第1款 目 標
自然に対する関心を高め、観察、実験などを行い、科学的に探究する能力と態度を育てるとともに自然の事物・現象についての理解を深め、科学的な自然観を育成する。
第2款 各 科 目
第1 総合理科
1 目 標
イ 観察、実験の計画と実施
ウ 観察、実験の整理とまとめ
イ 変化・平衡・相互作用
ウ エネルギーとその変換
イ 自然環境とその保全
ウ 科学技術の進歩と人間生活
イ 自然環境についての調査
ウ 科学の歴史における実験例の研究
イ 内容の(1)については、内容の(2)から(4)までの事項との関連を図り、具体的な事例を取り上げ、一連の探求活動を通して展開し、抽象的にならないように扱うこと。
ウ 内容の(2)については、自然界に見られる様々な事物・現象やエネルギーに関して、身近な事例を取り上げること。
エ 内容の(3)については、内容の(2)の学習を基礎に置き、人間と自然とのかかわりを総合的にまとめること。
オ 内容の(4)については、ア、イ及びウの中から1以上の適当な課題を改定し、研究を行い、それらの探究活動を通して科学の方法を習得させ、問題解決の能力を育成すること。
イ 内容の(2)のアについては、身近な生物、岩石、物質などを取り上げ、多様性や共通性を見いだすとともに、それらの考察には基準の取り方が重要であることを認識させる程度にとどめること。イについては、自然界に見られる様々な事象には、変化が起こったり時間とともに平衡に達したりする現象があること、また、相互に働く力があること及びそれらが相互に関連して自然界が構成されていることを、例示によって理解させること。例えば、地球の熱収支、生態系、化学変化、力のつり合いなどを取り上げるが、個々の事象には深入りしないこと。ウについては、エネルギーの種類、変換及び保存について、身近な事象と関連させ、エネルギーの基本を理解させること。例えば、発電、電池、光合成・呼吸などを平易に扱うこと。
ウ 内容の(3)のアについては、自然を総合的にとらえ、人間生活とのかかわりを中心に扱うこと。例えば、水資源、化石熱料、太陽エネルギーなどを取り上げ、資源・エネルギーの有限性や再利用にも触れること。また、放射能及び原子力の利用とその安全性の問題にも触れること。イについては、自然環境を総合的にとらえ、人間の活動が物質循環に及ぼす影響、環境汚染や破壊とその防止策、環境保全の必要性などに触れること。ウについては最近の科学技術の具体的な事例を取り上げ、科学技術が人間生活に及ぼす影響や自然科学の役割に触れるが、科学技術についての専門的な取扱いは避けること。
エ 内容の(4)のアについては、内容の(2)及び(3)で学習した事例の応用的な実験、その他日常生活にかかわる事象の観察や実験などを適宜扱うこと。イについては、野外調査などを行うこと。ウについては、科学の歴史における重要な発見について、原理・法則の確立の経緯などを実験の再現や文献の調査などを通して学習させること。
1 目 標
イ 音 と 耳
イ 摩擦と衝突
イ 電気エネルギー
ウ エネルギーの移り変わり
エ 太陽エネルギーと原子力
イ 情報の処理
ウ 情報の記憶
イ ものの見方と物理学
イ 内容の(1)から(5)までのうち、(3)及び(4)はすべての生徒に履修させ、(1)、(2)及び(5)についてはそれらの中から1以上を、生徒の興味、関心などに応じて選択させること。
ウ 履修させる内容の学習活動と関連させて、日常生活と関係の深い物理的な事物・現象についての観察、実験を行わせること。
イ 内容の(2)のアについては、落下運動や乗物などの運動を例として、直線上の運動を中心に平易に扱うこと。イについては、摩擦は現象を中心に初歩的な程度にとどめることとし、二次元の衝突は扱わないこと。
