第1章 総 則

1 幼稚園教育の基本

 幼稚園教育は,学校教育法第77条に規定する目的を達成するため,幼児期の特性を踏まえ,環境を通して行うものであることを基本とする。

 このため,教師は幼児との信頼関係を十分に築き,幼児と共によりよい教育環境を創造するように努めるものとする。これらを踏まえ,次に示す事項を重視して教育を行わなければならない。

 その際,幼児の主体的な活動が確保されるよう幼児一人一人の行動の理解と予想に基づき,計画的に環境を構成しなければならない。この場合において,教師は,幼児と人やものとのかかわりが重要であることを踏まえ,物的・空間的環境を構成しなければならない。また,教師は,幼児一人一人の活動の場面に応じて,様々な役割を果たし,その活動を豊かにしなければならない。

 

2 幼稚園教育の目標

 幼児期における教育は,家庭との連携を図りながら,生涯にわたる人間形成の基礎を培うために大切なものであり,幼稚園は,幼稚園教育の基本に基づいて展開される幼稚園生活を通して,生きる力の基礎を育成するよう学校教育法第78条に規定する幼稚園教育の目標の達成に努めなければならない。

 

3 教育課程の編成

 各幼稚園においては,法令及びこの幼稚園教育要領の示すところに従い,創意工夫を生かし,幼児の心身の発達と幼稚園及び地域の実態に即応した適切な教育課程を編成するものとする。