付属品や飾りのクリーニングと取扱い
3 内容の取扱い
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
イ 内容の(4)については,防水,防虫加工方法等,内容の(5)については,ボタンや飾り等の破損や熔(よう)解防止の方法について扱うこと。
1 目 標
クリーニング機器や装置に関する知識と技術を習得させ,クリーニングを適切に行う能力と態度を育てる。
2 内 容
エ ブラッシング器具
(2) ドライクリーニング機器・装置の構造と操作
(3) 各種プレス機の構造と操作
ウ シーツローラー
(4) しみ抜き機器
(5) ボイラー
(6) 機器・装置の安全な操作と事故・危険防止
3 内容の取扱い
イ 内容の(6)については,機器・装置の安全な操作,点検,事故・危険防止に関する事項を関連させながら扱うようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
1 目 標
洗濯,乾燥,仕上げ等のクリーニングに関する実際的な知識と技術を総合的に習得させ,クリーニングを適切かつ効率的に行う能力と態度を育てる。
2 内 容
ウ 被洗物の種類別乾燥方法
(2) ウェットクリーニング
イ ドライクリーニングした被洗物の取扱い ウ カーペット
(3) ドライクリーニング
ウ 有機溶剤と廃棄物
(4) 仕上げ
ウ 各種プレス機による仕上げと手直し
(5) しみ抜き
ウ 薬品の取扱いと管理
3 内容の取扱い
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
イ 内容の(5)については,薬品の取扱い等を具体的に指導すること。
1 目 標
クリーニングに関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。
2 内 容
(2) 産業現場等における実習
(3) 職業資格の取得
3 内容の取扱い
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(2) 「課題研究」については,年間指導計画に定めるところに従い,必要に応じて弾力的に授業時間を配当することができること。
(3) 地域や産業界との連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(2) 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワーク等の活用を図り,学習の効果を高めるようにすること。
3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。