ウ 内容の(3)のアについては、比熱、熱容量及び絶対温度にも触れること。イについては、簡単な直流回路を中心に、観察、実験を通して、電流の諸作用を扱うこと。また、交流にも簡単に触れ、それらの家庭電気製品への応用に関して扱うこと。 ウについては、エネルギーの保存にも触れること。エについては、風、波、化石燃料などのエネルギーの利用にも触れること。原子力については、放射能及び原子力の利用とその安全性の問題にも簡単に触れること。
エ 内容の(4)のアについては、エレクトロニクスの進歩と関連させて、電波や光によって情報が伝達されることを扱うこと。イについては、コンピュータの仕組みと特徴に触れるが、深入りしないこと。ウについては、情報の記憶には磁性体や半導体の性質が利用されていることについて平易に触れるが、技術的な事項には深入りしないこと。
オ 内容の(5)のアについては、物理学の進歩とその応用による日常生活の向上に関して具体的に扱うこと0イについては、物理的な探究の手法やものの見方、考え方が、科学や生活全般に及ぼした影響などを概括的に扱うこと。その際、物理学の歴史的な内容については深入りしないこと。
1 目 標
(イ) 運動の表し方
(ウ) 運動の法則
(エ) 落体の運動
(イ) 運動量の保存
(イ) 位置エネルギーと運動エネルギー
(ウ) 力学的エネルギーの保存
(イ) ボイル・シャルルの法則
(ウ) 熱と仕事
(エ) エネルギーの変換と保存
(イ) 波の伝わり方
(ウ) 波の干渉・回折
(イ) 共鳴・共振
(イ) 光の干渉・回折
(ウ) スペクトル
(イ) 電流回路
(ウ) 電流と仕事
(イ) 原 子
(ウ) 切 放 射 能
イ 「探究活動」においては、各項目の学習活動と関連させながら観察、実験を行うとともに、観察、実験を通して、仮説やモデルの設定、推論、条件制御、測定、数的処理、データの分析・解釈、法則性の発見など、物理学的に探究する方法を習得させ、創意ある研究報告書を作成させること。その際、多様な教材と組み合わせて、適宜コンピュータの活用を図ること。
イ 内容の(2)のアの(ア)については、仕事率も扱うこと。(イ)については、弾性エネルギーにも触れること。イの(ア)については、物質の状態と分子運動の関係を定性的に扱うこと。(イ)については、理想気体の状態方程式は扱わないこと。また、気体の庄力と分子運動の関係については、定性的な扱いにとどめること。(エ)については、内部エネルギーと断熱変化を定性的に扱うにとどめること。(エ)については、熱現象における不可逆変化に触れること。
ウ 内容の(3)のアの(ウ)については、実験を中心に扱うこと。イの(ア)については、ドップラー効果の扱いは初歩的な程度にとどめること。(イ)については、うなりにも触れること。ウの(ア)については、光の速さ、反射及び屈折を扱い、レンズの幾何光学的な性質に触れる場合は、初歩的な程度にとどめること。(イ)については、実験を中心に扱い、光は横波であることにも触れること。
エ 内容の(4)のアの(ア)については、誘電体内部の電界の強さには触れないこと。(ウ)については、ジュール熱を中心に電界中の電荷の移動とエネルギーの関係を扱う程度にとどめること。イの(イ)については、原子構造を中心に初歩的な程度にとどめること。(ウ)については、放射能及び原子力の利用とその安全性の問題にも触れること。
1 目 標
(イ) 単 振 動
(ウ) 万有引力
(イ) 内部エネルギー
(イ) 磁界が電流に及ぼす力
(イ) 電 磁 波
(イ) 光の粒子性
(イ) 原子核の変換
(ウ) 素 粒 子
イ 物理学の歴史的実験例の研究
イ 内容の(4)については、ア及びイの中から1以上の適当な課題を設けて研究を行い、創意ある研究報告書を作成させるとともに、研究を行うに当たっては、仮説やモデルの設定、推論、条件制御、測定、数的処理、データの分析・解釈、法則性の発見など、物理学的に探究する方法を習得させ、問題解決の能力を育成すること。その際、解決すべき課題についての情報の検索、計測結果の集計・処理などに、適宜コンピュータなどを活用させること。
