第2章 ねらい及び内容

 この章に示すねらいは幼稚部修了までに育つことが期待される心情、意欲、態度などであり、内容はねらいを達成するために指導する事項である。これらを幼児の発達の側面から、心身の健康に関する領域「健康」、人とのかかわりに関する領域「人間関係」、身近な環境とのかかわりに関する領域「環境」、言葉の獲得に関する領域「言葉」及び感性と表現に関する領域「表現」として、また、幼児の心身の障害に対応する側面から、その状態の改善又は克服に関する領域「養護・訓練」としてまとめ、示したものである。

 各領域に示すねらいは幼稚部における生活の全体を通じ幼児が様々な体験を積み重ねる中で相互に関連をもちながら次第に達成に向かうものであること、内容は具体的な活動を通して総合的に指導されるものであることに留意しなければならない。ただし、養護・訓練については、個々の幼児の実態に応じて、他の各領域に示す内容との緊密な関連を図りながら、養護・訓練の内容に重点を置いた指導を行うことについて配慮する必要がある。なお、特に必要な場合には、各領域に示すねらいの趣旨に基づいて適切な具体的な内容を工夫しそれを加えても差し支えないが、その場合にはそれが幼稚部における教育の基本を逸脱しないよう慎重に配慮する必要がある。