イ 内容の(2)のアの(ア)については、直線電流及び円電流による磁界を中心に扱うこと。イの(イ)については、実験を中心に扱うこと。
ウ 内容の(3)のイの(ア)については、水素原子の構造を中心にスペクトルと関連させて扱うこと。
エ 内容の(4)については、内容の(1)から(3)及び「物理ⅠB」と関連させて扱うこと。アについては、物理的な事象に関する応用的、発展的な観察、実験を行うこと。イについては、科学の歴史における著名な実験の再現などを行い、原理・法則の確立の経緯とも関連付けて扱うこと。
1 目 標
イ 空 気
ウ 水
イ 衣料の化学
ウ 染料と洗剤の化学
イ 金 属
ウ 窯業製品
イ 鉱物からできるもの
ウ 石油からできるもの
イ 環境の保全
イ 内容の(1)から(5)までのうち、(1)及び(5)はすべての生徒に履修させ、(2)、(3)及び(4)についてはそれらの中から1以上を、生徒の興味、関心などに応じて選択させること。
ウ 履修させる内容の学習活動と関連させて、日常生活と関係の深い化学的な事物・現象についての観察、実験を行わせること。
イ 内容の(2)のアについては、食品中の主な成分である炭水化物、タンパク質及び脂肪の性質を化学的な観点で扱い、観察、実験によって理解させること。イについては、衣料材料として用いられている主な天然及び合成繊維の性質や用途に関して2又は3の例を扱う程度にとどめること。ウについては、染料や洗剤の健質やその用途を扱うが、染料は代表的な繊維に対する染料の染色の難易を扱う程度にとどめ、洗浄の機構は、モデルを示す程度にとどめること。
ウ 内容の(3)のアについては、その成分の違いや特徴及び用途を中心に扱うこと。 また、燃焼にかかわる安全性にも触れること。イについては、腐食を中心に扱い、その防止にも触れること。ウについては、代表的なガラス、セメント及び陶磁器の性質を観察、実験を通して、平易に扱うこと。
エ 内容の(4)については、それぞれを原料としてできる2又は3の製品を中心に扱い、複雑な化学反応式は扱わないこと。
オ 内容の(5)のアについては、化学の成果が日常生活に果たしてきた役割に触れること。イについては、環境保全に果たす化学の役割を探究的に扱い、物質の再利用にも触れること。
1 目 標
(イ) 物 質 量
(イ) 元素の周期表
(イ) 共有結合
(イ) 気体の分圧
(ウ) 溶 液
(イ) 化 合 物
(イ) 酸素を含む化合物
(ウ) 窒素を含む化合物
(イ) 中 和
(イ) 電気分解
(ウ) 電 池
(イ) 熱化学方程式
イ「探究活動」においては、各項目の学習活動と関連させながら観察、実験を行うとともに、観察、実験を通して、仮説の設定、実験の計画、実験による検証、データの解釈など、化学的に探究する方法を習得させ、創意ある研究報告書を作成させること。その際、多様な教材と組み合わせて、適宜コンピュータの活用を図ること。
イ 内容の(2)のアについてはナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、鋼、銀、鉄、ハロゲン、硫黄、窒素が関係する物質及びイオンを中心に扱うこと。なお、金属イオンの系統的分離は扱わないこと。また、代表的な無機物貿については、化学工業との関連にも触れること。イについては、配座異性体は扱わないこと。また、反応及び構造に関連して該当する箇所で、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ナイロンにも触れること。イの(イ)については、アルコール、フェノール類、エーテル、カルボニル化合物、カルボン酸、エステルを中心に、その代表的な物質を扱うこと。なお、油脂のけん化価及びヨウ素価は扱わないこと。(ウ)については、アニリンを中心に扱い、アミノ化合物、ニトロ化合物については、その代表的な物質を扱うこと。
ウ 内容の(3)のアの(ア)については、酸、塩基の強弱は定性的な扱いにとどめるが、PHの実用性にも触れること。(イ)については、酸、塩基の規定度は扱わないこと。イの(ア)については、電子の授受を中心に扱い、代表的な酸化剤、還元剤に触れること。また、金属のイオン化傾向についても触れること。(イ)については、ファラデーの法則を中心に扱うこと。(ウ)については、化学反応による電気エネルギーの発生を中心に扱うこと。ウの(ア)については、反応において発生又は吸収する熱量と物質量との関係を扱い、溶解熱にも触れること。(イ)については、へスの法則を中心に扱うこと。
1 目 標
(イ) 触 媒
(イ) 化学平衡の移動
イ 合成高分子化合物
イ 化学の歴史的実験例の研究
イ 内容の(3)については、ア及びイの中から1以上の適当な課題を設けて研究を行い、創意ある研究報告書を作成させるとともに、研究を行うに当たっては、仮説の設定、実験の計画、実験による検証、データの解釈など、化学的に探究する方法を習得させ、問題解決の能力を育成すること。その際、解決すべき課題についての情報の検索、計測、結果の集計・処理などに、適宜コンピュータなどを活用させること。
イ 内容の(2)のアについては、炭水化物とタンパク質を中心に、分子量の小さな物質との違いを構造及び性質の面から扱うこと。また、天然ゴムにも触れること。イについては、代表的な合成高分子化合物を扱い、構造と用途との関係にも触れること。
ウ 内容の(3)については、内容の(1)、(2)及び「化学ⅠB」と関連させて扱うこと。アについては、化学的な事象に関する応用的、発展的な観察、実験を行うこと。イについては、科学の歴史における著名な実験の再現などを行い、原理・法則の確立の経緯とも関連付けて扱うこと。
1 目 標
イ 自然のなかの人間
イ ヒトの行動
イ からだの調節
イ ヒトの遺伝
イ 品種の改良
イ 内容の(1)から(5)までのうち、(1)はすべての生徒に履修させ、(2)、(3)、(4)及び(5)についてはそれらの中から2以上を、生徒の興味、関心などに応じて選択させること。
ウ 履修させる内容の学習活動と関連させて、日常生活と関係の深い生物、人間及び生物表現についての観察、実験を行わせること。
イ 内容の(2)のアについては、ヒトの形態的な特徴や系統的位置などを他の動物との比較を通して扱うこと。イについては、ヒトの行動を日常の経験と関連させて生物学的な観点から扱うが、脳の働きや構造に触れる場合は、詳細な扱いはしないこと。
ウ 内容の(3)のアについては、食物を体物質の代謝と関連させて扱うが、代謝については平易に扱い、栄養素や消化酵素などの羅列的な扱いはしないこと。イについては、ヒトの恒常性維持の仕組みを代表的な例に基づいて理解させる程度にとどめ、ホルモンや神経系の羅列的な扱いはしないこと。また、生体防御については、免疫を中心に初歩的な事項にとどめること。
エ 内容の(4)のアについては、ヒトの受精、発生、成長及び老化を中心に扱うが、発生の過程やその仕組みについての詳細な扱いはしないこと。イについては、ヒトの遺伝現象を染色体や遺伝子と関連させて平易に扱うこと。
オ 内容の(5)のアについては、微生物の利用を生物学の進歩と関連させて扱うが、食料生産や医療の分野における遺伝子組換えなどの応用については、初歩的な事項にとどめること。イについては、品種の改良を生物学の進歩と関連させて扱うが、組織培養、細胞融合などの応用については、初歩的な事項にとどめること。
1 目 標
(イ) 細胞の増殖
(ウ) 単細胞生物と多細胞生物
(イ) 同 化
(ウ) 異 化
(イ) 生殖と生活環
(ウ) 発生とその仕組み
(イ) 遺伝子と染色体
(ウ) 変 異
(イ) 内部環境とその恒常性
(ウ) 植物の反応と調節
(イ) 生態系と物質循環
(ウ) 自然界の平衝と環境の保全
イ「探究活動」においては、各項目の学習活動と関連させながら観察、実験を行うとともに、観察、実験を通して、仮説の設定、推論、分類、対照実験、測定、数的処理、データの解釈など、生物学的に探究する方法を習得させ、創意ある研究報告書を作成させること。その際、多様な教材と組み合わせて、適宜コンピュータの活用を図ること。
イ 内容の(2)のアの(イ)については、生殖方法や生活環の様式の羅列的な扱いはしないこと。(ウ)については、発生の様式の羅列的な扱いはしないこと。また、発生の仕組みを扱うに当たっては、探究の過程に重点を置き、形成体の働きを中心に平易に扱うこと。イの(イ)については、遺伝子の連鎖と組換えも扱うが、二重乗換えには触れないこと。また、遺伝子の本体を取り上げる場合は、遺伝子の本体がDNAであることに触れる程度にとどめ、DNAの分子構造は扱わないこと。
ウ 内容の(3)のアの(ア)については、神経の興奮や筋肉の収縮についても触れるが、初歩的な事項にとどめること。動物の行動については、初歩的な事項にとどめ、探究的に扱うこと。(イ)については、恒常性維持の原理を代表的な例に基づいて理解させる程度にとどめ、羅列的な扱いはしないこと。イの(ア)については、環境と生物の関係、植物群落とその遷移、動物の集団とその変動を扱うが、基本的な事項にとどめ、羅列的な扱いはしないこと。(イ)については、食物網についても触れるが、基本的な事項にとどめること。その際、観察データ等の資料を使用する場合には、平易なものを扱うこと。
1 目 標
(イ)生体防御とタンパク質
(イ) 形質発現の調節
(イ) 進化の仕組み
(イ) 生物の分類
イ 自然環境についての調査
イ 内容の(3)については、ア及びイの中から1以上の適当な課題を設けて研究を行い、創意ある研究報告書を作成させるとともに、研究を行うに当たっては、仮説の設定、推論、分類、対照実験、測定、数的処理、データの解釈など、生物学的に探究する方法を習得させ、問題解決の能力を育成すること。その際、解決すべき課題についての情報の検索、結果の集計・処理などに、適宜コンピュータなどを活用させること。
イ 内容の(2)のアの(ア)については、生命の起源及び進化の過程の概要を扱う程度にとどめ、羅列的な扱いはしないこと。(イ)については、進化の証拠やその要因などを扱い、集団遺伝に触れる場合は、初歩的な事項にとどめること。イの(イ)については、生物の系統との関係を理解する上で必要な程度にとどめ、羅列的な扱いはしないこと。
ウ 内容の(3)については、内容の(1)、(2)及び「生物IB」と関連させて扱うこと。アについては、生物や生物現象に関する発展的、継続的な観察、実験を行うこと。イについては、野外の生物に関する調査・研究などを行うこと。
1 目 標
イ 建造物と岩石
ウ 身近な鉱物
イ 季節と暦
イ 地下資源
ウ 海洋資源
エ 宇宙からの資源探査
イ 火山とその災害
ウ 地震とその災害
エ その他の災害
イ 地球環境の変化と保全
イ 内容の(1)から(5)までのうち、(5)はすべての生徒に履修させ、(1)、(2)、(3)及び(4)についてはそれらの中から2以上を、生徒の興味、関心などに応じて選択させること。
ウ 履修させる内客の学習活動と関連させて、日常生活と関係の深い地学的な事物・現象についての観察、実験を行わせること。
イ 内容の(2)のアについては、天球上の太陽や恒星の位置及び運行を中心に扱うこと。イの暦については、地球、月、太陽の位置関係や運行周期を基にした太陰暦、太陽暦に触れる程度にすること。
ウ 内容の(3)のアについては、太陽放射の熱エネルギー、化石燃料及び核燃料のエネルギーを中心に扱うこと。イについては、代表的な金属資源鉱物や非金属資源鉱物を扱うこと。ウについては、海底の資源物質や海水中の有用物質を平易に扱うこと。エについては、人工衛星や宇宙探査機からのリモートセンシングに触れ、資源や環境に関する情報の判読、活用の方法を平易に扱うこと。
エ 内容の(4)のア、イ及びウについては、災害にかかわる気象、火山及び地震について取り上げ、それぞれの事象の概要、災害の事例、予知・予測及び防災にも触れるが、羅列的な扱いはしないこと。エについては、地すべり、山崩れ、地盤沈下及び海岸侵食の事例や原因にも触れるが、羅列的な扱いはしないこと。
オ 内容の(5)のアについては、惑星としての地球の環境を中心に扱い、人間とのかかわりにも触れること。イについては、人間の生存にとって必要な自然環境の保全について、地学的な観点から平易に扱うこと。
1 目 標
(イ) 地球の運動
(イ) 恒星の放射
(ウ) 恒星の進化
(イ) 大気の性質と運動
(ウ) 海水と陸水
(イ) 地殻の構成物質
(ウ) 地球内部のエネルギー
(イ) 岩石の年齢
(イ) 生物界の変遷
(ウ) 大陸と海洋底の動き
イ「探究活動」においては、各項目の学習活動と関連させながら観察、実験を行うとともに、観察、実験を通して、仮説の設定、推論、分類、測定、数的処理、データの解釈、資料の活用など、地学的に採究する方法を習得させ、創意ある研究報告書を作成させること。その際、多様な教材と組み合わせて、適宜コンピュータの活用を図ること。
イ 内容の(2)のアについては、水の三態変化や各種の気象及び地形の変化が太陽の放射エネルギーを原動力として起きていることを地球的規模で扱うこと。(イ)については、大気中の水及び風の吹き方を中心に扱い、日本の気象にも触れること。イの(ア)については、地球内部の層構造、物質及び状態を中心に扱い、プレートの概念についても触れること。(イ)については、岩石を中心に扱い、鉱物については主要なものにとどめ、結晶系は扱わないこと。(ウ)については、地殻の熱流量、地震及び火山活動を中心に扱い、そのエネルギー源については平易に扱うこと。
ウ 内容の(3)のアの(イ)については、年代測定の意義を中心に扱うこと。イについては、地殻及び古生物の進化を中心に扱い、原始の地球には深入りしないこと。イの(ア)については、岩石の相互関係や変形、現在及び地質時代の地殻の変動を中心に扱うこと。(イ)については、代表的な示準化石や生物の大進化を中心に扱うにとどめること。(ウ)については、プレートの動きによって説明される主要な地学現象を平易に扱うにとどめること。
1 目 標
(イ) プレートの動き
(イ) 高層の大気
(イ) 日本列島の地史
(イ) 銀河系の運動
(イ) 宇宙の進化
イ 自然環境についての調査
イ 内容の(3)については、ア及びイの中から1以上の適当な課題を設けて研究を行い、創意ある研究報告書を作成させるとともに、研究を行うに当たっては、仮説の設定、推論、分類、測定、数的処理、データの解釈、資料の活用など、地学的に探究する方法を習得させ、問題解決の能力を育成すること。その際、解決すべき課題についての情報の検索、分析、結果の集計・処理などに、適宜コンピュータなどを活用させること。
イ 内容の(ア)のアの(イ)については、恒星や星間ガスの空間分布並びに銀河系の構造と大きさに触れる程度にとどめること。イの(ア)については、銀河の形状と種類、距離と分布を中心に扱う程度にとどめること。
ウ 内容の(3)については、内容の(1)、(2)及び「地学IB」と関連させて扱うこと。アについては、地学的な事象に関する発展的、継続的な観察、実験を行うこと。イについては、自然環境に関する地学的調査を行うこと。
1 指導計画の作成に当たっては、「物理Ⅱ」、「化学Ⅱ」、「生物Ⅱ」及び「地学Ⅱ」の各科目については、原則として、それぞれに対応するⅠBを付した科目を履修した後に履修させるものとする。
2 内容の取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(2) 環境問題や科学技術の進歩と人間生活にかかわる内容等については、自然科学的な見地から取り扱うこと。